JP2015066957A - ワイパウォッシャ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ワイパ装置は、車体に対して揺動するワイパアームによって、ゴム製のブレードにフロントガラスの所定の払拭領域を往復させてガラス表面の水などを払拭するものである。
ウォッシャ液は、車体のフロントフード部やカウルトップ部等に固定されたノズルからフロントガラスにウォッシャ液を噴射するものが一般的であったが、近年はワイパアームにノズルを設けたものが提案されている。
このようなワイパ装置のアームは、ウェットアームと通称されている。
このような撮像手段を有する車両においては、撮像領域にウォッシャ液の拭き残し等が存在すると、撮像に影響が生じて車両制御に支障が生じることが懸念される。
特許文献1に記載された技術においては、ウォッシャ液の噴射終了後にワイパの払拭動作を行うことによって、拭き残し等は防止できるが、この場合であっても払拭動作が完了するまでは一時的に撮像に影響が出ることは避けられない。
本発明の課題は、ウォッシャ液の噴射後に撮像装置による撮像領域の視界を早期に回復可能なワイパウォッシャ装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、自車両前方を撮像する撮像装置の撮像領域を有する車両のフロントガラスにウォッシャ液を噴射し払拭するワイパウォッシャ装置であって、前記フロントガラスにブレードを加圧接触させた状態で前記ブレードが前記撮像領域を含む所定の払拭領域を払拭するよう第1の反転位置と第2の反転位置との間で往復運動させるワイパアームと、前記ワイパアームに設けられたノズルから前記フロントガラスの前記払拭領域に前記ウォッシャ液を噴射するウォッシャ液噴射手段と、前記ワイパアームを駆動するとともに少なくとも低速モードと高速モードとを選択可能なワイパアーム駆動手段と、ユーザがウォッシャ液噴射操作を入力する噴射操作入力部とを備え、前記ウォッシャ液噴射手段は、前記噴射操作入力部の操作開始に応じて前記ウォッシャ液の噴射を開始するとともに、前記噴射操作入力部の操作終了に応じて前記ウォッシャ液の噴射を終了し、前記ワイパアーム駆動手段は、前記噴射操作入力部の操作開始に応じて前記ワイパアームの駆動を開始するとともに、前記ウォッシャ液噴射手段による前記ウォッシャ液の噴射終了後、前記ワイパアームを前記第1の反転位置と前記第2の反転位置との間を、前記高速モードで少なくとも一往復させてから前記ワイパアームの駆動を終了することを特徴とするワイパウォッシャ装置である。
これによれば、ウォッシャ液の噴射終了後にワイパアームを高速モードで一往復させることによって、ウォッシャ液の拭き残しや液だれを短時間で拭き上げ、撮像手段の視界を早期に回復させることができる。
これによれば、ウォッシャ液の噴射中はワイパアームを低速モードで駆動することによって、噴射されたウォッシャ液がブレードの長手方向に行き渡る時間を確保し、払拭性能を確保することができる。
実施例のワイパウォッシャ装置は、例えば、自車両前方を撮像する撮像装置を有する乗用車等の自動車のフロントガラスに設けられるものである。
図1は、実施例のワイパウォッシャ装置が設けられる車両におけるフロントガラス周辺の構成を示す図である。
フロントガラス10は、乗用車等の自動車の図示しない車室(キャビン)の前部に配置され、運転者の視界の主要部分を占めるフロントウインドウ開口に設けられるものである。
フロントガラス10は、正面から見た平面形が実質的に横長の矩形状に形成されるとともに、車幅方向中央部が両端部に対して前進するように二次元的に湾曲して形成された合わせガラスである。
フロントガラス10は、周縁部の内側にほぼ沿って配置された境界線11の外側には、黒色セラミック層が設けられる一方、境界線11の内側においては実質的に透明となっている。
ステレオカメラは、左右一対のカメラを車幅方向に離間して配置し、公知のステレオ画像処理によって、例えば前方車両、歩行者等の自車両に対する相対位置及び相対速度や、車線形状といった自車両前方の環境を認識するものである。
ステレオカメラは、車室内におけるルーフ前端部(ルームミラー基部付近)に配置されている。
