JPH11157418A - ワイパ装置およびその制御方法 - Google Patents

ワイパ装置およびその制御方法

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JPH11157418A
JPH11157418A JP9340546A JP34054697A JPH11157418A JP H11157418 A JPH11157418 A JP H11157418A JP 9340546 A JP9340546 A JP 9340546A JP 34054697 A JP34054697 A JP 34054697A JP H11157418 A JPH11157418 A JP H11157418A
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JP
Japan
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wiper
window glass
precipitation
detecting
wiper device
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JP9340546A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakano
博之 中野
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓ガラス全体の状態に対応して動作し、しか
も、窓ガラスを通した視界に対する障害の程度に対応し
て動作するワイパ装置を提供する。 【解決手段】 被写体距離測定装置30と制御手段22
とを備え、窓ガラス14上の視界障害物に対応して自動
的に動作するワイパ18を有するワイパ装置である。被
写体距離測定装置30は、窓ガラス14を通して周囲に
向けられ、窓ガラス14の主要部に対応する視野角内で
最も近い被写体までの距離を測定する。制御手段22
は、被写体距離測定装置30が測定した被写体距離が、
窓ガラス14までの距離とほぼ等しいときにワイパ18
を動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイパ装置および
その制御方法に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】近年、
レインセンサによる雨滴の検出に対応して動作する様々
なオートワイパ装置が実用化されている。
【0003】しかしながら、これらのオートワイパ装置
に用いられているレインセンサは、デザイン等の関係で
可能な限り小さなものとなっており、当然、センサ部分
の大きさも窓ガラスの大きさに比較するとごく小さい面
積となっている。そのため、このようなオートワイパ装
置においては、窓ガラスのごく一部分への降水の状態に
反応してワイパが動作してしまい、窓ガラス全体の状態
に対応した動作をしないという問題がある。
【0004】また、これらレインセンサによる降水の検
出は、レインセンサのセンサ部分に降水等があることを
検出しているのであって、窓ガラスを介した視界に対す
る障害の大きさに対応して行われるものでもない。その
ため、窓ガラスを通した視界の感覚と、センサの動作と
の間に大きなずれを生じてしまうことがある。例えば、
同様の降水状態であっても、窓ガラスとして撥水ガラス
を用いた場合には、通常のガラスを用いた場合に比し、
窓ガラスの視界は格段と良くなるが、これらのレインセ
ンサを用いたオートワイパ装置はこのような違いに関係
なく、撥水ガラスを用いたときも通常のガラスと同様に
頻繁なワイパ動作をさせてしまう。
【0005】上述した理由から、このようなオートワイ
パ装置は、窓ガラスを通した視界は殆ど劣化していない
にも拘わらずワイパが突然高速で動作したり、窓ガラス
越しの視界がかなり悪いにも拘わらず動作を開始しなか
ったりして、運転者を苛立たせる原因ともなっている。
【0006】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的は、窓ガラス全体の状態
に対応して動作し、しかも、窓ガラスを通した視界に対
する障害の程度に対応して動作するワイパ装置およびそ
の制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るワイパ装置は、窓ガラス上の視界障害物に対応して
自動的に動作するワイパを有するワイパ装置であって、
前記窓ガラスを通して周囲に向けられ、前記窓ガラスの
主要部に対応する視野角内で最も近い被写体までの距離
を測定する被写体距離測定装置と、前記被写体距離測定
装置が測定した被写体距離が、前記窓ガラスまでの距離
