JP2015074356A - 移動体の制御方法及び倒立二輪移動体 - Google Patents

移動体の制御方法及び倒立二輪移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる移動体の制御方法及び倒立二輪移動体を提供する。【解決手段】車輪1と、車輪1を回動させるモータ25、26と、バッテリ15、16の電力からモータ25、26を駆動するための駆動電流を生成しモータ25、26に当該駆動電流を供給する制御部4、5と、を備える倒立二輪移動体100を制御する制御方法であって、制御部4、5は、バッテリ15、16の温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータ25、26に供給し、制御部4が駆動電流に付加する振動電流の位相は、制御部5が駆動電流に付加する振動電流の位相と逆となっている。【選択図】図2

Description

本発明は、移動体の制御方法及び倒立二輪移動体に関する。
近年、人間を運ぶ走行装置として、倒立二輪移動体が開発されている。例えば、特許文献1には、同軸に配置された2つの車輪を有し、当該2つの車輪がそれぞれ独立に駆動される倒立二輪移動体が開示されている。
特開2007−336785号公報
一般に、倒立二輪移動体の車輪はモータによって回動される。また、バッテリが出力する電力から生成された駆動電流が当該モータに供給される。
しかし、バッテリの温度が低温となると、バッテリの出力電圧が低下してしまうという問題がある。この問題は、潤沢な容量を有するバッテリを搭載することにより解消することができる。しかしながら、倒立二輪移動体では、小型化・軽量化が求められるため、潤沢な容量を有するバッテリを倒立二輪移動体に搭載することは困難な場合がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる移動体の制御方法及び倒立二輪移動体を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様にかかる移動体の制御方法は、車輪と、前記車輪を回動させるモータと、それぞれバッテリの電力から前記モータを駆動するための駆動電流を生成し前記モータに当該駆動電流を供給する複数の制御部と、を備える移動体を制御する制御方法である。また、前記制御部は、前記バッテリの温度が基準温度より低い場合に、前記駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して前記駆動電流を前記モータに供給する。また、一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている。
本発明の第1の態様にかかる移動体の制御方法によれば、制御部は、バッテリの温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータに供給する。そのため、バッテリの電力から振動電流を生成することによりバッテリの温度を上昇させることができる。これにより、バッテリの出力電圧の低下をより早く改善することができる。換言すれば、潤沢なバッテリを搭載しなくても、バッテリの出力電圧をより安定させることができる。すなわち、小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる移動体の制御方法を提供できる。
また、一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている。これにより、一の前記制御部及び他の一の前記制御部が振動電流を付加した駆動電流を前記モータに供給しても、一の前記制御部が生成した振動電流と他の一の前記制御部が生成した振動電流とが互いに打ち消し合う。そのため、前記移動体に搭乗した搭乗者に、複数の前記制御部が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
本発明の第2の態様にかかる倒立二輪移動体は、同軸に配置された2つの車輪と、2つの前記車輪をそれぞれ回動させる2つのモータと、それぞれバッテリの電力から前記モータを駆動するための駆動電流を生成し前記モータに当該駆動電流を供給する複数の制御部と、を備える。また、前記制御部は、前記バッテリの温度が基準温度より低い場合に、前記駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して前記駆動電流を前記モータに供給する。また、一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている。
本発明の第2の態様にかかる倒立二輪移動体によれば、制御部は、バッテリの温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータに供給する。そのため、バッテリの電力から振動電流を生成することによりバッテリの温度を上昇させることができる。これにより、バッテリの出力電圧の低下をより早く改善することができる。換言すれば、潤沢なバッテリを搭載しなくても、バッテリの出力電圧をより安定させることができる。すなわち、小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる倒立二輪移動体を提供できる。
