JP2015072101A - 風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム及び風呂設備 - Google Patents
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Abstract
Description
湯張運転指令が指令されると、前記浴槽内に湯を供給して設定湯張温度で設定水位の湯張を完了する自動湯張運転を行う自動湯張運転手段、及び、前記自動湯張運転手段による湯張の完了後において、前記湯張運転指令が指令されている間は、設定された追焚運転周期にて浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする保温運転を行う保温運転手段を設け、
追焚運転指令が指令されると、浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする追焚運転を行う追焚運転手段を設けた風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム、及び、その浴槽断熱レベル推定システムを備えた風呂設備に関する。
ちなみに、一般には、保温運転を行う期間が定められており、その期間は、例えば4時間である。
すなわち、浴槽の断熱レベルは、浴槽の内部に貯留した浴槽水の時間経過に伴う温度低下のし難さに対応するものであり、近年使用される浴槽は、断熱レベルが相当高くなっているため、浴槽水の温度が単位時間当たりに低下する温度低下量は、小さな値を示す傾向にある。
また、本発明の別の目的は、追焚運転周期を適切な周期に調整して、省エネルギー性の優れた運転を行うことができる風呂設備を提供する点にある。
湯張運転指令が指令されると、前記浴槽内に湯を供給して設定湯張温度で設定水位の湯張を完了する自動湯張運転を行う自動湯張運転手段、及び、前記自動湯張運転手段による湯張の完了後において、前記湯張運転指令が指令されている間は、設定された追焚運転周期にて浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする保温運転を行う保温運転手段を設け、
追焚運転指令が指令されると、浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする追焚運転を行う追焚運転手段を設けたものであって、その第1特徴構成は、
前記自動湯張運転手段による湯張の完了後で前記湯張運転指令の解除後、前記追焚運転指令を受け付けて前記追焚運転手段が前記追焚運転を実行するまでの追焚待時間を検出する第1検出手段と、
前記追焚運転において、追焚き開始後の所定のタイミングで浴槽から戻ってくる浴槽水戻温度を検出する第2検出手段と、
前記自動湯張運転から前記追焚運転までの浴槽内水位の変動の有無を検出する第3検出手段と、
外気温度の変動が所定の許容温度範囲内であるかどうかを検出する第4検出手段とを備え、
先に行われた前記自動湯張運転の終了時から、当該自動湯張運転の後に前記湯張運転指令の解除後において前記追焚運転が行われた場合の当該先側追焚運転の開始時までの第1計測期間、及び、後に行われた前記自動湯張運転の終了時から、当該自動湯張運転の後に前記湯張運転指令の解除後において前記追焚運転が行われた場合の当該後側追焚運転の開始時までの第2計測期間において、前記第3検出手段により前記浴槽内水位の変動が検出されず、かつ、前記第4検出手段により前記外気温度の変動が前記許容温度範囲内であることが確認され、且つ、先に行われた前記自動湯張運転及び後に行われた前記自動湯張運転の前記設定湯張温度及び前記設定水位が同一である推定許可条件が満たされることを条件として、
前記先側追焚運転の前記追焚待時間と前記後側追焚運転の前記追焚待時間との差、及び、前記先側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度と、前記後側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度との差に基づいて、前記浴槽の断熱レベルを推定する断熱レベル推定手段を備える点を特徴とする。
