JP2003036904A - 微粒子配置導電接続フィルム、微粒子配置導電接続フィルムの製造方法及び導電接続構造体 - Google Patents

微粒子配置導電接続フィルム、微粒子配置導電接続フィルムの製造方法及び導電接続構造体

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JP2003036904A
JP2003036904A JP2001223182A JP2001223182A JP2003036904A JP 2003036904 A JP2003036904 A JP 2003036904A JP 2001223182 A JP2001223182 A JP 2001223182A JP 2001223182 A JP2001223182 A JP 2001223182A JP 2003036904 A JP2003036904 A JP 2003036904A
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JP
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conductive
film
fine particles
particle
adhesive film
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English (en)
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Masateru Fukuoka
正輝 福岡
Kenji Iuchi
謙治 居内
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対向する微細な電極を接続するに際し、隣接
電極のリークがなく接続信頼性の高い電気的接続を短時
間で容易に行える微粒子配置導電接続フィルム、微粒子
配置導電接続フィルムの製造方法及び導電接続構造体を
提供する。 【解決手段】 接着性フィルム積層体の任意の位置に導
電性微粒子が配置されている微粒子配置導電接続フィル
ムであって、前記接着性フィルム積層体は、接着性フィ
ルムの層を表層に持つ多層構造体であり、前記導電性微
粒子は、少なくとも一部が前記接着性フィルム積層体よ
り露出している微粒子配置導電接続フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向する微細な電
極を接続するに際し、隣接電極のリークがなく接続信頼
性の高い電気的接続を短時間で容易に行える微粒子配置
導電接続フィルム、微粒子配置導電接続フィルムの製造
方法及び導電接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレー、パーソナルコンピュ
ータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品におい
て、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続した
り、基板同士を電気的に接続する方法のうち、微細な電
極を対向させて接続する方法としては、金属バンプ等を
用いハンダや導電ペーストで接続したり、金属バンプ等
を直接圧着したりする方法が用いられている。
【0003】このような対向する微細な電極を接続する
場合には、個々の接続部の強度が弱い等の問題から接続
部の周辺を樹脂で封止する必要がある。通常、この封止
は電極の接続後、電極間に封止樹脂を注入することによ
り行われる。しかしながら、微細な対向電極は接続部の
距離が短いこともあり、封止樹脂を短時間で均一に注入
することが困難であるという問題がある。
【0004】この問題を解決する方法として、導電性微
粒子を絶縁性のバインダー樹脂と混ぜ合わせてフィルム
状又はペースト状にした異方性導電接着剤が考案され、
例えば、特開昭63−231889号公報、特開平4−
259766号公報、特開平3−291807号公報、
特開平5−75250号公報等に開示されている。
【0005】しかしながら、異方性導電接着剤は、導電
性微粒子がバインダー樹脂にランダムに分散されたもの
であるため、バインダー樹脂中で導電性微粒子が連なっ
ていたり、加熱圧着時に対向電極上にない導電性微粒子
が流動して連なったりするため、隣接電極でリークを発
生させる可能性がある。また、加熱圧着により電極又は
バンプ上に導電性微粒子を押しつけた場合でも、電極と
導電性微粒子との間に絶縁材の薄層が残り易いため、接
続信頼性を低下させるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、対向する微細な電極を接続するに際し、隣接電極の
