JP2015082181A - トンネル警報システム - Google Patents

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Abstract

【課題】構成要素の汎用性、システムのインフラ性、及び表示の情報性が高いトンネル警報システムを提供する。
【解決手段】トンネル警報システム(1)は、トンネル内に、作動時に通報信号を起動及び送出する通報装置(2)と、通報装置(2)からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置(3)と、警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置(3)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明はトンネル警報システムに関する。
トンネル内での事故等の異常を警報する警報手段として、トンネル坑口又は内部に設置された警報表示板が知られている。しかし、トンネル坑口に設置された警報表示板はトンネル内部のドライバー、歩行者等(以下、「ユーザ」という)に警報を行うことができず、また、トンネル内部に設置された警報表示板はトンネルの長さ等トンネルの仕様によっては設置されない。このように、トンネル内の異常を知らせる手段として警報表示板だけでは不十分である。
トンネル内全域に警報を行う装置として、トンネル内に一定間隔で設置された赤色表示灯により異常を警報する装置が知られている。トンネル内の押ボタンが押されると赤色表示灯がフリッカー点灯され、これによりトンネル内全体のユーザに警告が伝達される。しかし、赤色表示灯のフリッカー点灯だけでは、ユーザは異常に対してどのように対処したらよいのかを認識することができない。例えば、その押ボタンを押した通報者でさえも、異常に対してどのように対処すればよいのかを知ることができない。
トンネル内の異常への対処をユーザに誘導する装置として、特許文献1には、左右方向の矢印及び距離からなる指示部と誘導マークとが電光表示されるトンネル内表示装置が開示されている。このトンネル内表示装置は、火災等の異常が発生した場合に、安全的に有利な方向の矢印を点灯させ、他方を消灯することにより避難を誘導する。具体的には、トンネル内の異常発生検出部からの信号が電気室に送られ、電気室において電光型標識の点灯及び消灯が制御される。
特開2005−211279号公報
しかし、特許文献1に示されるような従来のトンネル警報装置には以下の問題がある。
第1に、従来のトンネル警報装置は汎用性に欠けるという問題がある。従来の電光表示は表示内容が固定的であるため、トンネルの長さ、非常口の配置等を考慮して、さらには同一トンネル内での設置位置に応じて、多種類の表示装置が個別に作製される必要がある。従って、トンネル警報システムの各構成装置について、汎用性の確保が課題となる。
第2に、従来のトンネル警報装置はインフラ性に欠けるという問題がある。従来の装置においては、各異常発生検出部と各電光型標識とが接点式の回路により網羅的に接続される必要があるため、長いトンネルでは表示装置の接続数が増すほどインフラの規模が膨大なものとなってしまう。従って、トンネル警報システムの導入に際して、インフラ性の向上が課題となる。
第3に、従来のトンネル警報装置は情報性に欠けるという問題がある。上述したような左右方向の矢印及び距離からなる指示部と誘導マークの電光表示では表示が固定的であり、多様な表示を行うことができない。例えば、出口の方向と距離の表示だけでは、複数の避難経路(例えば、坑口と非常口等)がある場合に適切な避難経路を表示することができない。また、事故発生位置に応じた適切な避難経路を誘導することができず、表示の柔軟性に欠ける。例えば、現在位置と、現在位置に近い側の出口との間に事故発生位置がある場合には、現在位置から近い側の出口ではなくむしろ遠い側の出口にユーザを誘導した方がよい場合もある。またこれに関連して、上記のような表示では、トンネル内のどのあたりで事故が起こったのかといった詳細な情報を表示することができず、例えば、避難の切迫度(事故発生位置が現在位置から近いのであれば迅速に非難する必要があり、遠いのであれば余裕をもって退避すればよい等)がユーザに伝わらない。このように、トンネル警報システムでは、表示における情報性の向上が課題となる。
そこで、本発明は、構成要素の汎用性、システムのインフラ性、及び表示の情報性が高いトンネル警報システムを提供することを課題とする。
本発明の第1の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に、作動時に通報信号を起動及び送出する第1の通報装置と、第1の通報装置からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置とを備える。
上記構成によると、複数の警報装置のハードウェア構成を実質的に同一の仕様で構成することができ、汎用性の高いトンネル警報システムを構築することができる。また、通報装置と複数の警報装置の間において、通報信号の入出力が一組の通報装置と警報装置の間のみで行われるので少ない信号配線でシステムを構築することができ、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。またさらに、各警報装置の位置に応じて警報内容を信号処理により変更できるので、より多様な情報を警報することが可能となり、表示の情報性が高まる。
ここで、第1の通報装置と第1の警報装置が対応する位置に配置されることが好ましい。これにより、通報信号を入出力するための信号配線を最小にすることができ、インフラ性がさらに向上する。
またさらに、トンネル内の第2の警報装置に対応する位置に、作動時に通報信号を起動及び送出する第2の通報装置が配置され、第2の警報装置が、第2の通報装置からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、第2の通報装置からの通報信号に基づく警報信号を送信するように構成され、第1の警報装置が、第2の警報装置からの警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成される。これにより、対応する通報装置と警報装置の間で通報信号の入出力行われるので、通報装置が複数の場合であっても、少ない信号配線でシステムを構築することができ、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
本発明の第2の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に、作動時に通報信号を起動及び送出する第1の通報装置と、作動時に通報信号を起動及び送出し、又は第1の通報装置から通報信号が入力された場合に通報信号を送出する第2の通報装置と、第2の通報装置からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置とを備える。
上記構成によると、複数の通報装置及び複数の警報装置からなるトンネル警報システムにおいて、通報装置の間及び所定の組の通報装置と警報装置の間で通報信号が入出力され、警報装置間で警報信号が伝送される。従って、通報装置と警報装置の間の信号配線が最小限のものとなり、上述した汎用性及び情報性の利点とともに、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
ここで、第2の通報装置と第1の警報装置が対応する位置に配置されることが好ましい。これにより、通報信号を入出力するための信号配線を最小にすることができ、インフラ性がさらに向上する。
本発明の第3の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に、各々が作動時に通報信号を起動及び無線送信する複数の通報装置と、通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置とを備える。
上記構成によると、通報装置及び複数の警報装置からなるトンネル警報システムにおいて、各通報装置から所定の警報装置に通報信号が無線送信され、警報装置間で警報信号が伝送される。従って、通報装置と警報装置の間における信号配線が不要となるとともに、複数の通報装置が設置される場合には通報装置の間の信号配線が不要となり、上述した汎用性及び情報性の利点とともに、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
