JP2015078101A - 急結性混和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い急結性と初期から長期にわたる強度発現性を具備しつつ、施工後に仕上げ施工作業も可能な水硬性組成物を得るための急結性混和剤を提供する。【解決手段】 アルミン酸カルシウム100質量部と石膏35〜100質量部を含有する急結性混和剤であって、アルミン酸カルシウムが粒径15μm以下の粒子含有率60質量%以上かつ粒径3μm以下の粒子含有率15〜35質量%であり、石膏が粒径10μm以下の粒子含有率75質量%以上かつ粒径1μm以下の粒子含有率5〜20質量%である急結性混和剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、セメントペースト、モルタル又はコンクリート等のセメント系組成物に混和して凝結を早める急結性混和剤に関する。
トンネル、地下空間、傾斜面又は法面等の建設工事に対し、地山や壁面補強のためにモルタルやコンクリート等の吹付け施工が行われている。吹付け施工では、セメントペースト或いはモルタル又はコンクリートに急結剤を混和させて急結性を付与し、注水から短時間にセメントの凝結を完了させることで、付着性の担保としている。吹付け施工では、モルタルやコンクリートを吹付けた状態のまま放置して工事を終えることもあるが、吹付けたモルタルやコンクリートの表面を均す作業を行い、仕上げることも多い。この場合、用いる急結剤が強い急結性のものほど早く固まり過ぎるため、均し作業に必要な時間が確保できず、所望の仕上げ面が得られない。さらに、瞬結するほどの急結剤では、吹付けたコンクリートの凝結が吹付ける面の到達前に殆ど完結し、逆に付着性が悪化する虞もあった。このため、急結性の強い急結剤に、例えばアルカリ土類硫酸塩などの急結性抑制成分を添加すると、付着は可能となる。しかし、初期強度も低下するため、コンクリートやモルタルの吹付厚みを厚くすることが困難になる。特に天井面の吹付けでは厚く吹付けると自重を支えるだけの強度が不足し、定着せずに剥落するなどの虞があった。
急結剤の中でもアルミン酸カルシウムは様々な土木・建築工事に多く使用されているが、強い急結性を付与できるため、吹付けモルタルやコンクリートに使用の際は、前記のような問題がつきまとう。吹付けコンクリート中のアルミン酸カルシウムと石膏の比表面積(ブレーン比表面積)を高くすれば、活性が高まることから急結性と初期並びに中長期の強度発現性が共に向上できることが知られている。(例えば、特許文献1参照。)さらに、アルミン酸カルシウムに特定の粒子径の石膏を配合することで、吹付けコンクリートの仕上げ作業時間を確保しつつ、強度が高まることが知られている。(例えば、特許文献2参照。)しかるに、このような吹付けコンクリートでは、付着性と強度発現性を共に適切な値に両立させるバランスまでは考慮されていないため、付着性が十分でなかったり、中長期強度を高くしても短時間強度の発現性は向上しないことがあった。
特開2008−156229号公報 特開2012−121763号公報
急結性の強い急結剤を用いた吹付けコンクリートやモルタルほど、吹付け後の表面の均し作業等の仕上げのための作業時間が得難く、急結性が強過ぎると付着性そのものを悪化させることがあった。このため強い急結性を抑制すると、自重を安定して支える強度不足から吹付層の厚みを厚くすることが困難になり、吹付けたコンクリートやモルタルの剥落が起き易い。このような問題を鑑み、本発明は、吹付けコンクリートやモルタルの十分な付着性を付与しつつ初期から長期に亘る高い強度発現性を具備させることができ、しかも吹付け後のモルタルやコンクリートに対し、例えば表面を均す等の仕上げ施工のための作業性も確保することが可能な急結性混和剤の提供を課題とする。
