JP2015072364A - 球状ギャップ剤 - Google Patents

球状ギャップ剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2015072364A
JP2015072364A JP2013207948A JP2013207948A JP2015072364A JP 2015072364 A JP2015072364 A JP 2015072364A JP 2013207948 A JP2013207948 A JP 2013207948A JP 2013207948 A JP2013207948 A JP 2013207948A JP 2015072364 A JP2015072364 A JP 2015072364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gap agent
meth
monomer
particles
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013207948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6510166B2 (ja
Inventor
洋平 大久保
Yohei Okubo
洋平 大久保
和明 松本
Kazuaki Matsumoto
和明 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2013207948A priority Critical patent/JP6510166B2/ja
Publication of JP2015072364A publication Critical patent/JP2015072364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6510166B2 publication Critical patent/JP6510166B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 柔軟性と回復力を備えた比較的粒子径の大きいギャップ剤を提供する。【解決手段】本発明の球状ギャップ剤は、平均粒子径が15〜150μmであり、10%圧縮変形回復率が50〜80%である。【選択図】なし

Description

本発明は、比較的粒子径の大きい球状ギャップ剤に関する。
従来より、液晶表示素子用面内スペーサー、液晶表示素子用シール部スペーサー、EL表示素子用スペーサー、タッチパネル用スペーサー、セラミックやプラスチック等の各種基板間の隙間を均一に保持し得る隙間保持材等の隙間距離保持用スペーサー、および、導電性微粒子などの技術分野において用いられる粒子としては、粒子形状が略均一で、粒径精度が高く、基板表面等に損傷を与えないようほぼ真球に近い形状を有するもギャップ剤が広く用いられている。
このようなギャップ剤用の粒子としては、無機材料、有機材料、有機無機複合材料などからなる粒子が知られており、粒子径が10μm以下の小粒径の粒子が多いが、一部には比較的粒子径の大きい粒子も開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2012−248531号公報 特開2004−123454号公報 特開2010−90213号公報 特開平10−95812号公報
これらのギャップ剤の用途においては、ギャップ剤をバインダーに分散させて対向する2枚の基板間(又はパネル間)に配置し、それぞれの用途に適切なギャップを与えることが多いが、間隙が均一であること、また、ギャップ剤がこれらの基板との接触面に対して物理的損傷を与えないことが重要である。そのため、当該技術分野に用いられるギャップ剤は、圧縮荷重下における柔軟性、さらには、その圧縮が解除された際には元の形状にまで戻るような回復力を有することが求められるが、従来は粒子径の小さなギャップ剤が用いられており、大きいギャップが必要な用途については不十分なギャップ剤しか知られていなかった。
特に、比較的粒子径の大きいギャップ剤においては、従来の小粒径のギャップ剤と比べて表面積が大きくなることから、バインダーからの応力が大きいためにギャップ剤が変形しやすい、接触面積が広いために基板を傷つけやすい、などの課題があった。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、柔軟性と回復力を備えた比較的粒子径の大きいギャップ剤を提供することを目的とする。
本発明の球状ギャップ剤は、平均粒子径が15〜150μmであり、10%圧縮変形回復率が50〜80%であることを特徴とする。
前記粒子径の変動係数(CV値)は、10%以下であることが好ましい。
前記球状ギャップ剤中の粒子径の2倍以上の粗大粒子の含有量は、個数基準で1000ppm以下であることが好ましい。
前記球状ギャップ剤は、シード重合法により得られることが好ましい。
本発明の球状ギャップ剤は、比較的粒子径が大きく、柔軟性と回復力を備えているため、基板間に比較的大きなギャップを形成しながらも、基板を傷つけにくく、バインダー分散時などの強制的な撹拌環境下でも、粒子に凹みが発生しづらい。
本発明の球状ギャップ剤は、平均粒子径が15〜150μmである。前記平均粒子径は個数基準の平均分散粒子径であり、15μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは25μm以上であり、150μm以下、好ましくは120μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。ギャップ剤の平均粒子径が前記範囲内であれば、比較的粒子径の大きいギャップ剤として、好適に使用できる。
本発明の球状ギャップ剤は、10%圧縮変形回復率が50〜80%である。50%以上が好ましく、より好ましくは52%以上、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下である。ギャップ剤の10%圧縮変形回復率が前記範囲内であれば、基板を傷つけにくく、バインダー分散時などの強制的な撹拌環境下でも、粒子に凹みが発生しづらい。
なお、上記圧縮変形回復率とは、重合体微粒子の弾力性を指標するものであり、重合体微粒子に一定の荷重を負荷し、これを取り除いた場合の、荷重負荷前後における重合体微粒子の粒子径の変位量により求められる。具体的には、10%圧縮変形回復率の具体的な測定方法は後述する実施例に記載する。
本発明のギャップ剤は球状である。なお、本発明において球状とは、真球度で0.70〜1.00であり、真球度で0.80〜1.00がより好ましい。また、本発明のギャップ剤はギャップ保持の点から真球状であることが好ましく、真球度で0.90〜1.00が好ましく、真球度で0.95〜1.00がより好ましい。ギャップ剤の真球度が前記範囲内であれば、高いギャップ精度を保持することが出来る。
前記粒子径の変動係数(CV値)は、10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下である。このように粒子径の変動係数が小さいギャップ剤は、高いギャップ精度を保持することが出来る。
