JP6326285B2 - 出没式筆記具 - Google Patents

出没式筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP6326285B2
JP6326285B2 JP2014100019A JP2014100019A JP6326285B2 JP 6326285 B2 JP6326285 B2 JP 6326285B2 JP 2014100019 A JP2014100019 A JP 2014100019A JP 2014100019 A JP2014100019 A JP 2014100019A JP 6326285 B2 JP6326285 B2 JP 6326285B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
locked
protrusion
advance
locking
retreat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014100019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015217518A (ja
Inventor
吉敏 相沢
吉敏 相沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zebra Co Ltd
Original Assignee
Zebra Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zebra Co Ltd filed Critical Zebra Co Ltd
Priority to JP2014100019A priority Critical patent/JP6326285B2/ja
Publication of JP2015217518A publication Critical patent/JP2015217518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6326285B2 publication Critical patent/JP6326285B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、軸筒内の進退部材を進退させる操作により、筆記部を軸筒前端から突出させたり、同筆記部を軸筒内へ没入させたりする出没式筆記具に関するものである。
従来、この種の発明には、手指で後端ノック部を押動操作することにより、中芯をコイルスプリングの付勢力に抗して前進させ、該中芯の前端の筆記部を軸筒前端から突出させ、この突出状態を、クリップや軸筒側面に対する操作により解除するようにしたものがある。
ところで、このような出没式筆記具では、前記解除の際に、後端ノック部に手指が掛けられることなく、中芯がコイルスプリングの付勢力により勢いよく後退するため、その際の衝撃によりインクや進退機構等に支障をきたすおそれがある。
これに対し、例えば、特許文献1に記載の従来技術では、手指で後端のノック部(6)が押動操作されることで筆記部(3)が突出し、手指で同ノック部(6)が再度押動操作されることで同筆記部(3)が没入するようにしているので、前記没入の際の衝撃を比較的小さくすることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、ノック部(6)に対する最初の押動操作により、該ノック部(6)と一体の突起部(8)を前進させて突起部第2係止孔(12)に係止し、ノック部(6)に対する再度の押動操作により、突起部(8)を斜めに前進させて案内窓(14)前端側に移動する構造であるため(特許文献1の図3参照)、前記最初の押動操作の際に、突起部(8)が一気に案内窓(14)の前端側まで移動し、該突起部(8)が、係止されることなくスプリング(5)の付勢力により元の位置に戻されてしまうおそれがある。
実開平5−95784号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、筆記部を出没させる際の動作性を向上することにある。
