JP6943135B2 - 車両用合わせガラス - Google Patents

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本発明は、車両用合わせガラスに関する。
従来から、車両用の窓ガラスとして、合わせガラスが用いられている。図1は、従来例による車両用合わせガラスの可視領域の加熱構造を車外側から見た正面図である。図1において、図面の簡略化のため、第1電熱線151の本数を実際の本数よりも少なく図示する。図2は、従来例による車両用合わせガラスの断面図である。図3は、従来例による車両用合わせガラスのワイパー停止位置の加熱構造を車外側から見た正面図である。図1および図3において、左側が運転席側であり、右側が助手席側である。また、図1および図3において、斑点模様で示す領域は第1遮光膜102および第2遮光膜103の設置領域(以下、「遮光領域」とも呼ぶ。)を表し、破線で囲む領域105はワイパーの移動領域を表す。ワイパーの停止位置は、車両用合わせガラス1の下辺部に設定される。図1では図2および図3に示すワイパー停止位置の加熱構造の図示を省略し、図3では図1および図2に示す可視領域の加熱構造の図示を省略する。
車両用合わせガラス101は、図2に示すように、第1ガラス板110、第1ガラス板110に対向する第2ガラス板120、および第1ガラス板110と第2ガラス板120とを接着する中間膜130を有する。第1ガラス板110は第2ガラス板120よりも車外側に設けられ、第2ガラス板120が第1ガラス板110よりも車内側に設けられる。車両用合わせガラス101は、一般的に、車外側に向けて凸の湾曲形状を有する。
車両用合わせガラス101は、第1ガラス板110、中間膜130および第2ガラス板120をこの順で重ねて重合体を作製し、作製した重合体をオートクレーブなどで加圧、加熱することにより作製される。重合体を作製する前に、第1ガラス板110および第2ガラス板120は、熱処理され、曲げ成形される。尚、重合体は、第2ガラス板120、中間膜130、第1ガラス板110をこの順で重ねたものであってもよい。
車両用合わせガラス101は、図1に示すように、第1ガラス板110と第2ガラス板120との間に、第1方向(例えば上下方向)に間隔をおいて互いに対向する第1母線141および第2母線142、ならびに第1母線141と第2母線142とにより電圧を印加され発熱する第1電熱線151を有する。第1母線141、第2母線142および第1電熱線151は、導電性であって、絶縁性の中間膜130に固定されたうえで、絶縁性の第1ガラス板110と絶縁性の第2ガラス板120の間に挟み込まれる。
第1母線141は、車両用合わせガラス101の上辺部に設けられる。一方、第2母線142は、車両用合わせガラス1の下辺部に設けられる。第1母線141および第2母線142は、第1ガラス板110に設けられる第1遮光膜102によって車外側から隠される。また、第1母線141および第2母線142は、第2ガラス板120に設けられる第2遮光膜103によって車内側から隠される。
第1母線141は、第1リード母線171を介して、電源180の第1極(例えば負極)に接続される。一方、第2母線142は、第2リード母線172を介して、電源180の第2極(例えば正極)に接続される。第1母線141と第2母線142との間に電圧を印加すると、第1電熱線151に電流が流れ、ジュール熱が発生する。これにより、車両用合わせガラス101の表面に付いた曇り(水滴)や氷が除去される。
ところで、第1電熱線151は、図1に示すように、第1方向に直交する第2方向(例えば車幅方向)に間隔をおいて複数本設けられ、矩形状の加熱領域を加熱する。一方、車両用合わせガラス101は、通常、等脚台形状に形成される。車両用合わせガラス101の下辺部は、車両用合わせガラス101の上辺部よりも長い。そのため、車両用合わせガラス101の下辺部全体を、加熱することが困難であった。
特許文献1では、車両用合わせガラスを全体的に加熱するため、複数本の電熱線を発散状ラインに配置する。具体的には、上側から下側に向うほど隣り合う電熱線の間隔が徐々に大きくなるように、複数本の電熱線を配置する。さらに、各電熱線の抵抗が同じになるように、各電熱線の長さを調整する。各電熱線は、離れて見ると直線状に形成されるが、拡大して見ると波状に形成される。その波の周期を調整することで、各電熱線の長さを同じにする。