前記球状ギャップ剤中の粒子径の2倍以上の粗大粒子の含有量は、個数基準で1000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。ギャップ剤の粗大粒子の含有量が前記範囲内であれば、高いギャップ精度を保持することが出来る。
以下、前記ギャップ剤の構成成分について説明する。まず前記ギャップ剤は、例えばビニル重合体のような有機材料のみから構成される粒子であってもよいし、例えばビニル重合体とポリシロキサン骨格とを含む材料(複合化材料など)のような有機無機複合材料で構成される粒子であってもよい。例えば、ビニル重合体を含む材料で構成されたギャップ剤は、ビニル基が重合して形成された有機系骨格を有し、高い柔軟性を持つためギャップ剤として基板面を傷つけないという点で優れている。一方、ポリシロキサン骨格含む材料で構成されたギャップ剤は、ギャップ保持性に優れる。そのため、ポリシロキサン骨格とビニル重合体を複合化した材料で構成されたギャップ剤は、基板面の保護とギャップ保持性を併せ持ったものとなる。
前記ギャップ剤を構成する単量体成分としては、有機系骨格を形成するにはビニル系単量体を用い、ポリシロキサン骨格を形成するにはシラン系単量体を用いればよい。ここで、ビニル系単量体はビニル系架橋性単量体とビニル系非架橋性単量体とに分けられ、シラン系単量体はシラン系架橋性単量体とシラン系非架橋性単量体とに分けられる。
前記ビニル系架橋性単量体とは、ビニル基を有し架橋構造を形成しうるものであり、具体的には、1分子中に2個以上のビニル基を有する単量体(単量体(1))、または、1分子中に一個のビニル基とビニル基以外の官能基(カルボキシル基、ヒドロキシ基等のプロトン性水素含有基、アルコキシ基等の末端官能基等)を有する単量体(単量体(2))が挙げられる。ただし、単量体(2)の場合、ビニル系架橋性単量体として架橋構造を形成させるには、当該単量体(2)が有するカルボキシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基等の反応(結合)相手となる基が他の単量体に存在することが必要となる。
なお、本発明において「ビニル基」とは、炭素−炭素二重結合のみならず、(メタ)アクリロイル基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような重合性炭素−炭素二重結合を有する置換基も含むものとする。また、本明細書において「(メタ)アクリロイル基」、「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、「アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を各々示すものとする。
前記ビニル系架橋性単量体のうち前記単量体(1)の例として、例えば、アリル(メタ)アクリレート等のアリル(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族炭化水素系架橋剤(好ましくはジビニルベンゼン等のスチレン系多官能モノマー);N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のヘテロ原子含有架橋剤;等が挙げられる。これらの中でも、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート類(多官能(メタ)アクリレート)やスチレン系多官能モノマーが好ましく、多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。前記多官能(メタ)アクリレートの中でも、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート類が好ましく、さらにその中でも、1分子中に2個の(メタ)アクリロイル基を有するジ(メタ)アクリレートが好ましく、さらに、アルカンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記スチレン系多官能モノマーの中では、ジビニルベンゼンのように1分子中に2個のビニル基を有する単量体が好ましい。単量体(1)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル系架橋性単量体のうち前記単量体(2)の例としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシ基含有スチレン類等のヒドロキシ基を有する単量体;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン類等のアルコキシ基を有する単量体;等が挙げられる。単量体(2)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル系非架橋性単量体としては、1分子中に1個のビニル基を有する単量体(単量体(3))か、もしくは前記単量体(2)が有するビニル基以外の官能基と反応する基を有する他の単量体が単量体成分に存在しない場合の単量体(2)が挙げられる。
前記ビニル系非架橋性単量体のうち前記単量体(3)の例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロウンデシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン類、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン基含有スチレン類等のスチレン系単官能モノマー;等が挙げられる。これらの中でも、メタアクリレート系単官能モノマーを用いることが好ましく、メチルメタクリレートがより好ましい。前記スチレン系単官能モノマーの中では、スチレンを用いることが好ましい。
単量体(3)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル重合体としては、構成成分として、前記ビニル系架橋性単量体(1)を含む態様が好ましく、中でも前記ビニル系非架橋性単量体(3)と前記ビニル系架橋性単量体(1)とを含む態様が好ましい。具体的には、構成成分として、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を含む態様が好ましく、さらに、1分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単量体と1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体とを含む態様が好ましい。
前記ポリシロキサン骨格は、シラン系単量体を加水分解し縮合反応によりシロキサン結合を生じさせることで形成され、特にシラン系単量体としてシラン系架橋性単量体を用いると、架橋構造を形成し得る。シラン系架橋性単量体により形成される架橋構造としては、有機重合体骨格(例えば、ビニル系重合体骨格)と有機重合体骨格とを架橋するもの(第一の形態);ポリシロキサン骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第二の形態);有機重合体骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第三の形態);が挙げられる。