リークがなく接続信頼性の高い電気的接続を短時間で容
易に行える微粒子配置導電接続フィルム、微粒子配置導
電接続フィルムの製造方法及び導電接続構造体を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、接着性フィル
ム積層体の任意の位置に導電性微粒子が配置されている
微粒子配置導電接続フィルムであって、前記接着性フィ
ルム積層体は、接着性フィルムの層を表層に持つ多層構
造体であり、前記導電性微粒子は、少なくとも一部が前
記接着性フィルム積層体より露出している微粒子配置導
電接続フィルムである。以下に本発明を詳述する。
【0008】本発明の微粒子配置導電接続フィルムは、
接着性フィルム積層体の任意の位置に導電性微粒子が配
置されているものである。上記接着性フィルム積層体
は、接着性フィルムの層を表層に持つ多層構造体であ
る。上記接着性フィルム積層体としては、表層に接着性
フィルムの層が存在するものであれば特に限定されず、
例えば、接着性フィルムの層の間にその他の層を1層挟
み込む3層構造のものや、接着性フィルムの層の間にそ
の他の層を3層挟み込む5層構造のもの等が挙げられ
る。
【0009】上記接着性フィルムとしては、接着性を有
するものであれば特に限定はされないが、適度な弾性や
柔軟性、回復性を持つものが得やすいという点から高分
子量体又はその複合物からなるものが好ましい。上記複
合物の高分子量体以外の材料としてはセラミック等の無
機物や低分子量化合物等が挙げられる。
【0010】上記高分子量体としては、例えば、フェノ
ール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド
樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等
の熱可塑性樹脂;硬化性樹脂、架橋樹脂、有機無機ハイ
ブリッド重合体等が挙げられる。これらのうち、不純物
が少なく広い物性の範囲のものが得やすいという点から
エポキシ樹脂が好ましい。ここで、エポキシ樹脂には未
硬化のエポキシ樹脂と上記の他の樹脂との混合物や半硬
化状態のエポキシ樹脂が含まれる。また、必要に応じて
ガラス繊維やアルミナ粒子等の無機充填物を含んでいて
もよい。
【0011】上記接着性フィルムは、押圧加熱により、
被着体と硬化接着するものであることが好ましい。これ
により素子及び基板の電極とフィルムの導電性微粒子と
の位置を合わせれば、押圧加熱のみで接続することが可
能となり、接続の信頼性を飛躍的に高めることができ
る。これらの硬化、接着の機能は、別途硬化型接着剤を
塗布することによっても得られるが、フィルム自体がこ
の機能を持つことにより本発明の微粒子配置導電接続フ
ィルムの製造工程を顕著に簡便化することができる。
【0012】上記接着性フィルム積層体における接着性
フィルムの層の厚さは、表裏合わせ、上記接着性フィル
ム積層体全体の厚さの1/4以上であることが好まし
い。1/4未満であると、所望の接着性が得られにくく
なる。
【0013】上記接着性フィルム積層体の接着性フィル
ムの層以外の層としては特に限定されず、例えば、ポリ
イミドやフッ素樹脂等のエンジニアリングプラスチック
スからなるもの等が挙げられる。また、その形状も特に
限定されず、例えば、フィルム状のものや多孔質状のも
の等が挙げられる。ポリイミドフィルムを上記接着性フ
ィルム積層体の接着性フィルムの層以外の層として用い
た場合には、熱サイクル等がかかった際にも、導電性微
粒子の伸びに追随することができ、電気的接続が不安定
になることを防止し、また、接続不良の原因となる電極
間の広がりを抑制することが可能となり、接続信頼性を
大幅に向上することが可能となる。
【0014】上記接着性フィルム積層体の厚さは、導電
性微粒子の平均粒径の1/2〜2倍であることが好まし
い。1/2倍未満であると、接着性フィルム積層体部分
で基板を支持しにくくなり、2倍を超えると、導電性微
粒子が電極に届かず接続不良の原因となることがある。
より好ましくは2/3〜1.5倍、更に好ましくは3/
4〜1.3倍、特に好ましくは0.8〜1.2倍であ
り、0.9〜1.1倍では著しく効果が上がる。特に、
素子及び基板の電極上にバンプがある場合には上記接着
性フィルム積層体の厚さは導電性微粒子の平均粒径の1
倍以上であることが好ましく、逆にバンプがない場合に
は1倍以下であることが好ましい。
【0015】上記接着性フィルム積層体は、硬化後の常
温での線膨張係数が10〜200ppmであることが好
ましい。10ppm未満であると、導電性微粒子との線
膨張の差が大きいために、本発明の微粒子配置導電接続
フィルムを用いて導電接続した導電接続構造体に熱サイ
クル等をかけた場合、導電性微粒子の伸びに接着性フィ
