JP2015089676A - サイドノック式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 軸筒10と、軸筒周壁の操作部材用貫通孔11に被押圧片部51を挿通させて外部に露出した操作部材50とを備え、被押圧片部51を軸筒内側へ揺動させる操作によって筆記部32が突出するようにしたサイドノック式筆記具において、操作部材50は、前端側を自由端として前方へ延設された被押圧片部51と、被押圧片部51に対し軸筒径方向の反対側に間隔を置きながら前方へ延設された延設支持部52と、これら被押圧片部51と延設支持部52とを後端側で接続する接続部53とを一体に有し、接続部53及び延設支持部52が軸筒内周面に保持されている。
【選択図】 図1
Description
この従来技術によれば、操作部材(押圧片9)の前端側を押すと、該操作部材(押圧片9)が外装本体(1)内側へ揺動して作用部材(11)の傾斜面(12)に摺接し、作用部材(11)及びレフィール本体(2)が前進して、レフィール本体(2)先端の筆記部を突出させるとともに、作用部材(11)後端側のロック爪(16)が外装本体(1)の周壁に掛止されて、前記突出状態が維持される。そして、この突出状態を解除する場合には、操作部材(押圧片9)の後端側を径内方向へ押せば、操作部材(押圧片9)の後端側がロック爪(16)に当接して、ロック爪(16)が外れて、作用部材(11)及びレフィール本体(2)が後退し、前記筆記部が没入する。
この構成によれば、被押圧片部の自由端側が外圧により軸筒内側へ押圧されると、被押圧片部の自由端側が、延設支持部との間を弾性的に狭めながら軸筒内へ撓んでゆく。また、被押圧片部に対する外力が除去されると、被押圧片部の自由端側が、延設支持部との間を弾性的な復元力により広めながら元の状態へ戻る。よって、被押圧片部を簡素な構造でもって軸筒外方向へ付勢して元の状態に戻すことができ、該被押圧片部を軸筒内外方向へ付勢するための捩じりコイルバネ等を必要としない。
この構成によれば、被押圧片部と延設支持部との間の広がり方向の付勢力を効果的に得ることができる。
この構成によれば、被押圧片部の前部側が、軸筒径外方向へ突出しすぎてしまうようなことを防ぐことができる。
この構成によれば、前部側では、被押圧片部の係止突起が軸筒内周面に当接するとともに、径方向の反対側で延設支持部が軸筒内周面に当接する。そして、後部側では、接続部における被押圧片部側が軸筒内周面に当接される。接続部材は、これら三箇所の当接により軸筒内でがたつくことなく安定的に支持される。よって、例えば、被押圧片部の後端側を軸筒周壁や内周面に対し不動且つ頑強に固定するようにした構造等と比較し、操作部材を軸筒内周面との緩い嵌め合い構造でもって安定的に保持することができ、ひいては、製造時に軸筒に対し操作部材を組付ける際の作業性を向上することも容易になる。
この構成によれば、没入操作用被押圧部が柔軟に撓むため、筆記部を没入させる際の操作性が良好である。
この構成によれば、筆記部を突出させる際には、操作部材を軸筒内側へ揺動させれば、該操作部材の内面が、係合部材の被摺接面に摺接して、係合部材及びリフィールが前方へ押し動かされ、該リフィール前端の筆記部が突出する。
また、突出状態の筆記部を没入させる際には、没入操作用被押圧部を軸筒内側へ押圧し撓ませれば、該没入操作用被押圧部の内面が係脱片を押圧して被係合部から離脱させ、係合部材及びリフィールが付勢部材の勢力によって後方へ移動し、該リフィール前端の筆記部が没入する。
本明細書中、軸筒軸方向とは、軸筒の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、軸筒軸方向の一方側であって筆記部の先端方向を意味する。また、「後」とは、軸筒軸方向の前記一方側に対する逆方向側を意味する。また、「軸筒径方向」とは、軸筒軸方向に対し直交する方向を意味する。また、「軸筒径外方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心から離れる方向を意味する。「軸筒径内方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心へ近づく方向を意味する。
