JP2015067484A - 磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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勝彦 花田
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Abstract

【課題】溶融ガラス流出管の下端から切断器による溶融ガラス流の切断位置までの距離を一定に維持する。
【解決手段】磁気ディスク用ガラス基板に加工される磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法である。溶融ガラスの流出管の下端部に設けられたガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断器で切断することで溶融ガラス塊を形成する切断処理と、溶融ガラス塊を一対の型のプレス面によって挟み込むことにより、ガラスブランクを成形するプレス処理とを含む。切断処理において、切断器による溶融ガラスの切断位置とガラス流出口との相対距離を一定に維持するよう切断器とガラス流出口との少なくともいずれか一方の位置を調整し、ガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関する。
近年の磁気記録媒体の記録密度の向上に伴い、磁気記録媒体の作製に用いる磁気ディスク用ガラス基板や磁気ディスク用ガラスブランクには、板厚さおよび平坦性をより一層改善することが求められている。
機械加工をすることにより磁気ディスク用ガラス基板となる磁気ディスク用ガラスブランクを作製する方式としては、代表的には、
(1)溶融ガラスの塊を一対のプレス成形型によりプレス成形するプレス成形処理を経て磁気ディスク用ガラスブランクを作製するプレス方式、及び
(2)フロート法、ダウンドロー法などによって形成されたシート状ガラスを円盤状に切断加工する処理を経て磁気ディスク用ガラスブランクを作製するシートガラス切断方式、
が知られている。
プレス方式の一例として、落下中の溶融ガラス塊を、当該溶融ガラス塊の落下方向に対して交差する方向に対向配置された第一のプレス成形型および第二のプレス成形型によりプレスする方法が知られている(特許文献1)。
具体的には、第一のプレス成形型および第二のプレス成形型を用いて落下中の溶融ガラス塊を挟んでプレスし(1次プレス)、板状のガラスブランクに成形する。この後、前記第一のプレス成形型と前記第二のプレス成形型とにより1次プレスよる小さいプレス圧力で前記ガラスブランクをプレスし続ける(2次プレス)。第2プレスを経た後に、前記第一のプレス成形型と前記第二のプレス成形型とを離間して、前記第一のプレス成形型と前記第二のプレス成形型との間に挟持されたガラスブランクを取り出す。
溶融ガラス塊は、溶融ガラス流出管から連続的に垂下される溶融ガラス流の先端部を切断器により切断することで形成される。溶融ガラス流の粘度が一定の値に調整されるように、溶融ガラス流出管や、溶融ガラスの供給源の温度が制御される(特許文献1)。
国際公開第2012/043704号
溶融ガラス流の表面温度は、溶融ガラス流出管からの距離に応じて異なる。具体的には、溶解炉の温度が1500℃、溶融ガラス流出管の温度が1100℃〜1300℃の場合、溶融ガラス流の上下方向の位置が5mmずれるだけで表面温度が200℃異なる。このため、溶融ガラス流から切断される溶融ガラス塊の温度は切断位置によって定まる。溶融ガラス塊の温度に依存して溶融ガラス塊の粘度が変化し、溶融ガラス塊の粘度はプレス処理後のガラスブランク、さらにはガラスブランクから形成されるガラス基板の欠陥等の品質に影響する。したがって、ガラス基板の品質のバラツキを抑えるためには、溶融ガラス塊の温度を一定に保つ必要がある。
溶融ガラス塊の温度を一定に保つためには、溶融ガラス流の表面温度が一定の位置で溶融ガラス流を切断する必要がある。このためには、溶融ガラス流出管の下端から切断器による溶融ガラス流の切断位置までの距離を一定に保つことが必要である。
しかし、溶融ガラス流出管の下端から切断器による溶融ガラス流の切断位置までの距離は外気温の変化により上下方向に移動する。この原因として、溶融ガラス流出管の温度変化による伸縮に加え、溶融ガラス流出管および切断器を支持する建物の躯体の温度変化による伸縮がある。
また、溶融ガラス流の切断位置が変化すると、切断される溶融ガラス塊の長さや、落下姿勢に変化が生じ、溶融ガラス塊がプレス成形型によりプレスされる位置にばらつきが生じ、プレス成形後のガラスブランクにおける板厚の偏差が大きくなるおそれがある。
そこで、本発明は、溶融ガラス流出管の下端から切断器による溶融ガラス流の切断位置までの距離を一定に維持することを目的とする。
本発明の第一の態様は、磁気ディスク用ガラス基板に加工される磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法である。当該製造方法は、
