JP2015068445A - 車両の電動制動装置 - Google Patents

車両の電動制動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015068445A
JP2015068445A JP2013204696A JP2013204696A JP2015068445A JP 2015068445 A JP2015068445 A JP 2015068445A JP 2013204696 A JP2013204696 A JP 2013204696A JP 2013204696 A JP2013204696 A JP 2013204696A JP 2015068445 A JP2015068445 A JP 2015068445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connector
terminal
electric
vehicle
electric motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013204696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6198549B2 (ja
Inventor
智徳 勝山
Tomonori Katsuyama
智徳 勝山
真一郎 幽谷
Shinichiro Kasuya
真一郎 幽谷
平田 聡
Satoshi Hirata
聡 平田
基司 鈴木
Motoji Suzuki
基司 鈴木
謙一 池谷
Kenichi Iketani
謙一 池谷
工藤 剛通
Takemichi Kudo
剛通 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Yazaki Corp
Original Assignee
Advics Co Ltd
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd, Yazaki Corp filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2013204696A priority Critical patent/JP6198549B2/ja
Priority to EP14186749.9A priority patent/EP2853455B1/en
Priority to US14/499,793 priority patent/US9382959B2/en
Publication of JP2015068445A publication Critical patent/JP2015068445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6198549B2 publication Critical patent/JP6198549B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • F16D65/16Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake
    • F16D65/18Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake adapted for drawing members together, e.g. for disc brakes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/74Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with electrical assistance or drive
    • B60T13/741Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with electrical assistance or drive acting on an ultimate actuator
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2121/00Type of actuator operation force
    • F16D2121/18Electric or magnetic
    • F16D2121/24Electric or magnetic using motors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/18Mechanical mechanisms
    • F16D2125/20Mechanical mechanisms converting rotation to linear movement or vice versa
    • F16D2125/34Mechanical mechanisms converting rotation to linear movement or vice versa acting in the direction of the axis of rotation
    • F16D2125/40Screw-and-nut
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/18Mechanical mechanisms
    • F16D2125/44Mechanical mechanisms transmitting rotation
    • F16D2125/46Rotating members in mutual engagement
    • F16D2125/48Rotating members in mutual engagement with parallel stationary axes, e.g. spur gears

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

【課題】 コネクタを介して、電力、及び/又は、信号が供給される車両の電動制動装置において、飛び石等に対する信頼性向上を図るのに有効な技術を提供する。【解決手段】 車両の電動制動装置は、車輪(WHL)に割り当てられるブレーキキャリパ(CPR)と、ブレーキキャリパ(CPR)に設けられ、車輪(WHL)に固定されて車輪(WHL)とともに回転する回転部材(KTB)に対して摩擦部材(MSB)を押圧するように駆動される押圧部材(PSN)と、押圧部材(PSN)を駆動するための動力源である電気モータ(MTR)と、車両の車体(BDY)に固定される電力源(BAT,ALT)から電気モータ(MTR)に電力を供給する電力線(PWL)と、電力線(PWL)を中継するコネクタ(CNC)と、を備え、コネクタ(CNC)は、いずれも金属製の一方のターミナル及び他方のターミナルを互いに接合するためのターミナル接合部を備え、ターミナル接合部がブレーキキャリパ(CPR)の内部に位置する。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に搭載される電動制動装置に関する。
下記特許文献1には、「ブレーキ装置のブレーキ力発生部に電気回路部を取り付けた一体構造のブレーキの制御装置において、耐振性と耐熱性を向上する」ことを目的に、「回路側ケースに開口を設け、開口内の空間に接続部を配置した構造」について記載されている。この特許文献1には、さらに、「電源線、及び、第1信号線が設けられたハーネスと電気回路部とがコネクタで接続されること(図8を参照)」、「コネクタとカバーとが一体となっていること(図9を参照)」が記載されている。
特開2007−232045号公報
ところで、この特許文献1に記載されているような、車輪に電気モータと駆動回路が設けられ、これらに車体側から電力供給されることによって制動トルクを発生する電動制動装置では、耐振性、耐熱性の向上のみならず、飛び石等に対する配慮、及び、防水性の向上が切望されている。例えば、車両が未舗装路を走行する場合には、車輪の回転によって、小石等が跳ね上げられ、ホイールハウス内の各部材に衝突する。また、各部材が濡れた場合、水分が凹部や隅部に長期に留まり、徐々に装置の内部に侵入していく。特に、コネクタを介して、電力、及び/又は、制御信号が供給される場合には、コネクタ周辺での飛び石、浸水への対策が重要となる。
そこで本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、コネクタを介して、電力、及び/又は、信号が供給される車両の電動制動装置において、飛び石等に対する信頼性向上を図るのに有効な技術を提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係る、車両の電動制動装置は、ブレーキキャリパ(CPR)と、押圧部材(PSN)と、電気モータ(MTR)と、電力線(PWL)と、コネクタ(CNC)と、を備える。ブレーキキャリパ(CPR)は、車輪(WHL)に割り当てられる。押圧部材(PSN)は、ブレーキキャリパ(CPR)に設けられる。この押圧部材(PSN)は、車輪(WHL)に固定されて車輪(WHL)とともに回転する回転部材(KTB)に対して摩擦部材(MSB)を押圧するように駆動される。電気モータ(MTR)は、押圧部材(PSN)を駆動するための動力源である。電力線(PWL)は、車両の車体(BDY)に固定される電力源(BAT,ALT)から電気モータ(MTR)に電力を供給する。コネクタ(CNC)は、電力線(PWL)を中継する。このコネクタ(CNC)は、いずれも金属製の一方のターミナル(TP1)及び他方のターミナル(TP2)を互いに接合するためのターミナル接合部(Sgp)を備え、ターミナル接合部(Sgp)がブレーキキャリパ(CPR)の内部に位置する。
