JP6235955B2 - 多層セラミック配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のセラミック層を積層してなる基板本体の表面に位置合わせ(アライメント)マークとなる非導通性ビア導体の端面などが露出して配置されている多層セラミック配線基板に関する。
例えば、絶縁基体の表面上に半導体素子などの電子部品を実装するに際し、該電子部品を前記表面における所定の位置に形成されたパッドあるいは上記表面における所定の位置に露出するビア導体の一端面に確実に実装するため、前記ビア導体とは別個に上記表面において画像処理により位置を読み取るべく、上記絶縁基板とは色調が異なる材料からなる位置合わせ(アライメント)マーク用のビア導体を形成した配線基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記配線基板のように、電子部品を実装するための導通用ビア導体の他に、絶縁基体の色調とは異なる色調の材料(例えば、導通用ビア導体と同じWの焼結体)を前記ビアホール内に充填して、位置合わせマーク用のビア導体を形成する場合、かかる2種類のビア導体おける上端面同士の色調が同じになるか、似通った色調となる。その結果、2種類のビア導体の識別が困難となるため、上記ビア導体を位置合わせマークとして使用し難くなる、という問題点があった。
更に、前記2種類のビア導体おける上端面ごとにメッキ層を被覆する場合、位置合わせマーク用のビア導体は、電子部品実装用の導通用ビア導体とは異なり、配線基板の内部に形成された配線層とは、接続されておらず、電気的に独立している。そのため、無電解メッキにより絶縁基体の表面に露出する位置合わせマーク用のビア導体における上端面の色調を、上記導通用ビア導体の上端面における金色系の色調と確実に異なる色調にすることは、困難になる場合があった。
特開平11−163196号公報(第1〜6頁、図1,2)
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、複数の低温焼成セラミック層を積層した基板本体の表面に位置合わせマークとして形成され、前記表面に露出し且つ上記基板本体内の別のビア導体などとは絶縁されている非導通ビア導体の一端面、あるいは該一端面に接続されたパッドの表面の色調を、電子部品実装用の導通用ビア導体の一端面および上記セラミック層の色調と異ならせ、且つ画像処理により確実に識別して読み取れるようにした多層セラミック配線基板を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、低温焼成セラミックからなる基板本体の表面に露出する非導通ビア導体の一端面の面積、あるいは該非導通ビア導体の他端面または上記一端面に接続して形成されるパッドの表面の面積を所定値よりも小さくする、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の多層セラミック配線基板(請求項1)は、低温焼成セラミックからなる複数のセラミック層を積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、該基板本体の表面を形成するセラミック層を厚み方向に沿って貫通し、前記基板本体に形成された別のビア導体とは電気的に導通していない非導通ビア導体と、該非導通ビア導体の両端面の何れか一方に接続され、上記表面に露出するか、あるいは上記セラミック層同士の間に位置するパッドと、を備えた多層セラミック配線基板であって、上記非導通ビア導体およびパッドの導電率は、55.0×106S/m以上であり、上記非導通ビア導体の上記表面に露出する端面の面積が、7.0×10μm2未満であるか、あるいは、上記パッドの上記表面に露出する表面または上記セラミック層同士の間に位置する表面の面積が、4.0×10μm2以下であると共に、上記非導通ビア導体における上記表面に露出する側の端面、あるいは該端面に接続された上記パッドの表面には、少なくともAuメッキ層が被覆されている、ことを特徴とする。
これによれば、前記のような構造の多層セラミック配線基板において、前記非導通ビア導体およびパッドの導電率は、55.0×106S/m以上であり、上記非導通ビア導体の前記表面に露出する端面の面積が、7.0×10μm2未満であるか、あるいは、パッドの上記表面に露出する表面または前記セラミック層同士間側に位置する表面の面積が、4.0×10μm2以下と比較的狭くされている。その結果、上記非導通ビア導体の一端面、あるいは、上記表面に露出するパッドの表面、または前記セラミック層同士の間に位置するパッドの表面における無電解メッキ時の電極電位が低減していたことで、無電解Auメッキによって上記端面や表面ごとに被覆されたAuメッキ層の色調が本来の金(Au)色とは、明らかに異なる色調差の赤褐色などに変化したものとなった、ものと推測される。
