JP2015069980A - 多数個取りコイル内蔵配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラスセラミック絶縁層にめっき用パターンを設けて、電解めっき法で配線導体にめっき層を容易に形成できる多数個取りコイル内蔵配線基板を提供する。【解決手段】 第1、第2のガラスセラミック絶縁層3、4と、第1、第2のガラスセラミック絶縁層3、4との間に設けられた、コイル用導体2aが埋設されているフェライト層2とを含む多数個取りコイル内蔵配線基板10であって、隣接する複数の配線基板領域1aに跨って形成された貫通導体5と、配線導体3a、4aにめっき層を形成するためのめっき用パターン6とを備え、めっき用パターン6は、貫通導体5に電気的に接続された第1のめっき用パターン6aと、第1、第2のガラスセラミック絶縁層に設けられた、配線導体3a,4aに電気的に接続された第2のめっき用パターン6bとを含んでいる。【選択図】 図4

Description

本発明は、ガラスセラミック絶縁層と同時焼成されて形成されるフェライト層が設けられた多数個取りコイル内蔵配線基板に関するものである。
従来、フェライト層を内蔵したコイル内蔵配線基板は、複数のガラスセラミック絶縁層からなる絶縁層と、絶縁層に挟持された内部にコイル用導体が設けられたフェライト層と、絶縁層の上面または下面に半導体チップやチップ部品を実装するための配線導体等から構成されている。このようなコイル内蔵配線基板としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
特開2005−268391号公報
このようなコイル内蔵配線基板は、多数個での取り扱いを容易なものとするとともにコイル内蔵配線基板の作製を効率よく行なうために、1枚の広面積の母基板から多数個のコ
イル内蔵配線基板を同時集約的に得ることができる、いわゆる多数個取りコイル内蔵配線基板の状態で作製される。また、多数個取りコイル内蔵配線基板の配線導体等の表面にめっき層を形成するために、めっき用パターンを必要としない無電解めっき法が用いられている。しかしながら、無電解めっき法を用いた場合には、母基板の表面に不要なめっき金属が析出する不具合(いわゆるめっき広がり等)あるいは必要なめっき層が形成されない無めっき等が発生しやすいという問題点があった。また、無電解めっき法は電解めっき法に比べてめっき層の形成速度が遅くなりやすく、めっき層形成に時間がかかるという問題点もあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラスセラミック絶縁層にめっき用パターンを設けて、電解めっき法で配線導体にめっき層を容易に形成することができる多数個取りコイル内蔵配線基板を提供することにある。
本発明の一態様に係る多数個取りコイル内蔵配線基板は、上面に第1の配線導体が形成された第1のガラスセラミック絶縁層と、下面に第2の配線導体が形成された第2のガラスセラミック絶縁層と、前記第1のガラスセラミック絶縁層と前記第2のガラスセラミック絶縁層との間に設けられた、内部にコイル用導体が埋設されているフェライト層とを含むコイル内蔵配線基板の配線基板領域が複数個縦横に配列されており、外周部に捨て代領域が形成された多数個取りコイル内蔵配線基板であって、隣接する複数の前記配線基板領域に跨って形成された、前記第2の配線導体に電気的に接続された貫通導体と、前記第1のガラスセラミック絶縁層の内部に設けられた、前記第1の配線導体と前記貫通導体とに電気的に接続された配線パターンと、電解めっき法を用いて前記第1の配線導体および前記第2の配線導体にめっき層を形成するためのめっき用パターンとを備え、前記めっき用パターンは、前記捨て代領域に設けられた、前記第1の配線導体または前記貫通導体に電気的に接続された第1のめっき用パターンと、前記第1のガラスセラミック絶縁層または前記第2のガラスセラミック絶縁層に設けられた、前記第1の配線導体、前記第2の配線導体または前記配線パターンに電気的に接続された第2のめっき用パターンとを含んでい
るものである。
本発明の多数個取りコイル内蔵配線基板によれば、ガラスセラミック絶縁層にめっき用パターンを設けて、電解めっき法で配線導体にめっき層を容易に形成することができる。
本発明の実施形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板のコイル内蔵配線基板の分解斜視図である。 図1に示すコイル内蔵配線基板を説明するための縦断面図である。 図1に示すコイル内蔵配線基板を説明するための平面図であり、(a)は、コイル内蔵配線基板の上面の第1の配線導体および貫通導体を説明するための平面図、(b)は、ガラスセラミック絶縁層の内部の配線パターンおよび第2のめっき用パターンを説明するための平面図、(c)は、コイル内蔵配線基板の下面の第2の配線導体を説明するための平面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板における第1および第2のめっき用パターンを説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板のめっき層の形成を説明するための説明図である。 第1のガラスセラミック絶縁層の上面に設けられた第2のめっき用パターンを説明するための平面図である。 第2のガラスセラミック絶縁層の下面に設けられた第2のめっき用パターンを説明するための平面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板のコイル内蔵配線基板の配置を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。また、多数個取りコイル内蔵配線基板およびコイル内蔵配線基板は、説明の便宜上、直交座標系XYZを定義するとともに、Z方向の正側を上方として、上面(表面)もしくは下面の語を用いるものとする。
また、実施形態等の説明において、既に説明した構成と同一若しくは類似する構成については、同一の符号を付して説明を省略することがある。
本発明の実施の形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板10について、図1乃至図8を参照しながら以下に説明する。
