JP2006288816A - ミストサウナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液々熱交換器に供給する熱媒体の温度を検出する熱媒温度センサを用いずに冷水噴霧を防止できるようにして、コストダウンを図るミストサウナ装置を提供する。
【解決手段】熱源機5と、浴室暖房機3と、浴室に配置した噴霧ヘッド2と、噴霧ヘッドに連なる噴霧用流路11に介設した、熱源機から熱媒体を供給する液々熱交換器12とを備え、ミスト運転の開始指令で熱源機から浴室暖房機と液々熱交換器とに熱媒体を供給するようにしたミストサウナ装置であって、浴室暖房機用の熱媒温度センサ7と、噴霧ヘッドへの給水を遮断可能な噴霧弁16と、噴霧弁の閉弁時に噴霧弁の下流側の噴霧流路の部分に残留する水を排水可能な排水機構とを備えるものにおいて、ミスト運転の開始指令で浴室暖房機3と液々熱交換器12とへの熱媒体の供給を開始した後、浴室暖房機用の熱媒温度センサ7の検出温度が所定温度以上になったところで噴霧弁16を開弁させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、浴室に配置した噴霧ヘッドから温水をミスト状に噴出させてサウナ効果を得られるようにしたミストサウナ装置に関する。
従来、この種のミストサウナ装置として、熱源機と、熱源機から供給される熱媒体を用いて浴室の暖房を行う浴室暖房機と、浴室に配置した噴霧ヘッドと、噴霧ヘッドに連なる噴霧用流路に介設された液々熱交換器とを備え、液々熱交換器に熱源機から熱媒体を供給して、噴霧ヘッドに供給する水を熱媒体で加熱するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、液々熱交換器の下流側の噴霧用流路の部分に、閉弁で噴霧ヘッドへの給水を遮断する噴霧弁を介設すると共に、噴霧弁の閉弁時に噴霧弁の下流側の噴霧用流路の部分に残留する水を排水可能な排水機構を設け、噴霧ヘッドからの噴霧を行うミスト運転の開始時に、低温の残留水が噴霧ヘッドから噴出されることを防止している。
また、ミスト運転の開始時に、液々熱交換器の予熱が完了する前に噴霧弁を開弁すると、加熱不十分な水が噴霧ヘッドから噴出されてしまう。そこで、上記従来例のものでは、液々熱交換器に供給される熱媒体の温度を検出する液々熱交換器用の熱媒温度センサを設け、ミスト運転の開始指令で液々熱交換器への熱媒体の供給を開始した後、熱媒温度センサの検出温度が予熱完了の判別基準となる所定温度以上になったところで、噴霧弁を開弁するようにしている。
特開2003−334230号公報(0035〜0042、図3、図5)
上記従来例では、液々熱交換器の予熱完了時期を判別するために、液々熱交換器用の熱媒温度センサを設ける関係で、コストが高くなる不具合がある。
ところで、ミスト運転時には、一般的に、浴室暖房機による浴室の暖房を併せて行う。そして、ミスト運転の開始指令で熱源機から浴室暖房機と液々熱交換器とに熱媒体を供給している。ここで、浴室暖房機には、浴室暖房機に供給される熱媒体の温度を検出する熱媒温度センサが設けられ、この熱媒温度センサの検出温度が所定の設定温度に上昇したところで、浴室暖房機に内蔵する循環ファンの駆動を開始して、運転初期の冷風の吹出しを防止できるようにしている。
本発明は、この浴室暖房機用熱媒温度センサに着目し、噴霧開始時の加熱不十分な水の噴出を液々熱交換器用の熱媒温度センサを用いずに防止し、コストダウンを図ることができるようにしたミストサウナ装置を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、熱源機と、熱源機から供給される熱媒体を用いて浴室の暖房を行う浴室暖房機と、浴室に配置した噴霧ヘッドと、噴霧ヘッドに連なる噴霧用流路に介設され、噴霧ヘッドに供給する水を熱源機から供給される熱媒体で加熱する液々熱交換器とを備え、噴霧ヘッドからの噴霧を行うミスト運転の開始指令で熱源機から浴室暖房機と液々熱交換器とに熱媒体を供給するようにしたミストサウナ装置であって、浴室暖房機に供給される熱媒体の温度を検出する浴室暖房機用の熱媒温度センサと、噴霧用流路に介設された、閉弁で噴霧ヘッドへの給水を遮断する噴霧弁と、噴霧弁の閉弁時に噴霧弁の下流側の噴霧流路の部分に残留する水を排水可能な排水機構とを備えるものにおいて、ミスト運転の開始指令で浴室暖房機と液々熱交換器とへの熱媒体の供給を開始した後、浴室暖房機用の熱媒温度センサの検出温度が所定温度以上になったところで噴霧弁を開弁させる噴霧制御手段を備えることを特徴とする。