つまり、先側追焚運転における浴槽水戻温度及び後側追焚運転における浴槽水戻温度は、追焚待時間が長くなるほど、低下する傾向となり、そして、先側追焚運転における浴槽水戻温度と後側追焚運転における浴槽水戻温度との差は、先側追焚運転の追焚待時間と後側追焚運転の追焚待時間との差が同じでも、浴槽の断熱レベルが高いほど小さくなる、換言すれば、浴槽の断熱レベルに応じて変化するものであるから、断熱レベル推定手段によって、浴槽の断熱レベルを推定することができるのである。
説明を加えると、浴槽水は、設定湯張温度が高いほど冷めやすく、外気温度が低いほど冷めやすい傾向にあり、また、浴槽内の水位が低いほど冷めやすくなる等、浴槽内の水位が変化すると、浴槽水の温度低下形態が変動する傾向となり、さらに、浴槽内水位の変動が検出される場合とは、入浴者が浴槽に入ることによって、浴槽水の温度が低下した可能性が高い状態であるから、推定許可条件が満たされることを条件として、浴槽の断熱レベルを推定することにより、浴槽の断熱レベルを精度良く推定することができるのである。
前記断熱レベル推定手段による断熱レベルの推定において、
前記先側追焚運転の前記追焚待時間をTi1、前記後側追焚運転の前記追焚待時間をTi2、前記先側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度をTs1、及び、前記後側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度をTs2として、Tc=1/(Ts1−Ts2)×(Ti1−Ti2)で求められる温度降下指標Tcに基づいて、前記温度降下指標が大きい程、前記断熱レベルが高いと推定する点を特徴とする。
尚、上記演算式においては、Ts1がTs2よりも小さい場合は、(Ts1−Ts2)の値は、その絶対値として扱い、同様に、Ti1がTi2よりも小さい場合は、Ti1−Ti2)の値は、その絶対値として扱うものとする。
前記温度降下指標Tcを使用して、高断熱浴槽と、断熱性能が前記高断熱浴槽より低い低断熱浴槽とを判別する点を特徴とする。
(風呂設備の全体構成)
図1に示すように、風呂設備は、温度調整した湯水を浴槽Yや給湯栓2に供給する湯水供給処理等を行う熱源機Gと、その熱源機Gの運転を制御する運転制御部Cと、その運転制御部Cに各種制御指令を指令するメインリモコンR1及び浴室リモコンR2とを備えて構成されている。
ちなみに、メインリモコンR1は炊事場の近く等に設けられ、浴室リモコンR2は浴槽Yが設置された浴室内に設けられる。
ちなみに、熱消費端末Uとしては、例えば、浴室暖房乾燥機、床暖房装置が設けられることになる。
給湯用加熱部A及び温水循環用加熱部Bはいずれも、主熱交換器N1と潜熱回収式の副熱交換器N2とを備える形態に構成され、主熱交換器N1と副熱交換器N2とが、給湯用バーナg1や加熱用バーナg2から排気路5に向かう燃焼排ガスの流動方向において、副熱交換器N2が主熱交換器N1よりも下手側に位置する状態で、燃焼排ガス流動方向に沿って並設されている。
ドレンタンク8には、ドレンの貯留量が上限貯留量以上であることを検出する上限センサ8sが設けられている。
ちなみに、排水管4のうちの熱源機Gの外部に位置する部分は、後述する浴槽用戻路32のうちの熱源機Gの外部に位置する浴槽戻外管32bの内部を通して配管されている。
また、給湯用加熱部A及び温水循環用加熱部Bには、給湯用バーナg1や加熱用バーナg2に燃焼用空気を供給する燃焼用ファン12が設けられている。
尚、図示を省略するが、給湯用バーナg1や加熱用バーナg2の近くには、点火用のイグナイタ及び着火を検出するフレームロッドが設けられることになる。
給水路1が、給湯用加熱部Aにおける副熱交換器N2の湯水入口部に接続され、先端に給湯栓2が接続された給湯路3が、給湯用加熱部Aにおける主熱交換器N1の湯水出口部に接続されている。
