JP2015076322A - ウインドウ用面状発熱体および車両用窓 - Google Patents

ウインドウ用面状発熱体および車両用窓 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂基材を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体および車両用窓を提供する。【解決手段】ウインドウ用面状発熱体は、平面状または曲面状の表面を有する樹脂基材1と、樹脂基材1に設けられた導電性シートからなる発熱体2とを備えている。発熱体2は、樹脂基材1の表面の形状に沿って面状に広がる互いに分割された第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを備える。第2の発熱領域2bの電流が流れる方向に直交する方向の幅が、第1の発熱領域2aの電流が流れる方向に直交する方向の幅および第3の発熱領域2cの電流が流れる方向に直交する方向の幅よりも狭くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、ウインドウ用面状発熱体および車両用窓に関する。
従来より、自動車のウインドウの表面には、ウインドウの曇りや凍結を取り除くためのデフォッガが付設されている。特に、自動車のリアウインドウの表面に付設されるデフォッガとしては、発熱体としての導電線を形成した熱線式デフォッガが用いられている。また、自動車等の車両の窓ガラスに電極ワイヤを埋め込み、電極ワイヤに電流を通して加熱する電熱窓ガラスも知られている。
たとえば特許文献1には、早急に視界を確保したい部分を優先的に解曇または解凍するために、透明導電性薄膜の比抵抗を場所により変えた自動車用リヤウインドウガラスが記載されている(たとえば特許文献1の第3欄、第6欄および第7欄参照)。
図21に、従来の特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスの模式的な平面図を示す。特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスは、発熱体としての透明導電性薄膜100の両側のそれぞれに、透明導電性薄膜100に通電するための電極104が設けられた構造を有している。ここで、透明導電性薄膜100の上側部101と下側部103とが比抵抗の低い部分となっており、上側部101と下側部103との間の中間部102が比抵抗の高い部分となっている。このような構造を有する特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスに蒸気を吹き付けて曇らせた後、透明導電性薄膜100に通電したところ、透明導電性薄膜100の比抵抗の高い中間部102を中心として、短時間のうちに曇りが除去されたとされている(たとえば特許文献1の第7欄参照)。
特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスは、以下のように作製されている(たとえば特許文献1の第6欄および第7欄参照)。まず、自動車用リヤウインドウガラス形状の透明基板を有機溶剤と純水で十分に洗浄した後、電極104としてガラスフリットの入った銀ペーストを透明基板の上辺と下辺とにそれぞれスクリーン印刷し、乾燥した後に焼き付ける。
次に、透明基板全体をスパッタリング真空槽に入れ、スパッタリングにより、透明基板の表面上に透明導電性薄膜100を形成する。次に、透明導電性薄膜100の中間部102の加熱温度が、上側部101および下側部103の加熱温度よりも低くなるようにしてレーザビーム加熱を行なう。これにより、透明導電性薄膜100の中間部102の比抵抗を、上側部101および下側部103の比抵抗よりも高くした特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスが作製される。
実公平4−50203号公報
上述のように、特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスは、レーザビームの照射による透明導電性薄膜100の加熱温度を変えることによって、比抵抗の高い領域(中間部102)と比抵抗の低い領域(上側部101および下側部103)とを作り分けている。
しかしながら、特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスの透明基板としてポリアクリロニトリルやポリカーボネートなどの樹脂基材を用いた場合には、レーザビームの照射による透明導電性薄膜100の加熱温度を130℃以上といった高温にした場合には、透明基板が軟質化してしまうため、特許文献1に記載の方法を用いることができないという問題があった。
上記の事情に鑑みて、樹脂基材を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体および車両用窓を提供することを目的とする。
本発明の一例である第1の態様によれば、平面状または曲面状の表面を有する樹脂基材と、樹脂基材に設けられた導電性シートからなる発熱体とを備え、発熱体は、樹脂基材の表面の形状に沿って面状に広がる、互いに分割された第1の発熱領域と第2の発熱領域と第3の発熱領域とを備えるとともに、第1の発熱領域と第2の発熱領域とを直列に接続する第1の接続部と、第2の発熱領域と第3の発熱領域とを直列に接続する第2の接続部と、外部電源から電流を供給するための、第1の発熱領域の第1の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第1の給電部と、第3の発熱領域の第2の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第2の給電部とを備え、第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅が、第1の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅および第3の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅よりも狭くなっているウインドウ用面状発熱体を提供することができる。
本発明の他の一例である第2の態様によれば、本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体を含む車両用窓を提供することができる。
上記の態様によれば、樹脂基材を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体および車両用窓を提供することができる。
