JP2015067647A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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松田 剛
Takeshi Matsuda
剛 松田
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Abstract

【課題】自動車用エンジン周辺のシールに用いられる、自動車用オイルに対する耐薬品性に優れた室温硬化性樹脂組成物。
【解決手段】(A)HO(SiR1 2O)nHで示されるオルガノポリシロキサン100質量部、(B)Y3-m1 mSiX(SiR1 2O)p1 2SiXSiR1 m3-mで示される加水分解性基を分子鎖末端に4個以上有するオルガノポリシロキサン0.1〜30質量部(Xは酸素原子または炭素原子数2〜5のアルキレン基、Yは加水分解性基)(C)充填剤1〜300質量部、(D)R2 4-qSiZq(R2は非置換又は置換の一価炭化水素基、Zは加水分解性基、qは3又は4の整数)で示されるシラン又はその部分加水分解物1〜25質量部、(E)硬化触媒0.01〜15質量部、を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐薬品性に優れた硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関する。なおここで、耐薬品性とは、エンジンオイル、ギヤオイル、オートマチックトランスミッションオイル、ロングライフクーラント等の、主に自動車関連薬品に対し、優れた物性及び接着性を保持することをいう。
自動車用のエンジン周辺のシールについては、従来、コルク、有機ゴム、アスベストなどで作られた耐油性のガスケット、パッキング材が使用されているが、これらには在庫管理及び作業工程が煩雑であるという不利があり、更にはそのシール性能にも信頼性がないという欠点がある。そのため、この種の用途には室温硬化型シリコーンゴム組成物を利用したFIPG方式が採用されるようになり、作業性、密閉性、耐熱性の面で高い評価が得られている。
自動車エンジン回りに用いられる室温硬化性シリコーンゴム組成物は、自動車用オイルに対する耐性が必須である。耐油劣化による硬化物のゴム物性や接着性の低下は、シール部位からのオイル滲み、オイル漏れに繋がる。一般に、エンジンオイルには、極圧添加剤としてリン酸金属塩、亜リン酸金属塩等の酸性添加物が用いられており、その影響を受けて硬化物のゴム物性が劣化したり、密着性が低下したりすることが判明している。そのため、該組成物には、酸性添加物の中和を目的として通常、カルシウム、亜鉛、マグネシウム等の酸化物、水酸化物又は炭酸塩が添加されている。
しかし、自動車用オイルは、近年ますます高性能化し、上記リン系の酸性添加物が増量されたり、前記の酸化物、水酸化物又は炭酸塩では中和できないイオウ又はモリブデン系化合物が添加されたり、また省燃費化を目的として低粘度の基油が用いられ、前期充填剤の添加だけでは、耐油性が満足されないレベルになりつつある。
上記の解決策として、塩基性充填剤の使用が挙げられる。これは、充填剤の塩基性度を利用し、自動車用オイルに使用されている酸性成分を中和あるいは吸着するものである。特許文献1では、補強性シリカと酸化マグネシウムを少量併用することが提案されている。更に、特許文献2では、酸化マグネシウムを多量に使用することが提案されている。また、特公特許文献3では、炭酸亜鉛あるいは酸化亜鉛を使用することも提案されている。
このように、耐油性を向上させるためには様々な充填剤、添加剤を大量に添加する手法により達成されるが、このような充填剤、添加剤の大量添加は、組成物の経時変化を大きくしてしまい、大きな問題となる。
特開昭57−76055号公報 特許第2568406号公報 特公昭61−23942号公報
従って、本発明の目的は、経時変化が少なく、かつ耐薬品性、特にエンジンオイル、ギヤオイル、オートマチックトランスミッションオイル(ATF)、CVT(連続可変トランスミッション)オイル、ロングライフクーラント水溶液に対し、良好なゴム物性、接着性を保持するといった耐薬品性に優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記組成物が、上記薬品に対する耐薬品性を有し、かつ十分な接着性(特に凝集破壊)を得ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、次の室温硬化性(RTV)オルガノポリシロキサン組成物を提供するものである。
<1>
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
HO(SiR1 2O)nH (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10〜2000の整数である。)
(B)下記一般式(2)で示される加水分解性基を分子鎖末端に4個以上有するオルガノポリシロキサン 0.1〜30質量部、
3-m1 mSiX(SiR1 2O)p1 2SiXSiR1 m3-m (2)
(式中、Xは酸素原子または炭素原子数2〜5のアルキレン基であり、Yは加水分解性基である。また、mは0または1であり、pは10〜100の整数である。また、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。)
(C)充填剤 1〜300質量部、
(D)下記一般式(3)
2 4-qSiZq (3)
(式中、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、Zは加水分解性基であり、qは3又は4の整数である。)
で示されるシラン又はその部分加水分解物 1〜25質量部、
(E)硬化触媒 0.01〜15質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
<2>
(B)成分のオルガノポリシロキサンの加水分解性基が、イソプロペノキシ基又はケトオキシム基である<1>記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
<3>
更に、(F)シランカップリング剤 0.01〜10質量部
を含有することを特徴とする<1>又は<2>記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
<4>