したがって、給水路1を通して供給される水が、副熱交換器N2及び主熱交換器N1にて加熱されたのち、給湯路3を通して給湯栓2に供給されるように構成されている。
熱消費端末Uの温水出口部と温水循環用加熱部Bにおける副熱交換器N2の入口部とが、温水循環用戻路21にて接続され、温水循環用加熱部Bにおける主熱交換器N1の温水出口部と熱消費端末Uの温水入口部とが、温水循環用往路22にて接続されている。
温水循環用戻路21には、膨張タンク23が介装され、温水循環用戻路21における膨張タンク23よりも下流側の箇所には、膨張タンク23内の温水を吸引して温水循環用加熱部Bの副熱交換器N2に送出する温水循環用ポンプ24が設けられている。
温水循環用往路22における循環温水サーミスタ25よりも下流側箇所と温水循環用戻路21における膨張タンク23よりも上流側箇所とが、熱消費端末Uを迂回させて温水を循環させるための温水循環バイパス路27にて接続され、その温水循環バイパス路27には、浴槽Y内の浴槽水を追焚するための追焚用熱交換器28と追焚用熱動弁29とが設けられている。
そして、その状態において、追焚用循環ポンプ33を作動させることにより、浴槽Yの内部に貯留された浴槽水を、浴槽用往路31及び浴槽用戻路32を通して追焚用熱交換器28に循環供給して、追焚用熱交換器28にて加熱する、いわゆる、浴槽Y内の浴槽水の追焚きを行えるように構成されている。
また、浴槽用往路31の浴槽往内管31aには、浴槽Yに供給される湯水の温度を検出する浴槽往温サーミスタ38が設けられている。
給湯路3における水比例弁19と割込み検出用水量センサ20との間の箇所から、給湯路3からの湯水を浴槽Yに供給するための湯張路41が分岐されて、その湯張路41が、浴槽用戻路32における浴槽戻内管32の追焚用循環ポンプ33と水流スイッチ37との間に相当する箇所に接続されている。
この湯張路41には、上流側から順に、湯張路41を開閉する湯張電磁弁42と、湯張逆止弁43とが設けられている。
空気層形成用ホッパ44には、湯水を排水する排水路45と、その排水路45を開閉する電磁式の排水弁46とが設けられ、排水路45の端部が、浴槽用戻路32の浴槽戻内管32aにおける風呂2方弁36と追焚用循環ポンプ33との間の箇所に接続されている。
尚、空気層形成用ホッパ44の構成及びその機能は周知であるので、本実施形態においては詳細な説明を省略する。
熱源機Gは、上記した機器類を装備するものであって、上述の説明から明らかな如く、加熱した湯水を給湯栓2に供給する一般給湯処理、加熱した湯水を浴槽Yに供給する湯張処理、加熱した温水を熱消費端末Uに循環供給する端末加熱処理、及び、浴槽Y内の浴槽水を加熱する追焚処理、並びに、ドレン排水処理を行うように構成されている。
メインリモコンR1及び浴室リモコンR2は、同様に構成されるものであり、以下、メインリモコンR1を代表にして説明する。
図1に示すように、メインリモコンR1には、運転の開始と停止を指令する運転スイッチ81、湯張運転指令を指令する風呂自動スイッチ82、一般給湯温度を設定する給湯温度設定スイッチ83、設定湯張温度としての目標湯張温度を設定する浴槽温度設定スイッチ84、浴槽Yに湯張する設定水位としての目標水位を設定する水位設定スイッチ85、浴槽Yに追加で湯張り給湯する足し湯運転指令を指令する足し湯スイッチ86、追焚運転指令を指令する追焚スイッチ87、設定温度等の各種情報を表示する表示部88、端末加熱運転の開始を指令する端末運転スイッチ89、及び、湯張りが終了したこと等を報知する報知装置90等が設けられている。
運転制御部Cは、運転スイッチ81が操作されると制御可能な状態になり、給湯栓2が開操作されると給湯栓2から湯水を給湯する一般給湯運転を実行する。
また、運転制御部Cは、風呂自動スイッチ82がオン操作されて湯張運転指令が指令されると、浴槽Y内に湯を供給して目標湯張温度で目標水位の湯張を完了する自動湯張運転を実行するように構成されている。
つまり、運転制御部Cは、湯張運転指令が指令されると、浴槽Yの浴槽水の温度が目標湯張温度になり且つ浴槽内水位が目標水位になるように湯張する自動湯張運転を実行するように構成されている。