本発明に係る、別の形態の車両の電動制動装置は、ブレーキキャリパ(CPR)と、押圧部材(PSN)と、電気モータ(MTR)と、信号線(SGL)と、コネクタ(CNC)と、を備える。信号線(SGL)は、車両の車体(BDY)に設けられる第1電気回路(ECU,ECV)とブレーキキャリパ(CPR)に設けられる第2電気回路(DRV,DFB,DMK)との間の通信を行う。コネクタ(CNC)は、信号線(SGL)を中継するものである。このコネクタ(CNC)は、いずれも金属製の一方のターミナル(TS1)及び他方のターミナル(TS2)を互いに接合するためのターミナル接合部(Sgs)を備え、ターミナル接合部(Sgs)がブレーキキャリパ(CPR)の内部に位置する。
上記の各電動制動装置によれば、コネクタ(CNC)を構成するオス側コネクタとメス側コネクタとの組み合わせが、ブレーキキャリパ(CPR)の内部にて互いに接合される(嵌め合わされる)。このため、飛び石等に対応して個別に保護カバー(プロテクタ)等を設ける必要がなく、ブレーキキャリパ(CPR)自体がコネクタ(CNC)の保護部材となる。さらに、コネクタ(CNC)のうちブレーキキャリパ(CPR)の外部に露出する部位の大きさを必要最低限に抑えることができ、コネクタ(CNC)、特に、ターミナル接合部(Sgp,Sgs)がダメージを受ける蓋然性が低減され得る。また、ターミナル接合部(Sgp,Sgs)がブレーキキャリパ(CPR)の内部に配置されるため、ブレーキキャリパ(CPR)の表面からターミナル接合部(Sgp,Sgs)まで水が浸入する浸入経路の長さを延ばすことが可能になる。その結果、ターミナル接合部(Sgp,Sgs)の防水性が向上され得る。
上記の各電動制動装置では、ブレーキキャリパ(CPR)は、ターミナル接合部(Sgp,Sgs)を収容するための空間を有するケース部材(CAS)を含み、コネクタ(CNC)は、ケース部材(CAS)の空間に配置された一方のターミナル(TP1,TS1)に、ケース部材(CAS)に貫通状に設けられた開口部(Kkb)を通じてケース部材(CAS)の空間に導入された他方のターミナル(TP2,TS2)が接合されることによって、ターミナル接合部(Sgp,Sgs)が形成されるのが好ましい。ここで、ケース部材(CAS)は、ブレーキキャリパ(CPR)の一部分であって、内部に収納空間をもつ箱型構造の部材として構成され得る。このため、ブレーキキャリパ(CPR)の一部分であるケース部材(CAS)自体がコネクタ(CNC)の保護部材となる。また、ブレーキキャリパ(CPR)の表面からケース部材(CAS)の開口部(Kkb)を通じてターミナル接合部(Sgp,Sgs)まで水が浸入する浸入経路の長さを延ばすことが可能になる。
以上のように、本発明によれば、コネクタを介して、電力、及び/又は、信号が供給される車両の電動制動装置において、特にコネクタのターミナル接合部を好適な位置に配置する技術によって、飛び石等に対する信頼性向上を図ることが可能になった。
図1は電動制動装置の第1の実施態様を説明するための全体構成図である。 図2は電力線PWL、信号線SGL、コネクタCNC、駆動回路DRV、及び、電気モータMTRについて、詳細に説明するための機能ブロック図である。 図3はコネクタCNCの配置状態(第1の実施態様)を説明するための断面図である。 図4はコネクタCNCの他の配置状態(第2の実施態様)を説明するための断面図である。 図5はキャリパCPRに対するコネクタCNC、及び、駆動回路DRVの搭載状態を説明するための部分断面図である。 図6は電動制動装置が車両の左後輪に搭載される場合の、回転部材KTB、ケース部材CAS、基準平面Mrf、及び、コネクタCNCの相対的な位置関係を説明するための概略図である。 図7は電動制動装置の第2の実施態様を説明するための全体構成図である。
以下に、本発明に係る電動制動装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明に係る電動制動装置(第1の実施態様)を備える車両には、制動操作部材BP、制動操作量取得手段BPA、電子制御ユニットECU、電力源BAT,ALT、及び、制動手段(ブレーキアクチュエータ)BRKが設けられる。この電動制動装置は、車両の車輪WHLに制動トルクを発生させるための装置である。
制動操作部材BPは、運転者が車両を減速するために操作する部材である。運転者によるこの制動操作部材BPの操作に応じて、制動手段BRKによって車輪WHLの制動トルクが調整される。その結果として、車輪WHLに制動力が発生され、走行中の車両が減速される。典型的には運転者のブレーキペダル踏力によって作動するブレーキペダルがこの制動操作部材BPに相当する。
制動操作量取得手段BPAは、制動操作部材BPに設けられる。この制動操作量取得手段BPAによって、運転者による制動操作部材BPの操作量(制動操作量)Bpaが取得(検出)される。この制動操作量取得手段BPAとして、マスタシリンダの圧力を検出するセンサ(圧力センサ)、制動操作部材BPの操作力を検出するセンサ(ブレーキペダル踏力センサ)、及び、制動操作部材BPの変位量を検出するセンサ(ブレーキペダルストロークセンサ)のうちの少なくとも1つが採用される。従って、制動操作量Bpaは、マスタシリンダ圧、ブレーキペダル踏力、及び、ブレーキペダルストロークのうちの少なくとも1つに基づいて演算される。演算された制動操作量Bpaは、電子制御ユニットECU(具体的には、電子制御ユニットECUに設けられるプロセッサCPUb)に入力される。
電子制御ユニットECUは、プロセッサCPUbを含む電気回路(プリント基板)を備え、車体BDYに固定される。ここで、「プロセッサ」は、演算処理を実行する電子回路であって、「CPU(Central Processing Unit)」である。また、「プリント基板」は、集積回路、抵抗器、コンデンサ等の電子部品がその表面に固定され、電子部品間が配線で接続されることによって電子回路を構成する板状部品である。電子制御ユニットECUは、「第1電気回路」に相当する。電子制御ユニットECUのプロセッサCPUb内には、目標信号演算手段FBTがプログラムされる。目標信号演算手段FBTによって、目標押圧力(目標値)Fbtが演算される。電子制御ユニットECUから、制動手段BRKの電気モータMTRを駆動するための目標値(駆動信号)Fbtが、駆動回路DRVに出力される。目標押圧力Fbtは、信号線SGLを経由して、駆動回路DRVに送信される。電子制御ユニットECUを経由して、蓄電池(バッテリ)BAT等から電気モータMTRを駆動するための電力が駆動回路DRVに供給される。
蓄電池(バッテリ)BAT及びオルタネータ(発電機)ALTは、電子制御ユニットECU、駆動回路DRV、及び、電気モータMTRに電力を供給する電力源を構成する。電力源BAT,ALTは、車体BDYに固定される。蓄電池BATの蓄電量が減少した場合には、オルタネータALTによって、蓄電池BATが充電される。電力源BAT,ALTからの電力(電流)が、電力線PWLを経由して、駆動回路DRV(最終的には、MTR)に供給される。
目標押圧力演算ブロック(目標信号演算手段)FBTでは、摩擦部材(ブレーキパッド)MSBが回転部材(ブレーキディスク)KTBを押す力(押圧力)に関する目標押圧力(目標信号)Fbtが演算される。目標押圧力演算ブロックFBTは、制御アルゴリズムであり、電子制御ユニットECU内のプロセッサCPUbにプログラムされる。目標信号Fbtは、制動操作量Bpa、及び、予め設定された演算マップCHfbに基づいて演算される。目標信号Fbtは、信号線SGLを介して、車輪WHLに固定される駆動回路DRVに送信される。
制動手段(ブレーキアクチュエータ)BRKは、車輪WHLに設けられ、車輪WHLに制動トルクを与え、制動力を発生させる。例えば、車両は、走行中に、制動手段BRKによって減速される。制動手段BRKは、ブレーキキャリパCPR、押圧部材PSN、電気モータMTR、位置取得手段MKA、減速機GSK、シャフト部材SFT、ねじ部材NJB、押圧力取得手段FBA、駆動回路DRV、及び、コネクタCNCを含む。
ブレーキキャリパ(単に、「キャリパ」ともいう)CPRは、車輪WHLに割り当てられる。キャリパCPRが本発明の「ブレーキキャリパ」に相当する。キャリパCPRとして、浮動型キャリパが採用され得る。キャリパCPRは、2つの摩擦部材(ブレーキパッド)MSBを介して、回転部材(ブレーキディスク)KTBを挟み込むように構成される。キャリパCPRは、箱型構造にて構成される。具体的には、キャリパCPRは、内部に空間(スペース)をもち、この空間に各種部材(駆動回路DRV等)が収納される。キャリパCPRの箱型構造を有する部分が、ケース部材CASと称呼される。ケース部材CASは、キャリパCPRの一部であって、その内部が空洞になっている。キャリパCPRとケース部材CASとの関係においては、両者が一体として形成された構造、又は、別々に形成されたものが組み合わされた構造が採用され得る。