従って、CCDカメラなどを用いる画像処理により、基板本体の所定位置に配置され且つ位置合わせマークである前記非導通ビア導体の端面、あるいは前記パッドの表面を、前記セラミック層の表面の色調や別のビア導体である導通用ビア導体の色調と確実に区別して読み取れるので、例えば、前記基板本体の表面上における予定の位置に、所要の電子部品を正確に且つ安定した姿勢で実装可能な多層セラミック配線基板を提供とすることが可能となる。
尚、前記低温焼成セラミックは、例えば、ガラス−セラミックである。
また、前記基板本体の表面および裏面は、相対的な呼称であり、例えば、一方を表面とした際に、他方を裏面と称している。
更に、前記非導通ビア導体およびパッドは、電流が流されず、且つ前記基板本体内の導通用ビア導体や配線層などとの電気的導通がないものである。
また、前記パッドの前記表面とは、前記非導通ビア導体の他端面側で且つ該他端面とは接続されていないセラミック層同士間の表面、あるいは上記非導通ビア導体の一端面に接続され且つ前記基板本体の表面上に露出する表面である。
更に、前記パッドは、平面視において、円形、楕円形、長円形、あるいは任意の形状を呈する。
また、前記Auメッキ層の厚みは、約0.10〜0.12μmの範囲にある。
更に、前記課題において識別可能な色調とは、画像処理時において、前記Auメッキ層の色調ないし色彩が、本来の金色(Au色)または該金色に近似したものを除く色調ないし色彩(例えば、赤褐色または茶褐色)であることを指す。
加えて、前記多層セラミック配線基板は、複数の該配線基板を縦横に隣接して併有する多数個取り用の形態であっても良い。
また、本発明には、前記非導通ビア導体およびパッドは、AgまたはCuからなる、多層セラミック配線基板(請求項2)も含まれる。
これによれば、上記非導通ビア導体およびパッドの導電率が、55.0×106S/m以上であるが、前記非導通ビア導体の端面の比較的狭い面積、あるいは前記パッドの基板本体の表面側に露出する表面あるいは前記セラミック層同士の間に位置する表面の比較的狭い面積であるので、無電解Auメッキによって前記端面や表面ごとに、本来の金色系とは色調差が異なる色調のAuメッキ層が確実に被覆されている。
尚、前記非導通ビア導体およびパッドは、Ag基合金あるいはCu基合金からなるものであっても良い。
更に、本発明には、前記Auメッキ層は、Niメッキ層を介して前記非導通ビア導体の端面または前記パッドの表面に被覆されている、多層セラミック配線基板(請求項3)も含まれる。
これによれば、前記非導通ビア導体の端面、あるいは前記パッドにおける基板本体の表面側に露出する表面に、比較的厚いNiメッキ層を下地層として、極薄く且つ本来の金色系とは色調が異なる色調のAuメッキ層が被覆された多層セラミック配線基板となる。
尚、前記Auメッキ層ないしNiメッキ層は、例えば、無電解メッキにより前記端面または表面に被覆されている。
加えて、本発明には、前記基板本体の表面を形成するセラミック層には、前記別のビア導体である複数の導通用ビア導体が貫通して形成され、該導通用ビア導体ごとにおける前記セラミック層間側の端部には、配線層が接続されている、多層セラミック配線基板(請求項4)も含まれる。
これによれば、前記基板本体の表面に露出する位置合わせマーク用の非導通ビア導体の端面、あるいは前記パッドの表面と共に、同じ基板本体の表面に他端面が配線層に接続された複数の導通用ビア導体の一端面が露出する。これらのうち、非導通ビア導体の端面、あるいは前記パッドの表面は、本来の金色系とは色調が異なる赤褐色などの色調であり、且つ上記導通用ビア導体の一端面は、本来の金色系の色調であるAuメッキ層が被覆されている。そのため、画像処理によって、基板本体の所定位置に配置された上記非導通ビア導体の端面、あるいは前記パッドの表面を、導通用ビア導体の端面や前記セラミック層の表面と確実に区別して読み取れる。従って、例えば、前記基板本体の表面上において、前記非導通ビア導体の一端面の位置を位置決めの基準として、上記複数の導通用ビア導体の位置に、所要の電子部品を正確に実装することが可能となる。