そして、本実施形態においては、保温運転において、浴槽内水位が目標水位になるように水位調整処理を行うように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、運転制御部Cは、一般給湯運転を実行する一般給湯運転手段C1、自動湯張運転を実行する自動湯張運転手段C2、キープ用湯張運転(保温運転)を実行するキープ用湯張運転手段C3、追焚運転を実行する追焚運転手段C4、及び、足し湯運転を実行する足し湯運転手段C5として機能することになる。
尚、キープ用湯張運転手段C3は、保温運転としてキープ用湯張運転を実行するものであるから、保温運転手段に相当する。
運転制御部Cは、給湯栓2が開かれて水量センサ14による検出水量が所定量以上になると、一般給湯運転を実行する。
一般給湯運転では、給湯用加熱部Aにおける燃焼用ファン12を駆動した後、断続弁11を開弁してイグナイタにより給湯用バーナg1に点火し、給湯温度設定スイッチ83による一般給湯温度、水量センサ14の検出水量、給水サ−ミスタ13の検出水温及び給湯サーミスタ18の検出温度などに基づいて、給湯サーミスタ18の検出温度が給湯温度設定スイッチ83にて設定された一般給湯温度になるように、ガス比例弁10の開度及びミキシング弁17の開度を調節することになる。
水量センサ14により通水が検出されなくなると、断続弁11を閉弁して給湯用バーナg1の燃焼を停止し、燃焼用ファン12も停止して一般給湯運転を終了する。
運転制御部Cは、端末運転スイッチ89にて端末加熱運転の開始が指令されると、端末加熱運転を実行する。
この端末加熱運転では、端末用熱動弁26を開弁し且つ追焚用熱動弁29を閉弁した状態で温水循環用ポンプ24を作動させて、温水循環用往路22及び温水循環用戻路21を通して温水を循環させ、それに併せて、温水循環用加熱部Bにおける燃焼用ファン12を駆動した後、断続弁11を開弁してイグナイタにより加熱用バーナg2に点火し、循環温水サーミスタ25の検出温度が目標循環温度(例えば70°C)になるように、ガス比例弁10の開度を調節することになる。
運転制御部Cは、自動湯張運転、キープ用湯張運転、及び、足し湯運転を実行する際には、次に述べる判定処理を実行して、水流スイッチ37のオンオフ情報及び水位センサ34の検出水位に基づいて、浴槽内水位の確定や、浴槽戻温サーミスタ35の検出温度に基づいて浴槽Y内の浴槽水の温度の確定を行うように構成されている。
運転制御部Cは、風呂自動スイッチ82がオン操作されると、判定処理にて確定した浴槽Yの湯水の水位が目標水位よりも低いときに、自動湯張運転を実行するように構成されている。
自動湯張運転では、浴槽Yに湯を供給する注湯処理と上述の判定処理を順に実行する処理を、水位センサ34の検出水位が目標水位以上になるまで繰り返し、水位センサ34の検出水位が目標水位以上になると、浴槽水の温度が目標湯張温度になるように追焚する追焚処理を実行した後、自動湯張運転を終了する。
運転制御部Cは、自動湯張運転を終了した後において風呂自動スイッチ82がオン状態になっている間のキープ用運転モード中においては、キープ用湯張運転を実行する。
すなわち、追焚運転周期が経過する毎に、判定処理を実行して、浴槽Yの湯水の温度及び浴槽Yの湯水の水位を検出する。
ちなみに、判定処理を実行した結果、浴槽Yの湯水の水位が目標水位以上で且つ浴槽Yの湯水の温度が目標湯張温度以上のときは、当然ながら、特別な処理は実行されない。
運転制御部Cは、追焚スイッチ87が操作されると、先ず追焚用循環ポンプ33を作動させ、追焚用循環ポンプ33を作動させてから設定経過時間(例えば、10秒)経過すると、浴槽戻温サーミスタ35の検出温度を読み込む。
運転制御部Cは、足し湯スイッチ86が操作されて足し湯運転指令が指令されると、上述した判定処理を実行して、その判定処理にて浴槽Yの湯水の水位が目標水位よりも低いと判定すると、足し湯運転を実行することになる。
足し湯運転では、注湯処理と判定処理を順に実行する処理を、水位センサ34の検出水位が目標水位以上になるまで繰り返すように構成されている。
