JP2002130169A - ロータリーベーン式回転機械 - Google Patents

ロータリーベーン式回転機械

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JP2002130169A
JP2002130169A JP2000321495A JP2000321495A JP2002130169A JP 2002130169 A JP2002130169 A JP 2002130169A JP 2000321495 A JP2000321495 A JP 2000321495A JP 2000321495 A JP2000321495 A JP 2000321495A JP 2002130169 A JP2002130169 A JP 2002130169A
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opening
rotor
housing
vanes
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Katsunori Onishi
克則 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリーベーン式回転機械を、流体加圧送
り出し装置や流体モータに利用可能とすると共に、圧縮
機起動時における加圧流体の送り出しを効率化し、ベー
ンの受ける負荷を軽減し、ベーンのシ−ルを、隣接する
仕切室間の差圧に応じた押し付け力でシ−ルを可能と
し、アクチュエータ利用時で、外気圧力と等しくなった
時点以降でも効率的に動力が得られるようにする。 【解決手段】 第1開口及び第2開口を備えたハウジン
グと、ハウジング内に駆動軸を介してその偏心位置に回
転自在に軸支され、且つ外周に複数の凹状ベーンを備え
た円筒状のローターとからなり、ハウジングとローター
と協働して仕切室を形成する凹状ベーンは、ローターの
外周に沿った円弧状となすと共に、その一端をローター
に回転自在に枢着し、隣接する仕切室間の差圧によりハ
ウジング内面に当接自在に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ロータリ
ーベーン式回転機械に関し、さらに具体的にはベーン式
回転機械におけるベーンの作動形態及びそのためのロー
ターへの取り付け及びベーン形状を改善して、装置の汎
用性を高め、ベーンの耐久性の向上を図ると共に回転機
械の効率アップを図ることできる回転機械に関するもの
で、一般のエアーコップレッサー、カーエアコン、電気
冷蔵庫等のコンプレッサー又はポンプ、さらにはエアー
ドライバー等の空気工具等のアクチュエータその他の流
体モーターに利用可能な回転機械に関する。
【0002】
【従来の技術とその解決課題】従来から、ベーン型圧縮
機として、例えば特開平11−166492号公報に開
示されるように、ローターに往復動するベーンをもつも
のが知られている。
【0003】このような従来のベーン型回転機械をベー
ン型圧縮機に利用する場合おいては、起動初期等におけ
る吐出側圧力が十分な高圧状態にないときにも、複数の
ベーンで仕切られた仕切室間では空気の移動が行われな
いので、常に各仕切室は個別に強制的に容積縮小されす
なわち高圧化されて吐出口へと供給されるので、タンク
が高圧になるまでは吐出側では一度、高圧に圧縮されて
からタンクに開放するので無駄なエネルギーを負担する
ことになるものであった。
【0004】この場合、各仕切室を仕切っているベーン
は片持ち構造を有し、ベーンは剪断力を受け、摺動抵抗
を受ける構造となっているため、高圧を得るためにはロ
ータ側のベーンを支持する機構及びベーンの補強とベー
ンのハウジングへの押し付けシ−ル力を向上する上で問
題を残すものであった。
【0005】また、ベーン型回転機械を第2開口(圧縮
機における吐出口)から圧縮空気を供給して動力を得る
アクチュエータとして利用しようとするときには、圧縮
空気を供給された最初の仕切室は最小容積の状態であ
り、回転動力を与えられたローターの回転に伴って容積
が徐々に拡大され圧力が低下していく。
【0006】しかし、従来のベーン型モータは、隣接す
る仕切室との圧力差があるとき、仕切りのベーンが押さ
れて動力を得るので、供給された圧縮空気が容積拡大さ
れて外気圧力と等しくなった時点で、動力を得ることが
できなくなるが、相隣る仕切室間では空気の移動がない