特許文献1によれば車両用合わせガラスを全体的に加熱できるが、複数本の電熱線を発散状ラインに配置する作業、および各電熱線の長さを同じに調整する作業が煩雑であった。これらの作業を省くため、図2および図3に示すように、車両用合わせガラス101の下辺部を加熱する第2電熱線152が設けられることがあった(例えば特許文献2参照)。
第2電熱線152は、図2に示すように第1遮光膜102の上に形成される。第1遮光膜102は、黒色セラミックスのペーストを焼成してなる。その焼成は、第1ガラス板110の曲げ成形のための熱処理と同時に行われてよい。第2電熱線152は、図3に示すように、車両用合わせガラス101の下辺部に設定されるワイパーの停止位置を加熱する。
特開平9−207718号公報 特開平10−1027号公報
図1〜図3に示すように、車両用合わせガラス101の可視領域を加熱する第1電熱線151の両端に電圧をかける2つの母線と、ワイパーの停止位置を加熱する第2電熱線152の両端に電圧をかける2つの母線とが別々に設けられる場合、配線が煩雑であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、加熱構造の配線を簡易化できる、車両用合わせガラスの提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
第1ガラス板、前記第1ガラス板に対向する第2ガラス板、および前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを接着する中間膜を有する、車両用合わせガラスであって、
前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に、第1方向に間隔をおいて対向する第1母線および第2母線、前記第1母線と前記第2母線との間に設けられる第3母線、ならびに前記第1方向に直交する第2方向に並ぶ第1加熱領域および第2加熱領域を有し、
前記第1加熱領域には、前記第1母線と前記第2母線とにより電圧を印加され発熱する第1電熱線が設けられ、
前記第2加熱領域には、前記第2母線と前記第3母線とにより電圧を印加され発熱する第2電熱線が設けられ
前記第3母線は、前記第1加熱領域および前記第2加熱領域の両方にまたがって設けられ、前記第1電熱線および前記第2電熱線の両方に電気的に接続される、車両用合わせガラスが提供される。
本発明の一態様によれば、加熱構造の配線を簡易化できる、車両用合わせガラスが提供される。
図1は、従来例による車両用合わせガラスの可視領域の加熱構造を車外側から見た正面図である。 図2は、従来例による車両用合わせガラスの断面図である。 図3は、従来例による車両用合わせガラスのワイパー停止位置の加熱構造を車外側から見た正面図である。 図4は、一実施形態による車両用合わせガラスの加熱構造を車外側から見た正面図である。 図5は、一実施形態による車両用合わせガラスの断面図である。 図6は、一実施形態による中間膜に対し第1母線分割片、第2母線分割片、第3母線分割片を固定した状態を示す正面図である。 図7は、図6の中間膜に対し第1電熱線および第2電熱線を固定した状態を示す正面図である。 図8は、図7の中間膜に対し第1母線分割片、第2母線分割片、第3母線分割片を固定した状態を示す正面図である。 図9は、図8の第1電熱線の余剰部分および第2電熱線の余剰部分を切除した状態を示す正面図である。 図10は、図9の中間膜に対し第1リード母線および第2リード母線を固定した状態を示す正面図である。 図11は、第1変形例による車両用合わせガラスの加熱構造を車外側から見た正面図である。 図12は、第2変形例による車両用合わせガラスの加熱構造を車外側から見た正面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。尚、以下の説明において、「上」および「下」は、車両用合わせガラスを車両の窓枠に取付けたときの「鉛直方向上」および「鉛直方向下」を表す。