キャリパCPRの内部にて、押圧部材PSN(ブレーキピストン)が、車輪WHLに固定されて車輪WHLとともに回転する回転部材KTBに対して摩擦部材MSBを押圧するように駆動される(前進、又は、後退する)。押圧部材PSNの駆動によって摩擦部材MSBが回転部材KTBに押し付けられて摩擦力が発生する。押圧部材PSNが本発明の「押圧部材」に相当する。例えば、押圧部材PSNは円筒形状をもち、中心軸Jpsをもつ。従って、押圧部材PSNは、中心軸Jpsの方向に駆動され、中心軸Jpsは駆動軸とも称呼される。押圧部材PSNの駆動は、動力源である電気モータMTRの動力によって行われる。具体的には、電気モータMTRの出力(モータ軸まわりの回転動力)が、減速機GSKを介して、シャフト部材SFTに伝達される。そして、シャフト部材SFTの回転動力(シャフト軸まわりのトルク)が、動力変換部材NJBによって、直線動力(押圧部材の軸方向の推力)に変換され、押圧部材PSNに伝達される。その結果、押圧部材PSNが、回転部材KTBに対して移動(前進、又は、後退)する。ここで、押圧部材PSNの中心軸(駆動軸)Jpsと、SFTの回転軸とは一致する。押圧部材PSNの移動によって、摩擦部材MSBが回転部材KTBを押す力(押圧力)が調整される。回転部材KTBは車輪WHLに固定されているので、摩擦部材MSBと回転部材KTBとの間に摩擦力が発生し、車輪WHLの制動力が調整される。
電気モータMTRは、押圧部材PSNを駆動するための動力源である。電気モータMTRが本発明の「電気モータ」に相当する。例えば、電気モータMTRとして、ブラシ付モータ、又は、ブレシレスモータが採用され得る。電気モータMTRの回転方向において、正転方向が、摩擦部材MSBが回転部材KTBに近づいていく方向(押圧力が増加し、制動トルクが増加する方向)に相当し、逆転方向が、摩擦部材MSBが回転部材KTBから離れていく方向(押圧力が減少し、制動トルクが減少する方向)に相当する。電力源BAT,ALTから電気モータMTRへの電力は、電力線PWL、及び、コネクタCNCを介して供給される。
位置取得手段MKAは、電気モータMTRのロータ(回転子)の位置(回転角)Mkaを取得(検出)する。例えば、回転角センサによって位置取得手段MKAが構成される。位置取得手段MKA内には、電気回路DMK(「第2電気回路」に相当する)が含まれ、検出した位置Mkaを電気信号に変換して、送信する。例えば、位置取得手段MKAは、電気モータMTRの内部であって、回転子、及び、整流子と同軸に設けられる。即ち、位置取得手段MKAは、電気モータMTRの回転軸上に設けられる。検出された実際の位置(例えば、回転角)Mkaは、駆動回路DRV(具体的には、駆動回路DRV内のプロセッサCPUw)に入力される。
減速機GSK、シャフト部材SFT、及び、ねじ部材NJBは、電気モータMTRの動力を押圧部材PSNに伝達するための動力伝達機構を構成する。減速機GSKは、電気モータMTRの動力において、回転速度を減じて、シャフト部材SFTに出力する。電気モータMTRの回転出力(トルク)が、減速機GSKの減速比に応じて増加され、シャフト部材SFTの回転力(トルク)が得られる。例えば、減速機GSKは、歯車伝達機構であって、小径歯車SKH、及び、大径歯車DKHにて構成される。また、減速機GSKとして、ベルト、チェーン等の巻き掛け伝達機構、或いは、摩擦伝達機構が採用され得る。シャフト部材SFTは、回転軸部材であって、減速機GSKから伝達された回転動力をねじ部材NJBに伝達する。ねじ部材NJBは、シャフト部材SFTの回転動力を、直線動力に変換する動力変換部材(回転・直動変換機構)である。例えば、ねじ部材NJBとして、滑りねじ(台形ねじ等)、又は、転がりねじ(ボールねじ等)が採用され得る。
押圧力取得手段(軸力センサ)FBAは、押圧部材PSNが摩擦部材MSBを押す力(押圧力)Fbaを取得(検出)する。押圧力取得手段FBA内には、電気回路DFB(「第2電気回路」に相当する)が含まれ、押圧力取得手段FBAは、検出した押圧力Fbaを電気信号に変換して、送信する。検出された実際の押圧力Fbaは、駆動回路DRV(具体的には、DRV内のCPUw)に入力される。例えば、押圧力取得手段FBAは、シャフト部材SFTとキャリパCPRとの間に設けられる。即ち、押圧力取得手段FBAは、シャフト部材SFTの回転軸上に設けられ、キャリパCPRに固定される。
駆動回路DRVは、電気モータMTRの駆動用の電気回路(プリント基板)であり、「第2電気回路」に相当する。駆動回路DRVには、プロセッサ(演算処理装置)CPUw、及び、ブリッジ回路HBRが設けられる。プロセッサCPUwには、制御手段CTL(制御アルゴリズム)がプログラムされている。駆動回路DRVによって、目標押圧力(目標信号)Fbtに基づいて、電気モータMTRが駆動され、その出力が制御される。目標信号Fbtは、信号線SGL、及び、コネクタCNCを介して、電子制御ユニットECU(プロセッサCPUb)から駆動回路DRV(プロセッサCPUw)に送信される。目標信号Fbtの伝達経路は、「電子制御ユニットECU(目標押圧力演算ブロックFBT)→信号線SGL→コネクタCNC→信号線SGL→駆動回路DRV(CPUw)」である。駆動回路DRVは、ケース部材CAS(キャリパCPRの一部)の内部に配置(固定)される。電気経路(送電系経路)において、駆動回路DRVは、コネクタCNCからMTRまでの途中に設けられる。従って、給電経路は、「電力源BAT,ALT→電子制御ユニットECU→電力線PWL(第1電力線PWLa)→コネクタCNC→電力線PWL(第2電力線PWLb)→駆動回路DRV(ブリッジ回路HBR)→電力線PWL(第3電力線PWLc)→電気モータMTR」である。
コネクタ(Connector)CNCは、金属製の端子(ターミナル)が樹脂等の絶縁体で固定されたもので、部品間、又は、配線(ケーブル、ハーネス)と部品との間を接続し、電力、及び/又は、信号を相互にやり取りする。具体的には、コネクタCNCは、電力線PWL、及び、信号線SGLのうちで少なくとも一方を中継するように、車輪WHL側のケース部材CAS(キャリパCPRの一部)に設けられる。コネクタCNCが本発明の「コネクタ」に相当する。コネクタCNCは、駆動回路DRV上に固定され得る。部品点数を削減するため、コネクタCNCが、給電(電力線PWLを中継)、及び、送信(信号線SGLを中継)の共用とされ得る。
ここで図2を参照しつつ、前記の電力線PWL、信号線SGL、コネクタCNC、駆動回路DRV、及び、電気モータMTRについて、詳細に説明する。
電力線PWLは、電力源BAT,ALTから電気モータMTRに、電力を供給するための一連の電気経路である。電力線PWLは、ケース部材CASに設けられるコネクタCNCによって中継される。電力線PWLは、電力源BAT,ALTから電子制御ユニットECUを経由してコネクタCNCまでの電気経路である電力線(第1電力線)PWLa、コネクタCNCから駆動回路DRVまでの電気経路である電力線(第2電力線)PWLb、駆動回路DRV内の電気経路、及び、駆動回路DRVから電気モータMTRまでの電気経路である電力線(第3電力線)PWLcにて構成される。第1電力線PWLaとして、2本の電線がねじり合わされて形成されるツイストペアケーブル(Twisted Pair Cable)が採用され得る。ツイストペアケーブルでは、単なる平行ケーブルに比べ、ケーブルからの電磁波の放出が減少されるため、電子制御システムへの電磁波の影響が抑制され得る。第2電力線PWLb、及び、第3電力線PWLcのうちの少なくとも1つに、バスバー(Bus Bar、導電体として機能する金属製の棒)が採用され得る。バスバーの配線抵抗は小さいため、電圧降下が僅かであり、効率良く電気モータMTRが駆動され得る。さらに、バスバーには、絶縁被覆が不要であるため、放熱性が高く、大電流化への対応が容易になり得る。
信号線SGLは、電子制御ユニットECU(第1電気回路)から駆動回路DRV(第2電気回路)への電気モータMTRを制御するための目標信号(目標押圧力)Fbtを伝達(送信)する、一連の信号伝達経路である。即ち、信号線SGLは、電子制御ユニットECU(第1電気回路)と駆動回路DRV(第2電気回路)との間の通信を行う。信号線SGLが本発明の「信号線」に相当する。信号線SGLは、ケース部材CASに設けられるコネクタCNCによって中継される。信号線SGLとして、シリアル通信バスが採用され得る。シリアル通信バスは、1つの通信経路内で、直列的に1ビットずつデータ送信される通信方法である。例えば、シリアル通信バスとして、CAN(Controller Area Network)バスが採用され得る。信号線SGLは、電子制御ユニットECUのプロセッサCPUb(具体的には、プロセッサCPUbにプログラムされる目標押圧力演算ブロックFBT)からコネクタCNCまでの通信経路である通信線(第1信号線)SGLa、及び、コネクタCNCから駆動回路DRVのプロセッサCPUw(具体的には、プロセッサCPUwにプログラムされる指示通電量演算ブロックIST等)までの通信経路である通信線(第2信号線)SGLbにて構成される。電力線PWLと同様に、通信線SGLbとして、バスバーが採用され得る。電力線PWL、及び、信号線SGLを総称して、配線(ケーブル、ハーネス)と称呼する。
コネクタCNCは、第1コネクタCN1、及び、第2コネクタCN2の組み合わせで構成される。コネクタCNCは、給電用の電力線PWL、及び、送信用の信号線SGLを共用で中継する。また、電力線PWLを中継するコネクタと、信号線SGLを中継するコネクタとが、別々に設けられ得る。従って、コネクタCNCは、電力線PWL、及び、信号線SGLのうちの少なくとも一方を中継する。コネクタCNCは、キャリパCPRの一部であるケース部材CASの表面に設けられる。