とほぼ等しいときに前記ワイパを動作させる制御手段
と、を有することを特徴とする。
【0008】上記において、窓ガラスの主要部とは、運
転の際に外界の状況を把握するために視線が通過する窓
ガラスの領域を意味する。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、窓ガラス
の主要部の大きさに対応する視野角内で、最も近い被写
体までの距離を、被写体距離測定装置が測定して、ワイ
パを動作させるかどうかが判断されるワイパ装置とな
る。したがって、ごく狭い範囲の状態に応じてワイパの
動作が制御されるのではなく、窓ガラスの主要部に対応
する視野角内の状態に応じて、ワイパの動作が制御され
るワイパ装置となる。
【0010】また、このワイパ装置においては、窓ガラ
スの位置する距離に被写体となるものが存在するかどう
かによって、ワイパの動作が制御される。そして、被写
体となりうるものが窓ガラスの付近に位置することは、
視界の障害となりうるものが窓ガラスの付近に位置する
こととほぼ等価であるため、本発明のワイパ装置は、窓
ガラスを通した視界の障害となるものの有無に応じて、
ワイパの動作が制御されるワイパ装置となる。
【0011】請求項2に記載のワイパ装置は、請求項1
において、車外における降水を検知し、降水情報を出力
する降水センサをさらに有し、前記制御手段は、前記降
水センサが降水情報を出力し、前記被写体距離が前記窓
ガラスまでの距離とほぼ等しいときに、前記ワイパを動
作させることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、降水セン
サによって降水が検知されて降水情報が出力され、か
つ、被写体距離が窓ガラスまでの距離と等しいときに、
制御手段がワイパを動作させる。したがって、降水以外
の原因で、窓ガラス付近に視界の障害となりうるものが
ある場合には、ワイパは動作しない。そのため、ワイパ
が通常対象とする降水が視界の障害となる程度に達した
ときに動作するワイパ装置となる。
【0013】請求項3に記載の発明にかかるワイパ装置
は、請求項2において、前記窓ガラスを通して所定の視
野角内の画像を撮影する撮影手段をさらに有し、前記制
御手段は、前記画像を処理、解析し、その結果が所定範
疇内にあり、前記降水センサが降水情報を出力している
ときに、前記ワイパを動作させることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、降水セン
サが降水情報を出力しており、撮影手段が撮影した画像
を処理、解析した結果が所定の範疇内であるときに、ワ
イパを動作させるため、降水が検知される状態におい
て、画像を的確に判断し、適切にワイパを動作させるこ
とができる。例えば、ワイパやウォッシャによって除去
不可能な汚れ等が窓ガラスに付着している場合には、付
着物がある領域を無視するように画像処理し、残る領域
内におけるエッジ検出によって所定の形状パターンのエ
ッジが検出された場合にワイパを動作させることもでき
る。このように、状況に対応して適宜、画像の処理また
は/および解析における範疇を設定し、不必要なワイパ
動作をなくすことが可能である。
【0015】請求項4に記載の発明に係るワイパ装置
は、請求項2または請求項3において、前記窓ガラスに
対してウオッシャ液を噴射するウォッシャをさらに有
し、前記制御手段は、前記降水センサが降水情報を出力
せず、前記被写体距離が前記窓ガラスまでの距離とほぼ
等しいときに、前記ウォッシャを動作させることを特徴
とする。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、降水セン
サから降水情報が出力されず、降水がないと判断される
場合に、被写体距離が窓ガラスの距離とほぼ等しくなる
のは、窓ガラスに汚れ等が付着している場合であるた
め、そのような場合にウォッシャ液が噴射されて窓ガラ
スが洗浄されるワイパ装置となる。
【0017】請求項5に記載の発明に係るワイパ装置
は、請求項4において、走行速度を検出する走行速度検
出手段をさらに有し、前記制御手段は、前記走行速度が
所定値以下であるときに、前記ウォッシャを動作させる
ことを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、降水セン
サから降水情報が出力されず降水がないと判断される場
合に、被写体距離が窓ガラスの距離とほぼ等しくなり、
窓ガラスに汚れ等が付着していると判断される場合で、
しかも、走行速度が所定値以下であるときに、制御手段
がウォッシャを動作させる。したがって、走行速度が速
いときにウオッシャ液が噴射されて視界を遮り、危険な
状態となることを防ぐことができる。
【0019】請求項6に記載の発明に係るワイパ装置の
制御方法は、窓ガラス上の視界障害物に対応してワイパ