ので、供給される圧縮空気圧力がやや低いときに外気圧
と等しくなってから、さらに仕切室が、容積拡大する場
合には、逆に動力を失うことになるなどの欠点を有して
いた。
【0007】この出願の発明は、上記の事情に鑑みて案
出されたものであって、圧縮機等における駆動源のロス
を削減し、簡単な構造でも高圧にも対応でき、さらに効
率の良いアクチュエータとしても利用できる回転機械を
提供することを目的とするものである。
【0008】具体的には、ロータリーベーン式回転機械
において、ロータリーベーン式回転機械を、コンプレッ
サー、ポンプ等の流体加圧送り出し装置としても、又
は、気体モーター、液体モーター等の流体モーターとし
ても利用できるようにし、当初から従来のような大きな
駆動力を不要とし、ベーンの受ける負荷を軽減し、ま
た、吐出圧、駆動圧力源の低い場合にも、所期の作用を
実行可能とするものである。
【0009】本発明のロータリーベーン式回転機械によ
れば、 (A)圧縮機としての利用において、起動初期等におけ
る吐出側圧力が十分な高圧状態に無い場合にも、複数の
ベーンで仕切られた仕切室間において、仕切ベーンは、
容積の小さい仕切室側が開放可能にしてあるので、圧縮
工程で容積の大きい仕切室の圧力が容積の小さい仕切室
の圧力よりも高くなった場合、容積の大きい仕切室から
容積の小さい仕切室に向かって空気の移動ができ、連続
的な加圧空気等を送り出すことができるので、従来のよ
うに無駄なエネルギーを負担することがない。 (B)ベーンは両端が単純支持構造であり、一端のピン
枢支と他端の当接面支持になっているので、従来の片持
ち構造と違って曲げ応力が少なく強度アップが容易であ
る。即ち、ロータとベーンの接続がピン構造であるので
ベーン支持の曲げ応力を負担する必要が無く、強度アッ
プに寄与する。
【0010】さらに、ベーンのハウジングへの押し付け
シ−ル力は、隣接する仕切室間の圧力差でベーンがハウ
ジングに押し付けられるので、圧力差に応じた押し付け
力を得ることができる。 (C)流体(気体)モータ等のアクチュエータとして利
用するとき、複数のベーンで仕切られた仕切室間におい
て、仕切ベーンは、仕切ベーンの容積の小さい仕切室側
へ開放可能としてあるので、容積の大きい仕切室の圧力
が容積の小さい仕切室の圧力よりも高い場合、容積の大
きい仕切室から容積の小さい仕切室に向かって空気の移
動ができるので、供給された圧縮空気が容積が拡大され
て外気圧力と等しくなった時点以降は、仕切室の容積が
拡大されても仕切室圧力は低下することなく効率のよい
動力を得る。
【0011】たとえば、エアードライバー等の空気工具
において、低力から高力までロスの少ない動力を得るこ
とができるなどの利点を有する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、第1
開口及び第2開口を備えたハウジングと、ハウジング内
に駆動軸を介してその偏心位置に回転自在に軸支され、
且つ外周に複数の凹状ベーンを備えた円筒状のローター
とからなり、ハウジングとローターと協働して仕切室を
形成する凹状ベーンは、ローターの外周に沿った円弧状
となすと共に、その一端をローターに回転自在に枢着
し、隣接する仕切室間の差圧によりハウジング内面に当
接自在に構成するロータリーベーン式回転機械(請求項
1)を提供する。
【0013】この出願の発明は、さらに、ベーンの取付
態様、ベーンの取付け方向性を考慮して、凹状ベーンの
一端をローターにピン枢支したり(請求項2)、ベーン
付き円筒状ローターを円筒状ハウジングの周面および側
面に内接して回転するように構成し、ベーンの第1端部
を、仕切室側から見て第1開口寄りにローター表面にピ
ン枢支すると共に、他方の第2端部を、第2開口寄りで
ポンプハウジング内面に当接可能に構成し、ベーンは第
2開口に向かう凹状としたロータリーベーン式回転機械
(請求項3)を提供する。
【0014】また、この出願の発明は、ベーン負勢手段
を考慮して、ベーンの負荷手段を備え、ベーンを常時開
放方向に負勢し、ベーンの他方の端部をポンプハウジン
グ内面に押し付け可能にするもの(請求項4)、また、
開口の配設位置を考慮して、第1開口をハウジング側板
に形成するもの(請求項5)、さらに弁手段の配設を考
慮して、第2開口に逆止弁を備えたロータリーベーン式
回転機械(請求項6)を提供する。
【0015】さらに、この出願の発明は、回転機械の具
体的用途を考慮して、コンプレッサー(請求項7)、ポ