ルム積層体が追従することができず、電気的接続が不安
定になることがあり、200ppmを超えると、導電接
続構造体に熱サイクル等をかけた場合、電極間が広がり
すぎ、導電性微粒子が電極から離れ接続不良の原因にな
ることがある。より好ましくは20〜150ppmであ
り、更に好ましくは30〜100ppmである。
【0016】上記導電性微粒子としては、例えば、金
属、カーボン等の無機物や導電性高分子からなるもの、
又は、高分子量体、シリカ、アルミナ、金属、カーボン
等の無機物や低分子量化合物等からなるコアの表面にメ
ッキ等の方法により導電層を設けたものが挙げられる
が、適度な弾性や柔軟性、回復性を有し球状のものが得
やすいという点から高分子量体からなるコアの表面に導
電層を形成したものが好ましい。
【0017】上記高分子量体としては、例えば、フェノ
ール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
ポリエスチル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド
樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等
の熱可塑性樹脂;硬化性樹脂、架橋樹脂、有機無機ハイ
ブリッド重合体からなるものが挙げられる。これらのう
ち、耐熱性の点から架橋樹脂が好ましい。また、上記高
分子量体は、必要に応じて充填物を含んでいてもよい。
【0018】上記導電層としては、金属の被覆層が好適
に用いられる。上記金属としては特に限定されないが、
ニッケル又は金を含むものが好ましい。上記金属の被覆
層としては、単層又は複層のいずれでもよいが、電極と
の接触抵抗や導電性及び酸化劣化を起こさないという点
から表面層が金であることが好ましく、また、複層化の
ためのバリア層やコアと金属との密着性向上のためニッ
ケル層を設けることが好ましい。
【0019】上記導電層の厚さは、充分な導通を得るた
め及び剥がれないような皮膜強度を得るために0.3μ
m以上であることが好ましい。0.3μm未満である
と、導電性微粒子を取り扱う際に導電層が剥離すること
があり、また、本発明の微粒子配置導電接続フィルムを
用いて導電接続するために加圧した際に、導電層が破壊
され、接続不良の原因となることがある。より好ましく
は1μm以上であり、更に好ましくは2μm以上であ
る。また、上記導電層の厚さは、コアの特性が失われな
いよう導電性微粒子の直径の1/5以下であることが好
ましい。
【0020】上記導電性微粒子の平均粒径は10〜80
0μmであることが好ましい。10μm未満であると、
電極や基板の平滑性の精度の問題から導電性微粒子が電
極と接触せず導通不良を発生する可能性があり、800
μmを超えると、微細ピッチの電極に対応できず隣接電
極でショートを発生することがある。より好ましくは1
5〜300μmであり、更に好ましくは20〜150μ
mであり、特に好ましくは40〜80μmである。な
お、上記平均粒径は、任意の導電性微粒子100個の粒
径を顕微鏡を用いて測定し、その値を平均して得られる
値である。
【0021】上記導電性微粒子の、粒子の平均長径を平
均短径で割った値であるアスペクト比は1.3未満であ
ることが好ましい。1.3以上であると、粒子が不揃い
となるため、短径部分が電極に届かず接続不良の原因と
なることがある。より好ましくは1.1未満であり、更
に好ましくは1.05未満である。微粒子は、製造法に
もよるが、通常アスペクト比が高いものが多いため、本
発明で用いる導電性微粒子は変形可能な状態で表面脹力
を利用する等の方法で球形化処理をして球状にすること
が好ましい。
【0022】上記導電性微粒子のCV値は5%以下であ
ることが好ましい。5%を超えると、粒径が不揃いとな
るため小さい導電性微粒子が電極に届かず接続不良の原
因となることがある。より好ましくは2%以下であり、
更に好ましくは1%以下である。なお、CV値は下記式
により求めることができる。 CV値(%)=σ/Dn×100 式中、σは粒径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒径を
表す。通常の微粒子はCV値が大きいため、本発明で用
いる導電性微粒子は分級等により粒径を揃える必要があ
る。特に平均粒径が200μm以下の粒子は精度良く分
級するのが困難であるため、篩や気流分級、湿式分級等
を組み合わせることが好ましい。
【0023】上記導電性微粒子の導電抵抗は、平均粒径
の10%を圧縮した場合、単粒子の導電抵抗、即ち、抵
抗値が1Ω以下であることが好ましい。1Ωを超える
と、充分な電流値を確保できなかったり、大きな電圧に
耐えられず素子が正常に作動しなくなることがある。よ
り好ましくは0.3Ω以下であり、更に好ましくは0.