図4において、左側が運転席側であり、右側が助手席側である。また、図4において、斑点模様で示す領域は第1遮光膜2および第2遮光膜3の設置領域(以下、「遮光領域」とも呼ぶ。)を表し、破線で囲む領域5はワイパーの移動領域を表す。ワイパーの停止位置は、車両用合わせガラス1の下辺部に設定される。また、図4において、図面の簡略化のため、第1電熱線51の本数や第2電熱線52の本数を、実際の本数よりも少なく図示する。
車両用合わせガラス1は、図5に示すように、第1ガラス板10、第1ガラス板10に対向する第2ガラス板20、および第1ガラス板10と第2ガラス板20とを接着する中間膜30を有する。第1ガラス板10が第2ガラス板20よりも車外側に設けられ、第2ガラス板20が第1ガラス板10よりも車内側に設けられる。尚、車両用合わせガラス1を構成するガラス板の枚数は3枚以上でもよい。車両用合わせガラス1を構成するガラス板の枚数が3枚以上の場合は、中間膜の枚数は2枚以上でもよい。
第1ガラス板10は、無機ガラスおよび有機ガラスのいずれでもよい。無機ガラスとしては、例えばソーダライムガラスなどが挙げられる。また、無機ガラスは、未強化ガラス、強化ガラスのいずれでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。強化ガラスは、未強化ガラスの表面に圧縮応力層を形成したものである。強化ガラスは、物理強化ガラス(例えば風冷強化ガラス)、化学強化ガラスのいずれでもよい。一方、有機ガラスとしては、ポリカーボネートなどの透明樹脂が挙げられる。第2ガラス板20について同様である。
第1ガラス板10は、車外側に向けて凸に形成される。第1ガラス板10の曲げ成形としては、重力成形、またはプレス成形などが用いられる。第1ガラス板10が物理強化ガラスである場合は、曲げ成形時において均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化してもよい。第1ガラス板10が化学強化ガラスである場合は、曲げ成形の後、イオン交換法などによってガラス表面に圧縮応力を生じさせることでガラス表面を強化してもよい。第2ガラス板20について同様である。
第1ガラス板10の車内側の外周部には、車外側から配線などを隠す第1遮光膜2が設けられる。第1遮光膜2は、第1ガラス板10の車内側の表面に塗布された黒色セラミックスのペーストを焼成してなる。その焼成は、第1ガラス板10の曲げ成形のための熱処理と同時に行われてよい。
一方、第2ガラス板20の外周部には、車内側から配線などを隠す第2遮光膜3が設けられる。第2遮光膜3は、第2ガラス板20の車内側の表面に塗布された黒色セラミックスのペーストを焼成してなる。その焼成は、第2ガラス板20の曲げ成形のための熱処理と同時に行われてよい。
尚、車両用合わせガラス1は、本実施形態では第1遮光膜2および第2遮光膜3の両方を有するが、いずれか一方のみを有してもよい。また、第1遮光膜2は、第1ガラス板10の車外側の表面に設けられてもよい。同様に、第2遮光膜3は、第2ガラス板20の車外側の表面に設けられてもよい。
中間膜30は、一般的な樹脂、例えばポリビニルブチラール樹脂(PVB)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)などの熱可塑性樹脂により形成される。中間膜30は、加熱されると、接着性を発現する。中間膜30は、単層構造、複数層構造のいずれでもよい。
車両用合わせガラス1は、第1ガラス板10、中間膜30および第2ガラス板20をこの順で重ねて重合体を作製し、作製した重合体をオートクレーブなどで加圧、加熱することにより作製される。重合体を作製する前に、第1ガラス板10および第2ガラス板20は、熱処理され、曲げ成形される。尚、重合体は、第2ガラス板20、中間膜30、第1ガラス板10をこの順で重ねたものであってもよい。
車両用合わせガラス1は、表面に付いた曇り(例えば水滴)や氷を除去するため、加熱構造を有する。以下、本実施形態の車両用合わせガラス1の右側(助手席側)半分の加熱構造について説明する。本実施形態の車両用合わせガラス1の左側(運転席側)半分の加熱構造は、従来の車両用合わせガラス101の左側半分の加熱構造と同様であるので説明を省略する。