ンプ(請求項8)、気体モータ(請求項9)及び液体モ
ータ(請求項10)をも提供する。
【0016】この出願の発明によれば、ロータリーベー
ン式回転機械において、ハウジング及びローターと協働
して仕切室を形成する凹状ベーンは、ローターの外周に
沿った円弧状となすと共に、その一端をローターにピン
枢支し、隣接する仕切室間の差圧によりハウジング内面
に当接自在に構成することによって、ベーンの耐久性強
いては回転機械の寿命を伸ばすことができる。また、回
転機械自体の小型、コンパクト化を図ると共に、駆動軸
の剛性を高めて高トルクの運転が可能な回転機械を提供
することができる。
【0017】以下、この出願の発明について、さらに詳
細に説明をする
【0018】
【発明の実施の形態】ロータリベーン式回転機械(C)
は、図1に示すように、円筒状のハウジング(1)、円
筒状のローター(2)及びその駆動軸(3)とからな
り、ハウジング(1)は第1開口(1A)及び第2開口
(1B)を備え、ローター(2)は、ハウジング内に、
ローター(2)と一体の駆動軸(3)により偏心位置に
支持され、ローター(2)をハウジング(1)の周面お
よび側面に内接して回転するように配設される。ロータ
ー(2)の外周には複数の凹状ベーン(4)を備え、ベ
ーン(4)の一端はローター表面にピン(5)により枢
支して取り付けられる。
【0019】また、ベーン(4)は適宜の負荷手段(図
示省略)によって常時外側に開放する方向に負勢され、
これによって、他方の端部をハウジング内面に押し付け
るようにすることもできる。この負荷手段は省略するこ
とができる。この場合、ベーン先端のシ−ルは回転時の
遠心力によって確保される。
【0020】ベーン(4)は取り付けられるローター
(2)の外周に沿った円弧状に沿った形状を有し、ハウ
ジング(1)内周面との間隔が最小となる偏心位置近傍
で、言い換えればベーン(4)が倒伏した状態のとき
は、ローター(2)の外周に沿った真円の一部をなすよ
うに構成される。
【0021】ローター(2)は駆動軸(3)と一体化し
て駆動される。
【0022】ハウジング(1)の、ローター(2)との
間隙が最大となる近傍、即ち図1に示す底部近傍には第
1開口(1A)が形成され、またローター(2)との間
隙が最小となる近傍、図1の頂部近傍には第2開口(1
B)が形成されている。
【0023】本発明の回転機械は、流体加圧送り出し装
置(コンプレッサー、ポンプ)または流体モーター(気
体モーター、液体モーター)としての利用法があり、上
記第1開口(1A)及び第2開口(1B)は、回転機械
がコンプレッサー等の流体加圧送り出し装置において
は、吸入口及び吐出口として機能し、回転機械が流体モ
ーターとしての利用においては、圧力流体出口及び圧力
流体入口として機能する。
【0024】本発明によれば、 (A)上述したように、複数の仕切ベーンは、容積の小
さい仕切室側に開放可能にし、容積の大きい仕切室から
容積の小さい仕切室に向かって空気の移動ができるの
で、圧縮機としての使用時、起動初期等における吐出側
圧力が十分な高圧状態に無く、圧縮工程で容積の大きい
仕切室の圧力が容積の小さい仕切室の圧力よりも高くな
った場合、従来のように無駄なエネルギーを負担するこ
となく、連続的な加圧流体の送り出しが可能である (B)ベーンの両端は、一端が枢着支持され、他端が当
接面支持される単純支持構造となっているので、構造上
の相違によって、従来の片持ち構造に伴って必然的に生
じる曲げ応力を少なくすることができ、強度アップが容
易である。即ち、ロータとベーンの接続がピン等による
枢支構造であるので、ベーン支持の曲げ応力を負担する
必要が無く、強度アップに寄与することができる。
【0025】さらに、ベーンのハウジングへの押し付け
力は、隣接する仕切室間の圧力差で与えられるので、圧
力差に応じた押し付け力でシ−ルすることができる。 (C) 前述したように、ベーンによる仕切室間におい
て、仕切ベーンは、容積の小さい仕切室側へ開放可能と
してあるため、容積大の仕切室圧力が容積小の仕切室圧
力よりも高い場合、容積大の仕切室から容積小の仕切室
に向かって空気の移動ができるので、流体モータ等のア
クチュエータとして利用する場合においても、供給され
た圧縮空気が容積が拡大されて外気圧力と等しくなった
時点以降は、仕切室の容積が拡大されても仕切室圧力は
低下することなく効率のよい動力を得る。
【0026】なお、本発明によれば、例えばエアードラ
イバー等の空気工具、削岩機、エアコン等のコンプレッ
