JP2009291051A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機が低速回転しスイッチング素子温度が振動した場合でも、トルクまたはスイッチング周波数を安定に制御するインバータ装置を提供する。
【解決手段】フィルタ処理部13は、温度センサ11及び温度検出回路12にて検出されたスイッチング素子温度値にフィルタ処理を施し、フィルタ通過後のスイッチング素子温度を提供する(ブロック22〜24)。トルク制限部14は、入力されるトルク指令値を前記フィルタ通過後のスイッチング素子温度値に基づいて制限する。ゲート生成部15は前記トルク制限部14にて制限されたトルク指令値に基づいて前記インバータを制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は電動機を駆動するインバータ装置に関し、特にインバータを構成するスイッチング素子の温度に応じてトルクを制限する技術に関する。
電動機は、エンジンと組み合わせたハイブリッド自動車または電気自動車等の動力源として用いられる。電動機を駆動する際、所定のトルク、周波数を得るのにインバータが用いられる。インバータは自動車内に組み込まれ、搭乗スペースの確保のために小型化及び高パワー化が望まれている。
自動車の走行環境によってインバータの運転温度が大きく変動し、特にエンジンルームにインバータを搭載したハイブリッド自動車においては、エンジンの発熱の影響でインバータは高温になる。インバータ内のスイッチング素子は、このような周囲温度に加えて、スイッチング素子自身に電流が流れることによる定常損失、オン・オフによるスイッチング損失の影響で温度が上昇し、ある温度を超えると破壊に至る恐れがある。
スイッチング素子の破壊を回避するために、スイッチング素子の温度を検出し、得た情報を基にインバータを冷却するか、またはスイッチング素子やインバータの温度を検出してトルクやスイッチング周波数を制限する方法が提案されている。特許文献1ではスイッチング素子の温度に応じてトルクを制限しており、特許文献2ではスイッチング周波数を制限する事例が示されている。
特開平10−210790号公報 特開平02−065672号公報
電動機が低速で回転をしているときには、スイッチング素子の熱時定数に比べてスイッチング素子に電流が流れる周期が長くなる場合があり、スイッチング素子の温度が上下に振動する。このように、振動しているスイッチング素子温度の情報を基に制御を行うと、電動機が低速で高トルクを発生しているとき、制御対象であるトルクやスイッチング周波数も振動してしまい、制御上不安定になる。特に、自動車においてトルクをこのように制限する場合、車の操作性あるいは乗り心地が悪化する。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、電動機が低速回転しスイッチング素子温度が振動した場合でも、トルクまたはスイッチング周波数を安定に制御することを目的としたものである。
本発明の一実施例に係るインバータ装置は、直流電源に接続された複数のスイッチング素子から構成され、直流電圧を交流電圧に変換し、電動機を駆動するインバータと、前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段から得られるスイッチング素子温度にフィルタ処理を施し、フィルタ通過後のスイッチング素子温度を提供するフィルタ処理手段と、入力されるトルク指令値を前記フィルタ通過後のスイッチング素子温度に基づいて制限するトルク制限手段と、前記トルク制限手段にて制限されたトルク指令値に基づいて前記インバータを制御するインバータ制御手段と、を具備し、前記フィルタ処理手段は、前記温度検出手段により得られた最新のスイッチング素子温度が所定時間前より低下した場合、低下した温度及び時定数に基づいて演算を行い、最新のスイッチング素子温度を前記フィルタ通過後のスイッチング素子温度に補正する手段と、前記温度検出手段により得られた最新のスイッチング素子温度が、前記所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度より上昇した場合、最新のスイッチング素子温度をフィルタ通過後のスイッチング素子温度として提供する手段とを具備する。
電動機が低速回転しスイッチング素子温度が振動した場合でも、トルクまたはスイッチング周波数が安定に制御される。
以下、本発明に係るインバータ装置の実施の形態を図面を参照して説明する。(構成)
図1は本発明によるインバータ装置を電気車(ハイブリッド自動車、電気自動車、電車等)に適用したときの実施例の構成を示す。本発明によるインバータ装置は、電気車のみならず、電気推進船等にも適用できる。
このインバータ装置2は、アクセル装置1からインバータ装置2にトルク指令値Tqaを入力し、トルク指令値Tqaに応じて直流電源4の出力電圧を所望周波数の交流電圧に変換し、電動機5を駆動して車輪6の回転を制御する。