図示例の軸筒10の周壁の前側と後側には、図5に示すように、操作部材50を径方向へ貫通させるための操作部材用貫通孔11と、クリップ70を径方向へ貫通させるクリップ用貫通孔12とが設けられる。
このクリップ没入部13は、軸筒10の円筒状の外周面輪郭(あるいは、軸筒10外周面の前側の部分)よりも径内方向へ凹んでおり、前後方向へわたって略平坦に形成される。
そして、このクリップ没入部13の軸筒径方向の深さは、図示例によれば、クリップ本体71が、その厚みの半分以上を軸筒内側へ沈み込ませて表面を軸筒10外周面輪郭から若干突出させるように、適宜に設定される(図1参照)。
このクリップ没入部13は、クリップ本体71を軸筒径内方向へ没入させて、該クリップ本体71が軸筒10の外周輪郭から突出する寸法を小さくしている。
この被係合部15は、軸筒10内周面を前方へ向かって段付き状に凹ませており、前進した際の係合部材40の係脱突起44a(図7参照)を係止する。
二つのガイド凸部16a,16aのクリップ幅方向の両側には、操作部材50の延設支持部52が嵌り合う(図2(III)参照)。
このガイド凹部16bには、後述する係合部材40が嵌り合い前後方向へ案内される。
また、図1及び図5中の符号10a2は、操作部材50における延設支持部52前端側の係合突起52aに係合する被係合孔であり、係合突起52aを前後方向の遊びを有する状態で嵌め合せる。
このリフィール30は、軸筒10内で、係合部材40と一体的に進退するように、該係合部材40内に挿入され着脱可能に接続されている。
この操作部材50は、被押圧片部51と延設支持部52との間が、前方へ向かって広がるように一体成型され(図6(b)参照)、前記間を狭めるように弾性変形させて軸筒10内に収納されている(図1参照)。
突出操作用被押圧部51a1の幅方向の中央側には、前後方向へ延びるスリット51a2が設けられる(図6参照)。このスリット51a2は、両側部51b,51bの幅狭方向への弾性変形を容易にすることで、操作部材50が軸筒径外方向側から軸筒10内へ挿入される際の組付け性を向上している。
没入操作用被押圧部51a3は、操作部材50の後端部寄りに、前後方向へ延びる切欠部50a,50a(図6参照)を軸筒周方向に沿う幅方向へ間隔を置いて二つ設けることで、これら二つの切欠部50a,50aの間に、板状に設けられる。この没入操作用被押圧部51a3は、径外方向側から押圧力を受けた際に軸筒内側へ撓む。
各側部51bにおける外側面には、係止突起51b1が設けられる。
係止突起51b1は、図2(II)に示すように、軸筒内へ向かって楔状に傾斜する外側面を有し、操作部材50が軸筒径方向に沿って軸筒内へ挿入される際に、操作部材用貫通孔11の内縁を乗越えてその内側に係止される。
各延設支持部52は、後述する接続部53から前方へ突出し延設され、図示例によれば、被押圧片部51の約半分の長さを有し、その前端側に、軸筒10の被係合孔10a2に嵌り合う係合突起52aを有する。
詳細に説明すれば、操作部材50は、被押圧片部51の前部側の係止突起51b1を軸筒内周面に当接させ(図2(II)参照)、接続部53の操作部材用貫通孔11側の端部53aを軸筒10内周面に当接させ(図3(V)参照)、延設支持部52の前部側の係合突起52aよりも若干後の部分を、軸筒径方向における反対側で軸筒内周面(詳細には、被係合孔10a2の後端内縁)に当接させて保持される。
この付勢部材60の他例としては、係合部材40及びリフィール30を後方へ引っ張るバネや、板バネ等の他の付勢部材とすることも可能である。
軸筒10に対しクリップ70を装着する際には、クリップ70の開閉操作部71b裏面側に、予め弾発部材80が装着される。そして、クリップ70は、図1に示すように、軸筒10のクリップ用貫通孔12に対し、径外方向側から挿入され、軸筒10内で支持される。
軸筒10内にて、係合部材40は、軸筒前後方向へわたる被ガイド部45(図7(b)参照)を、軸筒10内周面のガイド凹部16bに嵌め合せる(図2〜図4参照)。
また、軸筒10内にリフィール30及び係合部材40等を装着する作業は、上述したクリップ70の装着作業の前とすることも可能である。