また、一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている。これにより、一の前記制御部及び他の一の前記制御部が振動電流を付加した駆動電流を前記モータに供給しても、一の前記制御部が生成した振動電流と他の一の前記制御部が生成した振動電流とが互いに打ち消し合う。そのため、前記倒立二輪移動体に搭乗した搭乗者に、複数の前記制御部が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる移動体の制御方法及び倒立二輪移動体を提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかる倒立二輪移動体の概要構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるモータ制御の概念図である。 本発明の実施の形態1にかかる駆動電流及び振動電流を示す模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる倒立二輪移動体の制御方法を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかるモータ制御の概念図である。 本発明の実施の形態2にかかる駆動電流及び振動電流を示す模式図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる倒立二輪移動体(移動体)100の概要構成を示す斜視図である。倒立二輪移動体100は、図1に示すように、同軸に配置された2つの車輪1、ステッププレート2、制御装置3(後述)等を備える。
また、図2は、本発明の実施の形態1にかかる倒立二輪移動体100の制御装置3の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置3は、マイクロコントローラ11、12(以下、「マイコン」とも呼ぶ)、DCDCコンバータ(以下、「DCDC」とも呼ぶ)13、14、バッテリ15、16、インバータ17〜20、リレー回路(以下、「リレー」とも呼ぶ)21〜24、モータ25、26、回転角センサ27〜30、姿勢角センサ31、32、及び荷重センサ33、34等を備える。
また、制御装置3は、倒立二輪移動体100の制御の安定性を確保するために、0系の制御系(以下、「0系」とも呼ぶ)と1系の制御系(以下、「1系」とも呼ぶ)とに二重化させた二重系システムとなっている。0系は、マイコン11、DCDCコンバータ13、バッテリ15、インバータ17、18、リレー21、22、回転角センサ27、28、姿勢角センサ31、及び荷重センサ33を含む。1系は、マイコン12、DCDCコンバータ14、バッテリ16、インバータ19、20、リレー23、24、回転角センサ29、30、姿勢角センサ32、及び荷重センサ34を含む。
そして、制御装置3に備えられた姿勢角センサ31、32は、搭乗者が倒立二輪移動体100の前後方向に荷重を作用させた際における、倒立二輪移動体100の姿勢角を検出する。この検出結果に基づいて、制御装置3は、倒立二輪移動体100の倒立状態を維持するように左右の車輪1を駆動するモータ25、26を制御する。
具体的には、搭乗者が前方に荷重を作用させて倒立二輪移動体100を前方に傾斜させると、制御装置3は、倒立二輪移動体100の倒立状態を維持するように、左右の車輪1を駆動するモータ25、26を制御する。これにより、倒立二輪移動体100は、前方に加速する。
また、搭乗者が後方に荷重を作用させて倒立二輪移動体100を後方に傾斜させると、制御装置3は、倒立二輪移動体100の倒立状態を維持するように、左右の車輪1を駆動するモータ25、26を制御する。これにより、倒立二輪移動体100は、後方に加速する。
マイコン11、12のそれぞれは、例えば、ECU(Engine Control Unit)等であり、CPU(Central Processing Unit)及び記憶部等を備える。そして、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより、マイコン11、12のそれぞれにおける処理が実現する。
また、マイコン11、12のそれぞれの記憶部に格納されるプログラムは、CPUに実行されることにより、マイコン11、12のそれぞれにおける処理を実現するためのコードを含む。なお、記憶部は、例えば、このプログラムや、マイコン11、12における処理に利用される各種情報を格納することができる任意の記憶装置を含んで構成される。記憶装置は、例えば、メモリ等である。
具体的には、マイコン11は、モータ25を制御する指令値をインバータ17に出力する。また、マイコン11は、モータ26を制御する指令値をインバータ18に出力する。
マイコン12は、モータ25を制御する指令値をインバータ19に出力する。また、マイコン12は、モータ26を制御する指令値をインバータ20に出力する。
ここで、マイコン11は、回転角センサ27から出力される、モータ25の回転角を示す回転角信号に基づいて、モータ25をフィードバック制御するように、インバータ17に出力する指令値を生成する。また、マイコン11は、回転角センサ28から出力される、モータ26の回転角を示す回転角信号に基づいて、モータ26をフィードバック制御するように、インバータ18に出力する指令値を生成する。
同様に、マイコン12は、回転角センサ29から出力される、モータ25の回転角を示す回転角信号に基づいて、モータ25をフィードバック制御するように、インバータ19に出力する指令値を生成する。また、マイコン12は、回転角センサ30から出力される、モータ26の回転角を示す回転角信号に基づいて、モータ26をフィードバック制御するように、インバータ20に出力する指令値を生成する。
なお、マイコン11は、DCDC13から供給される電力に基づいて動作する。また、マイコン12は、DCDC14から供給される電力に基づいて動作する。
DCDC13は、バッテリ15から供給される電力における電圧を、マイコン11への供給に適した電圧に変圧して、その電力をマイコン11に供給する。
DCDC14は、バッテリ16から供給される電力における電圧を、マイコン12への供給に適した電圧に変圧して、その電力をマイコン12に供給する。