装置を制御する方法であって、前記窓ガラス上における
視界障害物の存在を検出する視界障害物検出工程と、前
記視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界障
害物が検出されたときに、ワイパを動作させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、窓ガラス
上に視界障害物が検出された場合に、ワイパを動作させ
るワイパ装置の制御方法となる。したがって、視界障害
物の有無に対応して自動的にワイパの制御が行われるワ
イパ装置の制御方法となる。
【0021】請求項7に記載の発明に係るワイパ装置の
制御方法は、窓ガラス上の視界障害物に対応してワイパ
装置を制御する方法であって、前記窓ガラス上における
視界障害物の存在を検出する視界障害物検出工程と、車
体上に降水があることを検出する降水検出工程と、前記
視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界障害
物が検出され、前記降水検出工程によって降水が検出さ
れたときに、ワイパを動作させる工程と、を有すること
を特徴とする。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、窓ガラス
上に視界障害物が検出され、窓ガラスを含めた車体上に
降水が検出された場合に、ワイパを動作させるワイパ装
置の制御方法となる。したがって、降水があり、しかも
視界の障害となるものが窓ガラス上に検出される場合
に、ワイパを動作させることができる。
【0023】請求項8に記載の発明に係るワイパ装置の
制御方法は、窓ガラス上の視界障害物に対応してワイパ
装置を制御する方法であって、前記窓ガラス上における
視界障害物の存在を検出する視界障害物検出工程と、車
体上に降水があることを検出する降水検出工程と、前記
視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界障害
物が検出され、前記降水検出工程によって降水が検出さ
れないときに、ウォッシャを動作させる工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0024】請求項8に記載の発明によれば、窓ガラス
上に視界障害物が検出され、降水が検出されないとき
に、ウォッシャを動作させるワイパ装置の制御方法とな
る。したがって、窓ガラス上に降水以外で視界を妨げる
ものがある場合に、自動的にウォッシャ装置を動作させ
ることができる。
【0025】請求項9に記載の発明に係るワイパ装置の
制御方法は、窓ガラス上の視界障害物に対応してワイパ
装置を制御する方法であって、車体上に降水があること
を検出する降水検出工程と、前記窓ガラスを通して該窓
ガラスの主要部に対応する視野角内の画像を撮影する撮
影工程と、前記画像を処理、解析する画像解析工程と、
前記降水検出工程によって降水が検出され、前記画像解
析工程の結果が所定範疇内であるときにワイパを動作さ
せる工程と、を有することを特徴とする。
【0026】請求項9に記載の発明によれば、降水があ
る場合に、窓ガラスを通して窓ガラスの主要部に対応す
る視野角で撮影した画像の解析結果が所定の範疇にある
時にワイパを動作させるワイパ装置の制御方法となる。
たとえば、まだ遠くに見える街灯が近づくと窓ガラス上
の水滴が乱反射して危険となることが予想される場合に
対応するように前記範疇を規定しておき、そのような場
合に前もってワイパを動作させて乱反射によって視界が
遮られることを防ぐ制御を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
【0028】〔第1実施形態〕図1は、本実施形態に係
るワイパ装置を備えた車両10を、ドア等を取り除いた
状態として側面から見た説明図である。また、図2は、
本実施形態のワイパ装置の概要を示すブロックダイアグ
ラムである。
【0029】これらの図に示すように、本実施形態のワ
イパ装置は、窓ガラス14を払拭するワイパ18と、ワ
イパ18等を制御する制御手段であるECU22(Elec
tronic Control Unit)と、降水センサであるレインセ
ンサ26と、被写体距離測定装置を備えた撮影手段であ
るCCD(固体撮像素子)カメラ30と、窓ガラス14
に対してウォッシャ液を噴射するウォッシャ42と、走
行速度測定手段と、表示部50とを含んで構成される。
【0030】ワイパ18はワイパモータ19を有し、E
CU22によって制御されるよう結線されている。
【0031】ECU22は、車両10に搭載され、例え
ばマイクロコンピュータを含んで構成され、ワイパ1
8、CCDカメラ30、レインセンサ26、ウォッシャ
42、ライトのスイッチ部、走行速度測定手段、および