図8(a)(b)に示すように、操作部材50の被押圧片部51(詳細には突出操作用被押圧部51a1)が、軸筒内側へ押圧されると、その押圧力により被押圧片部51が軸筒内側へ揺動する。この際、被押圧片部51と延設支持部52の間が弾性的に狭まる(図8(b)参照)。
すると、係合部材40の被摺接面41aが、軸筒内側へ揺動する被押圧片部51の摺接突起51cの傾斜面に摺接されることで、係合部材40及びリフィール30が前進し、リフィール30前端の筆記部32が、先口20前端から突出する。
そして、この突出状態は、係合部材40の係脱片44(詳細には係脱突起44a)が、軸筒10内周面の被係合部15に係止されることで維持される。
なお、この突出状態において、被押圧片部51に対する押圧力が除去された場合には、被押圧片部51は、図8(b)に二点鎖線で示すように、弾性的な復元力によって元の位置に戻るが、係脱片44により係止状態は維持される。
12:クリップ用貫通孔 13:クリップ没入部
15:被係合部 20:先口
30:リフィール 31:インクタンク
32:筆記部 40:係合部材
41:保持部 42:接続部
43:圧入部 41a:被摺接面
44:係脱片 44a:係脱突起
50:操作部材 50a:切欠部
51:被押圧片部 51a:表部
51a1:突出操作用被押圧部 51a3:没入操作用被押圧部
51b1:係止突起 51c:摺接突起
52:延設支持部 52a:係合突起
53:接続部
Claims (6)
- 軸筒と、軸筒周壁の貫通孔に被押圧片部を挿通させて外部に露出した操作部材とを備え、前記被押圧片部を軸筒内側へ揺動させる操作によって筆記部が突出するようにしたサイドノック式筆記具において、
前記操作部材は、前端側を自由端として前方へ延設された前記被押圧片部と、前記被押圧片部に対し軸筒径方向の反対側に間隔を置きながら前方へ延設された延設支持部と、これら被押圧片部と延設支持部とを後端側で接続する接続部とを一体に有し、前記接続部及び前記延設支持部が軸筒内周面に保持されていることを特徴とするサイドノック式筆記具。 - 前記操作部材は、前記被押圧片部の前部側と前記延設支持部の前部側との間が、前方へ向かって広がるように一体成型され、前記間を狭めるように弾性変形させて前記軸筒内に収納されていることを特徴とする請求項1記載のサイドノック式筆記具。
- 前記被押圧片部の前部側に、軸筒内周面に当接して、該被押圧片部の径外方向への弾性的な復元を規制する係止突起が設けられていることを特徴とする請求項2記載のサイドノック式筆記具。
- 前記接続部を、軸筒径方向における被押圧片部側で軸筒内周面に当接させるとともに、前記延設支持部の前部側を、同軸筒径方向における反対側で軸筒内周面に当接させるようにしたことを特徴とする請求項3記載のサイドノック式筆記具。
- 前記操作部材の前端寄りの突出操作用被押圧部が押圧された際に筆記部を突出させ、同操作部材の後端寄りの没入操作用被押圧部が押圧された際に同筆記部を没入させるように構成したサイドノック式筆記具であって、
前記没入操作用被押圧部は、前記被押圧片部の後端部寄りに、前後方向へ延びる切欠部を幅方向へ間隔を置いて二つ設け、これら二つの切欠部の間を軸筒内側へ撓ませるようにしていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のサイドノック式筆記具。 - 軸筒内で進退するように設けられたリフィールと、該リフィールに一体的に接続された係合部材と、これらリフィール及び係合部材を後方へ付勢する付勢部材とを備え、前記リフィールの進退により該リフィール前端の筆記部を出没させるようにしたサイドノック式筆記具であって、
前記係合部材は、前記被押圧片部の内面側に摺接されて前方へ押し動かされる被摺接面と、前進した際に軸筒内周面の被係合部に係止される係脱片とを有し、
前記没入操作用被押圧部は、軸筒内側へ撓んだ際に、前記係脱片を押圧して前記被係合部から離脱するように設けられていることを特徴とする請求項5記載のサイドノック式筆記具。
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