JP6447061B2 - フルフラール製造触媒の回収方法、フルフラール製造触媒、および該フルフラール製造触媒を用いたフルフラールの製造方法 - Google Patents

フルフラール製造触媒の回収方法、フルフラール製造触媒、および該フルフラール製造触媒を用いたフルフラールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、糖からフルフラールを製造するために用いる触媒の回収方法、および回収して得られたフルフラール製造触媒と、それを用いたフルフラールの製造方法に関する。
バイオマス資源を原料とするフルフラールは、水素添加して得られるフルフリルアルコール、脱カルボニル反応を経て得られるフラン、及びテトラヒドロフランの製造原料に用いることができ、それぞれフラン樹脂やPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)といった植物由来のポリマー原料へ転換できる有用な化合物である。
フルフラールを製造する方法としては、五単糖(ペントース)などの糖類を含む原料を酸触媒の存在下で反応させ、脱水により得る方法が古くから知られている。例えば、酸触媒として、硫酸を使用する方法(特許文献1)、酸性官能基を有する陽イオン交換樹脂を使用する方法(特許文献2)、酢酸等の有機酸を使用する方法(特許文献3)などが知られている。
フルフラールの製造コストを低減するためには、触媒のリサイクルが必要となる。特許文献1では、フミン等の固形物を分離した後、硫酸を触媒としてリサイクルする方法、特許文献2では、使用したイオン交換樹脂を固液分離して、固体触媒をそのまま再利用する方法、特許文献3では、蒸留等で目的物を分離し、得られた有機酸を触媒として再利用する方法が記載されている。
国際公開2013/101999号パンフレット 特開2013−253069号公報 特開昭54−039071号公報
特許文献1に記載される無機酸のリサイクル方法では、フミン等の固形物は分離できるものの、水溶性の不純物を除去することができず、このリサイクル触媒を用いた場合にはフルフラールの収率が低下するという課題があった。
また、特許文献2に記載のイオン交換樹脂を使用する方法では、反応中に生成する不溶性物質であるフミンやチャーの付着によって触媒が被毒され、再利用を繰り返すと活性が徐々に低下するという課題があった。
一方、特許文献3に記載される有機酸のリサイクル方法では、蒸留で目的物を分離したあと、有機酸触媒を缶出液から抜出し、再反応に用いるが、特許文献1と同様に水溶性の不純物を除去することができず、このリサイクル触媒を用いた場合にはフルフラールの収率が低下するという課題があった。
そこで本発明は、固形物だけでなく水溶性の不純物をも容易に除去することができる触媒の回収方法を提供することを課題とする。また、回収した触媒を用いた場合でも高収率を維持し、効率的にフルフラールを製造可能な、フルフラール製造触媒の回収方法、フルフラール製造触媒、およびフルフラールの製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有機溶媒を用いた抽出によって触媒を回収することにより、容易に触媒回収が可能となって、触媒に係るコストを低減できること、更に得られたリサイクル触媒を用いることで、効率的にフルフラールを製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下に存する。
[1] 触媒を含む反応液中で糖からフルフラールを製造するフルフラール製造工程、および、有機溶媒を用いた抽出によって該反応液から触媒を回収する触媒回収工程を有することを特徴とする、フルフラール製造触媒の回収方法。
[2] 前記触媒が有機酸である、[1]に記載のフルフラール製造触媒の回収方法。
[3] 前記有機溶媒がエーテル、ケトン、およびエステルよりなる群の少なくとも1つから選ばれる、[1]又は[2]に記載のフルフラール製造触媒の回収方法。
[4] 前記触媒回収工程を10℃〜80℃で行う、[1]〜[3]のいずれかに記載のフルフラール製造触媒の回収方法。
[5] 前記触媒回収工程の前に、前記反応液からフルフラールを分離するフルフラール分離工程を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載のフルフラール製造触媒の回収方法。
[6] 前記触媒回収工程において、前記反応液に対して5wt%〜3000wt%の有機溶媒を用いる、[1]〜[5]のいずれかに記載のフルフラール製造触媒の回収方法。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の回収方法により回収したフルフラール製造触媒。
[8] [1]〜[6]のいずれかに記載の回収方法により回収したフルフラール製造触媒を用いて糖からフルフラールを製造することを特徴とする、フルフラールの製造方法。
[9] 前記フルフラール製造触媒を、糖に対して0.02〜50wt%用いる、[8]のフルフラールの製造方法。
[10] 前記糖が、炭素数5の単糖または炭素数5の単糖を構成成分として有する多糖である、[8]又は[9]に記載のフルフラールの製造方法。
[11] 糖からフルフラールを製造する際に、反応溶媒として水を用い、水に対する糖の濃度が0.1〜50wt%である、[8]〜[10]のいずれかに記載のフルフラールの製造方法。
[12] 糖からフルフラールを製造する際の反応温度が100℃〜250である、[8]〜[11]のいずれかに記載のフルフラールの製造方法。
本発明のフルフラール製造触媒の回収方法によれば、水溶性の不純物をも容易に除去することが可能であり、その結果、簡便に触媒のリサイクルをすることができるので、フルフラール製造触媒のコストを低減することができる。また、有機溶媒で抽出したフルフラール製造触媒をリサイクル触媒として用いることで、効率的にフルフラールを製造する方法が提供される。これにより、触媒のリサイクルや精製を容易に行うことができ、生産効率に優れたプロセス設計が可能になる。
以下、本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば種々に変更して実施することができる。
本発明のフルフラール製造触媒の回収方法は、触媒を含む反応液中で糖からフルフラールを製造するフルフラール(FRL)製造工程、および、有機溶媒を用いた抽出によって該反応液から触媒を回収する触媒回収工程を有することを特徴とする。
さらに、回収したフルフラール製造触媒を用いて、糖からフルフラールを製造する工程(リサイクル触媒利用FRL製造工程)を有していてもよい。
以下、それぞれの各要件に分けて詳細に説明する。
(フルフラール製造工程)
