JP2013169204A - 砂糖代替甘味料 - Google Patents
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Abstract
【課題】砂糖は、消費者にとって最も親しまれている食品甘味料であるが、その過剰摂取は、肥満、虫歯、糖尿病などの生活習慣病のリスクファクターである。代替に用いられる高甘味度甘味料は一般に風味バランスが砂糖に比べて劣り、独特の苦味が付与されてしまうため、嗜好バランスが崩れてしまう。本発明は、砂糖と同等の呈味性及びボディ感を有し、かつ低カロリーである代替甘味料及び該甘味料を含有する低カロリー飲食物を提供することを目的とする。
【解決手段】高甘味度甘味料に対して、(1)乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:65%以上、(2)非重合体カテキン中のガレート体率:2%以下、(3)シュウ酸含量:2%以下、(4)カフェイン含量:2%以下であるチャ抽出物を、(a)/(b)=1〜1000となるように配合することにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】高甘味度甘味料に対して、(1)乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:65%以上、(2)非重合体カテキン中のガレート体率:2%以下、(3)シュウ酸含量:2%以下、(4)カフェイン含量:2%以下であるチャ抽出物を、(a)/(b)=1〜1000となるように配合することにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、高甘味度甘味料に対して特定の成分組成を有するチャ抽出物を配合することにより、砂糖と同等の呈味性及びボディ感を有し、かつ低カロリーである代替甘味料及び該甘味料を含有する低カロリー飲食物を得ることに関するものである。
人が豊かな食生活を営む上で、加工食品には、必須栄養素の付与、健康の増進のみならず、消費者の嗜好性を満たした「おいしさ」が求められ、その中で甘味料の占める役割は非常に重要である。砂糖は、消費者にとって最も親しまれている食品甘味料として広範囲に使用されている。しかしながらその一方で、砂糖の過剰摂取は、肥満、虫歯、糖尿病などの生活習慣病のリスクファクターである。このような社会的背景から、近年、アスパルテーム、ステビア抽出物、スクラロース、ネオテームなどに代表される高甘味度甘味料や、エリスリトールやマルチトールなどの糖アルコール類が、主に加工食品原料として用いられている。これらの甘味料は、血糖コントロールが必要な疾病患者のみならず、一般消費者に肥満防止を意識させることができる、いわゆる「低カロリー食品」「カロリーオフ食品」「ゼロキロカロリー食品」を設計するための加工食品の原材料として定着しつつあるが、やはり砂糖と比較すると、一般に甘味と風味が劣り、コク味が減少し、さらに独特の苦味が付与されてしまうため、嗜好バランスが崩れてしまう。
このような問題を解決するための技術として、従来より高甘味度甘味料の呈味を改善しようとする試みがなされてきた。糖アルコールと天然食物繊維を組み合わせた甘味料組成物(例えば、特許文献1参照。)が提供されている。また、高甘味度甘味料含有飲料の呈味改善のために、所定の有機酸、及び、又は有機酸の塩を添加する技術(例えば、特許文献2参照。)が提供されている。さらに、甘蔗由来の蒸留物又は画分を有効成分とする風味改善剤(例えば、特許文献3参照。)が提供されている。
しかしながら、従来のいずれの改善例も、嗜好バランスの改善にはいたっていないことや、用途が限定的であること、また大量摂取した際に下痢を誘発するなどの健康被害が懸念されることから、実用的な利用において十分なものではなかった。
すなわち、本発明は、高甘味度甘味料に対して特定の成分組成を有するチャ抽出物を配合することにより、砂糖と同等の呈味性及びボディ感を有し、かつ低カロリーである代替甘味料及び該甘味料を含有する低カロリー飲食物を得ることを課題とする。
すなわち、本発明は、高甘味度甘味料に対して特定の成分組成を有するチャ抽出物を配合することにより、砂糖と同等の呈味性及びボディ感を有し、かつ低カロリーである代替甘味料及び該甘味料を含有する低カロリー飲食物を得ることを課題とする。
本発明者らは、砂糖と同等の呈味及びボディ感を有する甘味料及び該甘味料を含有する飲食物を得る目的で鋭意研究を重ねた結果、高甘味度甘味料をベースとし、特定の成分組成を有するチャ抽出物を一定の配合割合で使用することにより、甘味料の呈味性を飛躍的に改善し、砂糖と同様の呈味性を有する飲食物、特に低カロリー飲料(コーヒー飲料,紅茶飲料,炭酸飲料,スポーツ飲料等)を得る方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、砂糖を使用せずに、砂糖と同様の風味バランスを有する砂糖代替甘味料に関するものである。
すなわち、本発明は、砂糖を使用せずに、砂糖と同様の風味バランスを有する砂糖代替甘味料に関するものである。