浴槽Yを断熱レベルに基づいて分別すると、断熱レベルが優れた高断熱浴槽、高断熱浴槽よりも断熱レベルが低い非高断熱浴槽、及び、断熱レベルが非高断熱浴槽よりも低い非断熱浴槽が存在する。
断熱レベルは、浴槽Yの内部に貯留した浴槽水の時間経過に伴う温度低下のし難さに対応するものである。
浴槽水の温度が高いほど、時間経過に伴って急激に温度が低下する傾向となるが、2℃程度低下する間は、略直線的に温度が低下すると見なすことができる。
つまり、非高断熱浴槽及び低断熱浴槽は、高断熱浴槽に較べて、浴槽水の温度が時間経過に伴って急激に温度が低下する傾向となるが、2℃程度低下する間は、略直線的に温度が低下すると見なすことができる。
本実施形態の風呂設備には、浴槽Yの断熱レベルを求める断熱レベル推定システムが装備されており、以下、断熱レベル推定システムについて説明する。
そして、本実施形態においては、上述の如く、追焚運転指令が指令されると、先ず、判定処理を実行することになるので、追焚き開始後の所定のタイミングとは、判定処理を開始してから60秒が経過した時点に設定されている。
許容温度範囲は、例えば、+5℃と−5℃の範囲、換言すれば、10℃の範囲に設定されている。
Tc=1/(Ts1−Ts2)×(Ti1−Ti2)
尚、上記演算式においては、Ts1がTs2よりも小さい場合は、(Ts1−Ts2)の値は、その絶対値として扱い、同様に、Ti1がTi2よりも小さい場合は、Ti1−Ti2)の値は、その絶対値として扱うものとする
本実施形態においては、温度降下指標Tcを使用して、断熱性(断熱レベル)が優れた高断熱浴槽と、断熱性能(断熱レベル)が高断熱浴槽より低い低断熱浴槽とを判別するように構成されている。
ちなみに、一般に使用されている浴槽は、上述の如く、高断熱浴槽、非高断熱浴槽、及び、非断熱浴槽であるから、低断熱浴槽としては、非高断熱浴槽、及び、非断熱浴槽が相当することになる。
本実施形態においては、上記した浴槽断熱レベル推定システムで推定される断熱レベルに基づいて、追焚運転周期を決定する追焚周期決定手段C7が装備されている。
この追焚周期決定手段C7は、運転制御部Cにて構成されるものであって、高断熱浴槽であると判別した場合には、冬期の場合には、追焚運転周期を2時間とし、中間期の場合には、3時間とし、夏期の場合には、追焚運転周期なし(追焚不要)に設定することになり、低断熱浴槽であると判別した場合には、予めさせた周期(例えば、24分)が、追焚運転周期として設定されることになる。
次に、運転制御部Cが、自動湯張運転を終了した後に実行するキープ用運転モードに対応するキープ用運転処理を、図3のフローチャートに基づいて説明する。尚、運転制御部Cは、このキープ用運転処理の他に、一般給湯運転に対応する処理や足し湯運転に対応する処理等の各種の処理を順次実行するものであり、キープ用運転処理を実行した後は、一般給湯に対応する処理等の他の処理に移行し、他の処理を実行した後、再びキープ用運転処理を実行することを繰り返すことになる。
また、キープ用運転モードは、自動湯張運転が終了すると自動的に設定され、且つ、自動湯張運転を終了してからの時間がキープ用運転時間(例えば、4時間)に達すると、終了するものであり、キープ用運転処理は、キープ用運転モードを終了させる処理をも実行することになる。
先ず、自動湯張運転後のキープ用運転モード中であるか否かを判別する(#1)。
すなわち、自動湯張運転が終了した後においては、キープ用運転モードが自動的に設定されることになるが、後述の如く、風呂自動スイッチ82がオフ状態に操作されて湯張運転指令が解除された場合(#4参照)や、キープ用運転時間(例えば、4時間)が経過した場合(#9参照)には、キープ用運転モードが解除されることになり(#10参照)、キープ用運転モードが解除されてキープ運転モード中ではないと判別したときには、他の処理に移行することになる。
そして、セット解除指令が設定されている場合には、浴槽Yが高断熱浴槽であると推定されていても、予め設定した周期(例えば、24分)が、追焚運転周期として設定されることになる。
