JP2015070891A - ミシン、及びミシンの制御プログラム - Google Patents

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はるみ 加藤
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    • D05B3/12Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing for fastening articles by sewing

Abstract

【課題】押え足によって押圧された状態の紐の幅に応じて、適切な揺動幅で針棒を揺動させることができる。
【解決手段】ミシン100は、押え足47に押圧された状態の紐41を示すデータを光学的に検出する光学的検出部50と、光学的検出部50によって検出された紐41を示すデータに基づいて、針板115の平面116に平行で、紐41の延びる方向と直交する方向の長さである紐41の幅Lwを算出する第1算出手段S31と、第1算出手段S31によって算出された紐41の幅Lwに基づいて、針棒108の揺動幅Lrを算出する第2算出手段S33と、針棒揺動機構15を制御して、第2算出手段S33によって算出された揺動幅Lrで針棒108を揺動させる制御手段S50と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図8

Description

本開示は、紐を加工布に縫製することができるミシン、及びミシンの制御プログラムに関する。
従来から、紐を加工布に縫製することができるミシンが知られている。
特許文献1に、紐を加工布にジグザグ縫いで縫製することができるミシンが開示されている。ミシンは、縫針を左右方向に揺動させる針振り機構を備え、紐を案内する機能を有する押え足である紐付け押えを使用して縫製する。紐の幅と、ジグザグ縫いの幅とを略一致させて縫製すると、縫い上がりが綺麗になる。
特開平5―228284号公報
ところで、紐には色々な種類があるが、例えば、毛糸のような柔らかい紐の場合、紐付け押えで押圧されることにより紐の幅が拡がる。従って、例えば、紐の幅とジグザグ縫いの幅を略一致させて縫製するためには、ユーザが、拡がった紐の幅を測定して、ジグザグ縫いの幅を適切に調整する必要がある。しかしながら、ユーザが、このような調整作業を行うのは煩雑であった。また、ユーザが、拡がった紐の幅を測定することは、容易ではない。従って、押え足に押圧された紐の幅と、ジグザグ縫いの幅とを略一致させて縫製することが難しかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、押え足によって押圧された状態の紐の幅に応じて、適切な揺動幅で針棒を揺動させるミシンを提供することを目的とする。
本開示のミシンは、ベッドと、前記ベッド上に設けられ、平面を有する針板と、縫針を保持する針棒と、前記針棒を揺動させる針棒揺動機構と、前記縫針が貫通する針孔が設けられ、前記針板の前記平面に平行で紐を前記針棒の揺動方向に直交する方向に沿って前記針孔に案内する案内部を有し、前記紐を前記針板に押圧する押え足と、前記押え足に押圧された状態の前記紐を示すデータを光学的に検出する光学的検出部と、前記光学的検出部によって検出された前記紐を示すデータに基づいて、前記針板の前記平面に平行で、前記紐の延びる方向と直交する方向の長さである前記紐の幅を算出する第1算出手段と、前記第1算出手段によって算出された前記紐の幅に基づいて、前記針棒の揺動幅を算出する第2算出手段と、前記針棒揺動機構を制御して、前記第2算出手段によって算出された前記揺動幅で前記針棒を揺動させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
本開示のミシンは、押え足によって押圧された状態の紐を示すデータに基づいて、押圧された状態の紐の幅を算出する。ミシンは、押圧された状態の紐の幅を算出することにより、適切な揺動幅で針棒を揺動させることができる。
第1実施形態におけるミシン100の斜視図。 第1実施形態におけるミシン100の頭部104の斜視図。 第1実施形態におけるミシン100の押え足47の斜視図。 第1実施形態における針棒上下動機構155の斜視図。 第1実施形態における針棒揺動機構15の正面図。 第1実施形態におけるミシン100の電気的構成を示すブロック図。 紐通しモード選択画面90を示す図。 第1実施形態における紐付け処理を示すフローチャート。 紐有り画像322を示す図。 第1実施形態における紐41の幅Lw算出処理S31を示すフローチャート。 紐画像323を示す図。 第1実施形態における縫製処理S37を示すフローチャート。 幅が異なる紐93を示す図。 第2実施形態におけるミシン100Bの頭部104Bを示す正面図。 第2実施形態におけるミシン100Bの押え足47Bを示す上面図。 飾り模様97が縫製された紐96を示す図。
以下、本開示を具体化したミシン100の実施形態について、説明する。
[第1実施形態のミシン100の構成]
図1を参照して、第1実施形態に係るミシン100の構成について説明する。ミシン100は、ベッド101と、脚柱部102と、アーム103と、頭部104と、を備える。ベッド101は、ミシン100の土台部である。ベッド101は、加工布99を載置可能な平面を有する。針板115は、ベッド101上に設けられる。針板115は、平面116を有する。脚柱部102は、ベッド101から延びる。アーム103は、ベッド101に対向して脚柱部102から延びる。
本実施形態における方向について定義する。針板115の平面116に垂直な方向を、上下方向とする。針板115の平面116に平行で、針棒108が揺動する方向を、左右方向とする。針板115の平面116に平行で、針棒108が揺動する方向に直交する方向を、前後方向とする。
布送り機構、及び水平回転釜等が、針板115の下側に設けられる。布送り機構は、送り歯を上下動、前後動させる。水平回転釜は、下糸ボビンを収容し、縫針107と協働して縫目を形成する。
カバー11は、アーム103の上面側に開閉可能に設けられる。収容部13は、カバー11を開けた状態におけるアーム103の前側中央部に設けられる。収容部13は、糸駒12を収容する。糸駒12から延びる上糸は、天秤等を含む複数の糸掛け経路を経て、縫針107に供給される。
複数のキースイッチ112は、アーム103の前面に設けられる。キースイッチ112は、起動・停止キー113を含む。起動・停止キー113は、ミシン100の縫製動作の起動と停止を指令する。
液晶ディスプレイ110は、脚柱部102の前面に設けられる。液晶ディスプレイ110は、縦型である。液晶ディスプレイ110は、種々の縫製模様と、縫製に必要な各種の機能を実行させる機能名と、各種のガイドメッセージと、を表示する。縫製模様は、実用模様、飾り模様等、各種の模様を含む。実用模様は、例えば、直線縫い、ジグザグ縫い等である。飾り模様は、例えば、複数の線分を適宜組み合わせた図柄の模様である。ミシン100は、布送り機構による布送りと、針棒揺動機構15による針棒108の揺動とを組み合わせることで、実用縫製及び飾り模様を縫製することができる。
タッチパネル114は、液晶ディスプレイ110の前面に設けられる。タッチパネル114は、複数のタッチキーを有する。タッチパネル114は、透明である。ユーザは、液晶ディスプレイ110に表示された複数種類の縫製模様のうち、所望の縫製模様に対応するタッチキーを指で押圧することで、縫製模様を選択することができる。また、ユーザは、液晶ディスプレイ110に表示された機能名に対応するタッチキーを指で押圧することで、縫製に必要な各種の機能の実行を指示することができる。