本発明の砂糖代替甘味料は、砂糖と同等の甘味及び風味バランスを有しながら、砂糖と比べて甘味度が100倍から600倍程度と強い。よって、自ずと使用量も100〜600分の1程度まで低減させることが出来るため、その分砂糖由来のカロリーを低減させることができることを特徴とする。
本発明における高甘味度甘味料とは、特に限定するものではないが、甘味度が砂糖に対して10倍以上有する物質の総称である。具体的には、植物からの抽出及び精製により得られる物質{ステビア抽出物(甘味度(ショ糖を1とした場合。以下、同じ):150〜400)、グリチルリチン(甘味度:250)、ソーマチン(甘味度:3000〜5000)、モネリン(甘味度:3000)}、アミノ酸を基本骨格とする物質{アスパルテーム(甘味度:200)、アリテーム(甘味度:2000〜2900)}、上述に分類されないその他の物質(サッカリン(甘味度:300〜500)、チクロ(甘味度:30〜40)、アセスルファムK(甘味度:200)、スクラロース(甘味度:600)、ズルチン(甘味度:200〜250))のいずれも使用することができる。好ましくは、これまでの使用実績及び安全性に関する調査などの観点より、ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ネオテームがよく、さらに好ましくは天然由来の植物抽出物であるステビアである。
ステビアは、キク科ステビア属の多年生の草木であり、その葉に10%程度(乾燥重量あたり)含まれているステビオールを骨格とする配糖体が甘味成分の主体である。主なステビオール配糖体にはステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドC、及びズルコサイドA等があり、乾燥葉を抽出・精製して製造することが知られている。それぞれのステビオール配糖体は、甘味とともに特有の苦味を有するため、現状では幅広く使用しにくいため、ステビオール配糖体を、呈味安定性の向上のために、80%以上に純度を増加させた精製物が食品用原料として広く販売されている。本発明において、ステビオール配糖体含量は特に限定するものではないが、好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
本発明に用いることができるチャ抽出物は、ツバキ科植物であるチャ(Camellia sinensis)の葉を用いるものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは発酵工程を経ることなく調製した不発酵茶である緑茶を原料として得られるものであり、以下の組成を満たすものである。
乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:65〜100%
非重合体カテキン中のガレート体率:0〜2%
シュウ酸含量:2%以下
カフェイン含量:2%以下
非重合体カテキン中のガレート体率:0〜2%
シュウ酸含量:2%以下
カフェイン含量:2%以下
チャ抽出物を得る方法としては、特に限定するものではなく、例えば、チャを粉砕したものを、水又は熱水もしくはグリセリンやエタノール等のアルコールにより抽出した画分、あるいは、水又は熱水もしくはグリセリンやエタノール等のアルコールにより抽出した画分に酢酸エチルやアセトンを加えて分画したときの酢酸エチルやアセトン画分より得ることができる。好ましくは、茶葉又は茶葉を粉砕したものを、水又は熱水より抽出した画分に酢酸エチル又はアセトンを加えて分画したときの酢酸エチルやアセトン画分より得る方法である。抽出物は、液状のままでも用いることができるが、望ましくは噴霧乾燥や凍結粉砕などにより粉末化された物が使用しやすい。
このように調製したチャ抽出物には、(−)−エピカテキン、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキンガレート、又はこれらを加熱した際に生成される異性体からなる8種類の非重合体カテキン類が含有され、その含量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量可能である。その成分比率は、植物の種類や品種、産地などにも影響される。また、工業的に精製などの工程により特定の成分比率を増加させた製品も市販されている。
チャ抽出物中の非重合体カテキン含量は、一般的に市販されているチャ抽出物中に20%〜100%の割合で含有されている。しかしながら、抽出物中の総カテキン量が少なくなると、緑茶由来のアミノ酸あるいは有機酸などにより複雑な味を有してしまい、高甘味度甘味料と併用した際に製造毎にばらつきが生じてしまう。よって、チャ抽出物中の非重合体カテキン含量は、効果の点より、好ましくはチャ抽出物中に65%以上、さらに好ましくは70%以上である。
なお、カテキン類中の(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキンガレート、あるいはこれらの熱異性体である(−)−カテキンガレート及び(−)−ガロカテキンガレートは、その分子構造中に没食子酸がエステル結合されていることから、ガレート体と称される。ガレート体は総じてたんぱく質との吸着反応性が高く、収斂味を有し、加工食品中において沈殿や凝集物を発生させる原因ともなるため、非重合体カテキン含量に対するガレート体の含量は2%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下である。