上記第1乃至第3の実施形態によるトンネル警報システムにおいて、さらに、トンネル内に第3の警報装置が配置され、警報信号が第1の警報装置から第2の警報装置を介して第3の警報装置に伝送され、第3の警報装置が、警報信号の受信に応じて自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されていてもよい。これにより、警報装置を中継手段として警報信号が伝送されるので、長いトンネルにおいても警報信号が減衰又は消失することなく確実に伝送される。また、通信方式として比較的近距離用の通信方式を採用することができるので、警報装置の設計の自由度が高まる。
本発明の第4の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に複数の通報装置及び複数の警報装置を備え、複数の通報装置のうちの1つの通報装置が作動された場合に当該1つの通報装置が通報信号を起動するとともに残余の通報装置に通報信号を伝送し、複数の通報装置の各々が通報信号を対応する警報装置に出力するように構成され、複数の警報装置の各々が、通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成される。
上記構成によると、複数の通報装置及び複数の警報装置からなるトンネル警報システムにおいて、通報装置間で通報信号が伝送され、対応する通報装置と警報装置の間で通報信号が入出力される。従って、警報装置間の信号配線が不要となり、上述した汎用性及び情報性の利点とともに、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
ここで、複数の通報装置と複数の警報装置がそれぞれ対応する位置に配置されることが好ましい。これにより、通報装置から警報装置に通報信号を出力するための信号配線の合計を最小にすることができ、インフラ性がさらに向上する。
本発明の第5の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に複数の通報装置及び複数の警報装置を備え、複数の通報装置のうちの1つの通報装置が作動された場合に当該1つの通報装置が通報信号を起動するとともに他の通報装置に通報信号を伝送し、当該1つの通報装置及び他の通報装置の全部又は一部が通報信号を無線送信するように構成され、複数の警報装置の各々が、無線送信された通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成される。
上記構成によると、複数の通報装置及び複数の警報装置からなるトンネル警報システムにおいて、通報装置間で通報信号が伝送され、所定の通報装置から警報装置に通報信号が無線送信される。従って、警報装置間の信号配線が不要となり、上述した汎用性及び情報性の利点に加えて、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。また、複数の通報装置及び複数の警報装置からなるトンネル警報システムにおいて、トンネル内の通信環境に応じて通報信号を無線送信する通報装置の数を変更することができる。これにより、通報信号の通信品質を確保しつつも無線送信に伴う電力消費を低減できる。また、無線送信を行う通報装置数が少ない場合には、所定の通報装置のみが無線通信能力を有する構成とすることができ、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
上記第4又は5の実施形態によるトンネル警報システムにおいて、複数の通報装置の間の通報信号の伝送において、通報信号が各通報装置によって中継されるように構成してもよい。これにより、通報装置を中継手段として通報信号が伝送されるので、長いトンネルにおいても通報信号が減衰又は消失することなく確実に伝送される。また、通信方式として比較的近距離用の通信方式を採用することができるので、通報装置の設計の自由度が高まる。
本発明の第6の実施形態によるトンネル警報システムは、トンネル内に、作動時に通報信号を起動及び無線送信する通報装置と、各々が、通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された複数の警報装置とを備える。
上記構成によると、作動された通報装置から各警報装置に通報信号が無線送信されるので、通報装置間、警報装置間、及び通報装置と警報装置の間における信号配線が不要となり、上述した汎用性及び情報性の利点とともに、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
上記各トンネル警報システムにおいて、通報信号は通報信号を起動した通報装置を特定する通報位置情報を含み、警報装置の各々が、警報位置情報及び通報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成することができる。これにより、通報位置(実質的に事故発生位置)に応じて柔軟に表示を変更できるので、表示の情報性及び的確性をさらに高めることが可能となる。
上記各トンネル警報システムにおいて、表示出力は、画像表示部を備える表示部によって行われ、警報が文字情報、図形情報、又は文字情報と図形情報の組合せを含む。これにより、多様かつ詳細で情報性及び直感性の高い警報出力が可能となる。またさらに、表示部がスピーカを備え、警報内容が音声案内をさらに含むようにしてもよい。これにより、警報の伝達性をさらに高めることができる。
本発明の第1の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 図1のトンネル警報システムのブロック図である。 図2のトンネル警報システムにおける処理部及び表示部のブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるトンネル警報システムにおける警報内容を示す図である。 図4の警報内容の変形例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の一変形例によるトンネル警報システムの概略図である。 図6のトンネル警報システムのブロック図である。 本発明の第2の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 本発明の第2の実施形態によるトンネル警報システムのブロック図である。 図9のマスタ警報装置の処理部及びスレーブ警報装置の処理部のブロック図の一例である。 図9のマスタ警報装置の処理部及びスレーブ警報装置の処理部のブロック図の他の例である。 本発明の第2の実施形態の一変形例によるトンネル警報システムの概略図である。 本発明の第2の実施形態の他の変形例によるトンネル警報システムの概略図である。 本発明の第3の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 図12のトンネル警報システムの通報装置のブロック図である。 本発明の第4の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 図14のトンネル警報システムのブロック図である。 本発明の第4の実施形態の変形例によるトンネル警報システムの概略図である。 本発明の第5の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 本発明の第5の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 図17A及び図17Bのトンネル警報システムのブロック図である。 本発明の第6の実施形態によるトンネル警報システムの概略図である。 図19のトンネル警報システムのブロック図である。 本発明の変形例によるトンネル警報システムの概略図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態によるトンネル警報システムを説明する。各図において、同一の符号が付された構成要素は、特に説明がない限り、実質的に同一の構成要素を示すものとし、重複する説明を省略する。
実施形態1.