バッテリ15、16は、制御装置3に対して、その動作に必要な電力を供給する。具体的には、バッテリ15は、マイコン11の動作に必要な電力をDCDC13に供給する。また、バッテリ16は、マイコン12の動作に必要な電力をDCDC14に供給する。
インバータ17は、マイコン11から出力された指令値に基づいて、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行う。これにより、インバータ17は、バッテリ15から供給される電力から、モータ25を駆動する駆動電流を生成する。そして、インバータ17は、リレー21を介してモータ25に当該駆動電流を供給する。
インバータ18は、マイコン11から出力された指令値に基づいて、PWM制御を行う。これにより、インバータ18は、バッテリ15から供給される電力から、モータ26を駆動する駆動電流を生成する。そして、インバータ18は、リレー22を介してモータ26に当該駆動電流を供給する。
インバータ19は、マイコン12から出力された指令値に基づいて、PWM制御を行う。これにより、インバータ19は、バッテリ16から供給される電力から、モータ25を駆動する駆動電流を生成する。そして、インバータ19は、リレー23を介してモータ25に当該駆動電流を供給する。
インバータ20は、マイコン12から出力された指令値に基づいて、PWM制御を行う。これにより、インバータ20は、バッテリ16から供給される電力から、モータ26を駆動する駆動電流を生成する。そして、インバータ20は、リレー24を介してモータ26に当該駆動電流を供給する。
リレー21は、マイコン11による0系の構成部品の故障検出に応じて行われる、マイコン11からの制御に応じて、インバータ17とモータ25とを分離する。
リレー22は、マイコン11による0系の構成部品の故障検出に応じて行われる、マイコン11からの制御に応じて、インバータ18とモータ26とを分離する。
リレー23は、マイコン12による1系の構成部品の故障検出に応じて行われる、マイコン12からの制御に応じて、インバータ19とモータ25とを分離する。
リレー24は、マイコン12による1系の構成部品の故障検出に応じて行われる、マイコン12からの制御に応じて、インバータ20とモータ26とを分離する。
このように、故障した制御系をモータ25、26から分離することによって、誤制御を防止し、制御における安全性を担保する。
そして、マイコン11、インバータ17、18、リレー21、22は、本実施の形態1にかかる制御部4を構成する。同様に、マイコン12、インバータ19、20、リレー23、24は、本実施の形態1にかかる制御部5を構成する。
また、上述したように、制御部4は、バッテリ15の電力からモータ25、26を駆動するための駆動電流を生成し、モータ25、26に当該駆動電流を供給する。同様に、制御部5は、バッテリ16の電力からモータ25、26を駆動するための駆動電流を生成し、モータ25、26に当該駆動電流を供給する。
図3に、実施の形態1にかかるモータ制御の概念図を示す。図2、図3に示すように、モータ25、26のそれぞれは、二重巻のモータである。換言すれば、モータ25は、2つのモータコイル251、252を備える。同様に、モータ26は、2つのモータコイル261、262を備える。
また、モータ25は、制御部4から供給される駆動電流と、制御部5から供給される駆動電流とにより駆動される。具体的には、図2に示すように、モータ25は、インバータ17からリレー21を介して供給される駆動電流と、インバータ19からリレー23を介して供給される駆動電流とにより駆動される。そして、モータ25を駆動することによって、倒立二輪移動体100の左側(図3の向かって左側)の車輪1が回動する。
同様に、モータ26は、制御部4から供給される駆動電流と、制御部5から供給される駆動電流とにより駆動される。具体的には、モータ26は、インバータ18からリレー22を介して供給される駆動電流と、インバータ20からリレー24を介して供給される駆動電流とにより駆動される。そして、モータ26を駆動することによって、倒立二輪移動体100の右側(図3の向かって右側)の車輪1が回動する。
回転角センサ27は、モータ25の回転角を検出し、検出した回転角を示す回転角信号を生成してマイコン11に出力する。回転角センサ28は、モータ26の回転角を検出し、検出した回転角を示す回転角信号を生成してマイコン11に出力する。回転角センサ29は、モータ25の回転角を検出し、検出した回転角を示す回転角信号を生成してマイコン12に出力する。回転角センサ30は、モータ26の回転角を検出し、検出した回転角を示す回転角信号を生成してマイコン12に出力する。
姿勢角センサ31、32は、例えば、加速度センサやジャイロセンサ等を備えて構成されている。そして、姿勢角センサ31は、倒立二輪移動体100の前後方向に対する姿勢角を検出し、検出した姿勢角を示す姿勢角信号をマイコン11に出力する。同様に、姿勢角センサ32は、倒立二輪移動体100の前後方向に対する姿勢角を検出し、検出した姿勢角を示す姿勢角信号をマイコン12に出力する。
荷重センサ33は、ステッププレート2に作用する搭乗者からの荷重を検出し、検出した荷重を示す荷重信号をマイコン11に出力する。同様に、荷重センサ34は、ステッププレート2に作用する搭乗者からの荷重を検出し、検出した荷重を示す荷重信号をマイコン12に出力する。
また、制御部4は、バッテリ15の温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータ25、26に供給する。同様に、制御部5は、バッテリ16の温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータ25、26に供給する。
これにより、バッテリ15、16の温度が基準温度より低い場合(低温時)に、当該バッテリ15、16の温度を上昇させることができる。