本発明者は、前記課題解決のため検討した結果、少なくともアルミン酸カルシウムと石膏から構成される急結性混和剤において、両者の含有量を特定のものとし、かつ両者の粒径を詳細に調整することで、吹付性と強度発現性のバランスの制御が可能となった。具体的には、該混和剤を使用した吹付けモルタル又はコンクリートの付着性及び初期並びに中長期の強度発現性を共に向上させることができ、加えて吹付けたモルタル又はコンクリートの表面を、例えば均すなどの仕上げ施工のための適度な作業時間を確保できることも見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、次の(1)〜(3)で表す急結性混和剤である。(1)アルミン酸カルシウム100質量部と石膏35〜100質量部を含有する急結性混和剤であって、アルミン酸カルシウムが粒径15μm以下の粒子含有率60質量%以上かつ粒径3μm以下の粒子含有率15〜35質量%であり、石膏が粒径10μm以下の粒子含有率75質量%以上かつ粒径1μm以下の粒子含有率5〜20質量%である急結性混和剤。(2)さらに、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸塩をアルミン酸カルシウム含有量100質量部に対し、8〜20質量部含有する前記(1)の急結性混和剤。(3)吹付けモルタル又はコンクリートに使用する前記(1)又は(2)の急結性混和剤。
本発明によれば、モルタルやコンクリート等のセメント系組成物に強い急結性を付与しつつ、凝結始発時間や凝結速度等の凝結性を適度に調整することができるため、過度の瞬結化や仕上げ作業等に要する可使時間の不足或いは硬化の遅延といったことを容易に改善でき、高い初期強度発現性と長期強度の伸びも良いセメント系組成物を得ることができる。特に、本発明による吹付けモルタルやコンクリートでは強い付着性と長期に亘る高い強度発現性を具備すると共に、吹付後のモルタルやコンクリートを仕上げ調整するため施工作業も可能である。
本発明の急結性混和剤に含有するアルミン酸カルシウムは、化学成分としてCaOとAl23からなる結晶質又はガラス化が進んだ構造の水和活性物質であれば何れのものでも良い。また、CaOとAl23に加えて他の化学成分が加わった化合物、固溶体若しくはガラス質物質又はこれらの混合物等であっても、本発明の効果を実質喪失させない限り何れのものでも良い。前者は、例えば12CaO・7Al23、CaO・Al23、3CaO・Al23、CaO・2Al23、CaO・6Al23等が挙げられ、後者は、例えば4CaO・3Al23・SO3、11CaO・7Al23・CaF2、Na2O・8CaO・3Al23等を挙げることができるが、記載例に限定されるものではない。好ましくは、水和活性が高く、急結性に優れていることから、CaOとAl23の含有モル比がCaO/Al23=1.8以上でガラス化率90%以上のアルミン酸カルシウムが良い。より好ましくは、含有モル比CaO/Al23=2.0〜2.3でガラス化率90%以上のアルミン酸カルシウムとする。ガラス化率90%以上のアルミン酸カルシウムを得る方法は特に限定されない。一例を示すと、所定のCaOとAl23の含有モル比となるようにCaO又はCaO源となる原料とAl23又はAl23源となる原料を配合した混合物を、これが溶融するまで加熱し、次いで水中や散水による急冷以外の任意の方法で急冷することで得られる。
また、本発明で含有使用するアルミン酸カルシウムは、粒径15μm以下の粒子含有率60質量%以上かつ粒径3μm以下の粒子含有率15〜35質量%のアルミン酸カルシウムであることも必須とする。好ましくは、粒径15μm以下の粒子含有率70質量%以上かつ粒径3μm以下の粒子含有率22〜28質量%のアルミン酸カルシウムとする。より好ましくは、さらに最大粒径が50μm以下のものとする。粒径15μm以下の粒子含有率60質量%未満であると反応活性が低下し、初期強度発現性が低下し過ぎるため好ましくない。また、粒径3μm以下の粒子含有率35質量%を超える場合は瞬結性が強過ぎて、付着性が低下するので好ましくなく、また粒径3μm以下の粒子含有率15質量%未満では初期強度発現性が低下するので好ましくない。
