JP2015083325A - 切断データ作成装置、切断装置、及び切断データ作成プログラム - Google Patents

切断データ作成装置、切断装置、及び切断データ作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フルカット線とハーフカット線との形成が可能な切断データを簡単に作成することができる切断データ作成装置、切断装置、及び切断データ作成プログラムを提供する。
【解決手段】切断データ作成装置は、複数の図形からなる模様を編集する編集手段を備える。編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する(ステップS4)。前記模様の輪郭線をフルカット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分をハーフカット線とする切断データを作成する(ステップS5,S6)。
【選択図】図13

Description

本発明は、シート材から所望の模様を切り抜く第1カット線と、前記模様に溝状又はミシン目状の第2カット線とを形成するための切断データを作成する切断データ作成装置、切断装置、及び切断データ作成プログラムに関する。
従来より、紙等のシート材に対し、切断データに基づき自動的に切断加工を施す切断装置として、カッティングプロッタが知られている。前記シート材は、表面に粘着層を有する保持部材に貼り付けられる。そして、カッティングプロッタは、保持部材の両端部分を駆動機構の駆動ローラ及びピンチローラで上下方向から挟んで第1方向へ移動させると共に、切断刃を有するキャリッジを前記第1方向と直交する第2方向へ移動させて前記シート材を切断する。
ところで、ラベルを製造するラベル製造装置では、シート材として筒状の巻芯に巻回されたタックシートが用いられる(例えば特許文献1参照)。タックシートは、粘着シートに離型紙を貼り合わせたものである。ラベル製造装置は、巻芯からタックシートを引出して搬送する搬送ローラと、搬送されるタックシートを切断する切断刃とを備えている。また、ラベル製造装置では、タックシートについて、粘着シートのみを切断するハーフカットと、粘着シートと離型紙の両方を切断するフルカットとの2つのモードでの切断が可能である。この場合、ユーザは予め模様の切断データの編集を行い、その模様を構成する図形の線分を、ハーフカット線又はフルカット線に指定する。これにより、編集した模様を所望の切断モードで切断してラベルを作成することができる。
上記のラベル製造装置は、切断刃をタックシートの搬送方向と直交する方向に移動させるキャリッジを備えており、その構成はカッティングプロッタと共通する。そこで、カッティングプロッタにおいて、保持部材上のシート材に対し、ハーフカットとフルカットとを行うことが考えられる。
特開2000−280199号公報
しかしながら、前記切断データの編集の際、ハーフカット線やフルカット線を指定するには、編集する模様の切断データを1つ1つ読み出して該当するデータの確認や個々の線分の指定を行わなければならず、手間がかかり面倒である。また、カッティングプロッタでは、ラベル製造装置と異なり、各種のシート材を用いることができることから、例えばハーフカット線を模様の展開図の折目とする立体を作成する等、種々の用途で模様が切断される。このため、複雑な模様になると、切断データの編集に多くの時間を要することとなる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フルカット線とハーフカット線との形成が可能な切断データを簡単に作成することができる切断データ作成装置、切断装置、及び切断データ作成プログラムを提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1の切断データ作成装置は、シート材から所望の模様を切り抜く第1カット線と、前記模様に溝状又はミシン目状の第2カット線とを形成するための切断データを作成するものであり、前記模様は複数の図形からなり、前記図形を編集する編集手段と、前記編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する検出手段と、前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分を前記第2カット線とする切断データを作成する切断データ作成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項3の切断装置は、切断手段とシート材とを相対的に移動させることにより、前記シート材に所望の模様を切り抜く第1カット線と、前記模様に溝状又はミシン目状の第2カット線との形成が可能なものであり、前記模様は複数の図形からなり、前記図形を編集する編集手段と、前記編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する検出手段と、前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分を前記第2カット線とする切断データを作成する切断データ作成手段と、前記切断データに基づいて、前記シート材と前記切断手段とを相対的に移動させ、前記シート材に前記第1カット線と前記第2カット線とを形成する切断動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項8の切断データ作成プログラムは、請求項1又は2記載の切断データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
請求項1の切断データ作成装置において、模様は複数の図形からなり、編集手段により前記複数の図形が編集される。編集手段により編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点が検出手段により検出される。前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分は第2カット線とする切断データが自動的に作成される。従って、カット線の種類の確認や指定といった面倒な作業を省略して、所望の切断データを簡単に作成することができる。
請求項3の切断装置によれば、請求項1の切断データ作成装置と同様に、模様は複数の図形からなり、編集手段により前記図形が編集される。編集手段により編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点が検出される。前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分は第2カット線とする切断データが自動的に作成される。従って、所望の切断データを簡単に作成することができる。また、作成された切断データに基づいて、シート材に第1カット線と第2カット線とを形成することで、所望の切断ラインを得ることができる。
請求項8の切断データ作成プログラムは、請求項1又は2記載の切断データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。よって、当該プログラムを切断データ作成装置のコンピュータに実行させることにより、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
切断装置の内部構造を本体カバーと共に示す斜視図 切断装置の内部構造を示す平面図 図2のIII−III線に沿う縦断左側面図 カートリッジを装着した状態で示すカートリッジホルダ近傍の右側面図 カッタのカートリッジの正面図 切断時におけるカッタ先端の近傍部の拡大図 電気的構成を概略的に示すブロック図 動作条件テーブルを説明するための図 (a)は切断データの構造を説明するための図、(b)は模様の一例を示す図 展開図としての複合図形から作製された箱の斜視図 (a)〜(c)は複合図形の編集画面の一例を示す図 (a)は動作条件の設定画面、(b)及び(c)は、ハーフカットモード及びフルカットモードにおける切断時の動作画面の一例を示す図 編集処理の流れを示すフローチャート パラメータ設定処理の流れを示すフローチャート 切断処理の流れを示すフローチャート ハーフカット処理の流れを示すフローチャート フルカット処理の流れを示すフローチャート 第2実施形態を示すものであり、(a)及び(b)は複合図形の編集過程を示す図 他の複合図形の一例を示す図 第3実施形態を示す図7相当図