表示部50に接続されている。ECU22は、CCDカ
メラ30に内蔵された被写体距離測定装置が測定した被
写体距離が、窓ガラス14までの距離とほぼ等しく、レ
インセンサ26が降水情報を出力しているときにワイパ
18を動作させる。また、レインセンサ26が降水情報
を発しておらず、被写体距離測定装置が測定した被写体
距離が窓ガラス14までの距離とほぼ等しいとき、すな
わち、降水ではない視界障害物が窓ガラス14付近にあ
るときにウォッシャ42とワイパ18を動作させる。
【0032】CCDカメラ30は、例えば車両10の天
井部に固定され、窓ガラス14例えばフロントガラスを
通して周囲に向けられている。そして、CCDカメラ3
0は、窓ガラス14の主要部に対応する視野角36内す
なわち運転の際に窓ガラス14を通して周囲が見える視
野角36内で、最も近い被写体の画像を、内蔵する被写
体距離測定装置が測定する被写体距離の情報をもとに、
撮影する撮影手段を備えている。被写体距離測定装置と
しては、透明な物体を通して測定する場合には、透明な
物体までの距離ではなく、視覚により明確に認識できる
最も近い物体までの距離を測定するパッシブ型の距離測
定装置が用いられる。なお、ワイパ18は、動作中に窓
ガラス14の主要部に対応する視野角内を移動するが、
被写体距離測定装置は、移動中のワイパ18には反応し
ないように形成されている。
【0033】CCDカメラ30の撮影手段が撮影した画
像は、ECU22によって処理、解析される。そして、
ECU22は、その結果が所定範疇内にあり、レインセ
ンサ26が降水情報を発しているときに、ワイパ18を
動作させる。
【0034】このように、本実施形態のワイパ装置は、
レインセンサ26が降水情報を出力しており、撮影手段
が撮影した画像を処理、解析した結果が所定の範疇内で
あるときに、ワイパ18を動作させるため、降水が検知
される状態において、画像を的確に判断し、適切にワイ
パ18を動作させることができる。例えば、ワイパ18
やウォッシャ42によって除去不可能な汚れ等が窓ガラ
ス14に付着している場合には、付着物がある領域を無
視するように画像処理し、残る領域内におけるエッジ検
出によって所定の形状パターンのエッジが検出された場
合にワイパ18を動作させることもできる。このよう
に、状況に対応して適宜、画像の処理または/および解
析における範疇を設定し、不必要なワイパ動作をなくす
ことが可能である。
【0035】被写体距離測定装置が測定する被写体距離
は、その情報を直接ECU22に入力するようにしても
よいが、図3(A)および(B)に示すようなCCDカ
メラ30に設けられたリミットスイッチ35を利用し
て、被写体距離が窓ガラス14の距離とほぼ等しくなっ
ていることをECU22に入力することもできる。これ
は、図3(B)に示すように、CCDカメラ30のレン
ズ外輪31にリミットスイッチ35を設け、図4(A)
および(B)に示すように窓ガラス14の距離に焦点が
合った場合のレンズ外輪31の回転位置とほぼ等しい回
転位置となったときに、このリミットスイッチ35がオ
ンするようにしておき、これによって、ほぼ窓ガラス1
4までの距離に等しい被写体距離であることがECU2
2に入力されるようにするものである。
【0036】レインセンサ26は、例えば赤外線源と赤
外線センサとの間に雨滴や雪などが介在するか否かを検
出するものとして形成され、ボンネット上や窓ガラス1
4上などに少なくとも1つ配置される。
【0037】ウォッシャ42は、ボンネット上などに配
置されたウォッシャノズル43を備え、ECU22によ
って制御される。窓ガラス14の洗浄が必要な場合に
は、ウォッシャ42はECU22の制御によってウォッ
シャノズル43から窓ガラス14に向けてウォッシャ液
を噴射する。ECU22によるこの制御は、レインセン
サ26が降水情報を発せず、被写体距離測定装置が測定
する被写体距離が窓ガラス14までの距離とほぼ等しい
ときに、窓ガラス14上に汚れ等が付着していると判断
して、走行速度測定手段から入力される走行速度が所定
値以下であれば、ウォッシャ42を動作させるものであ
る。
【0038】すなわち、レインセンサ26から降水情報
が発せられず、降水がないと判断される場合に、被写体
距離が窓ガラス14までの距離とほぼ等しくなるのは、
窓ガラス14に汚れ等が付着している場合であるため、
そのような場合であって走行速度が所定値以下であると
きに、ウォッシャ42のウォッシャノズル43からウォ
ッシャ液が噴射されて窓ガラス14が洗浄され、視界を
自動的に確保することのできるワイパ装置となる。しか
も、走行速度が速いときにはウオッシャ液が噴射されな
いため、所定の速度以上での運転中にウォッシャ液が視
界を遮り、危険な状態となることがない。
【0039】表示部50は、表示パネル内に設けられ、