尚、本施形態の車両用合わせガラス1の左側半分の加熱構造は、従来の車両用合わせガラス101の左側半分の加熱構造と同様であるが、本実施形態の車両用合わせガラス1の右側(助手席側)半分の加熱構造と同様に構成されてもよい。加熱構造は、ワイパーの停止位置に応じて適宜選択される。第1変形例(図11)および第2変形例(図12)において、同様である。
車両用合わせガラス1は、図4に示すように、第1ガラス板10と第2ガラス板20との間に、第1方向(例えば上下方向)に間隔をおいて互いに対向する第1母線41および第2母線42、ならびに第1加熱領域61を有する。第1加熱領域61は、例えば、可視領域、可視領域よりも上の遮光領域、および可視領域よりも下の遮光領域を含む。可視領域は、運転者が車外を視認する領域であり、例えば、第1遮光膜2の開口部および第2遮光膜3の開口部と重なる領域である。第1加熱領域61には、第1母線41と第2母線42とにより電圧を印加され発熱する第1電熱線51が設けられる。第1電熱線51の線幅は、第1母線41の線幅および第2母線42の線幅よりも狭い。第1母線41、第2母線42としては、銅やアルミニウムなどが好適に用いられる。第1電熱線51としてはタングステンなどが好適に用いられる。
第1母線41は、図4に示すように、車両用合わせガラス1の上辺部に設けられ、第1遮光膜2によって車外側から隠され、第2遮光膜3によって車内側から隠される。第1母線41は、図5に示すように、板厚方向に2つの第1母線分割片411、412に分割され、2つの第1母線分割片411、412の間に第1電熱線51の上端部を挟み込んで固定する。2つの第1母線分割片411、412の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第1電熱線51の上端部が固定される。なお、半田層に限られず、導電性材料からなる接着層であってもよい。
一方、第2母線42は、図4に示すように、車両用合わせガラス1の下辺部に設けられ、第1遮光膜2によって車外側から隠され、第2遮光膜3によって車内側から隠される。第2母線42は、図5に示すように、板厚方向に2つの第2母線分割片421、422に分割され、2つの第2母線分割片421、422の間に第1電熱線51の下端部を挟み込んで固定する。2つの第2母線分割片421、422の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第1電熱線51の下端部が固定される。
第1母線41は、図4に示すように、第1リード母線71を介して、直流電源80の第1極(例えば負極)に接続される。一方、第2母線42は、第2リード母線72を介して、直流電源80の第2極(例えば正極)に接続される。これにより、第1電熱線51に電圧が印加され、第1電熱線51に電流が流れ、ジュール熱が発生する。第1リード母線71、第2リード母線72としては、銅やアルミニウムなどが好適に用いられる。
尚、本実施形態では、直流電源80の第1極が負極であり、直流電源80の第2極が正極であるが、逆でもよい。つまり、直流電源80の第1極が正極であり、直流電源80の第2極が負極であってもよい。また、直流電源80の負極の代わりに、アース電極が用いられてもよい。アース電極としては、車体などが用いられる。第1母線41と第2母線42との間に電圧を印加できればよい。
第1電熱線51は、図4に示すように、第1方向に直交する第2方向(例えば車幅方向)に間隔をおいて複数本設けられる。複数本の第1電熱線51は、略平行に配置される。尚、第1電熱線51は、離れて見ると直線状に形成されるが、拡大して見ると波線状に形成されてよい。
ところで、複数本の第1電熱線51は、略平行に配置され、矩形状の第1加熱領域61を加熱する。一方、車両用合わせガラス1は、通常、等脚台形状に形成される。車両用合わせガラス1の下辺部は、車両用合わせガラス1の上辺部よりも長い。そのため、車両用合わせガラス1の下辺部に設定されるワイパーの停止位置は、第1加熱領域61から第2方向(より詳細には例えば助手席側)にはみ出す。