05Ω以下であり、0.01Ω以下では電流駆動型の素
子でも高い信頼性を保ったまま対応が可能になる等著し
く効果が高まる。
【0024】上記導電性微粒子のK値は、400〜15
000N/mm2であることが好ましい。400N/m
2未満であると、対向する電極に導電性微粒子が充分
食い込むことができないため、電極表面が酸化されてい
る場合等に導通がとれなかったり、接触抵抗が大きく導
通信頼性が落ちる場合があり、15000N/mm2
超えると、対向電極で挟み込んだ際に電極に局部的に過
度の圧力がかかり素子が破壊されたり、粒径の大きな導
電性微粒子のみにより電極間のギャップが決まってしま
い粒径の小さい導電性微粒子が電極に届かず接続不良の
原因となることがある。より好ましくは1000〜1万
N/mm2であり、更に好ましくは2000〜8000
N/mm2であり、特に好ましくは3000〜6000
N/mm2である。なお、K値は下記式により求めるこ
とができる。 K値(N/mm2)=(3/√2)・F・S-3/2・R
-1/2 式中、Fは20℃、10%圧縮変形における荷重値
(N)を表し、Sは圧縮変位(mm)を表し、Rは半径
(mm)を表す。
【0025】上記導電性微粒子は、20℃、10%圧縮
変形における回復率が5%以上であることが好ましい。
5%未満であると、衝撃等により対向する電極間が瞬間
的に広がった際それに追従することができず、瞬間的に
電気的接続が不安定になることがある。より好ましくは
20%以上であり、更に好ましくは50%以上であり、
特に好ましくは80%以上である。
【0026】上記導電性微粒子は、常温での線膨張係数
が10〜200ppmであることが好ましい。10pp
m未満であると、上記接着性フィルム積層体との線膨張
の差が大きいために、導電接続構造体に熱サイクル等を
かけたときに上記接着性フィルム積層体の伸びに追従す
ることができず、電気的接続が不安定になることがあ
り、200ppmを超えると、導電接続構造体に熱サイ
クル等をかけたときに電極間が広がりすぎ、上記接着性
フィルム積層体が基板と接着されている場合には、その
接着部分が破壊され電極の接続部に応力が集中し接続不
良の原因になることがある。より好ましくは20〜15
0ppmであり、更に好ましくは30〜100ppmで
ある。
【0027】本発明の微粒子配置導電接続フィルムは、
接着性フィルム積層体の任意の位置に貫通穴を開け、貫
通穴に導電性微粒子を配置、止着することにより製造す
ることができる。かかる微粒子配置導電接続フィルムの
製造方法もまた、本発明の1つである。
【0028】上記貫通穴の平均穴径は、導電性微粒子の
平均粒径の1/2〜2倍であることが好ましい。この範
囲外であると、止着された導電性微粒子が穴からズレや
すくなる。より好ましくは2/3〜1.3倍であり、更
に好ましくは4/5〜1.2倍であり、特に好ましくは
0.9〜1.1倍であり、0.95〜1.05倍である
と著しく効果が上がる。
【0029】上記貫通穴の穴径の平均長径を平均短径で
割った値であるアスペクト比は、2未満であることが好
ましい。2以上であると、止着された導電性微粒子が穴
からズレやすくなる。より好ましくは1.5以下であ
り、更に好ましくは1.3以下であり、特に好ましくは
1.1以下である。
【0030】上記貫通穴のCV値は、10%以下である
ことが好ましい。10%を超えると、穴径が不揃いとな
り止着された導電性微粒子が穴からズレやすくなる。よ
り好ましくは5%以下であり、更に好ましくは2%以下
であり、特に好ましくは1%以下である。ここで、CV
値は下記式により求めることができる。 CV値(%)=σ2/Dn2×100% 式中、σ2は穴径の標準偏差を表し、Dn2は平均穴径
を表す。
【0031】上記貫通穴は、表面から裏面に向けて厚さ
方向にテーパー状又は階段状になっていることが好まし
い。これにより止着された導電性微粒子がより安定に配
置され、ズレ等を発生しにくくなる。
【0032】上記接着性フィルム積層体に貫通穴を設け
る方法としては特に限定されないが、レーザーを用いた
穴開け加工が好適である。ドリル等を用いて機械的に行
う穴開け加工では、所望の寸法精度が得られにくく、ま
た、加工に長時間を要することがある。上記穴開け加工
用のレーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザー、Y