溶融ガラスの流出管の下端部に設けられたガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断器で切断することで溶融ガラス塊を形成する切断処理と、
前記溶融ガラス塊を一対の型のプレス面によって挟み込むことにより、ガラスブランクを成形するプレス処理とを含み、
前記切断処理において、
前記切断器と前記ガラス流出口との相対距離を一定に維持するよう前記切断器と前記ガラス流出口との少なくともいずれか一方の位置を調整し、前記ガラス流出口から垂下される前記溶融ガラスを切断する。
前記流出管および前記切断器の設置環境の温度の変動に応じて、前記切断器による前記溶融ガラスの切断位置を調整することが好ましい。
本発明の第二の態様は、磁気ディスク用ガラス基板に加工される磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法である。当該製造方法は、
溶融ガラスの流出管の下端部に設けられたガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断器で切断することで溶融ガラス塊を形成する切断処理と、
前記溶融ガラス塊を一対の型のプレス面によって挟み込むことにより、ガラスブランクを成形するプレス処理とを含み、
前記切断処理において、
前記ガラス流出口の位置の変位量を位置検出器により計測し、
計測された前記変位量に応じて、前記切断器の前記ガラス流出口との相対位置を変位させることで、前記切断器と前記ガラス流出口との相対距離を一定に維持する。
前記切断処理において前記溶融ガラス塊を落下させ、
前記プレス処理において、前記溶融ガラス塊の落下方向に対して直交する方向の両側から前記一対の型のプレス面で落下中の前記溶融ガラス塊を挟み込むことが好ましい。
本発明の第三の態様は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、上記のいずれかの磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法にて成形されたガラスブランクに対して研削及び研磨の少なくとも一方を行い、磁気ディスク用ガラス基板とする。
上述の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法によれば、溶融ガラス流出管の下端から切断器による溶融ガラス流の切断位置までの距離を一定に維持することで、溶融ガラス塊の粘度を一定に保ち、溶融ガラス塊のプレス処理後のガラスブランク、ひいてはガラスブランクから形成されるガラス基板を均質にすることができる。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法のフローの一例を示す図である。 本実施形態の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法で行われる切断処理の一例を説明する図である。 本実施形態の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法で行われる切断処理の一例を説明する図である。
以下、本発明の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
(磁気ディスク用ガラス基板)
まず、磁気ディスク用ガラス基板について説明する。磁気ディスク用ガラス基板は、円板形状であって、外周と同心の円形の中心孔がくり抜かれたリング状である。磁気ディスク用ガラス基板の両面に円環状の磁性層(記録領域)が形成されることで、磁気ディスクが形成される。
磁気ディスク用ガラスブランク(以降、単にガラスブランクという)は、後述するプレス成形により作製される円形状のガラス板であって、中心孔がくり抜かれる前の形態である。
ガラスブランクの材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平面度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。
(磁気ディスク用ガラス基板の製造方法)
次に、図1を参照して、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法のフローを説明する。図1は、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法のフローの一例を示す図である。図1に示すように、先ず、一対の主表面を有する板状の磁気ディスク用ガラス基板の素材となるガラスブランクをプレス成形により作製する(ステップS10)。次に、作製されたガラスブランクをスクライブして、中心部分に孔のあいたリング形状(円環状)のガラス基板を作製する(ステップS20)。次に、スクライブされたガラス基板に対して形状加工(チャンファリング)を行う(ステップS30)。これにより、ガラス基板が生成される。次に、形状加工されたガラス基板に対して端面研磨を行う(ステップS40)。端面研磨の行われたガラス基板に、固定砥粒による研削を行う(ステップS50)。次に、ガラス基板の主表面に第1研磨を行う(ステップS60)。次に、ガラス基板に対して化学強化を行う(ステップS70)。次に、化学強化されたガラス基板に対して第2研磨を行う(ステップS80)。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。以下、各処理について、詳細に説明する。
