JP2003188504A - 電子部品実装方法 - Google Patents

電子部品実装方法

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JP2003188504A
JP2003188504A JP2001382992A JP2001382992A JP2003188504A JP 2003188504 A JP2003188504 A JP 2003188504A JP 2001382992 A JP2001382992 A JP 2001382992A JP 2001382992 A JP2001382992 A JP 2001382992A JP 2003188504 A JP2003188504 A JP 2003188504A
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electronic component
conductive
fine particles
conductive fine
film
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JP2001382992A
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Toshio Enami
俊夫 江南
Kenji Iuchi
謙治 居内
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を用いることなく、高い信頼性で電子
部品と基板とを導電接続することができる電子部品実装
方法及び導電接続構造体を提供する。 【解決手段】 樹脂フィルムの任意の位置に導電性微粒
子が配置されている導電接続フィルムを用いて電子部品
と基板とを導電接続する電子部品実装方法であって、前
記導電性微粒子は、高分子量体からなるコアの表面に厚
さが0.4μm以上の導電層が形成されているものであ
り、前記導電接続フィルムを前記電子部品と前記基板と
の間に挟んで積層し、積層方向に加圧しながら、積層方
向に対して垂直方向の振幅が0.5〜2μmである超音
波振動を与えることにより電子部品と基板とを導電接続
する電子部品実装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤を用いるこ
となく、高い信頼性で電子部品と基板とを導電接続する
ことができる電子部品実装方法及び導電接続構造体に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレー、パーソナルコンピュ
ータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品におい
て、半導体素子等の電子部品を基板に電気的に接続した
り、基板同士を電気的に接続する方法のうち、微細な電
極を対向させて導電接続する電子部品実装方法として
は、金属バンプ等を用いハンダや導電ペーストで接続し
たり、金属バンプ等を直接圧着したりする方法が用いら
れている。
【0003】このような対向する微細な電極を導電接続
する場合には、個々の接続部の強度が弱い等の問題か
ら、接続部の周辺を樹脂で封止する必要がある。通常、
この封止は電極の接続後、接続部の周辺に封止樹脂を注
入することにより行われる。しかしながら、接続部の距
離が短いこともあり、封止樹脂を短時間で均一に注入す
ることは困難であるという問題がある。
【0004】この問題を解決する方法として、導電性微
粒子を絶縁性のバインダー樹脂と混ぜ合わせてフィルム
状又はペースト状にした異方性導電接着剤が考案され、
例えば、特開昭63−231889号公報、特開平4−
259766号公報、特開平3−291807号公報、
特開平5−75250号公報等に開示されている。
【0005】しかしながら、異方性導電接着剤は、導電
性微粒子がバインダー樹脂にランダムに分散されたもの
であるため、バインダー樹脂中で導電性微粒子が連なっ
ていたり、加熱圧着時に対向電極上にない導電性微粒子
が流動して連なったりして、隣接電極でリークを発生さ
せるという問題があった。
【0006】また、異方性導電接着剤を用いる電子部品
実装方法では、例えば、特開昭60−180132号公
報に示されているように、異方性導電接着剤に対して加
圧したり、熱圧着したりして、電子部品と基板との導電
接続を図っている。このため、一般的には150℃以上
の高温が接続部分に加わるため、耐熱性の低い基板には
この電子部品実装方法は採用できず、また電子部品と基