図1に本発明の第1の実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネル警報システム1は、トンネルT内に、通報装置2−1〜2−n(本実施形態ではn=8)及び警報装置3−1〜3−n(本実施形態ではn=8)を備える。トンネルTは進入側坑口Ta及び出口側坑口Tbを有し、トンネル中央付近に非常口Eを有するものとする。また、坑口Ta付近には、通報装置2−1〜2−8に接続された警報表示板4が設けられていてもよい。なお、以降の説明において、通報装置2−1〜2−nについて、これらを総称して又はこれらの一部を代表して通報装置2又は通報装置2−kというものとする。また同様に、警報装置3−1〜3−nについて、これらを総称して又はこれらの一部を代表して警報装置3又は警報装置3−kというものとする。
本実施形態では、例えば通報装置2−6が作動された場合、通報装置2−6で起動された通報信号が、対応する警報装置3−6に送出され、警報装置3−6から他の警報装置3−1〜3−5、3−7及び3−8に、通報信号に基づく警報信号が伝送される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。各警報装置3は、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図2に、本実施形態のトンネル警報システム1のブロック図を示す。概略として、通報装置2は、接点式等の押ボタン式の通報装置、又は火災検知器からなる通報装置であり、警報装置3は表示装置である。通報装置2−1〜2−8と警報装置3−1〜3−8はそれぞれラインL1−1〜L1−8を介して接続される。警報装置3同士はラインL2によって接続される。なお、以降の説明において、ラインL1−1〜L1−nについて、これらを総称して又はこれらの一部を代表してラインL1又はL1−kというものとする。すなわち、通報装置2−kと警報装置3−kがラインL1−kによって接続される。
本実施形態では、通報装置2−kと警報装置3−kとは対応する位置に配置されることが好ましい。これにより、ラインL1−1〜L1−nの合計の長さを最小にすることができる。なお、本明細書において、「通報装置2−kと警報装置3−kとが対応する位置に配置される」とは、通報装置2−kから警報装置3−kまでの距離が、通報装置2−kから警報装置3−k以外の警報装置までの距離、及び通報装置2−k以外の通報装置から警報装置3−kまでの距離のいずれよりも短くなるように、通報装置2−kと警報装置3−kが配置されることをいうものとする。そして、「対応する位置」の一例として、警報装置3−kが通報装置2−kの真上にある配置が挙げられる。
各通報装置2は、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、及び出力部23を有する。押ボタン20はユーザにより押下されると接点が開放又は接続され、これに応じて通報起動部22が通報信号を起動する。火災検知部21は、火災発生時の炎若しくは煙又はその両方を検知して検知信号を出力し、これに応じて通報起動部22が通報信号を起動する。通報装置2が押ボタン式通報装置である場合には、押ボタン20が設けられ、火災検知器である場合には火災検知部21が設けられるが、双方が併用されてもよい。なお、各通報装置2は作動されるとフリッカー点灯する赤色表示灯を備えていてもよい。この際、トンネルT内の全ての赤色表示灯がフリッカー点灯されるようにしてもよいし、通報が行われた赤色表示灯がフリッカー点灯されるようにしてもよい。
出力部23は、通報起動部22が起動した通報信号をラインL1に送出する。出力部23が有線送信部(例えば、接点式)である場合にはラインL1は有線ライン(例えば、回路配線)であり、無線送信部である場合にはラインL1は無線通信ラインとなる。本実施形態では、各警報装置3が各通報装置2のほぼ真上にあるものとし、上下位置にある通報装置2と警報装置3とが対応する組となり、通報装置2−kから対応する警報装置3−kに通報信号が送出される。
各警報装置3は、入力部30、処理部31、表示部32、及び送受信部33を含む。概略として、通報装置2の出力部23からの通報信号が入力部30に入力されると、又は他の警報装置3からの警報信号が送受信部33で受信されると、処理部31は、通報位置の情報及び自警報装置位置の情報に基づく警報を生成して、それを表示部32に表示出力させる。警報装置3同士は有線通信又は無線通信が可能な態様で相互に接続される。
入力部30には、通報装置2の出力部23からの通報信号が入力される。入力部30は、ラインL1が接点式の配線又は有線通信ラインである場合には入力回路又は有線受信器であり、ラインL1が無線通信ラインである場合には無線受信器となる。処理部31は入力又は受信された通報信号及び警報信号に基づいて警報を生成し、その警報を表示部32に表示出力させる。処理部31の詳細は後述する。
表示部32は画像表示部として液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)320(以下、「LCD320」という)を備え、必要に応じてさらにスピーカ321を備える。LCD320は、後述する処理部31の警報生成部314が生成した警報を、画像(文字情報、図形情報、その組合せ等)により画像表示し、スピーカ321は警報内容を音声出力する。なお、スピーカ321は省略されていてもよい。
送受信部33は他の警報装置3と警報信号を送受信する。警報装置3同士の通信方式として、種々の態様が可能である。例えば、各警報装置3は、通信ラインL2上のデータのうち、自己のアドレスに対応するデータを取り込むように構成することができる。通信ラインL2が有線通信ラインである場合、通信プロトコルとして、例えば、TCP/IP、RS485等を用いることができる。また、通信ラインL2が無線通信ラインである場合、通信プロトコルとして、例えば、WiFi、ZigBee等を用いることができる。但し、通信プロトコルはこれらに限られない。
図3に、処理部31及び表示部32のブロック図を示す。処理部31は、入出力インターフェイス(I/F)310、CPU311、記憶部312、通報位置取得部313、警報生成部314、及び警報信号生成部315を含み、これらはバス316によって相互に接続されている。入出力インターフェイス310は入力部30及び送受信部33とのインターフェイスを構成し、CPU311は各部間の信号のやりとりを制御するプロセッサである。
記憶部312はプログラム、データ等を記憶するRAM、ROM等のメモリである。記憶部312は、取得される通報位置情報と、記憶されている警報位置情報と、生成すべき警報との関係を参照テーブルとして記憶している。すなわち、警報は通報位置情報及び警報位置情報に基づいて設定される。例えば、通報位置情報が示す位置(事故発生位置)と警報位置情報が示す位置とが比較的近い場合には、設定される警報には、避難方向、最短避難経路、迅速な避難を促すメッセージ等が含まれるようにすればよい。一方、通報位置情報が示す位置(事故発生位置)と警報位置情報が示す位置とが比較的遠い場合には、設定される警報には、避難方向、さらなる進入の抑止、注意を喚起するメッセージ等が含まれるようにすればよい。
通報位置取得部313は、入力部30から通報信号が入力された場合には通報信号から、送受信部33から警報信号が受信された場合には警報信号から通報位置情報を抽出する。
警報生成部314は、通報位置情報の取得に応じて、記憶部312を参照して警報装置3が出力すべき警報を生成する。すなわち、警報生成部314は、通報位置情報と自警報装置の位置を示す警報位置情報とから警報の内容を決定する。なお、警報の内容の詳細については後述する。
警報信号生成部315は、入力部30から通報信号が入力された場合には、その通報信号を、警報装置3同士の通信形式の警報信号に変換する。この警報信号は送受信部33から他の警報装置3に送信される。例えば、警報信号生成部315は、他の各警報装置3の警報位置情報に対応するアドレスデータ及び通報位置情報のデータをフレームに含めた警報信号を生成する。
図4を参照して、トンネル警報システム1における警報内容を説明する。図4は、各警報装置3のLCD320における警報の内容を示す。図4に示す例においては、トンネルT内の車両進行方向は図の右側であり(すなわち、車両は坑口Taから進入し、坑口Tbから出る)、トンネル進入側の方面(地名)はAであり、進行方向側の方面(地名)はBであるものとする。なお、各通信ラインの図示は省略されている。ここで、通報装置2−6と通報装置2−7の間で車両事故が発生し、通報装置2−6が、ユーザによる押ボタン20の押下又は火災検知部21による火災の検知により作動されたものとする。