また、チャ抽出物中には、原料由来のシュウ酸やカフェインが含有されるが、これらも、加工食品中において沈殿や凝集物を発生させる可能性があるため、チャ抽出物中のシュウ酸及びカフェイン含量は5%以下であることが好ましく、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下である。
本発明における、高甘味度甘味料(a)とチャ抽出物(b)の組成比は、成分の甘味度を考慮した呈味バランスを考慮して調整することが好ましく、いずれも最終的に使用する形態に均一に分散あるいは溶解して含有され、その含量組成比は、通常(a)/(b)=1〜1000であることが好ましく、好ましくは(a)/(b)=1〜500であり、さらに好ましくは(a)/(b)=10〜200である。
高甘味度甘味料とチャ抽出物は、加工食品に対してそれぞれの組成比で配合されることが適当であるが、配合しやすさを考慮して、それぞれ粉末状態に加工したものを、ブレンダーにより粉体混合しても良い。また、高甘味度甘味料とチャ抽出物をいったん水に溶解したものを、スプレードライヤーなどにより乾燥粉末化しても良く、その際にバインダーとしてデキストリンや食物繊維などを併用しても良い。さらには高感度甘味料とチャ抽出物をいったん粉体混合した後に、デキストリンや食物繊維などといっしょに造粒加工しても良い。
ここでいう食物繊維とは、人の消化酵素では消化することのできない食物成分であり、小麦ふすまに含まれるセルロースに代表される不溶性食物繊維と、果物に含まれるペクチンに代表される水溶性食物繊維に大別され、いずれも本発明に使用することができるが、好ましくは加工食品への適用範囲が広い水溶性食物繊維がよい。これらは物性上、80%(w/w)エタノールには不溶である。代表的な素材として、例えば、ペクチン、ガラクトマンナン、低分子化アルギン酸、難消化性デキストリン、ポリデキストロースやチコリファイバーなどを挙げることができる。そのなかでも、加工安定性の面で特に好ましくはガラクトマンナン、難消化性デキストリン及びポリデキストロースから選ばれる1種又は2種類以上である。より好ましくはガラクトマンナンと難消化性デキストリンから選ばれる1種又は2種類以上である。最も好ましくはガラクトマンナンである。このような水溶性食物繊維は1種類単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。2種類以上の組み合わせとしては特に制限されない。
前記ガラクトマンナンとしては、ガラクトマンナンを主成分とするグアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、セスバニアガム、フェヌグリーク、低分子化ガラクトマンナンなどの天然粘質物が挙げられる。粘度の面から特に好ましくは低分子化ガラクトマンナンである。低分子化ガラクトマンナンは、前記のガラクトマンナンを加水分解し低分子化することにより得られるものである。加水分解の方法としては、酵素分解法、酸分解法など、特に限定するものではないが、分解物の分子量が揃い易い点から酵素分解法が好ましい。酵素分解法に用いられる酵素は、マンノース直鎖を加水分解する酵素であれば市販のものでも天然由来のものでも特に限定されるものではないが、アスペルギルス属菌やリゾープス属菌などに由来するβ−マンナナーゼが好ましい。市販品としては、サンファイバー(太陽化学株式会社)などが挙げられる。ガラクトマンナン分解物の分子量としては特に限定されるものではないが、水への溶解性及び水溶液の粘度への影響を考慮し、分子量は100,000以下であることが好ましく、さらに好ましくは30,000以下である。
次に実施例、及び試験例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例などに何ら制約されるものではない。
実施例及び比較例として用いた試料は以下のとおりである。
A:チャ及び植物抽出物
1.サンフェノンXLB−102:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:72.4%、非重合体カテキン中のガレート体率:2%、シュウ酸含量:0.3%、カフェイン含量:0.8%)
2.サンフェノンBG−5:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:75.3%、非重合体カテキン中のガレート体率:37%、シュウ酸含量:0.2%、カフェイン含量:0.7%)
3.サンフェノンBG−3:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:86.5%、非重合体カテキン中のガレート体率:54%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:0.8%)
