JP2015083559A - 2,5−フランジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】5−ヒドロキシメチルフルフラールから2,5−フランジカルボン酸を、高い生産性で、工業的に有利に製造する方法を提供する。【解決手段】5−ヒドロキシメチルフルフラールを、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒、水、及び酸素の存在下で酸化反応させることによる2,5−フランジカルボン酸の製造方法であって、pH7以下、0.1MPa以上、1.0MPa未満の条件下で、下記工程(1)及び(2)を行い、工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して120mol%以上、140mol%以下である、2,5−フランジカルボン酸の製造方法である。工程(1):反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程工程(2):工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程【選択図】なし

Description

本発明は、2,5−フランジカルボン酸の製造方法に関する。
2,5−フランジカルボン酸(以下、「FDCA」ともいう)は、植物に多く含まれるフルクトース(果糖)から合成可能でありながら、ファインケミカルスや合成樹脂原料等の中間体として有用な化合物である。このため、FDCAは、米国エネルギー省が選定したバイオリファイナリーのビルディングブロック材料の1つに選定されている。
FDCAは、合成樹脂やトナーバインダーのモノマー、医薬、農薬、殺虫剤、抗菌剤、香料、その他各種の分野の中間体として利用価値が高く、様々な製造方法について検討されている。
特許文献1には、5−ヒドロキシメチルフルフラール(以下、「HMF」ともいう)水溶液中に酸素を供給し、ZrO2等の担体にPtを担持させた触媒の存在下、50〜200℃、150〜500psi(1.03〜3.45MPa)で酸化反応を行う、HMFの酸化方法が開示されている。
非特許文献1には、CeO2担体にAuを担持させた触媒の存在下、HMFと酸素を、pH8〜11のアルカリ水溶液中、25℃で4時間酸化反応を行い、次いで130℃に昇温して、1.0MPaで3時間反応を行う、HMFからFDCAへの酸化反応が開示されている。
また、非特許文献2には、活性炭にPt及びBiを担持させた触媒の存在下、pH8〜11程度のアルカリ水溶液中、100℃、40bar(4.0MPa)で、HMFを空気酸化する、HMFからFDCAへの選択的水相酸化法が開示されている。
国際公開第2008/054804号
Onofre Casanova, et al., ChemSusChem, 2009年, 2巻, p.1138 Hicham Ait Rass, et al., Green Chemistry, 2013年, 15巻, p.2240
しかしながら、特許文献1の技術では、高収率でFDCAを得るために、高温、高圧下で反応を行う必要があり、エネルギー負荷が大きく、製造装置が複雑となる。また、特許文献1の触媒中のPtが反応液中に溶出するという問題があり、このPtの溶出による触媒活性の低下を補うために、高価なPtを多量に必要とし、更に、溶出したPtの回収工程も必要となるため、生産性、経済性に乏しいという問題があった。
また、非特許文献1及び2の技術は、アルカリ水溶液中で酸化反応を行うため、目的物であるFDCAはアルカリ塩として生成する。そのため、反応後の脱塩が不可欠となり、後処理工程の負荷が大きいという問題があった。
本発明は、5−ヒドロキシメチルフルフラールから2,5−フランジカルボン酸を、高い生産性で、工業的に有利に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒を用いて、pH7以下、常圧付近の条件下で、二段階の温度で酸化反応を行うことにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、5−ヒドロキシメチルフルフラールを、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒、水、及び酸素の存在下で酸化反応させることによる2,5−フランジカルボン酸の製造方法であって、pH7以下、0.1MPa以上、1.0MPa未満の条件下で、下記工程(1)及び(2)を行い、工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して120mol%以上、140mol%以下である、2,5−フランジカルボン酸の製造方法を提供する。
工程(1):反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程
工程(2):工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程
本発明によれば、5−ヒドロキシメチルフルフラールから2,5−フランジカルボン酸を高い生産性で、工業的に有利に製造することができる。
[2,5−フランジカルボン酸の製造方法]
本発明の2,5−フランジカルボン酸の製造方法は、5−ヒドロキシメチルフルフラールを、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒、水、及び酸素の存在下で酸化反応させることによる2,5−フランジカルボン酸の製造方法であって、pH7以下、0.1MPa以上、1.0MPa未満の条件下で、下記工程(1)及び(2)を行い、工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して120mol%以上、140mol%以下であることを特徴とする。
工程(1):反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程
工程(2):工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程
なお、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールとは、原料として使用する5−ヒドロキシメチルフルフラールの全量を指す。
本発明の製造方法により、FDCAを高い生産性で、工業的に有利に製造できる理由は、以下のように考えられる。
原料であるHMFは、熱分解し易いため、反応温度を高くすると、副生成物が生成するという問題がある。一方、目的物であるFDCAは、水溶解性が低いため、温度が低いと反応系中でFDCAの濃度を高めることができず、しかも、触媒の酸化反応活性が低くなるため、生産性が低下するという問題が生じる。また、FDCAの水溶解性が向上できる高温の反応系中では、生成したFDCAが酸素により副生成物を生成し、生産性が低下するという問題が生じる。温度が低い反応系中でFDCAの溶解性を高める方法としては、アルカリ水溶液中で反応する方法が有効であるが、この場合、上記の通り、脱塩等の後処理工程が不可欠となる。