実施の形態に係る多数個取りコイル内蔵配線基板10のコイル内蔵配線基板1は、図1に示すような構成を備えている。コイル内蔵配線基板1は、上面に第1の配線導体3aが形成された第1のガラスセラミック絶縁層3と、下面に第2の配線導体4aが形成された第2のガラスセラミック絶縁層4と、第1のガラスセラミック絶縁層3と第2のガラスセラミック絶縁層4との間に設けられた、内部にコイル用導体2aが埋設されているフェライト層2とを含んでおり、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、コイル内蔵配線基板1の配線基板領域1aが複数個縦横に配列されており、外周部に捨て代領域10aが形成されている。なお、図1において、コイル内蔵配線基板1の上下方向の電気的な接続関係が点線によって示されており、それぞれはビア導体7によって上下方向で電気的に接続されている。なお、ビア導体7は、多数個取りコイル内蔵配線基板10において上下方向の電気的な接続をするものとして用いている。点線で示す部分がビア導体7となる。
そして、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、隣接する複数の配線基板領域1aに跨って形成されており、第2の配線導体4aに電気的に接続された貫通導体5と、第1のガラスセラミック絶縁層3の内部に設けられており、第1の配線導体3aと貫通導体5とに電気的に接続された配線パターン3bと、電解めっき法を用いて第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aにめっき層を形成するためのめっき用パターン6(6a、6b)とを備えている。
また、めっき用パターン6は、多数個取りコイル内蔵配線基板10の捨て代領域10aに設けられており、第1の配線導体3aまたは貫通導体5に電気的に接続された第1のめっき用パターン6aと、第1のガラスセラミック絶縁層3または第2のガラスセラミック絶縁層4に設けられており、第1の配線導体3a、第2の配線導体4aまたは配線パターン3bに電気的に接続された第2のめっき用パターン6bとを含んでいる。このめっき用パターン6で、第1の配線導体3a、第2の配線導体4aおよび貫通導体5の表面には、ニッケルまたは金等のめっき層(図示せず)が形成される。
コイル内蔵配線基板1は、フェライト層2の上面側には第1のガラスセラミック絶縁層3が配置され、また、フェライト層2の下面側には第2のガラスセラミック絶縁層4が配置されており、これらの第1のガラスセラミック絶縁層3と第2のガラスセラミック絶縁層とからなる一対のガラスセラミック絶縁層でフェライト層2を挟持している。すなわち、フェライト層2は、上下面が一対のガラスセラミック絶縁層3、4で挟持されている。
フェライト層2は、図1に示すように、内部に複数のコイル用導体2aが埋設されている。また、フェライト層2は、フェライト材料からなり、高い透磁率を得るために、ZnFe4、MnFe4、FeFe4、CoFe4、NiFe4、BaFe4、SrFeおよびCuFeのうちの少なくとも1種類のフェライト材料が含まれることが、より高い透磁性率を得られる点で好ましい。また、コイル内蔵配線基板1は、図1では、フェライト層2に3つのコイル用導体2aが設けられている、すなわち、コイル内蔵配線基板1は、図1では、フェライト層2に3層のコイル用導体2aが設けられている場合を例示しているが、コイル用導体2aの層数は、これに限定されない。
また、フェライト層2は、フェライト層2用のフェライトグリーンシートを焼成することで作製されるものである。フェライトグリーンシートに用いられる強磁性フェライト粉末は、例えば、FeFeとCuO、ZnO、またはNiOとを予め仮焼することにより作製されたフェライト粉末である。また、フェライト粉末は、平均粒径が0.1(μm)〜0.9(μm)の範囲にあり、粒形状が球形状に近いものが望ましい。
これは、フェライト粉末は、平均粒径が0.1(μm)以上であると、フェライトグリーンシートの製作においてフェライト粉末の均一な分散が容易となり、また、平均粒径が0.9(μm)以下であると、フェライトグリーンシートの焼結温度を低く抑えることができるからである。また、フェライトグリーンシートは、フェライト粉末の粒径が均一で球状に近いことにより均一な焼結状態を得ることができる。フェライト粉末の粒径が上記の範囲内であると、局所的に結晶粒の成長が低下するといったこともなく、焼結後に得られるフェライト層2の透磁率が安定しやすい。
コイル用導体2aは、図2に示すように、フェライト層2の内部に配置されており、スパイラル形状あるいはU字形状を有している。また、コイル用導体2aは、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aと同様の金属粉末の焼結体であるメタライズからなるものであり、例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の
金属材料からなる。
また、コイル用導体2aは、フェライト層2用のフェライトグリーンシートの表面にコイル用導体2a用の導体ペーストを印刷法によって印刷することによってコイルパターンを形成して、さらに、その上にフェライト層2用のフェライトグリーンシートを積層して同時焼成することによってフェライト層2の内部に形成される。また、コイル用導体2a用の導体ペーストは、Cu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の金属粉末に、適当なバインダー、溶剤等を混練して作製する。
また、図1において、複数のコイル用導体2a同士の上下方向の電気的な接続関係、また、コイル用導体2aと第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aとの上下方向の電気的な接続関係が点線によって示されており、それぞれの接続はビア導体7を用いて電気的に接続されている。これらのビア導体7は、グリーンシートに貫通孔を設けて、例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の金属粉末の金属材料を貫通孔に充填することで形成される。
