JP2015074954A - 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法 - Google Patents

建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015074954A
JP2015074954A JP2013213404A JP2013213404A JP2015074954A JP 2015074954 A JP2015074954 A JP 2015074954A JP 2013213404 A JP2013213404 A JP 2013213404A JP 2013213404 A JP2013213404 A JP 2013213404A JP 2015074954 A JP2015074954 A JP 2015074954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
pump
casing
pump chamber
earth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013213404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6242652B2 (ja
Inventor
圭二郎 野中
Keijiro Nonaka
圭二郎 野中
英貴 久田
Hidetaka Hisada
英貴 久田
宏治 野口
Koji Noguchi
宏治 野口
直純 清板
Naozumi Kiyoita
直純 清板
国義 宗像
Kuniyoshi Munakata
国義 宗像
佐藤 寛
Hiroshi Sato
佐藤  寛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Aktio Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Aktio Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Aktio Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2013213404A priority Critical patent/JP6242652B2/ja
Publication of JP2015074954A publication Critical patent/JP2015074954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6242652B2 publication Critical patent/JP6242652B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

【課題】土砂のポンプ室への流入圧力や圧送距離に応じて吐出圧力を調整可能な建設工事用の土砂圧送ポンプを提供する。【解決手段】建設工事で用いられ、土砂を圧送するロータリーポンプ10であって、円形のポンプ室21と吸込部22Aと吐出部23Aとを有するケーシング20と、ポンプ室21内にその中心軸に対して回転軸が吐出部23Aの側に偏心して設けられたローター30と、ローター30に揺動可能に取り付けられ、ローター30からポンプ室21の外径側へ延び、ローター30の回転方向の反対側へ揺動すると先端がポンプ室21の周壁に当接するように構成された複数の羽根40とを備え、吐出部23Aのローター30の回転方向についての吸込部22Aに対する相対位置が調整可能に構成されていることを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、建設工事用の土砂圧送ポンプ、該土砂圧送ポンプを備えるシールド機、及び、該シールド機を用いるシールド工法に関する。
回転型容積ポンプの一種であり、ローターの回転軸がケーシングの中心軸に対して偏心した偏心ポンプ、即ちベーンポンプ(ロータリーポンプ)が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2に記載のベーンポンプでは、円弧状のベーン(羽根)がローターに揺動可能に支持されており、該ベーンの先端が流体の圧力でケーシングの内周面に当接することによって、ベーンの先端とケーシングの内周面との間のシール性が確保される。
特開2002−130169号公報 特開昭61−79882号公報