図2を参照して、ミシン100のイメージセンサ50について説明する。イメージセンサ50は、頭部104の内部に取り付けられる。イメージセンサ50は、頭部104の正面下端部に設けられる。具体的には、イメージセンサ50は、押え足47Cに対して前方且つ右方の斜め上方に設けられる。イメージセンサ50は、例えば、CMOSセンサと、制御回路と、を備えた周知のCMOSイメージセンサである。なお、イメージセンサ50は、CMOSセンサの代わりに、周知のCCDセンサであってもよい。イメージセンサ50は、押え足47C近傍を上方から撮影する。イメージセンサ50は、入射した光を電気信号に変換して出力する。液晶ディスプレイ110は、イメージセンサ50によって撮影された画像を表示する。なお、図2に示す押え足47Cは、通常縫製用の押え足であるが、ミシン100は、通常縫製用の押え足を外し、紐付け押え足を装着することができる。以下、紐付け押え足を、押え足47と称する。イメージセンサ50は、押え足47に押圧された状態の紐41を光学的に検出し、その紐41の外形を示すデータを発生する。具体的には、イメージセンサ50は、押え足47に押圧された状態の紐41を撮影し、その紐41の外形を示すデータとして紐41を含む押え足47の画像322を発生する。
図2に示す様に、針棒108と押え棒45が、頭部104の下側に設けられる。針棒108は、縫針107を保持する。具体的には、縫針107が、針棒108の下端部に固定される。押え足47Cが、押え棒45の下端部に装着される。押え足47Cは、加工布99を押える。
[押え足47の説明]
図3を参照して、紐付け押え足である押え足47について説明する。押え棒45は、上下方向に延びる。押え足ホルダ46は、押え棒45の下端部に固定される。押え足ホルダ46は、押え足47を着脱可能に保持する。押え足47は、押え足本体42と、案内板43と、ねじ44と、を備える。
押え足本体42は、針板115の平面116に対向する押圧面421を有する。押圧面421は、加工布を押圧する。針孔40は、押え足本体42の前後方向の中央部に設けられる。針孔40は、縫針107が貫通する孔である。針孔40は、左右方向に長い楕円形状である。切欠422は、押え足本体42の前側に設けられる。切欠422は、平面視逆V字状に切り欠けられている。紐41は、切欠422と、後述する案内板43の梁部434とに挟まれて針孔40に案内される。押え足本体42の左側には、ねじ44のねじ部と螺合するためのねじ孔が設けられる。案内溝は、押え足本体42の押圧面421の左右方向中央部に設けられる。案内溝は、切欠422から針孔40まで前後方向に延びて、押圧面421から上側に凹んでいる。案内溝は、紐41を針孔40に案内する。案内溝は、紐41を加工布99又は針板115に押圧する。
案内板43は、押え足本体42の上側において、押え足本体42に対して前後方向にスライド可能に装着される。平面視矩形状の角孔432が、案内板43の前側に設けられる。紐41は、角孔432を通過する。梁部434は、角孔432の前側において左右方向に延びて設けられる。凹部431が、梁部434の左右方向中央部に設けられる。凹部431は、案内板43の平面に対して下側に凹んでいる。紐41は、凹部431の上面に配置される。長円孔435は、角孔432の左側において、前後方向に長く設けられる。長円孔435は、押え足本体42のねじ孔の上方に位置する。ねじ44のねじ部が、長円孔435に挿入され、押え足本体42のねじ孔に螺合される。案内板43の凹部431、及び押え足本体42の案内溝は、針板115の平面116に平行で前後方向に沿って紐41を針孔40に案内する。
ねじ44は、円柱状の頭部441と、ねじ部と、を有する。頭部441の側面には、ユーザが指でつまみやすいように、平目ローレットが形成される。ねじ部は、頭部441の下端部に下側に延びて設けられる。ねじ部は、押え足本体42のねじ孔に螺合される。ユーザがねじ44を緩めることで、案内板43は前後方向にスライド可能となる。従って、ユーザは、紐41の太さに応じて、押え足本体42に対する案内板43の前後方向の位置を調整することができる。
紐41を押え足47に装着する方法について説明する。ユーザは、ねじ44を緩めて、案内板43を前側にスライドさせる。ユーザは、紐41を、案内板43の凹部431上から、押え足本体42の切欠422、及び案内溝を通って、針孔40に導く。ユーザは、案内板43を後側に適度にスライドさせ、紐41を軽く挟んだ状態にしてねじ44を締めて、紐41を押え足47に装着する。
[針棒上下動機構155の説明]
図4を参照して、針棒上下動機構155について説明する。針棒上下動機構155は、主軸151と、天秤クランク147と、針棒クランクロッド146と、針棒抱き145と、を備える。プーリ141は、主軸151の右端に固着される。プーリ141は、主軸151を手動操作により回動させる。主軸151は、左右方向に延びる棒状である。主軸151の左先端部には、天秤クランク147が固着される。針棒クランクロッド146の上端部は、天秤クランク147の左側面に、回動可能に連結する。
針棒上下動機構155による針棒108の上下動について説明する。主軸モータ79の駆動により、主軸151が回転すると、主軸151の回転運動が天秤クランク147及び針棒クランクロッド146を介して針棒抱き145に上下運動として伝達する。針棒抱き145の上下運動が針棒108に伝達し、針棒108及び針棒108が保持する縫針107が上下動する。
主軸回転角検出機構135について説明する。主軸回転角検出機構135は、3枚の回転シャッタ153と、1つのエンコーダディスク154と、図6に示す4つの主軸角度センサ32と、を備える。回転シャッタ153、及びエンコーダディスク154は、主軸151に一体的に回転するように設けられる。
回転シャッタ153は、複数の扇形状の遮蔽板からなる。各回転シャッタ153の切欠は、異なる位置に配置される。
エンコーダディスク154は、薄板の円板形状からなる。複数の放射状のスリットが、エンコーダディスク154に形成される。
3つの主軸角度センサ32は、各回転シャッタ153に対応して設けられる。具体的には、3つの主軸角度センサ32は、円板形状の各回転シャッタ153の平面に垂直な方向に向けて光が通過する様に配置される。主軸角度センサ32は、回転シャッタ153の回転状態を光学的に検出する。主軸角度センサ32は、例えば、フォトインタラプタである。主軸角度センサ32は、ミシン100の機枠に設けられる。
回転シャッタ153に対応する主軸角度センサ32は、3つの回転シャッタ153の間において、光が通過するか否かに基づき、基準となる主軸151の回転角度を検出する。そして、エンコーダディスク154に対応する主軸角度センサ32は、エンコーダディスク154のスリットを光が通過した個数と、基準となる主軸151の回転角度と、に基づいて、詳細な主軸151の回転角度を判別する。図6に示すCPU61は、主軸角度センサ32により検出された主軸151の回転角度によって針棒108の上下方向の位置を判別する。主軸151が1回転すると、1つの縫目を加工布99に形成する。従って、主軸角度センサ32が、主軸151の回転角度を継続して検出することにより、CPU61は、1つの縫目が形成されたことを検知することができる。
[針棒揺動機構15の説明]
図5を参照して、針棒揺動機構15について説明する。針棒揺動機構15は、針棒台16と、揺動レバー18と、揺動モータ23と、揺動カム22と、を有する。針棒揺動機構15は、針棒108を揺動させる。