駆動回路DRVは、電気モータMTRを駆動するための電気回路(プリント基板)であって、目標押圧力Fbtに基づいて、電気モータMTRへの通電状態を制御し、電気モータMTRの出力と回転方向とを調整する。駆動回路DRVは、ブリッジ回路HBR、通電量取得手段IMA、及び、制御手段CTLにて構成される。
図2には、電気モータMTRとしてブラシ付モータ(単に、「ブラシモータ」ともいう)が採用される場合の駆動回路DRVの一例が示されている。この駆動回路DRVは、制御手段CTL、ブリッジ回路HBR、及び、通電量取得手段IMAにて構成される。駆動回路DRVは、キャリパCPRの一部であるケース部材CASの内部に収納され、そこに固定されている。駆動回路DRVには、コネクタCNCが固定され、バスバー(電力線PWLbに相当する)を介して電気的に接続される。また、駆動回路DRVと電気モータMTRとは、バスバー(電力線PWLcに相当する)を介して電気的に接続される。
ブリッジ回路HBRは、スイッチング素子S1乃至S4によって構成される。スイッチング素子S1乃至S4は、電気回路の一部をON(通電)/OFF(非通電)できる素子である。例えば、スイッチング素子として、MOS−FET、IGBTが用いられる。ブリッジ回路HBRは、双方向の電力源を必要とすることなく、単一の電力源で電気モータへの通電方向が変更され、電気モータの回転方向(正転方向、又は、逆転方向)が制御され得る回路である。具体的には、スイッチング素子S1〜S4は、制御手段CTL(スイッチング制御ブロックSWTからの信号)によって駆動され、夫々のスイッチング素子の通電/非通電の状態が切り替えられることによって、電気モータMTRの回転方向と出力トルクとが調整される。ブラシレスモータが採用される場合、ブリッジ回路HBRは、6つのスイッチング素子によって構成される。ブラシ付モータの場合と同様に、デューティ比Dutに基づいて、スイッチング素子の通電状態/非通電状態が制御される。ブラシレスモータでは、位置取得手段MKAによって、電気モータMTRのロータ位置(回転角)Mkaが取得される。そして、実際のロータ位置Mkaに基づいて、3相ブリッジ回路を構成する6つのスイッチング素子が制御される。スイッチング素子によって、ブリッジ回路のU相、V相、及びW相のコイル通電量の方向(即ち、励磁方向)が順次切り替えられて、電気モータMTRが駆動される。ブラシレスモータの回転方向(正転、或いは、逆転方向)は、ロータと励磁する位置との関係によって決定される。
通電量取得手段(例えば、電流センサ)IMAが、駆動回路DRVに設けられる。通電量取得手段IMAは、電気モータMTRへの実際の通電量(例えば、実際に電気モータMTRに流れる電流)Imaを取得(検出)する。
制御手段CTLは、目標押圧力(目標値)Fbtに基づいて、電気モータMTRへの通電状態(最終的には電流の大きさと方向)を制御する。制御手段CTLは、制御アルゴリズムであり、駆動回路DRV内のプロセッサCPUwにプログラムされる。制御手段CTLは、指示通電量演算ブロックIST、押圧力フィードバック制御ブロックIPT、通電量調整演算ブロックIMT、パルス幅変調ブロックPWM、及び、スイッチング制御ブロックSWTにて構成される。
指示通電量演算ブロックISTは、目標押圧力Fbt、及び、予め設定された演算特性(演算マップ)CHs1,CHs2に基づいて、指示通電量Istを演算する。指示通電量Istは、目標押圧力Fbtが達成されるための、電気モータMTRへの通電量の目標値である。指示通電量Istの演算マップは、制動手段BRKのヒステリシスを考慮して、2つの特性CHs1,CHs2で構成されている。通電量とは、電気モータMTRの出力トルクを制御するための状態量(変数)である。電気モータMTRは電流に概ね比例するトルクを出力するため、通電量の目標値として電気モータMTRの電流目標値が用いられ得る。また、電気モータMTRへの供給電圧を増加すれば、結果として電流が増加されるため、目標通電量として供給電圧値が用いられ得る。さらに、パルス幅変調におけるデューティ比によって供給電圧値が調整され得るため、このデューティ比が通電量として用いられ得る。
押圧力フィードバック制御ブロックIPTは、目標押圧力(目標値)Fbt、及び、実押圧力(実際値)Fbaに基づいて、押圧力フィードバック通電量Iptを演算する。押圧力フィードバック通電量Iptは、目標押圧力Fbtと実押圧力Fbaとの偏差(押圧力偏差)ΔFb、及び、予め設定される演算特性(演算マップ)CHpに基づいて演算される。指示通電量Istは目標押圧力Fbtに相当する値として演算されるが、制動手段BRKの効率変動により目標押圧力Fbtと実押圧力Fbaとの間に誤差が生じる場合がある。そこで、指示通電量Istが、上記の誤差を減少するように決定される。押圧力フィードバック制御ブロックIPTでは、押圧力取得手段FBAにて取得される実押圧力Fbaに加えて、ロータ位置Mkaが利用されて、最終的な実押圧力Fbaが決定され得る。具体的には、ロータ位置Mkaに基づいて演算される変位に剛性値Gcp(キャリパCPR、摩擦部材MSBの剛性に相当する値)が乗算されて、推定押圧力Fbeが演算される。そして、押圧力取得手段FBAの検出値、及び、推定押圧力Fbeに基づいて、最終的な実押圧力Fbaが演算される。例えば、K1を係数(所定値)とすると、Fba=K1×(押圧力取得手段FBAの検出値)+(1−K1)×Fbeなる式に基づいて最終的な実押圧力Fbaが演算され得る。さらに、押圧力フィードバック制御ブロックIPTでは、ロータ位置Mkaのみに基づいて、押圧力フィードバック制御が実行され得る。具体的には、ロータ位置Mka、及び、剛性値Gcp(キャリパCPR等のばね定数)に基づいて推定押圧力Fbeが演算される。そして、目標押圧力Fbtと推定押圧力Fbeとの偏差に基づいて、押圧力フィードバック通電量Iptが演算される。この場合、押圧力取得手段FBAは省略され得る。
通電量調整演算ブロックIMTは、電気モータMTRへの最終的な目標値である目標通電量Imtを演算する。通電量調整演算ブロックIMTでは、指示通電量Istが押圧力フィードバック通電量Iptによって調整され、目標通電量Imtが演算される。具体的には、指示通電量Istに対して、フィードバック通電量Iptが加えられて、最終的な目標通電量Imtとして演算される。目標通電量Imtの符号(値の正負)に基づいて電気モータMTRの回転方向が決定され、目標通電量Imtの大きさに基づいて電気モータMTRの出力(回転動力)が制御される。具体的には、目標通電量Imtの符号が正符号である場合(目標通電量Imt>0)には、電気モータMTRが正転方向(押圧力の増加方向)に駆動され、目標通電量Imtの符号が負符号である場合(目標通電量Imt<0)には、電気モータMTRが逆転方向(押圧力の減少方向)に駆動される。また、目標通電量Imtの絶対値が大きいほど電気モータMTRの出力トルクが大きくなるように制御され、目標通電量Imtの絶対値が小さいほど出力トルクが小さくなるように制御される。
パルス幅変調ブロックPWMは、目標通電量Imtに基づいて、パルス幅変調(PWM、Pulse
Width Modulation)を行うための指示値(目標値)を演算する。具体的には、パルス幅変調ブロックPWMは、目標通電量Imt、及び、予め設定される特性(演算マップ)に基づいて、パルス幅のデューティ比Dut(ON/OFFの時間割合)を決定する。併せて、パルス幅変調ブロックPWMは、目標通電量Imtの符号(正符号、或いは、負符号)に基づいて、電気モータMTRの回転方向を決定する。例えば、電気モータMTRの回転方向は、正転方向が正(プラス)の値、逆転方向が負(マイナス)の値として設定される。入力電圧(電源電圧)、及び、デューティ比Dutによって最終的な出力電圧が決まるため、パルス幅変調ブロックPWMでは、電気モータMTRの回転方向と、電気モータMTRへの通電量(即ち、電気モータMTRの出力)が決定される。さらに、パルス幅変調ブロックPWMでは、所謂、「電流フィードバック制御」が実行され得る。この場合、通電量取得手段IMAの検出値(例えば、実際の電流値)Imaが、パルス幅変調ブロックPWMに入力される。そして、目標通電量Imtと、実際の通電量Imaとの偏差ΔImに基づいて、デューティ比Dutが修正(微調整)される。この電流フィードバック制御によって、高精度なモータ制御が達成され得る。
スイッチング制御ブロックSWTは、デューティ比(目標値)Dutに基づいて、ブリッジ回路HBRを構成するスイッチング素子(S1〜S4)に駆動信号を出力する。この駆動信号は、各スイッチング素子が、通電状態とされるか、非通電状態とされるか、を指示する。具体的には、デューティ比Dutに基づいて、電気モータMTRが正転方向に駆動される場合には、スイッチング素子S1及びS4が通電状態(ON状態)、且つ、スイッチング素子S2及びS3が非通電状態(OFF状態)にされるとともに、デューティ比Dutに対応する通電時間(通電周期)で、スイッチング素子S1及びS4の通電/非通電の状態が切替られる。同様に、電気モータMTRが逆転方向に駆動される場合には、スイッチング素子S1及びS4が非通電状態(OFF状態)、且つ、スイッチング素子S2及びS3が通電状態(ON状態)に制御され、スイッチング素子S2及びS3の通電状態(ON/OFFの切替周期)が、デューティ比Dutに基づいて調整される。そして、デューティ比Dutが大きいほど、単位時間当りの通電時間が長くされ、より大きな電流が電気モータMTRに流される。