第一の形態を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、ジメチルジビニルシラン、メチルトリビニルシラン、テトラビニルシラン等が挙げられる。第二の形態を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能性シラン系単量体;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等の3官能性シラン系単量体等が挙げられる。第三の形態を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基を有するもの;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等のビニル基を有するもの;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するもの;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するもの;が挙げられる。これらのシラン系架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シラン系非架橋性単量体として、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルキルシラン等の2官能性シラン系単量体;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のトリアルキルシラン等の1官能性シラン系単量体等が挙げられる。これらのシラン系非架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に前記ポリシロキサン骨格は、ラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合(例えば、(メタ)アクリロイル基等のビニル基)を有する重合性ポリシロキサン由来の骨格であることが好ましい。つまり、ポリシロキサン骨格は、構成成分として、少なくとも前記第三の形態の架橋構造を形成し得るシラン系架橋性単量体(好ましくは(メタ)アクリロイル基を有するもの、より好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン)を加水分解及び縮合することにより形成されたポリシロキサン骨格であることが好ましい。
さらに前記ギャップ剤は、上述した有機材料、有機無機複合材料のほかに、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン系のビニル重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリイミド;フェノールホルムアルデヒド樹脂;メラミンホルムアルデヒド樹脂;メラミンベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂;尿素ホルムアルデヒド樹脂;シリコーン樹脂等で構成されていてもよい。
前記ギャップ剤の回復率が上述した範囲となるよう制御するには、例えば、前記ギャップ剤を構成する単量体成分が、単量体成分総量100質量%中、上述した架橋性単量体(前記ビニル系架橋性単量体および前記シラン系架橋性単量体)を15質量%以上90質量%以下含有することが好ましい。単量体成分総量100質量%に対する架橋性単量体の割合は20質量%以上であることがより好ましく、さらに好ましくは25質量%以上であり、85質量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは80質量%以下である。単量体成分総量中の架橋性単量体の含有量が上記範囲であれば、ギャップ剤は基板を傷つけにくく、バインダー分散時などの強制的な撹拌環境下でも粒子に凹みが発生しづらい。
また、前記ギャップ剤を構成する単量体成分が、単量体成分総量100質量%中、前記シラン系架橋性単量体を1質量%以上70質量%以下含有することが好ましい。単量体成分総量100質量%に対するシラン系架橋性単量体の割合は3質量%以上であることがより好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは20質量%以下である。
さらに、前記ギャップ剤が無機質粒子に由来するポリシロキサン骨格を有する(有機無機複合材料の)場合に、ギャップ剤の圧縮変形回復率を上述した範囲により確実に制御するためには、ギャップ剤におけるケイ素含有量はギャップ剤100質量%に対するSi換算量で表して、20質量%以下であることが好ましい。より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下であり、下限は好ましくは0.1重量%以上である。ケイ素含有量がこの範囲であれば、基板を傷つけにくく、バインダー分散時などの強制的な撹拌環境下でも、粒子に凹みが発生しづらい。なお、前記ケイ素含有量は、ギャップ剤を空気などの酸化性雰囲気中、1000℃で焼成したときの灰分質量(これをSiO量とする)からSi分に相当する質量を算出し、該Si量を焼成処理に供したギャップ剤の質量で除すことにより求めることができる。灰分質量からSi分に相当する質量を算出するには、灰分質量に0.4672(Si原子量/SiO式量)を乗じることによって求めることができる。
本発明のギャップ剤の製造方法としては、特に制限はなく、上述の単量体成分を重合するものであれば、特に限定されないが、乳化重合、懸濁重合、分散重合、シード重合法等が挙げられる。ギャップ剤の粒子径を上述した所定の範囲にするには、例えば、シード重合法によりギャップ剤を合成した後、分級する方法等が好ましく採用される。樹脂粒子の合成にシード重合法を採用することにより、粒度分布の小さいギャップ剤が得られる。さらに、合成後のギャップ剤を分級し粗粒子を除去することにより、平均粒子径を所望の範囲に調整することができる。
上記シード重合法の中でも、ゾルゲルシード重合法は粒度分布を特に小さくすることができるため好ましい。なお、ゾルゲルシード重合法とは、シード重合法の一態様であって、シード粒子がゾルゲル法により合成される場合を意味する。例えば、シラン系単量体の加水分解縮合反応により得られたポリシロキサン粒子をシード粒子とする場合などが挙げられる。したがって、シード重合法には、シード粒子が、有機質重合体からなる場合と、有機質と無機質とが複合された材料からなる場合(ゾルゲルシード重合法の場合)とが存在する。