針棒台16は、上下方向に長い。針棒台16は、針棒108の延びる方向と平行に針棒108に接近して配置される。針棒台16の上端部は、枢支軸17によりミシン100の機枠に揺動可能に支持される。針棒台16は、上下2つの上側枢支部16aと下側枢支部16bとを有する。上側枢支部16aと下側枢支部16bは、針棒108を上下方向に移動可能に支持する。従って、針棒108は、上下動可能でかつ針棒台16の揺動に応じて左右方向に揺動される。
揺動レバー18は、縦方向に延びる。揺動レバー18は、針棒台16に対して針棒108と反対側に配置される。揺動レバー18は、針棒台16の上下方向の略中段部において、枢支ピン19で揺動可能に枢支される。枢支ピン19は、ミシン100の機枠に固着される。揺動レバー18の下端部は、針棒台16の下端部に当接する。当接ピン21は、揺動レバー18の上端部に固着される。
揺動カム22は、針棒台16の後側に配置される。揺動レバー18の当接ピン21は、揺動カム22のカム面に当接する。針棒台16は、コイルバネにより、針棒台16の下端部において左向きに付勢される。左向きへの付勢により、当接ピン21は、常に揺動カム22に当接する。ギアは、揺動カム22の外周部に形成される。ギアは、揺動モータ23の駆動軸に固着された駆動ギア24と噛合する。
揺動カム22は、揺動モータ23により時計回り又は反時計回りに回転する。曲面状のカム面が揺動カム22に形成される。カム面は、半径拡大カム22aと、半径縮小カム22bと、を滑らかに連続させた形状である。半径拡大カム22aの回動軸心からの距離は、半径縮小カム22bの回動軸心からの距離より大きい。
針棒108の揺動方法について説明する。揺動モータ23の回転により揺動カム22が時計回りに回転し、当接ピン21が半径縮小カム22bに当接した場合、揺動レバー18の上端部が右方向に移動する。揺動レバー18の上端部が右方向に移動すると、揺動レバー18の下端部が左方に移動する。揺動レバー18の下端部が左方に移動すると同時に、針棒台16及び針棒108が左方に移動する。針棒108が左方に移動したときの縫針107の針落ち点の位置を左基線位置と称する。
揺動モータ23の回転により揺動カム22が反時計回りに回転し、当接ピン21が半径拡大カム22aに当接した場合、揺動レバー18の上端部が左方に移動する。揺動レバー18の上端部が左方に移動すると、揺動レバー18の下端部が右方に移動する。揺動レバー18の下端部18が右方に移動すると同時に、針棒台16及び針棒108が右方に移動する。針棒108が右方に移動したときの縫針107の針落ち点の位置を右基線位置と称する。また、左基線位置と右基線位置との中間位置を中基線位置と称する。
本実施形態では、左基線位置から右基線位置までの縫針107の揺動幅は、7mmである。従って、左基線位置から中基線位置までの縫針107の揺動幅は、3.5mmであり、中基線位置から右基線位置までの縫針107の揺動幅は、3.5mmである。
図6を参照して、ミシン100の電気的構成について説明する。ミシン100の制御部60は、CPU61,ROM62,RAM63,カードスロット117,外部アクセスRAM68,入力インターフェイス65,及び出力インターフェイス66を含む。上記CPU61等の構成要素はバス67により相互に接続される。起動・停止キー113,タッチパネル114,主軸角度センサ32、及び画像処理回路51が、入力インターフェイス65に接続される。画像処理回路51は、イメージセンサ50に電気的に接続される。駆動回路72,74,75、及び83が、出力インターフェイス66に電気的に接続される。駆動回路72は、主軸モータ79を駆動する。駆動回路75は、液晶ディスプレイ110を駆動する。駆動回路74は、揺動モータ23を駆動する。駆動回路83は、送り量調整モータ84を駆動する。
CPU61は、ミシン100の主制御を司る。読み出し専用の記憶素子であるROM62は、プログラムデータ210を記憶する。CPU61は、ROM62に記憶されたプログラムデータ210に従って、各種演算及び処理を実行する。プログラムデータ210は、紐付け処理プログラムを含む。RAM63は、任意に読み書き可能な記憶素子である。RAM63は、CPU61が演算処理した演算結果を記憶する。RAM63は、撮影画像320と、紐の幅Lwと、揺動幅Lrと、を記憶する。撮影画像320は、イメージセンサ50によって撮影された画像である。撮影画像320は、紐無し画像321と、紐有り画像322とを含む。紐無し画像321は、紐41が装着されていない押え足47の画像である。紐有り画像322は、紐41が装着されている押え足47の画像である。紐無し画像321と紐有り画像322の2つの画像に基づいて、紐41のみを抽出した紐画像323を抽出する。
[紐付け処理]
図7〜図13を参照して、紐付け処理について説明する。紐付け処理は、ROM62に記憶されたプログラムデータ210に従って、ミシン100のCPU61が実行する。ユーザがミシン100の電源ボタンを押圧すると、ミシン100の電源が投入される。ミシン100の電源が投入されると、CPU61は、駆動回路75を制御して、図7に示す紐通しモード選択画面90を液晶ディスプレイ110に表示させる。図7に示す紐通しモード選択画面90は、複数の縫製模様91と、紐通しモードキー92と、を含む。ユーザは、複数の縫製模様91の中から所望の縫製模様を選択することができる。ユーザが、紐通しモードキー92に対応するタッチパネル114の位置に指で触れると、図8に示す紐付け処理を実行する。フローチャートに示す各ステップは、CPU61の処理を示す。
S15では、CPU61は、液晶ディスプレイ110に模様選択画面を表示させる。具体的には、CPU61は、駆動回路75を介して、模様選択画面を表示するための制御信号を液晶ディスプレイ110に出力する。CPU61からの制御信号に従って、液晶ディスプレイ110は、模様選択画面を表示する。模様選択画面は、紐付けに適さない縫製模様がグレーアウトされている点を除いて、図7に示す画面と同じである。紐付けに適さない縫製模様は、例えば直線縫いである。紐付けに適さない縫製模様がグレーアウトされているため、ユーザは、紐付けに適さない縫製模様を間違って選択することがない。
S17では、CPU61は、縫製模様が選択されたか否かを判断する。CPU61は、縫製模様が選択されたと判断した場合(S17:YES)、S19へ処理を進める。CPU61は、縫製模様が選択されていないと判断した場合(S17:NO)、S15へ処理を戻す。ユーザが、例えば、ジグザグ模様910を選択した場合、CPU61は、S19へ処理を進める。
S19では、CPU61は、液晶ディスプレイ110に紐無し撮影指示画面を表示させる。紐無し撮影指示画面とは、例えば、「縫い付ける紐の幅を測定します。紐無しの状態を撮影します。」というメッセージを含むウィンドウを液晶ディスプレイ110に表示する画面である。ウィンドウは、紐41がない押え足47の撮影を指示するためのOKキーを含む。具体的には、CPU61は、紐無し撮影指示画面を表示するための制御信号を液晶ディスプレイ110に出力する。CPU61からの制御信号に従って、液晶ディスプレイ110は、紐無し撮影指示画面を表示する。
S21では、CPU61は、紐無し撮影指示画面のOKキーが押されたか否かを判断する。CPU61は、OKキーが押されたと判断した場合(S21:YES)、S23へ処理を進める。CPU61は、OKキーが押されていないと判断した場合(S21:NO)、S19へ処理を戻す。
S23では、CPU61は、画像処理回路51を介して紐41が装着されていない押え足47の撮影をイメージセンサ50に指令する。イメージセンサ50は撮影指令に従って、押え足47を含む所定の撮影範囲を撮影する。イメージセンサ50は、押え足47を押え足47の斜め右前方から撮影する。そして、撮影された画像を、特開2009−172122号公報に記載の画像データ変換処理により、押え足47を真上から撮影した仮想画像に変換する。RAM63は、変換された画像を、紐無し画像321として記憶する。