実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の裏面の模式的な平面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の発熱体に用いられる導電性シートの一例である導電性メッシュの模式的な拡大平面図である。 図2のIII−IIIに沿った模式的な断面図である。 図2のIV−IVに沿った模式的な断面図である。 図2のV−Vに沿った模式的な断面図である。 図2のVI−VIに沿った模式的な断面図である。 図1のVII−VIIに沿った模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の一例のフローチャートである。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体作製工程の一部を図解する模式的な断面図である。 図9のX−Xに沿った模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体作製工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 図11のXII−XIIに沿った模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体設置工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体設置工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体設置工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体設置工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の発熱体設置工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の作用効果を図解する模式的な平面図である。 実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の裏面の模式的な平面図である。 実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の作用効果を図解する模式的な平面図である。 従来の特許文献1に記載の自動車用リアウインドウガラスの模式的な平面図である。
以下、本発明の一例である実施の形態について説明する。なお、実施の形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
[実施の形態1]
<ウインドウ用面状発熱体の構造>
図1に、本発明の一例である実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の裏面の模式的な平面図を示す。図1に示すように、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体は、ポリカーボネートからなる樹脂基材1と、樹脂基材1の表面とは反対側の裏面に設けられた導電性シートからなる発熱体2とを備えている。発熱体2は、互いに分割された、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを備えている。第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cは、それぞれ、樹脂基材1の表面の形状に沿って面状に広がっている。また、樹脂基材1の一方の端から他方の端(本実施の形態においては、図1の左側の端から右側の端)にかけて、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cが、間隔を空けて、この順に配置されている。樹脂基材1は、平面状または曲面状のいずれの表面を有していてもよい。
また、発熱体2は、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bとを直列に接続する第1の接続部4aと、第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを直列に接続する第2の接続部4bとを備えている。ここで、第1の接続部4aは、第1の発熱領域2aの下端と第2の発熱領域2bの下端とを電気的に接続している。また、第2の接続部4bは、第2の発熱領域2bの上端と第3の発熱領域2cの上端とを電気的に接続している。
さらに、発熱体2は、第1の発熱領域2aの上端に電気的に接続された鉤状の第1の給電部3aと、第3の発熱領域2cの下端に電気的に接続された鉤状の第2の給電部3bとを備えている。第1の給電部3aおよび第2の給電部3bは、外部電源(図示せず)から第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cに電流を供給するために設けられている。また、第1の給電部3aは、第1の発熱領域2aの第1の接続部4aが設けられている側と対向する側に設けられており、第2の給電部3bは、第3の発熱領域2cの第2の接続部4bが設けられている側と対向する側に設けられている。
すなわち、第1の発熱領域2aの電流が流れる方向(以下、「電流方向」という。)の一端(上端)には、第1の発熱領域2aの電流が流れる方向に直交する方向(以下、「電流直交方向」という。)に延在するように、第1の給電部3aが設けられている。また、第1の発熱領域の電流方向の他端(下端)には、第1の発熱領域2aの電流直交方向に延在するように、第1の接続部4aが設けられている。第1の給電部3aと第1の接続部4aとは、第1の発熱領域2aの電流方向において、第1の発熱領域2aを挟んで向かい合っている。
また、第2の発熱領域2bの電流方向の一端(下端)には、第2の発熱領域2bの電流直交方向に延在するように、第1の接続部4aが設けられている。また、第2の発熱領域2bの電流方向の他端(上端)には、第2の発熱領域2bの電流直交方向に延在するように、第2の接続部4bが設けられている。第1の接続部4aと第2の接続部4bとは、第2の発熱領域2bの電流方向において、第2の発熱領域2bを挟んで向かい合っている。
さらに、第3の発熱領域2cの電流方向の一端(上端)には、第3の発熱領域2cの電流直交方向に延在するように、第2の接続部4bが設けられている。また、第3の発熱領域2cの電流方向の他端(下端)には、第3の発熱領域2cの電流直交方向に延在するように、第2の給電部3bが設けられている。第2の接続部4bと第2の給電部3bとは、第3の発熱領域2cの電流方向において、第3の発熱領域2cを挟んで向かい合っている。