そこで、本発明の製造方法は、活性炭担持金属触媒を用いて、まず、50℃以上、110℃以下というHMFが比較的安定な低い温度領域で酸化反応を行い、反応系中のHMFの濃度が1,000mg/kg以下になった後、140℃以上、250℃以下という高い温度領域に昇温して、酸化反応活性を高めながら、FDCAの溶解性を高め、かつFDCAの分解を抑制する。また、仕込みから工程(2)終了時点までの合計酸素供給量を、仕込みHMFに対して、120mol%以上、140mol%以下とすることで、工程2における副生成物の生成を抑制し、HMFをFDCAに効率的に変換することができると考えられる。
また、本発明では1.0MPa未満の低圧下で酸化反応を行うため、設備投資が低額となり、工業的に有利となる。
<5−ヒドロキシメチルフルフラール>
本発明で用いられる5−ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)は、例えば、国際公開第2013/146085号に記載された方法で、糖類を原料として合成することができる。糖類原料は、天然由来のものでも、合成品でもよく、それらの混合物であってもよい。
(原料の糖類)
原料の糖類としては、単糖、二糖、オリゴ糖、及び多糖から選ばれる1種以上の糖類が挙げられる。また、前記糖類を含有する混合物であるデンプン、サトウキビ、シュガービート、大豆等に由来する糖液、並びにその精製中間物及びその精製副産物、例えば、高フルクトースコーンシロップ、精製糖、粗糖、廃糖蜜、転化糖、異性化糖等が挙げられる。これらの中でも、FDCAを経済的かつ効率的に製造する観点から、フルクトースを含む糖類であることが好ましい。
フルクトースを含む糖類としては、FDCAの収率向上の観点から、好ましくは、フルクトース、フルクトースと任意の単糖とを組み合わせた二糖、フルクトースと任意の単糖とを組み合わせたオリゴ糖、フルクトースと任意の単糖とを組み合わせた多糖、高フルクトースコーンシロップが挙げられる。また、フルクトースを含む糖類としては、同様の観点から、好ましくは、上記の単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、高フルクトースコーンシロップの精製中間体及び副産物が挙げられる。また、フルクトースを含む糖類としては、同様の観点から、好ましくは、大豆糖液、サトウキビやシュガービートに由来する糖液が挙げられる。また、フルクトースを含む糖類としては、同様の観点から、好ましくは、大豆糖液、サトウキビやシュガービートに由来する糖液から得られる精製糖、粗糖、廃糖蜜、転化糖、並びにイヌリン等が挙げられる。これらの中では、グルコースとフルクトースとの混合物、精製糖、粗糖、廃糖蜜、フルクトース、スクロース、又はイヌリンがより好ましい。
(HMFの濃度)
本発明の製造方法において、工程(1)における反応開始時の反応液全量に対するHMFの量に特に制限はないが、生成物の溶解度及びFDCAの収率向上の観点から、反応液全量に対するHMFの量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上、より更に好ましくは3.0質量%以上であり、そして、好ましくは8.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは6.0量%以下、より更に好ましくは5.0質量%以下である。
<活性炭担持金属触媒>
本発明で用いられる活性炭担持金属触媒(以下、単に「金属触媒」又は「触媒」ともいう)とは、貴金属等の金属成分(以下、単に「金属成分」ともいう)を活性炭に担持させて含有させた触媒を意味する。金属成分は、貴金属以外の他の金属成分を含んでいてもよい。
(金属成分)
〔貴金属〕
貴金属は、周期表第5〜6周期の第8〜11族に属する遷移金属であり、具体的には、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、オスミウム(Os)、及びルテニウム(Ru)から選ばれる1種以上である。これらの中でも、反応速度及びFDCAの収率向上の観点から、周期表5〜6周期の第8〜10族に属するPt、Pd、Ir、Rh、Os及びRuの白金族金属から選ばれる1種以上が好ましく、Ptを含有することがより好ましい。
活性炭担持金属触媒における貴金属の担持量は、特に限定されないが、FDCAの収率向上と経済性の観点から、触媒全体量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下である。
〔金属(A)〕
金属触媒は、FDCAの収率と、触媒の耐久性の観点から、第2金属成分として、ビスマス(Bi)及びスズ(Sn)から選ばれる1種以上の金属(A)を含有することが好ましく、ビスマスを含有することがより好ましい。
触媒中の金属(A)に対する貴金属の質量比[貴金属/金属(A)]は、特に限定されないが、FDCAの収率と、触媒の耐久性向上の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上、より更に好ましくは4以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下、より更に好ましくは7以下、より更に好ましくは6以下である。
〔金属(B)〕
金属触媒は、HMF及びFDCAの副反応を抑制する観点から、第3金属成分として、更に、Cu及びNiから選ばれる1種以上の金属(B)を含有することができる。
触媒中の金属(B)に対する金属(A)の質量比[金属(A)/金属(B)]は、特に限定されないが、FDCAの収率向上と、副反応抑制の観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.6以上、より更に好ましくは0.8以上であり、そして、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは1.5以下、より更に好ましくは1.2以下である。
<活性炭>
活性炭は、金属成分の分散性を高めて反応活性を向上させる触媒担体であるが、反応基質との相互作用により、反応基質を触媒に引きつけ、酸化反応を促進する作用機能も有すると考えられる。
活性炭は、公知のものを使用することができる。活性炭の原料としては、例えば、木材、鋸屑、木炭、素灰、ヤシ殻、及びくるみ殻等の果実殻、桃、及び梅等の果実種子、果実殻炭、果実種子炭、パルプ製造副生物、リグニン廃液、製糖廃物、廃糖蜜等の植物系原料;泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残留物、石油ピッチ等の鉱物系原料;海藻、レーヨン等の天然素材、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂等の合成素材等が挙げられる。