ところで、シールド工事では、シールド機のスクリューコンベアに接続されたベーンポンプによって、該ベーンポンプに接続された配管を通して、シールド機から後方のずり台車まで掘削土砂を圧送する。ここで、ベーンポンプからずり台車までの距離が長くなるほどベーンポンプの吐出圧力を高くする必要がある。一方、高水圧の地盤でのシールド工事では、ベーンポンプへの掘削土砂の流入圧力が高くなることによってベーンポンプの吐出圧力が自然に高くなるため、ベーンポンプからずり台車までの距離によってはベーンポンプの吐出圧力が過大になる場合がある。従って、掘削土砂の圧送距離や掘削する地盤の地下水圧に応じて、ベーンポンプの吐出圧力を設定しなければならず、そのために、ベーンポンプを選択したり、ベーンポンプのモーターの回転数を調整したりする必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、土砂のポンプ室への流入圧力や圧送距離に応じて吐出圧力を調整可能な建設工事用の土砂圧送ポンプを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る建設工事用の土砂圧送ポンプは、建設工事で用いられ、土砂を圧送するためのポンプであって、円形のポンプ室と吸込口と吐出口とを有するケーシングと、前記ポンプ室内にその中心軸に対して回転軸が前記吐出口の側に偏心して設けられたローターと、前記ローターに揺動可能に取り付けられ、前記ローターから前記ポンプ室の外径側へ延び、前記ローターの回転方向の反対側へ揺動すると先端が前記ポンプ室の周壁に当接するように構成された複数の羽根とを備え、前記吐出口の前記ローターの回転方向についての前記吸込口に対する相対位置が調整可能に構成されている。
前記建設工事用の土砂圧送ポンプにおいて、前記吐出口は、前記ローターの回転方向へ移動可能に前記ケーシングに設けられもよい。
また、前記建設工事用の土砂圧送ポンプにおいて、前記ケーシングは、前記吸込口が設けられ前記ポンプ室を有する内側ケーシングと、前記吐出口が設けられ前記内側ケーシングの外周側に前記ポンプ室の中心軸の周りに回転可能に設けられた外側ケーシングとを備えてもよく、前記内側ケーシングには、前記吐出口の可動範囲に面して前記ローターの回転方向に長い長穴が設けられ、該長穴の周囲に前記内側ケーシングと前記外側ケーシングとの間を密封するシール材が設けられてもよい。
また、本発明に係るシールド機は、前記建設工事用の土砂圧送ポンプを備え、該土砂圧送ポンプで掘削土砂を坑口側へ圧送する。
また、本発明に係るシールド工法は、前記シールド機を用いてトンネルを掘削する。
本発明によれば、土砂のポンプ室への流入圧力や圧送距離に応じて吐出圧力を調整可能な建設工事用の土砂圧送ポンプを提供できる。
一実施形態に係る土砂圧送用のロータリーポンプを備えるシールド機を示す縦断面図である。 図1の2−2矢視図である。 一実施形態に係るロータリーポンプを示す斜視図である。 一実施形態に係るロータリーポンプを示す斜視断面図である。 一実施形態に係るロータリーポンプの内部構造を示す斜視図である。 一実施形態に係るロータリーポンプの内部構造を示す斜視図である。 一実施形態に係るロータリーポンプを示す正面図である。 一実施形態に係るロータリーポンプの作用を示す縦断面図である。 (A)〜(C)は、吐出部の周方向の位置の調整について説明するための斜視図である。 (A)〜(C)は、吐出部の周方向の位置の調整について説明するための断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る土砂圧送用のロータリーポンプ10を備える土圧式のシールド機100を示す縦断面図である。また、図2は、図1の2−2矢視図である。これらの図に示すように、シールド機100は、カッターヘッド110を掘進方向の先頭部に備える円筒状の前胴部120と、中折れジャッキ(図示省略)を介して前胴部120の後部に連結された円筒状の後胴部130とを備えている。
前胴部120には、カッターヘッド110の後方に配された隔壁124が設けられ、この隔壁124とカッターヘッド110との間にはチャンバ122が設けられている。カッターヘッド110は、十字状に配されたカッタースポーク112と、カッタースポーク112の前面に設けられた多数のカッタービット114とを備えている。また、カッタースポーク112の後面と隔壁124との前面とには夫々、攪拌棒116が設けられている。また、カッタースポーク112には、切羽近傍に添加剤を供給するための添加剤供給口118が設けられている。この添加剤供給口118は、添加剤ユニット(図示省略)に接続されている。
以上のような構成の前胴部120では、カッターヘッド110が回転するとカッタービット114により切羽が掘削されて掘削土砂がチャンバ122内に取り込まれる。そして、チャンバ122内に取り込まれた掘削土砂が、攪拌棒116により攪拌混合される。