(a)プレス成形処理(ステップS10)
まず、プレス成形処理について説明する。プレス成形処理は、切断処理とプレス処理と取出処理を含む。
(a−1)切断処理
図2に示すように、溶融ガラス流出管10の下部の流出口12から溶融ガラス流20が所定の量流出したとき、溶融ガラス流20の先端部を切断器30により切断することによって、溶融ガラス塊21を落下させる。
なお、溶融ガラス流20の粘度は、溶融ガラス流出管10およびその上流の溶融ガラス供給源の温度、ならびに切断器30による切断位置の溶融ガラス流出管10の下部の流出口12からの距離を調整することで制御される。
(a−2)プレス処理
図3に示すように、溶融ガラス塊21の落下方向と交差する方向(例えば水平方向)両側に移動する一対の金型90A、90Bを互いに近接させることで、落下中の溶融ガラスの塊を一対の金型のプレス成形面91A、91Bの間に挟みこみ、プレスしてガラスブランクを成形する(以下、水平プレス方式という)。所定時間プレスを行った後、金型90A、90Bを開いてガラスブランクが取り出される。プレスの際、一対の金型90A、90Bのプレス成形の温度を揃える。なお、本実施形態の水平プレス方式では、窒化ホウ素等の離型剤が用いられず、溶融ガラス塊が、成形中、プレス成形面91A、91Bと接触するようになっている。このため、プレス成形面91A、91Bの形状が成形後のガラスブランクの主表面に転写される。プレス成形面91A、91Bが鏡面加工されて平滑な面になっていることにより、成形されるガラスブランクの主表面が平滑な面となる。
(b)スクライブ処理(ステップS20)
次に、スクライブ処理について説明する。プレス成形処理の後、スクライブ処理では、成形されたガラスブランクに対してスクライブが行われる。
ここでスクライブとは、成形されたガラスブランクを所定のサイズのリング形状のガラス基板とするために、ガラスブランクの表面に超鋼合金製あるいはダイヤモンド粒子を含んだスクライバにより2つの同心円(内側同心円および外側同心円)状の切断線(線状のキズ)を設けることをいう。2つの同心円の形状にスクライブされたガラスブランクは、部分的に加熱され、ガラスブランクの熱膨張の差異により、外側同心円の外側部分および内側同心円の内側部分が除去される。これにより、円形状の孔があいたリング状のガラス基板が得られる。なお、ガラスブランクに対してコアドリル等を用いて円孔を形成することにより円形状の孔があいたディスク状のガラス基板を得ることもできる。
(c)形状加工処理(ステップS30)
次に、形状加工処理について説明する。形状加工処理では、スクライブ処理後のガラス基板の端部に対するチャンファリング加工(外周側端面および内側端面の面取り加工)を含む。チャンファリング加工は、スクライブ処理後のガラス基板の外周側端面および内側端面において、ダイヤモンド砥石により面取りを施す形状加工である。この形状加工により所定の形状をしたガラス基板が生成される。面取りの傾斜角度は、主表面に対して例えば40〜50度であり、略45度であることが好ましい。
(d)端面研磨処理(ステップS40)
次に、端面研磨処理を説明する。端面研磨では、ガラス基板の内側端面及び外周側端面に対して、ブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウム等の微粒子を遊離砥粒として含む砥粒スラリが用いられる。端面研磨を行うことにより、ガラス基板の端面での塵等が付着した汚染、傷等の損傷の除去を行うことにより、サーマルアスペリティ障害の発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。
(e)固定砥粒による研削処理(ステップS50)
固定砥粒による研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。具体的には、ガラスブランクから生成されたガラス基板の外周側端面を、両面研削装置の保持部材に設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研削を行う。
(f)第1研磨処理(ステップS60)
次に、研削のガラス基板の主表面に第1研磨が施される。第1研磨は、主表面加工処理の1つである。第1研磨は、例えば固定砥粒による研削を行った場合に主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは微小な表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。第1研磨による取り代は、例えば数μm〜50μm程度である。
第1研磨処理では、固定砥粒による研削(ステップS60)に用いる両面研削装置と同様の構成を備えた両面研磨装置を用いて、遊離砥粒を含む研磨スラリを与えながらガラス基板が研磨される。