板との電気的接続が不充分な部分が生じることがあり、
信頼性も低いという問題点があった。
【0007】これに対して、特開昭63−25939号
公報には、超音波接合手段による異方性導電接着剤を用
いた電子部品実装方法が開示されている。これは電子部
品と基板との間に異方性導電接着剤を挟んだ状態で、異
方性導電接着剤中のハンダ粒子に周波数30〜90kH
zの超音波振動を与えることにより発生した摩擦熱によ
りハンダ粒子を電極に固着させて導電接続を行う方法で
ある。この方法によれば、基板に高い温度をかけること
なく導電接続を行うことができる。
【0008】しかしながら、この方法ではハンダ粒子に
与える超音波振動の振幅を小さくしても、慣性によりハ
ンダ粒子自体の振幅が増幅されるためハンダ粒子が固着
される位置の制御が困難となり、電子部品及び基板上の
電極をハンダ粒子に対して充分に大きくしなければ接続
の信頼性が得られなかったり、隣接電極でリークを発生
させたりするという問題があった。また、4点以上の部
位で導電接続を行う場合、各々の導電性微粒子が固着さ
れるまでの時間に差があり、3点が固着された時点で電
子部品と基板とが固定されてしまうことから、4点目以
降の部位の接続を行うために超音波振動を与え続ける
と、既に固着されたハンダ粒子が超音波振動による衝撃
によって剥がれてしまうことがあり、接続の信頼性が得
られないという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、接着剤を用いることなく、高い信頼性で電子部品
と基板とを導電接続することができる電子部品実装方法
及び導電接続構造体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂フィルム
の任意の位置に導電性微粒子が配置されている導電接続
フィルムを用いて電子部品と基板とを導電接続する電子
部品実装方法であって、前記導電性微粒子は、高分子量
体からなるコアの表面に厚さが0.4μm以上の導電層
が形成されているものであり、前記導電接続フィルムを
前記電子部品と前記基板との間に挟んで積層し、積層方
向に加圧しながら、積層方向に対して垂直方向の振幅が
0.5〜2μmである超音波振動を与えることにより電
子部品と基板とを導電接続する電子部品実装方法であ
る。以下に本発明を詳述する。
【0011】本発明の電子部品実装方法は、樹脂フィル
ムの任意の位置に導電性微粒子が配置されている導電接
続フィルムを用いる。上記樹脂フィルムとしては、例え
ば、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂;硬化性樹脂、架橋樹脂、
有機無機ハイブリッド重合体等からなるものが挙げられ
る。これらのうち、不純物が少なく広い物性の範囲のも
のが得やすいという点からエポキシ樹脂からなるものが
好ましい。ここで、エポキシ樹脂には、未硬化のエポキ
シ樹脂と上記の他の樹脂との混合物や半硬化状態のエポ
キシ樹脂が含まれるものとする。また、上記樹脂フィル
ムは、必要に応じてガラス繊維やアルミナ粒子等の無機
充填物を含んでいてもよい。
【0012】上記樹脂フィルムは、熱伝導率が0.3W
/m・K以上であることが好ましい。0.3W/m・K
未満であると、温度をかけても充分に導電性微粒子にま
で熱が伝わらず、超音波振動を長時間かけなければ充分
な固着が得られないことがある。上記樹脂フィルムの熱
伝導率を上げる方法は特に限定されないが、熱伝導率の
高い絶縁性のフィラーを樹脂フィルム中に分散させる方
法が好適である。上記フィラーとしては、例えば、窒化
ホウ素、窒化珪素、窒化アルミ、炭化珪素等が挙げられ
る。これらのフィラーは、単独で用いられてもよいし、
2種以上が併用されてもよい。上記フィラーの添加量の
好ましい下限は樹脂フィルム全体の10体積%であり、
上限は80体積%である。10体積%未満であると、熱
伝導率向上の効果が低く、80体積%を超えると、フィ
ルムの接着性や形状を保つことが困難になる。より好ま
しい上限は60体積%、下限は20体積%である。
【0013】上記樹脂フィルムの厚さの好ましい下限は
導電性微粒子の平均粒子径の1/2倍、上限は2倍であ
る。1/2倍未満であると、樹脂フィルム部分で基板を
支持しにくくなり、2倍を超えると、導電性微粒子が電
極に届かず接続不良の原因となることがある。より好ま
しい下限は2/3倍、上限は1.5倍であり、更に好ま
しい下限は3/4倍、下限は1.3倍であり、特に好ま
しい下限は0.8倍、上限は1.2倍であり、下限が
0.9倍、上限が1.1倍であると著しく効果が上が