尚、上述の如く、セット解除指令が指令されると、浴槽Yが高断熱浴槽であると推定されていても、予め設定した周期(例えば、24分)が、追焚運転周期として設定されることになり(#3参照)、そして、追焚運転周期になると、キープ用湯張運転(保温運転)が実行される(#5、#6参照)。
#9の処理にて、キープ用運転時間(例えば、4時間)が経過していないと判別したときには、#10の処理を実行したときと同様に、一般給湯に対応する処理等の別の処理に移行することになる。
すなわち、自動湯張運転が終了した後において、未だ、断熱レベルの推定が終了していない場合には、断熱レベルの推定のための計測が開始されることになるが、自動湯張運転が終了した後において、湯張運転指令が解除されるまでの間に追焚運転周期になって、キープ用湯張運転(保温運転)が実行された場合には、断熱レベルを推定するためのデータが取得できなくなるため、後述の如く、計測解除が設定されることになる(#16、#17、#18参照)。
また、#11にて、計測解除の設定済でないと判別したときには、次に、自動運転終了後の経過時間や外気温度の計測の開始を設定する計測開始設定が済んでいるか否かを判別し(#12)、設定済みでないと判別したときには、経過時間の計測の開始を設定し(#13)、続いて、外気温度の計測の開始を設定する(#14)。
同様に、外気温度の計測開始は、自動湯張運転が終了した直後に設定されるものとなるから、計測される外気温度は、上記した第1計測期間又は第2計測期間の外気温度に相当することになる。
また、#16にて、追焚運転周期であると判別しないときにも、上述した#9の処理に移行することになる。
#20の記憶処理においては、既に経過時間が記憶されている場合には、今回計測した経過時間を、後側追焚運転の追焚待時間Ti2として記憶し、未だ、経過時間が記憶されていない場合には、先側追焚運転の追焚待時間Ti1として記憶する。
同様に、既に外気温度が記憶されている場合には、今回計測した外気温度を、第2測定期間の外気温度として記憶し、未だ、外気温度が記憶されていない場合には、第1測定期間の外気温度として記憶することになる。
この記憶にあたり、既に浴槽水戻温度が記憶されている場合には、今回計測した浴槽水戻温度を、後側追焚運転の浴槽水戻温度Ts2として記憶し、未だ、浴槽水戻温度が記憶されていない場合には、先側追焚運転の浴槽水戻温度Ts1としてき記憶されることになる。
同様に、既に浴槽内水位が記憶されている場合には、今回計測した浴槽内水位を、第2計測期間の浴槽内水位として記憶し、未だ、浴槽内水位が検出されていない場合には、第1計測期間の浴槽内水位として記憶する。
ちなみに、リセット処理が実行された場合には、断熱レベルが推定済とならないため、断熱レベルを推定するための情報を取得するための処理が、上述の通り、繰り返されることになる。
次に別実施形態を説明する。
(1)上記実施形態においては、推定した断熱レベルに基づいて追焚運転周期を決定するにあたり、高断熱浴槽と低断熱浴槽とを判別して、高断熱浴槽である場合には、冬期の場合には、追焚運転周期を2時間とし、中間期の場合には、3時間とし、夏期の場合には、追焚運転周期なし(追焚不要)に設定し、低断熱浴槽である場合には、予め設定した周期(例えば、24分)を、継続して、追焚運転周期として設定する場合を例示したが、例えば、温度降下指標Tcに基づいて、浴槽内の浴槽水が1℃低下するのに要する時間を、追焚運転周期に定める等、追焚運転周期を決定する具体構成は、各種変更できる。
31、32 浴槽水循環回路
33 浴槽水循環手段
C2 自動湯張運転手段
C3 保温運転手段
C4 追焚運転手段
C6 断熱レベル推定手段
C7 追焚周期決定手段
S1 第1検出手段
S2 第2検出手段
S3 第3検出手段
S4 第4検出手段
Y 浴槽
Claims (4)
- 浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路に、浴槽水循環手段と当該浴槽水循環回路内を流れる浴槽水を加熱する加熱手段とを備えて、浴槽水を追焚きできるように構成し、