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、切断装置1は、筐体としての本体カバー2と、本体カバー2内に配設されたプラテン3と、切断手段としてのカートリッジ4(図5参照)が搭載されるキャリッジ5と、切断の対象となるシート材Sを保持するための保持部材10とを備えている。
前記本体カバー2は横長な矩形箱状をなしており、その正面部には、前面開口部2aが形成されると共に、当該開口部2aを開閉する前カバー2bが設けられている。前面開口部2aが開放された状態で、シート材Sを保持した保持部材10がプラテン3上にセットされ、或はカートリッジ4がキャリッジ5のカートリッジホルダ32に対して着脱される。
切断装置1には、シート材Sを所定の移送方向(Y方向)に移送する移送機構7が設けられている。また、切断装置1には、キャリッジ5を、シート材Sの移送方向と交差する方向(例えば移送方向と直交するX方向)に移動させるキャリッジ移動機構8が設けられている。尚、以下の説明では、移送機構7によるシート材Sの移送方向を前後方向とする。つまり、前後方向がY方向であり、Y方向と直交する左右方向がX方向である。
前記本体カバー2の上面の右側部位には、フルカラー表示が可能な液晶カラーディスプレイ(以下、ディスプレイ9aと称す)が設けられると共に、ユーザにより操作される各種操作スイッチ9bが設けられている。ディスプレイ9aは、種々の模様や図形、ユーザに対して必要なメッセージ等を表示する表示手段として構成されている。また、ディスプレイ9aの表示面側には、座標入力用の透明なマトリクス状のタッチスイッチを有するタッチパネル9cが重ねて配設されている。前記タッチスイッチは、例えば、抵抗値検出方式を採用しており、縦方向及び横方向に所定間隔で配置されたマトリックス状の抵抗体で構成している。ユーザが手指でタッチスイッチ上の任意の位置をタッチすると、タッチした位置に対応する抵抗体の交差点がスキャンされることで、タッチ位置が検知される。
前記各種操作スイッチ9bを操作し或いは前記タッチスイッチをタッチすることで、ディスプレイ9aの画面における表示対象の指定、種々の図形等の選択、各種モードへの切換え、各種のパラメータの設定等が可能である。
前記プラテン3は、シート材Sの切断の際、保持部材10の下面を受けるもので、図2にも示すように、前プラテン3aと後プラテン3bとからなる。このプラテン3の上面部は、水平面状をなし、シート材Sを保持した保持部材10が載置された状態で移送される。保持部材10は、例えば図1に示すような矩形シート状をなしている。保持部材10の上面には、周縁部10a〜10dを除いた内側の領域に粘着剤が塗布された粘着層10v(図6参照)が形成されており、粘着層10vにシート材Sが貼り付けられて保持される。粘着層10vの粘着力は、シート材Sを簡単に剥がせるように比較的小さく設定されている。
前記移送機構7及びキャリッジ移動機構8は、シート材Sを保持した保持部材10とキャリッジ5とをX方向及びY方向に相対移動させるための相対移動手段として構成されている。
移送機構7は、プラテン3の上面側で保持部材10をY方向へ自在に移送させるものである。即ち、図1、図2に示すように、本体カバー2内には、機枠11が設けられている。その機枠11には、前記プラテン3の左右両側に夫々位置して、左右の側壁部11a、11bが向い合うように設けられている。それら左右の側壁部11a、11b間には、前プラテン3aと後プラテン3bとのなす隙間部分に位置して、X方向に夫々延びる駆動ローラ12及びピンチローラ13が設けられている。駆動ローラ12とピンチローラ13は、上下方向に並ぶように配設されており、駆動ローラ12は下側に位置し、その上側にピンチローラ13が位置する。
前記駆動ローラ12は、上端がプラテン3の上面と略同等の高さとなるようにして、左右の両端側が、夫々前記側壁部11a、11bに回転可能に支持されている。図2に示すように、駆動ローラ12の右端部は、右側の側壁部11bを貫通して右方に延び、その先端に径大な従動ギヤ17が固着されている。右側の側壁部11bの外面側には、取付フレーム14が固定されている。取付フレーム14には、例えばステッピングモータからなるY軸モータ15が取付けられている。Y軸モータ15の出力軸には、前記従動ギヤ17に噛合する径小な駆動ギヤ16が固定されている。
前記ピンチローラ13は、左右の両端部が、夫々前記側壁部11a、11bに回転可能、且つ上下方向に若干量の変位が可能に支持されている。側壁部11a、11bの外面側において、ピンチローラ13の左右の両端部の夫々を下方に付勢するバネ(図示略)が設けられている。それゆえ、ピンチローラ13は、前記バネにより、常に下方(駆動ローラ12側)に付勢されている。また、ピンチローラ13には、左右の端部寄り部位に位置して、やや径大なローラ部(右側のローラ部13aのみ図示)が設けられている。
こうして、保持部材10の左右の縁部10a、10bは、駆動ローラ12と、ピンチローラ13のローラ部13a、13aとの間において夫々挟持される。そして、Y軸モータ15を正転駆動、或は逆転駆動させると、その回転運動がギヤ16,17を介して駆動ローラ12に伝わることで、保持部材10をシート材Sと共に後方或いは前方へ移送する。これら駆動ローラ12、ピンチローラ13、Y軸モータ15、減速機構としてのギヤ16,17は、移送機構7を構成する。
前記キャリッジ移動機構8は、キャリッジ5を、X方向へ自在に移動させるものである。即ち、図1、図2に示すように、左右の側壁部11a、11b間には、前記ピンチローラ13よりもやや後部寄りの上方に位置させて、一対のガイドレール21,22が固定されている。ガイドレール21,22は、ピンチローラ13と略平行つまり左右方向に延びており、例えばその延設方向(図3の紙面に対して直交する方向)から見た断面が何れも略コ字状をなす。上側のガイドレール21と下側のガイドレール22は、各開放面が対向するように、上下に対称的に並ぶ配置とされている。
上側のガイドレール21の上面部には、その左端から右端にわたってガイド溝21aが形成されており、ガイドレール22の下面部にも、左端から右端にわたってガイド溝22a(図3にのみ図示)が形成されている。また、図3に示すように、前記キャリッジ5の上下両側部には、両ガイド溝21a,22aを挟む突条部23,23が設けられている。これら突条部23,23は左右方向に延びており、ガイド溝21a,22aに対して係合する。こうして、キャリッジ5は、ガイドレール21,22により左右方向への摺動が可能に支持されている。
図1、図2に示すように、左側の側壁部11aの外面側の後部寄りには、水平状の取付フレーム24が固定されている。当該左側の取付フレーム24には、後側に位置してX軸モータ25が下向きに取付けられると共に、その前側に垂直方向に延びるプーリ軸26(図2参照)が設けられている。X軸モータ25の出力軸には、径小な駆動ギヤ27が固定されている。前記プーリ軸26には、駆動ギヤ27に噛合する径大な従動ギヤ29と、タイミングプーリ28とが回転可能に支持されている。タイミングプーリ28と従動ギヤ29は一体的に回転するように形成されている。
一方、右側の取付フレーム14には、タイミングプーリ30が軸方向を上下方向として回転可能に設けられている。これらタイミングプーリ30と前記タイミングプーリ28との間には、無端状のタイミングベルト31が左右方向に延びて水平に掛装されている。このタイミングベルト31の途中部が、キャリッジ5の取付部(図示略)に連結されている。
ここで、X軸モータ25を正転駆動、或は逆転駆動させると、その回転運動がギヤ27,29及びタイミングプーリ28を介してタイミングベルト31に伝わることで、キャリッジ5を左方或いは右方へ移動させる。こうして、キャリッジ5は、シート材Sの移送方向と直交する左右方向に自在に移動する。上記のガイドレール21,22、X軸モータ25、減速機構としてのギヤ27,29、タイミングプーリ28,30、タイミングベルト31等は、キャリッジ移動機構8を構成する。