運転者に対する指示や警告などを表示する。
【0040】以上のように、本実施形態のワイパ装置に
よれば、窓ガラス14の主要部の大きさに対応する視野
角内で、最も近い被写体までの距離を、被写体距離測定
装置が測定して、ワイパ18を動作させるかどうかが判
断されるワイパ装置となる。したがって、ごく狭い範囲
の状態に応じてワイパ18の動作が制御されるのではな
く、窓ガラス14の主要部に対応する視野角内の状態に
応じて、ワイパ18の動作を制御することができる。
【0041】また、このワイパ装置においては、窓ガラ
ス14の位置する距離に被写体となるものが存在するか
どうかによって、ワイパ18の動作が制御される。そし
て、被写体となりうるものが窓ガラス14の付近に位置
することは、視界の障害となりうるものが窓ガラスの付
近に位置することとほぼ等価であるため、窓ガラス14
を通した視界の障害となるものの有無に応じて、ワイパ
18の動作を制御することができる。
【0042】さらに、本実施形態のワイパ装置は、レイ
ンセンサ26を有し、レインセンサ26によって降水が
検知されて降水情報が発せられ、かつ、被写体距離が窓
ガラス14までの距離と等しいときに、ECU22の制
御によってワイパ18の動作が行われる。したがって、
降水以外の原因で、窓ガラス14付近に視界の障害とな
りうるものがある場合には、ワイパ18は動作しない。
そのため、ワイパ18が通常対象とする降水が視界の障
害となる程度に達したときに動作させることができるワ
イパ装置となる。
【0043】次に、本実施形態のウォッシャ装置の動作
を図5〜図7とともに説明する。これらの図は、本実施
形態のウォッシャ装置が制御手段であるECU22の制
御によってどのように動作するかを示すフローチャート
である。
【0044】まず、本実施形態のウォッシャ装置の動作
の主要部を、メインフローチャートである図5とともに
説明する。
【0045】エンジンを始動すると、図5にステップS
1として示すように、まず、ライトすなわちヘッドライ
トまたは車幅灯が点灯しているかどうかが、制御手段で
あるECU22に入力されているライトのスイッチング
情報をもとに確認される。ライトが点灯している場合
は、図6とともに後述する乱反射に対応するためのフロ
ーに分岐する。ライトが点灯してない場合は、次のステ
ップS2に進む。
【0046】ステップS2においては、CCDカメラ3
0の被写体距離測定装置からECU22に入力されてい
る被写体距離が、窓ガラス14までの距離とほぼ等しい
かどうかが判断される。すなわち、窓ガラス14上に透
明でないもの(視界障害物)がある場合は、それが最も
近い被写体となるため、被写体距離が窓ガラス14まで
の距離とほぼ等しくなることを利用して、窓ガラス14
上に視界障害物があるかどうかを判断する。それによっ
て、被写体距離が窓ガラス14までの距離と等しくない
場合は、窓ガラス14上に視界障害物がないと判断し、
前述のステップS1に戻る。被写体距離が窓ガラス14
までの距離とほぼ等しい場合は、窓ガラス上に視界障害
物があると判断し、次のステップであるS3に進む。
【0047】ステップS3においては、降水情報がレイ
ンセンサ26からECU22に入力されているか否かの
確認を行う。降水情報が入力されていない場合は、前ス
テップS2で窓ガラス14に視界障害物があると判断さ
れるにもかかわらず、それは降水に原因するものでない
こととなるため、窓ガラス14上に汚れ等があると判断
し、図7とともに後述するウォッシャ関連フローに分岐
する。レインセンサ26から降水情報が入力されている
場合は、次のステップS4に進み、ワイパ18を低速で
一往復動作させ、次のステップS5に進む。
【0048】ステップS5においては、被写体距離が窓
ガラス14までの距離と等しいかどうかが確認される。
被写体距離が窓ガラス14までの距離と等しくない場合
は、等しくなるまで本ステップS5が繰り返し実行され
る。被写体距離が窓ガラス14までの距離と等しい場合
は、窓ガラス14上に降水があったと判断し、次のステ
ップS6に進み、ワイパ14を低速で一往復動作させ、
次のステップS7に進む。
【0049】ステップS7においては、ステップS4と
ステップS6との間の時間差が確認される。この時間差
が0.6秒以上の場合は、降水は小降りであると判断
し、前述のステップS1に戻る。この時間差が0.6秒
未満である場合は、降水がある程度以上の降りであると
判断し、次のステップS8に進み、ワイパ18が低速で
連続動作するモードに入る。そして、次のステップS9
に進む。
【0050】ステップS9においては、窓ガラス14が
ワイパ18で払拭された後に被写体距離測定装置が測定
する被写体距離が窓ガラス14までの距離と再び等しく
なるまでの時間が計測される。そして、この時間が0.