(g)化学強化処理(ステップS70)
次に、ガラス基板は化学強化される。化学強化液として、例えば硝酸カリウムと硫酸ナトリウムの混合液等を用いることができる。化学強化処理では、ガラス基板を化学強化液中に浸漬する。
ガラス基板を化学強化液に浸漬することによって、ガラス基板の表層にあるガラス組成中のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化液中のイオン半径が相対的に大きいナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換されることで表層部分に圧縮応力層が形成され、ガラス基板が強化される。
(h)第2研磨(最終研磨)処理(ステップS80)
次に、化学強化処理後のガラス基板に第2研磨が施される。第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。
第2研磨処理は、必ずしも必須な処理ではないが、ガラス基板の主表面の表面凹凸のレベルをさらに良好なものとすることができる点で実施することが好ましい。第2研磨処理を実施することで、主表面の粗さ(Ra)を0.1nm以下かつ主表面のマイクロウェービネスを0.1nm以下とすることができる。このようにして、第2研磨の施されたガラス基板は、水洗いされて磁気ディスク用ガラス基板となる。
(切断処理の詳細説明)
次に、ステップS10のプレス成形処理のうち、溶融ガラス塊を溶融ガラス流から切り出す切断処理について詳細に説明する。
切断処理では、プレス成形の対象物である溶融ガラス塊を作製する。溶融ガラス塊の作製方法としては特に限定されないが、通常は、溶融ガラスを溶融ガラス流出管10の下部の流出口12から垂下させて溶融ガラス流20をつくり、鉛直方向の下方側へと連続的に流出する溶融ガラス流20の先端部を切断することで、溶融ガラス塊21を形成する。なお、溶融ガラス流20の先端部を溶融ガラス塊21として切断するには、一対の切断刃(第一の切断刃40、第二の切断刃50)を用いることができる。また、溶融ガラスの粘度としては先端部の切断や、プレス成形に適した粘度であれば特に限定されないが、通常は、500dPa・秒〜1050dPa・秒の範囲内で、一定の値に制御されることが好ましい。
図2、図3に示すように、溶融ガラス流出管10の流出口12の下方には、切断器30が配置されている。切断器30は、上下方向駆動部31、32と、水平方向駆動部33、34と、第一の切断刃40と、第二の切断刃50とを備える。
第一の切断刃40と第二の切断刃50とは、図2および図3に示すように、溶融ガラス流20を中心として対称な水平位置に配置される。
第一の切断刃40は、溶融ガラス流20の中心側に先端を向け、先端を含む水平な上面41Tと、先端から下方向かつ溶融ガラス流20の中心から遠ざかる方向へ傾斜した下面41Uとを有する。
第二の切断刃50は、溶融ガラス流20の中心側に先端を向け、先端を含む水平な下面51Uと、先端から上方向かつ溶融ガラス流20の中心から遠ざかる方向へ傾斜した上面51Tとを有する。
第一の切断刃40および第二の切断刃50は、第一の切断刃40の上面41Tと、第二の切断刃50の下面51Uとが略同程度の高さ位置となるように配置される。
上下方向駆動部31は、駆動部33および第一の切断刃40を支持した状態で上下方向に移動する。上下方向駆動部32は、駆動部34および第二の切断刃50を支持した状態で上下方向に移動する。上下方向駆動部31、32により、第一の切断刃40および第二の切断刃50による溶融ガラス流20の上下方向の切断位置が定まる。
第一の切断刃40および第二の切断刃50の上下方向の変位量は、図示しない制御部が上下方向駆動部31、32を制御することで調整される。
水平方向駆動部33は、第一の切断刃40を支持した状態で第一の切断刃40を、水平方向であって溶融ガラス流20の中心軸Dと直交する方向に移動させる。具体的には、水平方向駆動部33は、第一の切断刃40を図2に示す位置(退避位置)と図3に示す位置(切断位置)との間で移動させる。
水平方向駆動部34は、第二の切断刃50を支持した状態で第二の切断刃50を、水平方向であって溶融ガラス流20の中心軸Dと直交する方向に移動させる。具体的には、水平方向駆動部34は、第二の切断刃50を図2に示す位置と図3に示す位置の間で移動させる。
第一の切断刃40および第二の切断刃50の溶融ガラス流20の中心軸Dと直交する方向への移動速度および移動タイミングは、図示しない制御部が水平方向駆動部33、34を制御することで調整される。
ここで、本実施形態では、第一の切断刃40および第二の切断刃50の水平方向の駆動に2つの水平方向駆動部33,34を用い、第一の切断刃40および第二の切断刃50の上下方向の駆動に2つの上下方向駆動部31、32を用いた例について説明した。しかしながら、第一の切断刃40および第二の切断刃50を同期して変位可能な機構(図示せず)を設けることにより、第一の切断刃40および第二の切断刃50の水平方向の駆動を1つの水平方向駆動部で一括して行い、第一の切断刃40および第二の切断刃50の上下方向の駆動を1つの上下方向駆動部で一括して行ってもよい。