本発明で行われるフルフラール製造工程は、多糖類や単糖類などの糖を、触媒の存在下で脱水反応させて、フルフラールを生成させる工程である。
糖からフルフラールの合成反応は、主に五炭糖からの脱水反応である。この脱水反応は、フルフラールの生産性向上、得られるフルフラールの純度向上の観点から、反応溶媒及び触媒を用いて行うことが好ましい。
(糖)
本発明で用いられる糖は、フルフラールを製造することができれば特に限定されず、単糖類や多糖類などのいわゆる糖類一般を用いることができる。
単糖類としては、具体的にはリボース、リキソース、キシロース、アラビノース、デオキシリボース、キシルロース、リブロース等の炭素数5の単糖(ペントース);アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、フコース、フクロース、ラムノース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース等の炭素数6の単糖(ヘキソース);セドヘプツロース等の炭素数7の単糖(ヘプトース)等が挙げられる。これらの単糖の中でも、自然界、植物の構成成分となっていることから豊富に存在し、原料の入手が容易であるためヘキソース、ペントースが好ましく、収率の観点から炭素数5の単糖であるペントースが最も好ましい。
上記ヘキソースとしては、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースが好ましく、グルコースがより好ましい。ペントースとしてはキシロース、アラビノースが好ましく、キシロースがより好ましい。グルコース、キシロースは、自然界、植物の主な構成成分となっているため、原料の入手が容易である点で好ましい。
多糖類としては、具体的にはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハノース、ツラノース、セロビオース等の二糖類;ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース等の三糖類;フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナオリゴ糖などのオリゴ糖類;デンプン、デキストリン、セルロース、ヘミセルロース、グルカン等の多糖類が挙げられる。これらの多糖類の中でも、スクロース、セルロース、ヘミセルロースが好ましく、ペントースの含有率が高いヘミセルロースがより好ましく、なかでもキシランやアラバンなどのペントースを構成成分とするペントサンが特に好ましい。
本発明で用いる糖は、上記の単糖類や多糖類の1種類を単独で含有していてもよいし、2種類以上を含有していてもよい。
フルフラールの合成反応は主に五炭糖からの脱水反応であることから、本発明で用いる糖は、炭素数5の単糖および/または炭素数5の単糖を構成成分として有する多糖であることが好ましい。
(バイオマス原料)
前述の糖は、主にバイオマス原料に含まれており、これらのバイオマス原料から得られる糖を用いることが好ましい。バイオマス原料は上記の糖類を構成成分とする多糖類を含んでいれば特に限定されないが、具体的には、セルロース、ヘミセルロースを含む植物や澱粉糖化液、または糖蜜なども使用される。たとえば、サトウキビ、甜菜またはサトウカエデ等の植物から搾取した糖液が挙げられる。
前記バイオマス原料は、食用にできるか否かの観点で、「可食バイオマス原料」と「非可食バイオマス原料」に分類することができる。
可食バイオマス原料としては、サトウキビ、澱粉、テンサイ、とうもろこし、いも、キャッサバ、サトウカエデ等が挙げられる。
非可食バイオマス原料としては、具体的には、バガス、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、コーンストーバー、稲わら、麦わら、米ぬか、樹木、木材、植物油カス、ササ、タケ、パルプ類、古紙、食品廃棄物、水産物残渣、家畜廃棄物等が挙げられる。また、砂糖の製造工程で発生する糖蜜から砂糖を回収した後に残る廃糖蜜も非可食バイオマス原料として使用可能である。
このうち、非可食バイオマス原料は、可食バイオマス原料と異なり、食用用途と競合せず、また通常であれば廃棄、焼却処理をされるものが多いため、安定的な供給、資源の有効利用が図れる点で好ましい。これら、バイオマス原料はそのまま使用することもできるし、酸処理や水熱処理等の前処理を行ってから使用することもできる。
(糖濃度)
フルフラール製造工程において、反応溶媒中に含まれる糖の濃度は特に限定されないが、反応溶媒としては水を含むことが好ましく、水に対する糖濃度が0.1〜50wt%であることが好ましく、より好ましくは1wt%〜30wt%であり、さらに好ましくは5wt%〜25wt%である。糖濃度が下限値以上であると、フルフラールと溶媒との分離効率が高くなる傾向があり、糖濃度が上限値以下であると副反応を抑制できフルフラールの収率が高くなる傾向があり好ましい。
反応溶媒として水と有機溶媒とを含む場合には、上記範囲に加えて、水に対する糖濃度が10wt%以上であることがさらに好ましく、特に好ましくは15wt%以上である。有機溶媒を用いる場合には、生成したフルフラールが有機溶媒へ溶解して、分解するのを抑制可能であると考えられることから、水に対する糖濃度を比較的高い範囲にすることができる。
(反応液)
フルフラール製造工程において、反応液とは、通常、原料となる糖、触媒、反応溶媒からなる溶液を指し、反応生成物であるフルフラールおよび副生物などの不純物が含まれていてもよい。副生物としては、例えば、ギ酸、酢酸、レブリン酸等が挙げられる。また、反応液中にはフルフラール製造反応を阻害しないものであれば如何なるものが含まれていても構わない。具体的には、非可食バイオマス原料に含まれる成分として硫酸イオン、硝酸イオンなどの無機酸イオン類;塩素、フッ素などのハロゲン元素;カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属元素;マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属元素;ケイ素元素;リグニン等の、非可食バイオマスに由来する糖類以外の化合物を含む。ここで、上記に示した元素は反応溶媒中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、たとえば、化合物やイオンを構成する元素の一部であってもよい。
(触媒)
本発明のフルフラール製造工程で用いられる触媒は、糖からフルフラールを製造可能な酸触媒であり、リサイクルの観点から、有機溶媒抽出可能な酸触媒を用いる。有機溶媒を用いて酸触媒を抽出することで、反応液中の水溶性の不純物と分離することができ、フルフラール製造の繰り返し反応における収率低下を抑制することができる。また、水性溶媒である反応液から蒸留を行うことなく触媒を回収できるため、エネルギーの負荷が少なく、生産効率に優れたプロセスとなる。