上記課題を解決するための一手段は、筆記部を没入させた初期位置にて後端のノック部が前方へ押動操作された際に、軸筒内の進退部材を前進させて該進退部材前端側の筆記部を軸筒前端から突出させた係止状態になり、この係止状態にて前記ノック部が押動操作された際に前記係止状態を解除して付勢部材の付勢力により前記進退部材を後退させるようにした出没式筆記具において、前記進退部材の外周部に、前記進退部材と共に進退可能であって且つ前記進退部材に対し周方向へ回動可能な回動部材を設けるとともに、該回動部材に、軸筒径内方向へ弾性変形可能な係止突起を設け、前記軸筒の周壁に、前記初期位置から前進した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な前側被係止部と、前記係止状態が解除されて後退した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な後側被係止部とを設け、前記軸筒の内周面と前記回動部材とのうちの一方に、摺接突起を設けるとともに、その他方にはカム斜面を設け、前記進退部材が前記係止状態から前進した際に、前記係止突起が弾性変形して軸筒内周面側へ潜り込み、前記摺接突起と前記カム斜面との間を滑らせて前記回動部材が一方向へ回動し、この回動により前記係止突起が前記前側被係止部に対し係止不能な位置になるようにしたことを特徴とする。
本発明は、以上説明したように構成されているので、筆記部を出没させる際の動作性を向上することができる。
本発明に係る出没式筆記具の一例を示す斜視図であり、(a)は筆記部を没入させた状態を示し、(b)は筆記部を突出させた状態を示す。なお、本斜視図では、輪郭を明確にする等のために、曲面と平面の境目を実線で示している。 軸筒から中芯ユニットを外した状態を示す斜視図である。なお、本斜視図では、輪郭を明確にする等のために、曲面と平面の境目を実線で示している。 進退部材の要部を示す拡大斜視図である。なお、本斜視図では、輪郭を明確にする等のために、曲面と平面の境目を実線で示している。 回動部材の一例を示す拡大斜視図である。なお、本斜視図では、輪郭を明確にする等のために、曲面と平面の境目を実線で示している。 同出没式筆記具の要部断面図であり、(a)は初期位置を示し、(b)はノック部の押動操作により前進した進退部材が係止された状態を示す。 図5における(VI)−(VI)線に沿う端面図であり、進退部材の内部構造を省略して示している。 (a1)と(a2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起及び回転部材の初期位置を示している。 (b1)と(b2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起及び回転部材を前進させた状態を示している。 (c1)と(c2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起及び回転部材の係止状態を示している。 (d1)と(d2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起が軸筒内周面側へ潜り込み、回転部材のカム斜面が摺接突起に接触した状態を示している。 (e1)と(e2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起が係止不能な位置になった状態を示している。 (f1)と(f2)は、互いに軸筒周方向に90°ずれた位置から視た図であり、係止突起が戻し傾斜面に接触した状態を示している。
本実施の形態の第一の特徴は、筆記部を没入させた初期位置にて後端のノック部が前方へ押動操作された際に、軸筒内の進退部材を前進させて該進退部材前端側の筆記部を軸筒前端から突出させた係止状態になり、この係止状態にて前記ノック部が押動操作された際に前記係止状態を解除して付勢部材の付勢力により前記進退部材を後退させるようにした出没式筆記具において、前記進退部材の外周部に、前記進退部材と共に進退可能であって且つ前記進退部材に対し周方向へ回動可能な回動部材を設けるとともに、該回動部材に、軸筒径内方向へ弾性変形可能な係止突起を設け、前記軸筒の周壁に、前記初期位置から前進した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な前側被係止部と、前記係止状態が解除されて後退した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な後側被係止部とを設け、前記軸筒の内周面と前記回動部材とのうちの一方に、摺接突起を設けるとともに、その他方にはカム斜面を設け、前記進退部材が前記係止状態から前進した際に、前記係止突起が弾性変形して軸筒内周面側へ潜り込み、前記摺接突起と前記カム斜面との間を滑らせて前記回動部材が一方向へ回動し、この回動により前記係止突起が前記前側被係止部に対し係止不能な位置になるようにした。
この構成によれば、筆記部を没入させた初期位置において後端ノック部が前方へ押動操作されると、進退部材及び回動部材が前進して、該回動部材の係止突起が、軸筒周壁の前側被係止部に挿入されて係止される。