実施の形態1のウインドウ用面状発熱体において、電流は、第1の給電部3aまたは第2の給電部3bのいずれからでも供給可能である。第1の給電部3aまたは第2の給電部3bから電流を供給した場合には、通電によって、導電性シートからなる発熱体2の第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cがそれぞれ自身の電気抵抗によって発熱し、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cで発生した熱が樹脂基材1の表面に伝導して、ウインドウ用面状発熱体の表面が加熱されることになる。
たとえば、第1の給電部3aから電流を供給した場合には、電流は、第1の給電部3aから第1の発熱領域2aを通って第1の発熱領域2aの下側の第1の接続部4aに流れ、その後、第1の接続部4aから第2の発熱領域2bを通って第2の発熱領域2bの上側の第2の接続部4bに流れ、そして、第2の接続部4bから第3の発熱領域2cを通って第3の発熱領域2cの下側の第2の給電部3bに流れることになる。
また、たとえば、第2の給電部3bから電流を供給した場合には、電流は、第2の給電部3bから第3の発熱領域2cを通って第3の発熱領域2cの上側の第2の接続部4bに流れ、その後、第2の接続部4bから第2の発熱領域2bを通って第2の発熱領域2bの下側の第1の接続部4aに流れ、そして、第1の接続部4aから第1の発熱領域2aを通って第1の発熱領域2aの上側の第1の給電部3aに流れることになる。
ここで、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体において、第2の発熱領域2bの電流直交方向の幅bは、第1の発熱領域2aの電流直交方向の幅aおよび第3の発熱領域2cの電流直交方向の幅cよりも狭くなっている。
図2に、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の発熱体2に用いられる導電性シートの一例である導電性メッシュの模式的な拡大平面図を示す。導電性メッシュは、複数本の第1の導電線21と、複数本の第2の導電線22とを有している。第1の導電線21はそれぞれ互いに間隔を空けて第1の方向31に沿って延在しており、第2の導電線22はそれぞれ互いに間隔を空けて第1の方向31とは異なる方向である第2の方向32に沿って延在している。
また、複数の開口部24が形成されるように、第1の導電線21と第2の導電線22とが交差している。実施の形態1において、1本の第1の導電線21は、複数本の第2の導電線22のそれぞれと交点23で固定されており、1本の第2の導電線22は、複数本の第1の導電線21のそれぞれと交点23で固定されている。そして、隣り合う2本の第1の導電線21と、隣り合う2本の第2の導電線22とで取り囲まれた空隙の領域が開口部24となっている。
導電性メッシュの開口率は特に限定されないが、70%以上であることが好ましい。導電性メッシュの開口率を70%以上とした場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を樹脂基材1の表面側から見たときの第1の導電線21および第2の導電線22の視認性を低くすることができるため、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の透明性(可視光(波長360nm〜830nm)の少なくとも一部が透過する特性:可視光の透過率が向上するほど透明性が高くなる)を向上させることができる。したがって、この場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を自動車のリアウインドウ等の透明性が要求されるデフォッガ機能付きの車両用窓として好適に用いることができる。
なお、導電性メッシュの開口率[%]は、公知の式により算出することができる。たとえば、以下の式(I)により算出することができる。なお、式(I)において、網目は隣り合う2本の導電線間の内寸d3であり、ピッチは隣り合う2本の導電線の中心間の距離d4である。
導電性メッシュの開口率[%]=100×{(網目)/(ピッチ)}2 …(I)
図3に、図2のIII−IIIに沿った模式的な断面図を示す。図3に示すように、第1の導電線21は、ポリエステルからなる第1の芯線21aと、第1の芯線21aの外表面を被覆する銅からなる第1の被覆材21bとを有している。なお、第1の芯線21aおよび第1の被覆材21bは、それぞれ単層のみで構成されていてもよく、複数層から構成されていてもよい。なお、第1の芯線21aおよび/または第1の被覆材21bが複数層から構成される場合には、複数層を構成するそれぞれ層の材質はすべて同一であってもよく、その少なくとも1層が異なっていてもよい。
図2に示す第1の導電線21の太さd1は特に限定されないが、0.3mm以下とすることが好ましく、0.2mm以下とすることがより好ましく、0.08mm以下とすることがさらに好ましい。第1の導電線21の太さd1を0.3mm以下、0.2mm以下および0.08mm以下とするにつれて、第1の導電線21を細くしていくことができ、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を樹脂基材1の表面側から見たときの第1の導電線21の視認性を低くすることができるため、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の透明性を向上させることができる。したがって、この場合にも、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を自動車のリアウインドウ等の透明性が要求されるデフォッガ機能付きの車両用窓として好適に用いることができる。なお、第1の導電線21の太さd1は、たとえば図2に示すように、導電性メッシュの表面において、第1の導電線21の延在方向(第1の方向31)と直交する方向の長さである。
図4に、図2のIV−IVに沿った模式的な断面図を示す。図4に示すように、第2の導電線22は、ポリエステルからなる第2の芯線22aと、第2の芯線22aの外表面を被覆する銅からなる第2の被覆材22bとを有している。なお、第2の芯線22aおよび第2の被覆材22bも、それぞれ単層のみで構成されていてもよく、複数層から構成されていてもよい。なお、第2の芯線22aおよび/または第2の被覆材22bが複数層から構成される場合には、複数層を構成するそれぞれ層の材質はすべて同一であってもよく、その少なくとも1層が異なっていてもよい。