フェライト層2の上面およびフェライト層2の下面には、図1および図2に示すように、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4がそれぞれ設けられており、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4は、ガラス材料を有するガラスセラミックスからなるものである。
第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4は、ガラス粉末およびフィラー粉末、さらに、有機バインダー、可塑剤、有機溶剤等を混合してスラリーを得て、このスラリーを、例えば、ドクターブレード等を用いてガラスセラミックグリーンシートを製作して、このグリーンシートを複数積層した後、焼成することによって作製される。
上記のガラス粉末としては、SiO系、SiO−B系、SiO−Al系、SiO−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO−B系−MO系、SiO−MO−MO系(但し、MおよびMは同一または異なってCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO−B−MO−MO系、SiO−M O系(但し、MはLi、NaまたはKを示す)およびSiO−B−M O系等のガラスが挙げられる。また、上記以外に、Co、Cd、Inやその酸化物が含まれていてもよい。
また、上記のフィラー粉末としては、例えば、Al3、SiOまたはZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、あるいはAlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等を用いることができる。
また、図2および図3(a)に示すように、第1のガラスセラミック絶縁層3の上面には第1の配線導体3aが形成されており、また、図2および図3(c)に示すように、第2のガラスセラミック絶縁層4の下面には第2の配線導体4aが形成されている。第1の配線導体3aは、半導体素子等の電子部品に電気的に接続されるものであり、また、第2の配線導体4aは、外部の回路基板等に電気的に接続されるものである。なお、図2は、コイル内蔵配線基板1のうちのめっき用パターン6を除いた縦断面図であり、図3(a)は、第1のガラスセラミック絶縁層3を上面から見た平面図であり、図3(c)は、第2のガラスセラミック絶縁層4を下面から見た平面図である。
第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aは、低抵抗金属材料の粉末の焼結体であ
るメタライズからなるものであり、例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の金属材料からなるものであり、第1のガラスセラミック絶縁層および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートに第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4a用の導体ペーストを印刷することによって第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aとなる配線導体パターンを形成しておき、第1のガラスセラミック絶縁層および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートを同時焼成することによって形成される。
貫通導体5は、隣接する複数の配線基板領域1aに跨って形成されており、内周面に導体が設けられている。また、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、隣接する配線基板領域1aの間に切断線Lが設定されることになり、貫通導体5は、切断線Lに沿って切断されて、コイル内蔵配線基板1の角部に第1のガラスセラミック絶縁層3の上面と第2のガラスセラミック絶縁層4の下面とを繋ぐ導体として形成されることになり、第2のガラスセラミック絶縁層4の下面の第2の配線導体4aに電気的に接続されている。貫通導体5の導体は、例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の金属材料からなる。貫通導体5は、内周面に導体が設けられているが、内部に導体が充填されていてもよい。
また、貫通導体5は、コイル用導体2aの外側に位置するように設けられている。これによって、フェライト層2で形成されるインダクタの特性に影響が及びにくくなり、インダクタ特性の劣化が生じにくくなる。
また、図1および図3では、貫通導体5は、コイル内蔵配線基板1の角部に設けられている場合を例示しているが、これに限らない。貫通導体5は、隣接する複数の配線基板領域1aに跨って形成されていればよく、コイル内蔵配線基板1の側面に位置するように設けられていてもよい。貫通導体5の配置は、コイル内蔵配線基板1の配線パターン3bの構成等によって適宜設定される。
配線パターン3bは、図2および図3(b)に示すように、第1のガラスセラミック絶縁層3に設けられており、ビア導体7を介して第1の配線導体3aに電気的に接続されるとともに貫通導体5に電気的に接続されている。
このように、コイル内蔵配線基板1は、第1の配線導体3a、配線パターン3b、貫通導体5および第2の配線導体4aが電気的に接続されることになる。なお、配線基板領域1aの中央部の配線パターン3bは、ビア導体7およびコイル用導体2aを介して第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに電気的に接続されている。したがって、コイル内蔵配線基板1は、第1の配線導体3aに電子部品が搭載されて電気的に接続されると、例えば、外部の回路基板からの駆動電流または電気信号等が第2の配線導体4aから貫通導体5、配線パターン3bを経由して、電子部品に供給されることになる。