サー等の回転機械としても利用することができる。
【0027】たとえば、エアードライバー等の空気工具
において、低力から高力までロスの少ない動力を得るこ
とができるなどの利点を有する。
【0028】また、液体の場合、仕切室が容積変化する
際に液体が仕切室間を移動できないと回転できないの
で、従来のベーン型回転機械の構造ではポンプとして機
能しないが、本発明ではベーンが小容積側の仕切室に移
動して開放でるので、ポンプやアクアクチュエータとし
ても利用できる。ロータリーベーン式回転機械をエアー
ドライバーの空気工具等、モーターとしての使用する場
合には、第2開口にこれと並列な回路をなす供給口(図
示省略)が併設され、圧力源から加圧流体が制御可能に
供給されるように構成することもできる。
【0029】以下、図面を用いて、この出願の発明を詳
細に説明をする。
【0030】
【実施例】(実施例1)この出願の発明によるロータリ
ーベーン式回転機械(C)は、図1に示すように、概
略、円筒状のハウジング(1)と円筒状のローター
(2)からなり、以下、エアーコンプレッサーの利用の
場合について述べる。
【0031】ハウジング(1)には吸入口(1A)、吐
出口(1B)が形成される。吸入口(1A)は回転機械
の吸込み側に位置する周面が回転方向に長く開放されて
いて容積の小さい開放された仕切室を形成している。一
方その反対側は容積の大きい仕切室を形成している。吸
入口(1A)には、これを覆い、内部にフィルターを収
容して形成される、空気導入の案内用の導入部材を取り
付けも可能である。
【0032】ローター(2)は、ハウジング(1)内の
偏心位置に取り付けられ、ローター(2)の外周には、
複数の凹状ベーン(4、4・・・)が各々、ピン(5)
によって枢着される。
【0033】ベーン(4)には、図示していないが、常
時ベーン(4)の先端をハウジング(1)の内面に当接
するようにバネ負荷する工夫がある。
【0034】ローター(2)は駆動軸(3)と一体化し
て組み立てられ、駆動軸(3)はハウジング(1)に対
して回転自在に軸支される。
【0035】ハウジング(1)の吐出口(1B)が形成
され、連通路(7)を介してタンク等に接続される。
【0036】この出願の発明は、上述の実施例では、加
圧流体は吐出口(1B)に直接吐出するものであった
が、図2に示すように、吐出口(1B)に逆止弁(8)
を配設することもできる。
【0037】逆止弁を配設する場合、この逆止弁(8)
を含む弁ハウジングを、ハウジング(1)と一体に形成
することができる。
【0038】図1において、流体モーターとして機能さ
せる、弁ハウジングに、連通路(7)から、圧力流体入
り口となる第2開口(1B)と並列の回路を形成し供給
弁(図示省略)を配設し、ベーン(4)にタンクから第
2開口(1B)を通じて供給する場合、ローター(2)
は、図示矢印B方向に回転駆動される。
【0039】ローター(2)は、ハウジング(1)内
に、ローター(2)と一体の駆動軸(3)により偏心位
置に回転自在に支持され、ローター(2)はベーン
(4)を含みハウジング(1)の周面および側面に内接
して回転するように配設される。
【0040】回転機械(C)は、例えばコンプレッサー
としての使用の際に、ローター(2)が図示矢印A方向
に回転して稼働されるとき、圧縮行程にある仕切室おい
て、ベーン(4)とハウジング(1)内壁に囲まれたそ
れぞれの空間は、最初容積の大きな空間が、回転につれ
て徐々に容積が減少し、圧力が高まって行く。このと
き、ベーン(4)の倒れる方向は容積の大きい空間から
小さい空間の方向しか倒れないので、空気の移動もこの
方向に限られる。したっがって、容積の小さい空間の方
が容積の大きい空間より圧力が低いときには、ベーン
(4)が倒れて空気の移動が可能となっている。
【0041】すなわち、最終的な吐出口以降のタンク圧
との比較で、タンクと同圧となったところに位置する迄
のベーンは徐々に容積を減少して圧縮して行き、一方そ
のベーン以降のベーンは、そのベーンによって容積が減
少されるので、空気はタンク方向に移動して行く。結果
的に、タンクに容積減少した空気が供給されるので高圧
になっていく。その際、ベーン(4)を押すエネルギー
が圧縮に寄与する。
【0042】ベーン(4)の取り付けは、ローター
(2)の外周にベーン(4)の一端をローター(2)表
面にピン(5)により枢支する態様で複数枚取り付けて
実施され、またベーン(4)は適宜の負荷手段によって