図2に示す第2の導電線22の太さd2は特に限定されないが、0.3mm以下とすることが好ましく、0.2mm以下とすることがより好ましく、0.08mm以下とすることがさらに好ましい。第2の導電線22の太さd2を0.3mm以下、0.2mm以下および0.08mm以下とするにつれて、第2の導電線22を細くしていくことができ、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を樹脂基材1の表面側から見たときの第2の導電線22の視認性を低くすることができるため、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の透明性を向上させることができる。したがって、この場合にも、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を自動車のリアウインドウ等の透明性が要求されるデフォッガ機能付きの車両用窓として好適に用いることができる。なお、第2の導電線22の太さd2は、たとえば図2に示すように、導電性メッシュの表面において、第2の導電線22の延在方向(第2の方向32)と直交する方向の長さである。
図5に、図2のV−Vに沿った模式的な断面図を示し、図6に、図2のVI−VIに沿った模式的な断面図を示す。図5および図6に示すように、第1の導電線21と、第2の導電線22とは、これらの交点23で、第1の芯線21aと第2の芯線22aとが熱融着することによって固定されている。
なお、第1の導電線21と第2の導電線22との固定方法は、第1の芯線21aと第2の芯線22aとを熱融着によって固定する方法に限定されないが、第1の芯線21aと第2の芯線22aとの熱融着によって第1の導電線21と第2の導電線22とを固定した場合には、第1の導電線21と第2の導電線22とを固定するための接着材等の他の材料を用いることなく、第1の導電線21と第2の導電線22とを強固に固定することができる点で好ましい。
図7に、図1のVII−VIIに沿った模式的な断面図を示す。図7に示すように、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体において、発熱体2は、樹脂基材1の裏面10bの内側の樹脂基材1の内部に埋め込まれている。また、発熱体2は、発熱体2の第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cのそれぞれの面が樹脂基材1の表面10aの形状に沿って、図7の紙面に垂直な方向に延在している。さらに、第1の給電部3aの表面の少なくとも一部および第2の給電部3bの表面の少なくとも一部は、それぞれ、図示しない給電端子を接続することができるように、樹脂基材1の裏面10bから露出している。
<ウインドウ用面状発熱体の製造方法>
図8に、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法の一例のフローチャートを示す。図8に示すように、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法は、発熱体作製工程(S10)と発熱体設置工程(S20)とを含んでおり、発熱体作製工程(S10)と発熱体設置工程(S20)とがこの順序で行なわれる。なお、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の製造方法には、上記のS10およびS20以外の工程が含まれていてもよく、工程の順序も特に限定されない。
≪発熱体作製工程≫
発熱体作製工程(S10)は、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを備えた導電性部材に、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bとを直列に接続する第1の接続部4aと、第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを直列に接続する第2の接続部4bと、第1の発熱領域2aの第1の接続部4aが設けられている側と対向する側に設けられた第1の給電部3aと、第3の発熱領域2cの第2の接続部4bが設けられている側と対向する側に設けられた第2の給電部3bとを形成することによって、発熱体2を作製することにより行なわれる。
発熱体作製工程(S10)は、たとえば以下のようにして行なうことができる。まず、図9の模式的平面図に示すように、第1の発熱領域2aと、第2の発熱領域2bと、第3の発熱領域2cとを備えた導電性部材20を準備する。導電性部材20は、たとえば上述の導電性メッシュを所定の大きさに切り出し、図9に示すような切れ込みを入れることによって、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとを形成することにより作製することができる。ここで、第2の発熱領域2bの幅bが、第1の発熱領域の幅aおよび第3の発熱領域2cの幅cよりも狭くなるように、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cが形成される。図10に、図9のX−Xに沿った模式的な断面図を示す。
次に、図11の模式的平面図に示すように、導電性シート20の周縁の一部を複数回折り返し、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bをそれぞれ形成することによって、発熱体2が作製される。発熱体2において、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bは、それぞれ、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cよりも厚くなるように、導電性シート20の端部が積層されることにより構成される。図12に、図10のXII−XIIに沿った模式的な断面図を示す。
≪発熱体設置工程≫
発熱体設置工程(S20)は、平面状または曲面状の樹脂基材1の表面10aとは反対側の面である裏面10bに、第1の発熱領域2aと第2の発熱領域2bと第3の発熱領域2cとが樹脂基材1の表面10aの形状に沿って面状に広がるように発熱体2を設置することにより行なわれる。発熱体設置工程(S20)は、たとえば以下に詳述されるインサート成形により行なうことができる。
まず、たとえば図13の模式的断面図に示すように、金型41の凹部の底面41aに沿って発熱体2を設置する。ここで、発熱体2は、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bの表面が金型41の凹部の底面41a上に位置するとともに、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cが底面41aに接しないように設置される。また、発熱体2は、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bを構成する導電性シート20の折り返しの各層の互いに隣り合う層同士が接触するように、たとえば第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bを押さえながら設置される。