これらの中でも、経済性、及び活性炭の構造制御の観点から、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油ピッチ等の鉱物系原料、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂等の合成素材が好ましい。
活性炭の賦活方法としては、特に限定されないが、例えば、水蒸気、炭酸ガス、燃焼ガス、空気等を利用したガス賦活法や、塩化亜鉛、リン酸、炭酸カリウム、塩化カルシウム等を用いた薬品賦活方法が挙げられる。
活性炭の形態は特に制限されず、粉末状、粒状、繊維状、円柱状、ハニカム状等が挙げられるが、触媒調製時の作業性、及び反応溶液中における分散性の観点から、粉末状、粒状が好ましく、粉末状がより好ましい。
(活性炭の比表面積)
活性炭の比表面積は、特に限定されないが、金属成分の分散性を高めて、反応速度及びFDCAの収率を向上させる観点、及び触媒耐久性を向上させる観点から、好ましくは600m2/g以上、より好ましくは700m2/g以上、更に好ましくは800m2/g以上、より更に好ましくは900m2/g以上であり、そして、好ましくは3000m2/g以下、より好ましくは2500m2/g以下、更に好ましくは2000m2/g以下、より更に好ましくは1500m2/g以下である。なお、比表面積は、実施例記載の方法により測定することができる。
(活性炭の細孔容積)
活性炭の細孔容積は、特に限定されないが、金属成分の分散性を高めて、反応速度及びFDCAの収率を向上させる観点、及び触媒耐久性を向上させる観点から、好ましくは0.4cm3/g以上、より好ましくは0.5cm3/g以上、更に好ましくは0.6cm3/g以上、より更に好ましくは0.7cm3/g以上であり、そして、好ましくは5.0cm3/g以下、より好ましくは3.0cm3/g以下、更に好ましくは2.0cm3/g以下、より更に好ましくは1.0cm3/g以下である。細孔容積は、例えば、気体吸着法、水銀−ヘリウム法等の公知の方法により求めることができる。
<活性炭担持金属触媒の使用量>
本発明の製造方法において、活性炭担持金属触媒の使用量は、特に限定されないが、FDCAの収率向上と経済性とを両立させる観点から、触媒中の貴金属の質量がHMF質量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下である。
<触媒の調製方法>
本発明で用いられる活性炭担持金属触媒は、特開昭62−269746号公報等の公知の方法により調製することができる。例えば、貴金属の前駆体、及び必要に応じて他の金属成分の前駆体を活性炭に吸着させた後、還元処理を行う方法で製造できる。
金属成分の前駆体としては、例えば、金属の塩化物、フッ化物、臭化物、水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
例えば、白金の前駆体としては、塩化白金、臭化白金、ヘキサクロロ白金酸、亜硫酸白金、塩化テトラアンミン白金、水酸化テトラアンミン白金、硝酸テトラアンミン白金、ジニトロジアミン白金等が挙げられるが、白金の分散性及び経済性の観点から、ヘキサクロロ白金酸、塩化テトラアンミン白金が好ましい。
金属成分を活性炭に吸着させる方法としては、例えば、(i)金属成分の前駆体溶液に、活性炭を懸濁させた後、溶媒を留去する含浸法、(ii)前記前駆体溶液を沈殿剤と接触させて炭酸塩等の沈殿を生成させる沈殿法、(iii)活性炭の酸点や塩基点に金属イオンをイオン交換するイオン交換法、(iv)減圧状態で前記前駆体溶液を噴霧含浸するスプレー法、(v)活性炭を排気した後、前記前駆体溶液を少量ずつ加え、活性炭の細孔容積と同容積分を含浸するIncipient Wetness法等を用いることができる。これらの中でも、金属成分の分散性及び作業性の観点から、含浸法、沈殿法、イオン交換法が好ましく、含浸法、沈殿法がより好ましい。
活性炭に金属成分を担持する順序については特に制限がなく、複数の金属成分を同時に担持しても、各成分を個別に担持してもよい。
(還元処理)
上記の方法により活性炭に金属成分を担持した後、乾燥、還元処理をして活性炭担持金属触媒を調製することができる。乾燥は通常は200℃以下の温度で、減圧下に保持するか、又は空気、窒素、アルゴン等の乾燥ガスを流通させて行うことができる。
還元処理は液相還元法又は気相還元法のいずれで行ってもよいが、作業性の観点から気相還元法が好ましい。
還元処理温度は、金属成分の凝集を抑制する観点、及び前駆体に含まれる不純物を除去する観点から、好ましくは室温以上、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは150℃以上であり、そして、好ましくは500℃以下、より好ましくは400℃以下、更に好ましくは350℃以下である。還元処理時間は、処理温度にもよるが、好ましくは15分以上、より好ましくは30分以上、更に好ましくは1時間以上であり、そして、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下、更に好ましくは6時間以下である。
<活性炭担持金属触媒の比表面積>
活性炭担持金属触媒の比表面積は、特に限定されないが、金属成分の分散性を高めて反応速度及びFDCAの収率を向上させる観点、並びに触媒耐久性を向上させる観点から、好ましくは600m2/g以上、より好ましくは700m2/g以上、更に好ましくは800m2/g以上、より更に好ましくは900m2/g以上であり、そして、好ましくは3000m2/g以下、より好ましくは2500m2/g以下、更に好ましくは2000m2/g以下、より更に好ましくは1500m2/g以下である。なお、比表面積は、実施例記載の方法により測定することができる。
<反応条件>
(反応溶媒)
本発明の製造方法で用いる反応溶媒は、少なくとも水を含有し、原料のHMFを溶解する溶媒であれば、特に限定されないが、生産性と経済性とを両立させる観点から、極性溶媒が好ましい。極性溶媒としては、水の他、高極性非プロトン性有機溶媒、イオン性液体等が挙げられるが、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、ジクロロメタン、N−メチル−2−ピロリジノン等の高極性非プロトン性有機溶媒、イミダゾリウム塩類、及びピリジニウム塩類等のイオン性液体等がより好ましく、水、ジメチルスルホキシド、及びイミダゾリウム塩類から選ばれる1種以上が更に好ましく、水がより更に好ましい。
本発明の製造方法においては、反応溶液のpHは、脱塩等の後処理工程を不要とする観点から、pH7以下とする。例えば、当初の反応溶液のpHを7とすると、反応中間体の生成、及びFDCAの生成に伴い、pHは徐々に低下し、反応終了時にはpH0.5〜3.0程度まで低下する。