ここで、多数個取りコイル内蔵配線基板10について図4を参照しながら説明する。また、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、電解めっき法を用いてめっき層を形成するためのめっき用パターン6(6a1、6a2、6b)が設けられている。なお、図4は、説明の便宜上、多数個取りコイル内蔵配線基板10の配線基板領域1aが縦横2つずつ配列された状態を示しており、図4(a)は、第1のガラスセラミック絶縁層3の上面の第1の配線導体3a、貫通導体5および第1のめっき用パターン6aの配置を示しており、図4(b)は、第1のガラスセラミック絶縁層3の内部の配線パターン3b、貫通導体5および第2のめっき用パターン6bの配置を示している。また、図4(b)では、第2のめっき用パターン6bが配線パターン3bと同一面内に設けられている場合を例示しているが、これに限らない。
多数個取りコイル内蔵配線基板10は、図4(a)に示すように、貫通導体5がコイル内蔵配線基板1の上下面を貫通しており、この貫通導体5が隣接する複数の配線基板領域1aに沿って形成されている。また、切断線Lが、隣接する配線基板領域1aの間に設定される。そして、第1のめっき用パターン6aは、貫通導体5に電気的に接続するように捨て代領域10aに設けられている。すなわち、第1のめっき用パターン6aは多数個取りコイル内蔵配線基板10の外周部に設けられている。
また、第1のめっき用パターン6aは、図4では、多数個取りコイル内蔵配線基板10の第1のガラスセラミック絶縁層3の上面に設けられている場合を例示しているが、第1のめっき用パターン6aは、第2のガラスセラミック絶縁層4の下面に設けられていてもよい。また、第1のめっき用パターン6aを第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4の上下面に設けて、第1のめっき用パターン6a同士をビア導体7で互いに電気的に接続してもよい。
また、第1のめっき用パターン6aに電気的に接続される導体部を第1のめっき用パターン6aの外側に設けて、その導体部を多数個取りコイル内蔵配線基板10の端面から露出させることによって、第1のめっき用パターン6aは、第1のガラスセラミック絶縁層3または第2のガラスセラミック絶縁層4の内部に設けることもできる。
また、第1のめっき用パターン6aは、貫通導体5を介して、第2のガラスセラミック絶縁層4の下面の第2の配線導体4aに電気的に接続されている。また、説明の便宜上、以下では、配線パターン3bを配線パターン3b1〜3b5として説明する場合がある。また、配線パターン3bは、図4(b)に示すように、パッド部(配線パターン3b3)あるいは直線状部とパッド部(配線パターン3b1、3b2、3b4、3b5)とで構成されているが、配線パターン3bの形状は、これに限らず、コイル内蔵配線基板1の構成等によって適宜設定される。
第1のガラスセラミック絶縁層3の内部には、図4(b)に示すように、配線パターン3b1、3b2、3b4および3b5が貫通導体5に電気的に接続するように設けられている。また、配線パターン3b3は、ビア導体7およびコイル用導体2aを介して第2の配線導体4aに電気的に接続されている。配線パターン3b1〜3b5は、第1のガラスセラミック絶縁層3の上面に形成されている第1の配線導体3aにビア導体7を介して電気的に接続されている。
第2のめっき用パターン6bは、図4(b)に示すように、配線パターン3bと同一面内に設けられており、配線パターン3b1に電気的に接続されており、さらに、隣接する配線基板領域1aの配線パターン3b2に電気的に接続されている。すなわち、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3b1と隣接する配線基板領域1aの配線パターン3b2とを電気的に接続するものである。また、第2のめっき用パターン6bは、途中で分岐して配線基板領域1aの中央部に位置する配線パターン3b3にも電気的に接続されている。なお、配線パターン3b4および配線パターン3b5は、貫通導体5に電気的に接続されている。
このように、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、隣接する配線基板領域1aにおいて、第2のめっき用パターン6bが、配線パターン3b1、配線パターン3b2および配線パターン3b3に電気的に接続されることになり、Y方向(図4(b)の点線で囲って領域)にわたって、貫通導体5と第2のめっき用パターン6bを介して配線パターン3b1〜3b5が電気的に接続されることになる。このような構成にすることによって、貫通導体5および第2のめっき用パターン6bを介して、第1の配線導体3aと第2の配線導
体4aとが電気的に接続されることになり、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに同時にめっき層を形成することができる。
したがって、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、貫通導体5が第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2とに電気的に接続されているので、第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2との間(図4(a)の点線で囲った領域)において、貫通導体5、配線パターン3bおよび第2のめっき用パターン6bが互いに電気的に接続されて、第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2との間が電気的に接続されることになり、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに同時にめっき層を形成することができる。
また、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3b1、配線パターン3b2および配線パターン3b3に電気的に接続されていればよく、図4(b)で示すパターン形状での電気的な接続に限定されない。第2のめっき用パターン6bは、第1のガラスセラミック絶縁層3内での配線パターン3bの配置状況に応じて、配線パターン3b1、配線パターン3b2および配線パターン3b3に電気的に接続されるようにパターン形状が適宜設定される。
多数個取りコイル内蔵配線基板10では、第2のめっき用パターン6bは、第1のガラスセラミック絶縁層3に設けられており、この第1のガラスセラミック絶縁層3は絶縁性が高いので、微細配線パターンの形成が可能となる。したがって、第2のめっき用パターン6bは、パターン配線の設計の自由度が高まり、第1のガラスセラミック絶縁層3でのパターン配線の引き回しが容易となり、コイル内蔵配線基板1は、小型化、高密度化が可能になる。