なお、バッテリ15、16には、バッテリ15、16の温度を計測するための温度計(不図示)が設置されている。そして、マイコン11は、当該温度計からバッテリ15の温度に関する情報を取得する。同様に、マイコン12は、当該温度計からバッテリ16の温度に関する情報を取得する。
図4に、実施の形態1にかかるモータ25、26に供給される駆動電流及び振動電流を示す。具体的には、図4は、モータ25、26に供給される駆動電流及び振動電流の電流値の時間変化を示している。
また、図4の上側に、0系の制御部4が、バッテリ15が出力する電力から生成した駆動電流、振動電流、及び、振動電流が付加された駆動電流を示す。また、図4の下側に、1系の制御部5が、バッテリ16が出力する電力から生成した駆動電流、振動電流、及び、振動電流が付加された駆動電流を示す。また、図4の右側に、制御部4が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部5が生成した振動電流が付加された駆動電流とを足し合わせて得られる供給電流を示す。
図4に示すように、制御部4及び制御部5が生成する駆動電流の波形は、所定の振幅及び所定の周波数を有する正弦波の形状となっている。なお、制御部4、5は、モータ25、26が車輪1に印加すべきトルク等に応じて、駆動電流の振幅及び周波数を決定する。
これに対して、制御部4及び制御部5が生成する振動電流の波形は、制御部4及び制御部5が生成する駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する波形となっている。換言すれば、振動電流の波形は、駆動電流の波形よりも細かく振動する波形となっている。また、振動電流の波形は、駆動電流のような正弦波である必要はない。また、制御部4、5は、振動電流の振幅及び周波数は、バッテリ15、16の温度を何度上昇させるかに基づいて、決定する。
また、制御部4が駆動電流に付加する振動電流の位相は、制御部5が駆動電流に付加する振動電流の位相と逆となっている。換言すれば、制御部4が生成する振動電流の位相と、制御部5が生成する振動電流の位相は反転している。
これにより、制御部4が生成した振動電流と制御部5が生成した振動電流とを足し合わせると、互いに打ち消し合う。
そのため、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
また、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさは、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅が所定値以下となるように、設定されている。具体的には、本実施の形態1においては、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅はほぼゼロとなるように、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさが設定されている。換言すれば、本実施の形態1においては、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさはほぼ等しい。
これにより、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が伝わってしまうことをより確実に防ぐことができる。
なお、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅は、搭乗者に伝わる微振動が倒立二輪移動体100の機能上問題がない範囲であればよい。換言すれば、上記所定値とは、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が倒立二輪移動体100の機能上問題がない範囲となる値であればよい。
そして、図4に示すように、制御部4が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部5が生成した振動電流が付加された駆動電流とを足し合わせて得られる供給電流の波形は、制御部4及び制御部5が生成した振動電流の影響をほぼ受けていない波形となっている。換言すれば、当該供給電流の波形は、制御部4が生成した駆動電流の振幅と制御部5が生成した駆動電流の振幅とを足し合わせて得られる振幅を有する正弦波となっている。ここで、本実施の形態1では、制御部4が生成した駆動電流の振幅と制御部5が生成した駆動電流の振幅とはほぼ等しい。そのため、当該供給電流の振幅は、制御部4及び制御部5が生成した駆動電流の振幅のほぼ2倍となっている。
このように、二重系での動作時には、モータ25、26に対して、2つの制御系から駆動電流を供給して駆動することができる。そのため、モータ25、26から倒立二輪移動体100の車輪1に対して比較的大きなトルクを与えて駆動することが可能である。
それに対して、片方の制御系を縮退して単一系で動作している場合には、モータ25、26に対して、1つの制御系のみから駆動電流を供給して駆動することになる。そのため、二重系での動作時と比較して、半分のトルクでモータ25、26を駆動することとなる。
また、バッテリ15、16の温度が基準温度より低い場合(低温時)は、バッテリ15、16から制御装置3に供給される電力の電圧が低下してしまう。そのため、低温時に、バッテリ15、16から出力される電力から生成される駆動電流の振幅は、バッテリ15、16の温度が基準温度以上の場合(通常動作時)にバッテリ15、16から出力される電力から生成される駆動電流よりも振幅が小さくなるように設定されている。なお、低温時には、バッテリ15、16から出力される電力から振動電流が生成されるが、当該振動電流の振幅は、駆動電流の振幅に比べて非常に小さいため、低温時におけるバッテリ15、16から出力される電力の消費量に対する影響は非常に少ない。