前記キャリッジ5は、図2、図3に示すように、カートリッジホルダ32と上下駆動機構33とを前後に配置してなる。上下駆動機構33は、カートリッジホルダ32をカートリッジ4ごと上下方向(Z方向)に駆動させる。
キャリッジ5は、図3に示すように、前後の壁部5a,5bと、これら壁部5a,5bを繋ぐ上下のアーム5c,5dとを備え、ガイドレール21,22の前後両側と上下両側とを囲う形状をなしている。前壁部5aの左端部には、前方に張出す上下一対の支持部34a,34bが設けられている。支持部34a,34bには、丸棒状の軸35が上下に貫通するよう配置された状態で固定されている。図4に示すように、前壁部5aの右端部にも支持部34c,34dが設けられ、当該支持部34c,34dに軸36が固定されている。カートリッジホルダ32は、その両側部(後述する支持片53〜56の孔53a〜56a、図3、図4参照)に軸35,36が挿通されることにより、上下動可能に支持される。
図3に示すように、キャリッジ5の上アーム5cには、ガイドレール21のガイド溝21aに係合する前記突条部23が設けられている。下アーム5dには、ガイドレール22のガイド溝22aに係合する前記突条部23が設けられている。キャリッジ5の後壁部5bには、やや上寄りの部位にZ軸モータ38が前向きに取付けられている。Z軸モータ38は、例えばステッピングモータからなり、その出力軸には、径小な駆動ギヤ38aが固定されている。また、後壁部5bには、Z軸モータ38の右下側に位置して、前方に延びるギヤ軸39が取付けられている。ギヤ軸39には、従動ギヤ部材41とピニオンギヤ部材42とが回転可能に支持されている。
従動ギヤ部材41は、径小部と径大部を一体に有し、その径大部に、駆動ギヤ38aと噛合するギヤ41aが形成されている。従動ギヤ部材41は、その内部に後述のねじりコイルばね43を収容する前側が開放された収容部が形成されている。ピニオンギヤ部材42は、従動ギヤ部材41の収容部を前側から覆うフランジ部42bと径小部を一体に有し、その径小部にギヤ42aが形成されている。従動ギヤ部材41の収容部には、図3に示すねじりコイルばね43が収容されている。ねじりコイルばね43は、一端が従動ギヤ部材41側に係止され、他端がピニオンギヤ部材42側に係止されている。そして、ピニオンギヤ部材42のギヤ42aには、カートリッジホルダ32に一体的に設けられたラック(図示略)が噛合する。
ここで、Z軸モータ38を正転駆動、或は逆転駆動させると、その駆動力が、駆動ギヤ38a、従動ギヤ部材41、ねじりコイルばね43、及びピニオンギヤ部材42を介して、前記ラックに伝わることにより、カートリッジホルダ32をカートリッジ4ごと上方或いは下方へ昇降させる。これにより、カートリッジホルダ32は、カートリッジ4のカッタ6により切断を行うときの下降位置(図3の2点鎖線参照)と、図4に示す刃先6aがシート材Sから所定距離、離間する上昇位置との間で移動する。
尚、詳しい図示は省略するが、キャリッジ5の後壁部5bには、上記したカートリッジホルダ32の上昇位置を検出する上昇位置検出センサ45が設けられている(図3、図7参照)。上昇位置検出センサ45は光学センサであって、従動ギヤ部材41と一体的に回転するように設けられたシャッタ片(図示略)の回転位置を検出するフォトインタラプタで構成される。これにより、カートリッジ4を装着するカートリッジホルダ32の上昇位置は、上昇位置検出センサ45の検出信号に基づき規定される。また、キャリッジ5の前壁部5aには、カートリッジ検出センサ46が設けられている(図7参照)。カートリッジ検出センサ46は、カートリッジホルダ32に装着されたカートリッジ4に接触する接触子を有し、カートリッジ4の装着の有無を検出する。前記Z軸モータ38、減速機構としての各ギヤ部材38a,41,42、ねじりコイルばね43、前記ラック等は、上下駆動機構33を構成する。
上記したように、Z軸モータ38の回転運動は、従動ギヤ部材41、ねじりコイルばね43を介してピニオンギヤ部材42に伝わり、ピニオンギヤ部材42と前記ラックとの間で上下運動に変換される。以下、これを詳細に説明する。Z軸モータ38を正面視にて時計回り方向に回転させると、従動ギヤ部材41が正面視にて反時計回り方向に回転する。従動ギヤ部材41が反時計回り方向に回転することにより、ねじりコイルばね43を介してピニオンギヤ部材42を反時計回り方向に回転させる。ピニオンギヤ部材42の反時計回り方向に回転より、ギヤ42aは、カートリッジホルダ32の前記ラックを下方に移動させる。こうして、カートリッジホルダ32つまりカートリッジ4は、上昇位置から下方へ移動する。そして、カッタ6の刃先6aとカートリッジ4の下面部70aがシート材Sに圧接すると(図6参照)、カートリッジ4は、それよりも下方には移動できなくなる。このとき、ピニオンギヤ部材42は、それ以上回転できないので停止する。
しかし、その後もZ軸モータ38が回転を続けると、従動ギヤ部材41のみが回転するので、ねじりコイルばね43を巻込む方向にたわませる。これにより、切断に係る刃先6a側の圧力は、ねじりコイルばね43のたわみ角に比例する付勢力に設定される。以下、上記の圧力をカッタ圧と称す。こうして、カートリッジホルダ32の下降位置では、Z軸モータ38の回転量に基づき、ねじりコイルばね43の付勢力を設定することで所定のカッタ圧が得られる。カッタ圧の値は、ユーザによる変更が可能であるが、詳細については後述する。
一方、Z軸モータ38を正面視にて反時計回り方向に回転させると、従動ギヤ部材41が正面視にて時計回り方向に回転する。従動ギヤ部材41が時計回り方向に回転するときには、詳しく図示はしないが、従動ギヤ部材41が、直接、ピニオンギヤ部材42を押圧して時計回り方向に回転させる。即ち、従動ギヤ部材41が時計回り方向に回転するときには、ねじりコイルばね43は作用しない。ピニオンギヤ部材42の時計回り方向に回転より、ギヤ42aは前記ラックを上方に移動させる。このように、カートリッジホルダ32つまりカートリッジ4は、下降位置から上方へ移動する。
図3、図4に示すように、前記カートリッジホルダ32は、前記ラックが設けられたホルダフレーム50と、当該ホルダフレーム50に固定された上ホルダ51及び下ホルダ52とを備える。ホルダフレーム50は、上下両面及び前面が開放された形状をなしている。図3に示すように、ホルダフレーム50の左壁部50aには、上下一対の支持片53,54が外側へ張出すように設けられている。図4に示すように、ホルダフレーム50の右壁部50bにも、上下一対の支持片55,56が外側へ張出すように設けられている。各支持片53〜56には、夫々貫通孔53a〜56aが形成されている。
左側の支持片53,54の貫通孔53a,54aに、前記キャリッジ5の軸35が挿通され、右側の支持片55,56の貫通孔55a,56aに、キャリッジ5の軸36が挿通される。こうして、ホルダフレーム50は、キャリッジ5の軸35,36に沿って上下動可能に支持される。尚、キャリッジ5には、ホルダフレーム50の支持片53〜56や軸35,36を覆うカバー部材57(図1、図2参照)が設けられる。カバー部材57の中央部には、上ホルダ51及び下ホルダ52とホルダフレーム50の内壁部を露出させる開口が形成されている。
上ホルダ51及び下ホルダ52は、何れもカートリッジ4が挿通されるようにして装着されるものであり、ホルダフレーム50に収まる枠状をなしている。詳しい図示は省略するが、上下のホルダ51,52における内径の寸法は、装着されるカートリッジ4の外周と嵌合するように設定されている。このうち、下ホルダ52は、カートリッジ4のテーパ部70bと当接するテーパ部52a(図4参照)を有し、カートリッジ4に対して下方への移動を阻止するように構成されている。
前記ホルダフレーム50には、カートリッジ4の押圧手段としてレバー部材60が設けられている。図3、図4に示すように、レバー部材60は、左右一対のアーム部61a,61bと、これらアーム部61a,61bの先端側を繋ぐように設けられた操作部62とを有する。アーム部61a,61bは板状をなしており、カートリッジ4の両側部を挟むように配置されている。また、レバー部材60の基端部には、アーム部61a,61bの外面側に位置させて、小円柱状の枢支軸63a,63bが夫々設けられている。これら枢支軸63a,63bは、ホルダフレーム50の壁部50a,50bに形成された円形孔64a,64bに挿通されている。これにより、レバー部材60は、枢支軸63a,63bを揺動中心として、図4に2点鎖線で示す開放位置と、実線で示す固定位置との間で切換え可能に揺動する。