インバータ装置2は、直流電圧を平滑化するコンデンサ7が入力段に接続され、スイッチング素子によりU相、V相、W相のブリッジ回路が構成されている。U相のブリッジ回路は、スイッチング素子Supとスイッチング素子Sunの接続点が電線によって電動機に接続されている。この電線には電流を測定する電流センサ8を設置し、電流センサ8によって得られた電流値9を制御演算装置10に入力する。電流センサ8はU相、V相、W相のうち、2相あるは3相の電線に設けられる。スイッチング素子Supとスイッチング素子Sunには還流ダイオードDupとDunがそれぞれ逆並列に接続されている。
スイッチング素子SvpとSvn、還流ダイオードDvpとDvnで構成されるV相のブリッジ回路、スイッチング素子SwpとSwn、還流ダイオードDwpとDwnで構成されるW相のブリッジ回路も同様に構成されている。これら複数のスイッチング素子及び複数の還流ダイオードによりインバータ3が構成されている。
スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnのいずれか1つまたは複数素子の近傍に温度センサ11が設けられる。本実施例では温度センサ11をダイオードとする。この温度センサとしてのダイオード11は、スイッチング素子及び還流ダイオードと共に同一半導体チップ上に近接して形成されている。従って、ダイオード11はスイッチング素子の温度を正確に検出することができる。ダイオードは定電流の条件では、温度が上昇すると順方向電圧が小さくなる特性を有している。ダイオード11に一定の電流を供給し、順方向電圧を測定することによって、スイッチング素子の温度が得られる。温度センサ11はダイオード以外の素子でもよいが、応答性が高く高精度のものが望ましい。温度センサ11が出力した電圧は、温度検出回路12を通して制御演算装置10に入力される。
制御演算装置10は、温度フィルタ処理部13、トルク制限部14とゲート生成部15で構成される。温度フィルタ処理部13は温度検出回路12から得られるスイッチング素子温度16にフィルタ処理を施す。トルク制限部14にアクセル装置1から伝達されるトルク指令値Tqa3が入力される。トルク指令値Tqaはフィルタ通過後のスイッチング素子温度17に応じてトルク制限がかけられ、トルク指令値Tqbをゲート生成部15に出力する。ゲート生成部15は、入力されたトルク指令値Tqbに対応する電流指令値を演算し、インバータ3が所望の電流を出力するためのゲート信号19をゲート回路20に出力する。このようにしてゲート生成部15は、インバータ3を制御する。ゲート回路20はスイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnが有するゲートの全てに接続され、制御演算装置10から入力されたゲート信号19に応じてオン・オフの切り替えを行う。以上がインバータ装置全体の構成である。
(作用)
以下に温度フィルタ処理部13について詳細を述べる。
制御演算装置10はt秒ごとに演算処理を行っているものとする。フィルタ処理部13には一定時間t秒ごとにスイッチング素子温度16が入力される。温度センサ11が複数のスイッチング素子に設置されている場合は、最も温度の高いスイッチング素子の温度を制御演算装置10に入力する。または、全てのスイッチング素子温度を制御演算装置10に入力し、制御演算装置10で最も高いスイッチング素子温度を選択してもよい。
[実施例1]
本実施例の処理の流れについて図2を用いて説明する。図2は本発明の実施例1に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図である。
先ず、データブロック21で最新のスイッチング素子温度16を制御演算装置10で読み込む。続いて判断ブロック22で最新のスイッチング素子温度16とそのt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度を比較する。最新のスイッチング素子温度16がt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度より高ければ、処理ブロック23でフィルタ通過後のスイッチング素子温度17を最新のスイッチング素子温度16に更新する。尚、インバータ装置の運転開始時、判断ブロック22を最初に実行するとき、t秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度は0とする。
最新のスイッチング素子温度16がt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度より低いときは、処理ブロック24で最新のスイッチング素子温度16とt秒前のスイッチング素子温度の差を時定数Tで割る。その値をt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度から減算し、最新のフィルタ通過後スイッチング素子温度17とする。すなわち、ブロック24では次式のようにフィルタ通過後スイッチング素子温度17が演算される。
Cf1=Cb−(ΔC/T)
ここで、
Cf1:フィルタ通過後スイッチング素子温度
T :時定数
Cb :t秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度
ΔC :最新のスイッチング素子温度とt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度の差分