る。特に電子部品及び基板の電極上にバンプがあるよう
な場合にはフィルムの厚さは導電性微粒子の平均粒子径
の1倍以上であることが好ましく、逆にバンプがない場
合には1倍未満であることが好ましい。
【0014】上記樹脂フィルムの硬化後の常温での線膨
張係数の好ましい下限は10ppm、上限は200pp
mである。10ppm未満であると、導電性微粒子との
線膨張の差が大きいために、上記導電接続フィルムを用
いて導電接続した導電接続構造体に熱サイクル等をかけ
た場合、導電性微粒子の伸びに樹脂フィルムが追従する
ことができず、電気的接続が不安定になることがあり、
200ppmを超えると、導電接続構造体に熱サイクル
等をかけた場合、電極間が広がりすぎ、導電性微粒子が
電極から離れ接続不良の原因になることがある。より好
ましい下限は20ppm、上限は150ppmであり、
更に好ましい下限は30ppm、上限は100ppmで
ある。
【0015】上記導電性微粒子は、高分子量体からなる
コアの表面に厚さが0.4μm以上の導電層が形成され
ているものである。上記高分子量体としては、例えば、
フェノール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチレン
−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキド樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂等の熱可塑性樹脂;硬化性樹脂、ジビニルベンゼン
系共重合体等の架橋樹脂、有機無機ハイブリッド重合体
等が挙げられる。これらのうち、耐熱性の点から架橋樹
脂が好ましい。また、上記高分子量体は、必要に応じて
充填物を含んでいてもよい。
【0016】上記導電層としては、金属の被覆層が好適
に用いられる。上記金属としては特に限定されないが、
電極との接触抵抗、導電性、酸化劣化を起こさないこ
と、及び、超音波振動による固着に優れること等から金
が好ましい。また、上記金属の被覆層としては単層又は
複層のいずれでも良い。
【0017】上記導電層の厚さは、0.4μm以上であ
る。0.4μm未満であると、超音波振動を与えても充
分に強固な固着が得られず、接続不良の原因となる。好
ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上
である。
【0018】上記導電性微粒子の平均粒子径の好ましい
下限は10μm、上限は800μmである。10μm未
満であると、電極や基板の平滑性の精度の問題から導電
性微粒子が電極と接触せず導通不良を発生することがあ
り、800μmを超えると、微細ピッチの電極に対応で
きず隣接電極でショートを発生することがある。なお、
上記平均粒子径は、任意の導電性微粒子100個を顕微
鏡で観察して粒子径を測定し、その値を平均して得られ
る値である。
【0019】上記導電性微粒子の、粒子の平均長径を平
均短径で割った値であるアスペクト比は1.3未満であ
ることが好ましい。1.3以上であると、導電性微粒子
が不揃いとなるため、短径部分が電極に届かず接続不良
の原因となることがある。より好ましくは1.1未満で
あり、特に好ましくは1.05未満である。微粒子は、
製造法にもよるが、通常アスペクト比が高いものが多い
ため、本発明で用いる導電性微粒子は変形可能な状態で
表面張力を利用する等の方法で球形化処理をして球状に
することが好ましい。
【0020】上記導電性微粒子は、CV値が5%以下で
あることが好ましい。5%を超えると、粒子径が不揃い
となるため、小さい導電性微粒子が電極に届かず接続不
良の原因となることがある。より好ましくは2%以下で
あり、更に好ましくは1%以下である。なお、上記CV
値は、下記式により求められる。 CV値(%)=(σ/Dn)×100 式中、σは粒子径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒子
径を表す。通常の微粒子はCV値が大きいため、本発明
で用いる導電性微粒子は分級等により粒子径を揃える必
要がある。特に平均粒子径が200μm以下の微粒子は
精度良く分級するのが困難であるため、篩や気流分級、
湿式分級等を組み合わせることが好ましい。
【0021】上記導電性微粒子の導電抵抗は、平均粒子
径の10%を圧縮した場合、単粒子の導電抵抗、即ち、
抵抗値が1Ω以下であることが好ましい。1Ωを超える
と、充分な電流値を確保できなかったり、大きな電圧に
耐えられず素子が正常に作動しなくなることがある。よ
り好ましくは0.3Ω以下であり、更に好ましくは0.