次に、本実施の形態1にかかる倒立二輪移動体100の制御方法について説明する。具体的には、倒立二輪移動体100の制御方法のうち、モータ25、26への駆動電流の供給工程について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
なお、1系の制御方法(ステップS201〜ステップS205)は、0系の制御方法(ステップS101〜ステップS105)と同様であるため、その説明を省略する。
まず、マイコン11は、姿勢角センサ31から入力される姿勢角信号、荷重センサ33から入力される荷重信号、及び、回転角センサ27、28から入力される回転角信号に基づいて、モータ25、26を制御する指令値を算出する(ステップS101)。そして、マイコン11が当該指令値をインバータ17、18に入力することにより、インバータ17、18は、バッテリ15から供給される電力から、モータ25、26を駆動する駆動電流を生成する。
次に、マイコン11は、バッテリ15の温度に関する情報を取得する(ステップS102)。なお、バッテリ15には、バッテリ15の温度を計測するための温度計(不図示)が設置されている。そして、マイコン11は、当該温度計からバッテリ15の温度に関する情報を取得する。
なお、ステップS101の処理とステップS102の処理の順序は逆であってもよいし、当該2つの処理が同時に行われてもよい。本発明にかかる倒立二輪移動体100の制御方法は、当該2つの処理が行われる順序に関係なく、その効果を奏することができる。
次に、マイコン11は、バッテリ15の温度が基準温度以上か否かを判断する(ステップS103)。
ステップS103において、バッテリ15の温度が基準温度以上である場合には(ステップS103;Yes)、ステップS106の処理に移行する。
ステップS103において、バッテリ15の温度が基準温度より低い場合には(ステップS103;No)、マイコン11は、振動電流を生成するために必要なパラメータ(振動パラメータ)を参照する(ステップS104)。ここで、振動パラメータとは、例えば、バッテリ15の温度と、振動電流の振幅と、振動電流の周波数と、が関連付けられたデータである。そして、マイコン11は、バッテリ15の温度に基づいて、振動パラメータを参照することにより、振動電流の振幅及び周波数を取得することができる。また、マイコン11は、取得した振動電流の振幅及び周波数に基づいて、振動電流を生成するための指令値を算出する。マイコン11が当該指令値をインバータ17、18に入力することにより、インバータ17、18は、バッテリ15から供給される電力から振動電流を生成する。
次に、インバータ17、18は、駆動電流に振動電流を付加する(ステップS105)。
次に、インバータ17は、振動電流が付加された駆動電流をモータ25(モータコイル251)に供給する(ステップS106)。なお、ステップS103において、バッテリ15の温度が基準温度以上であった場合には(ステップS103;Yes)、ステップS106において、インバータ17は、振動電流が付加されていない駆動電流をモータ25(モータコイル251)に供給する。
同様に、インバータ18は、振動電流が付加された駆動電流をモータ26(モータコイル261)に供給する(ステップS106)。なお、ステップS103において、バッテリ15の温度が基準温度以上であった場合には(ステップS103;Yes)、ステップS106において、インバータ18は、振動電流が付加されていない駆動電流をモータ26(モータコイル261)に供給する。
なお、ステップS203において、バッテリ16の温度が基準温度より低かった場合には(ステップS203;No)、ステップS206において、インバータ19は、振動電流が付加された駆動電流をモータ25(モータコイル252)に供給する。
同様に、ステップS203において、バッテリ16の温度が基準温度より低かった場合には(ステップS203;No)、ステップS206において、インバータ20は、振動電流が付加された駆動電流をモータ26(モータコイル262)に供給する。
そして、インバータ17が生成する振動電流の位相と、インバータ19が生成する振動電流の位相とは、逆となっている。そのため、モータ25にインバータ17、19から振動電流が付加された駆動電流が供給されると、インバータ17が生成した振動電流とインバータ19が生成した振動電流とが打ち消し合う。これにより、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、インバータ17、19が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
同様に、インバータ18が生成する振動電流の位相と、インバータ20が生成する振動電流の位相とは、逆となっている。そのため、モータ26にインバータ18、20から振動電流が付加された駆動電流が供給されると、インバータ18が生成した振動電流とインバータ20が生成した振動電流とが打ち消し合う。これにより、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、インバータ18、20が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
なお、0系のバッテリ15の温度と1系のバッテリ16の温度との間に多少の差がある場合や、0系の制御部4と1系の制御部5との間で同期がとれていない場合、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とが打ち消し合わない場合が生じる。これにより、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が倒立二輪移動体100の搭乗者に伝わる可能性がある。しかし、通常、振動電流の振幅は、駆動電流の振幅に比べて非常に小さい。また、倒立二輪移動体100の構造上及び機能上、バッテリ15とバッテリ16との間にほとんど温度差が生じることはない。そのため、振動電流に由来する微振動は、通常、倒立二輪移動体100の機能上問題にならない程度である。