本発明の製造方法において、仕込み時の反応溶液のpHは、脱塩等の後処理工程を不要とする観点から、7以下であり、そして、好ましくは6以上である。また、工程(2)における反応終了時の反応溶液のpHは、同様の観点から、好ましくは3以下であり、そして、FDCAの収率を向上させる観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上である。なお、反応溶液のpHは後述する実施例と同様に25℃で測定する。
(酸素)
本発明の製造方法で用いる酸素は、特に限定されないが、例えば、酸素ガス、空気、酸素ガス、又は空気を窒素若しくはアルゴン等の不活性ガスで希釈したガスとして反応に供することができる。
酸素の供給方法は、所定の圧力及び流量で反応器に供給できればよく、特に制限されない。酸素は気相空間部に流通させてもよいし、液中から吹き込んでもよい。典型的な供給方法は、空気と希釈用不活性ガス(窒素、アルゴン等)とを公知の混合器により混合し、酸素濃度が制御された混合ガスとして所定流量で反応器に供給する方法である。
(反応方式)
本発明の反応方式は特に限定されず、回分式、半連続式、及び連続式のいずれの方式で実施してもよい。
回分式は、原料HMF及び触媒の全量を反応器に予め仕込み、酸素を反応溶液に通気して酸化反応を行い、反応終了後に反応溶液を一度に回収する方法である。
半連続式は、例えば、触媒の全量を反応器に装入し、原料と酸素を連続的に反応器に供給しながら酸化反応を行い、反応終了後に反応溶液を一度に回収する方法である。
連続式は、原料、触媒及び酸素のすべてを連続的に反応器に供給しながら酸化反応を行い、反応溶液を連続的に回収する方法である。
工業的実施においては、連続式又は半連続式が操業効率の点から好ましい。
反応溶液は、原料と触媒及び酸素との接触頻度を上げるために攪拌することが好ましい。攪拌はマグネチックスターラー、メカニカルスターラー、攪拌翼を供えた攪拌モーター等通常の反応に用いられる攪拌装置であれば用いることが可能である。スケールが大きくなった場合には動力の点で攪拌翼を備えた攪拌モーターが使用される。例えば、三枚後退翼、フルゾーン翼、タービン翼、マックスブレンド翼等の攪拌翼を備えた攪拌機により撹拌することができる。攪拌は反応を行う前から開始し、反応中は連続的に攪拌を行い、反応終了後の反応液を冷却している間は攪拌を行うことが好ましい。
<工程(1)>
本発明の製造方法における工程(1)は、反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程である。
上記HMF含有量の範囲は、HMFの分解を抑制し、FDCAの収率を向上させる観点から、1,000mg/kg以下であり、好ましくは600mg/kg以下、より好ましくは300mg/kg以下、更に好ましくは150mg/kg以下、より更に好ましくは100mg/kg以下、より更に好ましくは80mg/kg以下である。また、HMF含有量は低いほど好ましいが、生産性の観点から、好ましくは1mg/kg以上、より好ましくは5mg/kg以上、更に好ましくは10mg/kg以上、より更に好ましくは20mg/kg以上、より更に好ましくは40mg/kg以上である。
(反応温度)
工程(1)における酸化反応温度は、HMFの分解を抑制し、FDCAの収率を向上させる観点、及び反応速度を高める観点から、50℃以上、110℃以下であり、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上、より更に好ましくは85℃以上であり、そして、好ましくは106℃以下、より好ましくは103℃以下、更に好ましくは100℃以下、より更に好ましくは95℃以下である。
(反応圧力)
工程(1)における反応圧力は、FDCAの収率向上及び生産性向上の観点から、0.1MPa以上、1.0MPa未満であり、好ましくは0.15MPa以上、より好ましくは0.20MPa以上、更に好ましくは0.25MPa以上であり、そして、好ましくは0.8MPa以下、より好ましくは0.6MPa以下、更に好ましくは0.4MPa以下、より更に好ましくは0.3MPa以下である。
(酸素供給量)
工程(1)終了時点までの酸素供給量は、FDCAの収率を向上させる観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは85mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上、更に好ましくは93mol%以上、より更に好ましくは96mol%以上、より更に好ましくは100mol%以上であり、そして、好ましくは120mol%以下であり、より好ましくは120mol%未満、更に好ましくは110mol%以下、より更に好ましくは108mol%以下、より更に好ましくは105mol%以下である。
なお、工程(1)における昇温前に、予め酸素を、仕込みHMFに対して添加することが好ましい。酸素の添加量は、特に限定されないが、FDCAの収率を向上させる観点、及び分解反応を抑制する観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%以上、より好ましくは15mol%以上、更に好ましくは30mol%以上、より更に好ましくは35mol%以上であり、そして、好ましくは60mol%以下、より好ましくは50mol%以下、更に好ましくは45mol%以下、より更に好ましくは40mol%以下である。
工程(1)における酸素供給量は、FDCAの収率向上の観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは40mol%以上、より好ましくは50mol%以上、更に好ましくは60mol%以上、より更に好ましくは65mol%以上であり、そして、好ましくは100mol%以下、より好ましくは90mol%以下、更に好ましくは80mol%以下、より更に好ましくは70mol%以下である。
(酸素流量)
工程(1)における酸素流量は、FDCAの収率を向上させる観点、及び分解反応を抑制する観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%/hr以上、より好ましくは10mol%/hr以上、更に好ましくは15mol%/hr以上、より更に好ましくは20mol%/hr以上であり、そして、好ましくは50mol%/hr以下、より好ましくは40mol%/hr以下、更に好ましくは30mol%/hr以下、より更に好ましくは25mol%/hr以下である。
<工程(2)>
本発明の製造方法における工程(2)は、工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程である。
(反応温度)
工程(2)における酸化反応温度は、FDCAの溶解性を高めて生産性を向上する観点、及び分解反応の抑制と酸化反応の進行とを両立させる観点から、140℃以上、250℃以下であり、好ましくは145℃以上、より好ましくは150℃以上、更に好ましくは155℃以上、より更に好ましくは160℃以上であり、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは190℃以下、より更に好ましくは180℃以下、より更に好ましくは170℃以下である。