本発明のフルフラール製造工程で用いられる触媒は、フルフラールが製造でき、有機溶媒に抽出可能であれば、特に限定されないが、カルボン酸やスルホン酸等の有機酸、ヘテロポリ酸が挙げられる。これらの中でも、有機溶媒抽出の観点から有機酸が好ましく、特にカルボン酸が好ましい。
カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、レブリン酸、乳酸等の脂肪族カルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アコニット酸、イタコン酸、オキサロ酢酸、フマル酸、cis−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、trans−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、cis−1,3−シクロペンタンジカルボン酸、trans−1,3−シクロペンタンジカルボン酸、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、trans−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、trans−1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、cis−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、ナフタレンカルボン酸等の芳香族カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、メロファン酸、プレニト酸、ピロメリト酸、ベンゼンペンタカルボン酸、メリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フランカルボン酸、フランジカルボン酸等の複素環カルボン酸;が挙げられる。また、これらの酸の少なくとも一部を中和した塩も用いることができる。
本発明で用いる触媒は、上記のポリカルボン酸を単独で含有していてもよいし、2種類以上を含有していてもよい。
これらの中でも、フルフラール収率の観点から酸解離定数pKaが3.0以上4.6以下であることが好ましく、たとえばpKa3.03のフマル酸、pKa3.12のトリメシン酸、pKa3.51のテレフタル酸、pKa3.86の乳酸、pKa4.19のコハク酸、pKa4.6のセバシン酸が挙げられる。原料入手の観点からフマル酸、乳酸、コハク酸、が特に好ましい。
ここで、本明細書におけるポリカルボン酸の酸解離定数pKaとは、解離段が1の場合の数値とする。すなわち、2個以上のカルボキシル基のうち少なくとも1個の水素イオンが脱離する場合の酸解離定数pKaを意味する。たとえば、カルボキシル基を2個有するコハク酸では、通常、pKaは解離段が1の4.19と解離段が2の5.48となるが、本明細書では解離段が1の4.19をコハク酸のpKaと解する。
スルホン酸の具体例としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。また、これらの酸の少なくとも一部を中和した塩も用いることができる。
本発明で用いる触媒は、上記のスルホン酸を単独で含有していてもよいし、2種類以上を含有していてもよい。
ヘテロポリ酸の具体例としては、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイバナドモリブデン酸等が挙げられる。また、これらの酸の少なくとも一部を中和した塩も用いることができる。
本発明で用いる触媒は、上記のヘテロポリ酸を単独で含有していてもよいし、2種類以上を含有していてもよい
また、上記カルボン酸、スルホン酸、ヘテロポリ酸は、2種類以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
フルフラール製造工程において用いる触媒の量は、触媒の種類や反応条件等に基づき適宜設定することができ、特に限定されるものではないが、好ましくは糖に対し0.02〜50wt%であり、より好ましくは0.05〜30wt%であり、より好ましくは0.1〜20wt%である。触媒量が下限値以上であると、反応速度が速くなりフルフラールの生産性が向上する傾向がある。触媒量が上限値以下であると、副反応が抑えられてフルフラールの選択率が向上する傾向があり好ましい。
(反応溶媒)
フルフラール製造工程において用いる反応溶媒は、水や有機溶媒であることが好ましい。通常、水のみで反応を行うことが可能であるが、有機溶媒を添加して反応を行うこともできる。コスト優位性の観点からは、反応溶媒として水のみを用いることが好ましく、フルフラールの収率向上の観点からは、反応溶媒として水と有機溶媒とを用いることが好ましい。
有機溶媒の添加によって均一混合溶媒で反応を行うことができるが、フルフラールの重合や分解反応を抑制し、フルフラールの収率が向上するため、水層と有機層の2層系となる有機溶媒を用いることが好ましい。本明細書においては、均一混合溶媒となる、または水層を形成する有機溶媒、および水を総称して「水性溶媒」と呼ぶ場合がある。
用いる有機溶媒の量は本発明の趣旨を損ねない限り、特に限定されないが、水に対して10〜5000wt%であることが好ましく、特に10〜1000wt%であることが好ましい。
前記有機溶媒は、前記糖からのフルフラール合成反応を阻害せず、フルフラール製造工程で用いる触媒を反応液の水層から抽出するものでなければ特に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜20のエーテル類;1−プロパノール、2−プロパノール等の炭素数3〜20のアルコール類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、イソドデカンなどの炭素数3〜12の飽和脂肪族炭化水素化合物;トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素があげられる。これらは水と均一混合溶媒となる水性溶媒、またはフルフラール製造工程で用いる触媒が溶解しにくい非極性溶媒であることが好ましい。
このうち、2層系で反応を行う場合は、フルフラールの抽出効率および有機溶媒の水への溶解量の観点からトルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−メチルナフタレン、シクロヘキサン、イソドデカンが好ましく、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−メチルナフタレン等の芳香族炭化水素が特に好ましい。上記有機溶媒は溶媒の回収・再利用を考慮すると単一溶媒のほうが好ましいが、2種類以上を用いても構わない。