また、アーム部61a,61bの内面側には、枢支軸63a,63b寄りの部位に小円柱状の係合部65a,65bが設けられている。係合部65a,65bは、レバー部材60の固定位置で、後述するカートリッジ4のキャップ部72上端に上側から係合するように配置されている。この係合部65a,65bとキャップ部72の係合により、カートリッジ4は、下ホルダ52にてテーパ部52aに当接した状態で固定される(図4参照)。他方、レバー部材60は、固定位置から開放位置側へ揺動させることに伴い、係合部65a,65bがキャップ部72から離間してその固定状態を開放する。こうして、レバー部材60は、係合部65a,65bでカートリッジ4を押圧することにより固定解除可能に固定する。
次に、上記カートリッジホルダ32に着脱されるカートリッジ4について、図5も参照しながら説明する。
カートリッジ4は、切断刃であるカッタ6と、このカッタ6のカッタ軸6b(図6参照)を収容する外郭ケース70とを備える。カッタ6は、基部としての丸棒状をなすカッタ軸6bと、先端部(下端部)の刃部とを一体に形成してなる。図6に示すように、カッタ6の刃部は、シート材Sに対して傾斜した略三角形状をなしている。刃部における最下端の刃先6aは、カッタ軸6bの中心軸線70cから距離dだけ偏心した位置に形成されている。
外郭ケース70は、ケース本体71と、この本体71の一端部及び他端部に設けられたキャップ部72及び摘み部73とを備えている。ケース本体71は、上下方向に延びる円筒状をなしている。ケース本体71における左右の側部には、その上下方向の中間部に位置させて、レバー部材60の係合部65a,65bとの接触を避けるため、逃げ部71a,71bが設けられている。図示は省略するが、前記ケース本体71の内部には、カッタ軸6bをその中心軸線70cの回りに回動可能に支持する軸受が設けられている。
前記キャップ部72は、ケース本体71に嵌合する径大部74と径小部75とからなり、段付きの有底円筒容器状をなしている。径大部74の下部には、カートリッジホルダ32のテーパ部52aに当接する円錐台形状のテーパ部70bが、全周にわたって形成されている。径大部74のテーパ部70bは、カートリッジホルダ32のテーパ部52aと同じ傾斜角θに設定されると共に、カッタ軸6bの中心軸線70cと同心状をなしている。径大部74の上端つまりキャップ部72の周縁端は、レバー部材60の係合部65a,65bで押圧される。キャップ部72の下面部70aは平坦に形成されており、カッタ6の刃先6aを挿通させる孔70d(図6参照)を有する。
図示は省略するが、ケース本体71の外周面には、逃げ部71a,71bの下方に位置させて雌ねじ部が形成され、キャップ部72の径大部74の内周面には、前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部が形成されている。これらねじ部の螺合により、キャップ部72は、ケース本体71に対して中心軸線70c方向への位置調整が可能に結合している。前記雌ねじ部におけるねじピッチは、図5に示す刃先6aの出量の調整代αに応じて設定されている。即ち、キャップ部72において、その下面部70aと刃先6aとが揃う収容位置(図5の2点鎖線参照)と、上端面がケース本体71の係止部(図示略)で係止される最大突出位置との間の距離が調整代αとされる。
本実施形態では、キャップ部72の表面に、調整代αの範囲内で刃先6aの出量を調整する際の目安となる数字目盛Mが設けてある。例えば、ねじピッチと調整代αとを略同じ寸法に設定し、刃先6aの出量を「0」〜「7」の数字目盛Mで表わすものとする。この場合、キャップ部72を収容位置である「0」から「2」、「4」、「6」の目盛に合わせて回転させると、刃先6aの突出量を、最大突出量αの1/4、1/2、3/4に順次調整することができる。尚、前記雄ねじ部の軸方向の長さは、調整代αに比し大きく設定されている。よって、キャップ部72を、目盛「0」以下の方向にある程度余分に回転させたとしても、キャップ部72がケース本体71から外れることはない。
そして、シート材Sの厚みや種類に応じて、数字目盛Mを目安にキャップ部72を回動操作することで、第1カット線又は第2カット線の形成に適した刃先6aの出量に設定する。以下の説明においては、第1カット線と第2カット線の区別を明確にする為、第1カット線をフルカット線と称し、第2カット線をハーフカット線と称する。ここで、フルカット線とは、図6に示すように刃先6aが保持部材10上のシート材Sを厚さ方向に貫通して、保持部材10に僅かに刺さっている状態でシート材Sを完全に切断する切断線である。一方、ハーフカット線とは、刃先6aがシート材Sを貫通せずにシート材S表面に溝状に形成される線である(図6の2点鎖線参照)。
尚、前記摘み部73は、ケース本体71の上面に固定される蓋板76と、蓋板76の上側に設けられた摘み板77及び後面板78とを一体に有する。摘み板77は、蓋板76の左右方向の中央部に縦向きに設けられている。ユーザは、摘み板77を摘んでカートリッジ4をカートリッジホルダ32に着脱することができる。
シート材Sの切断に際し、ユーザは、予めキャップ部72の回動操作により刃先6aの出量を調整したカートリッジ4を、カートリッジホルダ32に装着する。後述する制御回路81(図7参照)は、カートリッジホルダ32に装着されたカートリッジ4を、上下駆動機構33により下降位置に移動させ、前述したカッタ圧に設定する。この場合、刃先6aが保持部材10上のシート材Sに圧接して貫通した状態、或いはシート材Sを貫通せずに刺さった状態となる。この状態で、前記移送機構7及びキャリッジ移動機構8により、保持部材10とカートリッジ4(カッタ6)とをX方向及びY方向に相対移動させる。
これにより、シート材Sに対して、ハーフカット線を形成するハーフカットモード或いはフルカット線を形成するフルカットモードでの切断動作が実行される。尚、切断装置1では、例えば図1に示す保持部材10における粘着層10vの左角部を原点OとしたXY座標系が設定され、そのXY座標系に基づいて上記した保持部材10(シート材S)とカッタ6との相対移動が行われる。
次に、切断装置1の制御系の構成について、図7を参照しながら説明する。切断装置1全体の制御を司る制御回路(制御手段)81は、コンピュータ(CPU)を主体に構成されており、ROM82、RAM83、EEPROM84、外部メモリ85が接続されている。
ROM82には、切断動作を制御するための切断制御プログラムや、ディスプレイ9aの表示を制御する表示制御プログラム、後述する切断データ作成プログラム等が記憶されている。外部メモリ85には、複数種類の模様を切断するための切断データが記憶されている。RAM83には、各種処理に必要なデータやプログラムが一時的に記憶される。そして、EEPROM84には、シート材Sの種類と、ハーフカット線及びフルカット線の各切断動作の条件とを対応付けた動作条件テーブルが記憶されている。
ここで、図8は、シート材Sとしての「ケント紙」及び「厚紙」について、「刃先の出量」及び「カッタ圧」の動作条件を数値で例示している。刃先6aの出量の数値は、カートリッジ4の数字目盛Mに対応しており、カッタ圧の数値は、前述した切断に係る刃先6aの圧力に対応している。これらの数値は、ハーフカットモード及びフルカットモードでの切断動作がシート材Sの種類毎に最適な切断条件となるよう、シート材Sの種類に応じて各別に設定されている。
即ち、ケント紙は、厚紙に比して厚みが小さく、硬質で表面が平滑である。このため、ケント紙についての刃先6aの出量は、ハーフカットモード及びフルカットモードの何れの場合でも厚紙より小さい。また、ケント紙についてのカッタ圧は、ハーフカットモードで厚紙よりも小さい。このように、動作条件テーブルでは、シート材Sの種類毎に、ハーフカットモード及びフルカットモードでの切断動作の条件がデフォルト値として記憶されている。尚、詳しくは後述するが、動作条件テーブルの値は、ユーザにより任意の値に変更することができる。