前記シード重合法は、シード粒子調製工程、シード粒子に単量体成分を吸収させる吸収工程、シード粒子に吸収させた単量体成分を重合反応させる重合工程を経てギャップ剤を得る方法である。各工程における手法や条件等は、公知のシード重合法の手法を適宜採用すればよく特に制限されないが、例えば以下の手法等が好ましく採用される。 前記シード粒子調製工程において、有機材料のみから構成されるギャップ剤を合成する場合には、前記ビニル系単量体を用いて、ソープフリー乳化重合、分散重合等の方法でシード粒子を調製すればよい。この場合、前記ビニル系単量体としてスチレン等のスチレン系単官能モノマーを用いることが好ましい。他方、有機材料とポリシロキサン骨格を有する材料から構成される粒子を合成する場合には、前記シラン系単量体を用いて、水を含む溶媒(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、(シクロ)パラフィン類、芳香族炭化水素類等の有機溶剤と水との混合溶媒)中で加水分解して縮重合させる方法でシード粒子(ポリシロキサン粒子)を調製すればよい。この場合、前記シラン系単量体として、ラジカル重合性基を有するシラン系架橋性単量体を用いて重合性ポリシロキサン粒子とすることが好ましい。加水分解し、縮重合させるにあたっては、触媒として、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物等の塩基性触媒を好ましく用いることができ、さらに必要に応じて、アニオン性、カチオン性、非イオン性の界面活性剤や、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の高分子分散剤を用いることができる。シード粒子調製工程で界面活性剤や高分子分散剤を用いることにより、比較的大きい粒子径のものでも、安定的に単分散なシード粒子を作製することが可能となる。特に高分子分散剤を用いた場合は、さらなる安定化効果が期待できる。
シード粒子調製工程において、高分子分散剤はポリシロキサン粒子に対して0〜20質量%の濃度となるように添加することが好ましい。より好ましくは、0.5〜10質量%、更に好ましくは、1〜5質量%である。高分子分散剤の濃度が前記範囲内であれば、得られるギャップ剤の変動係数を小さくすることが出来る。
前記吸収工程においてシード粒子に単量体成分を吸収させる方法としては、特に制限はなく、例えば、予めシード粒子を溶媒中に分散させたシード粒子分散液に単量体成分を加えてもよいし、単量体成分を含む溶媒中にシード粒子を加えてもよいが、特に、前者の手法において、重合または加水分解、縮合により得られた反応液をそのままシード粒子分散液とすることが、工程の簡略化、生産性の観点から好ましい。単量体成分は、それ単独で添加してもよいし、溶媒に溶解させた溶液として添加してもよいが、シード粒子に効率よく吸収させるうえでは、乳化剤を用いて予め水又は水性媒体(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類等の水溶性有機溶剤またはこれらと水との混合溶媒)に乳化、分散させて乳化液としておき添加することが好ましい。
前記単量体成分を乳化剤で乳化分散させる際には、乳化剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン性界面活性剤が、シード粒子が単量体成分を吸収した後のシード粒子の分散状態を安定化させることもできる点で好ましく用いられる。また、乳化分散の際に用いる水又は水性媒体の量は、通常、単量体成分の質量に対して0.3倍以上10倍以下である。
吸収工程において、単量体成分がシード粒子に吸収されたかどうかの判断については、例えば、単量体成分を加える前及び吸収段階終了後に、顕微鏡により粒子を観察し、単量体成分の吸収により粒子径が大きくなっていることを確認することで容易に判断できる。なお、本発明におけるギャップ剤を得るためには、下記式で示される吸収倍率は、特に限定されるものではないが、1.0倍以上、50倍以下であることが好ましい。
吸収倍率=(吸収させる単量体成分の総質量)/(シード粒子の質量)
前記重合工程において採用する重合方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合開始剤(例えば、過酸化物系開始剤、アゾ系開始剤等)を用いる方法など公知の方法を用いることができる。ラジカル重合を行う際の反応温度は40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上であり、100℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。反応温度が低すぎると、重合度が十分に上がらず複合粒子の機械的特性が不充分となる傾向があり、一方、反応温度が高すぎると、重合中に粒子間の凝集が起こりやすくなる傾向がある。なお、ラジカル重合を行う際の反応時間は、用いる重合開始剤の種類に応じて適宜変更すればよいが、通常、5分以上が好ましく、より好ましくは10分以上であり、600分以下が好ましく、より好ましくは300分以下である。反応時間が短すぎると、重合度が十分に上がらない場合があり、反応時間が長すぎると、粒子間で凝集が起こり易くなる傾向がある。このような重合工程において、なお、シード粒子が重合性ポリシロキサン粒子である場合、該重合工程において、吸収させた単量体成分と重合性ポリシロキサン骨格が有するラジカル重合性基とが重合し、ポリシロキサン骨格とビニル重合体とが複合化する。
本発明のギャップ剤の製造方法として前記懸濁重合法を採用する場合、用いられる溶媒としては、単量体成分を完全に溶解しないものであれば特に限定されないが、好ましくは水系媒体が用いられる。これらの溶媒は、単量体組成物100質量部に対して、通常20質量部以上10000質量部以下の範囲内で適宜使用することができる。ギャップ剤の製造方法としては、前記ビニル単量体と重合開始剤とを含有する懸濁重合用組成物を、分散安定剤を溶解または分散させた水系溶媒に懸濁させて重合させる方法が好適である。
懸濁重合の重合温度は50℃以上とすることが好ましく、より好ましくは55℃以上、さらに好ましくは60℃以上であり、95℃以下とすることが好ましく、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは85℃以下である。また、重合反応時間は1時間以上とすることが好ましく、より好ましくは2時間以上、さらに好ましくは3時間以上であり、10時間以下とすることが好ましく、より好ましくは8時間以下、さらに好ましくは5時間以下である。また、生成するギャップ剤の粒子径をコントロールするため、重合反応は懸濁重合用組成物の液滴径の規制を行った後あるいは液滴径の規制を行いながら反応を行うことが好ましい。この懸濁重合用組成物の液滴径の規制は、例えば、懸濁重合用組成物を水性媒体に分散させた懸濁液を、T.K.ホモミキサー、ラインミキサー等の高速撹拌機によって撹拌することにより行うことができる。そして、重合反応により生成したギャップ剤は、乾燥、さらに必要により分級等工程に供してもよい。なお、乾燥は150℃以下で行うのが好ましく、より好ましくは120℃以下である。
上記のようにして合成したギャップ剤は、所定の粒子径となるように分級に供することが好ましい。分級方法は特に限定されず、例えば、電成ふるい等によるふるい分け;メンブランフィルター、プリーツフィルター、セラミック膜フィルター等のフィルターを使用した濾過;質量差及び流体抵抗差の相互作用によって分級する公知の装置(粒子の落下速度等の重力差が原理である重力分級機、自由渦又は半自由渦による遠心力と空気抗力の釣り合いを原理とする(半)自由渦遠心分級、回転する分級羽根(ローター)によってつくられる回転流によって生じる遠心力と空気による抗力の釣り合いを原理とする回転羽根付き遠心分級)を用いた分級;等が挙げられる。これらの中でも、分級精度と生産性の観点から電成ふるいを用いた分級が好ましい。
合成後、必要に応じて分級されたギャップ剤は、通常、乾燥され、場合によっては焼成に付される。乾燥温度は特に限定されないが、通常50℃〜250℃の範囲である。
本発明のギャップ剤は、バインダー樹脂に分散させて樹脂組成物とした後、対向する2枚の基板間(又はパネル間)に配置し、それぞれの用途に適切なギャップを与えることができる。
