JP2009287461A - 吸気装置及び吸気方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン騒音の低減化を図ると共に、空気の吸込圧が高い場合に通風抵抗を低減させることができる吸気装置及び吸気方法を提供する。
【解決手段】吸気装置は、吸気通路8を構成する第1吸気管1をエンジン回転速度に応じて吸気通路の軸方向に移動させる移動手段4を有する。第1吸気管1の軸方向の一端部の内部には、第2吸気管2の軸方向の一端部が移動手段4によって第1吸気管1への挿入量を変更可能に挿入されている。第1吸気管1の一端部は、一般部11よりも小さく且つ第2吸気管2の一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部12と、第2吸気管2の挿入量の調整によって絞り部12を拡大縮小可能な分割された複数の上壁12a、下壁12b、及び左右一対の側壁12cに区画するスリット14とをもつ。
【選択図】図1
【解決手段】吸気装置は、吸気通路8を構成する第1吸気管1をエンジン回転速度に応じて吸気通路の軸方向に移動させる移動手段4を有する。第1吸気管1の軸方向の一端部の内部には、第2吸気管2の軸方向の一端部が移動手段4によって第1吸気管1への挿入量を変更可能に挿入されている。第1吸気管1の一端部は、一般部11よりも小さく且つ第2吸気管2の一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部12と、第2吸気管2の挿入量の調整によって絞り部12を拡大縮小可能な分割された複数の上壁12a、下壁12b、及び左右一対の側壁12cに区画するスリット14とをもつ。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両等の内燃機関に設けられる吸気装置及びその消音方法に関し、詳しくは吸気通路の内部の吸気通路に発生し又は伝播する騒音を消すための吸気装置及び吸気方法に関する。
車両に設けられている吸気管は、エアクリーナを介してエンジン(内燃機関)に空気を供給する。図8に示すように、吸気管9は、軸方向の一端部9aに空気取入口が開口し、他端部9bにエアクリーナが接続される。吸気管9の一端部9aと他端部9bとの間の中間部9cに、絞り部91が形成されている。絞り部91は、エンジンから放射される騒音が空気取入口から外部に放出されることを抑制するものである。
しかし、絞り部91によって、エンジンへ供給される空気量が制限される。このため、大出力でエンジンを駆動させる場合には、空気の供給量が不足するおそれがある。
そこで、特許文献1に開示されているように、吸気管を内管と外管の2層構造とし、外管に外管を開閉させるシールリップを設ける。そして、内管には常に空気を流通させ、吸込圧の上昇時にのみ吸い込み圧でシールリップを動かして外管へ空気を流通させることが開示されている。この2層構造の吸気管によれば、エンジン回転速度が比較的低い場合には、直径の小さい内管からのみ、エンジンの僅かな騒音が放出される。エンジン回転速度が比較的高い場合には、内管と直径の大きい外管との双方から空気が吸い込まれるため、エンジンへ十分な空気が供給される。
特表平10−512642号公報
しかしながら、特許文献1の吸気管では、空気の吸込量が多い場合には、内管とシールリップが空気の流れを遮り、通気抵抗が依然として大きい。また、シールリップの開度に制約があり、空気の吸込量にも制約がある。そこで、シールリップの外周縁から径方向にスリットを形成して、吸込圧の高い場合にシールリップの開度を大きくすることが考えられる。しかし、スリットが形成されることによってシールリップが空気流によってバタつき、騒音源となってしまう。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、エンジン騒音の低減化を図ると共に、空気の吸込圧が高い場合に通気抵抗を低減させることができる吸気装置及び吸気方法を提供することを課題とする。