(反応圧力)
工程(2)における反応圧力は、FDCAの収率及び生産性向上の観点から、0.1MPa以上、1.0MPa未満であり、好ましくは0.2MPa以上、より好ましくは0.4MPa以上、更に好ましくは0.6MPa以上、より更に好ましくは0.7MPa以上、より更に好ましくは0.8MPa以上、より更に好ましくは0.85MPa以上であり、そして、好ましくは0.98MPa以下、より好ましくは0.96MPa以下、更に好ましくは0.94MPa以下、より更に好ましくは0.92MPa以下である。
(酸素供給量)
工程(2)終了時点までの酸素供給量は、FDCAの収率を向上させる観点、及び分解反応を抑制する観点から、仕込みHMFに対して、120mol%以上であり、好ましくは124mol%以上、より好ましくは127mol%以上、更に好ましくは130mol%以上であり、そして、140mol%以下であり、好ましくは138mol%以下、より好ましくは136mol%以下、更に好ましくは135mol%以下である。
工程(2)における酸素供給量は、FDCAの収率向上の観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは15mol%以上、より好ましくは20mol%以上、更に好ましくは25mol%以上であり、そして、分解反応を抑制する観点から、好ましくは50mol%以下、より好ましくは45mol%以下、更に好ましくは42mol%以下である。
(酸素流量)
工程(2)における酸素流量は、FDCAの収率を向上させる観点、及び分解反応を抑制する観点から、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%/hr以上、より好ましくは10mol%/hr以上、更に好ましくは15mol%/hr以上、より更に好ましくは20mol%/hr以上、より更に好ましくは24mol%/hr以上であり、そして、好ましくは60mol%/hr以下、より好ましくは55mol%/hr以下、更に好ましくは50mol%/hr以下、より更に好ましくは45mol%/hr以下である。
<精製>
本発明の製造方法においては、純度向上の観点から、酸化反応終了後にFDCAの精製を行ってもよく、特開2001−288139号公報等の公知の方法で精製することができる。例えば、酸化反応終了後に濾過して得られるHMF酸化物に水を含む液体を加えて、冷却することでスラリー化し、これを加熱溶解した状態で、水素添加触媒の存在下に水素添加処理を行い、得られた反応物に、晶析、及び固液分離を施すことによって精製することができる。精製工程後に固液分離して得られる固形物をそのまま乾燥して製品とすることが好ましい。さらに、新たに水を加えて洗浄した後、固液分離された固形物を乾燥して製品としてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の2,5−フランジカルボン酸の製造方法を開示する。
<1> 5−ヒドロキシメチルフルフラールを、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒、水、及び酸素の存在下で酸化反応させることによる2,5−フランジカルボン酸の製造方法であって、pH7以下、0.1MPa以上、1.0MPa未満の条件下で、下記工程(1)及び(2)を行い、工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して120mol%以上、140mol%以下である、2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
工程(1):反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程
工程(2):工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程
<2> 貴金属が白金族金属から選ばれる1種以上である、前記<1>に記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<3> 貴金属が白金である、前記<1>又は<2>に記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<4> 活性炭担持金属触媒が、更にビスマス及びスズから選ばれる1種以上の金属(A)を含有する、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<5> 触媒中の金属(A)に対する貴金属の質量比[貴金属/金属(A)]が、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上、より更に好ましくは4以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下、より更に好ましくは7以下、より更に好ましくは6以下である、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<6> 活性炭の比表面積が、好ましくは600m2/g以上、より好ましくは700m2/g以上、更に好ましくは800m2/g以上、より更に好ましくは900m2/g以上であり、そして、好ましくは3000m2/g以下、より好ましくは2500m2/g以下、更に好ましくは2000m2/g以下、より更に好ましくは1500m2/g以下である、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<7> 活性炭担持金属触媒の比表面積が、好ましくは600m2/g以上、より好ましくは700m2/g以上、更に好ましくは800m2/g以上、より更に好ましくは900m2/g以上であり、そして、好ましくは3000m2/g以下、より好ましくは2500m2/g以下、更に好ましくは2000m2/g以下、より更に好ましくは1500m2/g以下である、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<8> 活性炭担持金属触媒における貴金属の担持量が、触媒全体量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下である、前記<1>〜<7>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<9> 活性炭担持金属触媒の使用量が、触媒中の貴金属の質量がHMF質量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下である、前記<1>〜<8>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<10> 反応溶媒が、原料のHMFを溶解する溶媒であり、好ましくは水、高極性非プロトン性有機溶媒、イオン性液体等の極性溶媒から選ばれる1種以上、より好ましくは水、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、ジクロロメタン、N−メチル−2−ピロリジノン、イミダゾリウム塩類、及びピリジニウム塩類から選ばれる1種以上、更に好ましくは水、ジメチルスルホキシド、及びイミダゾリウム塩類から選ばれる1種以上、より更に好ましくは水である、前記<1>〜<9>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<11> 工程(1)における反応開始時の反応液全量に対するHMFの量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上、より更に好ましくは3.0質量%以上であり、そして、好ましくは8.