AGレーザー、エキシマレーザー等が挙げられる。必要
となる寸法精度とコストを考慮して、レーザーの種類を
決定すれば良い。
【0033】上記接着性フィルム積層体の貫通穴に、導
電性微粒子を配置、止着する方法としては特に限定され
ないが、導電性微粒子を接着性フィルム積層体の貫通穴
を通して吸引する方法、又は、導電性微粒子を貫通穴上
で押圧する方法が好ましい。これにより、より安定した
状態に止着することができる。なお、吸引により導電性
微粒子を配置する場合には、上述の接着性フィルム積層
体の貫通穴の平均穴径、アスペクト比、CV値は、それ
ぞれ吸引した状態での値を示すものとする。
【0034】上記導電性微粒子は、少なくとも一部が上
記接着性フィルム積層体より露出している。これによ
り、本発明の微粒子配置導電接続フィルムを用いて導電
接続を行う場合に、より確実な接続を行うことができ
る。好ましくは、接着性フィルム積層体の両面にて導電
性微粒子の少なくとも一部が露出していることである。
【0035】配置された導電性微粒子の重心は、接着性
フィルム積層体中にあることが好ましい。重心が接着性
フィルム積層体中にあると、接着性フィルム積層体面外
に重心がある場合に比べ著しく安定で、ズレ等による欠
落を起こすことがない。
【0036】本発明の微粒子配置導電接続フィルムの用
途としては特に限定されず、例えば、液晶ディスプレ
ー、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器等のエレク
トロニクス製品において、半導体素子等の小型部品やチ
ップを基板に電気的に接続したり、基板同士を電気的に
接続する方法のうち、微細な電極を対向させて接続する
際に用いられる導電接続フィルムとして好適に用いられ
る。
【0037】上記基板としては、フレキシブル基板とリ
ジッド基板とに大別される。上記フレキシブル基板とし
ては、例えば、50〜500μmの厚さを有し、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等から
なる樹脂シートが挙げられる。上記リジッド基板として
は、樹脂製のものとセラミック製のものとに分けられ、
上記樹脂製のものとしては、例えば、ガラス繊維強化エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース繊維強化フェ
ノール樹脂等からなるものが挙げられ、上記セラミック
製のものとしては、例えば、二酸化ケイ素、アルミナ等
からなるものが挙げられる。上記基板の構造としては、
単層基板であってもよいし、また、単位面積当たりの電
極数を増やすために、例えば、スルーホール形成等の手
段により、複数の層を形成し、相互に電気的接続を行わ
せる多層基板であってもよい。
【0038】上記チップとしては特に限定されず、例え
ば、IC、LSI等の半導体等の能動部品;コンデン
サ、水晶振動子等の受動部品;ベアチップ等が挙げられ
る。
【0039】上記基板、チップの表面には、電極が形成
される。上記電極の材質としては、例えば、金、銀、
銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、
ITO等が挙げられる。接触抵抗を低減させるために、
銅、ニッケル等の上に更に金を被覆したものを用いても
よい。上記電極の形状としては特に限定されず、例え
ば、縞状、ドット状等、任意形状等が挙げられる。上記
電極の厚さは、0.1〜100μmであることが好まし
い。上記電極の幅は、1〜500μmであることが好ま
しい。
【0040】本発明の微粒子配置導電接続フィルムは、
特にベアチップの接合用として好適である。通常ベアチ
ップをフリップチップで接合する場合にはバンプが必要
となるが、本発明の微粒子配置導電接続フィルムを用い
た場合、導電性微粒子がバンプの役目を果たすためバン
プレスでの接続が可能であり、バンプ作製における煩雑
な工程を省くことができるという大きなメリットがあ
る。バンプレスで導電接続を行う場合には、配置すべき
電極以外の場所に導電性微粒子が存在すると、チップの
保護膜を破壊してしまう等の不具合が発生するが、本発
明の微粒子配置導電接続フィルムではそのような不具合
が起こらない。また、導電性微粒子が上述したような好
ましいK値やCV値等である場合は、アルミ電極のよう
