JP2015077129A - 低カロリー飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低カロリー飲料組成物を提供する。【解決手段】飲料組成物に係り、該飲料組成物は、甘味料及びセルロースエーテルを含む。これにより、該飲料組成物は、甘味が強い一方、不快味または後味の強度が低く、ボディ感にすぐれる。【選択図】なし

Description

本発明は、低カロリー飲料組成物に係り、さらに詳細には、甘味料及びセルロースエーテルを含むことにより、甘味が強い一方で熱量が低く、甘味料の不快味(unpleasant taste)または後味(residual taste)の強度が低く、ボディ感(body−viscosity)が向上した低カロリー飲料組成物に関する。
ほとんどの甘味料は、甘味の強度が砂糖(スクロース)に比べ、数十倍ないし数百倍高いために、少量でも、甘味を効果的に具現することができる。従って、かような甘味料は、カロリー摂取低減に大きい効果を発揮するが、それと同時に、金属味(metallic taste)、またはそれ以外の多様な不快味により、前記甘味料を含む飲料を忌避する消費者も多いということが現実である。
現在、市中には、多種の人工甘味料または天然甘味料が流通している。それらのうち人工甘味料としては、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムなどがあり、天然甘味料としては、ステビオシド(stevioside)、酵素処理ステビア(enzymatically modified stevia: glucosyl stevia)及びレバウジオシドA(rebaudioside A)などがある。
一般的に、炭酸飲料は、砂糖、果糖、ブドウ糖などを含み、平均して40kcal/100mlレベルの熱量を有している。それにより、炭酸飲料の消費者は、10重量%レベルほどの糖溶液を摂取することになり、西欧化された食習慣による糖摂取量の増加と相まって、過量の糖を摂取し、結果として、肥満、または糖尿などの成人病を招くことになる。
かような現実を反映し、甘味料を活用したゼロカロリー(zero calorie)概念の多様な飲料が人気を博しており、かようなゼロカロリー飲料は、ほぼ甘味料を使用している。しかし、多くの消費者は、一般飲料とゼロカロリー飲料との味覚差を明らかに認知しており、甘味料の適用による不快味または後味などに否定的な傾向がある。それにより、ゼロカロリー飲料の消費忌避まで発生している実情である。実際、甘味料を使用する低カロリー飲料の市場規模は、全体炭酸飲料市場の30%レベルであるが、その成長速度は、非常に遅い方である。それにより、最近では、中間カロリー(mid calorie)飲料がお目見えしている。中間カロリー飲料とは、低カロリー牛乳のように、一般的な糖と甘味料とを共に使用して、味を改善させた飲料を意味する。
甘味料の不快味または後味の遮蔽と係わり、多様なアプローチが試みられている。シクロデキストリンまたは結晶果糖を使用して、不快味または後味を遮蔽する方策が試みられたが、それは、ゼロカロリー飲料には適用が不可能であるという短所がある。
本発明が解決しようとする課題は、甘味料及びセルロースエーテルを含む飲料組成物を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明の一側面は、水、本材料、40以上の甘味度を有する甘味料、及びセルロースエーテルを含む飲料組成物を提供する。
前記水の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、90〜99.97重量部、例えば、97.5〜99.97重量部でもある。
前記本材料は、炭酸、アルコール、果汁、牛乳成分、食餌性纎維、着色剤、着香料、クエン酸、コーヒー成分、ビタミン、豆乳成分、チョコレート成分及び植物抽出液、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記本材料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部でもある。
前記甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、アリテーム、タウマチン、シクラメート、グリシリジン、またはそれらの組み合わせを含む人工甘味料;及びステビオシド、酵素処理ステビア、レバウジオシドA、またはそれらの組み合わせを含む天然甘味料;からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含んでもよい。
前記甘味料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜0.5重量部でもある。
前記セルロースエーテルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロポキシ基の含量が4〜12重量%であり、メトキシ基の含量が19〜30重量%であり、粘度が3〜100,000cpsでもある。
前記セルロースエーテルの含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜2重量部でもある。
前記飲料組成物は、40kcal/100ml以下の熱量を有する。
本発明によれば、甘味料及びセルロースエーテルを含むことにより、甘味が強い一方で熱量が低く、甘味料によって生じる不快味または後味の強度が低く、ボディ感が向上し、消費者が容易に摂取することができる飲料組成物を得ることができる。
本発明の一具現例による飲料組成物について詳細に説明する。
本発明の一具現例による飲料組成物は、水、本材料、40以上の甘味度(sweetness)を有する甘味料(sweetner)及びセルロースエーテルを含む。本明細書で、「甘味度」とは、一定濃度を有するスクロース水溶液の甘味度を1とするとき、前記スクロース水溶液と同一濃度を有する甘味料水溶液の相対甘味度を意味する。前記甘味料の甘味度の判定は、官能検査によって、一定濃度を有するスクロース水溶液と、同一甘味強度を感じるまで、前記甘味料を水で漸進的に希釈していく方法が使用される。