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは6.0量%以下、より更に好ましくは5.0質量%以下である、前記<1>〜<10>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<12> 工程(1)において、酸化反応を、HMF含有量が、好ましくは600mg/kg以下、より好ましくは300mg/kg以下、更に好ましくは150mg/kg以下、より更に好ましくは100mg/kg以下、より更に好ましくは80mg/kg以下であり、そして、好ましくは1mg/kg以上、より好ましくは5mg/kg以上、更に好ましくは10mg/kg以上、より更に好ましくは20mg/kg以上、より更に好ましくは40mg/kg以上の範囲になるまで行う、前記<1>〜<11>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<13> 工程(1)における酸化反応温度が、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上、より更に好ましくは85℃以上であり、そして、好ましくは106℃以下、より好ましくは103℃以下、更に好ましくは100℃以下、より更に好ましくは95℃以下である、前記<1>〜<12>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<14> 工程(1)における反応圧力が、好ましくは0.15MPa以上、より好ましくは0.20MPa以上、更に好ましくは0.25MPa以上であり、そして、好ましくは0.8MPa以下、より好ましくは0.6MPa以下、更に好ましくは0.4MPa以下、より更に好ましくは0.3MPa以下である、前記<1>〜<13>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<15> 工程(1)終了時点までの酸素供給量が、仕込みHMFに対して、好ましくは85mol%以上、より好ましくは90mol%以上、更に好ましくは93mol%以上、より更に好ましくは96mol%以上、より更に好ましくは100mol%以上であり、そして、好ましくは120mol%以下、より好ましくは120モル%未満、更に好ましくは110mol%以下、より更に好ましくは108mol%以下、より更に好ましくは105mol%以下である、前記<1>〜<14>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<16> 工程(1)における昇温前に、予め酸素を、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%以上、より好ましくは15mol%以上、更に好ましくは30mol%以上、より更に好ましくは35mol%以上、そして、好ましくは60mol%以下、より好ましくは50mol%以下、更に好ましくは45mol%以下、より更に好ましくは40mol%以下添加する、前記<1>〜<15>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<17> 工程(1)における酸素流量が、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%/hr以上、より好ましくは10mol%/hr以上、更に好ましくは15mol%/hr以上、より更に好ましくは20mol%/hr以上であり、そして、好ましくは50mol%/hr以下、より好ましくは40mol%/hr以下、更に好ましくは30mol%/hr以下、より更に好ましくは25mol%/hr以下である、前記<1>〜<16>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<18> 工程(2)における酸化反応温度が、好ましくは145℃以上、より好ましくは150℃以上、更に好ましくは155℃以上、より更に好ましくは160℃以上であり、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは190℃以下、より更に好ましくは180℃以下、より更に好ましくは170℃以下である、前記<1>〜<17>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<19> 工程(2)における反応圧力が、好ましくは0.2MPa以上、より好ましくは0.4MPa以上、更に好ましくは0.6MPa以上、より更に好ましくは0.7MPa以上、より更に好ましくは0.8MPa以上、より更に好ましくは0.85MPa以上であり、そして、好ましくは0.98MPa以下、より好ましくは0.96MPa以下、更に好ましくは0.94MPa以下、より更に好ましくは0.92MPa以下である、前記<1>〜<18>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<20> 工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込みHMFに対して、好ましくは124mol%以上、より好ましくは127mol%以上、更に好ましくは130mol%以上であり、そして、好ましくは138mol%以下、より好ましくは136mol%以下、更に好ましくは135mol%以下である、前記<1>〜<19>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<21> 工程(2)における酸素供給量が、仕込みHMFに対して、好ましくは15mol%以上、より好ましくは20mol%以上、更に好ましくは25mol%以上であり、そして、好ましくは50mol%以下、より好ましくは45mol%以下、更に好ましくは42mol%以下である、前記<1>〜<20>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<22> 工程(2)における酸素流量が、仕込みHMFに対して、好ましくは5mol%/hr以上、より好ましくは10mol%/hr以上、更に好ましくは15mol%/hr以上、より更に好ましくは20mol%/hr以上、より更に好ましくは24mol%/hr以上であり、そして、好ましくは60mol%/hr以下、より好ましくは55mol%/hr以下、更に好ましくは50mol%/hr以下、より更に好ましくは45mol%/hr以下である、前記<1>〜<21>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<23> 反応方式が、好ましくは回分式、半連続式、及び連続式のいずれかの方式、より好ましくは連続式又は半連続式である、前記<1>〜<22>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<24> 工程(1)における反応開始時のpHが、好ましくは6以上である、前記<1>〜<23>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