そこで、本実施形態の車両用合わせガラス1は、第1母線41と第2母線42との間に設けられる第3母線43と、第3母線43と第2母線42とにより電圧を印加される第2電熱線52が設けられる第2加熱領域62をさらに有する。第2加熱領域62と、第1加熱領域61とは第2方向に並ぶ。第2加熱領域62は、ワイパーの停止位置の第1加熱領域61からはみ出した部分と重なるように設けられてよく、第1加熱領域61を基準として助手席側に設けられてよい。第3母線43としては、第1母線41、第2母線42と同様に銅やアルミニウムなどが好適に用いられる。第2電熱線52としては、第1電熱線51と同様にタングステンなどが好適に用いられる。
第2加熱領域62には、第2母線42と第3母線43とにより電圧を印加され発熱する第2電熱線52が設けられる。第2電熱線52は、第1母線41、第2母線42および第3母線43のうち、第2母線42および第3母線43のみを電気的に接続してよい。第2電熱線52の線幅は、第2母線42の線幅および第3母線43の線幅よりも狭い。
第3母線43は、図4に示すように、第2母線42と同様に、車両用合わせガラス1の下辺部に設けられ、第1遮光膜2によって車外側から隠され、第2遮光膜3によって車内側から隠される。第3母線43は、図5に示すように、板厚方向に2つの第3母線分割片431、432に分割され、2つの第3母線分割片431、432の間に第2電熱線52の上端部を挟み込んで固定する。2つの第3母線分割片431、432の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第2電熱線52の上端部が固定される。第2電熱線52の下端部は、2つの第2母線分割片421、422の間に挟み込んで固定する。2つの第2母線分割片421、422の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第2電熱線52の下端部が固定される。
ところで、本実施形態の第3母線43は、第1加熱領域61および第2加熱領域62の両方にまたがって設けられ、第1電熱線51および第2電熱線52の両方に電気的に接続される。この場合、第1電熱線51は、第2母線42から第3母線43を経由して第1母線41まで延びる。
第1母線41と第2母線42との間に第3母線43が設けられ、第1母線41と第2母線42とを電気的に接続する第1電熱線51は途中で第3母線43と交わる。そのため、第1母線41と第2母線42との間に電圧を印加して第1電熱線51に電流を流すと、第1母線41から第3母線43までの距離と第3母線43から第2母線42までの距離との比に応じた電位が第3母線に生じる。第3母線43の電位は、第1母線41の電位と第2母線42の電位との中間の電位になる。第1母線41と第3母線43との間に電位差が生じると共に、第3母線43と第2母線42との間に電位差が生じる。第3母線43と第2母線42との電位差によって第2電熱線52に電流が流れ、ジュール熱が発生する。第3母線43は、等電位線として機能し、複数本の第2電熱線52に同じ電圧を印加する。
第2電熱線52は、図4に示すように、第2方向に間隔をおいて複数本設けられる。複数本の第2電熱線52は、略平行に配置される。尚、第2電熱線52は、離れて見ると直線状に形成されるが、拡大して見ると波線状に形成されてよい。
以上説明したように、本実施形態の車両用合わせガラス1は、第1方向に間隔をおいて対向する第1母線41および第2母線42の間に第3母線43を有し、第2方向に第1加熱領域61と並ぶ第2加熱領域62を有する。第1加熱領域61には、第1母線41と第2母線42とにより電圧を印加され発熱する第1電熱線51が設けられる。第2加熱領域62には、第2母線42と第3母線43とにより電圧を印加され発熱する第2電熱線52が設けられる。第1母線41、第2母線42および第3母線43の3つの電位を制御することで、第1加熱領域61と第2加熱領域62の両方を加熱でき、第1加熱領域61と第2加熱領域62の両方にまたがるワイパーの停止位置を加熱できる。ワイパーの停止位置での凍結を防止できる。第2母線42を第1電熱線51と第2電熱線52の両方に共通の母線として用いるため、母線の数を減らすことができ、配線を簡易化できる。