また、多数個取りコイル内蔵配線基板10では、コイル内蔵配線基板1は、第2のめっき用パターン6bが第1のガラスセラミック絶縁層3に設けられているので、フェライト層2で形成されるインダクタの特性に影響が及びにくくなり、インダクタ特性の劣化が生じにくくなる。
また、多数個取りコイル内蔵配線基板10では、貫通導体5は、コイル用導体2aの外側に位置するように設けられている。これによって、フェライト層2で形成されるインダクタの特性に影響が及びにくくなり、インダクタ特性の劣化が生じにくくなる。
ここで、多数個取りコイル内蔵配線基板10のめっき層の形成について図5を参照しながら説明する。なお、図5において、電解めっき浴中での電子の流れを矢印で示している。
図5は、めっき層の形成について説明するための説明図であり、説明の便宜上、第1のめっき用パターン6aと第2のめっき用パターン6bとを同一面内に配置して示している。
図5に示すように、第1のめっき用パターン6aは貫通導体5に電気的に接続されており、貫通導体5は配線パターン3bに電気的に接続されている。また、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3b間を電気的に接続している。また、第1の配線導体3aは、ビア導体7を介して配線パターン3bに電気的に接続されており、また、第2の配線導体4aは貫通導体5に電気的に接続されている。なお、配線基板領域1aの中央部に位置する第2の配線導体4aは、ビア導体7およびコイル用導体2aを介して第1の配線導体3aに電気的に接続されている。
したがって、貫通導体5および第2のめっき用パターン6bを介して、第1の配線導体3aと第2の配線導体4aとが電気的に接続されているので、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、第1のめっき用パターン6aにめっき用電源を接続して電流を流すことによって、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aの露出する表面にめっき層を形成することができる。また、貫通導体5の露出する表面にもめっき層が形成される。
ここで、第2のめっき用パターン6bの他の例について説明する。
第2のめっき用パターン6bは、第1のガラスセラミック絶縁層3の配線パターン3bと同一面内に設けるだけではなく、第1のガラスセラミック絶縁層3または第2のガラスセラミック絶縁層4の内部または表面に設けることができる。
第2のめっき用パターン6bは、第1の配線導体3aと同じように、第1のガラスセラミック絶縁層3の上面(表面)に設けることができる。図6は、第2のめっき用パターン6bを第1のガラスセラミック絶縁層3の上面に設けた場合の第2のめっき用パターン6bの配置を示している。説明の便宜上、以下では、第1の配線導体3aを第1の配線導体3a1〜3a5として説明する。
ガラスセラミック絶縁層3の上面において、図6に示すように、第2のめっき用パターン6bは、第1の配線導体3aと同一面内に設けられており、第1の配線導体3a1に電気的に接続されており、さらに、隣接する配線基板領域1aの第1の配線導体3a2に電気的に接続されている。すなわち、第2のめっき用パターン6bは、第1の配線導体3a1と第1の配線導体3a2とを電気的に接続するものであり、途中で分岐して中央部に位置する第1の配線導体3a3にも電気的に接続されている。
また、第1の配線導体3a1および第1の配線導体3a2は、ビア導体7を介して配線パターン3bに電気的に接続するように設けられており、また、第3の配線導体3a3は、ビア導体7およびコイル用導体2aを介して第2の配線導体4aに電気的に接続するように設けられている。第1の配線導体3a4および第1の配線導体3a5は、ビア導体7を介して配線パターン3bに電気的に接続されている。
このように、隣接する配線基板領域1aにおいて、第2のめっき用パターン6bが、第1の配線導体3a1、第1の配線導体3a2および第1の配線導体3a3に電気的に接続されることになり、貫通導体5と第2のめっき用パターン6bを介して第1の配線導体3a1〜3a5が電気的に接続されることになる。なお、第1の配線導体3a4および第1の配線導体3a5は、配線パターン3bを介して貫通導体5に電気的に接続されている。また、第2の配線導体4aは、第1の配線導体3aに電気的に接続されている。
このような構成にすることによって、貫通導体5および第2のめっき用パターン6bを介して第1の配線導体3aと第2の配線導体4aとが電気的に接続されることになり、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに同時にめっき層を形成することができる。
したがって、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、貫通導体5が第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2とに電気的に接続されているので、第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2とで、貫通導体5、配線パターン3b、および第2のめっき用パターン6bが互いに電気的に接続されており、第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2との間が電気的に接続されることになる。したがって、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに同時にめっき層を形成することができる。
また、第2のめっき用パターン6bは、第2の配線導体4aと同じように、第2のガラスセラミック絶縁層4の下面に設けることができる。図7は、第2のめっき用パターン6bを第2のガラスセラミック絶縁層4の下面に設けた場合の第2のめっき用パターン6bの配置を示している。説明の便宜上、以下では、第2の配線導体4aを第2の配線導体4a1〜4a5として説明する。
