JP2015089829A - 食品包装体および食品包装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、三角形状の食品を簡単に包装でき、十分に密閉できて、食品の品質を長期間、安定に保持することができる食品包装体を提供することを目的とする。【解決手段】食品包装体は、2枚のプラスチックシート2,3を有し、2枚のプラスチックシート2,3は同形の等脚台形部4を有し、等脚台形部4の斜辺部5にはプラスチックシート2,3の接続部9が所定の幅で形成され、等脚台形部4の上辺部6および下辺部7はプラスチックシート2,3が接続されていない開口部となっており、上辺部6において2枚のプラスチックシート2,3の少なくとも一方の内面に熱溶融性接着剤が塗布された上辺接着剤塗布部10が設けられ、下辺部において2枚のプラスチックシート2,3の外面に熱溶融性接着剤が塗布された下辺接着剤塗布部11が設けられている。【選択図】図1

Description

この発明は、調理パンや菓子パンなど三角形の食品を包装するためのプラスチックフィルム製の食品包装体およびそれを用いた包装方法に関する。
調理パンや菓子パンなど三角形の食品の包装体として、例えば特許文献1や特許文献2などには、プラスチックフィルム製の食品包装体が記載されている。このような食品包装体は2枚の概ね等脚台形状のプラスチックシートを接続し、袋体として形成される。
特許文献1のような従来の食品包装体は、2枚のプラスチックフィルムを重ね合わせ、脚台形状の斜辺および上辺に沿って溶断して製造されるのが通常である。溶断により、2枚のプラスチックシートは接続される。こうして、下辺部が開口した袋体が形成される。その袋体の中に三角形の食品を入れ、プラスチックシートの開口部を折り畳み、粘着テープやラベルシールなどによって留められる。
特許文献2の食品包装体は、等脚台形の下辺部7は2枚のプラスチックシートが接続されていない開口部となっており、その開口部においてプラスチックシートの外面に熱溶融性接着剤が塗布された接着剤塗布部が設けられている。
実開5−48696号公報 特開2013−166566号公報
特許文献1に記載のものなど従来の食品包装体は、食品を入れた後に口部の折り畳み位置に粘着テープやラベルシールなど貼り付ける必要がある。また、粘着テープやラベルシールの貼付けだけでは十分に密封することはできない。それに、溶断によって接続された斜辺部や上辺部も、その接続場所には隙間が多く、外気を十分に遮断することはできない。したがって、内部の食品はすぐに劣化し、売り場に陳列した後は短時間で売れない限り、回収して廃棄しなければならない。
一方、特許文献2に記載の食品包装体は、三角形状の食品を簡単に包装でき、十分に密閉できる。したがって、特許文献1に記載の食品包装体に比べて、食品の品質を長期間、安定に保持することができる。しかし、特に加工食品ではサンドイッチなどのように劣化しやすいものもあり、品質保持の機能をさらに向上させることが望まれる。
この発明は、三角形状の食品を簡単に包装でき、不活性ガスを充填することにより、食品の品質をさらに長期間、安定に保持することができる食品包装体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明の食品包装体は、第1プラスチックシートと第2プラスチックシートを有し、第1プラスチックシートと第2プラスチックシートは同形の等脚台形部を有し、等脚台形部の斜辺部には第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの接続部が所定の幅で形成され、等脚台形部の上辺部および下辺部は第1プラスチックシートと第2プラスチックシートが接続されていない開口部となっており、上辺部において第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの少なくとも一方の内面に熱溶融性接着剤が塗布された上辺接着剤塗布部が設けられ、下辺部において第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの外面に熱溶融性接着剤が塗布された下辺接着剤塗布部が設けられている。
また、本発明の食品包装方法は、上述の食品包装体を用い、略三角柱状の食品を下辺部の開口部より入れ、下辺部のプラスチックシートを折り畳んで封をし、その折り畳み部を加熱して接着剤により密封し、上辺部の開口部より不活性ガスを注入し、注入後に上辺部を加熱して接着剤により密封する。
この発明の食品包装体は、プラスチックシートの下辺部に接着剤塗布部が設けられているので、開口部を簡単に密閉することができる。上辺部は開口しており、ここより不活性ガスを注入することができ、その後、上辺部を加熱して接着し、不活性ガスが充填された状態で食品を密封することができる。