上記請求項<1>〜<3>のいずれか1項に記載の組成物を硬化させてなる自動車用オイルシール。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、経時変化が少なく、かつ耐薬品性、特にエンジンオイル、ギヤオイル、各種ミッションオイル(オートマチックトランスミッションオイル、CVTオイル)、ロングライフクーラント水溶液に対し、良好なゴム物性、接着性を保持するといった効果を奏する。
以下、本発明について詳しく説明する。
[(A)成分]
本発明に使用される(A)成分は、下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンであり、本組成物のベースポリマーとなるものである。
HO(SiR1 2O)nH (1)
上記式(1)中、R1の炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであり、メチル基、フェニル基が好ましいものとして挙げられ、メチル基が特に好ましいものとして挙げられる。このR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。また、式(1)中のnは10〜2000の整数であり、300〜1000が好ましい。(A)成分の好ましい粘度は、25℃の条件下において1,000〜300,000mPa・sである。これは1,000mPa・sより小さいと硬化後のエラストマーに優れた物理的性質、特に柔軟性・耐衝撃性を与えることができないおそれがあるためであり、また、300,000mPa・sより大きいと組成物の粘度が高くなり、流動性が著しく低下するおそれがあるためである。そのため、より好ましくは5,000〜100,000mPa・sである。なお、この粘度は回転粘度計による測定値である(以下、同様)。
[(B)成分]
(B)成分は、下記一般式(2)で示される加水分解性基を分子鎖末端に4個以上有するオルガノポリシロキサンである。
3-m1 mSiX(SiR1 2O)p1 2SiXSiR1 m3-m (2)
(式中、Xは酸素原子または炭素原子数2〜5のアルキレン基であり、Yは加水分解性基である。また、mは0または1であり、pは10〜100の整数である。また、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基である。)
また、一般式(2)中、Xのうち炭素原子数2〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、特にエチレン基が好ましい。
また、Yの加水分解性基の具体例としては、イソプロペノキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシム基などのアルケニルオキシム基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、アセトキシ基、プロピオノキシ基、ブチロイロキシ基、ベンゾイルオキシム基などのアシロキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのアミノ基、ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基などのアミノキシ基、N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基などのアミド基などが挙げられる。このうち、合成の容易さ等の観点から、イソプロペノキシ基、ケトオキシム基が好ましい。
上記式(2)中、R1の炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであり、メチル基、フェニル基が好ましいものとして挙げられ、メチル基が特に好ましいものとして挙げられる。このR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。また、式(2)中のpは10〜100の整数であり、10〜50が好ましい。
(B)成分の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲、好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜10質量部の範囲である。また(B)成分の好ましい粘度は、25℃の条件下において10〜10,000mPa・s、好ましくは50〜5,000mPa・s、更に好ましくは100〜1,000mPa・sである。
[(C)成分]
(C)成分の充填剤としては、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、カーボン、チタニア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、クレーおよびマイカが挙げられる。これら充填剤は1種であっても、複数を使用しても構わない。炭酸カルシウムの具体例としては、重質炭酸カルシウム、コロイド質炭酸カルシウム等が挙げられ、シリカの具体例としては、煙霧質シリカ、沈降性シリカ等が挙げられる。これら充填剤は、硬化後のゴム状弾性体に機械的強度や硬さを付与するだけでなく、本組成物に良好な耐薬品性を付与する目的で配合される。これら充填剤は、表面処理をしてもよいが、表面処理をすることにより価格的に高騰するようであれば、無処理の充填剤を使用する方が好ましい。
(C)成分の添加量は、(A)成分100質量部に対して1〜300質量部の範囲、好ましくは5〜200質量部の範囲である。1質量部未満では十分な耐薬品性・ゴム強度が得られず、300質量部を超えると、組成物の混合性が悪化するほか、得られるゴム物性の機械強度も低下してしまうことがある。
[(D)成分]
本発明に使用される(D)成分の下記一般式(3)
2 4-qSiZq (3)
(式中、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、Zは加水分解性基であり、qは3又は4の整数である。)
で示されるシラン又はその部分加水分解物は、本発明の組成物において架橋剤として作用するものである。