図2、図3に示すように、切断器30および溶融ガラス流出管10の一方には、位置検出器60が設けられるとともに、他方には、位置検出器60との距離hが検出される被検出部61が設けられている。位置検出器60には、非接触式(例えば光波式、電波式、音波式等)の距離計を用いることができる。あるいは、バネ等を用いた接触式の位置検出器を用いてもよい。
なお、図2、図3では、切断器30の水平方向駆動部33に位置検出部60が設けられているが、上下方向駆動部31、32によって上下方向の位置が調整される場所であれば、位置検出部60を設ける位置は任意である。また、溶融ガラス流出管10に位置検出部60を儲け、切断器30に被検出部61を設けてもよい。
ここで、切断器30による切断位置の溶融ガラス流出管10の下部の流出口12からの距離を調整する方法の一例について説明する。
まず、溶融ガラス塊21の温度が適切な温度となるような溶融ガラス流20の切断位置をあらかじめ求めておく。この切断位置で溶融ガラス流20を切断できるような切断器30の位置における、位置検出器60と被検出部61との距離hを基準値hとする。
次に、切断器30により溶融ガラス流20を切断する前に、位置検出器60と被検出部61との距離hを求める。位置検出器60と被検出部61との距離hは、外気温の変化による溶融ガラス流出管の伸縮や、溶融ガラス流出管および切断器を支持する建物の躯体の温度変化による伸縮を原因として変動する。
位置検出器60と被検出部61との距離hが基準値hではない場合には、図示しない制御部が上下方向駆動部31、32を制御して位置検出器60と被検出部61との距離が基準値hとなるように調節する。
次に、図示しない制御部が水平方向駆動部33、34を制御して溶融ガラス流20の切断時、第一の切断刃40および第二の切断刃50を、それぞれ、図2に示す溶融ガラス流20から離れた位置から溶融ガラス流20の中心に向かって、図3に示す位置まで移動させる。このとき、第一の切断刃40の上面41Tと、第二の切断刃50の下面51Uとが、部分的にほぼ隙間なく重なり合う。すなわち、溶融ガラス流20の中心軸Dに対して、第一の切断刃40および第二の切断刃50が垂直に交差する。これにより、溶融ガラス流20に対して、その中心軸Dの近傍まで、第一の切断刃40および第二の切断刃50が貫入して、溶融ガラス流20の先端が、略球状の溶融ガラス21として切断される。切断されて生成された溶融ガラスの塊は、図3に示す鉛直方向下方であるY方向に落下する。
以上が切断処理の説明である。得られた溶融ガラス塊21は、図3に示すように、切断器30よりも下方に配置された一対の金型90A、90Bの間に挟み込まれ、プレス処理が行われる。
本実施形態によれば、溶融ガラス流出管10の下端から切断器30による溶融ガラス流の切断位置までの距離を一定に維持することで、溶融ガラス塊21の粘度を一定に保つことができる。このため、溶融ガラス塊21のプレス処理後のガラスブランク、ひいてはガラスブランクから形成されるガラス基板を均質にすることができる。
(実験例)
以下、本実施形態で作製されるガラスブランクの特性を調べるために、種々の計測を行った。
〔外気温と相対距離との関係〕
外気温が−5℃(冬季の深夜を想定)、15℃、35℃(夏季の日中を想定)の場合における、溶融ガラス流出管10の下部の流出口12と切断器30による切断位置との距離の変動を、図2、図3に示すような位置検出器60および被検出部61を用いて計測した。
外気温が15℃のときの位置検出器60と被検出部61との距離を基準としたとき、外気温が−5℃のときは位置検出器60と被検出部61との距離が1mm増加していた。また、外気温が35℃のときは置検出器60と被検出部61との距離が1mm減少していた。
〔切断位置と欠陥深さとの関係〕
切断位置を所定の位置から上下に移動させて溶融ガラス流を切断し、切断された溶融ガラス塊のプレス処理を行い、ガラスブランクを作製した。
任意の高さの切断位置を基準点(切断位置:0mm)とし、基準点から切断位置を2mm下げた場合、1mm下げた場合、1mm上げた場合、2mm上げた場合について、得られたガラスブランクに生成された欠陥の深さを計測した。欠陥の深さの計測は、段階的に取り代を増やしてガラスブランクを研削した際に欠陥が消滅した取り代を測定することにより行った。結果を表1に示す。なお、表1で正の符号は基準点から切断位置を上げたことを、負の符号は基準点から切断位置を下げたことを示す。
Figure 2015067484
表1より、切断位置が2mm変化すると、欠陥深さが15μm程度ばらつくことがわかる。
次に、外気温の変化に応じて切断位置を調整した場合(実施例)と、調整しなかった場合(比較例)とで、切断後の溶融ガラス塊のプレス位置のばらつき、および、プレス成形後のガラスブランクの板厚の偏差を計測した。
具体的には、外気温15℃における最適な切断位置で溶融ガラス流を切断できるような切断器の位置における、位置検出器と被検出部との距離を基準値とし、外気温が35℃のときに、実施例では位置検出器と被検出部との距離の変動に応じて、位置検出器と被検出部との距離が基準値となるように切断器の位置を調整して切断処理、プレス処理を行った。比較例では、切断器の位置の調整を行なわなかった。