(反応形態)
フルフラール製造工程の反応形態は特に限定されず、バッチ式でも半回分式でも連続式でもよく、これらを組み合わせた反応形態でもよい。生産性向上の観点からは、半回文式反応および連続式反応が好ましく、操作の簡易さの観点からはバッチ式反応が好ましい。
また、反応生成物であるフルフラールを生産しながら蒸留する反応蒸留方式でも構わない。反応蒸留式の場合、減圧で実施しても常圧で実施してもいずれでも構わない。
(反応条件)
フルフラール製造工程の反応温度は特に限定されないが、具体的には100℃以上であることが好ましく、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは160℃以上であって、250℃以下であることが好ましく、より好ましくは230℃以下である。反応温度が下限値以上であると、反応の進行が速くなる傾向があり、フルフラールの生産性が向上する。反応温度が上限値以下であると、フルフラール及び原料の糖が分解や重合を起こすことを抑制し、フルフラールの収率を向上させる傾向があるため好ましい。
フルフラール製造工程の反応時間は、原料や触媒の使用量、種類、反応温度により異なるが、具体的には0.1時間以上が好ましく、より好ましくは0.5時間以上であって、20時間以下が好ましく、より好ましくは10時間以下である。反応時間が下限値以上である場合には、反応の進行を促進し、転化率が向上することによりフルフラール収率が向上する傾向があり、反応時間が上限値以下であると、フルフラールが分解や重合を起こすことを抑制し、フルフラールの収率を向上させる傾向があるため好ましい。
(触媒回収工程)
本発明で行われる触媒回収工程は、前述のフルフラール製造工程にて得られた反応液から、有機溶媒を用いた抽出によって、有機溶媒中に触媒を回収する工程である。触媒回収工程を実施する反応液中には、通常、触媒、反応溶媒、反応生成物であるフルフラールおよび副生物などの不純物が含まれる。さらに、未反応の原料である糖が含まれている場合もある。これらのうち、反応生成物であるフルフラールや反応溶媒に関しては、触媒回収工程を実施する前に分液操作や蒸留等で分離してもよい。一方で、フルフラールや反応溶媒を含む反応液に対して、そのまま有機溶媒で触媒およびフルフラール等の抽出を実施してもよい。
反応液に対して有機溶媒を用いた抽出を行い、有機溶媒中に触媒を抽出・分離し、精製することで、フルフラール製造触媒を得ることができる。得られたフルフラール製造触媒には、先のフルフラール製造工程で仕込んだ触媒以外に、バイオマス原料などに由来して副生する酸が含まれる場合がある。たとえば、フルフラール製造工程で触媒として乳酸を用いた場合でも、バガスなどの非可食バイオマス原料を用いた場合には、ギ酸、酢酸、レブリン酸等が副生し、乳酸およびこれらの副生した酸がまとめて回収されて、フルフラール製造触媒を得ることができる。
本発明の触媒回収工程を実施した場合、フルフラール製造触媒と共に副生物や未反応の原料である糖、フルフラールの中間体などが抽出・回収される場合がある。通常、これらの不純物はフルフラールの製造に影響しないものであるため、フルフラール製造触媒および不純物を含む溶液を、リサイクル触媒として用いることができる。
(抽出溶媒)
本発明の触媒回収工程で用いられる有機溶媒(以下、抽出溶媒と呼ぶ場合がある)は、触媒を抽出可能であれば、特に限定されないが、ジエチルエーテル、テトラヒドロピラン、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル-tert−ブチルエーテル、ブチルエーテル、ペンチルエーテル、ヘキシルエーテル、オクチルエーテル、ノニルエーテル、デシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等の炭素数4〜20のエーテル類;2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、シクロヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2,4−ジメチルペンタノン、5−ノナノン、4−デカノン、5−デカノン、2−ウンデカノン、4−ウンデカノン、3−ドデカノン、2−トリデカノン、2−テトラデカノン、4−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、3−ペンタデカノン、7−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、3−ヘキサデカノン、4−ヘキサデカノン、6−ヘキサデカノン、2−ヘプタデカノン、4−ヘプタデカノン、9−ヘプタデカノン、3−オクタデカノン、アセトフェノン等の炭素数4〜20のケトン類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類;1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデシルアルコール、1―ラウリルアルコール、1−トリデシルアルコール、1−テトラデカノール、1−ペンタデシルアルコール、1−ヘキサデカノール、シス−9−ヘキサデセン−1−オール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、16−メチルヘプタデセン−1−オール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール等の炭素数4〜20のアルコール類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、イソドデカンなどの炭素数3〜12の飽和脂肪族炭化水素化合物;トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられ、エーテル、ケトン、エステル、アルコール、芳香族炭化水素、および飽和脂肪族炭化水素よりなる群の少なくとも1つから選ばれることが好ましい。これらの中でも、触媒回収効率の観点からエーテル、ケトン、エステル類が好ましく、特にケトン類が好ましい。
上述のフルフラール製造工程の反応溶媒として有機溶媒を含む場合、該有機溶媒が水層と有機層の2層系を形成する有機溶媒であれば、そのまま抽出溶媒として用いることもできるし、新たに抽出溶媒を添加して触媒を回収することができる。抽出溶媒を添加する前に、反応溶媒として用いた有機溶媒を分液もしくは蒸留等で分離してもよい。