S25では、CPU61は、液晶ディスプレイ110に紐有り撮影指示画面を表示させる。紐有り撮影指示画面とは、例えば、「縫い付ける紐の幅を測定します。紐付き状態を撮影します。」というメッセージを含むウィンドウを液晶ディスプレイ110に表示する画面である。ウィンドウは、紐41が装着されている押え足47の撮影を指示するためのOKキーを含む。具体的には、CPU61は、紐有り撮影指示画面を表示するための制御信号を液晶ディスプレイ110に出力する。CPU61からの制御信号に従って、液晶ディスプレイ110は、紐有り撮影指示画面を表示する。
S27では、CPU61は、紐有り撮影指示画面のOKキーが押されたか否かを判断する。CPU61は、OKキーが押されたと判断した場合(S27:YES)、S29へ処理を進める。CPU61は、OKキーが押されていないと判断した場合(S27:NO)、S25へ処理を戻す。
S29では、CPU61は、押え足47により押圧された状態の紐41の撮影をイメージセンサ50に指令する。イメージセンサ50は撮影指令に従って、押え足47及び押え足47に押圧された状態の紐41を含む所定の撮影範囲を撮影する。CPU61は、イメージセンサ50によって撮影された画像を、上述した画像変換処理を行って、押え足47を真上から撮影した仮想画像に変換する。RAM63は、変換された仮想画像を、紐有り画像322として記憶する。
図9を参照して、紐有り画像322について説明する。紐41は加工布99上に位置する。針孔40内の紐41は、押え足47の案内溝によって押圧されているため、針孔40内の紐41の左右方向の幅Lwは、案内板43の凹部431にある紐41の左右方向の幅Lw2より大きい。
S31では、CPU61は、イメージセンサ50によって検出された紐41の形状を示すデータに基づいて、針板115の平面116に平行で、紐41の延びる方向と直交する方向の長さである紐41の幅Lwを算出する。具体的には、CPU61は、イメージセンサ50によって撮影された押え足47により押圧された状態の紐41の画像323に基づいて、紐41の幅Lwを算出する。CPU61は、イメージセンサ50によって撮影された紐41の画像323の撮影範囲に従って定められる針孔40内に対応する領域98にある紐41の画像に基づいて、針棒108の揺動方向における紐41の長さを紐41の幅Lwとして算出する。CPU61は、算出された紐41の幅Lwを、RAM63に記憶させる。
S33では、CPU61は、S31によって算出された紐41の幅Lwに基づいて、針棒108の揺動幅Lrを算出する。針孔40内の紐41は、中基線位置126に沿って延び、針落ち点120を含む中基線位置126に対して左右対称に配置される。紐41が左右対称に配置されるため、CPU61は、紐41の幅Lwに基づいて、揺動幅Lrを算出することができる。具体的には、図11に示す様に、CPU61は、ジグザグ縫いで縫製する際に、紐41の針棒108の揺動方向における縁(輪郭線411、412)より外側に針棒108の揺動方向における左針落ち点121と右針落ち点122とが位置するように、S31によって算出された紐41の幅Lwに所定幅を加算して揺動幅Lrを算出する。所定幅とは、例えば、縫針107の直径Dnである。CPU61は、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算して、揺動幅Lrを算出する。ROM62は、縫針107の直径Dnを記憶する。CPU61は、ROM62から縫針107の直径Dn、RAM63から紐41の幅Lwを読み出し、直径Dnと幅Lwとを加算する。例えば、紐41の幅Lw=4[mm]、縫針107の直径Dn=1[mm]であった場合、揺動幅Lr=4+1=5[mm]となる。CPU61は、算出された揺動幅LrをRAM63に記憶させる。
S35では、CPU61は、起動・停止キー113が押されたか否かを判断する。CPU61は、起動・停止キー113が押されたと判断した場合(S35:YES)、S37へ処理を進める。CPU61は、起動・停止キー113が押されていないと判断した場合(S35:NO)、S35の処理を繰り返す。
S37では、CPU61は、縫製処理を実行する。縫製処理とは、ミシン100が、加工布99に紐41を縫製する処理である。CPU61は、S37終了後、紐付け処理を終了する。
[紐41の幅Lwを算出する処理S31]
図10及び図11を参照して、紐41の幅Lwを算出する処理S31について詳細に説明する。CPU61は、S31の処理を開始すると、図10に示すS101へ処理を進める。
S101では、CPU61は、RAM63に記憶された紐無し画像321と紐有り画像322とから、紐画像323を抽出する。紐無し画像321、及び紐有り画像322は共に、押え足47を含む、同じ撮影範囲を撮影した画像である。従って、CPU61は、紐有り画像322の各画素の輝度及び色情報から、紐無し画像321の各画素の輝度及び色情報を減算することにより、図11に示す紐41のみの画像である紐画像323を抽出する。色情報は、例えば、RGB値である。
S103では、CPU61は、図11に示す針孔40内に対応する領域98にある紐41の画像323から、画像処理により紐41の輪郭線410を抽出する。画像処理とは、例えば、エッジ検出である。具体的には、CPU61は、紐画像323に周知のハフ(Hough)変換を実行する。CPU61は、ハフ変換された撮像画像に、ソーベルフィルタ処理を実行し、エッジ強度画像を生成する。エッジとは、画像の濃度値が急激に変化する箇所である。CPU61は、エッジ強度画像を二値化して、エッジ点列画像を作成する。CPU61は、エッジ点列画像に対してハフ変換を実行し、ハフ変換画像を生成する。CPU61は、ハフ変換画像に対して非極大抑制処理を実行し、ハフ変換画像の局所的に明るい点を抽出する。CPU61は、抽出された明るい点のうち、所定の閾値より明るい点を抽出する。CPU61は、抽出された明るい点に対して、逆ハフ変換処理を実行し、直線を輪郭線410として抽出する。輪郭線410は、針棒108の揺動方向において互いに対向する紐41の2つの輪郭線411、412を含む。本実施形態においては、イメージセンサ50は、撮影方向、撮影倍率を変更する機能がない。このため、紐無し画像321、及び紐有り画像322共に、同じ撮影範囲を撮影している。従って、針孔40内に対応する領域98は、紐画像323の所定の座標内に規定される。ROM62は、所定の座標を予め記憶する。所定の座標とは、例えば、図11に示すX方向およびY方向の座標である(−5,3)、(−5,―3)、(5,―3)、(5,3)である。この座標の原点(0,0)は、中基線位置126の針落ち点120と一致する。
S105では、CPU61は、S103によって抽出された、針棒108の揺動方向において互いに対向する紐41の2つの輪郭線411、412の間の距離Dcを算出する。S105では、CPU61は、輪郭線411、412の位置を示す座標間において、針落ち点120を含む左右方向の座標間距離Dcを算出する。針落ち点120の座標が(0,0)であるので、輪郭線411、412上のY座標が0である2点を抽出する。本実施形態においては、針棒108の揺動方向とは、X軸に平行な方向である。従って、例えば、Y座標が0である点が(−2,0)、(2,0)であった場合、座標間距離Dc=2―(―2)=4である。輪郭線411、412の位置を示す座標間は、針落ち点120を含むため、CPU61は、一針縫製する直前の紐41の幅Lwを算出することができる。