本発明の吸気装置は、内燃機関に空気を供給する吸気通路を構成し該吸気通路の軸方向に互いに隣設された第1吸気管及び第2吸気管と、前記第1吸気管及び前記第2吸気管の少なくとも一方を前記内燃機関に関連する物理量に応じて前記吸気通路の軸方向に移動させる移動手段と、を有する吸気装置であって、前記第1吸気管の前記軸方向の一端部の内部には、前記第2吸気管の前記軸方向の一端部が前記移動手段によって前記第1吸気管への挿入量を変更可能に挿入され、前記第1吸気管の前記一端部は、前記第1吸気管の一般部よりも小さく且つ前記第2吸気管の前記一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部と、前記第2吸気管の前記挿入量の調整によって前記絞り部を拡大縮小可能な複数の分割壁に区画するスリットとをもつことを特徴とする。
前記分割壁は、前記第2吸気管の前記一端部の外幅よりも大きい内幅を有する開口端をもち、該開口端から内幅が最小となる幅最小部まで、内幅が漸次小さくなっていることが好ましい。
前記スリットは、前記絞り部の開口端から、前記幅最小部よりも前記軸方向の前記一般部側まで進入していることが好ましい。
本発明の吸気方法は、内燃機関に空気を供給する吸気通路を構成し該吸気通路の軸方向に互いに隣設された第1吸気管及び第2吸気管をもち、前記第1吸気管の前記軸方向の一端部の内部に前記第2吸気管の前記軸方向の一端部が挿入され、前記第1吸気管の前記一端部は、前記第1吸気管の一般部よりも小さく且つ前記第2吸気管の前記一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部と、前記第2吸気管の前記絞り部への挿入量の調整によって前記絞り部を拡大縮小可能な複数の分割壁に区画するスリットとをもつ吸気装置の消音方法であって、前記内燃機関に関連する物理量に応じて前記第2吸気管の前記挿入量を調整させて、前記絞り部を拡大縮小させることを特徴とする。
本発明の吸気装置によれば、吸気通路を形成する吸気ダクトを第1吸気管と第2吸気管とからなる2管構成とし、第1吸気管の一端部に第2吸気管の一端部が進退可能に挿入された絞り部を形成している。そして、絞り部には、拡径可能な複数の分割壁に区画するスリットが形成されている。分割壁は、第2吸気管が挿入方向に移動されることによって、拡径されて、空気の吸い込み量を多くすることができる。一方、第2吸気管が挿入方向と反対側の抜け方向に移動されることによって、分割壁は縮小されて、空気の吸い込み量を少なくすることができる。即ち、エンジン回転速度、空気吸い込み圧などの内燃機関の物理量に応じて第2吸気管を挿入方向に移動させると、第1吸気管の絞り部は拡大されて空気吸込量が増加し、第2吸気管を抜け方向に移動させると、絞り部が縮径されて空気吸込量が減少される。
故に、本発明によれば、内燃機関の物理量に応じて第2吸気管の挿入量を調整することで、絞り部の空気の吸い込み量を調整することができる。したがって、空気の吸い込み量が少なくてもよい場合には、絞り部を縮小して空気の流通量を減らすとともに、騒音の外部への放出を効果的に抑制し、空気の吸い込み量が多いことが望まれる場合には、絞り部を拡大して空気の流通量を増大させて通気抵抗を低減させることができる。
また、分割壁が、開口端から幅最小部まで、内幅が漸次小さくなっている場合には、第2吸気管が分割壁にガイドされて挿入方向又は抜け方向に移動することによって、第1吸気管の絞り部の分割壁を漸次拡径又は縮径させる。ゆえに、絞り部を、第2吸気管の進退に応じて円滑に拡径又は縮径させることができる。
また、スリットが、絞り部の幅最小部よりも軸方向の一般部側まで進入している場合には、分割壁の幅最小部が、スリットの進入部分まで拡径することができる。
本発明の吸気方法によれば、内燃機関に関する物理量に応じて第2吸気管の第1吸気管への挿入量を調整することで、絞り部の分割壁の開口量を調整することができる。ゆえに、内燃機関の物理量に応じて、絞り部の空気の吸い込み量を内燃機関の物理量に応じて調整することができる。従って、絞り部の開口量を、空気吸い込み量の要求度合いに応じて、調整でき、エンジン騒音の低減化を図ると共に、空気の吸込圧が高い場合に通気抵抗を低減させることができる。