通報装置2−6から通報位置情報を含む通報信号が警報装置3−6に送出される。警報装置3−6は、通報位置情報及び警報位置情報に対応する警報を生成し、警報を表示部32により表示出力する。そして、警報装置3−6は通報信号を警報信号に変換して他の警報装置3−1〜3−5、3−7及び3−8に送信する。各警報装置3は自己をアドレス指定する警報信号のフレームを取り込み、警報信号に従った警報を表示出力する。
例えば、トンネルTの進入側坑口付近の警報装置3−1のLCD320は「B側出口付近で事故が発生しました。トンネルの外へ避難してください。」という警報を表示出力する。これにより、事故が発生したトンネルT内へのユーザの更なる進入が抑止される。警報装置3−2も警報装置3−1と同様の警報が行われるようにすればよい。ここで、表示される文字が、例えば右から左へスクロールされるようにして、1文字あたりの大きさが増大されるようにしてもよいし、文字数を増加させてもよい。
また、坑口Taと事故発生位置の中間付近にある警報装置3−3は、ユーザの現在位置と事故発生位置との位置関係を示す表示を行う。これにより、ユーザは現在位置と事故発生位置との関係を把握した上で避難経路を判断することができる。また、図5に示すように、必要に応じて、現在位置及び事故発生位置と併せて避難方向を示す表示をするようにしてもよい。ここで、警報装置3−3付近には坑口Taと非常口Eの2つの避難経路の選択肢があるが、事故発生位置から遠ざかる方向にユーザを誘導することが望ましい。従って、警報装置3−3は矢印によって非常口Eではなく坑口Taの方向への避難を表示する。これにより、ユーザは自身の位置と、事故発生位置と、避難経路との関係を直感的に把握したうえで、落ち着いて坑口Taに向かうことができる。
事故発生位置に近い警報装置3−6においては、LCD320が、例えば「すみやかに非常口から避難してください。」という警報を表示出力するとともに同様のメッセージをスピーカ321が音声出力する。これにより、事故現場付近のユーザは迅速に非常口Eから避難することができる。なお、警報装置3−4及び3−5も同様の警報が行われるようにすればよい。特に、警報装置3−5の付近のユーザは、何も表示がない場合には坑口Tbを目指して事故現場に向かってしまう可能性があるが、上記の警報が行われることによって、事故現場とは逆方向の非常口Eに向かって安全に避難することができる。
事故発生位置よりも坑口Tb側の警報装置3−7及び3−8のLCD320は、例えば「後方で事故発生。そのまま前進してトンネル外に出てください。」という警報を表示出力する。あるいは、警報装置3−7及び3−8には何も表示されないようにしてもよい。このように、事故発生位置よりも進行方向側にいるユーザ(ドライバー)には、注意を喚起しつつもそのまま前進して坑口Tbから出ることを誘導する。
なお、警報装置3のLCD320における画像表示は静止画であっても動画であってもよく、動画を用いることによってより情報性が高まる。また、上記警報における表示出力と併せて、坑口Ta側外部にある警報表示板4に、「トンネル内事故発生」というメッセージが表示されて車両の進入を抑止するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、以下の有利な効果が得られる。なお、以下の有利な効果は、複数の通報装置2が設置される場合に顕著なものとなるが、1つの通報装置2のみが設置される場合にも享受され得る。
(1)汎用性の向上
複数の警報装置3が設置されるトンネル警報システム1において、各警報装置3のハードウェア構成を実質的に同一の仕様で構成することができ、汎用性の高いトンネル警報システムを構築することができる。
(2)インフラ性の向上
通報装置2及び複数の警報装置3を有するトンネル警報システム1において、対応する通報装置2と警報装置3の間で通報信号が入出力され、警報装置3間で警報信号が伝送される。従って、通報装置2の間の信号配線が不要となり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
(3)情報性(的確性)の向上
通報位置情報及び警報位置情報に基づいて警報装置3の各々に対する警報が決定される。従って、トンネル内のより詳細な状況をユーザに伝えることができるという効果が得られる。また、事故発生位置に近い通報位置に応じて柔軟に表示内容を変更できるので、表示の情報性及び的確性の高いトンネル警報システムを実現できる。
(4)情報性(直感性)の向上
LCD320が文字情報、図形情報等によって、事故発生位置(通報位置情報が示す位置)、現在位置(警報位置情報が示す位置)及び必要に応じて避難経路を含む警報表示を行うので、トンネル内の異常を高い情報性でユーザに伝達することができる。このように、表示の情報性及び直感性がさらに向上するので、ユーザはより明確かつ直感的にトンネル内の状況を把握することができ、情報不足による二次災害が効果的に防止される。
<実施形態1の変形例1>
上記実施形態では、警報が通報位置情報及び警報位置情報に基づいて決定される構成を示したが、本変形例では、警報が警報位置情報のみに基づいて決定される構成を示す。本変形例によるトンネル警報システム1の概略構成図は図1と同様であり、そのブロック図は図2と同様である。但し、本変形例の処理部31は、図3における通報位置取得部313を含まない。以下、本変形例について、上記実施形態と相違する点についてのみ説明する。
本変形例では、通報装置2の出力部23から警報装置3の入力部30に出力される通報信号には、通報信号が起動されたこと(すなわち、事故が発生したこと)を示す信号が含まれ、通報位置情報は含まれない。従って、各警報装置3は、通報信号が入力されると、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力する。
記憶部312は、記憶されている警報位置情報と生成すべき警報との関係を参照テーブルとして記憶している。例えば、トンネル進入側坑口Ta付近の警報装置(例えば、警報装置3−1及び3−2)に対しては、車両の進入を抑止するための警報が設定されるようにすればよい。また、非常口E付近の警報装置(例えば、警報装置3−3〜3−6)に対しては、ユーザを非常口Eに誘導するための警報が設定されるようにすればよい。また、トンネル出口側坑口Tb付近の警報装置(例えば、警報装置3−7及び3−8)に対しては、そのまま前進してトンネル外部に出ることをユーザに促すための警報が設定されるようにすればよい。あるいは、トンネル中央付近の警報装置(例えば、警報装置3−3〜3−6)に対しては、現在位置(各警報装置の位置)と避難経路(坑口又は最も近い非常口への誘導)を示す警報が設定されるようにしてもよい。
警報生成部314は、通報信号又は警報信号の入力又は受信に応じて、記憶部312を参照して警報装置3が出力すべき警報を決定する。すなわち、警報生成部314は、自警報装置3について、自警報装置の位置情報である警報位置情報から警報を決定する。
本変形例によっても、上記の有利な効果(1)汎用性の向上、(2)インフラ性の向上、及び(4)情報性(直感性)の向上を得られるとともに、各警報装置3の位置に応じて警報内容を信号処理により変更できるので、やはり多様な情報を警報することが可能となり、トンネル警報システムの情報性(的確性)が確保される。
<実施形態1の変形例2>
上記実施形態では、警報装置3の間が共通の通信ラインL2に接続される構成を示したが、図6に示すように、隣接する警報装置3同士が区間ごとの通信ラインL2´によって接続される構成としてもよい。図7に、この場合のトンネル警報装置1のブロック図を示す。
図6及び図7に示すように、隣接する警報装置3同士が接続されて各警報装置3(送受信部33´)が中継器となり、隣接する警報装置3の間で警報信号が通信される。この場合の通信ラインL2´も通信ラインL2と同様に構成できるが、比較的近距離用の通信方式を採用することができ、あるいは、隣接する警報装置3同士が見通せる場合にはLEDユニット等による可視光通信を採用することもできる。可視光通信はIEEE802.15.7、IrDA/VLCC、JEITA CP−1221、CP1222等の規格に準拠するものであればよい。各警報装置3が中継器となる場合には、送受信部33´が波形再成形手段を有することにより、伝送される警報信号の減衰又は消失を抑制することができる。これにより、長いトンネルにおいても警報信号が減衰又は消失することなく確実に伝送されるとともに、通信方式として比較的近距離(例えば50m〜100m程度)用の通信方式を採用することができるので、警報装置3の設計の自由度が高まる。
実施形態2.