前記水の含量は、前記飲料組成物の総含量を100重量部にならしめる量である。具体的には、前記水の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、90〜99.97重量部、例えば、97.5〜99.97重量部でもある。
前記本材料は、炭酸、アルコール、果汁、牛乳成分、食餌性纎維、着色剤、着香料、クエン酸、コーヒー成分、ビタミン、豆乳成分、チョコレート成分及び植物抽出液、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記植物抽出液は、玄米抽出液、緑茶抽出液、紅茶抽出液、松芽抽出液、麦芽抽出液、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記牛乳成分は、全脂粉乳、脱脂粉乳及び乳清パウダーからなる群から選択された少なくとも1種の粉乳から由来したものでもある。
前記食餌性纎維は、ファイバゾル、チコリー食餌性纎維、燕麦食餌性纎維、小麦食餌性纎維、豆食餌性纎維、車前子殻皮、麦食餌性纎維、サトウキビ食餌性纎維、ガム類及びフラクトオリゴ糖からなる群から選択された少なくとも1種を含んでもよい。
前記着色剤は、韓国食品添加物公典(Korean food additive codex)に記載されている食用色素緑色3号、赤色2号、赤色3号、青色1号、青色2号、黄色4号及び黄色5号のようなタール系色素;及びβ−カロチン、水溶性アナトー、硫酸銅、酸化第二鉄、キャラメル、銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウム及び酸化チタンのような非タール系色素;からなる群から選択された少なくとも1種の色素を含んでもよい。
前記着香料は、果物香、醗酵乳香、クリーム香及びミルク香からなる群から選択された少なくとも1種を含んでもよい。
前記本材料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部でもある。前記本材料の含量が、前記範囲以内であるならば、前記本材料の味が十分に感じられながらも、消費者が摂取しやすい飲料組成物を得ることができる。
前記甘味料の甘味度は、例えば、100〜4,000でもある。
前記甘味料は、人工甘味料または天然甘味料である。
前記人工甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、アリテーム、タウマチン、シクラメート、グリシリジン、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記天然甘味料は、ステビオシド、酵素処理ステビア、レバウジオシドA、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
前記甘味料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜0.5重量部でもある。前記甘味料の含量が前記範囲以内であるならば、甘味強度が十分でありながらも、甘味料コストが過度に高くなくて経済的である。
前記セルロースエーテルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。かようなセルロースエーテルは、前記甘味料によって生じる不快味または後味を遮蔽する機能を遂行する。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロポキシ基の含量が4〜12重量%(例えば、4〜7.5重量%)であり、メトキシ基の含量が19〜30重量%(例えば、27〜30重量%)であり、粘度が3〜100,000cps(例えば、3〜15cps)でもある。ここで、「ヒドロキシプロポキシ基の含量」及び「メトキシ基の含量」とは、前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースにおいて、各置換体の占める重量比を意味する。本明細書で、「ヒドロキシプロピルメチルセルロースの粘度」とは、大韓薬典の医薬品各条に告示されているように、ブルックフィールド社粘度計LVモデル、各粘度に当たる円筒番号(spindle number)及び回転数を設定し、2分間の回転後に粘度値を読み取って2分間停止する操作を3回反復し、総3回の平均値を基準にして測定された粘度であり、2重量%の濃度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液の粘度を意味する。
前記カルボキシメチルセルロースは、カルボキシメチルセルロースナトリウムの形態で使用される。
前記セルロースエーテルの含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜2重量部でもある。前記セルロースエーテルの含量が前記範囲以内であるならば、前記甘味料によって生じる不快味または後味を効果的に遮蔽しながらも、前記本材料が有する固有の味をそのまま維持することができる。
前記飲料組成物は、40kcal/100ml以下の熱量を有する。例えば、前記飲料組成物は、0.1〜5kcal/100ml以下の熱量を有する。
以下、実施例を挙げ、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明は、かような実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜8及び比較例1,2:飲料組成物の製造>
(1)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)水溶液の製造
500mL容量のビーカに、下記表1に示されているようなヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)10.0gを投入した。次に、80℃の水250gを、前記ビーカに追加して投入した後、ビーカ内容物を、撹拌機で230rpmの速度で、30分間撹拌した。その後、最終ビーカ内容物の重さが500gになるように、室温の水を投入し、2重量%の濃度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液を製造した。その後、前記ビーカ内容物を、撹拌機で230rpmの速度で30分間撹拌した後、自然冷却した。