05Ω以下であり、0.01Ω以下では電流駆動型の電
子部品でも高い信頼性を保ったまま対応が可能になる等
著しく効果が高まる。
【0022】上記導電性微粒子は、20℃、10%圧縮
変形における回復率が5%以上であることが好ましい。
5%未満では、衝撃等により対向する電極間が瞬間的に
広がった際それに追従することができず、瞬間的に電気
的接続が不安定になることがある。より好ましくは20
%以上であり、更に好ましくは50%以上であり、特に
好ましくは80%以上である。
【0023】上記導電性微粒子の常温での線膨張係数の
好ましい下限は10ppm、上限は200ppmであ
る。10ppm未満であると、上記樹脂フィルムとの線
膨張の差が大きいために、導電接続構造体に熱サイクル
等をかけたときに上記樹脂フィルムの伸びに追従しにく
くなって、電気的接続が不安定になることがあり、20
0ppmを超えると、導電接続構造体に熱サイクル等を
かけたときに電極間が広がりすぎ、上記樹脂フィルムが
基板と接着されている場合には、その接着部分が破壊さ
れ電極の接続部に応力が集中し、接続不良の原因になる
ことがある。より好ましい下限は20ppm、上限は1
50ppmであり、更に好ましい下限は30ppm、上
限は100ppmである。
【0024】上記導電接続フィルムは、樹脂フィルムの
任意の位置に貫通穴を開け、貫通穴の位置に導電性微粒
子を配置、止着することにより得ることができる。上記
貫通穴の位置としては、接続する電極の位置に合わせて
適宜規則的に配置されることが好ましい。
【0025】上記貫通穴の平均穴径の好ましい下限は上
記導電性微粒子の平均粒子径の1/2倍、上限は2倍で
ある。この範囲外であると、止着された導電性微粒子が
貫通穴からズレやすくなる。より好ましい下限は2/3
倍、上限は1.3倍であり、更に好ましい下限は4/5
倍、上限は1.2倍であり、特に好ましい下限は0.9
倍、上限は1.1倍であり、下限が0.95倍、上限が
1.05倍であると著しく効果が高まる。
【0026】上記貫通穴の、穴径の平均長径を平均短径
で割った値であるアスペクト比は、2未満であることが
好ましい。2以上であると、止着された導電性微粒子が
貫通穴からズレやすくなる。より好ましくは1.5以下
であり、更に好ましくは1.3以下であり、特に好まし
くは1.1以下である。
【0027】上記貫通穴のCV値は、10%以下である
ことが好ましい。10%を超えると、穴径が不揃いとな
り止着した導電性微粒子が貫通穴からズレやすくなる。
より好ましくは5%以下であり、更に好ましくは2%以
下であり、特に好ましくは1%以下である。なお、上記
貫通穴のCV値は、下記式により求められる。 CV値(%)=(σ2/Dn2)×100 式中、σ2は穴径の標準偏差を表し、Dn2は平均穴径
を表す。
【0028】上記貫通穴は、表面から裏面に向けて厚さ
方向にテーパー状又は階段状になっていることが好まし
い。これにより止着された導電性微粒子はより安定に配
置され、ズレ等を発生しにくくなる。
【0029】上記樹脂フィルムの貫通穴の位置に、導電
性微粒子を配置、止着する方法としては特に限定されな
いが、導電性微粒子を樹脂フィルムの貫通穴を通して吸
引する方法、又は、導電性微粒子を貫通穴上で押圧する
方法が好適である。これにより、より安定した状態に止
着することができる。なお、吸引により導電性微粒子を
配置する場合には、上記樹脂フィルムの貫通穴の平均穴
径、アスペクト比、CV値は、吸引した状態での平均穴
径、CV値、アスペクト比を示すものとする。
【0030】配置された導電性微粒子は、少なくとも一
部が樹脂フィルムより露出していることが好ましい。こ
れにより、上記導電接続フィルムを用いて導電接続を行
う場合に、より確実な接続を行うことができる。
【0031】配置された導電性微粒子の重心は、樹脂フ
ィルム中にあることが好ましい。樹脂フィルム中にある
と、樹脂フィルム面外に重心がある場合に比べ著しく安
定で、ズレ等による欠落を起こすことがない。
【0032】本発明の電子部品実装方法では、上記導電
接続フィルムによる電子部品と基板との接続は、導電接
続フィルムを電子部品と基板との間に挟んで積層し、積
層方向に加圧しながら、積層方向に対して垂直方向に超
音波振動を与えることにより行う。具体的には、電子部
品と基板との間に上記導電接続フィルムを挟み、加圧し
ながら、電子部品又は基板の外側から超音波発生機等を
用いて上記導電接続フィルムの導電性微粒子に対して超
音波振動を与える。本発明の電子部品実装方法では、導
電性微粒子に対して超音波振動を与えることにより発生
した摩擦熱により導電性微粒子の導電層が溶融し、電子
部品及び基板の電極と固着して導電接続がなされる。し
たがって、接着剤等を用いることなく、信頼性の高い導
電接続を行うことができる。図1に本発明の電子部品実
装方法による電子部品と基板との接続方法を示す模式図
を示した。