撮像領域12,13は、フロントガラス10において左右のカメラの画角内にそれぞれ含まれる領域である。
ステレオカメラは、この撮像領域12,13越しに自車両前方を撮像する。
ワイパアーム20は、図1では図示しないワイパモータ33(図2参照)によって駆動され、フロントガラス10の下端部に隣接する図示しないカウル部における車幅方向中央部に設けられた回転軸回りに揺動する。
ブレード21は、ワイパアーム20の先端部付近に設けられ、ワイパアーム20の長手方向に略沿って延在するゴム製のフィン状の払拭部を備えている。
ウォッシャノズル22は、ウォッシャ液(洗浄液)をフロントガラス10の表面に向け噴射するものである。
ウォッシャノズル22は、ワイパアーム20におけるブレード21の回転軸側の端部近傍に設けられ、ワイパアーム20が初期位置から反転位置へ移動する際の進行方向側へウォッシャ液を噴射可能となっている。
各払拭領域は、各ブレードの初期位置14a、15a及び反転位置14b、15bを半径とする実質的に扇形の領域となる。
運転席側の撮像領域13は、払拭領域14,15にともに含まれ、各ワイパアームが1往復する際に、左右のブレードがともに払拭するようになっている。
一方、助手席側の撮像領域12は、実質的に払拭領域14にのみ含まれ、実質的に助手席側のブレード21のみによって払拭されるようになっている。
ウォッシャノズル22は、助手席側の撮像領域12における払拭性能を改善するため、助手席側のワイパアーム20に設けられる。
なお、実施例のウォッシャ装置においては、ワイパアーム20に設けられるノズル22に追加して、カウル部やフード部等に固定式のノズルを設ける構成としてもよい。
図2に示すように、ワイパウォッシャ装置は、ワイパウォッシャスイッチ31、ウォッシャポンプ32、ワイパモータ33、位置検出センサ34、モータ速度制御装置35、ワイパリレー36等を有して構成されている。
ワイパウォッシャスイッチ31は、例えば、ステアリングコラム部から突出するレバーとして構成されている。
ウォッシャポンプ32は、ウォッシャタンクの下部に取り付けられている。
ワイパモータ33の出力は、減速ギア列及びリンク機構を介して各ワイパアームに伝達され、各ワイパアームを、初期位置と反転位置との間で往復するよう揺動させる。
位置検出センサ34は、ワイパアーム20が初期位置に到達した際に、これを検出してモータ速度制御装置35に伝達可能となっている。
図3は、実施例のワイパウォッシャ装置におけるウォッシャ液噴射時の動作を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:ワイパウォッシャスイッチオン判断>
ワイパウォッシャスイッチ31がドライバによってオンされている場合には、ステップS2に進み、オフである場合には、一連の処理を終了(リターン)する。
ウォッシャポンプ32を作動し、ウォッシャタンクからウォッシャノズル22にウォッシャ液を圧送し、ウォッシャ液の噴射を行わせる。
その後、ステップS03に進む。
ワイパモータ33は、ワイパアームを低速モードで払拭動作を行わせる。
低速モードの動作速度は、ウォッシャノズル22から噴射されたウォッシャ液が、ワイパアームが初期位置から反転位置まで移動する時間内に、ブレード21の実質的に全長にわたって行き渡ることを考慮して設定される。
ウォッシャノズル22から噴射されたウォッシャ液は、ブレード21によってフロントガラス10の表面上をかき上げられつつ、遠心力によってブレード21の先端部側へ流れる。
その後、ステップS04に進む。
ワイパウォッシャスイッチ31がオンからオフとされた場合には、ステップS05に進む。
一方、オン状態が継続されている場合には、ステップS04の処理を繰り返す。
ウォッシャポンプ32を停止し、ウォッシャ液の噴射を終了する。
その後、ステップS06に進む。
位置検出センサ34は、ウォッシャポンプを停止後、ワイパアーム20が最初に初期位置14aに到達したか否かを判断する。
ワイパアーム20が初期位置14aに到達した場合には、ステップS07に進み、未到達の場合には、ステップS06を繰り返す。