(第1の実施形態)
本発明の吸気装置及び吸気方法についての第1の実施形態を具体的に説明する。図1に示すように、本実施形態の吸気装置は、エンジンに空気を供給する吸気通路8を構成する第1吸気管1及び第2吸気管2と、エンジンに関連する物理量を検出する検出器48と、第2吸気管2を移動させる移動手段4とを有する。第1吸気管1及び第2吸気管2の中には、吸気通路8が形成されている。吸気通路8は、第1吸気管1及び第2吸気管2の中だけでなく、更に、下流側に、エアクリーナ6、スロットルバルブ、インテークマニホールドなどを経て、エンジンまで連通している。
本発明の吸気装置及び吸気方法についての第1の実施形態を具体的に説明する。図1に示すように、本実施形態の吸気装置は、エンジンに空気を供給する吸気通路8を構成する第1吸気管1及び第2吸気管2と、エンジンに関連する物理量を検出する検出器48と、第2吸気管2を移動させる移動手段4とを有する。第1吸気管1及び第2吸気管2の中には、吸気通路8が形成されている。吸気通路8は、第1吸気管1及び第2吸気管2の中だけでなく、更に、下流側に、エアクリーナ6、スロットルバルブ、インテークマニホールドなどを経て、エンジンまで連通している。
図1,図2に示すように、第1吸気管1の軸方向の一端部の内部には、第2吸気管2の軸方向の一端部が挿入されている。第1吸気管1は、全体が断面四角形の筒状であり、一般部11と、軸方向の一端部に形成され一般部11よりも内幅が小さい絞り部12と、軸方向の他端部に開口し空気を吸気通路8に取り込む空気取込口13とをもつ。絞り部12には、第2吸気管2の軸方向の一端部に開口する挿入部22が挿入量の変更可能に挿入されている。
図1〜図3に示すように、絞り部12は、上壁12aと、下壁12bと、左右一対の側壁12c、12cとから構成されている。隣り合う各壁の間にはスリット14が形成されている。各壁はスリット14によって分割された分割壁である。
上壁12aと下壁12bとは、それぞれ第1吸気管1の一般部11を構成する上壁11aと下壁11bに連設されていて、上壁12aと下壁12bとの間の内幅は、一定であり、上壁11aと下壁11bとの間の内幅と同じである。
左右一対の側壁12cは、一般部11を構成する側壁11cに接続された固定端15をもち、絞り部12の開口端18の側に自由端16をもつ。側壁12cは、相対する他方の側壁12cとの間の内幅Hを狭くする方向に湾曲しており、固定端15と自由端16との間の中間部に内幅Hを最も小さくする幅最小部17をもつ。絞り部12の左右一対の側壁12cの開口端18の間の内幅Hは、第2吸気管2の挿入部22の外幅よりも大きい。側壁12c、12cの間の内幅Hは、開口端18から幅最小部17まで、漸次小さくなっている。
側壁12cの固定端15は、幅最小部17よりも一般部11側に位置している。開口端18から固定端15の位置まで、スリット14が進入している。このため、側壁12cは、固定端15を支点として幅方向に揺動可能である。幅最小部17は、幅方向に揺動して、スリット14の進入部分での側壁12c、12c間での内幅Hと同程度まで拡径することができる。
図2に示すように、側壁12cの幅最小部17は、第2吸気管2が挿入されていないときには、上壁12a及び下壁12bの側部12dよりも幅方向の内側に位置している。また、図1に示すように、第2吸気管2の絞り部12への挿入量が最大のときにも、幅最小部17は、上壁12a及び下壁12bの側部12dよりも幅方向内側に位置しているとよい。この場合には、エンジン作動にも、常に、上壁12a及び下壁12bが、側壁12cによって保持されるため、上壁12aと下壁12bとの間の内幅を一定に維持することができ、吸気圧による上壁12a及び下壁12bの変形を抑制できる。従って、絞り部12を通過する空気量を、第2吸気管2の挿入による側壁12c、12c間の内幅Hの制御によって、正確に調整できる。
第1吸気管1の空気取入口13の近傍の左右両側面には、固定部19が突出している。第1吸気管1は、固定部19で、ネジ、溶着、リベット止めなどにより、車体のラジエータサポート3に固定されている。