前記バインダー樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエンブロック系共重合体等の熱可塑性樹脂;グリシジル基を有するモノマーやオリゴマー、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、(メタ)アクリル基を有するモノマーやオリゴマー、反応性アクリル系樹脂、シアネートエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シアノアクリレート系樹脂などの硬化性樹脂;などを挙げることができる。
前記樹脂組成物はギャップ剤とバインダー樹脂以外にも、特に限定されす、(有機)溶剤、硬化剤、光開始剤、熱開始剤、充填剤、分散剤、界面活性剤、可塑剤、カップリング剤、消泡剤、沈降防止剤等を含むことが出来る。
前記樹脂組成物中のバインダー樹脂の含有量は、好ましくは50〜99.99重量%が好ましく、60〜99.99重量%がより好ましく、70〜99.99重量%が特に好ましい。また、溶剤などの揮発分を除いた樹脂組成物の固形分中のバインダー樹脂の含有量は、好ましくは60〜99.9重量%が好ましく、80〜99.9重量%がより好ましく、90〜99.9重量%が特に好ましい。
前記樹脂組成物中のギャップ剤の含有量は、好ましくは0.01〜30重量%が好ましく、0.01〜20重量%がより好ましく、重量0.01〜10%が特に好ましい。また、溶剤などの揮発分を除いた樹脂組成物の固形分中のギャップ剤の含有量は、好ましくは0.1〜40重量%が好ましく、0.1〜20重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が特に好ましい。
本発明のギャップ剤は、液晶表示装置やプラズマディスプレイ、有機EL等の表示ディスプレイ、タッチパネル等のセル間隙(又はパネル間隙)用のギャップ剤や、マイクロ素子実装用の異方性導電材料等の導電性スペーサー、仮止め用接着剤、半導体封止材料、有機デバイス用封止材料、光学部品など、種々のギャップ剤が使用できる公知の用途への適用が可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味する。
1.物性測定方法
各種物性の測定は以下の方法で行った。
<真球度>
走査型電子顕微鏡(SEM、日立社製:「S−4800」)により、任意の50個の粒子について、長径(DL)と、短径(DS)との比(DS/DL)を測定し、それらの平均値を真球度として算出した。
<シード粒子および球状ギャップ剤の平均粒子径・変動係数(CV値)>
球状ギャップ剤の場合には、球状ギャップ剤0.1部に、乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「ハイテノール(登録商標)N−08」)の1質量%水溶液20部を加え、超音波で10分間分散させた分散液を測定試料とし、シード粒子の場合には、加水分解、縮合反応で得られた分散液をポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「ハイテノール(登録商標)N−08」)の1質量%水溶液により希釈したものを測定試料として、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径(μm)を測定し、個数基準の平均分散粒子径を求めた。また平均分散粒子径とともに、個数基準での粒子径の標準偏差をも求め、下記式に従って粒子径の変動係数(CV値)を算出した。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/平均分散粒子径)
さらに、平均粒子径の0.8倍に相当する粒子径を最小粒子径、平均粒子径の4.0倍に相当する粒子径を最大粒子径とした測定範囲において、下記式に従って個数基準の粗大粒子頻度を算出した。
粗大粒子頻度(ppm)=1,000,000×(平均粒子径の2倍以上の粒子個数/全測定粒子個数)
<球状ギャップ剤の10%圧縮変形回復率>
微小圧縮試験機(島津製作所社製「MCT−W500」)を用いて、25℃において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(19.36mN/秒)で荷重をかけ、圧縮変位が粒子径の10%になったときの荷重値(10%圧縮荷重値)(mN)とそのときの変位量(μm)を測定した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。さらに、微小圧縮試験機(島津製作所社製「MCT−W500」)を用いて、25℃において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用い、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(2.23mN/秒)で、上記で求めた10%圧縮荷重値が最大荷重となる様に圧縮し、そのときの変位量(μm)を測定し、これを最大変位量L1とした。次いで、一定の除負荷速度(2.23mN/秒)で最小荷重(0.49mN)まで荷重を減らしていったときの最大荷重から最小荷重までの間の変位量(μm)を測定し、これを回復変位量L2とした。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
10%圧縮変形回復率(%)=(L2/L1)×100000
2.球状ギャップ剤の作製
(実施例1)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水290部と、25質量%アンモニア水0.8部を入れ、攪拌下、滴下口から、単量体成分(シード形成モノマー)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100部、メタノール103部の混合溶液を添加し、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は20.8μm、粒子径の変動係数は8.9%であった。粒子径確認後、ポリビニルアルコール(クラレ社製「ポバールPVA−205」)の10質量%溶液20部を添加した。得られたポリシロキサン粒子(シード粒子)分散液中のポリビニルアルコールの濃度は0.4質量%であった。
次いで、ポリシロキサン粒子(シード粒子)分散液に希釈溶液としてイオン交換水3909部とメタノール406部の混合溶液を追加し、攪拌を行った。さらに、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20質量%水溶液25部をイオン交換水1000部に溶解した溶液に、単量体成分(吸収モノマー)としてスチレン250部と、エチレングリコールジメタクリレート750部と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)22部とを溶解した溶液を加え、乳化分散させて単量体成分(吸収モノマー)の乳化液を調製した。得られた乳化液を、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から1時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、ポリシロキサン粒子が吸収モノマーを吸収して肥大化していることが確認された。