また、金型41の凹部の形状は、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の形状に応じて適宜設定することができる。たとえば、金型41の凹部の底面41aを平面状とした場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の樹脂基材1の裏面10bを平面状にすることができる。また、金型41の凹部の底面41aを曲面状とした場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の樹脂基材1の裏面10bを曲面状にすることができる。
次に、たとえば図14の模式的断面図に示すように、金型41の凹部側に、液状樹脂の注入口43を備えた別の金型42を設置する。ここで、金型42の金型41側の表面42aの形状は、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の形状に応じて適宜設定することができる。たとえば、金型42の表面42aを平面状とした場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の樹脂基材1の表面10aを平面状にすることができる。また、金型42の表面42aを曲面状とした場合には、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の樹脂基材1の表面10aを曲面状にすることができる。
次に、たとえば図15の模式的断面図に示すように、金型42の注入口43から金型41の凹部に液状樹脂1aを注入する。液状樹脂1aは、発熱体2全体に浸透して発熱体2全体を内包するように注入される。なお、液状樹脂1aとしては、液状樹脂1aが硬化することによって樹脂基材1となる材料が用いられ、たとえば液状のポリカーボネートを用いることができる。
次に、たとえば図16の模式的断面図に示すように、金型41の凹部に注入された液状樹脂1aを冷却して液状樹脂1aを硬化させることにより導電性基板61を形成する。導電性基板61は、液状樹脂1aが硬化してなる樹脂基材1が、発熱体2と一体化することにより形成される。このとき、発熱体2全体に浸透し、発熱体2全体を内包する液状樹脂1aの硬化によって、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bを構成する導電性シート20の折り返しの各層の互いに隣り合う層同士が接触した状態で固定される。これにより、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bは、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cと比べて厚く形成されるため、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cと比べて大きな断面積を有する。なお、液状樹脂1aの硬化方法は、上述の冷却による方法に限定されず、液状樹脂1aの性質に応じた方法を適宜用いることができる。
次に、たとえば図17の模式的断面図に示すように、上述のようにして形成された導電性基板61を金型41から離型する。なお、導電性基板61の金型41からの離型方法は、特に限定されず、従来から公知の方法を適宜用いることができる。これにより、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体を製造することができる。
なお、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の発熱体2の両端の第1の給電部3aおよび第2の給電部3bのそれぞれに給電端子(図示せず)を電気的かつ機械的に接続してもよい。給電端子は導電性材料であれば特に限定されない。また、給電端子の接続方法も特に限定されず、たとえば半田などの導電性接着材によって接続する方法などを用いることができる。
<作用効果>
実施の形態1のウインドウ用面状発熱体においては、第2の発熱領域2bの電流直交方向の幅bが、第1の発熱領域2aの電流直交方向の幅aおよび第3の発熱領域2cの電流直交方向の幅cよりも狭くなっている。これにより、第2の発熱領域2bの電気抵抗を、第1の発熱領域2aおよび第3の発熱領域2cの電気抵抗よりも高くすることができる。
そして、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の第1の給電部3aまたは第2の給電部3bから、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cに均一な電流を供給した場合には、電気抵抗の高い第2の発熱領域2bの発熱量が局所的に大きくなるため、図18の模式的平面図に示すように、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の表面中央のみを局所的に加熱することができる。
これは、オームの法則により、発熱量Qは、電流Iの2乗と、電気抵抗Rとの積(Q=I2×R)で表わされることから、電気抵抗の高い第2の発熱領域2bの発熱量を局所的に大きくすることができることによるものである。
実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の表面中央の局所的な加熱後は、第1の発熱領域2aおよび第3の発熱領域2cの発熱により、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の表面中央以外の表面の箇所も加熱される。
また、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体においては、従来の特許文献1に記載の方法のようにレーザビームを用いて130℃以上といった高温に加熱する工程が必要ないため、基材として樹脂基材1を用いることができる。
以上の理由により、実施の形態1においては、樹脂基材1を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体を提供することができる。