4.サンフェノンEGCg:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:96.7%、非重合体カテキン中のガレート体率:99%、シュウ酸含量:0.01%、カフェイン含量:0%)
5.カメリアエキス30S:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:25.1%、非重合体カテキン中のガレート体率:49%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:7.2%)
6.紅茶エキスNo.1(工場試作品):紅茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:3.5%、非重合体カテキン中のガレート体率:35%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:4.2%)
7.ウーロン茶エキスパウダー:ウーロン茶エキス(長興実業株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:8.2%、非重合体カテキン中のガレート体率:25%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:5.3%)
8.ビノフェロン:ブドウ種子抽出物(常磐植物化学研究所、プロアントシアニジン含量:90%以上)
A:チャ及び植物抽出物
1.サンフェノンXLB−102:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:72.4%、非重合体カテキン中のガレート体率:2%、シュウ酸含量:0.3%、カフェイン含量:0.8%)
2.サンフェノンBG−5:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:75.3%、非重合体カテキン中のガレート体率:37%、シュウ酸含量:0.2%、カフェイン含量:0.7%)
3.サンフェノンBG−3:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:86.5%、非重合体カテキン中のガレート体率:54%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:0.8%)
4.サンフェノンEGCg:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:96.7%、非重合体カテキン中のガレート体率:99%、シュウ酸含量:0.01%、カフェイン含量:0%)
5.カメリアエキス30S:緑茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:25.1%、非重合体カテキン中のガレート体率:49%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:7.2%)
6.紅茶エキスNo.1(工場試作品):紅茶抽出物(太陽化学株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:3.5%、非重合体カテキン中のガレート体率:35%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:4.2%)
7.ウーロン茶エキスパウダー:ウーロン茶エキス(長興実業株式会社、乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:8.2%、非重合体カテキン中のガレート体率:25%、シュウ酸含量:0.1%、カフェイン含量:5.3%)
8.ビノフェロン:ブドウ種子抽出物(常磐植物化学研究所、プロアントシアニジン含量:90%以上)
B:甘味料
9.ビートグラニュー糖:砂糖(ホクレン農業協同組合連合会)
10.レバウディオJ−100:ステビア抽出物(守田化学工業株式会社)、乾燥重量中のステビオール配糖体含量:98%
11.PALSWEET DIET:アスパルテーム(味の素株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
12.サネットD:アセスルファムカリウム(キリン協和フーズ株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
13.スクラロース:スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
14.ネオテーム:ミラスィー200(DSP五協フード&ケミカル)、乾燥重量中の純度:2%
9.ビートグラニュー糖:砂糖(ホクレン農業協同組合連合会)
10.レバウディオJ−100:ステビア抽出物(守田化学工業株式会社)、乾燥重量中のステビオール配糖体含量:98%
11.PALSWEET DIET:アスパルテーム(味の素株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
12.サネットD:アセスルファムカリウム(キリン協和フーズ株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