また、前胴部120から後胴部130までに亘ってスクリューコンベア134が延びている。このスクリューコンベア134の前端は、隔壁124の開口部に取付けられており、スクリューコンベア134のスクリュー135の先端は、チャンバ122内に挿入されている。スクリューコンベア134は、スクリュー135を回転させてチャンバ122から後胴部130へ土砂を搬送する。
スクリューコンベア134の後端の排土口には、クラッシャー136及びロータリーポンプ10を介して配管138が接続されており、スクリューコンベア134で搬送された土砂は、クラッシャー136により破砕され、ロータリーポンプ10により配管138を通してシールド機内の後方のずり台車(図示省略)へ圧送される。
図3は、ロータリーポンプ10を示す斜視図であり、図4は、ロータリーポンプ10を示す斜視断面図であり、図5及び図6は、ロータリーポンプ10の内部構造を示す斜視図である。また、図7は、ロータリーポンプ10を示す正面図である。これらの図に示すように、ロータリーポンプ10は、円形のポンプ室21を備えるケーシング20と、ポンプ室21内に配されたローター30と、ローター30に揺動可能に取り付けられた複数(本実施形態では3枚)の羽根(ベーン)40と、ローター30を回転させる駆動機構50と、吐出部23Aの周方向の位置を調整する吐出位置調整機構60とを備えている。
ケーシング20は、二重に設けられた円筒状の内側ケーシング22及び外側ケーシング23と、内側ケーシング22及び外側ケーシング23の軸方向両側を密閉する蓋24、26とを備えている。内側ケーシング22の上部には、クラッシャー136と接続される吸込部22Aが上方に突出するように設けられ、外側ケーシング23の側部には、配管138と接続される吐出部23Aが側方(接線方向)に突出するように設けられている。吸込部22Aと吐出部23Aとは、吸込み又は吐出方向に見て矩形状のダクトである。吸込部22Aの周壁のうちの一の壁面22F(図6及び図7参照)は、内側ケーシング22の接線に沿って水平に配されている。また、吐出部23Aの周壁のうちの一の壁面23C(図6及び図7参照)は、外側ケーシング23の接線に沿って水平又は斜めに配されている。
ここで、外側ケーシング23には、周方向を長手方向とする矩形状の長穴23B(図3参照)が形成されており、この長穴23Bを通して吸込部22Aが上方に突出している。また、外側ケーシング23は、内側ケーシング22と相対的に軸心周りに回転可能に嵌り合っており、吸込部22Aは、長穴23Bに対して相対的に周方向に移動可能となっている。さらに、内側ケーシング22には、周方向を長手方向とする矩形状の長穴22B(図3参照)が形成されており、この長穴22Bに面して吐出部23Aが配されている。そして、長穴22Bの周縁部には、矩形状のシール材22C(図3参照)が長穴22Bを囲うように取り付けられており、このシール材22Cにより、長穴22Bの周縁部における内側ケーシング22と外側ケーシング23との間の密封性が確保されている。
また、内側ケーシング22の軸方向両端には、円環状のフランジ22D、22Eが設けられており、外側ケーシング23は、フランジ22D、22Eにより軸方向に挟まれている。このフランジ22D、22Eにはそれぞれ蓋24、26が取り付けられている。蓋24、26は、複数の部材を組み合わせて構成されており、夫々、軸受27やオイルシール28、29等(図4参照)が設けられている。
ローター30は、軸部31と、軸部31と同軸に配されて一体化された円筒状の胴部32と、胴部32の軸方向両端に結合された円盤状のフランジ33とを備えている(図4参照)。軸部31は、ケーシング20の中心軸に対して平行に且つ偏心して配されており(図7参照)、軸受27により蓋24、26に回転可能に支持されている。ここで、軸部31の軸心即ちローター30の回転軸は、ケーシング20の中心軸よりも吐出部23A側(即ち、吸込部22Aの反対側)に偏心して配されている。これにより、ポンプ室21の容積は、吸込部22A側が吐出部23A側よりも大きくなっている。
フランジ33の外周部は、胴部32から外周側へ張り出しており、このフランジ33の外周部には、羽根40の軸42がローター30の回転軸と平行に取り付けられている。また、フランジ33は、ケーシング20の蓋24、26に接するように配されており、蓋24、26には、フランジ33の外周部に面してオイルシール28が設けられている。また、蓋24、26には、軸部31が挿通される孔が形成されており、その孔壁には、オイルシール29(図4参照)が設けられている。これにより、蓋24、26と軸部31及び胴部32との間の密封性が確保されている。