電気モータMTRとして、ブラシ付モータ(ブラシモータ)が採用される。ブラシモータでは、電機子(巻線による電磁石)に流れる電流が、機械式の整流子(コミュテータ)CMT、及び、ブラシBLCによって、回転位相に応じて切り替えられる。ブラシモータでは、固定子(ステータ)側が永久磁石で、回転子(ロータ)側が巻線回路(電磁石)で構成される。そして、巻線回路(回転子)に電力が供給されるように、ブラシBLCが整流子CMTに当接されている。ブラシBLCは、ばね(弾性体)によって、整流子CMTに押し付けられ、整流子CMTが回転することにより電流が転流される。電気モータMTRとして、ブラシ付モータに代えて、ブラシレスモータが採用され得る。ブラシレスモータでは、ブラシ付モータの機械式の整流子CMTに代えて、電子回路によって電流の転流が行われる。ブラシレスモータでは、回転子(ロータ)が永久磁石に、固定子(ステータ)が巻線回路(電磁石)とされる構造で、ロータ位置Mkaが検出され、このロータ位置Mkaに合わせてスイッチング素子が切り替えられることによって、供給電流が転流される。
図3を参照しつつ、コネクタCNCが第1の配置状態(第1の実施形態)にある場合の、電力線PWL、及び、給電用ターミナル(端子)TP1,TP2について説明する。併せて、角括弧(ブラケット、Bracket)内に記載の信号線SGL、及び、通信用ターミナル(端子)TS1,TS2について説明する。コネクタCNCは、第1ターミナルTP1[TS1]をもつ第1コネクタCN1と、第2ターミナルTP2[TS2]をもつ第2コネクタCN2との組み合わせで構成される。第1コネクタCN1は、第1ターミナルTP1[TS1]、及び、第1ハウジングHS1にて構成される。同様に、第2コネクタCN2は、第2ターミナルTP2[TS2]、及び、第2ハウジングHS2にて構成される。図3では、第1ターミナルTP1[TS1]としてオスターミナル(接合部が凸形状であって、ピンインサート・ターミナルともいう)が採用され、第2ターミナルTP2[TS2]としてメスターミナル(接合部が凹形状であって、ソケットインサート・ターミナルともいう)が採用されている。逆の構成である、第1ターミナルTP1(給電用金属端子),TS1(通信用金属端子)をメスターミナルとし、且つ、第2ターミナルTP2(給電用金属端子),TS2(通信用金属端子)をオスターミナルとする構成が採用され得る。コネクタCNCの組み合わせ(第1コネクタCN1及び第2コネクタCN2の組)において、オスターミナルを含むコネクタが「オス側コネクタ」と称呼され、メスターミナルを含むコネクタが「メス側コネクタ」と称呼される。
第1(給電)ターミナルTP1は、電力線PWL(具体的には、第2電力線PWLb)の端部に形成される。第2(給電)ターミナルTP2は、電力線PWL(具体的には、第1電力線PWLa)の端部に形成される。そして、いずれも金属製の第1ターミナルTP1と第2ターミナルTP2とがケース部材CASの内部で嵌め合わされる(接合される)。第1ターミナルTP1と第2ターミナルTP2とが接触している接触部分(接合部分)がターミナル接合部Sgpである。即ち、ターミナル接合部Sgpがケース部材CASの内部に配置される。
第1(通信)ターミナルTS1は、信号線SGL(具体的には、第2通信線SGLb)の端部に形成される。第2(通信)ターミナルTS2は、信号線SGL(具体的には、第1通信線SGLa)の端部に形成される。そして、いずれも金属製の第1ターミナルTS1と第2ターミナルTS2とがケース部材CASの内部で嵌め合わされる(接合される)。第1ターミナルTS1と第2ターミナルTS2とが接触している接触部分(接合部分)がターミナル接合部Sgsである。即ち、ターミナル接合部Sgsがケース部材CASの内部に配置される。
第1コネクタCN1(具体的には、第1ハウジングHS1)が、駆動回路DRVに固定され得る。第1コネクタCN1の第1ターミナルTP1[TS1]と駆動回路DRVとを接続する配線PWLb[SGLb]として、バスバーが採用され得る。第2コネクタCN2(具体的には、第2ハウジングHS2)が、ケース部材CASに貫通状に設けられた開口部Kkbを通じてケース部材CASの内部の空間に挿入(導入)されて第1コネクタCN1に嵌め合わされる。具体的には、第1コネクタCN1の第1ターミナルTP1[TS1]が、第2コネクタCN2の第2ターミナルTP2[TS2]に差し込まれる。これにより、コネクタCNCは、キャリパCPRのケース部材CASの内部にて嵌め合わされる。即ち、コネクタCNCのターミナル接合部(ターミナルの嵌め合い部分)Sgp(電力供給用ターミナル),Sgs(信号伝達用ターミナル)が、ケース部材CASの内部に配置される。ここで、ケース部材CASは、キャリパCPRの一部分であって、内部に収納空間をもつ箱型構造をもつ筐体である。
車輪WHLの回転によって、小石等が跳ね上げられるが、個別に保護カバー(プロテクタ)等を設けることなく、キャリパCPR自体(ケース部材CAS自体)がコネクタCNCの保護部材になる。さらに、ターミナル接合部Sgp,SgsがキャリパCPRの外部に配置されるのではなく、ケース部材CASの内部に配置されるため、コネクタCNCのうちキャリパCPRの外部に露出する部位の大きさを必要最低限に抑えることができ、コネクタCNC、特に、ターミナル接合部Sgp,Sgsが損傷される可能性が著しく低減され得る。また、ターミナル接合部Sgp,Sgsがケース部材CASの内部に配置されるため、水の浸入経路であるキャリパCPRの表面から遠ざけられる。即ち、キャリパCPRの表面からケース部材CASの開口部Kkbを通じてターミナル接合部Sgp,Sgsまで水が浸入する浸入経路の長さを延ばすことが可能になる。その結果、ターミナル接合部Sgp,Sgsの防水性が向上され得る。
ケース部材CASの開口部Kkbの内周部分と、コネクタCNCの外周部分との間に防水部材BSBが設けられ得る。防水部材BSBとして、エラストマ(例えば、ゴム)が採用され得る。エラストマに飛び石等が衝突した際に、そこに部分的な切断が生じ得る。ケース部材CASの外部で防水されるのではなく、少なくともケース部材CASの開口部Kkbの内周部分とコネクタCNCの外周部分との間に設けられた防水部材BSBによってシールが行われるため、飛び石等の衝突による防水部材BSBの損傷が抑制され得る。
加えて、コネクタCNC(具体的には、第2コネクタCN2の端面)が、ケース部材CASの表面に対して段差なく設けられる。即ち、コネクタCNC(具体的には、第2ハウジングHS2)の端面と、ケース部材CASの表面とが段差が無くフラットな状態にて構成される。ケース部材CASの表面の窪み等に水分が留まり易いが、コネクタCNCの端面とキャリパ表面は面一(ツライチ)となるため、ケース部材CASが濡れた場合であっても窪みに水分が留まることなく乾燥し易い。コネクタCNC(特に、第2ハウジングHS2)と配線PWL,SGLとは、防水部材BSCによってシール(密閉)される。駆動回路DRV上には、プロセッサCPUw、及び、ブリッジ回路HBRが実装されている。電気モータMTRが電力線PWLc(例えば、バスバー)を介して、駆動回路DRVと接続される。駆動回路DRV、及び、電気モータMTRは、ケース部材CASの内部に固定され収納される。
図3の場合と同様に、図4を参照しつつ、コネクタCNCが第2の配置状態(第2の実施形態)にある場合の、電力線PWLに係る部材について説明する。併せて、角括弧内に記載の、信号線SGLに係る部材について説明する。例えば、「ターミナル接合部Sgp[Sgs]」は、電力線用の第1ターミナルTP1と第2ターミナルTP2とのターミナル接合部Sgp、及び、通信線用の第1ターミナルTS1と第2ターミナルTS2とのターミナル接合部Sgsを示している。
第2の実施態様では、コネクタCNCとケース部材CASとの関係が第1の実施態様とは相違している。具体的には、第1コネクタCN1が駆動回路DRVに固定され、第1コネクタCN1がケース部材CASの開口部Kkbに挿入される。そして、第1コネクタCN1の外周部分と開口部Kkbの内周部分との間に防水部材BSBが設けられる。第1コネクタCN1に第2コネクタCN2が嵌め合わされる。第1コネクタCN1の内周部分と第2コネクタCN2の外周部分との間に防水部材BSDが設けられる。ここで、第1コネクタCN1及び第2コネクタCN2の端面はいずれもケース部材CASの表面と段差無く、フラットにされ得る。第2の実施態様においても、第1の実施態様と同様の効果を奏する。即ち、ケース部材CASによってターミナル接合部Sgp,Sgsが保護され、防水されるとともに、コネクタCNC、及び、防水部材BSBが保護され得る。