第2のガラスセラミック絶縁層4の下面において、図7に示すように、第2のめっき用パターン6bは、第2の配線導体4aと同一面内に設けられており、第2の配線導体4a1に電気的に接続されており、さらに、隣接する配線基板領域1aの第2の配線導体4a2に電気的に接続されている。すなわち、第2のめっき用パターン6bは、第2の配線導体4a1と第2の配線導体4a2とを電気的に接続するものであり、途中で分岐して中央部に位置する第2の配線導体4a3にも電気的に接続されている。
また、第2の配線導体4a1および第2の配線導体4a2は、貫通導体5に電気的に接続するように設けられており、また、第4の配線導体4a3は、ビア導体7およびコイル用導体2aを介して第1の配線導体3aに電気的に接続するように設けられている。
このように、隣接する配線基板領域1aにおいて、第2のめっき用パターン6bが、第2の配線導体4a1、第2の配線導体4a2および第2の配線導体4a3に電気的に接続されることになり、貫通導体5と第2のめっき用パターン6bを介して第2の配線導体4a1〜4a5が電気的に接続されることになる。なお、第2の配線導体4a4および第2の配線導体4a5は、貫通導体5に電気的に接続されている。このような構成にすることによって、第1の配線導体3aと第2の配線導体4aとが電気的に接続されることになる。
したがって、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、貫通導体5が第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2とに電気的に接続されているので、第1のめっき用パターン6a1と第1のめっき用パターン6a2とで、貫通導体5、配線パターン3bおよび第2のめっき用パターン6bが互いに電気的に接続されることになる。したがって、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aに同時にめっき層を形成することができる。
また、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3bと同一面内ではなく、配線パターン3bとは異なる面内に設けてもよい。第2のめっき用パターン6bは、第1のセラミック絶縁層3または第2のガラスセラミック絶縁層4に設けることができる。すなわち、第2のめっき用パターン6bは、第1のセラミック絶縁層3または第2のガラスセラミック絶縁層4の表面だけでなく、内部にも設けることができる。
ここで、図3および図4に示すように、第2のめっき用パターン6bが配線パターン3b間を電気的に接続する場合について説明する。
例えば、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3bと同一面内(層内)ではなく、配線パターン3bが設けられている面内(層内)よりも上方に位置する面内(層内)に設けることができる。また、配線パターン3bが設けられている面内(層内)よりも下方に位置する面内(層内)に設けることもできる。
配線パターン3bと第1の配線導体3aとは、ビア導体7を介して上下方向で電気的に接続されており、第2のめっき用パターン6bはこのビア導体7に電気的に接続される。
第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3b1と第1の配線導体3a1とを電気
的に接続しているビア導体7に電気的に接続されており、さらに、隣接する配線基板領域1aの配線パターン3b2と第1の配線導体3a2とを電気的に接続しているビア導体7に電気的に接続されている。すなわち、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3b1と隣接する配線基板領域1aの配線パターン3b2とを電気的に接続するものである。また、第2のめっき用パターン6bは、途中で分岐して配線基板領域1aの中央部に位置する配線パターン3b3と第1の配線導体3a3とを電気的に接続しているビア導体7にも電気的に接続されている。なお、配線パターン3b4および配線パターン3b5は、貫通導体5に電気的に接続されている。
このような構成にすることによって、貫通導体5と第2のめっき用パターン6bを介して配線パターン3b1〜3b5が電気的に接続されることになり、貫通導体5および第2のめっき用パターン6bを介して、第1の配線導体3aと第2の配線導体4aとが電気的に接続されることになり、第1の配線導体3aと第2の配線導体4aとに同時にめっき層を形成することができる。
第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3bと同一面内とは異なる面内に設けることによって、配線パターン6bの配線密度が高くなっても、パターン配線の設計の自由度が高まり、第1のガラスセラミック絶縁層3でのパターン配線の引き回しが容易となる。
また、第2のめっき用パターン6bは、配線パターン3bと同一面内に設けるとともに異なる面内にも設けることで、さらに、パターン配線の設計の自由度が高まり、第1のガラスセラミック絶縁層3でのパターン配線の引き回しが容易となる。
同様にして、第2のガラスセラミック層に第2のめっき用パターン6bを設けることができる。
ここで、多数個取りコイル内蔵配線基板10について、図8を参照しながら説明する。
図8では、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、配線基板領域1aが縦横4つずつ配列されており、コイル内蔵配線基板を16個取りできるものである。なお、配線基板領域1aの配列数は、すなわち、コイル内蔵配線基板1の取り個数は、母基板の大きさとコイル内蔵配線基板1の大きさとで適宜設定される。
第1のめっき用パターン6a、第1の配線導体3aおよび貫通導体5が、第1のガラスセラミック絶縁層3の上面に設けられており、図8(a)では、それらの配置をそれぞれ示している。また、配線パターン3b、第2のめっき用パターン6bおよび貫通導体5が、第1のガラスセラミック絶縁層3の内部に設けられており、図8(b)では、それらの配置をそれぞれ示している。