湯張運転指令が指令されると、前記浴槽内に湯を供給して設定湯張温度で設定水位の湯張を完了する自動湯張運転を行う自動湯張運転手段、及び、前記自動湯張運転手段による湯張の完了後において、前記湯張運転指令が指令されている間は、設定された追焚運転周期にて浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする保温運転を行う保温運転手段を設け、
追焚運転指令が指令されると、浴槽水を前記設定湯張温度に追焚きする追焚運転を行う追焚運転手段を設けた風呂設備の浴槽断熱レベル推定システムであって、
前記自動湯張運転手段による湯張の完了後で前記湯張運転指令の解除後、前記追焚運転指令を受け付けて前記追焚運転手段が前記追焚運転を実行するまでの追焚待時間を検出する第1検出手段と、
前記追焚運転において、追焚き開始後の所定のタイミングで浴槽から戻ってくる浴槽水戻温度を検出する第2検出手段と、
前記自動湯張運転から前記追焚運転までの浴槽内水位の変動の有無を検出する第3検出手段と、
外気温度の変動が所定の許容温度範囲内であるかどうかを検出する第4検出手段とを備え、
先に行われた前記自動湯張運転の終了時から、当該自動湯張運転の後に前記湯張運転指令の解除後において前記追焚運転が行われた場合の当該先側追焚運転の開始時までの第1計測期間、及び、後に行われた前記自動湯張運転の終了時から、当該自動湯張運転の後に前記湯張運転指令の解除後において前記追焚運転が行われた場合の当該後側追焚運転の開始時までの第2計測期間において、前記第3検出手段により前記浴槽内水位の変動が検出されず、かつ、前記第4検出手段により前記外気温度の変動が前記許容温度範囲内であることが確認され、且つ、先に行われた前記自動湯張運転及び後に行われた前記自動湯張運転の前記設定湯張温度及び前記設定水位が同一である推定許可条件が満たされることを条件として、
前記先側追焚運転の前記追焚待時間と前記後側追焚運転の前記追焚待時間との差、及び、前記先側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度と、前記後側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度との差に基づいて、前記浴槽の断熱レベルを推定する断熱レベル推定手段を備えた風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム。 - 前記断熱レベル推定手段による断熱レベルの推定において、
前記先側追焚運転の前記追焚待時間をTi1、前記後側追焚運転の前記追焚待時間をTi2、前記先側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度をTs1、及び、前記後側追焚運転において前記第2検出手段で検出される前記浴槽水戻温度をTs2として、Tc=1/(Ts1−Ts2)×(Ti1−Ti2)で求められる温度降下指標Tcに基づいて、前記温度降下指標が大きい程、前記断熱レベルが高いと推定する請求項1記載の風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム。 - 前記温度降下指標Tcを使用して、高断熱浴槽と、断熱性能が前記高断熱浴槽より低い低断熱浴槽とを判別する請求項2記載の風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム。
- 請求項1、2又は3記載の風呂設備の浴槽断熱レベル推定システムで推定される前記断熱レベルに基づいて、前記追焚運転周期を決定する追焚周期決定手段を備えた風呂設備。
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JP2013208440A JP6113043B2 (ja) | 2013-10-03 | 2013-10-03 | 風呂設備の浴槽断熱レベル推定システム及び風呂設備 |
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