S107では、CPU61は、S105によって算出された距離Dcに基づいて、針棒108の揺動方向における紐41の長さを紐41の幅Lwとして算出する。S107では、CPU61は、座標間距離Dcに幅変換係数Kwを乗算して、紐41の幅Lwを算出する。紐無し画像321、紐有り画像322、及びS101によって抽出された紐画像323は共に、押え足47を真上から撮影された画像に変換されている。また、押え足47の針孔40内の異なる2点間の距離は、イメージセンサ50と押え足47の針孔40との距離に対して、非常に小さい。従って、紐41の幅Lwは、紐画像323上の押え足47の針孔40内の任意の座標間距離Dcに対して線形に変化する。幅変換係数Kwは、座標間距離Dcと紐41の幅Lwとの変換係数である。従って、CPU61は、紐41の幅Lw=幅変換係数Kw×座標間距離Dcにより、紐41の幅Lwを算出することができる。例えば、幅変換係数Kw=1、座標間距離Dc=4であった場合、紐41の幅Lw=1×4=4[mm]となる。CPU61は、S107終了後、紐41の幅Lwを算出する処理S31を終了し、図8のS33へ処理を進める。
[縫製処理S37]
図12を参照して、縫製処理S37について詳細に説明する。CPU61は、S37の処理を開始すると、図12に示すS42へ処理を進める。
S42では、CPU61は、紐幅変化モードがONか否かを判断する。CPU61は、紐幅変化モードがONであると判断した場合(S42:YES)、S43へ処理を進める。CPU61は、紐幅変化モードがONではない、即ちOFFであると判断した場合(S42:NO)、S50へ処理を進める。ユーザは、紐幅変化モードのON/OFFを、縫製処理S37前に、ジグザグ縫いに関する設定画面で設定することができる。
S43では、S29と同様に、CPU61は、押え足47に押圧された状態の紐41の撮影をイメージセンサ50に指令する。イメージセンサ50は撮影指令に従って、押え足47及び押え足47に押圧された状態の紐41を含む所定の撮影範囲を撮影する。具体的には、イメージセンサ50は、縫針107が加工布99に縫目を形成する一針毎に、押え足47に押圧された状態の紐41の画像322を撮影する。RAM63は、イメージセンサ50によって撮影され、前述した画像データ変換処理により変換された画像を、紐有り画像322として記憶する。
S45では、S31と同様に、CPU61は、イメージセンサ50によって撮影された紐41の画像の撮影範囲に従って定められる針孔40内に対応する領域にある紐41の画像322に基づいて、針棒108の揺動方向における紐41の長さを紐41の幅Lwとして算出する。具体的には、CPU61は、一針毎にイメージセンサ50で撮影された紐41の画像322に基づいて、紐41の幅Lwを算出する。CPU61は、算出された紐41の幅Lwを、RAM63に記憶させる。
S49では、S33と同様に、CPU61は、S45によって算出された紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算して、揺動幅Lrを算出する。
S50では、CPU61は、駆動回路74を介して針棒揺動機構15の揺動モータ23を制御して、S49によって算出された揺動幅Lrで針棒108を揺動させる。具体的には、CPU61は、S49によって算出された揺動幅Lrで針棒108が揺動するよう、駆動回路74を介して針棒揺動機構15に指令する。針棒揺動機構15は、揺動指令に従って、S49によって算出された揺動幅Lrで揺動する。例えば、針棒108が中基線位置にあり、揺動幅Lr=5[mm]であった場合、針棒108を中基線位置から2.5[mm]だけ左に移動させる。
S51では、CPU61は、一針分縫製動作を制御する。CPU61は、主軸角度センサ32の回転角度を継続して検出することにより、1つの縫目が形成されたか否かを判断する。具体的には、CPU61は、主軸角度センサ32により検出された主軸151の回転角度によって針棒108が最も上昇した針上位置から1往復移動したか否か、即ち1つの縫目が形成され縫針107が加工布99から離れているか否かを判断する。CPU61は、1つの縫目が形成されたと判断した場合、S52に処理を進める。
S52では、CPU61は、起動・停止キー113が押されたか否かを判断する。CPU61は、起動・停止キー113が押されたと判断した場合(S52:YES)、S53へ処理を進める。CPU61は、起動・停止キー113が押されていないと判断した場合(S52:NO)、S42へ処理を戻す。
S53では、CPU61は、縫製を停止する。具体的には、CPU61は、駆動回路72を介して、主軸モータ79の回転を停止させる指令を送信する。主軸モータ79は、停止指令に従って、回転を停止する。CPU61は、S53終了後、縫製処理S37を終了し、紐付け処理を終了する。
図12及び図13を参照して、幅Lwが異なる紐93を縫製する場合の縫製処理S37について説明する。紐93は、幅が異なる大紐部94及び小紐部95からなり、大紐部94と小紐部95が交互に連続する形状である。大紐部94の幅は、幅Lw3=5[mm]、小紐部95の幅は、幅Lw4=2[mm]である。大紐部94が針孔40内にある場合、CPU61は、S43にて大紐部94を撮影し、S45にて紐94の幅Lw3=5[mm]を算出し、S49にて揺動幅Lr=6[mm]を算出し、S50、S51にて揺動幅Lr=6[mm]で一針分を縫製する。小紐部95が針孔40内にある場合、CPU61は、S43にて小紐部95を撮影し、S45にて紐95の幅Lw4=2[mm]を算出し、S49にて揺動幅Lr=3[mm]を算出し、S50、S51にて揺動幅Lr=3[mm]で一針分を縫製するよう指令する。このようにS43〜S51を繰り返し、CPU61は、一針毎に紐41の幅Lwを算出し、揺動幅Lrを更新することにより、大紐部94と小紐部95が交互に連続する形状の紐93であっても、紐93の幅Lwに応じた揺動幅Lrで針棒108を揺動させ、紐93を綺麗に加工布99に縫製することができる。
[第1実施形態の効果]
イメージセンサ50の撮影範囲は、固定されている。従って、イメージセンサ50によって撮影された紐画像323の撮影範囲に従って定められる針孔40内に対応する領域は、所定の座標で規定される。所定の座標は、ROM62に記憶される。従って、CPU61は、針孔40に対応する領域98を、ROM62から所定の座標を読み出すだけで、特定することができる。
CPU61は、針孔40内の紐41の幅Lwを算出する。針孔40内の紐41は、押え足47の案内溝によって押圧された状態である。従って、CPU61は、押え足47によって押圧され、かつ縫製する直前の紐41の幅Lwを算出することができる。その結果、ミシン100は、押え足47によって押圧され、かつ縫製する直前の紐41の幅Lwに対応する揺動幅Lwで縫製することができる。
CPU61は、ジグザグ縫いで縫製する際に、紐41の針棒108の揺動方向における縁より外側に針棒108の揺動方向における左針落ち点121と右針落ち点122とが存在するように、S31によって算出された紐41の幅Lwに所定幅を加算して揺動幅Lrを算出する。紐41の針棒108の揺動方向における縁より内側に左針落ち点121と右針落ち点122とが位置する場合、縫針107が紐41に刺さり、紐41が変形する恐れがある。第1実施形態においては、ジグザグ縫いで縫製する際に、紐41の針棒108の揺動方向における縁より外側に針棒108の揺動方向における左針落ち点121と右針落ち点122とが存在するため、紐41が縫針107により変形せず、紐41を一層綺麗に加工布99に縫製することができる。