また、反応溶媒として用いた有機溶媒が水層と均一層を形成する水性溶媒である場合は、該反応溶媒を蒸留等で分離してもよいし、そのまま抽出溶媒を添加しても構わない。
抽出溶媒として用いる上記有機溶媒は溶媒の回収・再利用を考慮すると単一溶媒のほうが好ましいが、2種類以上を用いても構わない。
触媒回収工程において用いる有機溶媒の量は、触媒の種類や反応液の構成等に基づき適宜設定することができ、特に限定されるものではないが、好ましくは反応液に対して5〜3000wt%であり、より好ましくは10〜1000wt%であり、より好ましくは50〜250wt%である。有機溶媒量が下限値以上であると、触媒の回収率が向上する傾向がある。有機溶媒量が上限値以下であると、回収した触媒の再生効率が向上する傾向があり好ましい。
(抽出操作)
本発明の触媒回収工程は、抽出溶媒中に触媒を抽出することができれば、特に操作方法は限定されないが、たとえば反応液に有機溶媒を加えて混合し、一定時間静置して水層と有機層の2層に分離し、そのうち有機層を回収する方法;遠心分離装置を用いて、2層に分離する方法などが挙げられる。2層分離は、回分的に行っても、連続的に行っても構わない。
本発明の触媒回収工程は、抽出効率の観点から、10℃〜80℃で行うことが好ましく、より好ましくは20〜70℃で行うことが好ましい。抽出操作時の温度が下限値以上であると、触媒の溶解度が向上し、回収効率が向上する傾向がある。抽出操作時の温度が上限値以下であると、2層分離に達する時間が長くなり、分離効率が向上する傾向があり好ましい。
本発明の触媒回収工程で静置して2層分離を行う場合、静置時間は、1分以上であることが好ましく、より好ましくは5分以上、さらに好ましくは10分以上であって、24時間以下であることが好ましく、より好ましくは12時間以下、さらに好ましくは6時間以下である。静置時間が下限値以上であること、抽出効率が向上する傾向があり、上限値以下であると操作時間短縮による生産性の向上が見込まれるため好ましい。
また、溶媒抽出を実施する前または実施中に、反応液に無機塩等を添加して、塩析を行うことで、触媒回収効率を向上させることができる。
本発明の触媒回収工程は、上記の抽出操作1回のみ行ってもよいし、複数回行ってもよい。用いる有機溶媒や抽出操作時の温度によって抽出効率が異なるが、抽出操作を複数回行うほうが最終的な触媒の回収率が向上するため好ましい。好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上である。
(触媒回収)
本発明の触媒回収工程において有機溶媒抽出で回収した触媒を含む溶液が得られ、該溶液から純度の高いフルフラール製造触媒を回収する操作を行ってもよい。たとえば、該溶液から減圧下、常圧下もしくは加圧下で溶媒を除去することにより、触媒を回収することができる。また、ヘキサン、ヘプタン等の溶媒を用いて晶析し、触媒を回収することができる。さらに、有機溶媒とフルフラール製造触媒との沸点差がある場合は、蒸留等で回収することができる。
本発明の触媒回収工程では、上述した有機溶媒を用いた抽出以外の分離・精製工程を組合わせて実施してもよく、たとえば、蒸留、晶析があげられる。
(フルフラール製造触媒)
本発明の回収方法で得られるフルフラール製造触媒の収率は、特に限定はされず、有機溶媒や抽出操作条件によって大きく異なるが、通常40%以上であり、好ましくは50%以上であり、上限は特に限定されず、通常は100%以下である。ここで、通常、フルフラール製造触媒の収率は、フルフラール製造工程で用いた酸触媒の回収割合を意味する。ただし、バガスなどの非可食バイオマス原料を用いた場合には、副生した酸もフルフラール製造触媒として含まれていてもよく、収率の上限が100%を超えることがある。
本発明の触媒回収工程を実施して得られたフルフラール製造触媒(以下、リサイクル触媒と呼ぶ場合がある)は、新品同等の触媒活性が得られる。
(リサイクル触媒利用フルフラール製造工程)
本発明の回収方法で回収したフルフラール製造触媒(リサイクル触媒)を用いて、糖からフルフラールを製造する工程(リサイクル触媒利用FRL製造工程)を実施することができる。なお、前述のとおり、リサイクル触媒にはフルフラール製造触媒と共に抽出・回収された副生物や未反応の原料である糖、フルフラールの中間体などが含まれていてもよい。
リサイクル触媒利用FRL製造工程は、用いる触媒が一回以上フルフラールを製造する際に用いられて回収されたものに限定されること以外は、フルフラールの製造工程と同一の条件で実施することができる。好ましい触媒、糖、反応溶媒、反応温度なども同様である。
本発明で得られたリサイクル触媒を用いれば、触媒に含まれる不純物が極めて少ないため、一回も使用されていない触媒と同程度のフルフラール収率を達成することができ、さらに、繰り返して用いてもフルフラール収率の低下を起こさないため、フルフラール製造のコスト低減に特に有効である。
(フルフラール分離・精製工程)
フルフラール製造工程およびリサイクル触媒利用フルフラール製造工程で得られたフルフラールは、反応終了後、反応液から適宜、濃縮、抽出、蒸留等の一般的な分離・精製操作を経て、分離され適宜目的とする純度まで精製することができる。また、精密蒸留法やカラムクロマト分離精製法を用いることで、更に純度を向上することができる。
少なくとも、反応液からフルフラールを分離するフルフラール分離工程は、上記触媒回収工程の前に実施することが好ましい。これにより、触媒回収工程における抽出操作の際の抽出効率を向上させることが可能となる。
(フルフラール収率)
本発明の製造方法で得られるフルフラールの収率は、特に限定はされず、原料によって大きく異なるが、通常15%以上であり、好ましくは20%以上であり、上限は特に限定されず、通常は100%以下である。
なお前記収率は、下記の通りの計算式で算出した。
収率(%) = (反応後のフルフラール(mol)/ 仕込原料糖類化合物(mol))×100
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例で得られた反応混合物の高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLC)の測定条件を以下に示す。なお、過塩素酸(HClO4)はSIGMA−ALDRICH製、アセトニトリルは和光純薬製の高速液体クロマトグラフィー用を用いた。
<高速液体クロマトグラフィー分析>
(糖・有機酸の測定条件)
ポンプ :島津製作所社製 LC−20AD
カラムオーブン:島津製作所社製 CTO−10A
UV検出器 :島津製作所社製 SPD−10A
RI検出器 :島津製作所社製 RID−10A
カラム: ULTRON PS−80H 300L×8.0mmID(信和化工製)
溶離液: 0.0108%HClO4aq..