複数の羽根40は、ローター30の回転軸の周りに所定間隔(本実施形態では120°間隔)で配されており、各羽根40は、ローター30の外周部からポンプ室21の外径側へ延びている。各羽根40の基端部には、ローター30の外周部に取り付けられた軸42が回転可能に取り付けられており、各羽根40は、ローター30の回転軸と平行な軸42の周りに揺動可能に、ローター30の外周部に支持されている。各羽根40は、ローター30の外周部からポンプ室21の外径側へかけて、ローター30の回転方向(図5及び図6の反時計周り方向)に傾斜している。また、各羽根40の揺動軸から先端までの距離は、揺動軸から内側ケーシング22の内周面までの距離よりも長く設定されており、各羽根40は、ローター30の回転方向の反対方向(図5及び図6の時計周り方向であり、以下、反回転方向という)に揺動すると先端が内側ケーシング22の内周面に当接するように構成されている。
また、各羽根40は、ポンプ室21の外径側ほどローター30の回転方向の前方となるように(つまり、基端側にかけてローター30の回転方向の反対側に膨らむように)湾曲している。これにより、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との角度が小さくなり、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との接触状態が面接触に近くなる。
また、各羽根40の先端には超硬チップが一体化され、該超硬チップが当接する内側ケーシング22の内周面はゴム又はウレタンのライナで被覆されており、これにより、各羽根40の先端の磨耗が抑制されている。
駆動機構50は、モーター52と、モーター52の出力軸に連結された減速機54と、減速機54の出力軸とローター30の軸部31とを連結するカップリング56とを備えている。この駆動機構50では、モーター52の動力が減速機54により回転速度を減じて出力される。これにより、カップリング56で連結された軸部31が回転され、ローター30が回転する。
図6及び図7に示すように、吐出位置調整機構60は、油圧シリンダー62と、油圧シリンダー62の先端を外側ケーシング23の外周面に揺動可能に支持する支持部64と、油圧シリンダー62の基端側を吸込部22Aに揺動可能に支持する支持部66とを備えている。支持部64は、外側ケーシング23における吐出部23Aの壁面23Cの近傍に、ローター30の回転軸と平行な軸の周りに回転可能に設けられたヒンジである。また、支持部66は、吸込部22Aの壁面22Fから突出する支持台67に設けられ、シリンダー部62Aの軸方向中央部をローター30の回転軸と平行な軸の周りに回転可能に支持している。支持台67は正面視で逆台形状のブロックであり、支持部66は、支持台67の斜面67Aに取り付けられている。
図8は、本実施形態に係るロータリーポンプ10の作用を示す縦断面図である。この図に示すように、ロータリーポンプ10では、ローター30を図中反時計回り方向に回転させてポンプ室21内の土砂を吐出部23Aに接続された配管138に圧送する。この際、ポンプ室21の容積は、吸込部22A側が吐出部23A側よりも広くなっており、ポンプ室21の内圧は、吸込部22A側が吐出部23A側よりも低くなっているため、ポンプ室21の吐出部23A側で圧縮力が生じる。これにより、吸込部22Aからポンプ室21内に土砂が取り込まれ、取り込まれた土砂が吐出部23Aから配管138へ圧送される。
ここで、複数の羽根40が、ローター30の外周部に、ローター30の回転軸と平行な揺動軸の回りに揺動可能に、且つ、ポンプ室21の外径側へかけてローター30の回転方向に傾斜した状態で支持されているため、それらの羽根40は、ローター30が回転すると、土砂の圧力及び遠心力でローター30の反回転方向へ揺動し、先端を内側ケーシング22の内周面に当接させる。即ち、ローター30が回転している間、各羽根40の先端が、各羽根40に作用する土砂の圧力及び遠心力で内側ケーシング22の内周面に圧接された状態に維持される。これによって、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との間の止水性を高い状態に維持でき、耐圧性に優れるロータリーポンプ10が得られる。
これによって、本実施形態に係るロータリーポンプ10を使用して、大深度や間隙水圧が局所的に高い場所等の高水圧の地盤での土圧式シールド工法を実施する等、ポンプ室21内に高水圧がかかる場合でも、羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との間からの地下水の漏出を防ぐことが可能になる。従って、本実施形態に係るロータリーポンプ10を使用することによって、高水圧の地盤での土圧式シールド工法の実施が可能になり、泥水と土砂との分離作業等を要することにより高コストな泥水式シールド工法を不要にでき、施工コストを低減できる。