最後に、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル10質量%溶液(伯東社製「ポリストップ7010」)28部、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液550部を加え、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を、目開き160μmの金属製ふるいを通過させた後、固液分離し、得られたケーキをメタノールで洗浄した後、窒素雰囲気下120℃で2時間真空乾燥し、球状ギャップ剤(1)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例2)
実施例1において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を250部に、メタノールの使用量を143部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は22.3μm、粒子径の変動係数は3.2%であった。さらに実施例1において、吸収モノマーの種類および使用量を、メチルメタクリレート600部、エチレングリコールジメタクリレート400部に変更し、ラジカル重合時に4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル10質量%溶液を追加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、球状ギャップ剤(2)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例3)
実施例2において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を300部に、メタノールの使用量を93部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は20.6μm、粒子径の変動係数は8.7%であった。さらに製造例2において、吸収モノマーの種類および使用量を、スチレン600部、エチレングリコールジメタクリレート400部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、球状ギャップ剤(3)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例4)
実施例3において、吸収モノマーの種類および使用量を、スチレン300部、メチルメタクリレート300部、エチレングリコールジメタクリレート400部に変更したこと以外は、実施例3と同様にして、球状ギャップ剤(4)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例5)
実施例3において、吸収モノマーの種類および使用量を、メチルメタクリレート800部、エチレングリコールジメタクリレート200部に変更したこと以外は、実施例3と同様にして、球状ギャップ剤(5)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例6)
実施例1において、ラジカル重合後の乳濁液を目開き160μmの金属製ふるいに通過させなかったこと以外は、実施例1と同様にして、球状ギャップ剤(6)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例7)
実施例1において、ポリビニルアルコールの10質量%溶液の添加量を5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、球状ギャップ剤(7)を得た。その際の、ポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は21.0μm、粒子径の変動係数は30.2%、分散液中のポリビニルアルコールの濃度は0.1質量%であった。得られた樹脂粒子の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例8)
実施例2において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を350部に、メタノールの使用量を43部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は14.6μm、粒子径の変動係数は3.3%であった。さらに実施例1において、吸収モノマーの種類および使用量を、メチルメタクリレート300部、エチレングリコールジメタクリレート200部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、球状ギャップ剤(8)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例9)
実施例2において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を220部に、メタノールの使用量を173部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、球状ギャップ剤(9)を得た。この際の、ポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は31.3μm、粒子径の変動係数は10.2%であった。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(実施例10)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)2部を溶解したイオン交換水300部と予め調整しておいた3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン10部、メチルメタクリレート60部、エチレングリコールジメタクリレート40部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)1部を溶解した混合液を、乳化分散させて単量体成分(吸収モノマー)の乳化液を調製し、さらにイオン交換水500部を添加した。
次いで、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で3時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を、目開き100μmの金属製ふるいを通過させた後、固液分離し、得られたケーキをメタノールで洗浄した後、窒素雰囲気下120℃で2時間真空乾燥し、球状ギャップ剤(10)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(比較例1)
実施例2において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を340部に、メタノールの使用量を53部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は20.6μm、粒子径の変動係数は3.3%であった。さらに実施例2において、吸収モノマーの種類および使用量を、エチレングリコールジメタクリレート1000部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、球状ギャップ剤(11)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(比較例2)