食品包装体を示す平面図である。 食品を示す斜視図である。 表側プラスチックシートを示す平面図である。 裏側プラスチックシートを示す平面図である。 食品包装体の使用状態を示す斜視図である。 不活性ガスの注入を示す正面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は食品包装体を示す平面図である。また、図2は食品を示す斜視図である。
食品包装体1は、ほぼ同形の第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3を有する。そして、第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3には同形の等脚台形部4がそれぞれ含まれる。この等脚台形部4が食品を包装するための主要部となり、包装対象の食品xの形状に対応する。上下の平行な2辺の内、短い方を上辺6とし、長い方を下辺7とする。
ここで、この食品包装体1によって包装される食品について説明する。食品xは直角三角形を底面とする三角柱の形状である。食品xの代表的な例としてサンドイッチのような調理パン、あるいは蒸しパンなどの菓子パン、菓子類などに適用できる。図2はこの直角三角形の最も短い辺x1を下にして、食品を立てた状態を示している。このとき、直角三角形の最も小さい角度の角x4が上側になる。
等脚台形部4の斜辺5と上辺の垂線8の角度θは、食品xの直角三角形の最も小さい角x4の角度θxの半分程度である。また、等脚台形部の上辺6の長さwは、食品xの厚みwxと同程度か、やや長い。さらに、等脚台形部の高さhは食品xの直角三角形の斜辺x3の長さhxよりも長い。
等脚台形部4の斜辺部5には第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3の接続部9が所定の幅で形成され、この部分は十分密閉されたシール部になっている。また、等脚台形部の下辺部7は第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3が接続されていない開口部となっている。そして、開口部において第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3の外面に熱溶融性接着剤が塗布された下辺接着剤塗布部11が設けられている。そして、等脚台形部の上辺部6も第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3が接続されていない開口部となっていて、上辺部において第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3の少なくとも一方に内面に熱溶融性接着剤が塗布された上辺接着剤塗布部11が設けられている。
図3は表側プラスチックシートを示す平面図、図4は裏側プラスチックシートを示す平面図である。表側プラスチックシートと裏側プラスチックシートは全体的にほぼ同形である。これらが図1の第1プラスチックシート2と第2プラスチックシート3に相当する。表側プラスチックシート2と裏側プラスチックシート3は、等脚台形部4の上下に上片部12と下片部13を有する。ここでは、下片部13において、裏側プラスチックシート3の方が若干長くなっているが、表側プラスチックシート2の方を長くしてもよい。
表側プラスチックシート2と裏側プラスチックシート3を重ね合わせたときに外側になる面を、図3および図4において見える面にしている。この外面で、等脚台形部4の下辺部付近に下辺接着剤塗布部11が設けられている。この下辺接着剤塗布部11は、ほぼ表側プラスチックシート2と裏側プラスチックシート3の幅全体に設けられているが、左右両端部には、接着剤が塗布されていない部分がある。ここで、接着剤としては室温では粘着性がなく、ある程度以上加熱したときに粘着性が現れるホットメルトと呼ばれるような熱溶融性接着剤が使用される。下辺接着剤塗布部11の上下方向の長さは、例えば、45mm〜60mmとすることにより、口部を確実に密閉することができる。
等脚台形部4の上辺部にも上辺接着剤塗布部10が設けられている。この上辺接着剤塗布部10は、第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの少なくとも一方の内面に設けられる。ここでは、第1プラスチックシートと第2プラスチックシートは内面全体に熱溶融性接着剤が設けられたものを使用しているが、上辺部および下辺部のみに接着剤塗布部を設けてもよい。
表側プラスチックシート2の幅中央部には切断補助部材14が設けられている。ここでは、カットテープが使用されている。上片部12の上端にはノッチ15があり、ここから表側プラスチックシート2の切断を開始し、カットテープ14による切断を行いやすいようにしている。