また、本実施形態の第3母線43は、第1加熱領域61および第2加熱領域62の両方にまたがって設けられ、第1電熱線51および第2電熱線52の両方に電気的に接続される。この場合、第1電熱線51は、第2母線42から第3母線43を経由して第1母線41まで延びる。そのため、第1母線41と第2母線42との間に電圧を印加して第1電熱線51に電流を流すと、第1母線41から第3母線43までの距離と第3母線43から第2母線42までの距離との比に応じた電位が第3母線に生じる。第3母線43の電位は、第1母線41の電位と第2母線42の電位との中間の電位になる。従って、第3母線43に所定の電位を印加するための第3リード母線を不要とすることができ、配線をより簡易化できる。
図6〜図10は、一実施形態による車両用合わせガラスの製造方法を示す図であって、一実施形態による中間膜に対する第1母線や第1電熱線などの固定方法を示す図である。
先ず、図6に示すように、中間膜30の表面(例えば車内側の表面)に、第1方向(図6中上下方向)に間隔をおいて第1母線分割片411、第2母線分割片421および第3母線分割片431を固定する。この固定は、第1母線分割片411、第2母線分割片421および第3母線分割片431を、加熱しながら、中間膜30の表面に押し付けることで行われる。
次いで、図7に示すように、中間膜30の表面に、第2方向(図7中左右方向)に間隔をおいて並ぶ複数本の第1電熱線51、および第2方向に間隔をおいて並ぶ複数本の第2電熱線52を固定する。この固定は、第1電熱線51および第2電熱線52を、加熱しながら、中間膜30の表面に押し付けることで行われる。各第1電熱線51および各第2電熱線52は、第1方向(図7中上下方向)に延びている。
次いで、図8に示すように、予め中間膜30に固定された第1母線分割片411に、第1電熱線51を挟んで第1母線分割片412を固定する。2つの第1母線分割片411、412の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第1電熱線51が固定される。
また、図8に示すように、予め中間膜30に固定された第2母線分割片421に、第1電熱線51および第2電熱線52を挟んで第2母線分割片422を固定する。2つの第2母線分割片421、422の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第1電熱線51および第2電熱線52が固定される。
さらに、図8に示すように、予め中間膜30に固定された第3母線分割片431に、第1電熱線51および第2電熱線52を挟んで第3母線分割片432を固定する。2つの第3母線分割片431、432の互いに対向する面には不図示の半田層などが設けられ、半田層によって第1電熱線51および第2電熱線52が固定される。
次いで、図9に示すように、第1電熱線51の余剰部分および第2電熱線52の余剰部分を切除する。
最後に、図10に示すように、中間膜30の表面(例えば車内側の表面)に、第1リード母線71および第2リード母線72を固定する。この固定は、第1リード母線71および第2リード母線72を、加熱しながら、中間膜30の表面に押し付けることで行われる。
その後、中間膜30は、重合体の作製に供される。重合体は、図10に示す中間膜30を、第1遮光膜2が設けられた第1ガラス板10と、第2遮光膜3が設けられた第2ガラス板20とで挟んで作製する。作製した重合体をオートクレーブなどで加圧、加熱することにより、車両用合わせガラス1が作製される。
以上、車両用合わせガラスの実施形態などについて説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
図11は、第1変形例による車両用合わせガラスの加熱構造を車外側から見た正面図である。上記実施形態では、第1母線41と第3母線43間に比べて、第3母線43と第2母線42間は、電熱線の本数が多く(図4参照)、各電熱線の電流値が小さい。これに対し、本変形例では、第1母線41と第3母線43間と、第3母線43と第2母線42間とで、電熱線の本数が同じである。以下、相違点について主に説明する。