なお、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体において、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bは、導電性シート20の周縁の一部の折り返しによって、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cと比べて厚く形成されている。したがって、第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bにおいては、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bおよび第3の発熱領域2cと比べて電流が流れやすくなることから、発熱体として機能するよりは、第1の発熱領域2a、第2の発熱領域2bまたは第3の発熱領域2cに電流を供給する給電部として機能する。
<その他の形態>
上記においては、樹脂基材1がポリカーボネートからなる場合について説明したが、樹脂基材1は、ポリカーボネートに限定されず、ポリカーボネート以外の樹脂も用いることができるが、ポリカーボネートを含むことがより好ましい。樹脂基材1としてポリカーボネートを用いた場合には、樹脂基材1の透明性を向上させることができるとともに、樹脂基材1の耐久性も向上させることができる。
上記においては、導電性メッシュの第1の導電線21の第1の芯線21aおよび第2の導電線22の第2の芯線22aがポリエステルからなる場合について説明したが、ポリエステルに限定されず、たとえば樹脂、ガラスまたは金属などの材料を適宜用いることができる。なかでも、第1の芯線21aおよび第2の芯線22aは、同一の樹脂からなることが好ましい。この場合には、第1の芯線21aと第2の芯線22aとの熱融着により、第1の導電線21と第2の導電線22とを強固に固定することができる。
上記においては、導電性メッシュの第1の導電線21の第1の被覆材21bおよび第2の導電線22の第2の被覆材22bが銅からなる場合について説明したが、銅に限定されず、たとえば銅と銅以外の金属との2層構造からなる金属層等の導電性材料を適宜用いることができる。
また、上記においては、第1の芯線21aと第2の芯線22aとの熱融着によって第1の導電線21と第2の導電線22とが固定されている場合について説明したが、第1の導電線21と第2の導電線22とは固定されていなくてもよい。また、たとえば、第1の方向31に延在する第1の導電線21と、第1の方向31とは異なる第2の方向32に延在する第2の導電線22とが平織りや綾織りなどの製織によって導電性メッシュが構成されていてもよい。
また、発熱体2は、その全部が樹脂基材1の裏面10bの内側の樹脂基材1の内部に埋没していてもよく、導電性シート20の周縁の一部の折り返しからなる第1の給電部3a、第2の給電部3b、第1の接続部4aおよび第2の接続部4bを構成する各層の互いに隣り合う層同士が接触した状態を保持することができるのであれば、発熱体2の少なくとも一部が樹脂基材1の裏面10bから外部に露出していてもよい。
また、幅の狭い第2の発熱領域2bは、実施の形態1のウインドウ用面状発熱体の表面の中央に配置されることに限られず、優先的に解曇または解凍することなどによって早急に視界を確保したい箇所に適宜配置することができる。
[実施の形態2]
図19に、本発明の他の一例である実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の裏面の模式的な平面図を示す。実施の形態2のウインドウ用面状発熱体は、第2の発熱領域2bの電流直交方向の幅が局所的に狭くなっている幅狭領域をさらに有することを特徴としている。
図19に示すように、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体において、第2の発熱領域2bは、第2の発熱領域2bの電流方向の中央の領域が局所的に狭い幅b1を有する幅狭領域となっており、第2の発熱領域2bの中央の領域の幅b1は、第2の発熱領域2bの中央以外の領域の幅b2よりも狭くなっている。なお、幅b1および幅b2は、それぞれ、第2の発熱領域2bの電流直交方向の幅である。また、幅a、幅b1、幅b2および幅cの関係は、幅b1<幅b2<幅a,幅cとなっている。
これにより、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体においても、実施の形態1と同様に、第1の給電部3aまたは第2の給電部3bから供給された均一な電流によって、電気抵抗の高い第2の発熱領域2bの発熱量が局所的に大きくなるため、図20の模式的平面図に示すように、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の表面中央のみを局所的に加熱することができる。
さらに、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体においては、第2の発熱領域2bのなかでも、第2の発熱領域2bの中央の幅狭領域2b1の発熱量を、幅狭領域2b1以外の領域2b2の発熱量よりも大きくすることができる。そのため、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体においては、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の表面の局所的に加熱される領域をさらに細かい領域に分けることができる。
実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の表面中央の局所的な加熱後は、第1の発熱領域2aおよび第3の発熱領域2cの発熱により、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体の表面中央以外の表面の箇所も加熱される。
また、実施の形態2のウインドウ用面状発熱体においても、従来の特許文献1に記載の方法のようにレーザビームを用いて130℃以上といった高温に加熱する工程が必要がないため、基材として樹脂基材1を用いることができる。
以上の理由により、実施の形態2においても、樹脂基材1を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体およびウインドウ用面状発熱体の製造方法を提供することができる。
実施の形態2における上記以外の説明は実施の形態1と同様であるため、その説明については繰り返さない。
[付記]