また、0系のバッテリ15の温度と1系のバッテリ16の温度との間に多少の差がある場合や、0系の制御部4と1系の制御部5との間で同期がとれていない場合、制御部4と制御部5とが通信を行うことにより、一方の制御部4、5が生成する振動電流の振幅及び周波数に、他方の制御部4、5が生成する振動電流の振幅及び周波数を合わせるようにしてもよい。これにより、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とが確実に打ち消し合うこととなる。
また、本実施の形態1は、0系の制御系と1系の制御系とに二重化させた二重系システムとなっている制御装置3を例示して説明したが、本発明は、1つの制御系を有する移動体に適用されてもよい。本実施の形態1では、0系の制御部4が生成する振動電流と1系の振動電流とが打ち消し合うことにより、振動電流に由来する微振動が倒立二輪移動体100の搭乗者に伝わることを防止することができる。一方、本発明を1つの制御系を有する移動体に適用した場合、振動電流に由来する微振動が移動体の搭乗者に伝わる可能性がある。しかしながら、通常、振動電流の振幅は、駆動電流の振幅に比べて非常に小さい。そのため、振動電流に由来する微振動は、通常、移動体の機能上問題にならない程度である。
また、本実施の形態1では、0系の制御部4が生成する振動電流と1系の振動電流とが打ち消し合うため、バッテリ15、16の温度の上昇幅が大きい場合、すなわち、制御部4、5が生成する振動電流に由来する微振動の振動量が大きい場合でも、当該微振動が倒立二輪移動体100の搭乗者に伝わることを防ぐことができる。
以上に説明した、本発明の実施の形態1にかかる倒立二輪移動体100及び倒立二輪移動体100の制御方法によれば、制御部4、5は、バッテリ15、16の温度が基準温度より低い場合に、駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して駆動電流をモータ25、26に供給する。そのため、バッテリ15、16の電力から振動電流を生成することによりバッテリ15、16の温度を上昇させることができる。これにより、バッテリ15、16の出力電圧の低下をより早く改善することができる。換言すれば、潤沢なバッテリを搭載しなくても、バッテリ15、16の出力電圧をより安定させることができる。すなわち、倒立二輪移動体100の小型化・軽量化を図ると共に、より安定した性能を確保することができる。
また、制御部4が生成する振動電流の位相は、制御部5が生成する振動電流の位相と逆となっている。これにより、制御部4及び制御部5が振動電流を付加した駆動電流をモータ25、26に供給しても、制御部4が生成した振動電流と制御部5が生成した振動電流とが互いに打ち消し合う。そのため、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
また、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさは、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅が所定値以下となるように、設定されている。具体的には、本実施の形態1においては、制御部4が生成する振動電流と制御部5が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅はほぼゼロとなるように、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさが設定されている。
これにより、倒立二輪移動体100に搭乗した搭乗者に、制御部4及び制御部5が生成する振動電流に由来する微振動が伝わってしまうことをより確実に防ぐことができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかる倒立二輪移動体は、制御装置3が、0系の制御系、1系の制御系、及び、2系の制御系の三重系のシステムとなっている点、制御装置3がバッテリ15、16の他にバッテリ35を備える点、モータ25、26がそれぞれ三重巻のモータである点が、実施の形態1にかかる倒立二輪移動体100と異なる。よって、同一の構成については、同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図6に、実施の形態2にかかるモータ制御の概念図を示す。図6に示すように、実施の形態2に係る倒立二輪移動体の制御装置3は、0系の制御系、1系の制御系、及び、2系の制御系の三重系のシステムとなっている。なお、0系の制御系、1系の制御系及び2系の制御系は、実施の形態1にかかる0系の制御系、1系の制御系と同様の構成である。また、図6に示すように、2系の制御系は、制御部6及びバッテリ35を備える。また、バッテリ35は、制御部6に電力を供給する。
また、図6に示すように、モータ25、26がそれぞれ三重巻のモータである。換言すれば、モータ25は、2つのモータコイル251、252、253を備える。同様に、モータ26は、2つのモータコイル261、262、263を備える。
そして、図6に示すように、制御部4は、バッテリ15が出力する電力からモータ25、26を駆動する駆動電流を生成する。また、制御部4は、バッテリ15が出力する電力から振動電流を生成する。そして、制御部4は、当該駆動電流又は振動電流が付加された駆動電流をモータ25のモータコイル251及びモータ26のモータコイル261に供給する。