ここで、ミスト運転の開始指令で浴室暖房機と液々熱交換器とへの熱媒体の供給を開始すると、熱媒体が熱源機で加熱されつつ浴室暖房機及び液々熱交換器と熱源機との間に循環され、浴室暖房機に供給される熱媒体の温度が上昇したときは、液々熱交換器に供給される熱媒体の温度も上昇する。そのため、液々熱交換器に供給される熱媒体の温度を浴室暖房機用の熱媒温度センサで間接的に検出でき、液々熱交換器の予熱完了時期を浴室暖房機用の熱媒温度センサの検出温度に基づいて判別することが可能になる。従って、ミスト運転の開始指令で浴室暖房機と液々熱交換器とへの熱媒体の供給を開始した後、浴室暖房機用の熱媒温度センサの検出温度が液々熱交換器の予熱完了の判別基準となる所定温度以上になったところで噴霧弁を開弁させることにより、噴霧開始時に加熱不十分な水が噴霧ヘッドから噴出されることを防止できる。その結果、液々熱交換器用の熱媒温度センサは不要になり、コストダウンを図ることができる。
尚、噴霧弁の介設位置は、液々熱交換器の下流側の噴霧用流路の部分であっても良いが、これでは、液々熱交換器内の噴霧用流路の部分に残留する水を排水できず、液々熱交換器の凍結防止対策が必要になる。これに対し、噴霧用流路の液々熱交換器の上流側の部分に噴霧弁を介設し、排水機構を、噴霧ヘッドから少なくとも液々熱交換器内に亘る噴霧用流路の部分に残留する水を排水するように構成すれば、液々熱交換器の凍結防止対策が不要になり、一層のコストダウンを図ることができる。
先ず、図1に示す第1実施形態について説明する。図中、1は浴室であり、この浴室1には、噴霧ヘッド2と、浴室暖房機3とが配置されている。浴室暖房機3は、浴室1内の空気を循環させる図示省略した循環ファンと放熱器4とを内蔵している。放熱器4は、浴室1の外部(屋外等)に配置した熱源機5に熱媒循環路6を介して接続されている。そして、熱源機5の作動により、熱源機5で加熱された熱媒体(水、不凍液等)が熱媒循環路6を介して放熱器4に供給され、放熱器4で加熱された空気が循環ファンにより浴室1に循環されて、浴室1の暖房が行われる。
また、浴室暖房機3には、放熱器4に供給される熱媒体の温度を検出するサーミスタから成る浴室暖房機用熱媒温度センサ7が設けられている。そして、この温度センサ7の検出信号を浴室暖房機用コントローラ8に入力し、暖房運転開始時に放熱器4に供給される熱媒体の温度が所定温度に上昇するまで循環ファンの作動を遅らせ、冷風が浴室1に送風されることを防止している。尚、熱源機5には、必要に応じて浴室暖房機3以外の暖房端末も各別の熱媒循環路を介して接続される。
噴霧ヘッド2には、水道管9に逆止弁10を介して接続される噴霧用流路11を介して水が供給される。噴霧用流路11には液々熱交換器12が介設されている。そして、熱源機5で加熱された熱媒体を浴室暖房機用の熱媒循環路6から分岐した液々熱交換器用の熱媒循環路13を介して液々熱交換器12に供給し、噴霧ヘッド2に供給する水を液々熱交換器12において熱媒体により加熱できるようにしている。熱媒循環路13には、熱媒体の流量を調節可能な熱媒弁14が介設されている。
液々熱交換器12は、噴霧用流路11の上流側が下、下流側が上に位置するように起立姿勢で配置されている。そして、液々熱交換器12の上流側の噴霧用流路11の部分に、減圧弁15を介設し、また、液々熱交換器12の下流側の噴霧用流路11の部分に噴霧弁16を介設し、噴霧弁16の閉弁で噴霧ヘッド2への給水が遮断されるようにしている。更に、噴霧弁16の下流側の噴霧用流路11の部分から排水路17を分岐し、この排水路17に排水弁18を介設して、排水路17と排水弁18とにより排水機構を構成している。かくして、噴霧弁16を閉弁した状態で排水弁18を開弁すれば、噴霧ヘッド2から排水路17の分岐部までの噴霧用流路11の部分に残留する水が排水される。また、液々熱交換器12の下流側の噴霧用流路11の部分には、サーミスタから成る噴霧温度センサ19が設けられている。