この処理により、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17はスイッチング素子温度16が、t秒前フィルタ通過後スイッチング素子温度より低下したときのみ、フィルタ処理された値になる。トルク制限部14は、トルク指令値Tqa*をフィルタ通過後のスイッチング素子温度17に基づいて制限すなわち補正し、トルク指令値Tqb*を出力する。この結果、トルク指令値Tqb*の変動は、最新のスイッチング素子温度16にのみ基づいて補正した場合より小さくなり、電動機の低速回転高トルク発生時でもトルクを振動させることなく、安定した制御が可能となる。図3のように、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17は真のスイッチング温度16より低い値になることはないので、スイッチング素子の破壊を招くことはなく、信頼性の高い制御となる。
[実施例2]
実施例1のフィルタ処理を施しただけでは、図4のようにスイッチング素子温度16が大きく低下した場合、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17が追従できず、実際のスイッチング素子温度16と大きくかけ離れる。このとき、実際の温度より高いスイッチング素子温度をトルク制限部14に伝えてしまい、余分なトルク制限をかけることになる。
そこで本実施例では、スイッチング素子温度16は電流実効値とほぼ比例関係にあることを利用する。図5、6を用いて本実施例の処理の流れを説明する。
図5は実施例2に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図、図6は実施例2に係るスイッチング素子温度と電流実効値の時系列変化を示す図である。先ず、図5のデータブロック25において、電流実効値48(図6)が電流センサ8から得られる瞬時電流値から制御演算装置10による演算で得られる。尚、この電流実効値は、トルク指令値Tqb*に基づいてゲート生成部15で演算される指令電流の実効値でも良い。続いて、最新の電流実効値48が図6のように低下したと判断ブロック26で判断した場合、最新のスイッチング素子温度をデータブロック27で読み込む。尚、図6では時刻t2において、電流実効値48がt秒前の時刻t1に比べ、低下したと判断されている。
続いて判断ブロック28でスイッチング素子温度16がt秒前フィルタ通過後スイッチング素子温度に比べて低下したと判断すると、処理ブロック29によりフィルタ通過後のスイッチング素子温度17を最新のスイッチング素子温度16に更新する。t秒後はデータブロック27に戻り、スイッチング素子温度が上昇しない限りフィルタ処理は行われない。ブロック28でスイッチング素子温度が上昇したとき、ブロック23を介して開始点に戻り、再び電流実効値48の比較から処理を行う。判断ブロック26で電流実効値48の低下が確認されなかったときは、実施例1と同様の処理を行い、開始点に戻る。
本実施例の制御を適用すれば、図6に示すように電流実効値48の低下と共に、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17をスイッチング素子温度16に追従させることができる。
[実施例3]
本実施例では、実施例2で述べた判断ブロック26(図5)における分岐を、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17とスイッチング素子温度16の差分を利用して行う。本実施例の制御フローを図7、スイッチング素子温度を図8に示す。
スイッチング素子温度16が図8のように大きく低下したとき、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17からスイッチング素子温度16を減算して得られる差分が大きくなる。図8では、時刻t4において最新スイッチング素子温度16が、t秒前の時刻t3におけるフィルタ通過後のスイッチング素子温度17に比べ、予め決めておいた所定閾値49以上低下している。処理ブロック31にてこの差分を計算し、判断ブロック32において所定閾値49と比較する。この閾値49は電動機の低速回転時の温度振動幅50よりも大きな値に設定する必要がある。差分が閾値より大きいとき、ブロック33〜35を実行し、実施例2と同様にフィルタが解除される。判断ブロック34にて、最新スイッチング素子温度がt秒前フィルタ通過後スイッチング素子温度より上昇した場合、フローはブロック23を介し開始点に戻る。ブロック32において、差分が閾値を超えないときは判断ブロック22に移動し、実施例1と同様な処理を行う。
本実施例の適用により、実施例2と同様の効果が得られる。
[実施例4]
本実施例においては、時定数Tを可変にしてフィルタ処理を行う。本実施例の制御フローを図9に示す。
先ず、データブロック36で最新のスイッチング素子温度を読み込んだ後、処理ブロック37でt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度から最新スイッチング素子温度16を減算し差分を得る。処理ブロック38においてこの差分の逆数をとり、比例定数Kを乗算し、時定数Tとする。比例定数Kは、スイッチング素子温度の振動時にトルクの振動を及ぼさない程度の、十分大きな値に設定する必要がある。その後に行われるフィルタ処理39は、実施例1の処理ブロック24と同様である。