カラム温度: 60℃
流速: 1.0mL/min
注入量: 10μL
検出: RI

(フルフラールの測定条件)
装置: Agilent Technologys社製 1200Serie
カラム: Develosil C30
4.6mm×100mmL. 3μm (野村化学製)
溶離液: A−0.054% HClO4aq. B−アセトニトリル
A/B=95/5→0/100
カラム温度: 40℃
流速: 1.0mL/min
注入量: 10μL
検出器: UV(280nm、210nm)
<合成例1>
合成例1では、購入試薬である乳酸を触媒として、1回目のフルフラール製造反応を行った。
70mLミクロオートクレーブに、糖としてキシラン(SIGMA−ALDRICH製)を0.60g、反応溶媒として脱塩水を11.41g、および触媒として乳酸(東京化成社製)を0.12gと、撹拌子を入れて、容器を密閉した後、内部空間を窒素で置換した。内容物を攪拌しながら、200℃まで昇温し、200℃で1時間、加熱撹拌して反応を行った。
反応終了後、攪拌を維持しながら室温まで放冷し、オートクレーブ中の反応液を全量回収した。得られた反応液のうち、0.10gを脱塩水1.02gで希釈し、0.45μmのフィルターでろ過して、上記条件にてHPLC分析を行った。
HPLC分析の結果をもとに、下記計算式により、フルフラール(FRL)収率、キシロース収率を求めた。なお、キシランは(C584)nのユニットとして収率を算出した。

FRL収率(%) = (反応後のFRL量(mol)/ 仕込糖(キシラン)量(mol))×100
キシロース収率(%) = (反応後のキシロース量(mol)/ 仕込糖(キシラン)量(mol))×100

反応液中のFRL濃度は1.09wt%、キシロース濃度は0.151wt%、乳酸濃度は1.28wt%であり、FRL収率は30.2%、キシロース収率は2.68%であった。
結果を表1に示した。
<実施例1>
実施例1では、合成例1のフルフラール製造反応で用いた触媒である乳酸を回収し、得られたフルフラール製造触媒である乳酸を用いて、2回目のフルフラール製造反応を行った。
合成例1の反応液を0.45μmのフィルターでろ過して得られた乳酸含有溶液11.03g(HPLC分析より、乳酸濃度が1.23wt%)に、抽出溶媒としてメチルエチルケトン11.04gを加えた。これを混合し、室温下で有機層と水層の2層になるまで静置した後、有機層と水層を分離して有機層を回収して、抽出操作を行った(抽出操作1回目)。
水層から得られた乳酸含有溶液12.67gに、再度、抽出溶媒としてメチルエチルケトン12.74gを加えて、同様に抽出操作を行った(抽出操作2回目)。
さらに水層から得られた乳酸含有溶液9.43gに、抽出溶媒としてメチルエチルケトン9.44gを加えて、同様に抽出操作を行った(抽出操作3回目)。
回収した有機層であるメチルエチルケトン溶液は、3回分を合わせてエバポレーターで濃縮し、残渣0.18gを脱塩水3.04gで希釈して触媒抽出溶液1を得た。
得られた触媒抽出溶液1のHPLC分析を行ったところ、乳酸濃度は2.43wt%であり、重量ベースでの乳酸回収率は57.5%であった。また、フルフラールは検出されなかった。
得られた触媒抽出溶液1 1.23gを脱塩水1.65gで希釈して乳酸濃度1.04wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液1を作製した。
糖としてキシラン0.26g、触媒として上記で調製したフルフラール製造触媒溶液1 4.91gを用いた以外は、合成例1と同様にして2回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は1.06wt%、キシロース濃度は0.102wt%、乳酸濃度は1.13wt%であり、FRL収率は29.1%、キシロース収率は1.79%であった。
結果を表1に示した。
<実施例2>
実施例2では、実施例1の2回目のフルフラール製造反応で用いたフルフラール製造触媒を回収し、さらに3回目のフルフラール製造反応を行った。
実施例1の反応液を0.45μmのフィルターでろ過して得られた乳酸含有溶液6.16g(HPLC分析より、乳酸濃度が1.13wt%)に抽出溶媒としてメチルエチルケトン6.15gを加えた。実施例1と同様にして、合計3回の抽出操作を行った後、濃縮操作を行い、残渣0.12gを脱塩水2.53gで希釈して触媒抽出溶液2を得た。
得られた触媒抽出溶液2を実施例1と同様にして分析した結果、乳酸濃度は1.36wt%であり、重量ベースでの乳酸回収率は51.7%であった。また、フルフラールは検出されなかった。
得られた触媒抽出溶液2 2.62gを脱塩水0.78gで希釈して乳酸濃度1.05wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液2を作製した。
糖としてキシラン0.17g、触媒として上記で調製したフルフラール製造触媒溶液2 3.26gを用いた以外は、合成例1と同様にして3回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は1.18wt%、キシロース濃度は0.532wt%、乳酸濃度は1.25wt%であり、FRL収率は32.3%、キシロース収率は0.93%であった。
結果を表1に示した。
<実施例3>
実施例3では、実施例2の3回目のフルフラール製造反応で用いたフルフラール製造触媒を回収し、さらに4回目のフルフラール製造反応を行った。
実施例2の反応液を0.45μmのフィルターでろ過して得られた乳酸含有溶液2.84g(HPLC分析より、乳酸濃度が1.26wt%)に抽出溶媒としてメチルエチルケトン2.85gを加えた。実施例1と同様にして、合計3回の抽出操作を行った後、濃縮操作を行い、残渣0.07gを脱塩水0.84gで希釈しして触媒抽出溶液3を得た。
得られた触媒抽出溶液3を実施例1と同様にして分析した結果、乳酸濃度は2.22wt%であり、重量ベースでの乳酸回収率は56.6%であった。また、フルフラールは検出されなかった。
得られた触媒抽出溶液3 0.86gは脱塩水0.87gで希釈して乳酸濃度1.10wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液3を作製した。