第2吸気管2は、一般部21と、軸方向の一端部に開口し第1吸気管1の絞り部12の内部に挿入される挿入部22と、軸方向の他端部に開口しエアクリーナ6に接続される接続部23とをもつ。図2に示すように、第2吸気管2は、例えば、全体が断面四角形の筒状である。第2吸気管2の接続部23の断面は、エアクリーナ6の取付口61の形状に応じて、四角形、円形などの種々の形状であってよい。接続部23が断面円形の場合には、接続部23と断面四角形の挿入部22との間、例えば接続部23の近傍又は一般部21で、断面形状が変わる。接続部23が断面円形の場合には、一般部21は断面円形であっても、断面四角形であってもよい。
図1〜図3に示すように、挿入部22は、上壁22aと下壁22bと左右一対の側壁22c、22cとから構成されていて、これらの各壁の間には第1吸気管1のようなスリットは形成されていない。上壁22aと下壁22bとの間の内幅は、一般部21を構成する上壁21aと下壁21bとの間の内幅と同じである。挿入部22の左右一対の側壁22c、22c間の内幅は、一般部21を構成する左右一対の側壁21c、21c間の内幅と同じである。
挿入部22の上壁22aと下壁22bの外面は、第1吸気管1の絞り部12の上壁12aと下壁12bの内面に摺動可能に当接している。挿入部22の側壁22cの外面は、絞り部12の側壁12cの内面に当接している。絞り部12の側壁12cは固定端15を支点として揺動可能であるため、挿入部22の絞り部12への挿入量を増加させると側壁12cが幅方向外側に揺動して絞り部12の内幅Hが拡大され、挿入量を減少させると側壁12cが幅方向内側に揺動して絞り部12の内幅Hが縮小される。絞り部12の中でも幅最小部17の内幅Hは、最も拡大縮小の範囲が広く、この幅最小部17の内幅Hで絞り部12を流通する空気の流量が決定される。
接続部23は、エアクリーナ6の取付口61に挿着固定されている。
第1吸気管1及び第2吸気管2は、例えば、PP(ポリプロピレン)などの樹脂材料を用いて、ブロー成形、射出成形により成形することができる。
第1吸気管1の絞り部12を構成する分割壁のうち上壁12a及び下壁12bは、第1吸気管1の他の部分と一体に成形される。側壁12cは、第1吸気管1の他の部分と別個に成形された後に、固定端15において一般部11に固定される。第1吸気管1が射出成形で形成される場合には、側壁12cは、例えば、成形された爪状部の爪嵌合、ネジ締結、溶着、リベット止めなどで、一般部11に固定される。第1吸気管1がブロー成形で形成される場合には、側壁12cは、例えば、リベット止め、溶着などで固定される。
検出器48は、エンジンに関連する物理量を検出する。本実施形態においては、エンジンに関連する物理量は、エンジン回転速度であり、検出器48はエンジン回転速度計である。検出器48は、制御部40に接続されていて、検出したエンジン回転速度に関するデータを制御部40に送る。
移動手段4は、挿入部22の挿入量が増加する方向に付勢する付勢部としての蛇腹部41と、挿入部22の挿入量が減少する方向に蛇腹部41を引っ張るとともにエンジンに関連する物理量に応じて蛇腹部41の引っ張り量を調整する引っ張り機構42とをもつ。本実施形態においては、蛇腹部41は、第2吸気管2の一般部21に設けられている。引っ張り機構42は、第2吸気管2の挿入部22の係止部26に一端が係止されたロッド、ワイヤーなどの伝達部材43と、モータ44の駆動力によりモータ44と同期して回転するシャフト45とからなる。シャフト45は、モータ44の駆動力により回転するシャフト本体部45aと、シャフト本体部45aに同期して回転する腕部45bをもち、腕部45bの先端に伝達部材43の他端を連結している。シャフト45の回転運動は、腕部45bによって、伝達部材43の軸方向の往復運動に変換される。伝達部材43の往復運動の方向は、第2吸気管2の第1吸気管1の絞り部12への挿入、抜け方向と同じである。モータ44は、制御部40に接続されている。