CPU61は、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算して、揺動幅Lrを算出する。紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算した値より揺動幅Lrが大きいと、加工布99に縫い付けられた紐41の縁と左針落ち点121及び右針落ち点122との揺動方向の間に隙間が生じる。隙間が生じることにより、紐41が加工布99に縫い付けられた後に、紐41が左右方向に移動する恐れがある。逆に、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算した値より揺動幅Lrが小さいと、縫針107が紐41に刺さり、紐41が変形する恐れがある。CPU61は、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算した値を、揺動幅Lrとすることにより、紐41が移動せず、かつ綺麗に加工布99に紐41を縫製することができる。
縫製処理S37中において、CPU61は、一針毎に紐93の幅Lwを算出し、揺動幅Lrを算出する。一針毎に揺動幅Lrを算出するため、連続する同じ紐93で、紐93の幅Lwが異なる場合においても、紐93の幅Lwに応じた揺動幅Lrで針棒108を揺動させ、紐93を綺麗に加工布99に縫製することができる。
[第2実施形態のミシン100Bの構成]
図14、及び図15を参照して、第2実施形態に係るミシン100Bの構成について説明する。第2実施形態のミシン100Bは、概略的には、図14に示すように、イメージセンサ50の代わりに、紐幅検出器54を備える点で第1実施形態のミシン100の構成とは異なる。なお、第1実施形態のミシン100と同じ構成のものについては、同じ符号を付し、説明を省略する。
図14を参照して、頭部104Bについて説明する。頭部104Bは、ブラケット52と、ブラケット52に固定された紐幅検出器54と、を備える。紐幅検出器54は、発光部56と、受光部58と、ホルダ59と、信号処理回路と、光学フィルタ57と、を有する。ミシン100Bは、反射板49を備える。反射板49は、針板115上に設けられる。発光部56は、頭部104Bに設けられ、押え足47の針孔40に向けて赤外光を出射する。発光部56は、例えば、フォトダイオードである。受光部58は、頭部104Bに設けられ、反射板49の紐41に覆われていない領域に反射された赤外光を受光する。受光部58は、例えば、フォトトランジスタである。ホルダ59は、発光部56及び受光部58を保持する。光学フィルタ57は、受光部58の受光する位置を覆うように、受光部58の下端部に設けられる。光学フィルタ57は、赤外光を通過させるが、他の波長の光を遮断させる。信号処理回路は、受光部58によって受光された光量を電圧に変換する。
図15を参照して、押え足47B近傍について説明する。貫通孔73が、針板115上に設けられる。貫通孔73は、縫針117が貫通する。反射板49は、針板115の平面116に平行で針棒108の揺動方向に直交する方向、即ち前後方向において貫通孔73より押え足47Bの案内溝側に設けられる。反射板49は、左右方向に長い平面視矩形状を有する。反射板49の表面、詳細には上面が反射面であって、発光部56と受光部58との間の中点Pを中心とする円弧状の凹面に形成される。従って、中点Pと反射板49上の任意の点とを結ぶ直線と反射板49の表面とは直交するため、発光部56から反射板49に向かって放射された光は、受光部58に向かって反射する。また、発光部56及び受光部58は、針棒108より前側に配置されているため、反射板49の反射面は、前方下方に僅かに傾斜している。反射板49の反射面が、前側に傾斜しているため、発光部56から出射された赤外光は、受光部58に向かって反射される。
縫針107が貫通する針孔40Bは、押え足47Bに設けられる。針孔40Bは、反射板49及び貫通孔73上に開口する。
受光部58は、紐41の形状を示すデータとして、受光した光量を示す電圧を発生する。CPU61は、この発生電圧であるデータに基づいて、押え足47の紐41の幅Lwを算出する。紐41は、押え足47Bの案内溝により、針板115の平面116に平行で紐41を針棒108の揺動方向に直交する方向、即ち前後方向に沿って針孔40Bに案内される。詳細には、針孔40B内の紐41は、中基線位置126の針落ち点120を含む中基線126に沿って延び、中基線126に対して左右対称に配置される。従って、中基線126を中心とする紐41の幅Lwは、受光部58によって受光された光量を示す出力電圧Vcに応じて線形に変化する。例えば、紐41が反射板49に覆われていない場合の受光部58の光量を示す出力電圧Va、出力電圧と紐の幅Lwとを変換する係数である電圧変換係数Kvとした場合、出力電圧Vc=出力電圧Va―電圧変換係数Kv×紐41の幅Lwとなる。従って、紐41の幅Lw=(出力電圧Va―出力電圧Vc)/電圧変換係数Kvとなる。出力電圧Va=5[V]、出力電圧Vc=3[V]、電圧変換係数Kv=1[V/mm]であった場合、紐41の幅Lw=(5−3)/1=2[mm]となる。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態においては、紐41は、案内板43の凹部431及び押え足本体42の案内溝によって、中基線126に沿って、かつ中基線126に対して揺動方向に対称に配置される。従って、CPU61は、発光部56から出射され、反射板49によって反射された赤外光を受光部58が受光した光量に基づいて、紐41の幅Lwを算出することができる。その結果、CPU61は、イメージセンサ50によって撮影された画像に対して複雑な画像処理を実行する代わりに、比較的簡単な処理を実行することによって、紐41の幅Lwを算出することができる。
第2実施形態においては、反射板49は、針板115の平面116に平行で針棒108の揺動方向に直交する方向、即ち前後方向において貫通孔73より押え足47Bの案内溝側に設けられる。反射板49が案内溝側に設けられるため、反射板49上に縫製する直前の紐41が位置する。受光部58は、縫製する直前の紐41の幅Lwに対応する光量を受光するため、CPU61は、一層正確に紐41の幅Lwを算出することができる。
[変形例]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
ミシン100は、ジグサグ縫いにて紐41を縫製した。しかしながら、紐の断面が平坦な形状、つまりテープ形状の紐の場合には、ミシン100は、図16に示す様に、所望の飾り模様97を紐96を縫製してもよい。ミシン100が、飾り模様97を紐96に縫製する場合、紐96の上側に飾り模様97の縫目を形成するので、揺動幅Lrは、紐96の幅Lwより小さくする必要がある。即ち、ジグザグ縫いの場合とは異なり、紐96の針棒108の揺動方向における縁より内側に、針棒108の揺動方向における左針落ち点124と右針落ち点125が位置する。また、紐付け処理は、図13に示すジグザグ縫い、図16に示す飾り模様97に限らず、針棒108を揺動させながら、紐41を加工布99に縫製する他の模様においても適用することができる。
押え足47、47Bは、紐41が押え足本体42の下側にある案内溝を通って針孔40に案内される構成であった。しかしながら、紐付け押え足の構成は、紐41を押え足本体42の下側から案内する構成に限らず、紐41が押え足47によって針板115に対して押圧されているならば、押え足本体42の下側に限らず、特許文献1に記載されているように、紐41が押え足本体42の上側から針孔40に案内される構成であってもよい。