また、前記係止状態において後端ノック部が前方へ押動操作されると、係止部材が弾性変形して軸筒内周面側へ潜りこみ、回動部材が、前記摺接突起と前記カム斜面との摺接により周方向へ回動し、この回動部材と共に回動する前記係止突起が、前記前側被係止部に対し係止不能な位置となる。したがって、進退部材は、付勢部材の付勢力により後退する。
なお、上記構成では、後退した際の前記回動部材を元の周方向位置に戻す手段については限定しないが、この手段の具体例としては、手動回転操作により前記元の周方向位置に戻す態様や、後退する前記回動部材を傾斜面に摺接させて元の周方向位置に戻す態様等が挙げられる。
また、前側被係止部及び後側被係止部の具体例としては、前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入して係止する貫通孔または凹部が挙げられる。
第二の特徴としては、前記前側被係止部は、前記係止突起を、後方斜め周方向へ案内するガイド傾斜面と、該ガイド傾斜面の後端側で前記係止突起を係脱可能に係止する被係止凹部と、該被係止凹部に係止された状態から前進した際の前記係止突起を、軸筒内周面側へ潜り込ませる被潜入部とを有する。
この構成によれば、進退部材の前進により係止突起が前側被係止部に挿入され、進退部材に後方への付勢力が加わると、係止突起は、ガイド傾斜面に沿って後退し被係止凹部に係止される。そして、この係止状態から、進退部材が前進すると、係止突起が被潜入部から軸筒内周面側へ潜り込む。
第三の特徴としては、前記回動部材に、前記進退部材の外周部に沿って後方へ突出する係合突起を設け、前記進退部材の外周部に、前記係合突起に係脱可能な被係合突起を設け、前記回動部材を前記進退部材に対し前後方向へ相対的に微動するように設け、前記係止突起が前記初期位置から前進する際に、前記係合突起を前記被係合突起の側面に接触させることで、前記係合突起及び前記回動部材の前記一方向への回動を規制し、前記係止突起が前記ガイド傾斜面に沿って後退する際に、前記被係合突起が前記係合突起よりも後方側へ移動するようにした。
この構成によれば、係止突起が初期位置から前進する際、係合突起が被係合突起の側面に接触するため、係合突起及び回動部材の前記一方向への回動を規制して、前進する係止突起を前側被係止部へ導くことができる。また、係止突起がガイド傾斜面に沿って後退する際には、ガイド傾斜面の抵抗を受ける回動部材に相対し進退部材が後方側へ微動するため、被係合突起が係合突起よりも後方側に位置し、回動部材が回動可能な状態になる。そして、係止突起がガイド傾斜面に沿って更に後退すると、回動部材の回動に伴い、被係合突起が係合突起の後側に回り込む。よって、この後、進退部材が係止状態から前進する際には、回動部材の回動が被係合突起と係合突起との係合により妨げられることなく、回動部材は、摺接突起とカム斜面との摺接により前記一方向へスムーズに回動する。
第四の特徴としては、前記後側被係止部は、後退する際の前記係止突起を滑らせて、前記回動部材を元の周方向位置まで回動させる戻し傾斜面を有する。
この構成によれば、係止状態が解除されて後退した回動部材を、係止突起を戻し傾斜面に滑らせることで、元の周方向位置に戻すことができる。
第五の特徴としては、作動性及び製造性を向上するために、前記回動部材を、前記進退部材の外周部に環状に装着した。
次に、上記特徴を有する好ましい実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、本明細書中、軸筒軸方向とは、軸筒の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、軸筒軸方向の一方側であって筆記部の先端方向を意味する。また、「後」とは、軸筒軸方向の前記一方側に対する逆方向側を意味する。また、「軸筒径方向」とは、軸筒軸方向に対し直交する方向を意味する。また、「軸筒径外方向」とは、前記軸筒径方向に沿って軸筒中心から離れる方向を意味する。「軸筒径内方向」とは、前記軸筒径方向に沿って軸筒中心へ近づく方向を意味する。
この出没式筆記具1は、軸筒10と、該軸筒10内に進退可能に設けられるとともに前端側に筆記部25を有する中芯ユニット20とを備える(図1及び図2参照)。
そして、この出没式筆記具1は、筆記部25を没入させた初期位置(図1(a)参照)にて後端のノック部22が前方へ押動操作された際に中芯ユニット20を前進させて該中芯ユニット20前端側の筆記部25を軸筒前端から突出させた係止状態になり(図1(b)参照)、この係止状態にて前記ノック部22が再度押動操作された際に付勢部材24aの付勢力により中芯ユニット20を後退させて前記初期位置に戻す。
軸筒10は、長尺円筒状の部材であり、単一の筒状部材から形成してもよいし、複数の筒状部材を接続することで構成してもよい。
この軸筒10の前端側には、筆記部25を出没させるための先細筒状の先口部11が設けられる。また、同軸筒10の後端側には、中芯ユニット20を後方から挿入するための開口部12が設けられる。