上記一般式(3)のR2で示される一価炭化水素基は、好ましくは炭素原子数1〜10、特に好ましくは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、より具体的にはアルキル基、アルケニル基、ハロアルキル基等の非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、Zは加水分解性基であり、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基、イソプロペノキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシム基などのアルケニルオキシム基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、アセトキシ基、プロピオノキシ基、ブチロイロキシ基、ベンゾイルオキシム基などのアシロキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのアミノ基、ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基などのアミノキシ基、N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基などのアミド基などが挙げられる。qは3又は4の整数である。
上記(D)成分の具体例としては、メチルトリプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリ(ブタノキシム)シラン、ビニルトリ(ブタノキシム)シラン、フェニルトリ(ブタノキシム)シラン、プロピルトリ(ブタノキシム)シラン、テトラ(ブタノキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピル(ブタノキシム)シラン、3−クロロプロピル(ブタノキシム)シラン、メチルトリ(プロパノキシム)シラン、メチルトリ(ペンタノキシム)シラン、メチルトリ(イソペンタノキシム)シラン、ビニル(シクロペンタノキシム)シラン、メチルトリ(シクロヘキサノキシム)シランなど、及びこの部分加水分解物などが挙げられる。
この(D)成分の架橋剤は、シラン、この部分加水分解で得られたシロキサンのいずれでもよいし、このシロキサンは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、これらは1種類に限定されず、その2種以上を使用してもよい。
この(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対し1〜25質量部であり、3〜15質量部が好ましい。(D)成分が1質量部未満ではこの組成物の製造時あるいは保存中にこれがゲル化したり、この組成物から得られる弾性体が目的とする物性を示さなくなり、逆に25質量部より多くするとこの組成物の硬化時における収縮率が大きくなり、この硬化物の弾性も低くなるので、1〜25質量部の範囲とする必要がある。
[(E)成分]
次に、本発明の組成物に使用される(E)成分の硬化触媒は、本発明の組成物における(A)成分のベースオイルと(D)成分の加水分解性架橋剤との縮合反応の触媒作用を行なうものである。(E)成分の硬化触媒としては、具体的には、オクタン酸鉄、ナフテン酸鉄、オクタン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクタン酸錫、ナフテン酸錫、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛のような有機酸金属塩、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエートなどのようなアルキル錫エステル化合物、ハロゲン化錫化合物、錫オルソエステル化合物、テトラブチルチタネート、テトラブチルジルコネートのような金属アルコレート、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタンなどのチタンキレート、ジエチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミン類などが例示される。
この(E)成分の硬化触媒は1種でも2種以上を使用してもよい。この(E)成分の配合量は触媒種によっても異なるが、(A)成分100質量部に対し0.01〜15質量部が望ましく、より具体的には、0.05〜5質量部が好ましい。0.01質量部未満では、この組成物を空気中に曝したときにタックフリーの皮膜形成に長時間が必要となるし、その内部硬化性も悪くなり、また15質量部より多くすると、皮膜形成時間が数秒間と極めて短くなって作業性が劣るようになるほか、硬化物に耐熱性の低下などが起こる。
本発明では、上記必須成分の他、以下の成分を配合してもよい。
[(F)成分]
(F)成分のシランカップリング剤は、本発明の室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物において接着性付与成分としての作用を有する成分である。シランカップリング剤としては公知のものが好適に使用され、(メタ)アクリルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤等が例示され、具体的には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が例示される。
このシランカップリング剤の配合量は、(A)成分100質量部に対し0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部使用することが好ましい。なお、充填剤及び被着体により接着するときは、シランカップリング剤を使用しなくてもよい。使用する場合、10質量部を超えると価格的に不利となる。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、目的に応じて上記以外の他の任意の成分を添加することができる。その具体例としては、ゴム物性を調整するための末端未反応性ポリマーである可塑剤、着色するための顔料や染料、導電性や放熱性を付与するための金属粉、押し出し作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、有機溶剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃化剤、可塑剤、チクソ性付与剤、接着促進剤、硬化促進剤など、各種の添加材が挙げられる。
本発明の室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、(A)〜(E)成分及び必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に晒すことによりゴム状弾性体に硬化する、いわゆる1包装型室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物として用いることができる。