制御回路81には、上昇位置検出センサ45の信号や、カートリッジ検出センサ46の信号等が入力される。また、制御回路81には、ディスプレイ9a及びタッチパネル9cが接続されると共に、各種操作スイッチ9bが接続されている。ユーザは、ディスプレイ9aの表示を見ながら、各種操作スイッチ9b或いはタッチパネル9cの前記タッチスイッチを操作することにより、所望する模様や図形を選択したり、各種モードやパラメータを設定することができる。更に、制御回路81には、Y軸モータ15、X軸モータ25、Z軸モータ38を夫々駆動する駆動回路87,88,89が接続されている。制御回路81は、切断データに基づいて、Y軸モータ15、X軸モータ25、Z軸モータ38等を制御し、保持部材10上のシート材Sに対するハーフカットモード或いはフルカットモードでの切断動作を自動で実行させる。
前記切断データについて、保持部材10に保持されたシート材Sからフルカットモードで模様を切り抜く場合を例に説明する。また、図9(b)に示すように、模様Aは「正方形」形状をなす四角の図形とする。
この場合の切断データは、図9(a)に示すフィードデータ、第1〜第4の座標データ及び終了コードと、図示しない表示用のデータ及びフルカット線の属性フラグとを含む。ここで、属性フラグは、模様におけるハーフカット線とフルカット線を区別するために付されるデータであり、模様Aの輪郭線は、予めフルカット線の属性フラグが付されている。
前記座標データは、複数の線分からなる切断ラインの頂点を夫々XY座標によって示した座標値のデータであって、切断装置1のXY座標系で規定されている。具体的には、図9(b)の模様Aの切断ラインは、4つの線分A1,A2,A3,A4からなり、切断開始点Pと切断終了点Pが一致する閉じた輪郭線の図形である。模様Aの切断ラインデータは、切断開始点P、頂点P、頂点P、頂点P、切断終了点Pの夫々に対応するフィードデータ(Fx0,Fy0)、第1座標データ(x1,x1)、第2座標データ(x2,x2)、第3座標データ(x3,x3)、第4座標データ(x4,x4)を有する。フィードデータは、模様Aの切断開始に際してカッタ6を切断開始点Pへ移動させるデータである。つまり、フィードデータに基づいて、切断を伴わないフィード時におけるキャリッジ5の切断開始点Pへの移動と、カッタ6の上下動とが行われる。
制御回路81は、前記切断データに基づいて、模様Aを切断する切断動作を実行させる制御手段として構成されている。即ち、先ず前記移送機構7及びヘッド移動機構8により、切断開始点PのXY座標へカッタ6を相対的に移動させる。次いで、上下駆動機構33によりカッタ6の刃先6aをシート材Sの切断開始点Pに貫通させ、フルカットモードでのカッタ圧に設定する。この状態で、移送機構7及びヘッド移動機構8により、当該刃先6aを、線分A1の終点Pの座標へ向けて相対的に移動させ、線分A1に沿ってシート材Sを切断する。
続く線分A2は、先の線分A1の終点Pを始点として、線分A1と同様の切断が連続的に実行される。こうして、線分A2〜A4についても、カッタ6を相対移動させることで、模様A、即ち四角の図形が切り抜かれる。尚、ハーフカットモードでは、切断動作の条件は異なるが、上記したフルカットモードと同じ座標データ(Fx0,Fy0)〜(x4,x4)でハーフカット線が形成される。
さて、本実施形態の切断装置1は、模様をディスプレイ9aに表示させて編集する機能を備えており、編集した模様の切断データを作成する。この模様の編集及び切断データの作成に際し、ディスプレイ9aに表示される画面について、図11、図12を参照しながら説明する。
図11(a)〜(c)は、ユーザの所望する模様を編集するための編集画面100を示している。図11(a)に示すように、編集画面100には、編集する模様の画像を表示するプレビュー画像領域101、アイコン102,103が設けられている。タッチパネル9c上でアイコン102に対応する前記タッチスイッチを手指でタッチする(以後、タッチ操作と称す)ことにより、外部メモリ85等に記憶された模様を選択する。この場合、選択する模様リスト102aには、上記した「四角」、「円」、「三角」、「星」等の各種図形の他、図形の輪郭線を描画するための直線や曲線、文字等を表す線図も含まれる。
編集画面100で、模様リスト102aから四角の図形をタッチ操作により選択すると、プレビュー画像領域101には、選択した図形が保持部材10(或いはシート材S)の大きさに合わせた適当な縮尺で表示される。そこで、図11では、説明の便宜上、プレビュー画像領域101に表示される図形(模様)を、シート材Sに形成される前述した模様の符号Aと同じ符号で表わすものとする。
表示された図形Aは、その輪郭線内のタッチ操作を伴うドラッグ操作により任意の位置に移動させることができる。即ち、ディスプレイ9aの画面上のタッチパネル9cにおける横方向及び縦方向の座標は、上記したX方向及びY方向に対応する。前記タッチパネル9cは、タッチ操作により出力されるタッチ位置の座標情報であるX座標とY座標を出力する。制御回路81は、タッチパネル9cから出力される座標情報に基づいて、ドラッグ操作による移動開始点及び移動終了点を検出し、図形Aの移動量と移動方向を特定する。これにより、移動先における図形Aの頂点P〜Pの夫々に対応するフィードデータや第1〜第4の座標データを求めることにより、切断データが得られる。
また、詳しくは後述するように、他の図形B、C,D,Eを、模様リスト102aのタッチ操作により追加し、それらの図形A〜Eを組み合わせるように編集して複合図形Vを作成することができる(図11(b)(c)参照)。この場合、制御回路81は、複合図形Vの座標データに基づき、複合図形Vおいて相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳の有無、及び一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点の有無を検出する。これにより、制御回路81は、複合図形Vの輪郭線をフルカット線とし、且つ検出された重畳する輪郭線及び輪郭線における交点間の線分をハーフカット線とする切断データを作成する。尚、アイコン103は編集を終了する場合に選択する。
前記編集画面100では、図形の移動に限らず、図形の大きさや角度の変更が可能である。例えば、図形Aの大きさを変更する場合、所謂ピンチ操作により2点がスワイプされた距離を演算することで、拡大・縮小を行う。また、図形Aの角度を変更するためのアイコン(図示略)を設け、そのアイコンのタッチ操作により、図形Aを回転させる設定を行うようにしてもよい。尚、タッチパネル9cは、前記の抵抗値検出方式に限定するものではなく、タッチ位置を特定できるものであればよい。また、前記タッチ操作やドラッグ操作等を、タッチペン等で行ってもよいし、そのタッチペンを用いて模様リスト102aの「直線」で図形Aの輪郭線を描画してもよい。
図12(a)は、ユーザにより動作条件を任意に設定するための設定画面104を示している。設定画面104には、フルカットモード用のカッタ出量設定部105a及びカッタ圧設定部105bと、ハーフカットモード用のカッタ出量設定部105c及びカッタ圧設定部105dが設けられている。また、設定画面104には、方向キー106a,106b、OKキー107が設けられている。カッタ出量設定部105a,105c及びカッタ圧設定部105b,105dは、フルカットモードとハーフカットモードとで、各別に数値を変更できるように、夫々プラスキーとマイナスキーを有する。それらプラスキーとマイナスキーをタッチ操作することで、「刃先の出量」及び「カッタ圧」の各数値を変更する。図12(a)ではケント紙の設定画面104を示しているが(図8参照)、方向キー106a,106bのタッチ操作で、厚紙等の他の材料の設定画面104に切り替わる。また、OKキー107が操作されたとき、「刃先の出量」及び「カッタ圧」は、設定画面104に表示されている各数値に設定される。