尚、前記導通用ビア導体および配線層は、AgまたはAg基合金、あるいはCuまたはCu基合金からなる。
また、前記配線層は、複数の前記導通用ビア導体と共通に接続する形態のほか、上記導通用ビア導体ごとに個別に接続する形態であっても良い。
更に、前記セラミック層は、3層以上であり、これらのセラミック層間ごとに複数の配線層が個別に配置されると共に、上記セラミック層ごとを貫通し且つ上下の配線層を接続する導通用ビア導体が、上記セラミック層ごとの所定の位置に形成されていても良い。
加えて、前記基板本体の裏面に露出する導通用ビア導体の端面には、本多層セラミック配線基板を搭載すべきプリント基板などのマザーボード側の外部電極と導通用のパッドが接続されていても良い。
本発明による一形態の多層セラミック配線基板を示す平面図。 図1中のX−X線の矢視に沿った部分垂直断面図。 図2中の非導通ビア導体付近における部分拡大断面図。 異なる形態の受けパッドを含む図2と同様な部分垂直断面図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による一形態の多層セラミック配線基板1を示す平面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った部分垂直断面図、図3は、図2中の非導通ビア導体5付近を示す部分拡大断面図である。
上記多層セラミック配線基板1は、図1,図2に示すように、複数のセラミック層C1〜C3を積層してなり、表面および裏面4を有する基板本体2と、該基板本体2の表面3における3つのコーナ付近ごとに上端面(一端面)が露出し且つ上記表面3を形成するセラミック層C1を厚み方向に沿って貫通する3個の非導通ビア導体5と、該非導通ビア導体5ごとの下端面(他端面)に接続され且つセラミック層C1,C2間に位置するパッド7と、を備えている。
前記セラミック層C1〜C3は、低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミック(例えば、アルミナ)からなり、これらの厚みは、約80μmである。
また、前記基板本体2は、互いに平行な表面3、裏面4、およびこれらの四辺間に位置する側面を有し且つ全体が板形状を呈する。
更に、前記非導通ビア導体5およびパッド7は、AgまたはAg基合金、あるいはCuまたはCu基合金からなり、これらの導電率は、55.0×106S/m以上である。尚、上記非導通ビア導体5の直径は、94μm以下(例えば、90μm)である。
加えて、平面視における前記非導通ビア導体5の断面形状および前記パッド7の形状は、円形状を有する。但し、該パッド7の形状は、平面視で長円形状、楕円形状、あるいは矩形状などの非円形状であっても良い。
尚、前記非導通ビア導体5およびパッド7には、電流が流されず、上記基板本体2の表面3に露出する該非導通ビア導体5の上端面を位置合わせマーク(アライメントマーク)として用いるものである。そのため、非導通ビア導体5は、前記基板本体2の表面3における任意の位置に上端面が露出するように、少なくとも1個が配設されていれば良い。また、上記パッド7は、同じセラミック層C1,C2間に形成される次述する配線層13によって生じ得る厚み差に起因する悪影響を解消ないし抑制することを目的として配置されている。
図3に示すように、前記基板本体2の表面3に露出する当該非導通ビア導体5の上端面の平面視による面積A1は、7.0×10μm2未満であり、かかる上端面の全面には、厚みが約2〜5μmのNiメッキ層8を介して、厚みが約0.10〜0.12μmのAuメッキ層9が順次被覆されている。
また、図3に示すように、非導通ビア導体5の下端面に接続されたパッド7のセラミック層C1,C2間側に位置する表面の面積A2は、4.0×10μm2以下とされている。
図1,図2に示すように、前記基板本体2の表面3における中央部側には、縦横3個ずつ合計9個の導通用ビア導体10の上端面が露出し、これらは、上記表面3を形成するセラミック層C1を厚み方向に沿って貫通している。また、基板本体2の厚み方向における中層のセラミックC2および裏面4を形成する最下層のセラミック層C3の適所には、複数ずつの導通用ビア導体11,12が貫通している。上記ビア導体10,11,12は、セラミック層C1,C2間に配置された所定パターンの配線層13、およびセラミック層C2,C3間に配置された所定パターンの配線層14を介して電気的に導通するように接続されている。上記導通用ビア導体10,11,12の直径は、約100μmである。