また、軸筒10の後部寄りの周壁には、中芯ユニット20を軸筒10に係脱するための前側被係止部13および後側被係止部14と、中芯ユニット20を回転不能に進退させるガイド溝15(図5参照)とが設けられる。
また、軸筒10の内周面には、後述する回動部材を回動させるための摺接突起16が設けられる。
前側被係止部13は、軸筒10の周壁を径方向へ貫通する孔であり、前記係止状態にて、中芯ユニット20側の後述する係止突起23aを、軸筒径外方向へ挿入させて係止するように形成されている。
詳細に説明すれば、この前側被係止部13は、図2に示すように、係止突起23aが初期位置から前進した際の係止突起23aを軸筒径外方向へ挿入させる被挿入部13aと、該被挿入部13aよりも後側にて、係止突起23aを後方斜め周方向へ案内するガイド傾斜面13bと、該ガイド傾斜面13bの後端側で係止突起23aを係脱可能に係止する被係止凹部13cと、該被係止凹部13cに係止された状態から前進した際の係止突起23aを、傾斜面23a21により滑らせて軸筒内周面側へ潜り込ませる被潜入部13dとを有する。
被挿入部13aは、軸筒内側から係止突起23aを挿入可能な空間を確保している。
ガイド傾斜面13bは、図示例によれば、直線状の傾斜面としているが、曲面とすることも可能である。
被係止凹部13cは、ガイド傾斜面13bの後端側部分と、該部分に対し周方向に対称に並ぶ傾斜面とによって平面視略V字状に形成され、後退した際の係止突起23aを横振れ等しないように安定的に係止する。
被潜入部13dは、被挿入部13aに対し周方向に並ぶ位置において、被挿入部13aの前端縁よりも後方へ突出するように形成される。
また、後側被係止部14は、前側被係止部13に対し間隔を置いて、前側被係止部13の後方側に配置される。
この後側被係止部14は、図2に示すように、筆記部25を突出した係止状態から後退した際の係止突起23aを軸筒径外方向へ挿入させる被挿入部14aと、該被挿入部14aよりも後方側にて、後退する際の係止突起23aを後方斜め周方向へ滑らせて初期位置に戻す戻し傾斜面14bと、係止突起23aを初期位置に保持する保持凹部14cと、該保持凹部14cから前進する際の係止突起23aを前方へ導く前進ガイド部14dとを有する。
被挿入部14aは、軸筒内側から係止突起23aを挿入可能な空間を確保している。
戻し傾斜面14bは、前側被係止部13のガイド傾斜面13bに対し反対向きに傾斜する傾斜面であり、後退する際の係止突起23aを滑らせることで、回動部材23を元の周方向位置まで回動させる。
保持凹部14cは、前記のように斜めに後退した係止突起23aが挿入されるように、前方へ開口した平面視凹状に形成される。
前進ガイド部14dは、保持凹部14cの前方に連続する空間を確保している。
また、ガイド溝15は、軸筒10の周壁において、前側被係止部13及び後側被係止部14以外の位置に前後方向へわたって設けられた直線状の溝である(図5参照)。
このガイド溝15は、図示例によれば、軸筒周方向において、前側被係止部13及び後側被係止部14に対し角度180°ずれた位置に設けられ、軸筒10周壁を径方向へ貫通し、前後方向へ連続する長尺状の孔である。
このガイド溝15は、後述する進退部材21のガイド突起21aを挿入し前後方向へ案内する。したがって、進退部材21は、ガイド突起21aとガイド溝15との係合により回転不能な状態に維持されて、前後方向へ進退する。なお、図5中の符号15aは、ガイド溝15の後端壁であり、軸筒10周壁の一部分である。
軸筒10の周壁におけるガイド溝15よりも後側には、ガイド突起21aをガイド溝15へ導くための導入溝15bが設けられる。この導入溝15bは、ガイド溝15の後方側に間隔を置いて設けられ、後方へ延びて軸筒後端部で開放している。
当該出没式筆記具1の製造段階において、軸筒10内に後方側から中芯ユニット20が挿入される際、ガイド突起21aは、先ず導入溝15bに挿入され、軸筒10の周壁を弾性変形させながら、前記後端壁15aを径内方向へ乗り越えるようにして、ガイド溝15に嵌り合う(図5参照)。
よって、中芯ユニット20は、軸筒10から後方へ抜けないように保持される。
また、摺接突起16は、前側被係止部13よりも前側において、前側被係止部13に対し周方向へ(図示例によれば角度90°)ずれた位置に配設される(図1参照)。
この摺接突起16は、軸筒10の内周面から径内方向へ突出するとともに軸筒後方へ延びる縦リブ状に形成され、その後端部に傾斜面16aを有する。この傾斜面16aは、後述する回動部材23のカム斜面23bと略平行するように傾斜している。
なお、他例としては、この傾斜面16aを、傾斜面の無い突起や、突曲面とすることも可能である。