<25> 工程(2)における反応終了時のpHが、好ましくは3以下であり、そして、好ましくは1以上、より好ましくは2以上である、前記<1>〜<24>のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
以下の実施例及び比較例において、特記しない限り、「%」は「質量%」を意味する。
なお、各物性値等は、以下の方法により測定した。
(1)HMF転化率、FDCA収率
高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)を用いて、下記の条件でHMF量及びFDCA量を測定し、原料HMFのmol量に対するHMF量及びFDCA量からHMF転化率(mol%)及びFDCA収率(mol%)を、それぞれ算出した。
<HMF量測定条件>
・検出器:RI検出器
・カラム:ICSep COREGEL−87H
・温度 :80℃
・溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸含有水
・流量 :0.6mL/min
・測定サンプル希釈溶媒:超純水
<FDCA量測定条件>
・検出器:UV検出器(254nm)
・カラム:L−column2 ODS(関東化学株式会社製)
・温度 :40℃
・溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸含有超純水と0.1%トリフルオロ酢酸含有メタノール(和光純薬工業株式会社製、HPLCグレード)とを1/1(体積比)にて調製
・流量 :1.0mL/min
・測定サンプル希釈溶媒:ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)
(2)活性炭担持金属触媒のBET比表面積
株式会社島津製作所製のBET比表面積測定装置「Micromeritics FlowSorb III」を用いて、下記条件でBET比表面積を測定した。
・サンプル量:0.1g
・脱気条件 :120℃、10分間
・吸着ガス :窒素ガス
(3)白金(Pt)溶出量
マイクロウェーブ専用ガラス製容器に試料を0.5g秤取し、これに硫酸、硝酸、及び過酸化水素を加え、CEM社製の「STAR マイクロウェーブ分解装置」を用いて、マイクロウェーブ分解を行った。次いで、室温まで冷却した後、純水を用いてフラスコに移し替え、容量が50mLになるまで純水を加えた。得られた溶液中の白金量を、Perkin−Elmer社製の「Optima5300DV マルチチャンネルICP発光分析装置」を用いて、下記の条件で測定し、使用した担持触媒中の白金からの白金溶出量を算出した。
<Pt量測定条件>
・プラズマ出力:1300W
・プラズマガス:15L/min
・補助ガス :1L/min
・シースガス :0.7L/min
・ポンプ流量 :1ml/min
(4)pH
pHコントローラーにガラス電極と温度補償用感温素子を接続した。室温(25℃)にてガラス電極と温度補償用感温素子を測定液に浸し、10分後にpH計の指示を読んだ。次にガラス電極を水で十分洗い、水分を拭って再び同じ測定液に浸し、10分後にpH計の指示を読む操作を、同様に3回行なった。得られた値の平均を算出した。
・pHコントローラー :FINE社製、型番FD−02
・ガラス電極 :株式会社堀場製作所製、型番HOR6367
・温度補償用感温素子 :東京硝子器械株式会社製、型番NT−220
・測定液濃度 :15mmol/L
・測定サンプル希釈溶媒:超純水
実施例1
(1)仕込み
1Lチタン製オートクレーブ(日東高圧株式会社製)に、原料としてHMF(Aldrich社製、純度95.9%)10.04g、Ptを5%、Biを1%担持させた活性炭担持金属触媒(Evonik Industres社製、含水率51.0%、比表面積987m2/g)を10.00g、反応溶媒としてイオン交換水228.66gを仕込んだ。容器を密閉後、内容物を撹拌しながら、内部空間を窒素で十分に置換した。その後、容器を開放して窒素を50ml/min流通させた。次いで、内部空間を酸素で十分に置換した後に、容器を密閉して、37モル%(対HMF仕込み比)で酸素を注入した。なお、当初の反応溶液のpHは6.7であり、反応時のゲージ圧力は0.2MPaであった。
(2)工程(1)
次いで、温度が90℃に達するように23分かけて昇温した。温度が90℃に到達した後、酸素を21.9mol%/hrで供給しながら、3時間反応を行った。得られた反応混合液に所定量のジメチルスルホキシドを加えて、超音波処理を10分間施した後、細孔径が0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターで触媒を分離し、濾液を得た。得られた濾液を採取して、HMF量を上記の測定条件で測定し、反応終了時の反応液中のHMF含有量(mg/kg)を算出した。その結果を表1に示す。また、得られた反応混合液を細孔径が0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターで処理することで活性炭担持金属触媒を濾別分離して濾液を得た。反応終了時の溶液のpHは2.1であった。
(3)工程(2)
工程(1)終了後、酸素流量を27.8mol%/hrに変更し、温度が165℃に達するように47分かけて昇温した。次いで、13分後に反応終了として、攪拌を維持しながら内容物の温度が30℃以下になるまで冷却した。
(4)後処理
前記(3)で得られた反応混合液を細孔径が0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターで処理することで活性炭担持金属触媒を濾別分離して濾液を得た。濾別された活性炭担持金属触媒に所定量のジメチルスルホキシドを加えて、超音波で10分間処理した後、再び細孔径が0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターで処理することで、触媒洗浄液を得た。
(5)生成物の分析
得られた濾液のpHは2.5であった。得られた濾液及び触媒洗浄液を採取して液体クロマトグラフィーでHMF転化率及びFDCA収率を測定した。