また、前記基板本体2の表面3に露出する9個の導通用ビア導体10の上端面ごとにも、前記同様の厚みのNiメッキ層8およびAuメッキ層9が全面に被覆されている。尚、これら9個の導通用ビア導体10の上方には、追って、例えば、半導体素子やSAW素子などの電子部品(図示せず)が画像処理を利用して、ロウ付けにより実装することが予定されている。更に、上記導通用ビア導体12ごとの基板本体2の裏面4に露出する下端面には、追って、ロウ材などを介して、プリント基板などのマザーボード(図示せず)の上面に配置された複数の外部接続電極と、導通可能に個別に接続される。
尚、導通用ビア導体10,12の前記基板本体の表面3または裏面4に露出する各端面には、これらの端面ごとの面積を少なくとも7.0×10μm2以上とすることで、前記非導通ビア導体5の上端面と同時に行う無電解メッキにより、所要の厚みのNiメッキ層8と本来の色調のAuメッキ層9とが被覆されている。
以上のような多層セラミック配線基板1によれば、前記非導通ビア導体5およびパッド7の導電率は、55.0×106S/m以上であり、該非導通ビア導体5の前記表面3に露出する上端面の面積A1が7.0×10μm2未満であるか、非導通ビア導体5の下端面に接続されたパッド7のセラミック層C1,C2間側に位置する表面の面積A2が4.0×10μm2以下と比較的狭くされている。そのため、非導通ビア導体5ごとの上端面における無電解メッキ時の電極電位が低減していたことで、無電解Auメッキにより上記端面ごとに被覆されたAuメッキ層9は、本来の金色系とは色調が異なる赤褐色になったものと推測される。
従って、CCDカメラを用いる画像処理によって、基板本体2の所定位置に配置され且つ位置合わせマークである前記非導通ビア導体5ごとの上端面を、前記セラミック層C1の表面3や導通用ビア導体10の上端面と識別して確実に読み取れるので、前記基板本体2の表面3に露出する複数の導通用ビア導体10の上方に、所要の電子部品を正確で安定した姿勢に実装可能することが可能となる。
ここで、前記多層セラミック配線基板1に係る実施例を比較例と共に説明する。
予め、焼成後の厚みが80μmずつで且つガラス−セラミック成分を含む上下2層ずつのグリーンシートを複数組用意した。
次に、焼成前のセラミック層C1用のグリーンシートに穿孔したビアホールの内径を、複数組ごとにより異ならせ、これらのビアホール内ごとに、Ag粉末を含む導電性ペーストを充填して、未焼成の非導通ビア導体5を形成した。
一方、複数組ごとにおける焼成前のセラミック層C2用のグリーンシートの上面おける同じ位置に対し、上記同様の導電性へーストをスクリーン印刷して、平面視の直径が焼成後は約100μmで且つ厚みが焼成後は約17μmとなるような形状および寸法のパッド7を配置した。
次いで、上記非導通ビア導体5が形成されたグリーンシートと、上面に未焼成の上記パッド7が形成された上記グリーンシートとを、同じ条件で積層および熱圧着した後、これらを焼成して、セラミック層c1,c2を備えた表1に示す実施例1〜3および比較例1〜3の多層セラミック基板(試験体)を、各例100個ずつ形成した。尚、各例では、前記非導通ビア導体5の下端面とパッド7の中心部とが接続されていた。
更に、前記各例の多層セラミック基板に対して、同じ条件下で所定のメッキ液中に順次浸漬することにより、無電解Niメッキおよび無電解Auメッキを順次施して、セラミック層C1の表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面ごとに厚みが約3μmのNiメッキ層8および厚みが約0.10μmのAuメッキ層9を順次被覆した。
そして、前記各例の多層セラミック基板ごと表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面に被覆されたAuメッキ層9を、上方から目視により観察して、各例100個ずつにおいて、本来の色調である金色系とは異なる赤褐色などの色調差を有する上端面の総数を、実施例1〜3および比較例1〜3別に計算した。それらの結果を表1に示した。
Figure 0006235955
前記表1によれば、実施例1〜3の多層セラミック基板のように、セラミック層C1の表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面の面積A1が7.0×10μm2未満であったものでは、少なくとも60%以上の割合でAuメッキ層9が本来の色調である金色系とは異なる色調の赤褐色などになる色調差を有していた。