本発明の急結性混和剤に含有する石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏又は硫酸カルシウムの何れでも良く、また2種以上の併用も可能である。好ましくは、強度発現性に優れることから、無水石膏を使用する。含有使用する石膏は、粒径10μm以下の粒子含有率75質量%以上かつ粒径1μm以下の粒子含有率5〜20質量%の石膏であることを必須とする。好ましくは粒径10μm以下の粒子含有率85質量%以上かつ粒径1μm以下の粒子含有率10〜15質量%の石膏とする。粒径10μm以下の粒子含有率75質量%未満の石膏では高い初期強度発現性が得られないので好ましくない。より好ましくは、さらに最大粒径が25μm以下のものとする。また粒径1μm以下の粒子含有率5質量%未満でも初期強度発現性や付着性が向上し難くなるため好ましくない。また粒径1μm以下の粒子含有率が20質量%以上では急結性の抑制作用が低下し、吹付け後の吹付物表面の仕上げ作業が行い難いので好ましくない。石膏の含有は、アルミン酸カルシウムによる強い急結性を抑制し、吹付後のモルタル・コンクリートの表面を仕上げ施工するための作業時間を確保し易くなる他、中長期の強度発現性を大きく向上させる作用がある。急結性混和剤中の石膏含有量はアルミン酸カルシウムの含有量100質量部に対し、35〜100質量部とする。好ましくは、60〜75質量部とする。石膏含有量35質量部未満では長期強度発現性が向上し難くなるので好ましくなく、石膏含有量100質量部を超えると急結性が不足し、付着性が低下することがあるので好ましくない。
本発明の急結性混和剤は、好ましくはアルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸塩をカルシウムアルミネート含有量100質量部に対し、8〜20質量部含有するものである。8質量部未満では含有効果が実質的に得られず、また20質量部を超える量を含有させても含有効果は殆ど向上せず不経済である。アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸塩の含有により初期凝結が促進され、凝結始発時間を早くすることができる。アルカリ金属アルミン酸塩の具体例としては、アルミン酸リチウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ナトリウム等が挙げられる。好ましくは、アルミン酸ナトリウムを使用するが、限定されるものではない。また、アルカリ金属炭酸塩の具体例として、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。アルカリ金属アルミン酸塩を単独使用する場合の好ましい含有量はカルシウムアルミネート含有量100質量部に対し、10〜20質量部であり、より好ましい含有量は12〜16質量部である。また、アルカリ金属炭酸塩を単独使用する場合の好ましい含有量はカルシウムアルミネート含有量100質量部に対し、8〜20質量部であり、より好ましい含有量は12〜16質量部である。両者を併用する場合のそれぞれの含有比は特に制限されない。好ましくは概ね均等質量とする。
本発明の急結性混和剤は前記成分に加えて、本発明の効果を喪失させない範囲で他の成分を含有するものであっても良い。含有可能な成分として、モルタルやコンクリートに使用できる減水剤類(高性能減水剤、高性能AE減水剤又は分散剤或いは流動化剤と称されているものも含む。)、粉塵低減剤、収縮低減剤、膨張材等を挙げることができる。好ましくは、付着性と強度発現性が共に向上し易くなるため高性能減水剤を含むものが良い。使用可能な減水剤の有効成分は限定されず、例えば、アルカリアリルスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系又はポリカルボン酸系等の高性能減水剤が挙げられる。
また、本発明の急結性混和剤の粉末度は特に制限されないが、好ましくは適度な反応活性を備える上で、粉末度は4000〜8000cm2/gのブレーン比表面積とする。この粉末度から外れるものでも幾分弱くはなるが本発明による効果を奏することは可能である。ブレーン比表面積4000cm2/g未満では反応活性が緩慢化し、急結性や早期強度発現性が低下することがあり、ブレーン比表面積8000cm2/gを超えると付着性の低下や吹付後のモルタルやコンクリートの表面を仕上げ調整するための作業時間が確保できないことがある。