制御部40には、エンジン回転速度と、該エンジン回転速度に見合った空気量を流通させる絞り部12の内幅Hとなるようなシャフト45の腕部45bの回転角度との対応マップが予め入力されている。図3の点線に示すように、腕部45bの回転角度(α)が、0°のときに、第2吸気管2を抜け方向に最大限引っ張るように設定されている。このとき、第2供給管2の第1吸気管1への挿入量が最小となり、絞り部12の側壁12c、12cの間の内幅Hも最小となり、絞り部12の空気流量も最小となる。前記対応マップは、エンジン回転速度が大きいほど、シャフト45の回転角度も大きくなるように設定されている。シャフト45の回転角度が大きくなると、伝達部材43の移動量及び第2吸気管2の挿入量が大きくなり、絞り部12の側壁12c、12c間の内幅Hが大きくなって、絞り部12の幅最小部17での径方向断面積が最小となる。
制御部40は、検出器48により検出されたエンジン回転速度を前記対応マップに照らして、シャフト45の回転角度を決定する。制御部40は、更に、決定されたシャフト45の回転角度と現状のシャフト45の回転角度との角度差分のシャフト45の回転量と回転方向をもとめ、これらの回転量と回転方向をモータ44に出力する。
次に、本実施形態の吸気装置の作動について説明する。まず、エンジン停止時には、シャフト45の腕部45bは0°の位置(図3の点線)で停止している。このとき、図4の2点鎖線に示すように、第2吸気管2の挿入部22は、第1吸気管1の絞り部12への挿入可能領域のうち最も開口端18に近い部分、即ち開口端18からの挿入量がL0の部分に位置している。
エンジン回転中で、回転速度が低速の場合には、制御部40は、前記対応マップに基づいて、小さいシャフト回転角度を決定し、このシャフト回転角度と現状の回転角度との角度差分に基づいてもとめられた回転データを、モータ44に出力する。モータ44は、回転データに従って一方向に駆動回転して、シャフト45を回転させる。すると、図3,図4に示すように、シャフト45の腕部45bに連結されている伝達部材43が若干挿入方向に移動されて、第2吸気管2の第1吸気管1への挿入量L1が、エンジン停止時(図4の二点鎖)の挿入量L0よりも若干増加する。第1吸気管1の絞り部12の内幅Hは、第2吸気管2の挿入部22によって拡大される。なお、図4,図5では、絞り部12の内幅Hは、半分の値1/2Hで表示している。
図5に示すように、エンジン回転速度が高速の場合には、大きいシャフト回転角度が決定され、該シャフト回転角度にシャフト45の腕部45bが位置するようにモータ44が一方向に回転駆動する。これにより、シャフト45の腕部45bは、この大きいシャフト回転角度に回転して、第2吸気管2が挿入方向に移動する。そして、第2吸気管2の第1吸気管1への挿入量L2が、エンジン回転速度が低速のときの挿入量L1よりも増加して、第1吸気管1の絞り部12の内幅Hが拡大される。
エンジン回転速度が高速から低速に変化した場合には、小さいシャフト回転角度が決定され、該シャフト回転角度にシャフト45の腕部45bが位置するようにモータ44が反対方向に回転駆動する。これにより、シャフト45の腕部45bは、この大きいシャフト回転角度に回転して、第2吸気管2が抜け方向に移動する。そして、第1吸気管1の絞り部12の内幅Hが縮小させる。
本実施形態においては、エンジン回転速度に応じて第2吸気管2を第1吸気管1への挿入方向に移動させると、第1吸気管1の絞り部12の内幅Hは拡大されて吸気通路8の空気吸込量が増加する。第2吸気管2を抜け方向に移動させると、絞り部12の内幅Hが縮小されて空気吸込量が減少する。故に、本実施形態によれば、エンジン回転速度に応じて、吸気通路8の空気吸い込み量を調整することができる。従って、エンジン騒音の低減化を図ると共に、空気の吸込圧が高い場合に通気抵抗を低減させることができる。
また、左右一対の側壁12c、12c間の内幅Hが、開口端18から幅最小部17まで漸次小さくなっている。このため、第2吸気管2が側壁12cにガイドされて、挿入方向又は抜け方向に円滑に移動することができる。これにより、第1吸気管1の絞り部12を、第2吸気管2の進退に応じて円滑に拡径又は縮径させることができる。