3〜0.6秒である場合は、ワイパ18は低速連続動作
モードを保ち、本ステップS9が繰り返される。この時
間が0.3秒以下である場合は、降水がかなり激しいと
判断し、次のステップS10に進み、ワイパ18を高速
で連続動作させるモードに入り、ステップS11に進
む。
【0051】ステップS11においては、S9と同様
に、窓ガラス14がワイパ18で払拭された後に被写体
距離が窓ガラス14までの距離と再び等しくなるまでの
時間が計測される。この計測時間が0.3秒以下である
場合は、ワイパが高速で連続動作するモードを維持し、
本ステップS11が繰り返し実行される。そして、この
計測時間が0.3秒を超した場合は、降水の量が少なく
なったと判断し、前述したステップS8に戻り、ワイパ
18を低速で連続動作させるモードに入る。
【0052】次に、本実施形態の乱反射に対応するため
のフローを、図6とともに説明する。このフローは、前
述したように、メインフロー(図5)のステップS1に
おいてライトが点灯していることが確認された場合に進
むフローである。このフローは、例えば図8に示すよう
に降水があって水滴が窓ガラス14に付着している場合
でも、窓ガラス14に撥水性ガラスを用いているなどの
ために良好な視界が保たれていることがある状態に対応
するものである。このような場合に、図9に示すよう
に、街灯70などの光源の付近に車がさしかかると、窓
ガラス14上の水滴が乱反射して視界が突然悪くなって
危険な状態となることがある。このフローはこのような
危険な状態を防ぐためのものである。
【0053】このフローにおいては、まずステップS2
1において被写体距離が窓ガラス14までの距離と等し
いか否かが確認される。被写体距離が窓ガラス14まで
の距離と等しい場合は、窓ガラス14上に視界障害物が
存在すると判断されるため、通常のメインフロー(図
5)に戻り、ステップS3以降が続けられる。被写体距
離が窓ガラス14に合ってない場合は、次のステップに
進む。
【0054】ステップS22においては、降水情報がレ
インセンサ26から出力されているかどうかを確認す
る。降水情報が出力されてない場合は、前ステップS2
1で窓ガラス14上に視界障害物はないと判断されてい
ることも合わせて考えると、ワイパ18やウォッシャ4
2などを動作させる必要はないと判断され、メインフロ
ーのステップS1に戻る。降水情報が出力されている場
合は、窓ガラス14上に雨滴15等は存在するが、光の
関係で見えない状態すなわち図3(A)や図8で示した
状態であることがあり得るので、突然の照明による乱反
射によって図9で示したような状態になることを防止す
るために、以降のステップに進む。
【0055】ステップ23においては、ライトの状態が
確認される。ライトがハイ・ビームである場合はステッ
プS24に進み、ハイ・ビーム用のウインドウを用いて
画像処理が行われる。ライトがロー・ビームまたは車幅
灯である場合は、ステップS25に進み、ロー・ビーム
用のウインドウで画像処理が行われる。図10および図
11は、撮影手段が撮影した画像39内に設定されたウ
ィンドーを四隅に位置するマーキング40内の領域とし
て示している。このように、画像処理を行う範囲を設定
するウィンドウは自己の車両10のライトによる散乱光
領域を含まない領域として設定される。ステップS24
またはS25で画像処理が行われた後は、ステップS2
6に進む。
【0056】ステップS26では、ウインドウ内に光源
があるか否かが判断される。ウインドウ内に光源がない
と判断された場合すなわち図10で示すような場合は、
乱反射が予想される状態ではないと判断し、メインフロ
ー(図5)の最初のステップであるS1に戻る。ウイン
ドウ内に光源があると判断された場合すなわち図11で
示すような場合は、その光源に近づいたときに窓ガラス
14上の水滴などが乱反射して視界が突然悪くなる可能
性があるため、次のステップS27に進み、ワイパ18
を低速で一往復動作させて、窓ガラス14上の水滴等を
払拭し、光源に近づいたときに窓ガラス14上の水滴等
が乱反射して視界が遮られることを防ぐ。そして、メイ
ンフローの最初のステップS1に戻る。
【0057】次に、本実施形態のウォッシャ洗浄のフロ
ーを、図7とともに説明する。このフローは、前述した
ように、メインフロー(図5)のステップS3におい
て、レインセンサ26から降水情報が出力されてないこ
とが確認された場合に進むフローである。すなわち、前
のステップS2で被写体距離が窓ガラス14までの距離
であることから、窓ガラス14上に視界障害物があると
判断されるにも拘わらず、ステップS3において降水は
ないと判断されるため、窓ガラスに汚れ等が付着してい
ると考えられることに対応してウォッシャ42による洗
浄を行うフローである。
【0058】最初のステップであるS31においては、
リセットボタン44によるリセット待ちかどうかが確認
される。リセット待ちである場合は、以前にこのフロー
が行われた際に確認された、室内側の汚れ、ワイパラバ
ーの不良、あるいはウォッシャ液の残量がない状態が改
善されていないとを意味するため、このウオッシャ洗浄