上記実施形態1においては、各通報装置2から対応する各警報装置3に通報信号が出力されて警報装置3間で警報信号が伝送される構成を示した。本実施形態では、通報信号が所定の通報装置2に集約されるとともにその通報装置2から対応する警報装置3に通報信号が出力され、警報装置3の間で警報信号が伝送される構成を示す。
図8に本実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネル警報システム1は、トンネルT内に、メイン通報装置2−5及びサブ通報装置2−1〜2−4及び2−6〜2−8並びにマスタ警報装置3−5及びスレーブ警報装置3−1〜3−4及び3−6〜3−8を備える。なお、メイン通報装置は通報装置2−5の位置に限られず、マスタ警報装置の位置も警報装置3−5の位置に限られないが、実施形態1と同様にメイン通報装置とマスタ警報装置とは対応する位置に配置されることが好ましい。なお、以降の説明において、符号2−5で例示されるメイン通報装置をメイン通報装置2Mというものとし、符号2−1〜2−4及び2−6〜2−8によって例示されるサブ通報装置を総称して又はこれらの一部を代表してサブ通報装置2Sというものとする。また、符号3−5で例示されるマスタ警報装置をマスタ警報装置3Mというものとし、符号3−1〜3−4及び3−6〜3−8によって例示されるスレーブ警報装置を総称して又はこれらの一部を代表してスレーブ警報装置3Sというものとする。
本実施形態では、サブ通報装置2S(通報装置2−6)が作動された場合、サブ通報装置2Sで起動された通報信号が、メイン通報装置2M(通報装置2−5)に出力され、メイン通報装置2Mからマスタ警報装置3M(警報装置3−5)に出力される。そして、マスタ警報装置3Mから各スレーブ警報装置3Sに、通報信号に基づく警報信号が伝送される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。警報装置3M及び3Sの各々は、実施形態1と同様に、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図9に、図8のトンネル警報システム1のブロック図を示す。サブ通報装置2Sとメイン通報装置2MはラインL0を介して接続され、メイン通報装置2Mとマスタ警報装置3MはラインL1を介して接続される。ラインL0は有線ライン(接点式の回路配線を含む)であってもよいし、無線通信ラインであってもよい。マスタ警報装置3Mはメイン通報装置2Mのほぼ真上にあることが好ましい。これにより、ラインL1を最短にすることができる。
サブ通報装置2Sは、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、及び出力部23Sを有する。出力部23Sは、通報起動部22が起動した通報信号を、ラインL0を介してメイン通報装置2Mに出力する。
メイン通報装置2Mは、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、送信部23M、及び入力部24Mを有する。入力部24Mには、サブ通報装置2Sからの通報信号がラインL0を介して入力される。出力部23Mは、入力部24Mに入力された通報信号、又はメイン通報装置2Mの通報起動部22で起動された通報信号をラインL1に送出する。
マスタ警報装置3Mは、入力部30、処理部31M、表示部32、及び送信部33Mを含む。処理部31Mは、入力部30に通報信号が入力された場合に、通報位置情報及び警報位置情報に基づく警報を生成して表示部32に出力する。表示部32は実施形態1と同様に、処理部31Mが生成した警報をLCD320等により表示出力する。
処理部31Mはまた、通報信号に基づく警報信号を送信部33Mからスレーブ警報装置3Sに送信する。マスタ警報装置3Mからスレーブ警報装置3Sへの通信は有線接続によるものであってもよいし、無線接続によるものであってもよい。ここで、警報信号には、通報位置情報が含まれるようにしてもよいし、各スレーブ警報装置3Sが出力すべき警報の情報(警報情報)が含まれるようにしてもよい。
スレーブ警報装置3Sは、処理部31S、表示部32、及び受信部33Sを含む。受信部33Sは、通信ラインL2から自己のアドレスデータを有するフレームを警報信号として取り込む。処理部31Sはマスタ警報装置3から受信部33Sを介して受信した警報信号に基づいて、通報位置情報及び警報位置情報に基づく警報、又は上記警報情報に基づく警報を生成する。表示部32は実施形態1と同様に、処理部31Sが生成した警報をLCD320等により表示出力する。
図10Aに、マスタ警報装置3Mの処理部31M及びスレーブ警報装置3Sの処理部31Sのブロック図の一例を示す。図10Aは、警報信号に通報位置情報が含まれる場合の構成を示す。
マスタ警報装置3Mの処理部31Mは、入出力インターフェイス(I/F)310、CPU311、記憶部312、通報位置取得部313M、警報生成部314、及び警報信号生成部315を含み、これらはバス316によって相互に接続されている。
通報位置取得部313Mは、入力部30によって入力された通報信号から通報位置情報を抽出する。通報信号は警報信号生成部315によって所定の通信形式に従う警報信号に変換される。例えば、警報信号には、各スレーブ警報装置3Sの警報位置情報に対応するアドレスデータ及び警報情報のデータをフレームが含まれ、これが送信部33Mからスレーブ警報装置3Sに送信される。スレーブ警報装置3Sへの通信方式については、実施形態1おいて説明した各種有線通信又は無線通信が適用される。
スレーブ警報装置3Sの処理部31Sは、入出力インターフェイス(I/F)310、CPU311、記憶部312、通報位置取得部313S、及び警報生成部314を含み、これらはバス316によって相互に接続されている。
通報位置取得部313Sは、受信部33Sで取り込まれた警報信号から通報位置情報を抽出する。これにより、警報生成部314は通報位置情報と、記憶部312に記憶されている自装置位置情報である警報位置情報に基づいて警報を生成することができる。
図10Bに、マスタ警報装置3Mの処理部31M及びスレーブ警報装置3Sの処理部31Sのブロック図の他の例を示す。図10Bは、警報情報に通報位置情報が含まれず、各スレーブ警報装置3Sが出力すべき警報の情報(警報情報)が含まれる場合の構成を示す。
マスタ警報装置3Mの処理部31Mは、入出力インターフェイス(I/F)310、CPU311、記憶部312M、通報位置取得部313M、警報生成部314、及び警報信号生成部315Mを含み、これらはバス316によって相互に接続されている。
記憶部312Mは、各スレーブ警報装置3Sの位置を示す警報位置情報と、各スレーブ警報装置3Sが出力すべき警報(警報情報)との関係を参照テーブルとして記憶する。例えば、トンネル進入側坑口Ta付近のスレーブ警報装置(例えば、警報装置3−1及び3−2)に対しては、車両の進入を抑止するための警報が設定されるようにすればよい。また、非常口E付近のスレーブ警報装置(例えば、警報装置3−3〜3−6)に対しては、ユーザを非常口Eに誘導するための警報が設定されるようにすればよい。また、トンネル出口側坑口Tb付近のスレーブ警報装置(例えば、警報装置3−7及び3−8)に対しては、そのまま前進してトンネル外部に出ることをユーザに促すための警報が設定されるようにすればよい。あるいは、トンネル中央付近のスレーブ警報装置(例えば、警報装置3−3〜3−6)に対しては、現在位置(各警報装置の位置)と避難経路(坑口又は最も近い非常口への誘導)を示す警報が設定されるようにしてもよい。
警報信号生成部315Mは、入力部30から入力された通報信号を、スレーブ警報装置3Sへの通信形式の警報信号に変換する。例えば、警報信号生成部315Mは、各スレーブ警報装置3Sの警報位置情報に対応するアドレスデータ及び警報情報のデータをフレームに含めた警報信号を生成する。
スレーブ警報装置3Sの処理部31Sは、入出力インターフェイス(I/F)310、CPU311、記憶部312S、及び警報生成部314を含み、これらはバス316によって相互に接続されている。警報信号にはアドレスデータに対応付けられた警報情報が含まれているので、警報生成部314はこの警報の情報に基づいて警報を生成することができる。従って、記憶部312Sはメモリの一種として機能するものの、記憶部312Sには、警報生成のための参照テーブル等のデータは記憶されない。
なお、上記実施形態1の変形例1と同様に、本実施形態においても、警報が警報位置情報だけに基づいて決定される構成としてもよい。また、上記実施形態1の変形例2と同様に、本実施形態においても、警報信号がスレーブ警報装置3Sによって中継されて伝送される構成としてもよい。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、実施形態1で示した有利な効果(1)汎用性の向上、(3)情報性(的確性)の向上、及び(4)情報性(直感性)の向上に加えて、以下の有利な効果が得られる。
(5)インフラ性の向上
複数の通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通報信号がサブ通報装置2Sとメイン通報装置2Mの間、及びメイン通報装置2Mとマスタ警報装置3Mの間で入出力される。そして、マスタ警報装置3Mとスレーブ警報装置3Sの間で警報信号が伝送される。従って、複数の通報装置2と複数の警報装置3の間の信号配線が最小限のものとなり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
<実施形態2の変形例>
上記実施形態においては、トンネル警報システム1が一組のメイン通報装置2M及びマスタ警報装置3Mを有する構成を示したが、複数の組のメイン通報装置2M及びマスタ警報装置3Mが設けられてもよい。例えば、図11A及び図11Bに示すように、通報装置2−1及び2−8をメイン通報装置2Mとし、これに対応して警報装置3−1及び3−8をマスタ警報装置3Mとしてもよい。通報信号を起動した通報装置2(例えば通報装置2−6)はメイン通報装置2−1及び2−8に通報信号を出力する。そして、メイン通報装置2−1及び2−8は通報信号をマスタ警報装置3−1及び3−8にそれぞれ出力する。
図11Aに示す例では、各スレーブ警報装置3Sは、マスタ警報装置3−1及び3−8の双方からの警報信号を受信することができる。これにより、警報信号の通信の冗長性が確保される。
図11Bでは、各スレーブ警報装置3Sは、マスタ警報装置3−1及び3−8のいずれか一方からの警報信号を受信する。言い換えると、マスタ警報装置3−1に関連するスレーブ警報装置3−2〜3−4と、マスタ警報装置3−8に関連するスレーブ警報装置3−5〜3−7とが個別の組にグルーピングされる。これにより、トンネル内の区画ごとにマスタ警報装置3M及びスレーブ警報装置3Sのセットを配備することができ、トンネル警報システム1の導入容易性が向上する。
なお、図11A及び図11Bでは、マスタ警報装置3Mからの警報信号が各スレーブ警報装置3Sで中継される構成を示したが、上記実施形態のように、警報信号が通信ラインL2によって各スレーブ警報装置3Sに直接伝送される構成としてもよい。
実施形態3.