【0033】上記超音波振動の振幅の下限は0.5μ
m、上限は2μmである。0.5μm未満であると、導
電性微粒子の導電層が溶融しないため固着できず、2μ
mを超えると、導電性微粒子の振動の振幅が大きくなり
固着する位置の制御ができなくなる。
【0034】上記加圧は特に限定されないが、上記超音
波振動によって電子部品、導電接続フィルム、基板の位
置がずれることなく、一方、加圧によって上記導電性微
粒子が破損しない程度の加圧を行う。
【0035】本発明の電子部品実装方法により導電接続
される電子部品及び基板としては、例えば、液晶ディス
プレー、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器等のエ
レクトロニクス製品に用いるもの等が挙げられる。上記
電子部品としては、例えば、トランジスタ、ダイオー
ド、ICチップ等が挙げられる。上記基板としては、単
層基板であってもよいし、また、単位面積当たりの電極
数を増やすために、例えば、スルーホール形成等の手段
により、複数の層を形成し、相互に電気的接続を行わせ
る多層基板であってもよい。
【0036】本発明の電子部品実装方法は、特にベアチ
ップの導電接続に好適である。通常ベアチップをフリッ
プチップで接合する場合にはバンプが必要となるが、本
発明の電子部品の実装方法によれば、導電性微粒子がバ
ンプの役目を果たすためバンプレスでの接続が可能であ
り、バンプ作製における煩雑な工程を省くことができる
という大きなメリットがある。バンプレスで接続を行う
場合には配置すべき電極以外の場所に導電性微粒子が存
在すると、チップの保護膜を破壊してしまう等の不具合
が発生するが、本発明の電子部品実装方法ではそのよう
な不具合が起こらない。
【0037】本発明の電子部品実装方法では、上記導電
性微粒子の比重が従来のハンダ粒子と比較して軽いた
め、超音波振動を加えた場合にも慣性による導電性微粒
子の振幅の増幅が小さい。このため、導電性微粒子が固
着される位置の制御が容易になり、電子部品及び基板上
の電極の直径を導電性微粒子の平均粒径の1.5倍以下
にしても、充分な接続信頼性が得られる。したがって、
狭ピッチ化した電子部品の実装を行うことができる。ま
た、コアとして柔軟な高分子量体を有することから、4
点以上の部位で導電接続を行う場合であっても、3点が
固着されて電子部品と基板とが固定されても柔軟な高分
子量体が超音波振動を吸収することから、いったん固着
した導電性微粒子が超音波振動によって剥がれてしまう
ことがない。したがって、導電接続フィルムにより導電
接続される部位が4点以上である場合にも、高い信頼性
の導電接続ができる。
【0038】樹脂フィルムの任意の位置に導電性微粒子
が配置されている導電接続フィルムを用いて電子部品と
基板とを導電接続してなる導電接続構造体であって、導
電接続には接着剤が用いられておらず、導電接続された
前記電子部品及び前記基板上の電極の直径が、前記導電
性微粒子の平均粒子径の1.5倍以下である導電接続構
造体もまた、本発明の1つである。
【0039】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0040】(実施例1) <導電接続フィルムの製造>シード重合により得られた
ジビニルベンゼン系共重合体を篩と湿式分級により分級
し微粒子を得た。この微粒子に電気メッキにより厚さ
0.5μmの金層を付けた。メッキを施した微粒子を分
級し、平均粒子径100μm、アスペクト比1.03、
CV値1%、回復率60%、常温での線膨張係数50p
pm、抵抗値0.01Ωの導電性微粒子を得た。
【0041】一方、厚さ140μm、1cm角のエポキ
シ系フィルムの両面に、パワー型ICチップの電極と位
置が合うように約400μmのピッチで6個の穴を約4
mm離して2列、COレーザーで表面150μm裏面
125μmのテーパー状で、穴のCV値2%、アスペク
ト比1.04になるように開けた。
【0042】このフィルムの裏側に直径8mmの吸い口
を、穴全てを覆い、なおかつ漏れがないように当て、−
50kPaの真空度で吸引を行いながら、導電性微粒子
に近づけ導電性微粒子の吸着を行った。吸い口にはフィ
ルム支持用に目開き50μmのSUS製のメッシュを備
え付けた。
【0043】数秒程度でフィルムの各穴には導電性微粒
子が一つづつ過不足なく配置されていた。この間導電性
微粒子の付着がないよう除電を行っていた。また、余分
な付着粒子はほとんどみられなかったが、念のため異物
の除去を兼ねて柔軟なブラシにより表面を掃いた。導電
性微粒子を吸着配置させた後、真空を解放して導電性微
粒子を安定化させるためフィルムをガラス板に挟み軽く
プレスして導電接続フィルムを得た。導電性微粒子の重
心は導電接続フィルムの中にあり、導電接続フィルムに
振動を与えても導電性微粒子が穴から離れることはなか
った。
【0044】<ICチップとプラスチック基板との導電