図5を参照しつつ、回転部材KTBの回転方向に対するコネクタCNCの配置について説明する。回転部材KTBは、キャリパCPRによって挟まれている。図5には、回転部材KTBの回転軸Jkt(車輪WHLの回転軸と同一)に対して離れた側から、Jkt方向について視た場合の部分断面が示されている。電気モータMTRを動力源として回転部材KTBに対して直線移動(スライド)される押圧部材PSNの中心軸(駆動軸)Jpsは、回転部材KTBの回転軸Jktと平行である。中心軸(駆動軸)Jps及び回転軸Jktによって形成される平面Mrfが基準平面として定義される。車両が前進する場合に、回転部材KTBの回転方向(矢印Dktで示す)において、回転部材KTBがキャリパCPRに進入する部分(部位)が「入口部Pin」、回転部材KTBがキャリパCPRから退出する部位が「出口部Pex」と称呼される。さらに、キャリパCPRを基準平面Mrfによって、2つに分割した場合に、入口部Pinが存在する側が「入口側」、出口部Pexが存在する側が「出口側」と称呼される。コネクタCNCは、キャリパCPRの一部であるケース部材CASにおいて、基準平面Mrfに対して出口側に位置するとともに、入口側から基準平面Mrfに対して垂直な方向(矢印Drfで示す)に視た場合に、基準平面Mrfに隠れる領域に存在する所定面(「出口面Mex」とも称呼する)Mexに設けられる。即ち、入口側から基準平面Mrfを視たときに、基準平面Mrfの後方に位置する出口面Mexに、コネクタCNCは配置される。例えば、コネクタCNCは、ケース部材CASにおいて、基準平面Mrfとは交差しない出口側の所定面Mexに設置され得る。ここで、キャリパCPRとケース部材CASとの一体構造が採用され得る。或いは、キャリパCPRとケース部材CASとが別体とされ、夫々が組み合わされる構造が採用され得る。ケース部材CASは内部に空間を有し(内部が空洞であり)、その空間に部材が配置される。即ち、ケース部材CASは箱型構造を備える。
道路上の小石、水、泥等は、車輪の回転によって跳ね上げられ、キャリパCPRにまで飛来する。しかし、コネクタCNCがケース部材CASの所定面(出口面)Mexに固定されているため、ケース部材CAS自体が、跳ね上げられた物からコネクタCNCを保護するための保護壁となる。具体的には、道路上の小石、水、泥等は車輪の回転方向に巻き上げられて飛散するが、これらはケース部材CAS(特に、入口面Min)によって遮られるため、出口面Mex(入口面Minの背面)には小石等が飛来し難く水飛沫もかかり難い。このため、コネクタCNCが飛び石等によって損傷される蓋然性が低減されるとともに、コネクタCNCの防水性が向上され得る。また、キャリパCPR(ケース部材CAS)の軸長(例えば、基準平面Mrfに沿った方向についての長さ)が拡張されるのを抑えることができる。
駆動回路DRVの形状が線対称とされ、その対称軸Jdr上にて、コネクタCNCが固定される。ここで、駆動回路DRVは、プリント基板であり、集積回路、抵抗器、コンデンサ等の電子部品がその表面に固定され、電子部品間が配線で接続されることによって電子回路を構成する板状部品である。なお、駆動回路DRVにおいて、その基板形状が線対称であることのみが必要とされ、プリント基板上に実装されるプロセッサCPUw、及び、ブリッジ回路HBR(スイッチング素子S1〜S4)の配置が線対称であることは要求されない。制動手段BRKが、左右車輪に同様な形態にて搭載されるためには、左輪用と右輪用とが車両の中心軸に対して対象となることが必要となる。即ち、左輪用駆動回路と、右輪用駆動回路とが別々に構成されることが要求される。駆動回路DRVの形状が線対称(例えば、長方形)であるとともに、コネクタCNCが、駆動回路DRVの対称軸Jdrの上に固定されている。このため、駆動回路DRVを左右車輪で共通化することができ、部品点数を増やすことなく左右車輪のキャリパCPRに対応可能となる。ここで、「線対称」は、或る直線を軸として図形を反転させると自らと重なり合う対称性であって、「或る直線」が対称軸である。
図6を参照しつつ、電動制動装置が車両の左後輪に搭載される場合の、回転部材KTB、ケース部材CAS、基準平面Mrf、及び、コネクタCNCの相対的な位置関係について説明する。キャリパCPRは、回転部材KTBを挟み込むように構成される。キャリパCPRの一部であるケース部材CASが、簡略化されて、直方体A−B−C−D−E−F−G−Hで示される。回転部材KTBの回転軸Jkt、及び、押圧部材PSNの中心軸Jps(回転軸Jktに平行な軸)によって形成される基準平面Mrfによって、ケース部材CASは2つに分割される。2つに分割されたケース部材CASのうちで、車両が前進する場合に、回転部材KTBの回転方向(矢印Dktで示す)において、回転部材KTBがキャリパCPRに進入する側が「入口側」、回転部材KTBがキャリパCPRから退出する側が「出口側」と称呼される。前記の退出側(直方体A−B−C−D−K−L−M−N)に存在し、且つ、基準平面Mrf(面K−L−M−N)とは交差しない(交線をもたない)、ケース部材CASの所定面(平面A−B−C−Dであって、出口面Mex)に、コネクタCNCが設けられる。即ち、コネクタCNCが、回転部材KTBの回転軸Jktと押圧部材PSNの中心軸Jpsとによって形成される基準平面Mrfとは交わらず、且つ、基準平面Mrfに対して、車両が前進する場合の回転部材KTBの回転方向Dktにおいて回転部材KTBがキャリパCPRから退出する側(出口側)に位置するケース部材CASの所定面(出口面)Mexに配置される。この所定面(出口面)Mexは、キャリパCPRの表面、具体的にはケース部材CASの表面のうちの、前記の入口側から基準平面Mrfに対して垂直な方向(矢印Drfで示す)に視る場合に、基準平面Mrfの後ろ側に隠れる領域である。
幾何的関係を詳細に説明する。ケース部材CASの表面には、直方体A−B−C−D−K−L−M−Nの6つの表面(面A−B−C−D、面B−C−G−F、面A−B−F−E、面A−D−H−E、面D−C−G−H、及び、面E−F−G−H)が該当する。そして、基準平面Mrfと交差する面は、面B−C−G−F、面A−B−F−E、面A−D−H−E、及び、面D−C−G−Hである。しかし、これらの平面にはコネクタCNCは配置されない。基準平面Mrfとは交わらないケース部材CASの表面は、面A−B−C−D、及び、面E−F−G−Hであるが、コネクタCNCは面A−B−C−Dに設置され、面E−F−G−Hには設置されない。即ち、コネクタCNCは、基準平面Mrf(回転部材KTBの回転Jktと押圧部材PSNの中心軸Jpsとで構成される平面)とは交わらず、且つ、基準平面Mrfに対して、車両が前進する場合の回転部材KTBの回転方向において回転部材KTBがキャリパCPRから退出する側に位置し、且つ、車両が前進する場合の回転部材KTBの回転方向Dktにおいて回転部材KTBがキャリパCPRに進入する側から基準平面Mrfの法線方向に視て隠れる領域である、ケース部材CASの所定面Mex(面A−B−C−D)に配置される。
車輪WHLの回転によって、道路上の小石、水等は、その回転方向(図中に矢印Dktで示す)に巻き上げられる。そして、巻き上げられた物体の大半は、先ず、入口面Min(面E−F−G−H)に衝突する。従って、回転によって巻き上げられる物体は、所定面(出口面)Mex(KTBの回転方向に対して、面E−F−G−Hの背面である面A−B−C−D)には衝突し難い。コネクタCNCが出口面Mexに配置されるため、飛び石等によるCNCの損傷、及び、CNCへの水の浸入が抑制され得る。
制動手段BRKの車両搭載の観点において、車輪WHLの回転方向には比較的余裕があるが、回転軸Jktの周辺、及び、回転軸Jkt方向の寸法が短縮されることが望ましい。これは、回転軸Jkt周辺には車輪WHLを回転支持するハブベアリングユニットが存在し、回転軸Jkt方向には車輪WHLを懸架するサスペンション部材が存在することに因る。例えば、配線PWL,SGLが平面A−D−H−Eから引き出された場合、配線PWL,SGLとハブベアリングユニットとの干渉を考慮する必要がある。また、配線PWL,SGLが平面A−B−F−Eから引き出された場合、配線PWL,SGLとサスペンション部材との干渉を考慮する必要がある。さらに、配線PWL,SGLが平面B−C−G−Fから引き出された場合、配線PWL,SGLは車輪WHLの内側と干渉する。コネクタCNCが所定面(出口面)Mex(平面A−B−C−D)に配置され、配線PWL,SGLは所定面Mexから引き出されるため、制動手段BRKの回転軸Jkt方向のサイズが低減され得る。
さらに、後輪用の制動手段BRKにおいて、押圧部材PSNの中心軸Jpsが回転軸Jktと同一の水平面上、又は、回転軸Jktよりも僅かに上方に配置されるとともに、キャリパCPR(ケース部材CAS)が回転軸Jkt(即ち、後輪軸)よりも後方に配置され得る。具体的には、後輪軸を含む水平面に垂直な平面を基準に、車両の前進方向に対してキャリパCPRが後方に位置する。この配置の場合、入口面Minよりも出口面Mexの方が、上方に存在する(即ち、高い場所に位置する)ことになる。このため、車両が深い水溜りに進入した場合であっても、コネクタCNCの部位が水没する蓋然性が抑制され、コネクタCNCの防水性が確保され得る。
図1〜図6に示す電動制動装置の第1の実施態様に対して、図7に示す電動制動装置(第2の実施態様)を採用することできる。図7において、図1〜図6で同一符号が記されたもの(各種部材、演算ブロック等)については、同様の機能を有するため、説明を省略し、相違する点について説明する。
第1の実施態様に対する、第2の実施態様の主たる相違点は、駆動回路DRVの機能配置である。具体的には、第1の実施態様では、駆動回路DRVがキャリパCPR内に設けられるのに対し、第2の実施態様では、駆動回路DRVの機能が、車体側に設けられた電子制御ユニットECVの内部に配置される。このため、コネクタCNCを介して伝達される信号等が相違する。第2の実施態様では、車輪側から実押圧力Fba、及び、実位置(回転角)Mkaのうちの少なくとも1つが、信号線SGL、及び、コネクタCNCを介して、電子制御ユニットECV(具体的には、電子制御ユニットECV内のプロセッサCPUc)に送信される。ここで、電子制御ユニットECVは、「第1電気回路」に相当する。