上記実施形態2においては、通報信号がメイン通報装置2Mからマスタ警報装置3Mに出力され、警報信号がマスタ警報装置3Mからスレーブ警報装置3Sに伝送される構成を示した。本実施形態では、通報信号が各通報装置2からマスタ警報装置3に無線送信される構成を示す。
図12に、本実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネル警報システム1は、トンネルT内に通報装置2−1〜2−8並びにマスタ警報装置3−5(3M)及びスレーブ警報装置3−1〜3−4及び3−6〜3−8(3S)を備える。なお、マスタ警報装置は警報装置3−5の位置に限られない。
本実施形態では、例えば、通報装置2−6が作動された場合、通報装置2−6が通報信号をマスタ警報装置3Mに無線通信により出力する。そして、マスタ警報装置3Mからスレーブ警報装置3Sに、通報信号に基づく警報信号が伝送される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。警報装置3M及び3Sの各々は、実施形態2と同様に、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図13に、図12のトンネル警報システム1のブロック図を示す。通報装置2−1〜2−nの各々とマスタ警報装置3Mとは無線接続される。通報装置2は、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、及び無線送信器からなる出力部23を有する。無線送信器である出力部23は、通報起動部22が起動した通報信号を、マスタ警報装置3Mに対して無線送信する。
マスタ警報装置3Mとスレーブ警報装置3Sの構成は、マスタ警報装置3Mにおける入力部30Mが無線受信器で構成されることが必須である点を除いて、実施形態2のものと同様である。すなわち、マスタ警報装置3M及びスレーブ警報装置3Sは実施形態1と同様の警報を表示部32により表示出力する。また、上記実施形態1の変形例1と同様に、本実施形態においても、警報が警報位置情報だけに基づいて決定される構成としてもよい。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、実施形態1で示した有利な効果(1)汎用性の向上、(3)情報性(的確性)の向上、及び(4)情報性(直感性)の向上に加えて、以下の有利な効果が得られる。なお、以下の有利な効果は、複数の通報装置2が設置される場合に顕著なものとなるが、1つの通報装置2のみが設置される場合にも享受され得る。
(6)インフラ性の向上
通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通報装置2の各々からマスタ警報装置3Mに通報信号が無線送信され、マスタ警報装置3Mとスレーブ警報装置3Sの間で警報信号が伝送される。従って、通報装置2と警報装置3間における信号配線が不要となるとともに、複数の通報装置が設置される場合には通報装置2間の信号配線も不要となり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
実施形態4.
上記実施形態1においては、通報信号が対応の通報装置2から警報装置3に出力された後に警報信号が警報装置3の間で送受信される構成を示したが、本実施形態では、通報信号が通報装置2間で入出力された後にそれぞれの通報装置2から対応の警報装置3に出力される構成を示す。
図14に、本実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネル警報システム1は、トンネルT内に通報装置2−1〜2−8及び警報装置3−1〜3−8を備える。本実施形態では、例えば通報装置2−6が作動された場合、通報装置2−6で起動された通報信号が、他の通報装置2−1〜2−5、2−7及び2−8にラインL0を介して出力された後に、ラインL1を介して各通報装置2−kから対応する警報装置3−kに出力される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。各警報装置3は、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図15に、図14のトンネル警報システム1のブロック図を示す。通報装置2同士はラインL0を介して接続される。通報装置2−1〜2−nと警報装置3−1〜3−nとはラインL1−1〜L1−nを介して接続され、すなわち、通報装置2−kと警報装置3−kがラインL1−kによって接続される。通報装置2−kと警報装置3−kとは対応する位置に配置されることが好ましい。これにより、ラインL1−1〜L1−nの合計の長さを最小にすることができる。
各通報装置2は、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、出力部23、及び入出力部25を有する。入出力部25は他の通報装置2の入出力部25とラインL0を介して通報信号を入出力する。また、ラインL0の構成は実施形態2と同様に、有線接続によるものであってもよいし、無線接続によるものであってもよい。出力部23は、自通報装置2の通報起動部22が起動した通報信号又は入出力部25に入力された通報信号をラインL1に送出する。ラインL1の構成は実施形態1と同様に、有線接続によるものであっても、無線接続によるものであってもよい。本実施形態でも、各警報装置3が各通報装置2のほぼ真上にあるものとし、上下位置にある通報装置2から警報装置3とが対応する組となり、通報装置2−kから対応する警報装置3−kに通報信号が出力される。
各警報装置3は、入力部30、処理部31、及び表示部32を含む。概略として、通報装置2の出力部23からの通報信号が入力部30に入力されると、処理部31は、通報位置情報及び警報位置情報に基づく警報を生成してそれを表示部32のLCD320等に表示出力させる。警報装置3は他の警報装置3に警報信号を送信する必要がないので、本実施形態の処理部31は図3の処理部31から警報信号生成部315を除いた構成に相当する。本実施形態において表示部32で出力される警報は実施形態1と同様のものであればよい。
なお、上記実施形態1の変形例1と同様に、本実施形態においても、警報が警報位置情報だけに基づいて決定される構成としてもよい。
また、図16に示すように、上記実施形態1の変形例2に示した警報装置3の構成と同様に、通報信号が他の通報装置2によって中継されて伝送される構成としてもよい。これにより、長いトンネルにおいても通報信号が減衰又は消失することなく確実に伝送される。また、ラインL0´における通信方式として比較的近距離(例えば50m又は100m)用の通信方式を採用することができるので、通報装置2の設計の自由度が高まる。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、実施形態1で示した有利な効果(1)汎用性の向上、(3)情報性(的確性)の向上、及び(4)情報性(直感性)に加えて、以下の有利な効果が得られる。
(7)インフラ性の向上
複数の通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通報信号が通報装置2の間、及び通報装置2から対応する警報装置3の間で入出力される。従って、警報装置3間の信号配線が不要となり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
実施形態5.