また、中芯ユニット20は、図2に示すように、軸筒10の内周面に沿って進退可能な進退部材21と、該進退部材21の後端側に一体に接続されたノック部22と、進退部材21と共に軸筒10に対し進退可能であって且つ進退部材21に対しては周方向へ回動可能且つ軸方向へ微動可能な回動部材23と、進退部材21の前端側に装着されて筆記部25を密閉したり解放したりする筆記部開閉機構24とを備える。また、この中芯ユニット20の内部には、図示しない中綿及びインク等が充填されている。
進退部材21は、略円筒状の部材であり、その前端側に筆記部25を支持するとともに、後端開口部にノック部22を接続している。
この進退部材21は、図3にしめすように、外周面に、回動部材23の前方への移動を規制する前側規制突起21bと、該前側規制突起21bよりも後側で回動部材23の後方への移動を規制するとともに後述する回動部材23の係合突起23c(図5参照)に係脱する被係合突起21cとを有する。
これら前側規制突起21bと被係合突起21cの間隔は、回動部材23の前後方向への若干の微動により、回動部材23側の係合突起23cが被係合突起21cに対し軸方向へずれるように適宜に設定される。
また、被係合突起21cは、進退部材21の外周面に沿う長尺直方体状の突起であり(図3参照)、進退部材21外周面において角度180°対称に二つ配設される。
また、進退部材21の外周面において、前側規制突起21bと被係合突起21cの間の部分には、回動部材23の周方向の回動を規制する二つの回動規制突起21dが設けられる(図3参照)。これら回動規制突起21dの周方向の間隔は、回動部材23の係止突起23aが、周方向の一方側で前側被係止部13及び後側被係止部14に嵌り合い(図7参照)、周方向の他方側では、前側被係止部13から外れるとともに後側被係止部14には嵌り合う(図11参照)ように適宜に設定される。
また、ノック部22は、後端を閉鎖した有底筒状の部材であり、進退部材21の後端開口部に挿入され螺合接続されている。このノック部22は、進退部材21内の図示しない中綿が交換される際に着脱されるようになっている。
また、回動部材23は、進退部材21の外周部に全周にわたって環状に嵌め合せられた部材である。この回動部材23は、図4に示すように、環状本体部23eに、軸筒径内方向へ弾性変形可能な係止突起23aと、軸筒10内周面の摺接突起16に係合するカム斜面23b,23bと、進退部材21外周の被係合突起21cに係脱する係合突起23c,23cと、進退部材21外周の二つの回動規制突起21dに係合する回動規制凹部23dとを、一体成形している。
係止突起23aは、環状本体部23eの後端縁から後方へ延びた撓み片部23a1と、該撓み片部23a1の後端側から軸筒径外方向へ突出する隆起部23a2とから構成される。この係止突起23aは、通常状態では、前側被係止部13又は後側被係止部14内に係合しており、前記撓み片部23a1を軸筒径内方向へ弾性的に撓ませることで、前記隆起部23a2を、前側被係止部13又は後側被係止部14から外して、軸筒10周壁内側へ潜り込ませる。
回動部材23の前端側には、前方斜め軸筒中心側へ傾斜する傾斜面23a21が設けられる。この傾斜面23a21は、隆起部23a2が軸筒10内周面側へ潜り込む際に、その摩擦抵抗を軽減する。
また、カム斜面23bは、環状本体部23eの前端から回動部材23外周部に沿って前方へ突出する突起の先端部分に形成される。このカム斜面23bは、前方へゆくにしたがって傾斜している。この傾斜方向は、係止突起23aが前側被係止部13から外れる動作(図10及び図11参照)に伴う回動部材23の回動方向である。
係合突起23cは、環状本体部23eの後端から回動部材23の外周部に沿って後方へ突出する突起であり、図4に示す一例によれば、周方向へ長尺な直方体状に形成される。この係合突起23cの周方向の一端側には、進退部材21側の被係合突起21cをスムーズに乗り越えさせるように(図8及び図9参照)、傾斜面23c1が形成されている。
この係合突起23cは、図示例によれば、係脱対象である被係合突起21cと同様に、角度180°対称に二つ設けられる。なお、他例としては、係合突起23c及び被係合突起21cをそれぞれ単数とすることも可能である。
回動規制凹部23dは、環状本体部23e周壁の後端側を凹状に切欠くようにして形成された凹部であり、その周方向の両側の二つの端面の間に、進退部材21外周の二つの回動規制突起21dを置くようにして配置される(図3〜図4及び図6参照)。
そして、この回動規制凹部23dは、回動部材23が周方向の一方へ回動した際に、前記端面の一方を、対応する一方の回動規制突起21dに当接させて、その回動量を規制し、同回動部材23が周方向の他方へ回動した際には、前記端面の他方を、対応する他方の回動規制突起21dに当接させて、その回動量を規制する。