(1)本発明の一例である第1の態様によれば、平面状または曲面状の表面を有する樹脂基材と、樹脂基材に設けられた導電性シートからなる発熱体とを備え、発熱体は、樹脂基材の表面の形状に沿って面状に広がる、互いに分割された第1の発熱領域と第2の発熱領域と第3の発熱領域とを備えるとともに、第1の発熱領域と第2の発熱領域とを直列に接続する第1の接続部と、第2の発熱領域と第3の発熱領域とを直列に接続する第2の接続部と、外部電源から電流を供給するための、第1の発熱領域の第1の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第1の給電部と、第3の発熱領域の第2の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第2の給電部とを備え、第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅が、第1の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅および第3の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅よりも狭くなっているウインドウ用面状発熱体を提供することができる。本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体によれば、第2の発熱領域の電気抵抗が局所的に高くなり、第1の給電部または第2の給電部から均一な電流を供給した場合に、電気抵抗の高い第2の発熱領域の発熱量を局所的に大きくすることができるため、ウインドウ用面状発熱体の表面を局所的に加熱し、その後は、第1の発熱領域および第3の発熱領域の発熱により、ウインドウ用面状発熱体の表面の他の箇所も加熱することができる。また、本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体によれば、従来の特許文献1に記載の方法のようにレーザビームを用いて130℃以上といった高温に加熱する工程が必要ないため、基材として樹脂基材を用いることができる。これにより、樹脂基材を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体を提供することができる。
(2)本発明の第1の態様においては、第1の接続部、第2の接続部、第1の給電部および第2の給電部は、それぞれ、第1の発熱領域、第2の発熱領域および第3の発熱領域よりも厚くなるように導電性シートの端部が積層されて構成されていることが好ましい。この場合には、第1の接続部、第2の接続部、第1の給電部および第2の給電部を容易に形成することができる。
(3)本発明の第1の態様において、第1の給電部は第1の発熱領域の電流方向の一端に第1の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第1の接続部は第1の発熱領域の電流方向の他端に第1の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第1の給電部と第1の接続部とが第1の発熱領域を挟んで向かい合っており、第1の接続部は第2の発熱領域の電流方向の一端に第2の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第2の接続部は第2の発熱領域の電流方向の他端に第2の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第1の接続部と第2の接続部とが第2の発熱領域を挟んで向かい合っており、第2の接続部は第3の発熱領域の電流方向の一端に第2の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第2の給電部は第3の発熱領域の電流方向の他端に第3の発熱領域の電流直交方向に延在するように設けられており、第2の接続部と第2の給電部とが第3の発熱領域を挟んで向かい合っているウインドウ用面状発熱体を提供することができる。この場合にも、樹脂基材を用いた場合でも、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができるウインドウ用面状発熱体を提供することができる。
(4)本発明の第1の態様において、第2の発熱領域は、幅が局所的に狭くなっている幅狭領域をさらに有していてもよい。この場合には、ウインドウ用面状発熱体の表面の局所的に加熱される領域をさらに細かい領域に分けることができる。
(5)本発明の第1の態様において、導電性シートは、互いに間隔を空けて延在する複数本の第1の導電線と、互いに間隔を空けて延在する複数本の第2の導電線とを含み、開口部が形成されるように第1の導電線と第2の導電線とが交差してなる導電性メッシュであってもよい。この場合には、導電性メッシュを切断することのみによって、第1の発熱領域、第2の発熱領域および第3の発熱領域を作り分けることができるとともに、導電性メッシュの周縁を折り返すことによって、第1の給電部、第2の給電部、第1の接続部および第2の接続部を形成することができるため、発熱体2を容易に形成することができる。
(6)本発明の第1の態様において、第1の導電線は、第1の方向に延在し、第2の導電線は、第1の方向とは異なる第2の方向に延在しており、導電性メッシュは、第1の導電線と第2の導電線とが製織されて構成されていてもよい。この場合にも、導電性メッシュを切断することのみによって、第1の発熱領域、第2の発熱領域および第3の発熱領域を作り分けることができるとともに、導電性メッシュの周縁を折り返すことによって、第1の給電部、第2の給電部、第1の接続部および第2の接続部を形成することができるため、発熱体2を容易に形成することができる。
(7)本発明の第1の態様において、第1の導電線は第1の芯線と第1の芯線の外表面を被覆する第1の被覆材とを有し、第2の導電線は第2の芯線と第2の芯線の外表面を被覆する第2の被覆材とを有しており、第1の芯線および第2の芯線は樹脂を含み、第1の被覆材および第2の被覆材は導電性材料を含み、第1の導電線と第2の導電線とが固定されていてもよい。この場合にも、導電性メッシュを切断することのみによって、第1の発熱領域、第2の発熱領域および第3の発熱領域を作り分けることができるとともに、導電性メッシュの周縁を折り返すことによって、第1の給電部、第2の給電部、第1の接続部および第2の接続部を形成することができるため、発熱体2を容易に形成することができる。