〔プレス位置のばらつき〕
実施例、比較例ともに、プレス処理により20枚のガラスブランクを形成した。プレス処理の際に、溶融ガラス塊がプレスされる位置を高速度カメラの画像解析により計測し、ばらつきを算出した。
〔板厚偏差〕
実施例、比較例ともに、プレス処理により得られた20枚のガラスブランクのそれぞれについて、1枚のガラスブランクにおける複数個所の板厚をマイクロメータにより計測し、板厚の偏差を求めた。ここでの板厚の偏差は、20枚のガラスブランクの平均値である。
結果を表2に示す。
Figure 2015067484
表2に示すように、位置検出器と被検出部との距離の変化に応じて切断位置を変化させることで、プレス位置のばらつきや、板厚の偏差を減少させることができる。
このように、本実施形態のガラスブランクの製造方法では、切断器による溶融ガラスの切断位置とガラス流出口との相対距離を一定に維持し、ガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断することで、溶融ガラス塊のプレスされる位置のばらつきや、プレス成形されたガラスブランクの板厚の偏差を小さくすることができる。また、溶融ガラス塊の粘度を一定に保ち、溶融ガラス塊のプレス処理後のガラスブランク、ひいてはガラスブランクから形成されるガラス基板を均質にすることができる。
以上、本発明の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
例えば、上記実施形態においては、切断器の位置を上下方向に移動する例について説明したが、本発明はこれに限らず、溶融ガラス流出管の位置を上下方向に移動させてもよい。
10 溶融ガラス流出管
12 ガラス流出口
20 溶融ガラス流
21 溶融ガラス塊
30 切断器
31、32 上下方向駆動部
33、34 水平方向駆動部
34U 上面
40 第一の切断刃
40 上側ブレード
41T 上面
41U 下面
50 第二の切断刃
51T 上面
51U 下面
90A、90B 金型
91A、91B プレス成形面

Claims (5)

  1. 磁気ディスク用ガラス基板に加工される磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法であって、
    溶融ガラスの流出管の下端部に設けられたガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断器で切断することで溶融ガラス塊を形成する切断処理と、
    前記溶融ガラス塊を一対の型のプレス面によって挟み込むことにより、ガラスブランクを成形するプレス処理とを含み、
    前記切断処理において、
    前記切断器による前記溶融ガラスの切断位置と前記ガラス流出口との相対距離を一定に維持するよう前記切断器と前記ガラス流出口との少なくともいずれか一方の位置を調整し、前記ガラス流出口から垂下される前記溶融ガラスを切断する、磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
  2. 前記流出管および前記切断器の設置環境の温度の変動に応じて、前記切断器による前記溶融ガラスの切断位置を調整する、請求項1に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
  3. 磁気ディスク用ガラス基板に加工される磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法であって、
    溶融ガラスの流出管の下端部に設けられたガラス流出口から垂下される溶融ガラスを切断器で切断することで溶融ガラス塊を形成する切断処理と、
    前記溶融ガラス塊を一対の型のプレス面によって挟み込むことにより、ガラスブランクを成形するプレス処理とを含み、
    前記切断処理において、
    前記ガラス流出口の位置の変位量を位置検出器により計測し、
    計測された前記変位量に応じて、前記切断器の前記ガラス流出口との相対位置を変位させることで、前記切断器と前記ガラス流出口との相対距離を一定に維持することを特徴とする、磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
  4. 前記切断処理において前記溶融ガラス塊を落下させ、
    前記プレス処理において、前記溶融ガラス塊の落下方向に対して直交する方向の両側から前記一対の型のプレス面で落下中の前記溶融ガラス塊を挟み込む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法にて成形されたガラスブランクに対して研削及び研磨の少なくとも一方を行い、磁気ディスク用ガラス基板とする、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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