糖としてキシラン0.09g、触媒として上記で調製したフルフラール製造触媒溶液3 1.73gを用いた以外は、合成例1と同様にして4回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は1.01wt%、キシロース濃度は0.186wt%、乳酸濃度は1.14wt%であり、FRL収率は27.3%、キシロース収率は0.32%であった。
結果を表1に示した。
Figure 0006447061
<合成例2>
合成例2では、購入試薬である乳酸を触媒として、1回目のフルフラール製造反応を行った。
70mLミクロオートクレーブに、糖原料としてキシラン(SIGMA−ALDRICH製)0.40g、反応溶媒として脱塩水7.61g、触媒として乳酸(東京化成社製)0.09gと、撹拌子を入れて、容器を密閉した後、内部空間を窒素で置換した。内容物を攪拌しながら、200℃まで昇温し、200℃で1時間、加熱撹拌して反応を行った。
反応終了後、攪拌を維持しながら室温まで放冷し、オートクレーブ中の反応液を全量回収した。得られた反応液のうち0.10gを脱塩水1.03gで希釈し、0.45μmのフィルターでろ過して、上記条件にてHPLC分析を行った。
反応液中のFRL濃度は1.24wt%、キシロース濃度は0.555wt%、乳酸濃度は1.24wt%であり、FRL収率は34.4%、キシロース収率は0.98%であった。
<比較例1>
比較例1では、合成例2のフルフラール製造反応で用いた触媒を含む反応液から、副生物である固形分を分離し、さらに蒸留後に残った乳酸を用いて、2回目のフルフラール製造反応を行った。
合成例2の反応液を0.45μmのフィルターでろ過した後、エバポレーターでフルフラールと水を留去した。得られた残渣0.31gを脱塩水2.02gで希釈し、触媒溶液4を得た。
得られた触媒溶液4を上記条件でHPLC分析を行ったところ、乳酸濃度は9.05wt%であった。
得られた触媒溶液4 1.22gを脱塩水9.18gで希釈して乳酸濃度を1.06wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液4を作製した。
糖としてキシラン0.50g、触媒として上記で調整したフルフラール製造触媒溶液4 9.5gを用いた以外は、合成例2と同様にして2回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は0.783wt%、キシロース濃度は0.545wt%、乳酸濃度は1.16wt%であり、FRL収率は20.5%、キシロース収率は0.96%だった。
結果を表2に示した。
<比較例2>
比較例2では、比較例1の2回目のフルフラール製造反応で用いたフルフラール製造触媒を回収し、さらに3回目のフルフラール製造反応を行った。
比較例1の反応液を0.45μmのフィルターでろ過した後、エバポレーターでフルフラールと水を留去した。得られた残渣0.041gを脱塩水4.00gで希釈して、触媒溶液5を得た。触媒溶液5を上記条件でHPLC分析したところ、乳酸濃度は4.63wt%であった。
得られた触媒溶液5 2.10gは脱塩水6.88gで希釈して乳酸濃度を1.08wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液5を作製した。
糖としてキシラン0.44g、触媒として上記で調整したフルフラール製造触媒溶液5 8.52gを用いた以外は、合成例2と同様にして3回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は0.63wt%、キシロース濃度は0.401wt%、乳酸濃度は1.21wt%であり、FRL収率は17.7%、キシロース収率は0.72%だった。
結果を表2に示した。
<比較例3>
比較例3では、比較例2の3回目のフルフラール製造反応で用いたフルフラール製造触媒を回収し、さらに4回目のフルフラール製造反応を行った。
比較例2の反応液を0.45μmのフィルターでろ過した後、エバポレーターでフルフラールと水を留去した。得られた残渣0.033gを脱塩水3.51gで希釈して、触媒溶液6を得た。触媒溶液6を上記条件でHPLC分析したところ、乳酸濃度は3.82wt%であった。
得られた触媒溶液6 2.25gは脱塩水5.82gで希釈して乳酸濃度を1.07wt%に調製し、フルフラール製造触媒溶液6を作製した。
糖としてキシラン0.39g、触媒として上記で調整したフルフラール製造触媒溶液6 7.63gを用いた以外は、合成例2と同様にして4回目のフルフラール製造反応を行い、得られた反応液の分析を行った。
反応液中のFRL濃度は0.48wt%、キシロース濃度は0.414wt%、乳酸濃度は1.19wt%であり、FRL収率は13.6%、キシロース収率は0.75%であった。
Figure 0006447061
以下に、参考例として、触媒として用いるカルボン酸を含む水溶液を用いて、種々の条件にて触媒を回収した例を示す。
<参考例1>
カルボン酸を含む水溶液として乳酸(東京化成社製)1wt%水溶液 1.50gに対して、抽出溶媒としてメチルエチルケトン1.51gを加えた。これを混合し、室温下で有機層と水層の2層になるまで静置した後、有機層と水層を分離して有機層を回収して、抽出操作を行った(抽出操作1回)。
水層側から得られた水溶液について上記分析条件でHPLC分析を行って乳酸濃度を測定し、その結果から、有機層の乳酸回収率を算出したところ、35.6%であった。
結果を表3に示した。
<参考例2>
参考例1と同様に、乳酸1wt%水溶液を用いて、水溶液の重量と同量のメチルエチルケトンで3回、抽出操作を行った(抽出操作3回)。
参考例1と同様にして有機層での乳酸回収率を算出した結果、84.7%であった。
結果を表3に示した。
<参考例3>
カルボン酸を含む水溶液の乳酸濃度を5wt%に変更した以外は、参考例1と同様にメチルエチルケトンで1回、抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層での乳酸回収率を算出した結果、36.2%であった。
結果を表3に示した。
<参考例4>