同様に、制御部5は、バッテリ16が出力する電力からモータ25、26を駆動する駆動電流を生成する。また、制御部5は、バッテリ16が出力する電力から振動電流を生成する。そして、制御部5は、当該駆動電流又は振動電流が付加された駆動電流をモータ25のモータコイル252及びモータ26のモータコイル262に供給する。
同様に、制御部6は、バッテリ35が出力する電力からモータ25、26を駆動する駆動電流を生成する。また、制御部6は、バッテリ35が出力する電力から振動電流を生成する。そして、制御部6は、当該駆動電流又は振動電流が付加された駆動電流をモータ25のモータコイル253及びモータ26のモータコイル263に供給する。
なお、制御部4、5、6は、バッテリ15、16、35の温度が基準温度より低い場合に、振動電流を生成し、当該振動電流を付加した駆動電流をモータ25、26に供給する。
図7に、実施の形態2にかかるモータ25、26に供給される駆動電流及び振動電流を示す。具体的には、図7は、モータ25、26に供給される駆動電流及び振動電流の電流値の時間変化を示している。
また、図7の上側に、0系の制御部4が、バッテリ15が出力する電力から生成した駆動電流、振動電流、及び、振動電流が付加された駆動電流を示す。図7の2段目に、1系の制御部5が、バッテリ16が出力する電力から生成した駆動電流、振動電流、及び、振動電流が付加された駆動電流を示す。また、図7の下側に、2系の制御部6が、バッテリ35が出力する電力から生成した駆動電流、振動電流、及び、振動電流が付加された駆動電流を示す。また、図7の右側に、制御部4が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部5が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部6が生成した振動電流が付加された駆動電流とを足し合わせて得られる供給電流を示す。
図7に示すように、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する駆動電流の波形は、所定の振幅及び所定の周波数を有する正弦波の形状となっている。なお、制御部4、5、6は、モータ25、26が車輪1に印加すべきトルク等に応じて、駆動電流の振幅及び周波数を決定する。
これに対して、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する振動電流の波形は、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する波形となっている。換言すれば、振動電流の波形は、駆動電流の波形よりも細かく振動する波形となっている。また、振動電流の波形は、駆動電流のような正弦波である必要はない。また、制御部4、5、6は、振動電流の振幅及び周波数は、バッテリ15、16、35の温度を何度上昇させるかに基づいて、決定する。
また、制御部4、5、6が駆動電流に付加する振動電流の位相のうち2つは同じ位相、他の1つは逆の位相(反転した位相)となっている。例えば、図7に示す例では、制御部4、5が駆動電流に付加する振動電流の位相は同じ位相であり、制御部6が駆動電流に付加する振動電流の位相は、制御部4、5が駆動電流に付加する振動電流の位相と逆となっている。
これにより、制御部4、5が生成した振動電流と制御部6が生成した振動電流とを足し合わせると、互いに打ち消し合う。
そのため、倒立二輪移動体に搭乗した搭乗者に、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する振動電流に由来する微振動が伝わる影響を低減することができる。
また、制御部4、5、6が生成する振動電流の振幅の大きさは、制御部4が生成する振動電流と、制御部5が生成する振動電流と、制御部6が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅が所定値以下となるように、設定されている。具体的には、本実施の形態2では、制御部4が生成する振動電流と、制御部5が生成する振動電流と、制御部6が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅はほぼゼロとなるように、制御部4、5、6が生成する振動電流の振幅の大きさが設定されている。図7に示す例では、制御部4が生成する振動電流の振幅の大きさ及び制御部5が生成する振動電流の振幅の大きさはほぼ等しく、制御部6が生成する振動電流の振幅は制御部4、5が生成する振動電流の振幅のほぼ2倍となっている。
これにより、倒立二輪移動体に搭乗した搭乗者に、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する振動電流に由来する微振動が伝わってしまうことをより確実に防ぐことができる。
なお、制御部4が生成する振動電流と、制御部5が生成する振動電流と、制御部6が生成する振動電流とを足し合わせて得られる電流の振幅は、搭乗者に伝わる微振動が倒立二輪移動体の機能上問題がない範囲であればよい。換言すれば、上記所定値とは、制御部4、制御部5及び制御部6が生成する振動電流に由来する微振動が倒立二輪移動体の機能上問題がない範囲となる値であればよい。
そして、図7に示すように、制御部4が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部5が生成した振動電流が付加された駆動電流と、制御部6が生成した振動電流が付加された駆動電流とを足し合わせて得られる供給電流の波形は、制御部4、制御部5及び制御部6が生成した振動電流の影響をほぼ受けていない波形となっている。換言すれば、当該供給電流の波形は、制御部4が生成した駆動電流の振幅と、制御部5が生成した駆動電流の振幅と、制御部6が生成した駆動電流の振幅とを足し合わせて得られる振幅を有する正弦波となっている。ここで、本実施の形態2では、制御部4が生成した駆動電流の振幅と、制御部5が生成した駆動電流の振幅と、制御部6が生成した駆動電流の振幅とはほぼ等しい。そのため、当該供給電流の振幅は、制御部4、制御部5及び制御部6が生成した駆動電流の振幅のほぼ3倍となっている。