な酸化されやすい電極も、その酸化膜を破って接続する
ことができる。
【0041】本発明の微粒子配置導電接続フィルムと基
板、部品等との接合方法としては、例えば、以下のよう
な方法が挙げられる。表面に電極が形成された基板又は
部品を電極が上になるように置き、その上に、本発明の
微粒子配置導電接続フィルムを導電性微粒子が電極の位
置にくるように載せた後、もう一方の電極面を有する基
板又は部品を電極が下になるようにかつ電極の位置と導
電性微粒子の位置とが合うように置き、加熱、加圧する
等により接続する。上記加熱、加圧には、ヒーターが付
いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられる。本
発明の微粒子配置導電接続フィルムを用いて導電接続し
てなる導電接続構造体もまた、本発明の1つである。
【0042】本発明の微粒子配置導電接続フィルムを用
いて接続した導電接続構造体は、微粒子配置導電接続フ
ィルムの接続端面から水分等の浸入による不具合が発生
しないよう、微粒子配置導電接続フィルムの周辺が封止
されていることが好ましい。上記封止の方法としては特
に限定されず、一般に用いられる封止樹脂を用いた方法
等が挙げられる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0044】(実施例1)シード重合により得られたジ
ビニルベンゼン系共重合体を篩と湿式分級により分級し
微粒子を得た。この微粒子に無電解メッキにより厚さ
0.2μmのニッケル層を付け、更に電気メッキにより
厚さ2.3μmの金層を付けた。メッキを施した微粒子
を分級し、平均粒径150μm、アスペクト比1.0
3、CV値1%、K値4000N/mm2、回復率60
%、常温での線膨張係数50ppm、抵抗値0.01Ω
の導電性微粒子を得た。
【0045】一方、厚さ50μmのポリイミドフィルム
の両面に、アクリルゴムを50重量%含む半硬化状態の
エポキシ系フィルムを50μmの厚さにラミネートした
フィルムを作製した。このフィルムから1cm角のフィ
ルムを切り出し、パワー型ICチップの電極と位置が合
うようにチップ1辺につき、約400μmのピッチで6
個の穴を約4mm離して2列、CO2レーザーで表面1
50μm裏面125μmのテーパー状で穴のCV値2
%、アスペクト比1.04になるように開けた。
【0046】このフィルムの裏側に直径8mmの吸い口
を、穴全てを覆い、かつ、漏れがないように当て、−5
0kPaの真空度で吸引を行いながら、導電性微粒子に
近づけ導電性微粒子の吸着を行った。この際、吸い口に
はフィルム支持用に目開き50μmのSUS製のメッシ
ュを備え付けた。数秒程度でフィルムの各穴には導電性
微粒子が一つづつ過不足なく配置されていた。この間導
電性微粒子の付着がないよう除電を行っていた。また、
余分な付着粒子はほとんどみられなかったが、念のため
異物の除去を兼ねて柔軟なブラシにより表面を掃いた。
導電性微粒子を吸着配置させた後、真空を解放し導電性
微粒子を安定化させるためフィルムをガラス板に挟み軽
くプレスした。導電性微粒子の重心は接着性フィルム積
層体の中にあり、接着性フィルム積層体に振動を与えて
も導電性微粒子が穴から離れることはなかった。
【0047】得られた微粒子配置導電接続フィルムを電
極パターンが描かれた厚さ50μmのフィルム基板の上
に電極の位置と導電性微粒子の位置とが合うように載
せ、軽く押圧して仮圧着した後、チップのアルミ電極の
位置と導電性微粒子の位置とを合わせ加熱圧着し、エポ
キシ樹脂を硬化させフリップチップ接合を行った。硬化
後のエポキシ樹脂の常温での線膨張係数は40ppmで
あった。
【0048】得られた接続構造体は、全ての電極で安定
した導通がとれ隣接電極でのリークもなく通常通り作動
し、−40〜+125℃の熱サイクルテストを1000
回行ったが、低温時でも高温時でも接続部の抵抗値アッ
プや作動に異常は見られなかった。また、熱サイクルテ
スト後の導電接続構造体の断面を観察すると、導電性微
粒子と電極との位置ずれは観察されなかった。
【0049】(比較例1)接着性フィルムとして厚さ1
50μm、1cm角の、アクリルゴムを50重量%含む
半硬化のエポキシ系フィルムを用いたことを除いては、
実施例1と同様にして、微粒子配置導電接続フィルムを
作製し、フリップチップ接合を行った。得られた導電接