のフローを行わずに、メインフロー(図5)のステップ
S1に戻る。リセットボタン44がリセット待ちでない
場合は、次のステップS32に進む。
【0059】ステップS32においては、ウォッシャ液
に残量があるかどうかが確認される。ウォッシャ液の残
量がない場合は、ステップS42に分岐し、そこでリセ
ットボタン44によるリセット待ち状態に設定され、ス
テップS43においてウォッシャ液を補充しリセットボ
タン44を押すよう指示する表示を表示パネル内に設け
られた表示部50によって行い、メインフロー(図5)
のステップS1に戻る。ウォッシャ液に残量がある場合
は、次のステップS33に進む。
【0060】ステップS33においては、走行速度セン
サから入力される走行速度が所定値以下であるか否かが
確認される。走行速度が所定位置以下でない場合は、ウ
ォッシャ42を動作させると視界が遮られ危険と判断し
て、メインフロー(図5)のステップS1に戻る。走行
速度が所定値以下である場合は、次の2つのステップS
34およびS35が実行される。すなわち、ステップS
34においてウォッシャ洗浄を行うことを表示部50に
表示した後、ステップS35においてウォッシャ洗浄し
ながらワイパを低速で3往復動作させ、次のステップS
36に進む。
【0061】ステップS36においては、CCDカメラ
30の視野角内にある最も近い被写体までの距離すなわ
ち被写体距離が窓ガラス14までの距離とほぼ等しいか
否かが確認される。被写体距離が窓ガラス14までの距
離とほぼ等しくないときは、窓ガラス14上に汚れ等が
なくなったと判断し、メインフロー(図5)のステップ
S1に戻る。被写体距離が窓ガラス14までの距離にほ
ぼ等しい場合は、窓ガラス14上の汚れ等が残っている
と判断し、次の2つのステップS37およびS38が実
行される。すなわち、ステップS37においてウォッシ
ャ洗浄を再度行うことを表示部50に表示した後、ステ
ップS38においてウォッシャ洗浄しながらワイパ18
を低速で3往復動作させ、次のステップS39に進む。
【0062】ステップS39においては、再び被写体距
離が窓ガラス14までの距離とほぼ等しいか否かが確認
される。被写体距離が窓ガラス14までの距離と依然と
してほぼ等しくない場合は、汚れ等の視界障害物はなく
なったと判断し、メインフロー(図5)のステップS1
に戻る。被写体距離が窓ガラス14までの距離とほぼ等
しい場合は、ウォッシャおよびワイパによる洗浄では払
拭することのできない汚れ等が窓ガラス14上に付着し
ていると判断し、以降のステップに進む。すなわち、ス
テップS40でリセットボタン44をリセット待ちに設
定し、ステップS41において車内側の汚れまたはワイ
パラバーの不良である旨の表示を表示部50に行い、そ
の後メインフロー(図5)のステップS1に戻る。
【0063】本実施形態のワイパ装置における動作制御
の概要は以上の通りである。
【0064】なお、上記においては、ワイパ18の動作
を間欠、低速、および高速のいずれで動作をさせるか決
定するために、ワイパ18が窓ガラス14の払拭して再
び被写体距離測定装置が測定する被写体距離がほぼ窓ガ
ラス14までの距離と等しくなるまでの時間を用い、
0.3秒および0.6秒を区切りとしてワイパ18の動作
を切り換える例を示したが、区切りとして用いるこれら
の時間は、ワイパ18の各速度における往復時間などに
応じて適宜設定することができる。
【0065】このように、本実施形態のワイパ装置の制
御方法によれば、窓ガラス14上に視界障害物が検出さ
れ、窓ガラス14などの車両10上で降水が検出された
場合に、ワイパ18を動作させるワイパ装置の制御方法
となる。したがって、降水があり、しかも視界の障害と
なるものが窓ガラス14上に検出される場合に、ワイパ
18を動作させる制御方法となる。そのため、窓ガラス
14に撥水性ガラスを用いた場合などに発生する状態、
すなわち降水があっても視界の障害となっていない場合
にはワイパ18は動作しないため、ワイパ18が不必要
に動作して運転手を苛立たせることもない。
【0066】また、本実施形態のワイパ装置の制御方法
によれば、窓ガラス14上に視界障害物が検出され、降
水が検出されないときに、車速が所定値以下であれば、
ウォッシャ42を動作させる。したがって、車速が低く
安全なときに自動的にウォッシャ42を動作させること
ができ、高速運転中にウォッシャ42が動作して視界を
遮り危険な状態となることがない。
【0067】さらに、本実施形態のワイパ装置の制御方
法によれば、降水がある場合に、窓ガラス14を通して
窓ガラス14の主要部に対応する視野角で撮影した画像
の処理、解析結果が所定の範疇にある時にワイパ14を
動作させることができる。たとえば、まだ遠くに見える
街灯70が近づくと窓ガラス14上の水滴が乱反射して
危険となることが予想される場合に対応するように解析
結果に対する範疇を規定しておき、そのような場合に前
もってワイパ18を動作させて乱反射によって視界が遮
られることを防ぐ制御を行うことができる。
【0068】〔第2実施形態〕図12は、第2実施形態