13.スクラロース:スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)、乾燥重量中の純度:100%
14.ネオテーム:ミラスィー200(DSP五協フード&ケミカル)、乾燥重量中の純度:2%
C:食物繊維あるいはデキストリン
15.サンファイバーR(太陽化学株式会社、ガラクトマンナン分解物)
16.ライテスウルトラ(ダニスコジャパン株式会社、ポリデキストロース)
17.ファイバーソル(松谷化学工業株式会社、難消化性デキストリン)
18.フジFF(フジ日本精糖株式会社、イヌリン(フルクタン))
19.サンデック#70(三和澱粉工業株式会社、デキストリン)
15.サンファイバーR(太陽化学株式会社、ガラクトマンナン分解物)
16.ライテスウルトラ(ダニスコジャパン株式会社、ポリデキストロース)
17.ファイバーソル(松谷化学工業株式会社、難消化性デキストリン)
18.フジFF(フジ日本精糖株式会社、イヌリン(フルクタン))
19.サンデック#70(三和澱粉工業株式会社、デキストリン)
試験例1
甘味料としてステビア抽出物(試料10)を用いて、各試料を所定濃度に溶解させ、クエン酸ナトリウムを用いてpH3.3に調整した0.04%クエン酸水溶液を調製し、砂糖(試料9)のみ配合したクエン酸溶液を対照として、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価し、その平均点を求めた。なお、各評価の5段階の基準は以下のとおりである。
甘味料としてステビア抽出物(試料10)を用いて、各試料を所定濃度に溶解させ、クエン酸ナトリウムを用いてpH3.3に調整した0.04%クエン酸水溶液を調製し、砂糖(試料9)のみ配合したクエン酸溶液を対照として、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価し、その平均点を求めた。なお、各評価の5段階の基準は以下のとおりである。
I:甘味…5点:非常に甘味が強い、4点:やや甘味が強い、3点:甘い、2点:やや甘味が弱い、1点:甘味が弱い
II:ボディ感…5点:非常にボディ感を感じる、4点:ややボディ感を感じる、3点:わずかにボディ感を感じる、2点:あまりボディ感を感じない、1点:まったくボディ感を感じない
III:苦味・異味…5点:苦味・異味を感じない、4点:わずかに苦味・異味を感じる、3点:苦味・異味を感じる、2点:苦味・異味を強く感じる、1点:苦味・異味を非常に強く感じる
IV:後味…5点:非常に後味がよい、4点:後味が良い、3点:やや後味が悪い、2点:後味が悪い、1点:後味が非常に悪い
V:好み…5点:非常に好きである、4点:好きである、3点:やや好きである、2点:やや嫌いである、1点:嫌いである
II:ボディ感…5点:非常にボディ感を感じる、4点:ややボディ感を感じる、3点:わずかにボディ感を感じる、2点:あまりボディ感を感じない、1点:まったくボディ感を感じない
III:苦味・異味…5点:苦味・異味を感じない、4点:わずかに苦味・異味を感じる、3点:苦味・異味を感じる、2点:苦味・異味を強く感じる、1点:苦味・異味を非常に強く感じる
IV:後味…5点:非常に後味がよい、4点:後味が良い、3点:やや後味が悪い、2点:後味が悪い、1点:後味が非常に悪い
V:好み…5点:非常に好きである、4点:好きである、3点:やや好きである、2点:やや嫌いである、1点:嫌いである
結果(平均値)を表1〜3に示した。なお、対照である砂糖は、それぞれI:5.0 II:5.0 III:5.0 IV:5.0 V:4.5 とし、I〜Vまでの平均値がそれぞれ4点以上であるものを良好としている。
表1〜3において、ステビア抽出物に特定の成分組成を有するチャ抽出物を所定割合で添加することにより、ステビア抽出物単体を用いた場合と比較し、風味バランス及び好みが砂糖と近いレベルに改善された。また、その改善効果は、食物繊維やデキストリンを配合しても悪化せず、ガラクトマンナンと組み合わせた際にはチャ抽出物単独よりも高い改善効果が見られた。
試験例2:甘味料配合中性飲料(紅茶)での評価
紅茶葉100gに対して、3Lの湯(摂氏95度)を加えて時々攪拌しながら8分間抽出し、茶殻を除去してから抽出液の液温が摂氏10度になるまで冷却した。冷却した抽出液を遠心分離してから最終濾過をおこない清澄な紅茶抽出液を得た。この抽出液に対して、甘味料としてステビア抽出物(試料10)を用いて、各試料が所定濃度になるように調整した。対照として、甘味料に砂糖(試料9)のみ配合した紅茶を同様に調製し、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価した結果(平均値)を表4に示した。
なお、対照である砂糖は、それぞれI:5.0 II:5.0 III:5.0 IV:5.0 V:4.5 とし、I〜Vまでの平均値がそれぞれ4点以上であるものを良好としている。各評価の5段階の基準は試験例1のとおりである。