一方、比較例1〜3の多層セラミック基板のように、セラミック層C1の表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面の面積A1が7.0×10μm2以上であったものでは、該面積A1が大きくなるに連れて、Auメッキ層9が本来の金色以外の赤褐色などのような色調差を生じる割合が減少する傾を生じた。
以上のような結果から、前記形態の多層セラミック配線基板1において、基板本体2の表面に露出し、且つ位置合わせマークとなる非導通ビア導体5の上端面の面積A1を、7.0×10μm2未満と規定する本発明の効果が裏付けられた。
前記実施例1と同様にして、焼成後の厚みが80μmずつであり、且つガラス−セラミックからなる複数組のセラミック層C1,C2を積層してなる複数組の多層セラミック基板を用意した。各組の多層セラミック基板において、上層側のセラミック層C1が形成する表面3の同じ位置ごとには、直径が100μmである前記同様の非導通ビア導体5を形成した。また、該ビア導体5の下端面の中心部付近で且つセラミック層C1,C2間の位置に配設したパッド7は、それらのセラミック層C1,C2間側に位置する表面の面積A2を、表2に示すように変化させた実施例4〜6および比較例4〜7の多層セラミック基板を、前記実施例1と同様の方法によって、100個ずつ制作した。
尚、上記受けパッド7の面積A2は、セラミック層C1,C2間側に露出する表面と、その周辺に沿った側面との合計値である。
更に、前記各例の多層セラミック基板に対して、同じ条件下で所定のメッキ液中に順次浸漬することにより、無電解Niメッキおよび無電解Auメッキを順次施して、セラミック層C1の表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面ごとに厚みが約4μmのNiメッキ層8および厚みが約0.10μmのAuメッキ層9を順次被覆した。
そして、前記各例の多層セラミック基板ごと表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面に被覆されたAuメッキ層9を、上方から目視により観察して、各例ごとの100個ずつにおいて、本来の色調である金色系ではなく、例えば、赤褐色のような色調差を有する上端面の総数を、実施例4〜6および比較例4〜7別に計算した。それらの結果を表2に示した。
Figure 0006235955
前記表2によれば、実施例4〜6の多層セラミック基板のように、前記パッド7ごとのセラミック層C1,C2間側に位置する表面の面積A2が4.0×10μm2以下であったものでは、各例の100個の殆どにおいて、Auメッキ層9が本来の金色系とは色調が異なる色調差である赤褐色系を呈していた。
一方、比較例4〜7の多層セラミック基板のように、前記パッド7ごとのセラミック層C1,C2間側に露出する表面の面積A2が4.0×10μm2以上であったものでは、100個全てがAuメッキ層9が本来の金色系の色調であった。
以上のような結果は、非導通ビア導体5とパッド7との全体積によっても、基板本体2の表面3に露出する非導通ビア導体5の上端面における前記無電解メッキ時の電極電位が減少したことに起因したものと推測される。
前記表2の結果によれば、前記形態の多層セラミック配線基板1において、パッド7のセラミック層C1,C2間側に位置する表面の面積A2を、4.0μm2以以下と規定する本発明の効果が裏付けられた。
図4は、前記同様の基板本体2において、その表面3を形成するセラミック層C1を貫通する非導通ビア導体5の上端面に接続され、且つ上記表面3側に露出するパッド6を形成した多層セラミック配線基板1を示す垂直断面図である。
図4に示すように、上記パッド6の上記表面3側に露出する面積A2も、前記実施例2と同様に4.0×10μm2以下とすることで、該パッド6に接続される非導通ビア導体5の直径および厚みを一定値としても、前記実施例1と同様にして、上記パッド6の表面に、金色系とは異なる色調差を有するAuメッキ層9を被覆することが可能である。
尚、前記導通用ビア導体10,12の基板本体2の表面3または裏面4に露出各端面にも、前記パッド6の表面に施す無電解メッキと同時に、前記同様のNiメッキ層8および本来の色調のAuメッキ層9が順次被覆されている。
また、図4中における左側の破線で示すように、前記非導通ビア導体5の下端面側に、セラミック層C1,C2間に形成する前記パッド7を更に接続した形態としても良い。