モータ速度制御装置35は、ワイパモータ33の回転速度を、低速モードに対応する回転速度から高速モードに対応する回転速度に切り替えて、ワイパアーム20の払拭動作を高速化する。
その後、ステップS08に進む。
位置検出センサ34は、高速モードへの切り換え後、ワイパアーム20が初期位置14aと反転位置14bとの間を1ストローク往復し、初期位置14aに到達したか否かを判断する。
ブレード21は、このウォッシャ液の噴射を伴わない払拭動作によって、払拭領域14内に縞状に残るウォッシャ液の拭き残しSを払拭する。
ワイパアーム20が初期位置14aに到達した場合には、ステップS09に進み、未到達の場合には、ステップS08を繰り返す。
ワイパモータ33は停止し、ワイパアームによる払拭動作を終了する。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
(1)ウォッシャ液の噴射終了後にワイパアーム20を高速モードで一往復させることによって、撮像領域12に残るウォッシャ液の拭き残しSや液だれを短時間で拭き上げ、撮像手段の撮像に影響を及ぼす時間を短縮することができる。
(2)ウォッシャ液の噴射中はワイパアーム20を低速モードで駆動することによって、噴射されたウォッシャ液がブレード21全長に行き渡る時間を確保し、払拭性能を確保することができる。
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)ワイパウォッシャ装置を構成する各要素の形状、構造、配置、数量等は、上述した実施例の構成に限らず、適宜変更することができる。
例えば、ノズルの個数、配置や、制御系の構成などは適宜変更することができる。
また、実施例においては、撮像手段は左右一対のカメラを有するステレオカメラであったが、単独のカメラであってもよい。
(2)実施例においては、ウォッシャ液の噴射中はワイパアームを低速モードで駆動しているが、払拭性能の確保が可能である場合には、ワイパアームを高速モードで駆動してもよい。この場合、ウォッシャスイッチの操作時には常時ワイパアームを高速モードで駆動することになる。
12 撮像領域(助手席側) 13 撮像領域(運転席側)
14 払拭領域(助手席側) 14a 初期位置
14b 反転位置 15 払拭領域(運転席側)
15a 初期位置 15b 反転位置
20 ワイパアーム(助手席側) 21 ブレード
22 ウォッシャノズル S 拭き残し
31 ワイパウォッシャスイッチ 32 ウォッシャポンプ
33 ワイパモータ 34 位置検出センサ
35 モータ速度制御装置 36 ワイパリレー
Claims (2)
- 自車両前方を撮像する撮像装置の撮像領域を有する車両のフロントガラスにウォッシャ液を噴射し払拭するワイパウォッシャ装置であって、
前記フロントガラスにブレードを加圧接触させた状態で前記ブレードが前記撮像領域を含む所定の払拭領域を払拭するよう第1の反転位置と第2の反転位置との間で往復運動させるワイパアームと、
前記ワイパアームに設けられたノズルから前記フロントガラスの前記払拭領域に前記ウォッシャ液を噴射するウォッシャ液噴射手段と、
前記ワイパアームを駆動するとともに少なくとも低速モードと高速モードとを選択可能なワイパアーム駆動手段と、
ユーザがウォッシャ液噴射操作を入力する噴射操作入力部とを備え、
前記ウォッシャ液噴射手段は、前記噴射操作入力部の操作開始に応じて前記ウォッシャ液の噴射を開始するとともに、前記噴射操作入力部の操作終了に応じて前記ウォッシャ液の噴射を終了し、
前記ワイパアーム駆動手段は、前記噴射操作入力部の操作開始に応じて前記ワイパアームの駆動を開始するとともに、前記ウォッシャ液噴射手段による前記ウォッシャ液の噴射終了後、前記ワイパアームを前記第1の反転位置と前記第2の反転位置との間を、前記高速モードで少なくとも一往復させてから前記ワイパアームの駆動を終了すること
を特徴とするワイパウォッシャ装置。 - 前記ワイパアーム駆動手段は、前記ウォッシャ液噴射手段による前記ウォッシャ液の噴射中は、前記ワイパアームを前記低速モードで駆動すること
を特徴とする請求項1に記載のワイパウォッシャ装置。
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