また、第2供給管2に形成された蛇腹部41の付勢力と、蛇腹部41の付勢方向と反対側に引っ張る引っ張り機構42とのバランスによって、第2吸気管2が移動される。ゆえに、第2吸気管2の移動を円滑に行うことができる。
なお、絞り部12に形成されたスリット14から、吸気通路8内に空気が若干流入するおそれがあるが、本実施形態においては、スリット14は、空気取入口13からエンジンまでの吸気通路8の中でも空気取入口13に近い位置に位置して、エンジンからは離れている。このため、スリット14が形成されている絞り部12は、吸気通路8の中でも外気圧との差が比較的少ない。したがって、スリット14から多少の空気流入が生じても、エンジン作動上の支障はない。図1の一点鎖線に示すように、第2吸気管2に、スポンジなどのシール材28を巻き付けることで、スリット14からの空気流入を最小限に抑えることもできる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態においては、図6に示すように、第2吸気管2を挿入方向に付勢する付勢部が第2吸気管2の一般部21の外面に巻回されたコイルばね46である。一般部21は、第1の実施形態のような蛇腹状の凹凸はなく、平坦である。
第2の実施形態においては、図6に示すように、第2吸気管2を挿入方向に付勢する付勢部が第2吸気管2の一般部21の外面に巻回されたコイルばね46である。一般部21は、第1の実施形態のような蛇腹状の凹凸はなく、平坦である。
第2吸気管2の一般部21には、第2吸気管2の外幅よりも大きい内幅をもつ外筒25に軸方向に移動可能に挿入されている。外筒25は、エアクリーナ6の取付口61に挿着されて、固定されている。
第2吸気管2は、伝達部材43によって移動されることによって、外筒25に対する相対位置が移動される。外筒25の軸方向の一端部25aには、コイルばね46の一端が係止されている。コイルばね46の他端は、第2吸気管2の周方向に突出する段部24に係止されている。コイルばね46は、段部24と外筒25の一端部25aとの間を離間させるように第2吸気管2を付勢する。これにより、第2吸気管2は、第1吸気管1への挿入方向に付勢される。伝達部材43は、第1の実施形態と同様に、コイルばね46の付勢方向と反対側の方向に引っ張り、その引っ張り量は制御部によって調整されている。その他は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、コイルばね46の挿入方向への付勢力と伝達部材43の抜け方向への引っ張り力とのバランスによって、第2吸気管2の第1吸気管1への挿入量を調整することができる。したがって、吸気通路8の空気吸い込み量を調整することができる。また、第2吸気管2の移動を円滑に行うことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態においては、図7に示すように、伝達部材43が、第1吸気管1に連結されている点、ダイヤフラムアクチュエータ5によって挿入方向又は抜け方向に移動される点が、第1の実施形態と相違する。
第3の実施形態においては、図7に示すように、伝達部材43が、第1吸気管1に連結されている点、ダイヤフラムアクチュエータ5によって挿入方向又は抜け方向に移動される点が、第1の実施形態と相違する。
第1吸気管1の絞り部12の下壁12bには、伝達部材43を係止する係止部10が形成されている。伝達部材43は、後述のダイヤフラムアクチュエータ5によって、第1吸気管1の絞り部12を第2吸気管2の挿入方向又は抜け方向に移動させる。第1吸気管1の空気取付口13は、固定部19によって車体側のラジエータサポート3に固定されている。第1吸気管1の空気取付口13と絞り部12との間の一般部11には、軸方向に伸縮可能な蛇腹部47が形成されている。したがって、第1吸気管1の絞り部12は、吸気通路8の軸方向に移動可能である。第2吸気管2には、第1実施形態とは異なり、蛇腹部はない。