図11に示す第3電熱線53は、図4に示す第1電熱線51の一部に代えて設けられ、第1母線41、第2母線42および第3母線43のうち第1母線41および第3母線43のみに電気的に接続される。第3電熱線53は、第1母線41と第3母線43とにより電圧を印加され発熱する。第3電熱線53としては、第1電熱線51、第2電熱線52と同様にタングステンなどが好適に用いられる。第3電熱線53は、図9に示す切除工程において、第1電熱線51よりも短く形成される。第1母線41と第3母線43間と、第3母線43と第2母線42間とで、電熱線の本数が同じになり、各電熱線の電流値が同じになる。尚、第1母線41と第3母線43間の電熱線の本数と、第3母線43と第2母線42間の電熱線の本数とは、完全に同じではなくてもよく、許容範囲内で同じであればよい。
尚、上記実施形態および上記第1変形例では、第3母線43を基準として第1母線41側(上側)の領域と、第3母線43を基準として第2母線42側(下側)の領域とを同時に加熱するが、いずれか一方のみを加熱してもよい。この場合、第3母線43は、第3母線43に所定の電位を印加する第3リード母線等を介して直流電源に接続される。第3リード母線としては、第1リード母線71、第2リード母線72と同様に銅やアルミニウムなどが好適に用いられる。
図12は、第2変形例による車両用合わせガラスの加熱構造を車外側から見た正面図である。上記実施形態の第3母線43は、第1加熱領域61および第2加熱領域62の両方にまたがって設けられ、第1電熱線51および第2電熱線52の両方に電気的に接続される。これに対し、本変形例の第3母線43は、第1加熱領域61および第2加熱領域62のうち第2加熱領域62のみに設けられ、第1電熱線51および第2電熱線52のうち第2電熱線52のみに電気的に接続される。本変形によれば、第3母線43を、第1加熱領域61および第2加熱領域62のうち第2加熱領域62のみに設けるため、短く形成できる。以下、相違点について主に説明する。
図12に示すように、第3母線43は、第3母線43に所定の電位を印加するため、第3リード母線73等を介して直流電源80に接続される。例えば、第3母線43は、第3母線43と第2母線42とで電位差をつけるため、第3リード母線73および降圧型DC/DCコンバータ74を介して直流電源80の正極に接続される。降圧型DC/DCコンバータ74は、入力電圧に比べて出力電圧を降下させる。降圧型DC/DCコンバータとしてはリニアレギュレータ、降圧型スイッチングレギュレータなどが好適に用いられる。
1 車両用合わせガラス
10 第1ガラス板
20 第2ガラス板
30 中間膜
41 第1母線
42 第2母線
43 第3母線
51 第1電熱線
52 第2電熱線
53 第3電熱線
61 第1加熱領域
62 第2加熱領域

Claims (2)

  1. 第1ガラス板、前記第1ガラス板に対向する第2ガラス板、および前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを接着する中間膜を有する、車両用合わせガラスであって、
    前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に、第1方向に間隔をおいて対向する第1母線および第2母線、前記第1母線と前記第2母線との間に設けられる第3母線、ならびに前記第1方向に直交する第2方向に並ぶ第1加熱領域および第2加熱領域を有し、
    前記第1加熱領域には、前記第1母線と前記第2母線とにより電圧を印加され発熱する第1電熱線が設けられ、
    前記第2加熱領域には、前記第2母線と前記第3母線とにより電圧を印加され発熱する第2電熱線が設けられ
    前記第3母線は、前記第1加熱領域および前記第2加熱領域の両方にまたがって設けられ、前記第1電熱線および前記第2電熱線の両方に電気的に接続される、車両用合わせガラス。
  2. 前記第1加熱領域には、前記第1母線、前記第2母線および前記第3母線に電気的に接続される前記第1電熱線の一部に代えて、前記第1母線、前記第2母線および前記第3母線のうち前記第1母線および前記第3母線のみに電気的に接続される第3電熱線が設けられ、
    前記第3電熱線は、前記第1母線と前記第3母線とにより電圧を印加され発熱する、請求項に記載の車両用合わせガラス。
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