常時開放する方向に負勢して取り付けることもある。こ
れによって、ベーン(4)の他方の先端がハウジング
(1)の内面に強制的に押し付けられる。
【0043】ベーン(4)の形状は、ローター(2)の
外周に沿った円弧状であって、回転に伴ってハウジング
(1)内周面に押圧され、内周面との間隔が最小となる
偏心位置近傍でベーン(4)が伏せて、ローター(2)
の表面に接面したときは、ローター(2)の外周に沿っ
て略真円の一部を形成するように構成される。
【0044】回転機械の稼働初期において、ハウジング
内にローターがその偏心位置に回転自在に取り付けられ
た状態で、ローターに枢支のベーンは開放方向にバネ負
荷され、その外周面及び側面はそれぞれハウジングの内
周面および内側面に接している。他の動力に用いて回転
機械のローターを回転すると、ローター表面にピンによ
り枢支された外周円弧状のベーンは、図面右半分では、
その外周端部をポンプハウジング内面に当接し、下向き
に円弧状の形を取りながら、ローターの回転に伴って吸
入口から掬い上げた流体を吐出口側に向かって汲み上
げ、偏心位置でベーンが倒伏して真円の一部をなす位置
までポンプ作用をする。
【0045】一方、図面左半分では仕切室が吸入口(1
A)を通じた開放された状態にあり、ポンプ作用は行わ
れない。
【0046】この場合、所定の位置に在ってポンプ作用
を受け持っている複数の仕切り室を形成する各仕切りベ
ーンは、両室間の差圧に応答して開閉自在に配設されて
いるので、最終の吐出圧にのみ制限され、吐出側圧力を
越えることが無く設定できるものとなっている。 (実施例2)実施例2は、主として、第1開口(1A)
の開設構造、ベーン(4)のローター(2)に対する固
定構造およびベーン(4)を常時開放方向に負勢するバ
ネ手段に特徴を有し、基本的には実施例1と変わらな
い。
【0047】ハウジング(1)は外周に鍔(1C)を備
え、これら鍔部分間において締め付けボルト(10)に
より締着して組み立てられる。
【0048】図3、4に示されるように、第1開口(1
A)の開設は、ハウジング(1)の両側板を外周に沿っ
て所定の深さに切り込んだ凹部によって形成される。ハ
ウジング(1)が組み立てられたとき、第1開口(1
A)はベーン(4)の側縁に位置して開口し、この開口
(1A)を介して流体の流入、流出が許容される。
【0049】ローター(2)に取り付けられるベーン
(4)は、一端に円筒状の膨出部(4A)が形成され、
ローター(2)に形成された半月状の凹溝(2A)内に
嵌合することによって回動自在に組み立てられる。この
場合、実施例1のようなピンを不用とすることができ
る。
【0050】ベーン(4)を常時開放方向に負勢するバ
ネ手段(4B)は、一端がローター(2)の凹溝(2
A)内に取付けられ、他端が凹溝(2A)に回動自在に
嵌合されたベーンの膨出部(4A)に取付けられ、これ
によって、ベーン(4)は常時開放方向に負勢される。
【0051】ハウジング(1)の第2開口(1B)に
は、スリーブ(11)が締着され、逆止弁(8)が負荷
バネ(8A)を受けて配設される。なお、第2開口(1
B)から圧力流体を供給して第1開口(1A)へ排出す
る、モーターとして使用する場合には、この逆止弁
(8)及び負荷バネ(8A)は省略される。
【0052】その作動については、実施例1と同様であ
る。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
次のような効果が挙げられる。 (A)圧縮機としての使用時、起動初期等における吐出
側圧力が十分な高圧状態に無く、圧縮工程で容積の大き
い仕切室の圧力が容積の小さい仕切室の圧力よりも高く
なった場合でも、従来のように無駄なエネルギーを負担
することなく、連続的な加圧流体の送り出しが可能であ
る (B)ベーンは、単純支持構造となっているため、ベー
ン支持の曲げ応力を負担する必要が無く、それだけ、曲
げ応力を少なくすることができるので、強度アップを図
ることができる。
【0054】さらに、ベーンのハウジングへの押し付け
力は、隣接する仕切室間の圧力差で与えられるので、圧
力差に応じた押し付け力でシ−ルが可能である。 (C)流体モータ等のアクチュエータとして利用する場
合においても、仕切ベーンは、容積大の仕切室から容積
小の仕切室に向かう空気の移動を許容するので、供給さ
れた圧縮空気が容積が拡大されて外気圧力と等しくなっ
た時点以降は、仕切室の容積が拡大されても仕切室圧力