電動機の低速回転時、スイッチング素子温度16は振動しているので、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17とスイッチング素子温度16の差分は増減を繰り返す。よってその逆数であるフィルタ時定数Tも増減するが、フィルタは常にかかっている状態にあるので、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17の変動はごく小さい一定の温度幅内に収まり、制御の安定性に影響を及ぼすことはない。
スイッチング素子温度16が低下し続けたとき、スイッチング素子温度16とフィルタ通過後のスイッチング素子温度17との差分は増大し、その逆数であるフィルタ時定数Tは小さくなる。すると、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17はスイッチング素子温度16へ追従しやすくなり、やがて一致する。
図10は、図2の実施例1と図9の実施例4を統合した場合の処理フローを示す図である。この例では、実施例1のブロック22とブロック24の間に、実施例4のブロック37及び38が挿入されている。処理ブロック24では、次式に示す演算を行い、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17を得る。
Cf2=Cb−(ΔC/T)
=Cb−(ΔC/K)
ここで、
Cf2:フィルタ通過後スイッチング素子温度
T :時定数(=K/ΔC)
Cb :t秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度
ΔC :最新のスイッチング素子温度とt秒前のフィルタ通過後スイッチグ素子温度の差分
このように、フィルタ時定数Tを状況に応じて変えれば、電動機の低速回転時に安定した制御が行え、スイッチング素子温度16の低下時にもフィルタ通過後のスイッチング素子温度17が最新のスイッチング素子温度16に、実施例1の場合より迅速に追従できる。
[実施例5]
本実施例においても、実施例4と同様に時定数Tを可変にしてフィルタ処理を行う。本実施例について処理フロー図11を用いてその作用を述べる。
先ず、データブロック40で最新スイッチング素子温度16を読み込み、判断ブロック41でt秒前フィルタ通過後のスイッチング素子温度と比較する。最新スイッチング素子温度16がt秒前フィルタ通過後のスイッチング素子温度を上回ったとき、処理ブロック42でフィルタ通過後のスイッチング素子温度17を最新のスイッチング素子温度16に更新し、処理ブロック43で最新積分値をゼロにリセットする。
これに対し、最新スイッチング素子温度16がt秒前フィルタ通過後のスイッチング素子温度より小さいときは、処理ブロック44でt秒前フィルタ通過後のスイッチング素子温度から最新スイッチング素子温度16を減算する。この差分を処理ブロック45でt秒前の積分値に加算し、最新積分値とする。処理ブロック46で処理ブロック43または45で得た最新積分値の逆数をとり、これに比例定数Kを乗算した値を時定数Tとする。この後は実施例1の処理ブロック24と同様のフィルタ処理をブロック47で施し、t秒後に開始点に戻る。処理ブロック47では、次式に示す演算を行い、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17を得る。
Cf3=Cb−(ΔC/T)
=Cb−ΔC・Sb/K
ここで、
Cf3:フィルタ通過後スイッチング素子温度
Sb :最新積分値
T :時定数(=K/Sb)
Cb :t秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度
ΔC :最新のスイッチング素子温度とt秒前のフィルタ通過後スイッチング素子温度の差分
電動機の低速回転時、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17は最新のスイッチング素子温度16以上の値なので、積分値は増大する。積分値が増大すると時定数Tは短くなるので、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17はスイッチング素子温度16に近づき、やがて一致する。このときに積分値はゼロにリセットされる。以上の動作を繰り返し、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17の変動は、制御の安定性に影響しないごく小さい一定の温度幅内に収まる。
スイッチング素子温度16が大幅に低下したときは、最新のスイッチング素子温度16とフィルタ通過後のスイッチング素子温度17との差分が大きくなり、それに伴い積分値も増大する。フィルタ通過後のスイッチング素子温度17がスイッチング素子温度16に一致するか下回るまで積分値の増大は止まらないので、時定数Tは小さくなり続ける。その結果、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17は確実にスイッチング素子温度16に一致する。