ダイヤフラムアクチュエータ5は、ハウジング50と、ハウジング50内に形成された第1室51及び第2室52と、第1室51と第2室52とを気密に区画するダイアフラム弁53とを備えている。第1室51は、大気側に開放されている。第2室52は、吸引管71によって、VSV(バキュームスイッチバルブ)72に気密的に接続されている。VSV72は、吸気通路8に設けられたインテークマニホールドとスロットルバルブとの間であって、インテークマニホールドの直上流部に設けられている。この直上流部は、吸気通路8の中でも、エンジンに近く、吸気圧が高い部分である。VSV72は、電磁弁であり、エンジン回転数に応じて開閉されるように設定されている。したがって、ダイヤフラムアクチュエータ5は、エンジン稼働時に、インテークマニホールド直上流部での吸気通路の吸気圧力に応じて作動する。
ダイアフラム弁53は、弁本体53aと、弁本体53aを挟む2枚の皿状部材53b、53bとからなる。ダイアフラム弁53は、弁本体53aの外周部がハウジング50に形成されたフランジ部50aに挟持されることよってハウジング50に固定されている。板状部材53bには、伝達部材43の一端部が嵌挿されて、第2室52側で、ネジなどの締結具53c又はカシメによって固定されている。
第2室52には、ばね54が配設されている。弁本体53aの第2室52側の表面には、ばね54の一端が係止されている。ばね54の他端は、第2室52を挟んでダイアフラム弁53と対向するハウジング50の座面50bに係止されている。ばね54は、圧縮コイルばねであり、ダイアフラム弁53を第1室51側に付勢している。
本実施形態においては、エンジン停止時には、VSV72による吸引力は発生せず、ばね54による第1室51側への付勢力のみがダイアフラム弁53に作用する。したがって、ダイアフラム弁53は、伝達部材43を介して、第1吸気管1の絞り部12を第2吸気管2が抜ける方向に位置させる。
エンジン作動時でエンジンの吸気圧が低い場合には、第1室51と第2室52との差圧は小さく、ダイアフラム弁53は、エンジン停止時の場合よりも若干第2室52側の位置に変位する。ゆえに、ダイアフラム弁53は、伝達部材43を介して、第1吸気管1をエンジン停止時の位置よりも、若干、第2吸気管2の挿入方向側の位置に移動させる。これにより、第1吸気管1の絞り部12の側壁12c、12c間の内幅Hがエンジン停止時よりも若干拡大される。
エンジンの吸気圧が高い場合には、第1室51と第2室52との差圧が大きい。ダイアフラム弁53は、エンジン吸気圧が低い場合の位置よりも第2室52側に変位する。ゆえに、ダイアフラム弁53は、伝達部材43を介して、第1吸気管1を、エンジン吸気圧が低い場合の位置よりも、第2吸気管2の挿入方向側の位置に移動させる。これにより、第1吸気管1の絞り部12の側壁12c、12c間の内幅Hがエンジン吸気圧が低い場合よりも更に拡大される。
(変形例)
前記実施形態においては、第1吸気管1又は第2吸気管2に蛇腹部41,47又はコイルばね46を設けて常時第1吸気管1又は第2吸気管2に、伝達部材43の引っ張り方向と逆方向の付勢力を与えているが、蛇腹部又はコイルばねはなくてもよい。すなわち、伝達部材43による引っ張り力によってのみ第1吸気管1又は第2吸気管2を移動させてもよい。
前記実施形態においては、第1吸気管1又は第2吸気管2に蛇腹部41,47又はコイルばね46を設けて常時第1吸気管1又は第2吸気管2に、伝達部材43の引っ張り方向と逆方向の付勢力を与えているが、蛇腹部又はコイルばねはなくてもよい。すなわち、伝達部材43による引っ張り力によってのみ第1吸気管1又は第2吸気管2を移動させてもよい。
伝達部材43の引っ張り量はエンジン回転速度やエンジン吸気圧に応じて調整しているが、その他に、スロットル開度、空気流量などのエンジンに関連する物理量によって伝達部材43の引っ張り量を調整してもよい。
また、前記実施形態においては、第1吸気管1が空気取入口をもつ吸気管であり、第1吸気管1に挿入される第2吸気管2がエアクリーナに接続される吸気管であるが、エアクリーナに接続される吸気管を第1吸気管1とし、空気取入口をもつ吸気管を第2吸気管2としてもよい。