抽出溶媒を酢酸エチルに変更した以外は、参考例1と同様に1回、抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層での乳酸回収率を算出した結果、30.6%であった。
結果を表3に示した。
<参考例5>
カルボン酸を含む水溶液を酢酸1wt%水溶液に変更した以外は、参考例1と同様に1回、抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層での酢酸回収率を算出した結果、46.8%であった。
結果を表3に示した。
<参考例6>
抽出操作を3回に変更した以外は、参考例5と同様に抽出操作を行った(抽出操作3回)。
参考例1と同様にして有機層での酢酸回収率を算出した結果、93.6%であった。
結果を表3に示した。
<参考例7>
カルボン酸を含む水溶液の酢酸濃度を5wt%に変更した以外は、参考例5と同様に抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層での酢酸回収率を算出した結果、46.7%であった。
結果を表3に示した。
<参考例8>
抽出溶媒をトルエンに変更した以外は、参考例5と同様に抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層での酢酸回収率を算出した結果、5.1%であった。
結果を表3に示した。
<参考例9>
カルボン酸を含む水溶液をコハク酸1wt%水溶液に変更した以外は、参考例1と同様に1回抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層でのコハク酸回収率を算出した結果、45.5%であった。
結果を表3に示した。
<参考例10>
抽出操作を3回に変更した以外は、参考例9と同様に抽出操作を行った(抽出操作3回)。
参考例1と同様にして有機層でのコハク酸回収率を算出した結果、92.8%であった。
結果を表3に示した。
<参考例11>
カルボン酸を含む水溶液のコハク酸濃度を5wt%に変更した以外は、参考例9と同様に抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層でのコハク回収率を算出した結果、47.5%であった。
結果を表3に示した。
<参考例12>
抽出溶媒を酢酸エチルに変更した以外は、参考例9と同様に抽出操作を行った(抽出操作1回)。
参考例1と同様にして有機層でのコハク酸回収率を算出した結果、26.9%であった。
結果を表3に示した。
Figure 0006447061
参考例1~4の結果より、乳酸濃度1wt%、5wt%いずれの濃度においても、メチルエチルケトンや酢酸エチル等の有機溶媒抽出で、乳酸が回収できることがわかる。また、抽出操作の回数を増やすことで、乳酸の回収率が向上することがわかる。
参考例5~8の結果より、酢酸濃度1wt%、5wt%いずれの濃度においても、メチルエチルケトンやトルエン等の有機溶媒抽出で、酢酸が回収できることがわかる。抽出効率は、トルエンより極性が高いメチルエチルケトンの方が効果的であることがわかる。
また、抽出操作の回数を増やすことで、酢酸の回収率が向上することがわかる。
参考例9~12の結果より、コハク濃度1wt%、5wt%いずれの濃度においても、メチルエチルケトンや酢酸エチル等の有機溶媒抽出で、コハク酸が回収できることがわかる。また、抽出操作の回数を増やすことで、コハク酸の回収率が向上することがわかる。
本発明のフルフラール製造触媒の回収方法によれば、水溶性の不純物をも容易に除去することが可能であり、その結果、簡便に触媒のリサイクルをすることができるので、フルフラール製造触媒のコストを低減することができる。また、有機溶媒で抽出したフルフラール製造触媒をリサイクル触媒として用いることで、効率的にフルフラールを製造する方法が提供される。これにより、触媒のリサイクルや精製を容易に行うことができ、生産効率に優れたプロセス設計が可能になる。

Claims (9)

  1. 触媒を含む反応液中で糖からフルフラールを製造するフルフラール製造工程、および、
    有機溶媒を用いた抽出によって前記反応液から触媒を回収する触媒回収工程を有するフ
    フラール製造触媒の回収方法により回収したフルフラール製造触媒を用いて糖からフルフ
    ラールを製造し、糖からフルフラールを製造する際に、反応溶媒として水を用い、水に対
    する糖濃度が0.1〜50wt%であることを特徴とする、フルフラールの製造方法。
  2. 前記触媒が有機酸である、請求項1に記載のフルフラールの製造方法
  3. 前記有機溶媒がエーテル、ケトン、およびエステルよりなる群の少なくとも1つから選
    ばれる、請求項1又は2に記載のフルフラールの製造方法
  4. 前記触媒回収工程を10℃〜80℃で行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフル
    フラールの製造方法
  5. 前記触媒回収工程の前に、前記反応液からフルフラールを分離するフルフラール分離工
    程を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法
  6. 前記触媒回収工程において、前記反応液に対して5wt%〜3000wt%の有機溶媒
    を用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法
  7. 前記フルフラール製造触媒を、糖に対して0.02〜50wt%用いる、請求項1〜6
    のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法。
  8. 前記糖が、炭素数5の単糖または炭素数5の単糖を構成成分として有する多糖である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法。
  9. 糖からフルフラールを製造する際の反応温度が100℃〜250である、請求項1〜8
    のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法。
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