特に、本実施形態に係るロータリーポンプ10では、各羽根40が、ポンプ室21の外径側へかけてローター30の回転方向の側に曲がるように湾曲していることにより、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との角度が小さくなって、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との接触状態が面接触に近くなっているため、より一層、各羽根40の先端と内側ケーシング22の内周面との間の止水性を向上させることができ、ロータリーポンプ10の耐圧性を向上させることができる。
図9(A)〜(C)は、吐出部23Aの周方向の位置の調整について説明するための斜視図であり、図10(A)〜(C)は、その断面図である。これらの図に示すように、油圧シリンダー62が最も収縮した状態では、吐出部23Aは、斜め下向きとなり、吸込部22Aの軸線と吐出部23Aの軸線との角度(中心角)が、90°以上(例えば図9(A)及び図10(A)に示すように100°程度)になる。
そして、図9(B)、(C)及び図10(B)、(C)に示すように、油圧シリンダー62が伸長することにより、吐出部23Aが、吸込口22Aとの角度(中心角)が狭まる方向(図中反時計回り方向)に移動し、吸込部22Aの軸線と吐出部23Aの軸線との角度が、90°未満(例えば図9(B)及び図10(B)に示すように80°程度、図9(C)及び図10(C)に示すように60°程度)になる。
ここで、油圧シリンダー62が伸長して吐出部23Aが吸込部22Aとの角度(中心角)が狭まる方向に移動するにつれて、吸込部22A側から吐出部23A側にかけてのポンプ室21の容積の減少率が高くなることにより、吐出部23Aからの土砂の吐出圧力が高くなる。そこで、ロータリーポンプ10からずり台車までの距離が長くなるほど、油圧シリンダー62を伸長させて吐出部23Aを吸込部22Aとの角度が狭まる方向に移動させる。これにより、ロータリーポンプ10による土砂の圧送能力を、ロータリーポンプ10からずり台車までの距離に対応するように調整できる。なお、図9(C)及び図10(C)に示す状態で、吐出部23Aの位置での羽根40とポンプ室21の内周面との間隔が最少になり、吸込部22A側から吐出部23A側にかけてのポンプ室21の容積の減少率が最も高くなり、吐出部23Aからの土砂の吐出圧力が最も高くなる。
一方、油圧シリンダー62が収縮して吐出部23Aが吸込部22Aとの角度(中心角)が広がる方向に移動するにつれて、吸込部22A側から吐出部23A側にかけてのポンプ室21の容積の減少率が低くなることにより、吐出部23Aからの土砂の吐出圧力が低くなる。そこで、切羽位置での地下水圧が高いことによりポンプ室21への流入圧力が高いのに対して、ロータリーポンプ10からずり台車までの距離が短い場合には、油圧シリンダー62を収縮させて吐出部23Aを吸込部22Aとの角度が広がる方向に移動させる。これにより、ロータリーポンプ10の吐出圧力を過剰に高くならないように調整できる。
即ち、本実施形態に係るロータリーポンプ10では、吐出部23Aのローター30の回転方向についての吸込部22Aに対する相対位置が調整可能に構成されていることによって、土砂のポンプ室21への流入圧力やずり台車までの圧送距離に応じて吐出圧力を調整できる。
また、本実施形態に係るロータリーポンプ10では、ケーシング20が、吸込部22Aが設けられポンプ室21を有する内側ケーシング22と、吐出部23Aが設けられ内側ケーシング22の外周側にポンプ室21の中心軸の周りに回転可能に設けられた外側ケーシング23とを備えており、外側ケーシング23には、ローター30の回転方向に長く、吸込部22Aが挿通された長穴23Bが設けられ、内側ケーシング22には、吐出部23Aの可動範囲に面してローター30の回転方向に長い長穴22Bが設けられ、さらに、該長穴22Bの周縁部に内側ケーシング22と外側ケーシング23との間を密封するシール材22Cが設けられている。これによって、長穴22Bの周囲における内側ケーシング22と外側ケーシング23との間の密閉性を確保した状態で、吐出部23Aを、ローター30の回転方向へ移動させることができる。
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、吐出部23Aをローター30の回転方向に移動可能にケーシング20に設けることによって、吐出口のローター30の回転方向についての位置を調整可能としたが、開閉機構を有する複数の吐出部をローター30の回転方向に並ぶように設けて、各吐出部23Aを開閉することにより、吐出口のローター30の回転方向についての位置を調整してもよい。また、ローター30の回転方向に長い吐出部に、その長手方向に開閉位置を調整可能な開閉機構を設けて、該吐出部の開閉位置を調整することにより、吐出口のローター30の回転方向についての位置を調整してもよい。