実施例2において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を320部に、メタノールの使用量を73部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、メタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は20.7μm、粒子径の変動係数は3.1%であった。さらに実施例2において、吸収モノマーの種類および使用量を、メチルメタクリレート950部、エチレングリコールジメタクリレート50部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、球状ギャップ剤(12)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
(比較例3)
比較例2において、吸収モノマーの種類および使用量を、メチルメタクリレート1000部に変更したこと以外は、比較例2と同様にして、球状ギャップ剤(13)を得た。得られた球状ギャップ剤の各物性は表1に示すとおりであった。
3.ギャップ剤粒子含有樹脂組成物の作製と評価
実施例および比較例で得られた球状ギャップ剤を用い、下記の方法でギャップ剤粒子含有バインダーを作製し、その諸物性を評価した。評価結果は表1に示す。
(1)粒子の凹み評価
球状ギャップ剤1部に、バインダー樹脂としてのエポキシ樹脂(三菱化学製「JER828」)100部と、硬化剤(三新化学社製「サンエイド(登録商標)SI−150」)2部と、トルエン100部を、三本ロールを用いて10分間攪拌して分散させ、ギャップ剤粒子含有樹脂組成物を得た。そして、得られたギャップ剤粒子含有樹脂組成物にトルエン1000部を加え、吸引ろ過しギャップ剤粒子を回収した。粒子の凹みは、走査型電子顕微鏡(SEM、日立社製:「S−4800」)を用い50個の粒子を観察し、粒子に凹みがない場合を「○」、粒子に1つでも凹みのある場合を「×」と評価した。
(2)ガラス基板の傷つき評価
得られたギャップ剤粒子含有樹脂組成物を、ガラス基板間に挟みこみ、0.1MPa、150℃の圧着条件で熱圧着するとともに、バインダー樹脂を硬化させることによって試験片を得た。そして、得られた試験片を光学顕微鏡(HiROX社製:「KH−8700」)で500倍、50視野観察し、ガラス基板が傷付いている視野が0視野の場合「○」、1視野でも傷付いている場合「×」と評価した。
(3)ギャップ精度の測定
(2)で得られた試験辺の、各四隅の断面を走査型電子顕微鏡(SEM、日立社製:「S−4800」)で観察し、ガラス基板間の距離の測定を行った。四隅のギャップの平均値が個数平均粒子径に対し1.1倍以下のものを「◎」、1.1倍を超え、1.5倍以下のものを「○」、1.5倍を超えるのものを「×」と評価した。
Figure 2015072364
本発明の球状ギャップ剤は、表示ディスプレイ、タッチパネル等のセル間隙(又はパネル間隙)用のギャップ剤や、マイクロ素子実装用の異方性導電材料等の導電性スペーサーなどに利用できる。

Claims (4)

  1. 平均粒子径が15〜150μmであり、10%圧縮変形回復率が50〜80%であることを特徴とする球状ギャップ剤。
  2. 粒子径の変動係数(CV値)が10%以下である、請求項1に記載の球状ギャップ剤。
  3. 前記球状ギャップ剤中の粒子径の2倍以上の粗大粒子の含有量が個数基準で1000ppm以下である、請求項1または2に記載の球状ギャップ剤。
  4. シード重合法により得られる請求項1〜3のいずれかに記載の球状ギャップ剤。
JP2013207948A 2013-10-03 2013-10-03 球状ギャップ剤 Active JP6510166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013207948A JP6510166B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 球状ギャップ剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013207948A JP6510166B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 球状ギャップ剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018074818A Division JP6708692B2 (ja) 2018-04-09 2018-04-09 球状ギャップ剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015072364A true JP2015072364A (ja) 2015-04-16
JP6510166B2 JP6510166B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=53014773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013207948A Active JP6510166B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 球状ギャップ剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6510166B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019142719A1 (ja) * 2018-01-17 2019-07-25 積水化学工業株式会社 調光積層体及び調光積層体用樹脂スペーサ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002076607A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子の転写・配置方法、微粒子配置フィルム、導電接続フィルム、及び、導電接続構造体
JP2002075065A (ja) * 2000-06-14 2002-03-15 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子配置フィルム、導電接続フィルム、導電接続構造体及び微粒子の配置方法
JP2002373751A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Sekisui Chem Co Ltd 微細穴への微粒子の配置方法、導電性微粒子配置薄層素子、及び、導電積層構造体。
JP2003188504A (ja) * 2001-12-17 2003-07-04 Sekisui Chem Co Ltd 電子部品実装方法
JP2004099878A (ja) * 2002-07-19 2004-04-02 Nippon Shokubai Co Ltd アミノ樹脂架橋粒子とその製造方法