また、筆記部開閉機構24は、図2に示すように、筆記部25の前端側の周囲を覆うようにして進退部材21前端側に装着された筒状部材24cと、該筒状部材24cの前端開口を塞ぐ蓋部材24bと、該蓋部材24bの前端面に掛けられるとともに後端側が進退部材21に掛止されて該蓋部材24bを閉鎖状態に維持するベルト状部材24dと、筒状部材24cと進退部材21外周面の段部との間に環状に装着されて進退部材21を後方へ付勢する付勢部材24a(図指例によれば圧縮コイルバネ)とを具備する。
この筆記部開閉機構24は、筆記部25が軸筒10内へ没入した初期位置では、ベルト状部材24dによって蓋部材24bの閉鎖状態を維持し、軸筒10に相対し中芯ユニット20が前進した際には、ベルト状部材24dを軸筒10内周部に係合させることで蓋部材24bの前端面から外し、蓋部材24bを解放して筆記部25を露出させる。
前記付勢部材24aは、前記したように進退部材21を後方へ付勢することで、初期位置において係止突起23aを後側被係止部14内に保持し、また、初期位置から前進した際の係止突起23aを、前側被係止部13内の後部寄りに保持する。
また、筆記部25は、多数の合成樹脂繊維を軸状に収束してなるチップの前端部分であり、例えば砲弾状や斜めカット状等、当該出没式筆記具の用途に応じた適宜形状に形成されている。
次に、上記構成の出没式筆記具1について、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
先ず、筆記部25を軸筒10内に没入させた初期位置(図1(a),図5(a),図7(a1)(a2))では、係止突起23a(詳細には隆起部23a2)が、後側被係止部14内後端側の保持凹部14cに保持されている(図7(a1)参照)。
なお、図7(a1)によれば、後側被係止部14内の隆起部23a2と、保持凹部14c内後端縁の間に隙間があるが、この隙間は、隆起部23a2を若干前後に移動可能にする遊び空間であり、軸筒10内への中芯ユニット20(詳細には進退部材21)の組付けを容易にする。
前記状態からノック部22が前方へ押動操作されると、中芯ユニット20が前進するのに伴って、係止突起23aの隆起部23a2が、後側被係止部14内(詳細には前進ガイド部14d内)を前進して、その前端の傾斜面23a21を、後側被係止部14の前端縁の裏側(軸筒10内周面側)へ潜り込ませる。
さらに、中芯ユニット20が前進すると、係止突起23aの隆起部23a2は、軸筒10の内周面に沿って前進する。この前進の際、進退部材21のガイド突起21aが軸筒10周壁のガイド溝15(図5参照)に案内されるため、中芯ユニット20の周方向への回転は阻まれる。また、中芯ユニット20が前進してゆくと、筆記部開閉機構24が軸筒10と係合して蓋部材24bを徐々に開放してゆき、筆記部25を露出させる。
そして、筆記部25が軸筒10前端から突出すると、係止突起23aの隆起部23a2が、軸筒10内部側から前側被係止部13内へ進入する(図8参照)。
この前進の途中、進退部材21側の被係合突起21cが、回動部材23側の係合突起23cの周方向端面に接触することで(図7(a2)参照)、回動部材23の解除方向(図7によれば下方向)への回動が阻止される。
また、この前進の終盤においては、図8(b2)に示すように、回動部材23側のカム斜面23bが、軸筒10側の摺接突起16の周方向の一方側(図指例によれば上側)に位置する。
これらの作用により、前記押動操作の途中や終盤で、回動部材23が解除方向(図7及び図8の下方)へ回転して、隆起部23a2が軸筒10内周面側へ潜り込み、該隆起部23a2が前側被係止部13に係止されないまま、中芯ユニット20が付勢部材24aの付勢力により後退してしまうのを防ぐことができる。
次に、ノック部22に対する押動力が除去されると、中芯ユニット20は、付勢部材24a(図2参照)の付勢力により若干後退するとともに、係止突起23aの隆起部23a2が、図8(b1)〜図9(c1)に示すように、ガイド傾斜面13bに沿って斜めに後退する。この後退の際、回動部材23がガイド傾斜面13bの摩擦抵抗を受けながら、進退部材21は付勢部材24aの付勢力を受けるため、図9(c2)に示すように、進退部材21側の被係合突起21cは、回動部材23に相対して後退し、係合突起23cに対し周方向に重ならない位置となり、さらに、回動部材23の回動により係合突起23cの後端側へ回り込む。
また、回動部材23のカム斜面23bは、図8(b2)〜図9(c2)に示すように後退して、軸筒10側の摺接突起16に対し、摺接可能な位置となる。
また、係止突起23aは、図9(c1)に示すように、前側被係止部13内後端の被係止凹部13cに係止された係止状態となる。この係止状態において、筆記部25は、軸筒10から突出した状態に維持される。