また、上述の実施形態では、ロータリーポンプを備える土圧式のシールド機を例に挙げて本発明を説明したが、本発明に係るロータリーポンプは、他の建設工事での土砂の圧送に使用するポンプにも適用できる。また、上述の実施形態では、羽根40を、ローター30からポンプ室21の外径側へローター30の回転方向に傾斜して延び、ポンプ室21の外径側にいくにつれてローター30の回転方向の側に曲がるように湾曲するように構成したが必須ではなく、羽根40を、ローター30から外径方向に傾斜することなく真っ直延びるように構成してもよい。
10 ロータリーポンプ、20 ケーシング、21 ポンプ室、22 内側ケーシング、22A 吸込部、22B 長穴、22C シール材、22D、22E フランジ、22F 壁面、23 外側ケーシング、23A 吐出部、23B 長穴、23C 壁面、24、26 蓋、27 軸受、28、29 オイルシール、30 ローター、31 軸部、32 胴部、33 フランジ、40 羽根、42 軸、50 駆動機構、52 モーター、54 減速機、56 カップリング、60 吐出位置調整機構、62 油圧シリンダー、62A シリンダー部、64、66 支持部、67 支持台、67A 斜面、100 シールド機、110 カッターヘッド、112 カッタースポーク、114 カッタービット、116 攪拌棒、118 添加剤供給口、120 前胴部、122 チャンバ、124 隔壁、130 後胴部、132 中折れジャッキ、134 スクリューコンベア、135 スクリュー、136 クラッシャー、138 配管

Claims (5)

  1. 建設工事で用いられ、土砂を圧送するためのポンプであって、
    円形のポンプ室と吸込口と吐出口とを有するケーシングと、
    前記ポンプ室内にその中心軸に対して回転軸が前記吐出口の側に偏心して設けられたローターと、
    前記ローターに揺動可能に取り付けられ、前記ローターから前記ポンプ室の外径側へ延び、前記ローターの回転方向の反対側へ揺動すると先端が前記ポンプ室の周壁に当接するように構成された複数の羽根と
    を備え、
    前記吐出口の前記ローターの回転方向についての前記吸込口に対する相対位置が調整可能に構成されている建設工事用の土砂圧送ポンプ。
  2. 前記吐出口は、前記ローターの回転方向へ移動可能に前記ケーシングに設けられている請求項1に記載の建設工事用の土砂圧送ポンプ。
  3. 前記ケーシングは、
    前記吸込口が設けられ前記ポンプ室を有する内側ケーシングと、
    前記吐出口が設けられ前記内側ケーシングの外周側に前記ポンプ室の中心軸の周りに回転可能に設けられた外側ケーシングとを備え、
    前記内側ケーシングには、前記吐出口の可動範囲に面して前記ローターの回転方向に長い長穴が設けられ、該長穴の周囲に前記内側ケーシングと前記外側ケーシングとの間を密封するシール材が設けられている請求項2に記載の建設工事用の土砂圧送ポンプ。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の建設工事用の土砂圧送ポンプを備え、該土砂圧送ポンプで掘削土砂を坑口側へ圧送するシールド機。
  5. 請求項4に記載のシールド機を用いてトンネルを掘削するシールド工法。
JP2013213404A 2013-10-11 2013-10-11 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法 Active JP6242652B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013213404A JP6242652B2 (ja) 2013-10-11 2013-10-11 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013213404A JP6242652B2 (ja) 2013-10-11 2013-10-11 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015074954A true JP2015074954A (ja) 2015-04-20
JP6242652B2 JP6242652B2 (ja) 2017-12-06

Family

ID=53000039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013213404A Active JP6242652B2 (ja) 2013-10-11 2013-10-11 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6242652B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017050024A (ja) * 2016-11-30 2017-03-09 任天堂株式会社 トレーディングカードおよびトレーディングカードセット