このように、ディスプレイ9aとタッチパネル9cは、ハーフカット線及びフルカット線の切断動作の条件を入力するための入力手段に相当する。また、ディスプレイ9a、タッチパネル9c及び制御回路81は、カッタ圧や刃先6aの出量を変更するための切断条件変更手段に相当する。
図12(b)は、ハーフカットモードでの切断時の動作画面108を示している。動作画面108には、ハーフカット線の切断動作の条件である「刃先の出量」と「カッタ圧」が表示される。また、動作画面108のプレビュー画像領域110には、編集した模様の切断データに基づいて、ハーフカット線が例えば破線で表示される。
一方、図12(c)は、フルカットモードでの切断時の動作画面109を示している。動作画面109には、フルカット線の切断動作の条件である「刃先の出量」と「カッタ圧」が表示される。また、動作画面108のプレビュー画像領域110には、編集した模様の切断データに基づいて、フルカット線がハーフカット線と区別可能な態様(例えば実線)で表示される。
次に、上記構成の作用について、図13〜図17も参照しながら説明する。ここで、図13〜図17のフローチャートは、制御回路81が実行する処理プログラムであって、切断データ作成プログラムと切断制御プログラムを含む一連の流れを示している。また、編集する模様は、図10に示す箱90を作製すべく、四角の図形A,B,C,D,Eを組み合わせた箱90の展開図を例とする。尚、箱90の底壁に相当する図形Aと、周壁に相当する他の図形B,C,D,Eは、相互に合同(形状及び大きさが同じ)である。
ユーザは、箱90の展開図を編集する場合、先ずディスプレイ9aに図11(a)の編集画面100を表示させる。これにより、模様の編集処理が開始され(図13のステップS1にてNO)、模様リスト102aから図形を選択して編集画面100で編集することができる。具体的には、ユーザが模様リスト102aから四角の図形をタッチ操作により選択すると、プレビュー画像領域101に、選択した図形Aが表示される(ステップS2)。
次いで、ユーザは、プレビュー画像領域101において、図形Aをドラッグ操作により図11(a)に示す位置に移動させる(ステップS3)。ここで、制御回路81は、図形Aと他の図形と輪郭線の重畳の有無や交点の有無を検出するが、現時点では、他の図形が未だ選択されていない(ステップS4にてNO)。ここで、編集画面100のアイコン103がタッチ操作されると(ステップS1にてYES)、制御回路81は、ステップS3で移動させた位置における図形Aの切断データをEEPROM84等の記憶手段に記憶させ、この処理を終了する。尚、当該切断データは、移動先における図形Aの頂点P〜Pの夫々に対応するフィードデータや、第1〜第4の座標データを求めることにより得られる。また、この場合の切断データは、図形Aと他の図形との輪郭線の重畳や交点が無いことから、輪郭線たる線分A1〜A4をフルカット線とする属性フラグが付される。
続いて、ユーザは、模様リスト102aから同じ図形を選択して、図形Bを表示させる(ステップS2)。そして、ユーザは、ドラッグ操作により図形Bを図形Aの上側に並ぶように移動させる(ステップS3)。これにより、図11(b)に示すように、図形Bと図形Aとが相互に隣り合い、図形Bの線分B3と図形Aの線分A1とが重畳する。このとき、制御回路81は、図形Aと図形Bとで線分A1,B3の重畳が有ることを検出し(ステップS4にてYES)、重畳する線分A1,B3を1つの線分にまとめる処理を行う(ステップS5)。これにより、線分A1,B3は1つの線分データ、つまり図11(b)の破線における始点及び終点の座標データで表わされる。
また、制御回路81は、まとめた線分をハーフカット線とする属性フラグが付される(ステップS6)。この場合、制御回路81は、プレビュー画像領域101において、ハーフカット線となる線分A1,B3を例えば1つの破線に変更する。これにより、フルカット線である複合図形の輪郭線(例えば実線)と、ハーフカット線とが区別可能な態様で表示される。
また、この場合、図形Aの線分A2及び図形Bの線分B2と、図形Aの線分A4及び図形Bの線分B4は、隣り合う線分間で夫々の端部が互いに接触し、その端部の座標データが一致する。そこで、制御回路81は、複合図形の座標データ(線分データ)に基づき、図形A,Bの接触部を抽出する抽出処理を行い、線分A2及び線分B2と、線分A4及び線分B4とを夫々1つの線分としてまとめる。まとめた線分は、一続きに連なる複合図形の輪郭線を形成する。そこで、制御回路81は、データの並び替え処理を行うことで、図11(b)に示す線分B1,B2,A2,A3,A4,B4の順に一筆書き状に切断されるデータに変更する。
他の図形C,D,Eについても、模様リスト102aのタッチ操作により順次追加する。こうして、図形A〜E全体で図11(c)に示すような十文字をなす展開図の形に配置して、図形A〜Eを組み合わせた複合図形Vを模様として編集する。この場合、他の図形C,D,Eについて、図形Bと同様に、前述したステップS1〜S6が実行される。これにより、複合図形Vにおいて、図形Aの線分A2〜A4と、当該線分A2〜A4に重畳する線分C4,D1,E2とがまとめられる(ステップS5)。また、まとめた線分をハーフカット線とする属性フラグが付され、プレビュー画像領域101でハーフカット線は例えば破線で表示される(ステップS6)。
これにより、制御回路81は、複合図形Vの折目となる線分を、ハーフカットモードで図11(c)に示す線分A1(B3),A2(C4),A3(D1),A4(E2)の順に一筆書き状に切断する切断データを作成する。また、前記抽出処理や並び替え処理により、複合図形Vの輪郭線を、フルカットモードで線分B1,B2,C1,C2,C3,D2,D3,D4,E3,E4,E1,B4の順に一筆書き状に切断する切断データを作成する。こうして、制御回路81は、ハーフカット線、フルカット線の順に切断動作を実行する切断データを作成する。そして、編集画面100のアイコン103がタッチ操作されると(ステップS1にてYES)、作成した切断データをEEPROM84に記憶させて、編集処理を終了する。
切断開始に際して、ユーザはシート材S(例えばケント紙)を図1に示すように保持部材10に貼り付け、その保持部材10を切断装置1のプラテン3上にセットする。また、ユーザは、ディスプレイ9aに図12(a)の設定画面104を表示させる。これにより、パラメータ設定処理が開始され(図14参照)、方向キー106a,106bのタッチ操作により、ケント紙の設定画面104に切り替えて(ステップS11)、切断動作の条件を入力する。
具体的には、ケント紙の設定画面104では、予め設定された動作条件が表示されている(図8参照)。ユーザは、実際に使用するケント紙の厚み等に応じて、フルカットモードにおける「刃先の出量」を、カッタ出量設定部105aのプラスキーとマイナスキーのタッチ操作で変更する(ステップS12)。また、フルカットモードにおける「カッタ圧」をカッタ圧設定部105bのプラスキーとマイナスキーのタッチ操作で変更する(ステップS13)。同様に、ハーフカットモードについても、カッタ出量設定部105c及びカッタ圧設定部105dのプラスキーとマイナスキーのタッチ操作で「刃先の出量」及び「カッタ圧」を変更する(ステップS14,S15)。こうして、新たに設定された「刃先の出量」及び「カッタ圧」の各数値は、OKキー107のタッチ操作でEEPROM84等の記憶手段に記憶される(ステップS16)。これにて、パラメータ設定処理を終了し、切断処理へ移行する。
図15に示すように、切断処理では、編集処理で作成した切断データに基づいて、ハーフカットモードでの切断動作(ステップS20)と、フルカットモードでの切断動作(ステップS30)とが順次実行される。
即ち、図16に示すハーフカット処理において、制御回路81は、動作画面108を表示させ、切断データに基づいて、ハーフカット線を構成する線分B3,C4,D1,E2を例えば破線で表示する(ステップS21、図12(b)参照)。また、制御回路81は、動作画面108に前記ステップS14,S15で設定されたハーフカットモードでの「刃先の出量」及び「カッタ圧」の各数値を表示する(ステップS22)。このとき、ユーザは、カートリッジ4の数字目盛Mを確認し、刃先6aの出量を表示された値に調整しておく。また、そのカートリッジ4をカートリッジホルダ32に装着し、レバー部材60を開放位置から固定位置へ切り換えて、カートリッジ4を固定しておく(図4参照)。