押圧力取得手段FBAには、押圧力取得手段FBAの出力を信号(例えば、電気信号、光信号等)に変換する電気回路DFBが設けられる。電気回路DFBは、「第2電気回路」に相当する。同様に、位置取得手段MKAにも、位置取得手段MKAの出力を信号に変換する電気回路DMK(「第2電気回路」に相当する)が設けられる。第2電気回路DFB,DMKは、キャリパCPRの内部に固定される。第2電気回路DFB,DMKによって変換された信号Fba,Mkaは、信号線SGLを通して電子制御ユニットECVに伝達される。第2の実施態様においても、コネクタCNCのターミナル接合部Sgp,Sgsは、ケース部材CASの内部に配置される。この結果、第1の実施態様と同様の効果を奏する。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、電力線PWL及び信号線SGLの双方を共通の1つのコネクタCNCによって中継する場合について記載したが、本発明では、電力線PWLを中継するコネクタと信号線SGLを中継するコネクタが別個に構成されてもよい。
上記の実施形態や種々の変更例の記載に基づいた場合、本発明では、以下の各態様を採り得る。
(態様1)
本発明では、「請求項3に記載の、車両の電動制動装置であって、前記ケース部材(CAS)の前記開口部(Kkb)の内周部と前記コネクタ(CNC)の外周部との間に防水部材(BSB)を備える、車両の電動制動装置。」という態様(態様1)を採り得る。
態様1では、防水部材(BSB)の材質として、一般的にエラストマ(例えば、ゴム)が採用され得る。エラストマは、弾性をもつが、飛び石等が衝突した際に、部分的な切断が生じる場合がある。防水部材(BSB)によって、ケース部材(CAS)の開口部(Kkb)の内周部分にてシールが行われるため、飛び石等の衝突による破損が抑制され得る。
(態様2)
本発明では、「請求項3に記載の、車両の電動制動装置であって、前記コネクタ(CNC)は、前記ケース部材(CAS)の表面に対して段差なく設けられる、車両の電動制動装置。」という態様(態様2)を採り得る。
態様2では、コネクタ(CNC)、具体的には、第2ハウジング(HS2)の背面と、ケース部材(CAS)の表面とが面一(ツライチ、2つの面の間に段差が無くフラットな状態)になるように構成される。この構成によれば、コネクタ(CNC)が嵌め合わされた後に、コネクタ背面とキャリパ表面とが面一となるため、水がかかっても、水分が留まることなく乾き易い。この結果、電動制動装置の防水性が向上され得る。
(態様3)
本発明では、「請求項1に記載の、車両の電動制動装置であって、前記電気モータ(MTR)の出力を調整する駆動回路(DRV)を備え、前記コネクタ(CNC)は、一方のコネクタ部材(CN1)と他方のコネクタ部材(CN2)とによって構成され、前記一方のコネクタ部材(CN1)が前記駆動回路(DRV)に固定され、前記電力線(PWL)のうち前記一方のコネクタ部材(CN1)から前記駆動回路(DRV)までの電気経路である電力線(PWLb)がバスバーである、車両の電動制動装置。」という態様(態様3)を採り得る。
態様3では、電気モータ(MTR)の駆動回路(DRV)が、ケース部材(CAS)の内部に設けられ、一方のコネクタ部材(CN1)が、この駆動回路(DRV)上に固定される。さらに、一方のコネクタ部材(CN1)から駆動回路(DRV)までの電気経路である電力線(PWLb)として、バスバー(Bus Bar、電動体として機能する金属製の棒)が採用され得る。バスバーは、コンパクトで、且つ、通電容量が大であるため、効率的に電気モータ(MTR)の制御が実行され得る。
BP…制動操作部材、BPA…制動操作量取得手段、ECU…電子制御ユニット、BAT…蓄電池(バッテリ)、ALT…オルタネータ(発電機)、BRK…制動手段(ブレーキアクチュエータ)、DRV…駆動回路、MTR…電気モータ、WHL…車輪、MSB…摩擦部材(ブレーキパッド)、KTB…回転部材(ブレーキディスク)、Jkt…回転軸、CPR…ブレーキキャリパ、PSN…押圧部材、Jps…駆動軸、CNC…コネクタ、CAS…ケース部材、CN1…第1コネクタ、TP1,TS1…第1ターミナル、CN2…第2コネクタ、TP2,TS2…第2ターミナル、Sgp,Sgs…ターミナル接合部、PWL…電力線、SGL…信号線、Kkb…開口部、HS1…第1ハウジング、HS2…第2ハウジング、Mrf…基準平面、Mex…所定面、BSB,BSC,BSD…防水部材

Claims (3)

  1. 車両の車輪に制動トルクを発生させる、車両の電動制動装置であって、
    前記車輪に割り当てられるブレーキキャリパと、
    前記ブレーキキャリパに設けられ、前記車輪に固定されて前記車輪とともに回転する回転部材に対して摩擦部材を押圧するように駆動される押圧部材と、
    前記押圧部材を駆動するための動力源である電気モータと、
    前記車両の車体に固定される電力源から前記電気モータに電力を供給する電力線と、
    前記電力線を中継するコネクタと、
    を備え、
    前記コネクタは、いずれも金属製の一方のターミナル及び他方のターミナルを互いに接合するためのターミナル接合部を備え、前記ターミナル接合部が前記ブレーキキャリパの内部に位置する、車両の電動制動装置。
  2. 車両の車輪に制動トルクを発生させる、車両の電動制動装置であって、
    前記車輪に割り当てられるブレーキキャリパと、
    前記ブレーキキャリパに設けられ、前記車輪に固定されて前記車輪とともに回転する回転部材に対して摩擦部材を押圧するように駆動される押圧部材と、
    前記押圧部材を駆動するための動力源である電気モータと、
    前記車両の車体に設けられる第1電気回路と前記ブレーキキャリパに設けられる第2電気回路との間の通信を行う信号線と、
    前記信号線を中継するコネクタと、
    を備え、
    前記コネクタは、いずれも金属製の一方のターミナル及び他方のターミナルを互いに接合するためのターミナル接合部を備え、前記ターミナル接合部が前記ブレーキキャリパの内部に位置する、車両の電動制動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の、車両の電動制動装置であって、
    前記ブレーキキャリパは、前記ターミナル接合部を収容するための空間を有するケース部材を含み、
    前記コネクタは、前記ケース部材の空間に配置された前記一方のターミナルに、前記ケース部材に貫通状に設けられた開口部を通じて前記ケース部材の空間に導入された前記他方のターミナルが接合されることによって、前記ターミナル接合部が形成される、車両の電動制動装置。
JP2013204696A 2013-09-30 2013-09-30 車両の電動制動装置 Active JP6198549B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013204696A JP6198549B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 車両の電動制動装置
EP14186749.9A EP2853455B1 (en) 2013-09-30 2014-09-29 Electric braking device for vehicle
US14/499,793 US9382959B2 (en) 2013-09-30 2014-09-29 Electric braking device for vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013204696A JP6198549B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 車両の電動制動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015068445A true JP2015068445A (ja) 2015-04-13
JP6198549B2 JP6198549B2 (ja) 2017-09-20

Family

ID=51663009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013204696A Active JP6198549B2 (ja) 2013-09-30 2013-09-30 車両の電動制動装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9382959B2 (ja)
EP (1) EP2853455B1 (ja)
JP (1) JP6198549B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017126576A1 (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社アドヴィックス 車両の電動制動装置
JP2017128283A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社アドヴィックス 車両の電動制動装置