本実施例は、実施例4を適用した場合より、フィルタ通過後のスイッチング素子温度17が、早く確実にスイッチング素子温度16に追従できることを特徴とする。
以上の説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができるものである。
本発明の実施形態に係るインバータ回路と制御ブロックを示す図。 本発明の実施例1に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。 本発明の実施例1に係るスイッチング素子温度の時系列変化を示す図。 本発明の実施例2に係るスイッチング素子温度の時系列変化を示す図。 本発明の実施例2に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。 本発明の実施例2に係るスイッチング素子温度と電流実効値の時系列変化を示す図。 本発明の実施例3に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。 本発明の実施例3に係るスイッチング素子温度の時系列変化を示す図。 本発明の実施例4に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。 本発明の実施例4の変形例に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。 本発明の実施例5に係るフィルタ処理部の制御フローを示す図。
符号の説明
1…アクセル装置、2…インバータ装置、3…インバータ、4…直流電源、5…電動機、6…車輪、7…コンデンサ、8…電流センサ、10…制御演算装置、11…温度センサ、12…温度検出回路、13…温度フィルタ処理部、14…トルク制限部、15…ゲート生成部、19…ゲート回路。

Claims (5)

  1. 直流電源に接続された複数のスイッチング素子から構成され、直流電圧を交流電圧に変換し、電動機を駆動するインバータと、
    前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段から得られるスイッチング素子温度にフィルタ処理を施し、フィルタ通過後のスイッチング素子温度を提供するフィルタ処理手段と、
    入力されるトルク指令値を前記フィルタ通過後のスイッチング素子温度に基づいて制限するトルク制限手段と、
    前記トルク制限手段にて制限されたトルク指令値に基づいて前記インバータを制御するインバータ制御手段と、を具備し、
    前記フィルタ処理手段は、
    前記温度検出手段により得られた最新のスイッチング素子温度が所定時間前より低下した場合、低下した温度及び時定数に基づいて演算を行い、最新のスイッチング素子温度を前記フィルタ通過後のスイッチング素子温度に補正する手段と、
    前記温度検出手段により得られた最新のスイッチング素子温度が、前記所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度より上昇した場合、最新のスイッチング素子温度をフィルタ通過後のスイッチング素子温度として提供する手段と、
    を具備することを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記フィルタ処理手段は、前記インバータの電流実効値または指令電流実効値が低下したとき、最新のスイッチング素子温度をフィルタ通過後のスイッチング素子温度として提供する手段を具備することを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記フィルタ処理手段は、最新のスイッチング素子温度と所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度との差分が所定値を超え場合、前記最新のスイッチング素子温度をフィルタ通過後のスイッチング素子温度として提供する手段を具備することを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  4. 所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度と最新のスイッチング素子温度との差分を演算し、該差分の逆数に比例した値を前記時定数とすることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  5. 所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度と最新のスイッチング素子温度との差分を演算し、該差分を積分した積分値の逆数に比例した値を前記時定数とし、最新のスイッチング素子温度が所定時間前のフィルタ通過後のスイッチング素子温度以上となったとき、前記積分値をゼロにリセットすることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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