上記実施形態4では、通報信号が各通報装置2から各警報装置3に有線送信される構成を示したが、本実施形態では、通報信号が通報装置2の全部又は一部から各警報装置3に無線送信される構成を示す。
図17A及び図17Bに、本実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネル警報システム1は、トンネルT内に通報装置2−1〜2−8及び警報装置3−1〜3−8を備える。本実施形態では、例えば通報装置2−6が作動された場合、通報装置2−6で起動された通報信号は、他の通報装置2の全部(図17A参照)又は一部(図17B参照)にラインL0を介して出力された後に、当該通報装置2から付近の警報装置3に送信される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。各警報装置3は、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図18に、図17A及び図17Bのトンネル警報システム1のブロック図を示す。通報装置2同士はラインL0を介して接続される。各通報装置2は、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、無線送信器からなる出力部23、及び入出力部25を有する。
入出力部25は他の通報装置2の入出力部25とラインL0を介して通報信号を送受信する。無線送信器である出力部23は、自通報装置2の通報起動部22が起動した通報信号又は入出力部25に入力された通報信号を無線送信により送出する。ラインL0の構成は実施形態2と同様に、有線接続によるものであっても、無線接続によるものであってもよい。各通報装置2に伝送された通報信号は、その通報装置2から付近の警報装置3に向けて無線送信される。通報装置2−kと警報装置3−kが対応する位置にある場合、例えば、通報装置2−kから警報装置3−(k−1)、3−k、及び3−(k+1)に通報信号が無線送信されるようにすればよい。但し、無線送信の範囲は上記に限られない。
ここで、図17Aに示すように全ての通報装置2から通報信号を無線送信するのか、図17Bに示すように一部の通報装置2から通報信号を無線送信するのか(又はその場合の一部の通報装置2の数)は、トンネルT内の通信環境に応じて適宜設定されるようにすればよい。例えば、トンネルT内で得られる通信品質が低い場合にはより多くの通報装置2によって無線送信を行うことにより確実な信号の伝搬を確保し、通信品質が充分に高い場合にはより少ない通報装置2によって無線送信を行うことにより電力消費を抑制することができる。
なお、通報装置2としてメイン通報装置2M及びサブ通報装置2Sが設けられ、メイン通報装置2Mのみが無線送信を行う構成としてもよい。例えば、図17Bの例においては、通報装置2−2、2−4、2−6及び2−8がメイン通報装置2Mとして機能し、通報装置2−1、2−3、2−5及び2−7がサブ通報装置2Sとして機能するようにしてもよい。この場合、サブ通報装置2SはラインL0への通報信号の出力のみを行い、無線送信を行わない。従って、サブ通報装置2Sは出力部23を有していなくてもよく、サブ通報装置2Sの入出力部25は出力機能のみを有していればよい。
また、通報装置2がグルーピングされ、通報信号を起動した通報装置2に関連するグループのみが通報信号を警報装置3に無線送信する構成としてもよい。例えば、図17Bの例において、第1のグループが通報装置2−2、2−4、2−6及び2−8からなり、第2のグループが通報装置2−1、2−3、2−5及び2−7からなるようにしてもよい。この場合、第1のグループのいずれかの通報装置2が通報信号を起動した場合には、第1のグループの通報装置2−1、2−3、3−5及び2−7の各々が通報信号を無線送信する。同様に、第2のグループのいずれかの通報装置2が通報信号を起動した場合には、第2のグループの通報装置2−2、2−4、2−6及び2−8の各々が通報信号を無線送信する。なお、グループ分けは上記に限られない。
各警報装置3は、入力部30、処理部31、及び表示部32を含み、これらの構成は実施形態5で示したものと同様である。なお、本実施形態において表示部32において出力される警報は実施形態1に示したものと同様のものであればよい。
なお、上記実施形態1の変形例1と同様に、本実施形態においても、警報が警報位置情報だけに基づいて決定される構成としてもよい。また、上記実施形態4の図16の変形例に示した構成と同様に、本実施形態においても、通報信号が他の通報装置2によって中継されて伝送される構成としてもよい。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、実施形態1で示した有利な効果(1)汎用性の向上、(3)情報性(的確性)の向上、及び(4)情報性(直感性)に加えて、以下の有利な効果が得られる。
(8)インフラ性の向上
複数の通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通報装置2間で通報信号が伝送され、所定の通報装置2から警報装置3に通報信号が無線送信される。従って、警報装置3間の信号配線が不要となり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
(9)インフラの柔軟性の向上
複数の通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通信環境に応じて通報信号を送出する通報装置2の数を変更できる。特に、通信環境が良好な場合には、所定の通報装置2に通報信号を集約して各警報装置3に送信することができる。これにより、通報信号の通信品質を確保しつつも無線送信に伴う電力消費を低減できる。また、無線送信を行う通報装置2の設置数が少なくてもよい場合には、所定の通報装置のみが無線通信能力を有していればよく、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを、柔軟性をもって実現できる。
実施形態6.