WO2019225456A1 (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 Ntn株式会社 電動パーキングブレーキ用アクチュエータ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3109250B1 (fr) * 2020-04-09 2022-10-14 Foundation Brakes France Procédé de commande d’un frein de véhicule automobile

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06196222A (ja) * 1992-12-22 1994-07-15 Toyo Eng Corp 自動差し込み接続装置
JP2006046356A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Hitachi Ltd 電動ディスクブレーキ
JP2006520453A (ja) * 2003-03-18 2006-09-07 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 電機操作可能なディスクブレーキのための操作ユニット
JP2007278486A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Hitachi Ltd 電動ブレーキ装置
WO2010131522A1 (ja) * 2009-05-13 2010-11-18 曙ブレーキ工業株式会社 電動式ディスクブレーキ装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4154883B2 (ja) * 2001-11-01 2008-09-24 株式会社日立製作所 ブレーキ装置
US7267209B2 (en) 2002-08-13 2007-09-11 Continental Teves Ag & Co. Ohg Electromechanically-operated disc brake for motor vehicles
ATE420003T1 (de) 2002-11-13 2009-01-15 Stoneridge Control Devices Inc Elektromechanisches stellglied für eine elektrisch betätigte feststellbremse
JP4389745B2 (ja) * 2004-10-07 2009-12-24 株式会社日立製作所 ブレーキ制御装置の構造
JP4608386B2 (ja) 2005-08-04 2011-01-12 日信工業株式会社 車両用電動ディスクブレーキ
JP4521369B2 (ja) 2006-02-28 2010-08-11 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動ブレーキ装置
JP4754390B2 (ja) * 2006-04-03 2011-08-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動ブレーキ装置
JP2008095909A (ja) 2006-10-16 2008-04-24 Hitachi Ltd 電動ブレーキ装置
JP4474432B2 (ja) * 2007-03-27 2010-06-02 日信工業株式会社 車両用ディスクブレーキ
DE102007036070A1 (de) * 2007-08-01 2009-02-12 Lucas Automotive Gmbh Aktuatoranordnung für eine Bremseinheit einer Fahrzeugbremsanlage mit integrierter Ansteuerungselektronik und Bremseinheit

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06196222A (ja) * 1992-12-22 1994-07-15 Toyo Eng Corp 自動差し込み接続装置
JP2006520453A (ja) * 2003-03-18 2006-09-07 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 電機操作可能なディスクブレーキのための操作ユニット
JP2006046356A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Hitachi Ltd 電動ディスクブレーキ
JP2007278486A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Hitachi Ltd 電動ブレーキ装置
WO2010131522A1 (ja) * 2009-05-13 2010-11-18 曙ブレーキ工業株式会社 電動式ディスクブレーキ装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017126576A1 (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社アドヴィックス 車両の電動制動装置
JP2017128284A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社アドヴィックス 車両の電動制動装置
JP2017128283A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社アドヴィックス 車両の電動制動装置
US10759408B2 (en) 2016-01-22 2020-09-01 Advics Co., Ltd. Electric braking device for vehicle
US11485338B2 (en) 2016-01-22 2022-11-01 Advics Co., Ltd. Electric braking device for vehicle
WO2019225456A1 (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 Ntn株式会社 電動パーキングブレーキ用アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
EP2853455A3 (en) 2016-05-11
US20150090540A1 (en) 2015-04-02
US9382959B2 (en) 2016-07-05
JP6198549B2 (ja) 2017-09-20
EP2853455B1 (en) 2019-04-10
EP2853455A2 (en) 2015-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4521369B2 (ja) 電動ブレーキ装置
JP6198549B2 (ja) 車両の電動制動装置
US9663089B2 (en) Vehicle electric braking device
JP6439709B2 (ja) 車両の電動制動装置
US20070228824A1 (en) Electro Mechanical Brake, Control Device
JP2008095909A (ja) 電動ブレーキ装置
JP2009196626A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JP2008044471A (ja) 車両用ブレーキ液圧制御ユニット
JP2009196627A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JP2009196625A (ja) ブレーキ液圧制御装置
WO2015025971A1 (ja) 車両の電動制動装置
JP6793205B2 (ja) 車両のためのアクチュエータ装置、ブレーキシステム
JP2004515413A (ja) モータを備えたユニット
JP6252077B2 (ja) 車両の電動制動装置
JP2017128283A (ja) 車両の電動制動装置
KR102510709B1 (ko) 모터의 전원 연결 구조체 및 이를 구비하는 차량의 통합 브레이크 장치
JP3772986B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
KR20130001789A (ko) 로봇 제어용 서보 드라이버의 커넥터
WO2020059324A1 (ja) ブレーキ制御装置
JP5907350B2 (ja) 車両の電動制動装置
JP7157584B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP6090061B2 (ja) 車両の電動制動装置
JP5880875B2 (ja) 車両の電動制動装置
JP6082944B2 (ja) 車両の電動制動装置
CN110650876A (zh) 车辆制动设备的滑转调节机构的、具有电动马达的液压总成

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6198549

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250