US20070295943A1 (en) * 2005-02-22 2007-12-27 Cheil Industries Inc. Polymer Particles and Conductive Particles Having Enhanced Conducting Properties, and Anisotropic Conductive Packaging Materials Containing the Same

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002075065A (ja) * 2000-06-14 2002-03-15 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子配置フィルム、導電接続フィルム、導電接続構造体及び微粒子の配置方法
JP2002076607A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子の転写・配置方法、微粒子配置フィルム、導電接続フィルム、及び、導電接続構造体
JP2002373751A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Sekisui Chem Co Ltd 微細穴への微粒子の配置方法、導電性微粒子配置薄層素子、及び、導電積層構造体。
JP2003188504A (ja) * 2001-12-17 2003-07-04 Sekisui Chem Co Ltd 電子部品実装方法
JP2004099878A (ja) * 2002-07-19 2004-04-02 Nippon Shokubai Co Ltd アミノ樹脂架橋粒子とその製造方法
US20070295943A1 (en) * 2005-02-22 2007-12-27 Cheil Industries Inc. Polymer Particles and Conductive Particles Having Enhanced Conducting Properties, and Anisotropic Conductive Packaging Materials Containing the Same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019142719A1 (ja) * 2018-01-17 2019-07-25 積水化学工業株式会社 調光積層体及び調光積層体用樹脂スペーサ
JPWO2019142719A1 (ja) * 2018-01-17 2020-11-19 積水化学工業株式会社 調光積層体及び調光積層体用樹脂スペーサ
US11644717B2 (en) 2018-01-17 2023-05-09 Sekisui Chemical Co., Ltd. Dimming laminate and resin spacer for dimming laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JP6510166B2 (ja) 2019-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5583647B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP5419625B2 (ja) コアシェル型粒子、光拡散剤、および光拡散媒体
TW201617422A (zh) 黏合劑膜以及包含黏合劑膜的顯示部件
TWI618772B (zh) 黏合劑膜和包含其的顯示構件
JP5583712B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
TWI570214B (zh) 黏著膜的製造方法、黏著劑組合物和黏著膜
JP6131383B2 (ja) 樹脂粒子、導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP6116818B2 (ja) 重合体粒子および重合体粒子含有組成物
JP2017171819A (ja) 粘着性組成物、粘着性部材及びその製造方法、粘着性シート及びその製造方法、並びに粘着性部材を含む電子機器
JP5998048B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP6510166B2 (ja) 球状ギャップ剤
JP6708692B2 (ja) 球状ギャップ剤
JP5956906B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP6002026B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP5567458B2 (ja) 重合体粒子、並びに、それを用いた導電性微粒子及び異方性導電材料
JP5583714B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP2019073599A (ja) 有機無機複合粒子
JP5583654B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP5087187B2 (ja) 液晶表示素子用スペーサ、液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子
JP2011133869A (ja) 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子
JP5998018B2 (ja) 導電性微粒子及びそれを用いた異方性導電材料
JP2004307644A (ja) 光学樹脂用添加剤および光学樹脂組成物
JP6715080B2 (ja) 重合体粒子
Fang et al. Fabrication of core-shell polyacrylate latex pressure sensitive adhesives modified by fluorinated monomer and film properties
EP3467070A1 (en) Composition for bonding, optical adhesive, and adhesive for pressure sensor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170821

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180409

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180528

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20180713

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20181212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6510166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150