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6179882A (ja) * 1984-09-20 1986-04-23 エスカーエフ ゲーエムベーハー ベーンポンプ
JPH02105593U (ja) * 1989-02-09 1990-08-22
JPH06330691A (ja) * 1993-05-21 1994-11-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シールド掘削機の排土装置
JP2002130169A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Katsunori Onishi ロータリーベーン式回転機械
JP2013167174A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Ohbayashi Corp 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6179882A (ja) * 1984-09-20 1986-04-23 エスカーエフ ゲーエムベーハー ベーンポンプ
JPH02105593U (ja) * 1989-02-09 1990-08-22
JPH06330691A (ja) * 1993-05-21 1994-11-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シールド掘削機の排土装置
JP2002130169A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Katsunori Onishi ロータリーベーン式回転機械
JP2013167174A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Ohbayashi Corp 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017050024A (ja) * 2016-11-30 2017-03-09 任天堂株式会社 トレーディングカードおよびトレーディングカードセット

Also Published As

Publication number Publication date
JP6242652B2 (ja) 2017-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101980390B1 (ko) 굴삭 장치
JP5729646B2 (ja) シールド掘進機
JP2017141590A (ja) トンネル掘削機
JP6242652B2 (ja) 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法
JP6008348B2 (ja) トンネル掘削機
JP5993579B2 (ja) 建設工事用の土砂圧送ポンプ、シールド機、及びシールド工法
JP4381279B2 (ja) 土圧式シールド、泥水式シールド及び密閉型シールド
JP3560941B2 (ja) シールド掘進機
JP2007239402A (ja) シールド掘進機
JP5443961B2 (ja) 掘進機
JP5135597B2 (ja) シールド掘削機
JP2004019302A (ja) トンネル掘削機
US10458184B2 (en) Ground processing tool and a method for creating a borehole in the ground
JP2014025268A (ja) ロータリージョイント
JP2013194465A (ja) 拡径ビット
JP2015200088A (ja) シールド掘進機
JP2003328683A (ja) シールド掘進機
JP2005330749A (ja) 急曲線トンネル掘削用のシールド機
JP6052535B2 (ja) トンネル掘削機
JP2013231318A (ja) トンネル掘削機
JP2007262820A (ja) 掘削機および掘削システム
JP2010084396A (ja) シールド掘進機
KR101562897B1 (ko) 터널 굴진기
JP2005256355A (ja) スクリュコンベア型カッタ及び立坑掘進機
CN105673032A (zh) 圆角梯形顶管掘进机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6242652

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250