したがって、多数個取りコイル内蔵配線基板10が電解めっき沿中に浸漬されて、第1のめっき用パターン6aがめっき用電源に接続されると、電解めっき法によって、第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aは、露出する表面にめっき層が形成される。また、同時に、貫通導体5は、露出する表面にめっき層が形成される。このように、めっき液中の金属成分(例えば、ニッケル、金等)が析出して、第1の配線導体3a、第2の配線導体4aおよび貫通導体5の表面にめっき層が形成される。
また、このようなめっき層としては、ニッケルまたは金等の耐食性に優れる金属材料が用いられており、めっき層の厚みは、例えば、1(μm)〜20(μm)である。めっき層は、第1の配線導体3a、第2の配線導体4aおよび貫通導体5の酸化腐食を抑制するこ
とができるとともに、電子部品等の電極との電気的接続性または外部の回路基板との電気的接続性を向上されることができる。また、めっき層は、ニッケルめっき層と金めっき層とが順次形成されるのが好ましい。なお、ニッケルめっき層は、厚みが、例えば、1(μm)〜10(μm)であり、金めっき層は、厚みが、例えば、0.1(μm)〜3(μm)である。
また、第1のめっき用パターン6aは、隣接する配線基板領域1a間に設定される切断線Lに沿って切断されるので、切断後には貫通導体5とは電気的に分離されることになる。また、同様に、第2のめっき用パターン6bは、切断線Lに沿って切断されるので、切断後には隣接する配線基板領域1a間において互いに電気的に分離されることになる。
ここで、多数個取りコイル内蔵配線基板10の製法について以下に説明する。
多数個取りコイル内蔵配線基板10は、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートを準備する工程と、フェライト層2用のフェライトグリーンシートを準備する準備工程と、セラミックグリーンシートとフェライトグリーンシートとを積層してグリーンシート積層体を作製する工程と、グリーンシート積層体を焼成する工程と、焼成後の多数個取りコイル内蔵配線基板10にめっき層を形成する工程と、めっき層形成後に多数個取りコイル内蔵配線基板10を個片に切断する工程を経て作製される。
第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートは、上述のガラス粉末と上述のフィラー粉末とからなる絶縁体粉末、有機バインダー、可塑剤、有機溶剤等を含むものである。
また、フェライト層2用のフェライトグリーンシートは、例えば、FeFeとCuO、ZnOまたはNiOとを予め仮焼することによって作製されたフェライト粉末、および有機バインダー等を含むものである。
第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートおよびフェライト層2用のフェライトグリーンシートは、スラリーを調製して、このスラリーをドクターブレード法等の塗布方法を用いて塗布してスラリー中の溶剤を乾燥することによって作製する。
第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aは、上述したCu、Ag、Au、Pt、Ag−Pd合金またはAg−Pt合金等の低抵抗金属の粉末の焼結体であるメタライズ金属からなるものであり、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートに第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4a用の導体ペーストを印刷することによって第1の配線導体3aおよび第2の配線導体4aとなる配線導体パターンを形成しておき、焼成することによって形成される。
コイル用導体2aは、上記した第1の配線導体3aまたは第2の配線導体4aと同様のメタライズ金属からなるものであり、フェライト層2用のセラミックグリーンシートにコイル用導体2a用の導体ペーストを印刷することによってコイル用導体2aとなるコイル用導体パターンを形成しておき、焼成することによって形成される。
また、配線パターン3bは、上述した第1の配線導体3aまたは第2の配線導体4aと同様のメタライズ金属からなるものであり、第1のガラスセラミック絶縁層3のセラミックグリーンシートに配線パターン3b用の導体ペーストを印刷することによって配線パターンを形成しておき、焼成することによって形成される。
また、第1のめっき用パターン6aは、上述した第1の配線導体3aまたは第2の配線導体4aと同様のメタライズ金属からなるものであり、第1のガラスセラミック絶縁層3のセラミックグリーンシートに第1のめっき用パターン6a用の導体ペーストを印刷することによって第1のめっき用パターンを形成しておき、焼成することによって形成される。
また、第2のめっき用パターン6bは、上述した第1の配線導体3aまたは第2の配線導体4aと同様のメタライズ金属からなるものであり、配線パターン3bが設けられた第1のガラスセラミック絶縁層3のセラミックグリーンシートに第2のめっき用パターン6b用の導体ペーストを印刷することによって第2のめっき用パターンを形成しておき、焼成することによって形成される。
貫通導体5は、第1のガラスセラミック絶縁層3、第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートまたはフェライト層2用のフェライトグリーンシートにパンチング加工またはレーザ加工等を用いて貫通孔を形成する。そして、この貫通孔に貫通導体5用の導体ペーストを垂らし込むことによって、内周面に導体が形成される。また、貫通孔に導体を充填する場合には、貫通孔に印刷またはプレス充填等の埋め込み手段を用いて貫通導体5用の導体ペーストを充填することで形成される。
上述のように、第1の配線導体3a、第2の配線導体4a、配線パターン3b、第1のめっき用パターン6aおよび第2のめっき用パターン6bは、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートの表面にそれぞれの導体ペーストをスクリーン印刷法またはグラビア印刷法等の印刷法を用いて所定パターンに印刷して形成される。
また、コイル導体2aとなるコイル導体パターンは、フェライト層2用のフェライトグリーンシートの表面にコイル用導体2a用の導体ペーストをスクリーン印刷法やグラビア印刷法等の印刷法を用いて所定パターンに印刷して形成される。