(8)本発明の他の一例である第2の態様によれば、本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体を含む車両用窓を提供することができる。本発明の第2の態様の車両用窓は本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体を含むため、所望の箇所を優先して加熱し、その後面全体を加熱することができる樹脂ウインドウとすることができる。樹脂ウインドウはガラスウインドウと同等の透明性を有しながら、大幅に軽量化することができるため、車両用窓として非常に有用である。特に、実施の形態1および実施の形態2のウインドウ用面状発熱体は、表面の中央を優先的に加熱して、その後面全体を加熱していくことができることから、車両用窓のなかでも自動車のリアウインドウに好適である。なお、車両用窓は、自動車等の車両に用いられる窓である。すなわち、本発明の第2の態様の車両用窓は、本発明の第1の態様のウインドウ用面状発熱体自体が自動車のリアウインドウ等の車両用の窓として用いられることを意味している。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の各実施の形態の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の一態様のウインドウ用面状発熱体は、特に、自動車のリアウインドウ等のデフォッガ機能付き車両用窓、デフォッガ機能付き住宅用窓ガラス、およびデフォッガ機能付き冷凍ショーケース等の透明性を有する樹脂窓用の面状発熱体に好適に用いることができる。
1 樹脂基材、1a 液状樹脂、2 発熱体、2a 第1の発熱領域、2b 第2の発熱領域、2b1 幅狭領域、2b2 領域、2c 第3の発熱領域、3a 第1の給電部、3b 第2の給電部、4a 第1の接続部、4b 第2の接続部、10a 表面、10b 裏面、20 導電性部材、21 第1の導電線、21a 第1の芯線、21b 第1の被覆材、22 第2の導電線、22a 第2の芯線、22b 第2の被覆材、23 交点、24 開口部、31 第1の方向、32 第2の方向、41,42 金型、41a 底面、42a 表面、43 注入口、61 導電性基板、100 透明導電性薄膜、101 上側部、102 中間部、103 下側部、104 電極。

Claims (8)

  1. 平面状または曲面状の表面を有する樹脂基材と、
    前記樹脂基材に設けられた導電性シートからなる発熱体とを備え、
    前記発熱体は、前記樹脂基材の前記表面の形状に沿って面状に広がる、互いに分割された第1の発熱領域と第2の発熱領域と第3の発熱領域とを備えるとともに、前記第1の発熱領域と前記第2の発熱領域とを直列に接続する第1の接続部と、前記第2の発熱領域と前記第3の発熱領域とを直列に接続する第2の接続部と、外部電源から電流を供給するための、前記第1の発熱領域の前記第1の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第1の給電部と、前記第3の発熱領域の前記第2の接続部が設けられている側と対向する側に設けられた第2の給電部と、を備え、
    前記第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅が、前記第1の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅および前記第3の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向の幅よりも狭くなっている、ウインドウ用面状発熱体。
  2. 前記第1の接続部、前記第2の接続部、前記第1の給電部および前記第2の給電部は、それぞれ、前記第1の発熱領域、前記第2の発熱領域および前記第3の発熱領域よりも厚くなるように前記導電性シートの端部が積層されて構成されている、請求項1に記載のウインドウ用面状発熱体。
  3. 前記第1の給電部は、前記第1の発熱領域の電流が流れる方向の一端に、前記第1の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第1の接続部は、前記第1の発熱領域の電流が流れる方向の他端に、前記第1の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第1の給電部と前記第1の接続部とは、前記第1の発熱領域を挟んで向かい合っており、
    前記第1の接続部は、前記第2の発熱領域の電流が流れる方向の一端に、前記第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第2の接続部は、前記第2の発熱領域の電流が流れる方向の他端に、前記第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第1の接続部と前記第2の接続部とは、前記第2の発熱領域を挟んで向かい合っており、
    前記第2の接続部は、前記第3の発熱領域の電流が流れる方向の一端に、前記第2の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第2の給電部は、前記第3の発熱領域の電流が流れる方向の他端に、前記第3の発熱領域の電流が流れる方向に直交する方向に延在するように設けられており、
    前記第2の接続部と前記第2の給電部とは、前記第3の発熱領域を挟んで向かい合っている、請求項1または請求項2に記載のウインドウ用面状発熱体。
  4. 前記第2の発熱領域は、前記幅が局所的に狭くなっている幅狭領域をさらに有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のウインドウ用面状発熱体。
  5. 前記導電性シートは、互いに間隔を空けて延在する複数本の第1の導電線と、互いに間隔を空けて延在する複数本の第2の導電線とを含み、開口部が形成されるように前記第1の導電線と前記第2の導電線とが交差してなる導電性メッシュである、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のウインドウ用面状発熱体。
  6. 前記第1の導電線は、第1の方向に延在し、
    前記第2の導電線は、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在しており、
    前記導電性メッシュは、前記第1の導電線と前記第2の導電線とが製織されてなる、請求項5に記載のウインドウ用面状発熱体。
  7. 前記第1の導電線は、第1の芯線と、前記第1の芯線の外表面を被覆する第1の被覆材とを有し、
    前記第2の導電線は、第2の芯線と、前記第2の芯線の外表面を被覆する第2の被覆材とを有しており、
    前記第1の芯線および前記第2の芯線は、樹脂を含み、
    前記第1の被覆材および前記第2の被覆材は、導電性材料を含み、
    前記第1の導電線と前記第2の導電線とが固定されている、請求項5または請求項6に記載のウインドウ用面状発熱体。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のウインドウ用面状発熱体を含む、車両用窓。
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