液々熱交換器12、熱媒弁14、減圧弁15、噴霧弁16、排水弁18及び噴霧温度センサ19は熱源機5とは別置きの噴霧ユニット20に内蔵されている。噴霧ユニット20には、噴霧制御手段たる噴霧ユニット用コントローラ21が設けられており、このコントローラ21により熱媒弁14、噴霧弁16及び排水弁18が制御される。ここで、噴霧ユニット用コントローラ21は、熱源機用コントローラ(図示せず)と浴室暖房機用コントローラ8とに通信可能に接続されている。そして、噴霧ユニット用コントローラ21に、噴霧温度センサ19の検出信号が入力されると共に、浴室暖房機用熱媒温度センサ7の検出信号が浴室暖房機用コントローラ8を介して入力される。また、図外のリモコンが噴霧ユニット用コントローラ21に通信可能に接続され、リモコンに設けられた噴霧スイッチの操作に応じて噴霧ユニット用コントローラ21による噴霧制御が行われる。
噴霧制御の詳細は図3に示す通りであり、先ず、S1のステップで噴霧スイッチがオンされたか否か、即ち、ミスト運転の開始指令が出されたか否かを判別する。噴霧スイッチがオンされたときは、S2のステップに進み、熱媒弁14を開弁すると共に、熱源機用コントローラと浴室暖房機用コントローラ8とに作動指令を送信する。これにより熱源機5の作動と浴室暖房機3の作動とが開始され、熱源機5で加熱された熱媒体が、浴室暖房機用熱媒循環路6を介して浴室暖房機3の放熱器4に供給されると共に、液々熱交換器用熱媒循環路13を介して液々熱交換器12に供給される。
次に、S3のステップで浴室暖房機用熱媒温度センサ7の検出温度Tbが所定温度YT以上になったか否かを判別し、Tb≧YTになったときに、S4のステップで噴霧弁16を開弁させて、噴霧ヘッド2からの噴霧を開始する。ところで、熱源機5の作動開始当初で液々熱交換器12に供給される熱媒体の温度が低いうちに、即ち、液々熱交換器12の予熱完了前に、噴霧弁16を開弁すると、加熱不十分な水が噴霧ヘッド2から噴出されてしまう。ここで、浴室暖房機3に供給される熱媒体の温度が上昇したときは、液々熱交換器12に供給される熱媒体の温度も上昇する。そのため、液々熱交換器12に供給される熱媒体の温度を浴室暖房機用熱媒温度センサ7で間接的に検出でき、液々熱交換器12の予熱完了時期を浴室暖房機用熱媒温度センサ7の検出温度Tbに基づいて判別することが可能になる。そして、噴霧用流路11に流れる水を液々熱交換器12で噴霧に適した温度にまで加熱できるようになったとき(予熱完了時)に浴室暖房機用熱媒温度センサ7で検出される温度を予め実測して、これに合わせて上記所定温度YTを設定しておくことにより、噴霧開始時に加熱不十分な水が噴霧ヘッド2から噴出されることを防止できる。
噴霧開始後はS5のステップに進み、噴霧ヘッド2から噴出する温水の温度が設定温度に維持されるように、噴霧温度センサ19の検出温度Tfに基づく温調制御を行う。尚、温調制御では、噴霧温度センサ19の検出温度Tfに応じて熱媒弁14により液々熱交換器12に流す熱媒体の流量を可変する。また、噴霧弁16を流量調節可能な弁で構成し、噴霧用流路11に流す水量を噴霧温度センサ19の検出温度Tfに応じて可変して、温調制御を行うことも可能である。
次に、S6のステップで噴霧スイッチがオフされたか否かを判別し、オフされたときは、S7のステップで噴霧弁16と熱媒弁14とを閉弁すると共に、S8のステップで排水弁18を開弁する。これにより、噴霧ヘッド2から排水路17の分岐部までの噴霧用流路11の部分に残留する水が排水される。そして、排水弁18を一定時間開弁状態に維持した後閉弁し、一連の噴霧制御を終了する。尚、S7のステップでは、図示しないが、浴室暖房機用コントローラ8に運転停止指令が送信されると共に、熱源機用コントローラにミスト運転の終了を示す信号が送信され、浴室暖房機3を含む全ての暖房端末の運転が停止されていれば、熱源機5の運転が停止される。