は低下することなく効率のよい動力を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリーベーン式回転機械の断
面図を示し、それぞれ(a)は水平断面図を、(b)は
縦断面図を示す。
【図2】第2開口に逆止弁を配設した実施例を示す。
【図3】本発明の他の実施例に係るロータリーベーン式
回転機械の平面図を示し、それぞれ(a)は平面図を、
(b)は側面図を示す。
【図4】本発明の図3に係るロータリーベーン式回転機
械の断面図を示し、それぞれ(a)は水平断面図を、
(b)は縦断面図を示す。
【符号の説明】
1 ハウジング 1A 第1開口(吸入口;吸気口;圧力流体出入口) 1B 第2開口(吐出口;排気口;圧力流体出入口) 1C 鍔 2 ローター 2A 凹溝 3 駆動軸 4 凹状ベーン 4A 膨出部 4B バネ 5 ピン 6 仕切室 7 連通路 8 逆止弁 8A 負荷バネ 9 導入部材 10 締付けボルト 11 スリーブ C 回転機械(コップレッサー;ポンプ;気体モー
タ;液体モータ)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1開口及び第2開口を備えたハウジン
    グと、ハウジング内に駆動軸を介してその偏心位置に回
    転自在に軸支され、且つ外周に複数の凹状ベーンを備え
    た円筒状のローターとからなり、ハウジングとローター
    と協働して仕切室を形成する凹状ベーンは、ローターの
    外周に沿った円弧状となすと共に、その一端をローター
    に回転自在に枢着し、隣接する仕切室間の差圧によりハ
    ウジング内面に当接自在に構成したことを特徴とするロ
    ータリーベーン式回転機械。
  2. 【請求項2】 請求項1において、凹状ベーンの一端を
    ローターにピン枢支したことを特徴とするロータリーベ
    ーン式回転機械。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、ベーン付き
    円筒状ローターを円筒状ハウジングの周面および側面に
    内接して回転するように構成し、ベーンの第1端部を、
    仕切室側から見て第1開口寄りにローター表面にピン枢
    支すると共に、他方の第2端部を、第2開口寄りでポン
    プハウジング内面に当接可能に構成し、ベーンは第2開
    口に向かう凹状としたことを特徴とするロータリーベー
    ン式回転機械。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    ベーンの負荷手段を備え、ベーンを常時開放方向に負勢
    し、ベーンの他方の端部をポンプハウジング内面に押し
    付け可能にすることを特徴とするロータリーベーン式回
    転機械。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    第1開口をハウジングの側板に形成したことを特徴とす
    るロータリーベーン式回転機械。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    第2開口に逆止弁を備えたことを特徴とするロータリー
    ベーン式回転機械。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    第1開口が吸入口であり第2開口が吐出口であって、気
    体等の圧縮性流体の圧送に用いられるコンプレッサー。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    第1開口が吸入口であり第2開口が吐出口であって、液
    体等の被圧縮性流体の圧送に用いられるポンプ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし5のいずれかおいて、第
    2開口が圧力源の入口であり第1開口が出口であって、
    第2開口からの気体等圧縮性流体の圧送によってベーン
    を介して駆動軸の回転を取り出す気体モータ。
  10. 【請求項10】 請求項1ない5のいずれかにおいて、
    第2開口が圧力源の入口であり第1開口が出口であっ
    て、第2開口からの液体等被圧縮性流体の圧送によって
    ベーンを介して駆動軸の回転を取り出す液体モータ。
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