こうして、制御回路81は、カートリッジ検出センサ46の検出信号に基づきカートリッジ4が装着されたと判断すると(ステップS23にてYES)、ハーフカットモードでのカッタ圧の設定値を前記記憶手段から読取る(ステップS24)。そして、制御回路81は、各種操作スイッチ9bの操作による「切断開始」の指示を待って、ハーフカットモードで切断動作を実行する(ステップS25)。
この場合、制御回路81は、ハーフカット線の属性フラグが付された切断データに基づき、線分A1,A2,A3,A4の順に一筆書き状にカッタ6を相対移動させる。このハーフカットモードでは、シート材Sであるケント紙に好適なカッタ圧に設定されている。このため、シート材Sの保持部材10からのずれを防止し、モータ15,25が脱調しないように制御される。また、刃先6aの出量の設定と相俟って、展開図の折目に適した深さの溝が形成される。こうして、シート材Sに対し、四角の図形Aの輪郭線を高精度のハーフカット線で形成した後、ステップS30のフルカット処理へ移行する。
図17に示すフルカット処理において、制御回路81は、動作画面109を表示させ、切断データに基づいて、フルカット線を構成する複合図形Vの輪郭線を例えば実線で表示する(ステップS31、図12(c)参照)。また、制御回路81は、動作画面109に前記ステップS12,S13で設定されたフルカットモードでの「刃先の出量」及び「カッタ圧」の各数値を表示する(ステップS32)。このとき、ユーザは、カートリッジホルダ32のレバー部材60を開放させてカートリッジ4を取外し、カートリッジ4の数字目盛Mを目安に、刃先6aの出量を表示された値に調整する。その後、再びカートリッジ4をカートリッジホルダ32に装着し、レバー部材60によりカートリッジ4を固定する。
こうして、制御回路81は、カートリッジ検出センサ46の検出信号に基づきカートリッジ4が装着されたと判断すると(ステップS33にてYES)、フルカットモードでのカッタ圧の設定値を前記記憶手段から読取る(ステップS34)。そして、制御回路81は、各種操作スイッチ9bの操作による「切断開始」の指示を待って、フルカットモードで切断動作を実行する(ステップS35)。
この場合、制御回路81は、フルカット線の属性フラグが付された切断データに基づき、線分B1,B2,C1,C2,C3,D2,D3,D4,E3,E4,E1,B4の順に一筆書き状にカッタ6を相対移動させる。このフルカットモードでは、シート材Sであるケント紙から複合図形Vを切り抜くのに好適なカッタ圧及び刃先6aの出量に設定されているため、ハーフカットモードと同様に高精度な切断が行われる。こうして、シート材Sから複合図形Vが切り抜かれると、切断動作に係る一連の処理を終了する。
ユーザは、上記の処理が終了した後、保持部材10から複合図形Vを剥がす。そして、4箇所のハーフカット線を折目として、90度に折り曲げることで、図10に示す箱90を作製することができる。
上記した切断装置1において、RAM83、EEPROM84はの記憶手段に相当し、制御回路81、ディスプレイ9a、タッチパネル9c、各種操作スイッチ9b等は編集手段に相当する。これら記憶手段及び編集手段は、切断データ作成装置91を構成する。また、ステップS4の実行に係る制御回路81は検知手段に相当し、ステップS1〜S6の実行に係る制御回路81は切断データ作成手段に相当する。
以上のように、本実施形態の切断装置1は、模様は複数の図形からなり、前記図形を編集する編集手段と、この編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する検出手段と、前記模様の輪郭線をフルカット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分をハーフカット線とする切断データを作成する切断データ作成手段と、を備える。
これによれば、模様は複数の図形からなり、編集手段により前記図形が編集される。編集手段により編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点が検出手段により検出される。前記模様の輪郭線を前記フルカット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分はハーフカット線とする切断データが自動的に作成される。従って、カット線の種類の確認や指定といった面倒な作業を省略して、切断データを簡単に作成することができる。
切断装置1は、編集手段で編集された模様を表示する表示手段と、切断データ作成手段で作成された切断データに基づき、模様をフルカット線とハーフカット線とが区別可能な態様で表示する表示制御手段(制御回路81)と、を備える。これによれば、シート材Sに形成されるフルカット線とハーフカット線とを視覚的に把握することができる。
切断装置1は、シート材Sの種類毎に、フルカット線の切断動作の条件とハーフカット線の切断動作の条件とを記憶する記憶手段を備える。これによれば、各切断動作の条件を、シート材Sの種類毎に記憶させておくことで、あらためて切断動作の条件を設定することなく、シート材Sの種類に合わせた好適な条件で切断を行うことができる。
切断装置1は、シート材Sの種類に対応させて、フルカット線の切断動作の条件と前記ハーフカット線の切断動作の条件とを入力するための入力手段を備える。これによれば、シート材Sの種類毎に、フルカット線とハーフカット線の切断動作の条件を各別に設定することができ、実際のシート材Sの種類に合わせた好適な切断を行うことができる。
前記切断手段は、シート材Sへの圧接が可能な切断刃(カッタ6)を有し、切断動作の条件について、少なくともシート材Sに対する切断刃の圧接時の圧力を変更する切断条件変更手段を備える。これによれば、各種のシート材Sに適した切断刃の圧力に変更する等、所期の切断条件に設定することができる。
<その他の実施形態>
図18は、本発明の第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。尚、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。
複合図形Vは、図形A〜Eの組合わせに限らず、種々の図形或いは線分を組み合わせて編集することができる。例えば前記ステップS2において、編集画面100で、模様リスト102aから前記図形A,Bをタッチ操作により選択する。前記ステップS3では、図18(a)に示すように、例えば図形Aの縦サイズを拡大して図形Avとし、図形Bの横サイズを拡大して図形Bvとする。これらの図形Av,Bvを、十文字をなす展開図の形に移動させることで(図18(b)参照)、複合図形Vを作成する。
このとき、制御回路81は、一方の図形Avの輪郭線と他方の図形Bvの輪郭線とで交点P(P),P,P,Pが有ること検出する(前記ステップS4にてYES)。また、制御回路81は、これら交点P,P間の線分A1と、交点P,P間の線分A2と、交点P,P間の線分A3と、交点P,P間の線分A4とをハーフカット線とする属性フラグが付される(前記ステップS6)。これにより、プレビュー画像領域101において、ハーフカット線となる線分A1〜A4が例えば破線で表示される。この場合、図形Av,Bvとの間で重畳する線分は無く、前記ステップS5は省略されるが、上記した編集処理の実行により、第1実施形態と同様の作用・効果を奏する。
また、図19では、長方形の図形Awと円の図形Bwを組み合わせた複合図形Wの例を示している。この場合でも、図形Awの輪郭線と図形Bwの輪郭線とで交点P,Pが有ることが検出される(前記ステップS4にてYES)。また、これら交点P,P間の直線部分w1である線分(曲線部分w2を除く)をハーフカット線とする属性フラグが付される(前記ステップS6)。これにより、プレビュー画像領域101において、ハーフカット線となる線分w1が例えば破線で表示され、編集処理において、複合図形Wの切断データを作成することができる。