また、伝達部材43を引っ張る機構は、モータ、ダイヤフラムアクチュエータに限らず、ラック&ピニオンでもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
1:第1吸気管、2:第2吸気管、3:ラジエータサポート、4:移動手段、5:ダイヤフラムアクチュエータ、6:エアクリーナ、8:吸気通路、10:係止部、11:第1吸気管の一般部、12:絞り部、12a:上壁、12b:下壁、12c:側壁、13:空気取入口、14:スリット、15:固定端、16:自由端、17:幅最小部、18:開口端、19:固定部、21:第2吸気管の一般部、22:挿入部、23:接続部、28:シール材、40:制御部、41、47:蛇腹部、43:伝達部材、44:モータ、45:シャフト、45a:腕部、46:コイルばね、48:検出器、50:ハウジング、51:第1室、52:第2室、53:ダイアフラム弁、54:ばね、71:吸引管、72:VSV。
Claims (4)
- 内燃機関に空気を供給する吸気通路を構成し該吸気通路の軸方向に互いに隣設された第1吸気管及び第2吸気管と、
前記第1吸気管及び前記第2吸気管の少なくとも一方を前記内燃機関に関連する物理量に応じて前記吸気通路の軸方向に移動させる移動手段と、を有する吸気装置であって、
前記第1吸気管の前記軸方向の一端部の内部には、前記第2吸気管の前記軸方向の一端部が前記移動手段によって前記第1吸気管への挿入量を変更可能に挿入され、
前記第1吸気管の前記一端部は、前記第1吸気管の一般部よりも小さく且つ前記第2吸気管の前記一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部と、前記第2吸気管の前記挿入量の調整によって前記絞り部を拡大縮小可能な複数の分割壁に区画するスリットとをもつことを特徴とする吸気装置。 - 前記分割壁は、前記第2吸気管の前記一端部の外幅よりも大きい内幅を有する開口端をもち、該開口端から内幅が最小となる幅最小部まで、内幅が漸次小さくなっていることを特徴とする請求項1記載の吸気装置。
- 前記スリットは、前記絞り部の開口端から、前記幅最小部よりも前記軸方向の前記一般部側まで進入していることを特徴とする請求項2記載の吸気装置。
- 内燃機関に空気を供給する吸気通路を構成し該吸気通路の軸方向に互いに隣設された第1吸気管及び第2吸気管をもち、前記第1吸気管の前記軸方向の一端部の内部に前記第2吸気管の前記軸方向の一端部が挿入され、前記第1吸気管の前記一端部は、前記第1吸気管の一般部よりも小さく且つ前記第2吸気管の前記一端部の外面に当接する内面をもつ絞り部と、前記第2吸気管の前記絞り部への挿入量の調整によって前記絞り部を拡大縮小可能な複数の分割壁に区画するスリットとをもつ吸気装置の消音方法であって、
前記内燃機関に関連する物理量に応じて前記第2吸気管の前記挿入量を調整させて、前記絞り部を拡大縮小させることを特徴とする吸気方法。
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Cited By (2)
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JP2015081586A (ja) * | 2013-10-24 | 2015-04-27 | 株式会社マキタ | エンジン作業機の吸気装置 |
CN110553404A (zh) * | 2018-06-01 | 2019-12-10 | 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 | 风机进风稳压装置和燃气热水器 |
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2008
- 2008-05-29 JP JP2008140663A patent/JP2009287461A/ja active Pending
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