本発明の組成物は、特に自動車用途及び建築用途などに好適である。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は質量部を示し、粘度は25℃での回転粘度計による測定法の測定値を示したものである。
[合成例1]
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積1リットルの四つ口フラスコに、粘度が200mPa・sのオルガノハイドロジェンポリシロキサン500g、ビニルトリイソプロポキシシラン272g及び触媒として塩化白金酸の50%トルエン溶液0.5gを添加し、N2気流下にて80℃で2時間混合した。その後、10mmHgの減圧下で150℃に加熱して、希釈剤のトルエンと余剰のビニルトリイソプロポキシシランを留去し、粘度が280mPa・s、不揮発分99%の無色透明液体を770g得た。このポリマーをポリマー1とする。
[実施例1]
分子鎖両末端が、水酸基で封鎖された粘度20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(A成分、一般式(1)中のnが600)100部に、(B)成分としてポリマー1(一般式(2)中のpが20)を3.2部、(C)成分としてアセチレンブラック粉末(商品名;デンカブラック粉状、電気化学工業(株)製)9部を均一になるまで分散混合したのち、ビニルトリイソプロポキシシラン5部、1,1,3,3−テトラメチル−2−[(3−トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン0.5部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1部を加え、減圧下で完全に混合し、組成物1を得た。
[実施例2]
分子鎖両末端が、水酸基で封鎖された粘度20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(A成分、一般式(1)中のnが600)100部に、(B)成分としてポリマー1(一般式(2)中のpが20)を7部、(C)成分として煙霧質シリカ(商品名;MU−215、信越化学工業(株)社製)10質量部、沈降性シリカ(商品名;クリスタライトVXS-2,(株)龍森社製)60部、さらに表面がパラフィン系で処理された重質炭酸カルシウム(商品名;MCコートP−20、丸尾カルシウム(株)製)60部を均一になるまで分散混合したのち、ビニルトリイソプロポキシシラン6部、1,1,3,3−テトラメチル−2−[(3−トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン0.8部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2部を加え、減圧下で完全に混合し、組成物2を得た。
[実施例3]
実施例2において、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2部を除いた以外は実施例2と同様の手法で組成物3を得た。
[比較例1]
実施例1において、ポリマー1を除いた以外は実施例1と同様の手法で組成物4を得た。
[比較例2]
実施例2において、ポリマー1を除き、ビニルトリイソプロポキシシランを6部に増量した以外は実施例1と同様の手法で組成物5を得た。
[比較例3]
実施例2において、ポリマー1を除いた以外は実施例1と同様の手法で組成物6を得た。
上記実施例、比較例の室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物(シリコーンゴム組成物)を2mmの型枠に流し込み、23℃,50%RHで5日間養生して2mm厚のゴムシートを得た。JIS K6249に準じて2mm厚シートよりゴム物性を測定した。また、この組成物により幅25mm、長さ100mmの被着体を用いて接着面積2.5mm2、接着厚さ1mmの剪断接着試験体を作製し、JIS K6850に準じて剪断接着力と凝集破壊率を確認した。また、得られたゴムシートの耐薬品性能を確認するためエンジンオイルに120℃および150℃にて10日間浸漬し、耐薬品試験を行った。これらの結果を表1に示す。

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
    HO(SiR1 2O)nH (1)
    (式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10〜2000の整数である。)
    (B)下記一般式(2)で示される加水分解性基を分子鎖末端に4個以上有するオルガノポリシロキサン 0.1〜30質量部、
    3-m1 mSiX(SiR1 2O)p1 2SiXSiR1 m3-m (2)
    (式中、Xは酸素原子または炭素原子数2〜5のアルキレン基であり、Yは加水分解性基である。また、mは0または1であり、pは10〜100の整数である。また、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。)
    (C)充填剤 1〜300質量部、
    (D)下記一般式(3)
    2 4-qSiZq (3)
    (式中、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、Zは加水分解性基であり、qは3又は4の整数である。)
    で示されるシラン又はその部分加水分解物 1〜25質量部、
    (E)硬化触媒 0.01〜15質量部
    を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. (B)成分のオルガノポリシロキサンの加水分解性基が、イソプロペノキシ基又はケトオキシム基である請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. 更に、(F)シランカップリング剤 0.01〜10質量部
    を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を硬化させてなる自動車用オイルシール。
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