図20は、本発明の第3実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。同図に示すパーソナルコンピュータ(PC120と称す)は、上記した切断データを作成する切断データ作成装置として構成されている。即ち、PC120の制御回路121は、コンピュータ(CPU)を主体に構成されており、記憶手段としてROM122、RAM123、EEPROM124が接続されている。PC120には、ユーザが各種の指示や選択、入力の操作を行うためのキーボードやマウス等からなる入力部125が接続されると共に、ユーザに対して必要なメッセージ等の表示を行う表示部(LCD等の表示手段)126が設けられている。PC120、表示部126、キーボード及びマウスは、編集手段に相当する。例えば、PC120は、マウスの操作によりLCD上のマウスカーソルで図形を選択したり、当該図形を移動するために指定されたマウスカーソルの位置座標を、切断装置1のXY座標系に対応する配置位置として取得する。
PC120は、切断装置1に対して有線接続又は無線接続するための通信部127を備えている。通信部127は、例えばケーブル127aを介して切断装置1の通信部128に接続されている。これにより、PC120と切断装置1との間で、切断データを含むデータの送受信が可能である。制御回路121は、PC120全体の制御を司り、前記切断データ作成プログラム等を実行する。ROM122は、切断データ作成プログラム等を記憶しており、EEPROM124は、各種の切断データや動作条件テーブル等を記憶している。RAM123は、切断データの他、各種処理に必要なデータやプログラムを一時的に記憶する。
そして、制御回路121は、切断データ作成プログラムの処理つまり図13のステップS1〜S6の実行が可能に構成されている。これにより、上記実施形態と同様に、フルカット線とハーフカット線とを自動的に設定して切断データを作成する。
以上のように、制御回路121は、第1実施形態の制御回路81と同様、編集手段、検出手段、切断データ作成手段、表示制御手段として構成されている。従って、PC120において、編集手段で編集した模様について、フルカット線とハーフカット線の切断データを作成することができ、第1実施形態の切断データ作成装置91と同様の効果を奏する。
尚、本発明は上記しかつ図面に示す実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。本発明は、上記したカッティングプロッタとしての切断装置1に限らず、切断手段を備えた各種の装置に適用できるものである。
制御回路81によりハーフカット線をミシン目状に形成する切断動作を実行させるようにしてもよい。ハーフカット線をミシン目状に形成するには、制御回路81は、切断動作中に、カッタ6を間欠的に上下動させるよう制御する。この場合、パラメータ設定処理において、例えばハーフカットモードでの刃先6aの出量を、フルカットモードでの刃先6aの出量と同じ値に設定する。これにより、ミシン目状のハーフカット線を形成する切断動作を実行した後、刃先6aの出量を変更せずにフルカット線を形成する切断動作の実行が可能となる。
図形又は複合図形は、上記した例に限らず、その他の多角形の図形や曲線を含む図形であってもよい。例えば円の図形Bw等、曲線を含む図形の切断データは、周知のベジエ曲線アルゴリズムにより曲線座標データで与えられる。即ち、切断データの座標データは、前記カッタ6のオフセット量d(図6参照)に基づき、そのオフセット量dが切断ラインのずれとならないように演算(補正)され、図形の輪郭線と実際の切断ラインとを一致させる制御点として与えられる。従って、図19の複合図形Wの場合、前記ステップS4では、当該制御点に係る図形Bwの曲線座標データと図形Awの座標データとに基づいて、両者Aw,Bwの輪郭線における交点を検出することができる。
切断装置1やPC120における記憶手段に記憶した切断データ作成プログラムを、USBメモリ、CD−ROM、フレキシブルディスク、DVD、フラッシュメモリ等、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。この場合、前記記録媒体を、種々のデータ処理装置のコンピュータにより読み込んで実行させることにより、上記実施形態と同様の作用及び効果を奏する。
S シート材
A,B,C,D,E,Av,Aw,Bv,Bw 図形
V,W 複合図形
1 切断装置
4 切断手段
6 切断刃
9a 表示手段
9a,9c 入力手段
81 制御手段(編集手段、検出手段、切断データ作成手段、表示制御手段、切断条件変更手段)
83,84 記憶手段
91 切断データ作成装置
120 切断データ作成装置
121 編集手段、検出手段、切断データ作成手段、表示制御手段
126 表示手段

Claims (8)

  1. シート材から所望の模様を切り抜く第1カット線と、前記模様に溝状又はミシン目状の第2カット線とを形成するための切断データを作成する切断データ作成装置であって、
    前記模様は複数の図形からなり、前記図形を編集する編集手段と、
    前記編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する検出手段と、
    前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分を前記第2カット線とする切断データを作成する切断データ作成手段と、
    を備えることを特徴とする切断データ作成装置。
  2. 前記編集手段で編集された模様を表示する表示手段と、
    前記切断データ作成手段で作成された切断データに基づいて、前記模様の前記第1カット線と前記第2カット線とを区別可能な態様で表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の切断データ作成装置。
  3. 切断手段とシート材とを相対的に移動させることにより、前記シート材に所望の模様を切り抜く第1カット線と、前記模様に溝状又はミシン目状の第2カット線との形成が可能な切断装置であって、
    前記模様は複数の図形からなり、前記図形を編集する編集手段と、
    前記編集手段で編集された模様において、相互に隣り合う図形の輪郭線の重畳、及び/又は一方の図形の輪郭線と他方の図形の輪郭線との交点を検出する検出手段と、
    前記模様の輪郭線を前記第1カット線とし、且つ前記検出手段が検出した重畳する輪郭線及び/又は輪郭線における交点間の線分を前記第2カット線とする切断データを作成する切断データ作成手段と、
    前記切断データに基づいて、前記シート材と前記切断手段とを相対的に移動させ、前記シート材に前記第1カット線と前記第2カット線とを形成する切断動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする切断装置。
  4. 前記編集手段で編集された模様を表示する表示手段と、
    前記切断データ作成手段で作成された切断データに基づいて、前記模様を前記第1カット線と前記第2カット線とを区別可能な態様で表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3記載の切断装置。
  5. 前記シート材の種類毎に、前記第1カット線の切断動作の条件と前記第2カット線の切断動作の条件とを記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項3又は4記載の切断装置。
  6. 前記シート材の種類に対応させて、前記第1カット線の切断動作の条件と前記第2カット線の切断動作の条件とを入力するための入力手段を備えることを特徴とする請求項3から5の何れか一項記載の切断装置。
  7. 前記切断手段は、前記シート材への圧接が可能な切断刃を有し、
    前記切断動作の条件について、少なくとも前記シート材に対する前記切断刃の圧接時の圧力を変更する切断条件変更手段を備えることを特徴とする請求項3から6何れか一項記載の切断装置。
  8. 請求項1又は2記載の切断データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための切断データ作成プログラム。
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