紅茶葉100gに対して、3Lの湯(摂氏95度)を加えて時々攪拌しながら8分間抽出し、茶殻を除去してから抽出液の液温が摂氏10度になるまで冷却した。冷却した抽出液を遠心分離してから最終濾過をおこない清澄な紅茶抽出液を得た。この抽出液に対して、甘味料としてステビア抽出物(試料10)を用いて、各試料が所定濃度になるように調整した。対照として、甘味料に砂糖(試料9)のみ配合した紅茶を同様に調製し、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価した結果(平均値)を表4に示した。
なお、対照である砂糖は、それぞれI:5.0 II:5.0 III:5.0 IV:5.0 V:4.5 とし、I〜Vまでの平均値がそれぞれ4点以上であるものを良好としている。各評価の5段階の基準は試験例1のとおりである。
本試験において、試験例1で得られた傾向と同様に、ステビア抽出物に特定の成分組成を有するチャ抽出物を所定割合で添加することにより、ステビア抽出物単体を用いた場合と比較し、風味バランス及び好みが砂糖と近いレベルに改善された。また、その改善効果は、食物繊維やデキストリンを配合しても悪化せず、ガラクトマンナンと組み合わせた際にはチャ抽出物単独よりも高い改善効果が見られた。
試験例3
高甘味度甘味料としてアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム(試料11〜14)を用いて、試料を所定濃度に溶解させ、クエン酸ナトリウムを用いてpH3.3に調整した0.04%クエン酸水溶液を調製し、砂糖(試料9)のみ配合したクエン酸溶液を対照として、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価した結果(平均値)を表5〜7に示した。
なお、対照である砂糖は、それぞれI:5.0 II:5.0 III:5.0 IV:5.0 V:4.5 とし、I〜Vまでの平均値がそれぞれ4点以上であるものを良好としている。各評価の5段階の基準は試験例1のとおりである。
高甘味度甘味料としてアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム(試料11〜14)を用いて、試料を所定濃度に溶解させ、クエン酸ナトリウムを用いてpH3.3に調整した0.04%クエン酸水溶液を調製し、砂糖(試料9)のみ配合したクエン酸溶液を対照として、男女合計10名のパネラーに、I:甘味 II:ボディ感 III:苦味・異味 IV:後味 V:好み を5段階評価した結果(平均値)を表5〜7に示した。
なお、対照である砂糖は、それぞれI:5.0 II:5.0 III:5.0 IV:5.0 V:4.5 とし、I〜Vまでの平均値がそれぞれ4点以上であるものを良好としている。各評価の5段階の基準は試験例1のとおりである。
本試験において、試験例1で得られた傾向と同様に、各種高甘味度甘味料に特定の成分組成を有するチャ抽出物を所定割合で添加することにより、ステビア抽出物単体を用いた場合と比較し、風味バランス及び好みが砂糖と近いレベルに改善された。
本発明によれば、高甘味度甘味料をベースとして、特定の成分組成を有するチャ抽出物を一定の配合割合で使用することにより、砂糖摂取時に懸念される食品の高カロリー化及び血糖値の上昇を防ぎながら、かつ砂糖と同様の風味バランスを有する、砂糖代替甘味料を提供することができるため、産業上の利用可能性が非常に高いと考えられる。
Claims (7)
- (a)高甘味度甘味料に対して、
(1)乾燥重量あたりの非重合体カテキン含量:65%以上
(2)非重合体カテキン中のガレート体率:2%以下
(3)シュウ酸含量:2%以下
(4)カフェイン含量:2%以下
である(b)チャ抽出物を、(a)/(b)=1〜1000となるように配合することを特徴とする砂糖代替甘味料。 - 請求項1に記載の高甘味度甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、ソーマチン、ステビア抽出物からなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1記載の砂糖代替甘味料。
- 請求項1記載の高甘味度甘味料が、乾燥重量中の純度が95%以上であるアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、ソーマチンの群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載の砂糖代替甘味料。
- 請求項1記載の高甘味度甘味料が、乾燥重量中のステビオール配糖体含量が80%以上であるステビア抽出物であることを特徴とする請求項1記載の砂糖代替甘味料。
- 食物繊維を配合することを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の砂糖代替甘味料。
- ガラクトマンナンを配合することを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の砂糖代替甘味料。
- 請求項1〜6いずれか記載の砂糖代替甘味料を0.005〜0.1重量%含有する飲食品。
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