JP2015081586A - エンジン作業機の吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジンに連結された冷却用ファン5の回転で生じる冷却空気流をエンジンの被冷却部に導く冷却空気通路8が形成されたファンカバー6の冷却空気通路8壁に、冷却空気流の進行方向と略直交する方向に冷却空気の一部を取り入れる吸気取入口10を開口し、吸気取入口10からエンジン吸気系のエアクリーナ吸入口に導く吸気導入通路を配設した。
【選択図】 図9
Description
また、冷却空気の流動抵抗が増大して冷却性能が損なわれることもあった。
前記冷却空気通路壁に吸気取入口を開口し、該吸気取入口から前記冷却空気流の進行方向と略直交する方向に冷却空気の一部を取り入れてエンジン吸気系のエアクリーナ吸入口に導く吸気導入通路を配設したことを特徴とする。
したがって、冷却空気に含まれるダストの流れも乱れにくく吸気取入口への侵入が抑制されるため、エンジン吸入空気からのダスト分離機能が向上し、エアクリーナのフィルタの目詰まりが抑制され、清掃作業やフィルタの交換作業の頻度を低減できる。
また、冷却空気流の乱れの抑制により流動抵抗の増大が抑制され、冷却性能を良好に維持できる。
図1は、本発明に関わる部分を断面で示したチェンソーの概要構成を示す。
チェンソー1は、本体ケース2内部に収納されたエンジン3によってスプロケットを駆動することにより、該スプロケットとガイドバーの周縁部に巻回されたソーチェーンを走行させて、木材等の切削作業を行うようになっている。
エンジン3の駆動軸は、ソーチェーンが配設される前後方向と直交する左右方向に延び、一方の端部(左端部)には、エンジン3を冷却する冷却ファン5が連結され、冷却ファン5はエンジン3によって回転駆動される。冷却ファン5は、図2に示すように、周方向一定間隔で渦巻状に傾斜するように複数個のフィン5aを有する。
冷却空気通路8は、上端部の通路幅が狭く反時計回り方向に徐々に通路幅が増大し、後端部は、冷却空気の出口として本体ケース2の内部に向かって傾斜するように形成されている。
図3及び図4に示すように、冷却空気通路8壁の出口部分には、冷却空気の一部を取り入れる縦長スリット状の吸気取入口10が開口され、その上方には、方形状の吸気出口11が開口される。
ファンカバー6の外側(表側)には、吸気取入口10及び吸気出口11を囲んで突出する周壁12が立設され、該周壁12に図5、図6に示す形状を有したダクトカバー13が図10に示すように嵌合して密閉され、該周壁12及びダクトカバー13により、第1エアダクト14(上流側の吸気導入通路)が形成される。
吸気出口11のファンカバー6内側に突出する周縁フランジ部には、エンジン本体に形成された中間ポート31の入口が接合される。
中間ポート31は上方に方形状の出口が開口され、該出口には内周面に係合突起15aが形成されたアダプタ15がネジ16により締結される。
該第2エアダクト17の下端部(上流端部)には、係合溝17aを有した下側フランジ部17Aが形成され、図9に示すように、該係合溝17aをアダプタ15の係合突起15aに係合させて、第2エアダクト17の下側フランジ部17Aを、アダプタ15を介して中間ポート31の出口に接続する。
このようにして、吸気取入口10から第1エアダクト14、中間ポート31及び第2エアダクト17を経てエアクリーナ9の吸入口9aに至る吸気導入通路が構成される。
チェンソー1の作業時にエンジン3が駆動されると、上述したように冷却空気流が生じる。ここで、図1及び図10に点線矢印で示すように、冷却空気通路4の出口部から本体ケース2内部に向かって流出する冷却空気流から、一部の空気が吸気負圧により吸気取入口10から該冷却空気流の流動方向と略直角な方向に第1エアダクト14内に吸入される。該吸入された一部の空気は、中間ポート31、第2エアダクト17を経てエアクリーナ9の吸入口9aに導入され、図11に示すエアクリーナ9のフィルタ9bによって除塵された後、図1に示すように、気化器18で燃料と混合され、混合気となって吸気通路19を介してエンジン3のシリンダ(燃焼室)内に吸入される。
また、上記のように、冷却空気の流動を妨げる障害物を有さず冷却空気流の乱れの抑制できることにより、流動抵抗の増大が抑制され、冷却性能を良好に維持できる。
ダスト分離機能を有した吸気導入通路を形成するために、追加される主要部品は、ダストカバー13及び第2エアダクト17の2点で済み、製造及び組み立てコストを軽減できる。
また、ハンドル(トップハンドル)4はエンジン3からの振動伝達を軽減するため、エンジン本体に対して相対変位可能な構造とすることが一般的であるが、第2ダクト17をゴム製としたため、該変位に対応できる柔軟性を有し、一方、四角形断面形状として内部通路が潰れなない剛性を容易に確保することができる。
また、ハンドル4は、気化器18、エアクリーナ9とは一体で、エンジン本体とはゴム製の第2エアダクト17で連結されているため、エンジン本体からの振動を遮断できる。
エアクリーナ9室を密閉できるので、吸気騒音を低減できる。
本第2実施形態では、吸気取入口10の冷却空気上流側に隣接するファンカバー6の冷却空気通路壁部分に、エンジンの被冷却部に冷却空気流を指向させるように冷却ファン5の径方向に沿って滑らかに湾曲させたガイド面6aが形成される。
このようなガイド面6aを形成したことにより、冷却空気流は、エンジン3の被冷却部、例えば、特に高温なシリンダ外壁上部の冷却フィン形成部に向かって強く吹き当たるため、冷却性能を向上できる。
また、本発明は、チェンソーの他、ヘッジトリマー、ブロワなど、作業によってダストを発生するエンジン作業機、あるいは、外気中にダストの多い環境で使用されるあらゆるエンジン作業機に適用することができる。
Claims (8)
- 本体ケース内にエンジンを備え、前記本体ケースに連結されたファンカバーに、前記エンジンに連結された冷却用ファンの回転で生じる冷却空気流を前記エンジンの被冷却部に導く冷却空気通路が形成されたエンジン作業機であって、
前記ファンカバーの冷却空気通路壁に前記冷却空気流の進行方向と略直交する方向に冷却空気の一部を取り入れる吸気取入口を開口し、前記吸気取入口からエンジン吸気系のエアクリーナ吸入口に導く吸気導入通路を配設したことを特徴とするエンジン作業機の吸気装置。 - 前記吸気取入口は、前記冷却空気通路壁の出口近傍に開口されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 前記吸気取入口の冷却空気上流側に隣接する冷却空気通路壁部分に、エンジンの被冷却部に冷却空気流を指向させるように前記冷却ファンの径方向に沿って滑らかに湾曲させたガイド面を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 前記吸気導入通路は、前記吸気取入口に連通する上流側部分が、前記ファンカバーと一体に形成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 前記吸気導入通路の上流側部分は、前記ファンカバーの外側に前記吸気取入口と該吸気取入口の上方に形成された吸気出口を囲んで突出する周壁と、該周壁に嵌合される蓋部材とで構成されることを特徴とする請求項4に記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 上流端部が前記吸気導入通路の上流側部分に接続され、下流端部が前記エアクリーナ吸入口に接続される吸気導入通路の下流側部分は、弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 前記吸気導入通路の下流側部分は、四角形状断面を有して形成されていることを特徴とする請求項6に記載のエンジン作業機の吸気装置。
- 前記吸気導入通路の上流側部分と、下流側部分とは、エンジン本体に形成された中間ポートを介して接続されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のエンジン作業機の吸気装置。
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