本発明の急結性混和剤は、吹付け用のモルタル(セメントペーストを含む。)やコンクリートに好適に使用できる。その使用方法は特に限定されないが、一例を示すと、セメント又はセメントと骨材に、必要に応じて他の混和剤・材も添加し、混練水を加えて混練して得たベースモルタルやベースコンクリートに、好ましくは吹付施工直前に、本発明の急結性混和剤を添加する。急結性混和剤の添加量は、吹付けモルタルやコンクリート中のセメント含有量100質量部に対し、6〜15質量部が推奨される。6質量部未満では急結性や初期強度発現性が十分得られないことがあるため適当ではない。また、15質量部を超える含有量では十分付着しないことがあったり、吹付け後のモルタルやコンクリートの表面を仕上げ調整する施工作業が行えないことがあるので適当ではない。また、本発明の急結性混和剤は、吹付け用以外のモルタル、コンクリート、セメントペースト又は水硬性組成物スラリー等に使用することは特に制限されない。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は記載した実施例に限定されるものではない。
[アルミン酸カルシウムの作製]
何れも市販粉末試薬の、CaCO3及びAl23を用い、ヘンシェル型混合機を使用し、CaO及びAl23の含有モル比(CaO/Al23)の値が2.2となるように、また、一部は値が2.4となるように調合した。調合物は電気炉で約1600℃(±50℃)に加熱し、当該温度で60分間保持した後、直ちに炉外に取出した。取出した加熱物表面に冷却用の窒素ガスを流速約30ml/秒で吹付けて急冷し、アルミン酸カルシウムを得た。得られた急冷物は、全鋼製のボールミルで粉砕し、市販の分級装置にかけ、表1の粒度構成になるよう調整せしめたアルミン酸カルシウムを作製した。また、このアルミン酸カルシウムのガラス化率を、粉末エックス線回折装置を用い、質量がM1のアルミン酸カルシウムに含まれる各鉱物の質量を内部標準法等で定量し、定量できた含有鉱物相の総和質量(M2)を算出し、残部が純ガラス相と見なし、次式でガラス化率を算出した結果、何れもそのガラス化率は99%超であった。
ガラス化率(%)=(1−M2/M1)×100
Figure 2015078101
[混和剤の作製]
前記作製のアルミン酸カルシウム粉末と、粉砕・分級処理により表2の粒度構成に調整した市販のII型無水石膏、アルミン酸ナトリウム(市販粉末試薬)、炭酸ナトリウム(市販粉末試薬)、クエン酸(市販試薬)、ポリカルボン酸系高性能減水剤(市販品)から選定される材料を表3の配合量となるようヘンシェルミキサで180秒間乾式混合し、混和剤を作製した。
Figure 2015078101
Figure 2015078101
[急結性の評価]
市販の普通ポルトランドセメント400g及び水200gを内容量500ccの底付円筒容器に入れ、ハンドミキサで1分間混合した後、温度20℃の屋内で30分静置した。この静置後、ハンドミキサで1分間再混合し、前記作製の混和剤を48g添加し、さらに5秒間攪拌してペーストを作製した。混和剤添加30秒後のペーストに対し、20℃でのプロクター貫入抵抗値を測定することで初期の急結性の評価を行った。同様に混和剤添加1分及び6分経過後のペーストのプロクター貫入抵抗値も測定した。測定方法は、土木学会コンクリート標準指方書「吹付けコンクリート用急結剤品質規格」付属書「貫入抵抗によるモルタルの瞬結時間測定方法」に準拠し、断面積0.125cm2のプロクター針を使用して行った。この測定結果を表4に表す。また、一部のペーストは、その作製からプロクター貫入抵抗値の測定に至るまでの温度を全て10℃で行った以外は前記と同じ条件とし、そのプロクター貫入抵抗値を測定した。この10℃の測定結果は表5に表す。
[付着性の評価]
市販の普通ポルトランドセメント400g及び水200gを内容量500ccの底付円筒容器に入れ、ハンドミキサで1分間混合した後、温度20℃の屋内で30分静置した。この静置後、ハンドミキサで1分間再混合し、前記作製の混和剤を48g添加し、さらに5秒間攪拌してペーストを作製した。作製後のペーストを直ちに吹付機(市販のモルタルガン)に移し、20℃の環境下で150cm離れた場所の地面に垂直に設置した2m四方のコンクリート製平滑壁面に向かって吹付けた。目視観察で、壁面に吹付けたペーストが垂れや剥落・剥離が見られずに付着し続けたものを付着性が「良好」と判定し、それ以外の状態になったものは全て付着性が「不良」と判定することで付着性を評価した。この結果を表4に表す。また、一部のペーストは、その作製から壁面への吹付けによる付着状態の目視観察までの温度を全て10℃で行った以外は前記と同じ条件とし、その付着性を評価した。この結果は表5に表す。