S33においては、CPU61は、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算して、揺動幅Lrを算出した。しかしながら、縫針107の直径Dnに限らず、CPU61は、ユーザが設定した設定幅を紐41の幅Lwに加算して、揺動幅Lrを算出してもよい。具体的には、S31にて、CPU61が、紐41の幅Lwを算出した後に、液晶ディスプレイ110に揺動幅調整画面を表示させる。揺動幅調整画面は、紐有り画像322に揺動幅Lrを重ねて表示させた確認画像と、紐41の幅Lwを報知するメッセージと、揺動幅Lrを変更するための+−キーと、を含む。紐41の幅Lwを報知するメッセージとは、例えば、「紐幅は4.0mmです。揺動幅を微調整してください」である。+―キーは、紐41の幅Lwに加算する設定幅を変更するためのキーである。設定幅は、例えば、0.1mm毎に加算又は減算可能である。確認画像は、揺動幅Lrに従って縫製される予定の縫目が紐有り画像322の紐41に沿って表示される。そして、ユーザが+―キーを押下することで設定幅が変更され、CPU61は、設定幅に応じて、確認画像に表示される縫目の揺動幅Lrを変更する。具体的には、CPU61は、紐41の幅Lwに、変更された設定幅を加算した揺動幅Lrに変更する。例えば、紐41の幅Lw=4.0[mm]、設定幅=0.5[mm]であった場合、揺動幅Lr=4.0+0.5=4.5[mm]である。確認画像により、ユーザは、紐41の幅Lwと揺動幅Lrとの相対位置を視認することができる。その結果、ユーザは、正確に適切な揺動幅Lrを設定することができる。また、CPU61は、紐41の幅Lwに縫針107の直径Dnを加算した値に、設定幅を加算して、揺動幅Lrを算出してもよい。
第1実施形態の縫製処理S37においては、CPU61は、一針毎に揺動幅Lrを算出した。しかしながら、一針毎に限らず、CPU61は、所定期間毎に揺動幅Lrを算出してもよい。所定期間とは、例えば、1秒である。例えば、ミシン100は、タイマを備える。そして、ミシン100は、タイマが1秒間をカウントするまでは、紐有り画像322を撮影し続けながら、紐41の幅Lwを算出せず、さらに揺動幅Lrを変更せず、縫製し続ける。具体的には、CPU61は、タイマが1秒間をカウントしたか否かを判断する判断ステップを実行する。そして、CPU61が、タイマが1秒間をカウントしたと判断した場合、タイマが1秒間カウントした直前に撮影された紐有り画像322に基づいて、紐41の幅Lwを算出し(S45)、揺動幅Lrを算出する(S49)。このようにして、CPU61が、所定期間毎に揺動幅Lrを算出することにより、一針毎に揺動幅Lrを算出する場合と比較して、紐41の幅Lwを算出するステップ、及び揺動幅Lrを算出するステップの実行回数が少なくなり、CPU61の縫製処理にかかる負担を低減することができる。ただし、縫製中は、ミシン100自体が縫製動作により揺れ、イメージセンサ50によって撮影された画像がぶれる可能性があるため、イメージセンサ50は、縫製停止後に、紐41を撮影することが望ましい。
第1実施形態の縫製処理S37においては、CPU61は、一針毎に揺動幅Lrを算出した。しかしながら、CPU61は、一針前に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwと、が異なる場合のみ、揺動幅Lrを算出してもよい。具体的には、CPU61は、一針毎に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwとを、順に上書きするようにRAM63に記憶させる。そして、CPU61は、一針前に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwとが異なるか否かを判断する判断ステップを実行する。CPU61が、一針前に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwとが異なると判断した場合、一針後に算出した紐41の幅Lwに基づいて揺動幅Lrを算出する。CPU61が、一針前に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwとが異ならない、即ち同じであると判断した場合、揺動幅Lrを算出せず、一針分を縫製する。なお、「一針前に算出した紐41の幅Lwと、一針後に算出した紐41の幅Lwとが同じ」とは、所定の誤差を許容する。所定の誤差とは、例えば、±0.1[mm]である。CPU61は、判断ステップを実行することにより、一針毎に揺動幅Lrを算出する場合と比較して、揺動幅Lrを算出するステップの実行回数が少なくなり、CPU61の縫製処理にかかる負担を低減することができる。また、一針毎に限らず、n針毎に紐41の幅Lwを比較しても良い。nは、複数の整数である。
第1実施形態のS101において、CPU61は、紐無し画像321及び紐有り画像322から、紐画像323を抽出した。しかしながら、CPU61は、紐画像323を抽出しなくてもよい。予め押え足47に押圧された状態の紐41がある領域98が、紐有り画像322の所定の座標内である場合、CPU61は、ROM62に記憶された所定の座標を読み出し、紐有り画像322から押え足47に押圧された状態の針孔40内の紐41がある領域98を抽出する。そして、CPU61は、抽出した紐41の画像に基づいて、紐41の幅Lwを算出する。
第1実施形態のS105において、CPU61は、紐41の延びる方向と直交する方向の長さとして、揺動方向において互いに対向する輪郭線411、412の揺動方向における座標間距離に基づいて、紐41の幅Lwを算出した。しかしながら、CPU61は、輪郭線411、412が延びる方向を算出し、輪郭線411、412が延びる方向と直交する方向の座標間距離を算出し、その座標間距離に基づいて、紐41の幅Lwを算出してもよい。
第1実施形態のS103、S105において、CPU61は、エッジ検出により紐画像323から紐41の輪郭線411、412を抽出し、輪郭線411、412の座標間距離に基づいて、紐41の幅Lwを算出した。しかしながら、エッジ検出に限らず、紐41の揺動方向において対向する縁の間の距離を算出できれば、CPU61は、他の画像処理により、紐41の幅Lwを算出してもよい。他の画像処理とは、例えば、紐画像323を、紐41がない画素を0、紐41がある画素を1に2値化することである。CPU61は、2値化した後に、針落ち点120を含む揺動方向の画素において1が連続する数を算出することにより、座標間距離Dcを算出し、紐41の幅Lwを算出してもよい。
CPU61が、ROM62に記憶されたプログラムデータ210を実行することで、ミシン100、100Bでは、各種の機能が実現される。CPU61は、ミシン100、100Bが備える各種の機能手段となる制御部として特定することもできる。なお、プログラムデータ210は、ミシン100、100Bの工場出荷時にROM62に書き込まれる。ROM62は、コンピュータで読み取り可能な記憶装置の一例である。ROM62の代わりに、例えば、HDD,RAMなどが記憶装置として利用されても良い。また、プログラムデータ210は、外部のサーバ等の記憶媒体に保存されていてもよい。プログラムデータ210がサーバに記憶される場合、プログラムデータ210は、接続インターフェイスを介して外部のサーバなどからダウンロードされ、ROM62に適宜記憶される。この場合、プログラムデータ210は、コンピュータで読み取り可能な一時的な記憶媒体としての外部のサーバなどから伝送信号としてミシン100、100Bに送信される。