Figure 2015077129
(2)飲料組成物の製造
精製糖(refined sugar)、甘味料(Daepyung Co.,Ltd.、酵素処理ステビア)、前記(1)で製造されたヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液、及び精製水を下記表2に示された比率で混合した後、室温(約25℃)で撹拌機で、300rpmの速度で30分間撹拌した。結果として、飲料組成物を得た。ただし、本材料を添加せずとも、甘味料とセルロースエーテルとの添加効果を確認するには、何らの問題もないために、前記飲料組成物に、本材料を添加していない。
Figure 2015077129
(評価例)
<評価例1:5点尺度法による飲料組成物の物性評価>
前記実施例1〜8及び比較例1,2で製造された飲料組成物の不快味強度、甘味強度及びボディ感を、下記のような方法で評価し、その結果を下記表4に示した。本明細書で、「ボディ感(body viscosity)」とは、口中全体で感じられる重みまたは質感を意味する。
(評価方法)
(1)評価人数:10人(訓練された官能検査要員)
(2)評価方法:
前記各飲料組成物の不快味強度、甘味強度及びボディ感について、官能検査を下記のような方法で実施した。具体的には、前記官能検査は、前記各飲料組成物を製造した後、10分以内に進めた。すなわち、非常に劣悪(1点)、劣悪(2点)、普通(3点)、良好(4点)及び非常に良好(5点)と尺度を定め、官能検査を実施した。
<評価例2:飲料組成物の熱量評価>
前記各飲料組成物の熱量に対し、下記のような方法で実施し、その結果を、 下記表4に示した。具体的には、前記各飲料組成物の熱量は、アトウォーターインデックス(Atwater index)を使用して計算した。このとき、熱量栄養素(calorie nutrient)は、熱量計(calorimeter)で燃焼するときと、人体内で燃焼するときとの発熱量が異なる。熱量計内では、炭水化物は、1g当たり4.1kcal、脂肪は、1g当たり9.45kcal、タンパク質は、1g当たり5.65kcalの熱量を発生させる。しかし、体内の吸収過程で、炭水化物は平均98%、脂肪は95%、タンパク質は92%だけが体内に吸収されるので、実際に栄養素を摂取したときに生じる熱量は、炭水化物の場合は、1g当たり4kcal、脂肪の場合は、1g当たり9kcal、タンパク質の場合は、1g当たり4kcalである。下記表3は、精製糖、甘味料(酵素処理ステビア)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース各100g当たりの一般的栄養組成を示している。下記表3に基づいた下記表4の熱量を計算した。
Figure 2015077129
*** 甘味料は、100g当たり13.3gの非栄養素を含む
Figure 2015077129
前記表4を参照すれば、実施例1〜8で製造されたヒドロキシプロピルメチルセルロース含有飲料組成物(甘味料含有)は、比較例2で製造されたヒドロキシプロピルメチルセルロース未含有飲料組成物(甘味料含有)に比べ、不快味強度は低く、甘味強度は、ほぼ同等レベルであり、ボディ感は、高いということが分かった。一方、比較例1で製造された飲料組成物(精製糖含有)は、不快味強度が低く、甘味強度及びボディ感は高いが、多量の精製糖を含むので、製造コスト及びカロリーが高いという短所がある。
以上、実施例を参照し、本発明による望ましい実施例について説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって決まらなければならないのである。
本発明の低カロリー飲料組成物は、例えば、甘味飲料関連の技術分野に効果的に適用可能である。

Claims (8)

  1. 水、本材料、40以上の甘味度を有する甘味料、及びセルロースエーテルを含む飲料組成物。
  2. 前記本材料は、炭酸、アルコール、果汁、牛乳成分、食餌性纎維、着色剤、着香料、クエン酸、コーヒー成分、ビタミン、豆乳成分、チョコレート成分及び植物抽出液、またはそれらの組み合わせを含み、前記本材料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部であることを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
  3. 前記甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、アリテーム、タウマチン、シクラメート、グリシリジン、またはそれらの組み合わせを含む人工甘味料;及びステビオシド、酵素処理ステビア、レバウジオシドA、またはそれらの組み合わせを含む天然甘味料;からなる群から選択された少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
  4. 前記甘味料の含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜0.5重量部であることを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
  5. 前記セルロースエーテルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
  6. 前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロポキシ基の含量が4〜12重量%であり、メトキシ基の含量が19〜30重量%であり、粘度が3〜100,000cpsであることを特徴とする請求項5に記載の飲料組成物。
  7. 前記セルロースエーテルの含量は、前記飲料組成物100重量部に対して、0.01〜2重量部であることを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
  8. 前記飲料組成物は、40kcal/100ml以下の熱量を有することを特徴とする請求項1に記載の飲料組成物。
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