次に、前記係止状態にて、ノック部22が押動操作されると、隆起部23a2が前進して、該隆起部23a2の傾斜面23a21を、前側被係止部13の被潜入部13dの内面側へ潜り込ませ(図10(d1)参照)、これと略同時に、回動部材23のカム斜面23bが、摺接突起16突端の傾斜面16aに当接する(図10(d2)参照)。
さらに、前記押動操作の継続によって中芯ユニット20が前進すると、図10(d2)〜図11(e2)に示すように、回動部材23がカム斜面23bを摺接突起16に滑らせて回動する。また、隆起部23a2は、被潜入部13dの裏側において、軸筒10内周面に沿って前進するとともに、被係止凹部13cに対し周方向へ離れて係止不能になる。
次に、前記状態からノック部22に対する押動力が除去されると、図11〜図12に示すように、進退部材21が付勢部材24aの付勢力により後退するのに伴い、隆起部23a2は、前側被係止部13に嵌り合うことなく、軸筒10の内周面に沿って後退し、後側被係止部14内の被挿入部14aに嵌り込む。
さらに、係止突起23aは、後側被係止部14内において戻し傾斜面14bを滑って行き、保持凹部14cに嵌り込んで初期位置に戻る。
なお、前記動作中、回動部材23は、回動規制凹部23dを回動規制突起21dに嵌め合わせることで、周方向の回動量が規制されているため、回動しすぎて、前側被係止部13や後側被係止部14に対し嵌合不能になってしまうようなことはない。
また、上記実施例では、軸筒10側に摺接突起16を設け、回動部材23側にカム斜面23bを設けたが、他例としては、軸筒10側にカム斜面を設け、回動部材23側に摺接突起を設けるようにしてもよい。
また、上記実施例では、係止突起23aの隆起部23a2に傾斜面23a21を設けるようにしたが、他例としては、傾斜面23a21を省いて、前側被係止部13内の先端及び後側被係止部14内の前端に、隆起部23a2を潜り込ませるように傾斜面を形成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、出没式筆記具1としてマーカーペンを構成したが、出没式筆記具1の他例としては、フェルトペンや、ボールペン、シャープペンシル等を構成することも可能である。
1:出没式筆記具
10:軸筒
13:前側被係止部
13b:ガイド傾斜面
14:後側被係止部
14b:戻し傾斜面
16:摺接突起
20:中芯ユニット
21:進退部材
21a:ガイド突起
21b:前側規制突起
21c:被係合突起
21d:回動規制突起
23:回動部材
23a:係止突起
23a1:撓み片部
23a2:隆起部
23b:カム斜面
23c:係合突起
23d:回動規制凹部
25:筆記部

Claims (5)

  1. 筆記部を没入させた初期位置にて後端のノック部が前方へ押動操作された際に、軸筒内の進退部材を前進させて該進退部材前端側の筆記部を軸筒前端から突出させた係止状態になり、この係止状態にて前記ノック部が押動操作された際に前記係止状態を解除して付勢部材の付勢力により前記進退部材を後退させるようにした出没式筆記具において、
    前記進退部材の外周部に、前記進退部材と共に進退可能であって且つ前記進退部材に対し周方向へ回動可能な回動部材を設けるとともに、該回動部材に、軸筒径内方向へ弾性変形可能な係止突起を設け、
    前記軸筒の周壁に、前記初期位置から前進した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な前側被係止部と、前記係止状態が解除されて後退した際の前記係止突起を軸筒径外方向へ挿入させて係止可能な後側被係止部とを設け、
    前記軸筒の内周面と前記回動部材とのうちの一方に、摺接突起を設けるとともに、その他方にはカム斜面を設け、
    前記進退部材が前記係止状態から前進した際に、前記係止突起が弾性変形して軸筒内周面側へ潜り込み、前記摺接突起と前記カム斜面との間を滑らせて前記回動部材が一方向へ回動し、この回動により前記係止突起が前記前側被係止部に対し係止不能な位置になるようにしたことを特徴とする出没式筆記具。
  2. 前記前側被係止部は、前記係止突起を、後方斜め周方向へ案内するガイド傾斜面と、該ガイド傾斜面の後端側で前記係止突起を係脱可能に係止する被係止凹部と、該被係止凹部に係止された状態から前進した際の前記係止突起を、軸筒内周面側へ潜り込ませる被潜入部とを有することを特徴とする請求項1記載の出没式筆記具。
  3. 前記回動部材に、前記進退部材の外周部に沿って後方へ突出する係合突起を設け、前記進退部材の外周部に、前記係合突起に係脱可能な被係合突起を設け、前記回動部材を前記進退部材に対し前後方向へ相対的に微動するように設け、