以上の如く、本実施形態では、液々熱交換器12の予熱完了時期を浴室暖房機用熱媒温度センサ7の検出温度Tbに基づいて判別しているため、従来必要とされていた液々熱交換器12用の熱媒温度センサが不要になり、コストダウンを図ることができる。
尚、上記実施形態では、液々熱交換器12の下流側の噴霧用流路11の部分に噴霧弁16を介設しており、噴霧弁16を閉弁して排水弁18を開弁しても、液々熱交換器12内の噴霧用流路11の部分に水が残留する。従って、液々熱交換器12内での残留水の凍結による液々熱交換器12の破損を防止するため、液々熱交換器12の凍結防止対策が必要になる。
そこで、図2に示す第2実施形態では、液々熱交換器12の上流側の噴霧用流路11の部分に噴霧弁16を介設し、噴霧弁16と液々熱交換器12との間の噴霧用流路11の部分から排水路17を分岐させている。尚、噴霧制御は上記第1実施形態と同様に行う。第2実施形態によれば、排水路17に介設した排水弁18を上記S8のステップで開弁すると、噴霧ヘッド2から液々熱交換器12の上流の排水路17の分岐部までの噴霧用流路11の部分に残留する水が排水され、液々熱交換器12内の噴霧用流路11の部分は空になる。その結果、液々熱交換器12の凍結防止対策が不要になり、液々熱交換器12用の熱媒温度センサが不要になることと相俟って、一層のコストダウンを図ることができる。
尚、第2実施形態では、液々熱交換器12を起立姿勢で配置しているが、液々熱交換器12を水平姿勢で配置することも可能である。この場合、排水路17を液々熱交換器12の下流側の噴霧用流路11の部分から分岐しても、排水路17に介設した排水弁18の開弁により、噴霧ヘッド2から液々熱交換器12内の部分に亘って噴霧用流路11に残留する水を排水できる。従って、排水路17は、液々熱交換器12の上流側と下流側の何れの噴霧用流路11の部分から分岐しても良い。
また、上記実施形態では、液々熱交換器12用の熱媒循環路13を浴室暖房機3用の熱媒循環路6から分岐させているが、液々熱交換器12用の熱媒循環路13を熱源機5に直接接続することも可能である。更に、上記実施形態では、噴霧ユニット20を熱源機5及び浴室暖房機3と別置きにしているが、熱源機5または浴室暖房機3に噴霧ユニット20を組み込むことも可能である。
本発明の第1実施形態のミストサウナ装置の全体構成を示す説明図。 本発明の第2実施形態のミストサウナ装置の全体構成を示す説明図。 第1と第2の両実施形態のミストサウナ装置で実行する噴霧制御の内容を示すフロー図。
符号の説明
1…浴室、2…噴霧ヘッド、3…浴室暖房機、5…熱源機、7…浴室暖房機用熱媒温度センサ、11…噴霧用流路、12…液々熱交換器、16…噴霧弁、17…排水路(排水機構)、18…排水弁(排水機構)、21…噴霧ユニット用コントローラ(噴霧制御手段)。

Claims (2)

  1. 熱源機と、熱源機から供給される熱媒体を用いて浴室の暖房を行う浴室暖房機と、浴室に配置した噴霧ヘッドと、噴霧ヘッドに連なる噴霧用流路に介設され、噴霧ヘッドに供給する水を熱源機から供給される熱媒体で加熱する液々熱交換器とを備え、噴霧ヘッドからの噴霧を行うミスト運転の開始指令で熱源機から浴室暖房機と液々熱交換器とに熱媒体を供給するようにしたミストサウナ装置であって、
    浴室暖房機に供給される熱媒体の温度を検出する浴室暖房機用の熱媒温度センサと、噴霧用流路に介設された、閉弁で噴霧ヘッドへの給水を遮断する噴霧弁と、噴霧弁の閉弁時に噴霧弁の下流側の噴霧流路の部分に残留する水を排水可能な排水機構とを備えるものにおいて、
    ミスト運転の開始指令で浴室暖房機と液々熱交換器とへの熱媒体の供給を開始した後、浴室暖房機用の熱媒温度センサの検出温度が所定温度以上になったところで噴霧弁を開弁させる噴霧制御手段を備えることを特徴とするミストサウナ装置。
  2. 前記噴霧弁は、前記噴霧用流路の前記液々熱交換器の上流側の部分に介設され、前記排水機構は、噴霧ヘッドから少なくとも液々熱交換器内に亘る噴霧用流路の部分に残留する水を排水するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のミストサウナ装置。
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