以上に説明した実施の形態2にかかる倒立二輪移動体及び倒立二輪移動体の制御方法によれば、実施の形態1にかかる倒立二輪移動体100及び倒立二輪移動体100の制御方法と同様の効果を得ることができる。
さらに、バッテリの温度が基準温度より低い場合に、バッテリの温度をより早く上昇させるために制御部が生成する振動電流の位相及び振幅を上述のように設定することにより、制御装置3が4重系以上の制御系を有するシステムとなっていても、本発明を適用することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、上記実施の形態では、車輪1を2つ有する移動体について記載したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、3つ以上の車輪及び3つ以上のモータを有する移動体についても適用可能であることは言うまでもない。
1 車輪
2 ステッププレート
3 制御装置
4、5、6 制御部
15、16、35 バッテリ
25、26 モータ
251、252、253、261、262、263 モータコイル
100 倒立二輪移動体(移動体)

Claims (7)

  1. 車輪と、前記車輪を回動させるモータと、それぞれバッテリの電力から前記モータを駆動するための駆動電流を生成し前記モータに当該駆動電流を供給する複数の制御部と、を備える移動体を制御する制御方法であって、
    前記制御部は、前記バッテリの温度が基準温度より低い場合に、前記駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して前記駆動電流を前記モータに供給し、
    一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている、移動体の制御方法。
  2. 同軸に配置された2つの車輪と、2つの前記車輪をそれぞれ回動させる2つのモータと、それぞれバッテリの電力から前記モータを駆動するための駆動電流を生成し前記モータに当該駆動電流を供給する複数の制御部と、を備える移動体を制御する制御方法であって、
    前記制御部は、前記バッテリの温度が基準温度より低い場合に、前記駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して前記駆動電流を前記モータに供給すし、
    一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている、移動体の制御方法。
  3. 前記移動体は、前記モータにそれぞれ前記駆動電流を供給する3つの前記制御部を備え、
    3つの前記制御部のうち、2つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は同じであり、
    当該2つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の1つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている、請求項1又は2に記載の移動体の制御方法。
  4. 複数の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の振幅の大きさは、当該複数の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流を足し合わせて得られる電流の振幅が所定値以下となるように、設定される、請求項1乃至3の何れか一項に記載の移動体の制御方法。
  5. 同軸に配置された2つの車輪と、2つの前記車輪をそれぞれ回動させる2つのモータと、それぞれバッテリの電力から前記モータを駆動するための駆動電流を生成し前記モータに当該駆動電流を供給する複数の制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記バッテリの温度が基準温度より低い場合に、前記駆動電流の周波数よりも高い周波数を有する振動電流を付加して前記駆動電流を前記モータに供給すし、
    一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の一の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている、倒立二輪移動体。
  6. 前記倒立二輪移動体は、前記モータにそれぞれ前記駆動電流を供給する3つの前記制御部を備え、
    3つの前記制御部のうち、2つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は同じであり、
    当該2つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相は、他の1つの前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の位相と逆となっている、請求項5に記載の倒立二輪移動体。
  7. 複数の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流の振幅の大きさは、当該複数の前記制御部が前記駆動電流に付加する前記振動電流を足し合わせて得られる電流の振幅が所定値以下となるように、設定されている、請求項5又は6に記載の倒立二輪移動体。
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