更に、図4中における右側の破線で示すように、前記基板本体2の表面3に露出する前記導通用ビア導体10の上端面、および上記基板本体2の裏面4に露出する前記導通用ビア導体12の下端面には、これらに接続する実装用のパッド15および接続用のパッド16の少なくとも一方を設けた形態としても良い。該パッド15,16の表面には、前記パッド6と同時に電解メッキが施され、本来の金色系の色調を呈するAuメッキ層9が被覆される。
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記基板本体は、2層あるいは4層以上のセラミック層を積層したものであっても良い。
また、前記非導通ビア導体の平面における断面は、楕円形、長円形、ほぼ正方形あるいは長方形の矩形状であっても良い。
更に、前記非導通ビア導体5は、前記基板本体2の表面3において、複数の導通用ビア導体10に近接した位置、あるいは該複数の導通用ビア導体10に囲まれた位置などに配設されていても良い。
また、前記非導通ビア導体5は、前記基板本体2の裏面4側に下端面が露出するように、基板本体2を構成する最下層のセラミック層C3を貫通して形成しても良い。この場合、基板本体2の表面3および裏面4の双方に端面が露出するように非導通ビア導体5を個別に配置した形態としても良い。
加えて、前記基板本体の表面3は、前記導通用ビア導体10の上端面が底面に露出する直方体形状のキャビティまたは凹部が開口している形態とし、例えば、該キャビティの底面に複数の同通用ビア導体の上端面を露出させ、且つ前記底面またし上記キャビティを囲む表面に非導通ビア導体の上端面を露出させても良い。
本発明によれば、複数の低温焼成セラミック層を積層した基板本体の表面に位置合わせマークとして形成され、上記表面に露出し且つ基板本体内の配線層などとは絶縁されている非導通ビア導体の一端面、あるいは該一端面に接続された受けパッドの表面の色調を、電子部品実装用の導通用ビア導体の一端面および上記セラミック層の色調と異ならせ、且つ画像処理により確実に識別して読み取れるようにした多層セラミック配線基板を確実に提供できる。
1……………多層セラミック配線基板
2……………基板本体
3,4………表面
5……………非導通ビア導体
6,7………パッド
8……………Niメッキ層
9……………Auメッキ層
10…………導通用ビア導体(別のビア導体)
13…………配線層
C1〜C3…セラミック層

Claims (4)

  1. 低温焼成セラミックからなる複数のセラミック層を積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、
    上記基板本体の表面を形成するセラミック層を厚み方向に沿って貫通し、前記基板本体に形成された別のビア導体とは電気的に接続されていない非導通ビア導体と、
    上記非導通ビア導体の両端の何れか一方に接続され、上記表面に露出するか、あるいは上記セラミック層同士の間に位置するパッドと、を備えた多層セラミック配線基板であって、
    上記非導通ビア導体およびパッドの導電率は、55.0×106S/m以上であり、上記非導通ビア導体の上記表面に露出する端面の面積が、7.0×10μm2未満であるか、あるいは、上記パッドの上記表面に露出する表面または上記セラミック層同士の間に位置する表面の面積が、4.0×10μm2以下であると共に、
    上記非導通ビア導体における上記表面に露出する側の端面、あるいは該端面に接続された上記パッドの表面には、少なくともAuメッキ層が被覆されている、
    ことを特徴とする多層セラミック配線基板。
  2. 前記非導通ビア導体およびパッドは、AgまたはCuからなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の多層セラミック配線基板。
  3. 前記Auメッキ層は、Niメッキ層を介して前記非導通ビア導体の端面または前記パッドの表面に被覆されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の多層セラミック配線基板。
  4. 前記基板本体の表面を形成するセラミック層には、前記別のビア導体である複数の導通用ビア導体が貫通して形成され、該導通用ビア導体ごとにおける前記セラミック層間側の端部には、配線層が接続されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の多層セラミック配線基板。
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