ビア導体は、上下方向において電気的な接続を行なうものであり、それぞれのパターンの形成に先立って第1のガラスセラミック絶縁層3、第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートまたはフェライト層2用のフェライトグリーンシートにパンチング加工またはレーザ加工等により貫通孔を形成し、この貫通孔に印刷またはプレス充填等の埋め込み手段を用いてビア導体7用の導体ペーストを充填することで形成される。
第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートの表面に第1の配線導体3a、第2の配線導体4a、配線パターン3b、第1のめっき用パターン6aまたは第2のめっき用パターン6bを形成して積み重ねて積層体にする。また、フェライト層2用のフェライトグリーンシートの表面にコイル用導体2aを形成して積み重ねて積層体にする。そして、これらの積層体を重ね合わせて、熱と圧力とを加えて熱圧着する方法等を用いることでグリーンシート積層体を作製することができる。また、このときのセラミックグリーンシートおよびフェライトグリーンシートは、コイル内蔵配線基板1に要求される特性に応じた厚みとなるように、グリーンシートの厚みにより必要な枚数を積層すればよい。
グリーンシート積層体の焼成は、例えば、300(℃)〜600(℃)の温度で脱バインダーした後に、例えば、800(℃)〜1000(℃)の温度で焼成することによって行なわれる。これによって、第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートとフェライト層2用のフェライトグリーンシ
ートとが同時に焼成されることになる。
したがって、図1に示すように、コイル内蔵配線基板1の場合は、コイル用導体2aが内蔵されたものを含む所定枚数のフェライト層2用のフェライトグリーンシートの上下にそれぞれ第1の配線導体3aまたは第2の配線導体4a等を形成した第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製して、この積層体を同時焼成することによって作製されることになる。
多数個取りコイル内蔵配線基板10は、電解めっき法を用いて、第1の配線導体a、第2の配線導体4aおよび貫通導体5の表面に、例えば、ニッケルめっき層および金めっき層が順次形成される。
また、めっき層形成のための電解めっきは、多数個取りコイル内蔵配線基板10を電解めっき浴中に浸漬するとともに、第1のめっき用パターン6aが電解めっき用電源に接続することで行われる。この電解めっき法によって、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、第1の配線導体3a、第2の配線導体4aおよび貫通導体5の露出する表面に、ニッケルおよび金等の耐蝕性に優れる金属めっき層が形成されることになる。これによって、コイル内蔵配線基板1は、第1の配線導体3aと半導体チップまたはチップ部品等の電子部品との接合を強固なものにすることができる。または、第2の配線導体4aと外部の電気回路の配線導体との半田等による接合を強固なものにすることできる。
また、多数個取りコイル内蔵配線基板10は、めっき層の形成後に、隣接する配線基板領域1a間の切断線Lに沿って切断することによって、個片体のコイル内蔵配線基板1を得ることができる。また、隣接する配線基板領域1aの間に切断溝を設けて切断することによって、多数個取りコイル内蔵配線基板10をコイル内蔵配線基板1の個片体にしてもよい。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
例えば、上記の例では、フェライト層2用のフェライトグリーンシートの上下に第1のガラスセラミック絶縁層3および第2のガラスセラミック絶縁層4用のセラミックグリーンシートを配置して積層体を作製し、この積層体を焼成することによって多数個取りコイル内蔵配線基板10を作製する例について説明したが、先に、フェライトグリーンシートのみで積層体を作製して焼成した後に、その上下にセラミックグリーンシートを積層して、この積層体を焼成することによって多数個取りコイル内蔵配線基板10を作製してもよい。
また、本発明は、上述した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更および改良が可能である。
1 コイル内蔵配線基板
1a 配線基板領域
2 フェライト層
2a コイル用導体
3 第1のガラスセラミック層
3a 第1の配線導体
3b 配線パターン
4 第2のガラスセラミック層
4a 第2の配線導体
5 貫通導体
6 めっき用パターン
6a 第1のめっき用パターン
6b 第2のめっき用パターン
7 ビア導体
10 多数個取りコイル内蔵配線基板
10a 捨て代
L 切断線

Claims (1)

  1. 上面に第1の配線導体が形成された第1のガラスセラミック絶縁層と、下面に第2の配線導体が形成された第2のガラスセラミック絶縁層と、前記第1のガラスセラミック絶縁層と前記第2のガラスセラミック絶縁層との間に設けられた、内部にコイル用導体が埋設されているフェライト層とを含むコイル内蔵配線基板の配線基板領域が複数個縦横に配列されており、外周部に捨て代領域が形成された多数個取りコイル内蔵配線基板であって、隣接する複数の前記配線基板領域に跨って形成された、前記第2の配線導体に電気的に接続された貫通導体と、
    前記第1のガラスセラミック絶縁層の内部に設けられた、前記第1の配線導体と前記貫通導体とに電気的に接続された配線パターンと、
    電解めっき法を用いて前記第1の配線導体および前記第2の配線導体にめっき層を形成するためのめっき用パターンと
    を備え、
    前記めっき用パターンは、前記捨て代領域に設けられた、前記第1の配線導体または前記貫通導体に電気的に接続された第1のめっき用パターンと、前記第1のガラスセラミック絶縁層または前記第2のガラスセラミック絶縁層に設けられた、前記第1の配線導体、前記第2の配線導体または前記配線パターンに電気的に接続された第2のめっき用パターンとを含んでいることを特徴とする多数個取りコイル内蔵配線基板。






























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