接続>得られた導電接続フィルムを、電極パターンが描
かれた厚さ50μmのプラスチック基板の上に電極の位
置と導電性微粒子の位置とが合うように載せ、軽く押圧
して圧着した。次いで、ICチップのアルミ電極の位置
と導電性微粒子の位置とを合わせ押圧して圧着し、全体
に70g/バンプの荷重をかけた。全体を100℃に加
熱した後、ICチップの外側から50kHzの超音波発
生装置を用いて導電性微粒子に超音波振動を与えて導電
接続し、導電接続構造体を得た。超音波振動は、振幅
0.5〜1μm、超音波印加時間は0.5秒とした。
【0045】得られた導電接続構造体は、全ての電極で
安定した導通がとれ隣接電極でのリークもなく通常通り
作動し、−40〜+125℃の熱サイクルテストを10
00回行ったが、低温時でも高温時でも接続部の抵抗値
アップや作動に異常は見られなかった。
【0046】(実施例2)導電接続フィルムの製造にお
いて、4μmの金層を付けた平均粒子径100μmの導
電性微粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
導電接続フィルムを製造し、それを用いてICチップと
プラスチック基板との導電接続を行い導電接続構造体を
得た。得られた導電接続構造体は、全ての電極で安定し
た導通がとれ隣接電極でのリークもなく通常通り作動
し、−40〜+125℃の熱サイクルテストを1000
回行ったが、低温時でも高温時でも接続部の抵抗値アッ
プや作動に異常は見られなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤を用いることな
く、高い信頼性で電子部品と基板とを導電接続すること
ができる電子部品実装方法及び導電接続構造体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品実装方法による電子部品と基
板との接続方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 導電接続フィルム 2 樹脂フィルム 3 導電性微粒子 4 基板 5 電極 6 電子部品 7 電極 8 超音波発生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E319 AA03 AB05 AC01 CC03 CD04 GG20 5E336 AA04 AA16 CC31 CC51 CC55 DD12 DD13 EE15 GG09 GG21 5E344 AA01 BB04 CD18 DD08 EE11 EE23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フィルムの任意の位置に導電性微粒
    子が配置されている導電接続フィルムを用いて電子部品
    と基板とを導電接続する電子部品実装方法であって、前
    記導電性微粒子は、高分子量体からなるコアの表面に厚
    さが0.4μm以上の導電層が形成されているものであ
    り、前記導電接続フィルムを前記電子部品と前記基板と
    の間に挟んで積層し、積層方向に加圧しながら、積層方
    向に対して垂直方向の振幅が0.5〜2μmである超音
    波振動を与えることにより電子部品と基板とを導電接続
    することを特徴とする電子部品実装方法。
  2. 【請求項2】 導電性微粒子は、平均粒子径が10〜8
    00μm、アスペクト比が1.3未満、CV値が5%以
    下であることを特徴とする請求項1記載の電子部品実装
    方法。
  3. 【請求項3】 樹脂フィルムの任意の位置に導電性微粒
    子が配置されている導電接続フィルムを用いて電子部品
    と基板とを導電接続してなる導電接続構造体であって、
    導電接続には接着剤が用いられておられず、導電接続さ
    れた前記電子部品及び前記基板上の電極の直径が、前記
    導電性微粒子の平均粒子径の1.5倍以下であることを
    特徴とする導電接続構造体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015072364A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 株式会社日本触媒 球状ギャップ剤
JP2018163347A (ja) * 2018-04-09 2018-10-18 株式会社日本触媒 球状ギャップ剤

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JP2015072364A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 株式会社日本触媒 球状ギャップ剤
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