続構造体は、全ての電極で導通がとれ、隣接電極でのリ
ークもなく通常通り作動し、−40〜+125℃の熱サ
イクルテストを1000回行ったが、低温時でも高温時
でも、接続部の抵抗値アップや作動に異常は見られなか
った。しかし、熱サイクルテスト後の導電接続構造体の
断面を観察すると、導電性微粒子と電極との位置ずれ
は、実施例1に比較すると若干観察された。
【0050】
【発明の効果】本発明によると、対向する微細な電極を
接続するに際し、隣接電極のリークがなく接続信頼性の
高い電気的接続を短時間で容易に行える微粒子配置導電
接続フィルム、微粒子配置導電接続フィルムの製造方法
及び導電接続構造体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 5/00 H01B 5/00 H 5/16 5/16 H01R 43/00 H01R 43/00 H H05K 3/32 H05K 3/32 B // H05K 3/36 3/36 A Fターム(参考) 4F100 AB16A AK01B AK01C AK01D AK11A AK25B AK25D AK28B AK28D AK49C AK53B AK53D AN02B AN02D BA04 BA07 DC12A DC21A DC30A DD19A DE01A EA051 EA061 EC032 EH711 EJ172 EJ242 GB41 JA20A JB20A JG01A 5E051 CA03 5E319 AA03 AC01 BB16 BB20 GG01 5E344 AA02 AA22 CD04 DD10 EE06 5G307 AA02 HA02 HB06 HC01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性フィルム積層体の任意の位置に導
    電性微粒子が配置されている微粒子配置導電接続フィル
    ムであって、前記接着性フィルム積層体は、接着性フィ
    ルムの層を表層に持つ多層構造体であり、前記導電性微
    粒子は、少なくとも一部が前記接着性フィルム積層体よ
    り露出していることを特徴とする微粒子配置導電接続フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 導電性微粒子は、平均粒径が10〜80
    0μm、アスペクト比が1.3未満、CV値が5%以下
    であることを特徴とする請求項1記載の微粒子配置導電
    接続フィルム。
  3. 【請求項3】 導電性微粒子は、高分子量体からなるコ
    アの表面に導電層が形成されたものであって、前記導電
    層の厚さは0.3μm以上であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の微粒子配置導電接続フィルム。
  4. 【請求項4】 接着性フィルムは、押圧加熱により被着
    体と硬化接着するものであることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の微粒子配置導電接続フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の微粒子配
    置導電接続フィルムの製造方法であって、接着性フィル
    ム積層体の任意の位置に貫通穴を開け、前記貫通穴に導
    電性微粒子を配置、止着することを特徴とする微粒子配
    置導電接続フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 導電性微粒子の配置、止着は、吸引又は
    押圧により行うことを特徴とする請求項5記載の微粒子
    配置導電接続フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3又は4記載の微粒子配
    置導電接続フィルムを用いて導電接続されてなることを
    特徴とする導電接続構造体。
  8. 【請求項8】 微粒子配置導電接続フィルムの周辺が封
    止されていることを特徴とする請求項7記載の導電接続
    構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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