    前記係止突起が前記初期位置から前進する際に、前記係合突起を前記被係合突起の側面に接触させることで、前記係合突起及び前記回動部材の前記一方向への回動を規制し、前記係止突起が前記ガイド傾斜面に沿って後退する際に、前記被係合突起が前記係合突起よりも後方側へ移動するようにしたことを特徴とする請求項2記載の出没式筆記具。
  4. 前記後側被係止部は、後退する際の前記係止突起を滑らせて、前記回動部材を元の周方向位置まで回動させる戻し傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の出没式筆記具。
  5. 前記回動部材は、前記進退部材の外周部に環状に装着されていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の出没式筆記具。
JP2014100019A 2014-05-13 2014-05-13 出没式筆記具 Active JP6326285B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014100019A JP6326285B2 (ja) 2014-05-13 2014-05-13 出没式筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014100019A JP6326285B2 (ja) 2014-05-13 2014-05-13 出没式筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015217518A JP2015217518A (ja) 2015-12-07
JP6326285B2 true JP6326285B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54777359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014100019A Active JP6326285B2 (ja) 2014-05-13 2014-05-13 出没式筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6326285B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1128363A (fr) * 1955-08-01 1957-01-04 Christan Ets Stylographe à bille à bouton-poussoir
JPH11321182A (ja) * 1998-05-11 1999-11-24 Kotobuki:Kk ノック式筆記具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015217518A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6542321B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP5827675B2 (ja) 筆記具
US9340060B2 (en) Slide type writing tool having device for preventing dryness
KR100687544B1 (ko) 필기구
JP6373693B2 (ja) 出没式筆記具
JP6326285B2 (ja) 出没式筆記具
JP5412123B2 (ja) 出没式筆記具
EP2708373A1 (en) Mechanical pencil
JP6545039B2 (ja) シャープペンシル
JP5735617B1 (ja) 複数出没式筆記具
JP4981528B2 (ja) 伸縮式筆記具
JP6378882B2 (ja) 複数出没式筆記具
JP5525409B2 (ja) 筆記具
JP4849611B2 (ja) ノック式筆記具
JP2012200902A (ja) 出没式筆記具
JP7448420B2 (ja) 出没式筆記具
JP6267934B2 (ja) サイドノック式筆記具
JP2018149787A (ja) ノック式筆記具
JP2011056677A (ja) 出没式筆記具
JP6392059B2 (ja) 複数出没式筆記具
JP6228762B2 (ja) 出没式筆記具
JP5495751B2 (ja) スライド式の多芯筆記具
JP2009255400A (ja) 回転出没式シャープペンシル
KR20150072336A (ko) 복수 출몰식 필기구
JP2023035832A (ja) 出没式筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6326285

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250