[強度発現性の評価]
市販の普通ポルトランドセメント450g、JIS標準砂1350g及び水225gをホバートミキサに一括投入し、1分間混合した後、20℃の屋内に30分間静置した。静置後1分間再混合した後、前記作製の混和剤を40.5g添加し、さらに10秒間混合することでモルタルを作製した。作製したモルタルは直ちに、内寸40×40×160mmの成形用型枠に充填し、これを20℃の屋内で所定時間静置し、静置後に脱型して材齢1日、7日及び28日のモルタル硬化成形体を得た。この成形体の20℃での一軸圧縮強度をアムスラー式圧縮強度試験機を用いて測定した。この結果を表4に表す。また、一部のモルタルについてはその作製からモルタル硬化成形体に対する一軸圧縮強度の測定に至るまでの温度を全て10℃で行った以外は前記と同じ条件とし、その材齢1日及び28日の一軸圧縮強度を測定した。この10℃の一軸圧縮強度の測定結果を表5に表す。
Figure 2015078101
Figure 2015078101
[混和剤の混和量に関する諸試験]
市販の普通ポルトランドセメント400g及び水200gを内容量500ccの底付円筒容器に入れ、ハンドミキサで1分間混合した後、温度20℃の屋内で30分静置した。静置後、ハンドミキサで1分間再混合し、前記作製の混和剤をセメント100質量部に対し表6に表す量となるよう添加した。添加後、さらに5秒間攪拌してペーストを作製した。混和剤添加30秒後のペーストに対し、20℃でのプロクター貫入抵抗値を測定することで初期の急結性の評価を行った。同様に混和剤添加1分及び6分経過後のペーストのプロクター貫入抵抗値を測定した。測定方法は、前記の「急結性の評価」と同じ方法で行った。また、同様に作製したペーストを直ちに吹付機(市販のモルタルガン)に移し、20℃の環境下で150cm離れた場所の地面に垂直に設置した2m四方のコンクリート製平滑壁面に向かって吹付けた。目視観察で、壁面に吹付けたセメントペーストが垂れや剥落・剥離が見られずに付着し続たものを吹付性が「良好」と判定し、それ以外の状態になったものは全て付着性が「不良」と判定することで付着性を評価した。以上の評価結果は表6に表す。
Figure 2015078101
表4の結果から、本発明の混和剤を用いたペーストは、何れも、混和剤添加から少なくとも1分経過時まではプロクター貫入抵抗値が十分低く、しかも経時上昇傾向が見られることから、吹付後も概ね1分余は表面仕上げ施工が可能なことがわかる。これに対し、本発明から外れるペーストは、アルミン酸カルシウムに石膏を配合し、さらに他の凝結促進や早強成分を配合したものでも、混和剤添加1分経過で既にプロクター貫入抵抗値が上限近傍に達し、瞬結化が見られ、吹付後の仕上げ作業には適さない(例えば、No.10−20)か、過剰瞬結によってかえって付着性が失われる(例えば、No.19−20)ことがわかる。さらに、表5の結果から本発明の混和剤を用いたペーストは、10℃の比較的低温でも20℃と同様に、混和剤添加から少なくとも1分経過時まではプロクター貫入抵抗値が十分低いことから、吹付後に仕上げ施工を行うための作業性は確保可能なことがわかり、また、付着性や強度発現性とも20℃と殆ど遜色ない性状を発現できることがわかる。
特開2004−323355号公報 特開2012−121763号公報

Claims (3)

  1. アルミン酸カルシウム100質量部と石膏35〜100質量部を含有する急結性混和剤であって、アルミン酸カルシウムが粒径15μm以下の粒子含有率60質量%以上かつ粒径3μm以下の粒子含有率15〜35質量%であり、石膏が粒径10μm以下の粒子含有率75質量%以上かつ粒径1μm以下の粒子含有率5〜20質量%である急結性混和剤。
  2. さらに、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又はアルカリ金属炭酸塩をアルミン酸カルシウム含有量100質量部に対し、8〜20質量部含有する請求項1記載の急結性混和剤。
  3. 吹付けモルタル又はコンクリートに使用する請求項1又は2記載の急結性混和剤。
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