上記実施形態5では、通報信号が通報装置2の全部又は一部から警報装置3に無線送信される構成を示したが、本実施形態では、通報信号が通報装置2から各警報装置3に無線送信される構成を示す。
図19に、本実施形態によるトンネル警報システム1の概略図を示す。トンネルT内に、通報装置2−1〜2−8及び警報装置3−1〜3−8を備える。本実施形態では、例えば通報装置2−6が作動された場合、通報装置2−6で起動された通報信号が、警報装置3−1〜3−8の各々に無線通信によって出力される。通報信号は、その通報信号を起動した通報装置2(通報装置2−6)を特定する通報位置情報を含む。各警報装置3は、自装置の位置を表す警報位置情報及び上記の通報位置情報に基づく警報を表示出力する。
図20に、本実施形態のトンネル警報システム1のブロック図を示す。通報装置2−1〜2−nの各々と警報装置3−1〜3−nの各々とは無線接続可能に構成される。
各通報装置2は、押ボタン20又は火災検知部21、通報起動部22、及び無線送信器からなる出力部23を有する。無線送信器である出力部23は、通報起動部22が起動した通報信号を全ての警報装置3−1〜3−nに無線送信する。
各警報装置3は、入力部30、処理部31、及び表示部32を含む。概略として、通報装置2の出力部23からの通報信号が入力部30で受信されると、処理部31は、通報位置情報及び警報位置情報に基づく警報を生成してそれを表示部32のLCD320等に表示出力させる。警報装置3は他の警報装置3に警報信号を送信する必要がないので、本実施形態の処理部31は図3の処理部31から警報信号生成部315を除いた構成に相当する。本実施形態において表示部32で出力される警報は実施形態1で示したものと同様のものであればよい。なお、上記実施形態1の変形例1と同様に、本実施形態においても、警報が警報位置情報だけに基づいて決定される構成としてもよい。
以上のように、本実施形態のトンネル警報システム1によると、実施形態1で示した有利な効果(1)汎用性の向上、(3)情報性(的確性)の向上、及び(4)情報性(直感性)に加えて、以下の有利な効果が得られる。なお、以下の有利な効果は、複数の通報装置2が設置される場合に顕著なものとなるが、1つの通報装置2のみが設置される場合にも享受され得る。
(10)インフラ性の向上
通報装置2及び複数の警報装置3からなるトンネル警報システム1において、通報信号が通報装置2から各警報装置3に無線送信されるので、通報装置2間、警報装置3間、及び通報装置2と警報装置3間における信号配線が不要となり、簡素な構成で高いインフラ性のトンネル警報システムを実現できる。
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は以下に示すように種々の態様に変形可能である。
・警報装置3の変形
上記各実施形態では、表示部32が画像表示部としてLCD320からなるものを示したが、他の画像表示装置が採用されてもよい。例えば、画像表示部は、LCD320の代わりにLED又は有機ELを用いた中型〜大型スクリーンからなるものであってもよい。また、警報装置3(特に表示部32)は、通常時は交通情報、道路案内等の各種情報を表示するようにしてもよいし、防汚等のために格納位置に格納されるように構成されていてもよい。
・通報装置2と警報装置3の配置の変形
上記各実施形態では、それぞれ8個の通報装置2及び警報装置3が設置される構成を示したが、設置数はこれに限られない。また、通報装置2と警報装置3とが対応する位置に配置される構成を示したが、通報装置2と警報装置3との位置関係はこれに限られない。例えば、通報装置2の設置数と、警報装置3の設置数とは異なっていてもよい。言い換えると、実施形態2、3、5及び6は、通報装置2と警報装置3の位置又は設置数が対応しない場合においても構成できる。また、実施形態1及び4において、通報装置2の設置数と警報装置3の設置数が異なる場合には、1つの通報装置2から複数の警報装置3に、又は複数の通報装置2から1つの警報装置3に、あるいは複数の通報装置2から異なる数の複数の警報装置3に通報信号が出力されるようにすればよい。またさらに、図面においては、警報装置3は等間隔に配置されているが、これらの配置は必ずしも等間隔でなくてもよい。
・各構成要素間の通信方式の変形
上記各実施形態では、各構成要素間(通報装置2同士、警報装置3同士、通報装置2と警報装置3の間)の通信について種々の通信方式を示した。まとめると、これらの通信は、例えば、TCP/IP、RS485等による有線通信であってもよいし、WiFi、ZigBee等による無線通信であってもよい。もちろん、通信プロトコルはこれらに限られず、有線通信又は無線通信における種々の通信プロトコルの適用が可能であることは明らかである。
・各構成要素間の通信方式の変形
上記各実施形態では、通報装置2によって通報信号が中継される構成、又は警報装置3によって警報信号が中継される構成を変形例として示した。一方、例えば図21に示すように、通報装置2及び警報装置3の双方が中継器として使用されて通報信号又は警報信号が伝搬される構成も可能である。
1 トンネル情報システム
2、2−1〜2−n 通報装置
2M メイン通報装置
2S サブ通報装置
3、3−1〜3−n 警報装置
3M マスタ警報装置
3S スレーブ警報装置
32 表示部
320 LCD(画像表示部)
321 スピーカ


Claims (15)

  1. トンネル警報システムであって、トンネル内に、
    作動時に通報信号を起動及び送出する第1の通報装置と、
    前記第1の通報装置からの前記通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、前記通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、
    前記警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置と
    を備えたトンネル警報システム。
  2. 請求項1に記載のトンネル警報システムにおいて、前記第1の通報装置と前記第1の警報装置が対応する位置に配置されたトンネル警報システム。
  3. 請求項2に記載のトンネル警報システムであって、さらに、前記トンネル内の前記第2の警報装置に対応する位置に配置され、作動時に通報信号を起動及び送出する第2の通報装置を備え、
    前記第2の警報装置が、前記第2の通報装置からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、前記第2の通報装置からの通報信号に基づく警報信号を送信するように構成され、前記第1の警報装置が、前記第2の警報装置からの警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されたトンネル警報システム。
  4. トンネル警報システムであって、トンネル内に、
    作動時に通報信号を起動及び送出する第1の通報装置と、
    作動時に通報信号を起動及び送出し、又は前記第1の通報装置から通報信号が入力された場合に該通報信号を送出する第2の通報装置と、
    前記第2の通報装置からの前記通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、前記通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、
    前記警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置と
    を備えたトンネル警報システム。
  5. 請求項4に記載のトンネル警報システムにおいて、前記第2の通報装置と前記第1の警報装置が対応する位置に配置されたトンネル警報システム。
  6. トンネル警報システムであって、トンネル内に、
    各々が作動時に通報信号を起動及び無線送信する複数の通報装置と、
    前記通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、前記通報信号に基づく警報信号を送信するように構成された第1の警報装置と、
    前記警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された第2の警報装置と
    を備えたトンネル警報システム。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のトンネル警報システムであって、さらに、前記トンネル内に配置された第3の警報装置を備え、前記警報信号が前記第1の警報装置から前記第2の警報装置を介して前記第3の警報装置に伝送され、該第3の警報装置が、前記警報信号の受信に応じて自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されたトンネル警報システム。
  8. トンネル警報システムであって、
    トンネル内に複数の通報装置及び複数の警報装置を備え、
    前記複数の通報装置のうちの1つの通報装置が作動された場合に該1つの通報装置が通報信号を起動するとともに残余の通報装置に通報信号を伝送し、前記複数の通報装置の各々が前記通報信号を対応する警報装置に出力するように構成され、
    前記複数の警報装置の各々が、前記通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されたトンネル警報システム。
  9. 請求項8に記載のトンネル警報システムにおいて、前記複数の通報装置と前記複数の警報装置がそれぞれ対応する位置に配置された、トンネル警報システム。
  10. トンネル警報システムであって、
    トンネル内に複数の通報装置及び複数の警報装置を備え、
    前記複数の通報装置のうちの1つの通報装置が作動された場合に該1つの通報装置が通報信号を起動するとともに他の通報装置に通報信号を伝送し、前記1つの通報装置及び前記他の通報装置の全部又は一部が前記通報信号を無線送信するように構成され、
    前記複数の警報装置の各々が、前記無線送信された通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されたトンネル警報システム。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載のトンネル警報システムであって、前記複数の通報装置の間の前記通報信号の伝送において、前記通報信号が各通報装置によって中継されるように構成されたトンネル警報システム。
  12. トンネル警報システムであって、トンネル内に、
    作動時に通報信号を起動及び無線送信する通報装置と、
    各々が、前記通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成された複数の警報装置と
    を備えたトンネル警報システム。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のトンネル警報システムにおいて、前記通報信号は該通報信号を起動した通報装置を特定する通報位置情報を含み、前記警報装置の各々が、前記警報位置情報及び前記通報位置情報に基づく警報を表示出力するように構成されたトンネル警報システム。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載のトンネル警報システムにおいて、前記表示出力が、画像表示部を備える表示部によって行われ、前記警報が文字情報、図形情報、又は文字情報と図形情報の組合せを含む、トンネル警報システム。
  15. 請求項14に記載のトンネル警報システムにおいて、前記表示部がスピーカをさらに備え、前記警報が音声案内をさらに含む、トンネル警報システム。

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