また、濾液を真空凍結乾燥により溶媒を留去した。得られた固体試料に前処理を行いICP発光分析装置によりPt溶出量を測定して、使用した触媒のPt担持量当りのPt溶出量(質量%)を算出した。結果を表1に示す。
実施例2〜6
実施例1において、反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
実施例7
反応容器を1Lハステロイ(ALLOY C−276)製オートクレーブ(耐圧ガラス工業株式会社製)とし、反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
実施例8〜10
反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例7と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例1〜2
原料の仕込みにおいて、工程(1)の反応条件を表1に示す条件に変えたこと及び工程(2)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例3
仕込み
1Lチタン製オートクレーブ(日東高圧株式会社製)に、原料としてHMF(Aldrich社製、純度95.9%)12.51g、Ptを5%、Biを1%担持させた活性炭担持金属触媒(Evonik Industres社製、含水率59.6%、比表面積890m2/g)を15.05g、反応溶媒としてイオン交換水282.60gを仕込んだ。容器を密閉後、内容物を撹拌しながら、内部空間を窒素で十分に置換した。その後、容器を開放して窒素を20ml/min流通させた。次いで、内部空間を酸素で十分に置換した後に、容器を密閉して、38モル%(対HMF仕込み比)で酸素を注入した。なお、当初の反応溶液のpHは6.7であり、反応時のゲージ圧力は0.2MPaであった。
次いで、工程(1)及び工程(2)の反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例4
反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、比較例3と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例5〜7
反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例8
触媒を、Pt5%を二酸化ジルコニウム(ZrO2)に担持させた担持金属触媒(N.E.chemcat社製、含水率0.0%、比表面積56m2/g)に変えたこと及び反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例1と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例9〜11
反応条件を表1に示す条件に変えたこと以外は、実施例7と同様の条件で酸化反応、後処理及び生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015083559
上記の実施例及び比較例から、本発明によれば、FDCAを高収率で得ることができ、高い生産性で、工業的に有利にFDCAを製造できることがわかる。
本発明の製造方法により得られる2,5−フランジカルボン酸は、合成樹脂やトナーバインダーのモノマー、医薬、農薬、殺虫剤、抗菌剤、香料、その他各種の分野の中間体として有用である。

Claims (9)

  1. 5−ヒドロキシメチルフルフラールを、貴金属を含有する活性炭担持金属触媒、水、及び酸素の存在下で酸化反応させることによる2,5−フランジカルボン酸の製造方法であって、pH7以下、0.1MPa以上、1.0MPa未満の条件下で、下記工程(1)及び(2)を行い、工程(2)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して120mol%以上、140mol%以下である、2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
    工程(1):反応溶液中における5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量が0mg/kg以上、1,000mg/kg以下の範囲になるまで、50℃以上、110℃以下の温度で酸化反応を行う工程
    工程(2):工程(1)の後、140℃以上、250℃以下の温度で酸化反応を行う工程
  2. 貴金属が白金族金属から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  3. 貴金属が白金である、請求項1又は2に記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  4. 活性炭担持金属触媒が、更にビスマス及びスズから選ばれる1種以上の金属(A)を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  5. 触媒中の金属(A)に対する貴金属の質量比[貴金属/金属(A)]が1以上、10以下である、請求項4に記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  6. 工程(1)終了時点までの酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して85mol%以上、120mol%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  7. 工程(1)の酸素流量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して5mol%/hr以上、50mol%/hr以下であり、工程(2)の酸素流量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して5mol%/hr以上、60mol%/hr以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  8. 工程(1)の前に、予め酸素を、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して5mol%以上、60mol%以下添加する、請求項1〜7のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
  9. 工程(2)における酸素供給量が、仕込み5−ヒドロキシメチルフルフラールに対して15mol%以上、50mol%以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
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