この表側プラスチックシート2と裏側プラスチックシート3を重ね合わせ、等脚台形部の斜辺部5を熱溶着などで接続する。これにより、斜辺部には密封性の高い接続部が形成される。したがって、溶断による接続などと異なって、簡単に剥離したり、空気を通したりしない。また、後述するように不活性ガスを注入する際にも、それに耐える強度を有する。この接続部の幅は、例えば、3mm〜6mmとすることにより、十分な密封性が得られる。
こうして、上辺部6および下辺部7が開口した袋状の食品包装体が得られる。このとき、表側プラスチックシート2および裏側プラスチックシート3の接着剤塗布部11は、袋体の外側に現れる。
つぎに、この食品包装体を使用した包装方法について説明する。図5は食品包装体の使用状態を示す斜視図である。食品包装体1の口部を開け、食品xを中に入れる。このとき、食品xの最も小さい角x4から入れる。また、食品xの斜辺x3が表側プラスチックシートに当たるようにする。長い垂辺x2が裏側プラスチックシートに当たる。食品xの頂点x4が食品包装体1の上辺6に達したとき、食品包装体1の等脚台形部4は食品xの外形状に沿って開き、ほぼ同じ形状になる。
ついで、口部をキャラメル折りにする。図5の例では、まず、裏側プラスチックシート3を食品包装体1の角x5,x5に当てて折り込む。このとき、裏側プラスチックシート3の接着剤塗布部11が外向きに現れる。次に、表側プラスチックシート2を食品包装体1の角x6,x6に当てて折り込む。こうして、表側プラスチックシート2が裏側プラスチックシート3の接着剤塗布部11の上に置かれる。そして、表側プラスチックシート2の接着剤塗布部11が最外面に現れる。
つぎに、耳部を折り畳む。この耳部の重なり場所にも接着剤塗布部11が含まれている。こうして、図5に示すように折り畳まれたら、包まれた食品xの底面を加熱装置に当てて、食品包装体1の折り畳み部を加熱する。
加熱装置は、接着剤が溶融し、かつプラスチックシートが劣化しない温度に設定しておく。こうして、食品包装体1の下辺部は接着剤により簡単に密封される。
次に、上辺部6より不活性ガスを導入する。図6は不活性ガスの注入を示す正面図である。不活性ガスとしては、安価に入手でき、使用が容易な窒素ガスがこのましい。食品包装体1の上辺部6は接続されていないので、この開口部に窒素注入用の管16を挿入し、窒素を注入する。これによって、食品包装体1から酸素を含む空気が追い出され、内部は窒素で満たされる。窒素の充填が完了したら、窒素注入用の管16を引き出し、上辺接着剤塗布部10に加熱装置を当てて加熱することにより、上辺部6を接着する。こうして、上辺部6も閉じられ、食品は不活性ガスを充填された状態で、食品包装体1の中に密封される。
食品包装体1により包装された食品xは、外気から遮断され、不活性ガスを充填された状態が維持される。この発明の包装食品においては、外部から微生物や酸素が入ってこないので、包装された食品xは腐食しにくく、長時間、品質を保つことができる。食品xが乾燥したり、逆に過剰な湿気が流入することもない。虫などの異物の進入も防止される。
1.食品包装体
2.第1プラスチックシート(表側プラスチックシート)
3.第2プラスチックシート(裏側プラスチックシート)
4.等脚台形部
5.斜辺
6.上辺
7.下辺
9.接続部
10.上辺接着剤塗布部
11.下辺接着剤塗布部
16.窒素注入用の管

Claims (3)

  1. 第1プラスチックシートと第2プラスチックシートを有し、第1プラスチックシートと第2プラスチックシートは同形の等脚台形部を有し、等脚台形部の斜辺部には第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの接続部が所定の幅で形成され、等脚台形部の上辺部および下辺部は第1プラスチックシートと第2プラスチックシートが接続されていない開口部となっており、上辺部において第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの少なくとも一方の内面に熱溶融性接着剤が塗布された上辺接着剤塗布部が設けられ、下辺部において第1プラスチックシートと第2プラスチックシートの外面に熱溶融性接着剤が塗布された下辺接着剤塗布部が設けられている食品包装体。
  2. 請求項1に記載の食品包装体を用いる食品包装方法であり、略三角柱状の食品を下辺部の開口部より入れ、下辺部のプラスチックシートを折り畳んで封をし、その折り畳み部を加熱して接着剤により密封し、上辺部の開口部より不活性ガスを注入し、注入後に上辺部を加熱して接着剤により密封する食品包装方法。
  3. 請求項2に記載の食品包装方法により包装された包装食品。
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