本実施形態では、紐41の幅Lwを算出する手段と、針棒108の揺動幅Lrを算出する手段と、針棒揺動機構15を制御して、揺動幅Lrで針棒108を揺動させる手段とをCPU61が実行するソフトウェアにより実現したが、各手段をハードウェアにより実現してもよい。また、本実施形態では、CPU61が各ステップを実行する例を示したが、少なくとも一部のステップを他のCPUが実行する、あるいは、1または複数のASICが実行する構成であっても良い。
〔本発明と実施例との対応関係〕
本実施形態における案内板43の凹部431、及び押え足本体42の案内溝は、本発明における案内部の一例である。
本実施形態におけるイメージセンサ50は、本発明における光学的検出部、及び撮影部の一例である。
本実施形態における紐有り画像322は、本発明における紐を示すデータ、又は紐の画像の一例である。
本実施形態における左針落ち点121、及び右針落ち点122は、本発明における一端の針落ち点、及び他端の針落ち点の一例である。
本実施形態におけるCPU61、S31、及びS45は、本発明における第1算出手段、及び第1算出ステップの一例である。
本実施形態におけるCPU61、S33、及びS49は、本発明における第2算出手段、及び第2算出ステップの一例である。
本実施形態におけるCPU61、及びS50は、本発明における制御手段、揺動指令ステップの一例である。
本実施形態におけるCPU61、及びS101は、本発明における抽出手段の一例である。
本実施形態におけるCPU61、S105、及びS107は、本発明における第3算出手段の一例である。
本実施形態における受光部58が受光した光量は、本発明における紐を示すデータの一例である。
本実施形態におけるプログラムデータ210は、本発明におけるミシンの制御プログラムの一例である。
100、100B ミシン
108 針棒

Claims (10)

  1. ベッドと、
    前記ベッド上に設けられ、平面を有する針板と、
    縫針を保持する針棒と、
    前記針棒を揺動させる針棒揺動機構と、
    前記縫針が貫通する針孔が設けられ、前記針板の前記平面に平行で紐を前記針棒の揺動方向に直交する方向に沿って前記針孔に案内する案内部を有し、前記紐を前記針板に押圧する押え足と、
    前記押え足に押圧された状態の前記紐を示すデータを光学的に検出する光学的検出部と、
    前記光学的検出部によって検出された前記紐を示すデータに基づいて、前記針板の前記平面に平行で、前記紐の延びる方向と直交する方向の長さである前記紐の幅を算出する第1算出手段と、
    前記第1算出手段によって算出された前記紐の幅に基づいて、前記針棒の揺動幅を算出する第2算出手段と、
    前記針棒揺動機構を制御して、前記第2算出手段によって算出された前記揺動幅で前記針棒を揺動させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするミシン。
  2. 前記光学的検出部は、
    前記押え足によって押圧された状態の前記紐の画像を撮影する撮影部を有し、
    前記第1算出手段は、
    前記撮影部によって撮影された前記押え足によって押圧された状態の前記紐の画像に基づいて、前記紐の幅を算出することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記第1算出手段は、
    前記撮影部によって撮影された前記紐の画像の撮影範囲に従って定められる前記針孔内に対応する領域にある前記紐の画像に基づいて、前記針棒の揺動方向における前記紐の長さを前記紐の幅として算出することを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記第1算出手段は、
    前記針孔内に対応する領域にある前記紐の画像から、画像処理により前記紐の輪郭線を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された、前記針棒の揺動方向において互いに対向する前記紐の2つの輪郭線の間の距離に基づいて、前記針棒の揺動方向における前記紐の長さを前記紐の幅として算出する第3算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記第2算出手段は、
    ジグザグ縫いで縫製する際に、前記紐の前記針棒の揺動方向における縁より外側に前記針棒の揺動方向における一端の針落ち点と他端の針落ち点とが位置するように、前記第1算出手段によって算出された前記紐の幅に所定幅を加算して前記揺動幅を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のミシン。
  6. 前記第2算出手段は、
    前記縫針の直径を、前記所定幅として前記紐の幅に加算して前記揺動幅を算出することを特徴とする請求項5に記載のミシン。
  7. 前記撮影部は、
    縫製動作中において、前記縫針が加工布に縫目を形成する一針毎に前記押え足に押圧された状態の前記紐の画像を撮影し、
    前記第1算出手段は、
    前記一針毎に前記撮影部によって撮影された前記紐の画像に基づいて、前記紐の幅を算出し、
    前記第2算出手段は、
    前記第1算出手段によって算出された前記紐の幅に基づいて、前記針棒の揺動幅を算出し、
    前記制御手段は、
    前記針棒揺動機構を制御して、前記第2算出手段によって算出された前記揺動幅で前記針棒を揺動させることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載のミシン。
  8. 前記光学的検出部は、
    頭部に設けられ、前記押え足の前記針孔に向けて光を出射する発光部と、
    前記針板上に設けられ、前記発光部から出射した光を前記押え足の前記針孔を通過して反射する反射板と、
    前記頭部に設けられ、前記反射板の前記紐に覆われていない領域に反射された光を受光する受光部と、
    を有し、
    前記第1算出手段は、
    前記反射板の前記紐に覆われていない領域に反射され、前記受光部によって受光された光量に基づいて、前記押え足の前記紐の幅を算出することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  9. 前記針板は、前記縫針が貫通する貫通孔が設けられ、
    前記反射板は、前記針板の前記平面に平行で前記針棒の揺動方向に直交する方向において前記貫通孔より前記押え足の前記案内部側に設けられることを特徴とする請求項8に記載のミシン。
  10. ベッドと、前記ベッド上に設けられ、平面を有する針板と、縫針を保持する針棒と、前記針棒を揺動させる針棒揺動機構と、前記縫針が貫通する針孔が設けられ、前記針板の前記平面に平行で、紐を前記針棒の揺動方向に直交する方向に沿って前記針孔に案内する案内部を有し、前記紐を前記針板に押圧する押え足と、前記押え足によって押圧された状態の紐を示すデータを光学的に検出する光学的検出部と、を備えるミシンを制御するコンピュータに、
    前記光学的検出部によって検出された前記紐を示すデータに基づいて、前記押え足の前記針板の前記平面に平行で、前記紐の延びる方向と直交する方向の長さである紐の幅を算出する第1算出ステップと、
    前記第1算出ステップによって算出された前記紐の幅に基づいて、前記針棒の揺動幅を算出する第2算出ステップと、
    前記第2算出ステップによって算出された前記揺動幅で前記針棒が揺動するよう、前記針棒揺動機構に指令する揺動指令ステップと、
    を実行させるミシンの制御プログラム。
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