のワイパ装置を備えた車両80のドアを取り除いた状態
における部分的な側面を示した説明図である。本実施形
態のワイパ装置は、第1実施形態のワイパ装置と異な
り、降水センサであるレインセンサ、走行速度測定手
段、および表示部を備えない構成となっており、制御手
段としてはECU22の代わりにリレーボックス84が
用いられ、被写体距離測定手段と撮影手段とを備えたC
CDカメラの代わりに被写体距離測定装置88が用いら
れている。本実施形態は、それ以外の点については、第
1実施形態と同様であるので、対応する部分について
は、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0069】被写体距離測定装置88は、例えば車両8
0の天井部に固定され、窓ガラス14例えばフロントガ
ラスを通して周囲に向けられて、窓ガラス14の主要部
に対応する視野角36内すなわち運転の際に窓ガラス1
4を通して周囲が見える視野角36内で、最も近い被写
体までの距離である被写体距離を測定する。被写体距離
測定手段は、測定した被写体距離がほぼ窓ガラス14ま
での距離に等しいときは、オンのスイッチング信号を出
力する。なお、このスイッチング信号は、リレーボック
ス84に入力される。
【0070】本実施形態の制御手段であるリレーボック
ス84は、被写体距離測定装置88と、ワイパ18とに
接続されている。また、リレーボックス84は、バッテ
リー85を電源として用いている。リレーボックス88
には、被写体距離測定装置88からのスイッチング信号
が入力され、この信号に基づいてリレーが動作して、ワ
イパ18を制御する。
【0071】具体的には、本実施形態のワイパ装置は、
被写体距離測定装置88が測定した被写体距離が窓ガラ
ス14までの距離とほぼ等しい場合に、被写体距離測定
装置88から出力されるオンのスイッチング信号に対応
してリレーボックスのリレーがオン状態となって、ワイ
パが動作するようになっている。ワイパ18は、被写体
距離測定装置88からオンのスイッチング信号が出され
ている間だけ動作する。なお、ワイパは、最低一往復の
動作をするように形成されているため、視界障害物(降
水等)が容易に取り除かれた場合は一往復で停止し、被
写体距離測定装置88がオンのスイッチング信号を再度
出力するまで停止している。視界障害物が、ワイパ18
によって取り除かれない場合は、被写体距離測定装置8
8からオンのスイッチング信号が出し続けられることに
なるため、視界障害物が取り除かれて被写体距離測定装
置からオフのスイッチング信号が出力されるまで、ワイ
パ18は連続して動作する。
【0072】なお、本実施形態においては、制御手段と
して、リレーボックス84を用いる例を示したが、第1
実施形態の場合と同様に、マイクロコンピュータなどを
含んで構成されるECUを制御手段として用いても良
い。この場合、第1実施形態の場合と同様に、被写体距
離測定装置88が測定した被写体距離が、再度窓ガラス
14までの距離と等しくなるまでの時間に対応させて、
ワイパ14の速度制御も行うようにしてもよい。
【0073】本実施形態のワイパ装置によれば、窓ガラ
ス14の主要部の大きさに対応する視野角内で、最も近
い被写体までの距離を、被写体距離測定装置88が測定
して、ワイパ18を動作させるかどうかが判断されるワ
イパ装置となる。したがって、ごく狭い範囲の状態に応
じてワイパ18の動作が制御されるのではなく、窓ガラ
ス14の主要部の大きさの範囲内に対応する視角内の状
態に応じて、ワイパ18の動作を制御することができ
る。
【0074】また、このワイパ装置においては、窓ガラ
ス14の位置する距離に被写体となるものが存在するか
どうかによって、ワイパ18の動作が制御される。そし
て、被写体となりうるものが窓ガラス14の付近に位置
することは、視界の障害となりうるものが窓ガラス14
の付近に位置することとほぼ等価であるため、窓ガラス
14を通した視界の障害となるものの有無に応じて、ワ
イパ18の動作を制御することができる。
【0075】そして、本実施形態のワイパ装置の制御方
法によれば、窓ガラス14上に視界障害物が検出された
場合に、ワイパ18を動作させるワイパ装置の制御方法
となる。したがって、視界障害物の有無に対応して自動
的にワイパ18の制御を行うことができる。
【0076】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲
内で各種の変形実施が可能である。
【0077】例えば、上記各実施形態においては、被写
体距離測定装置が出力する被写体距離の情報を必ず用い
てワイパ装置を制御する例を示したが、被写体距離の情
報を用いることなく、撮影手段から得られる画像の処
理、解析のみによってワイパを制御するようにしてもよ
い。例えば、視界障害物となりうる雨滴に対応する形状
と判断されるものが、画像内に存在する場合にワイパを
動作させ、その動作速度は雨滴と認識されるものの量に
対応させるようにしてもよい。
【0078】また、第1実施形態では、表示部による表
示によって運転者への注意などを伝えていたが、音やメ
ッセージなどの聴覚を利用した伝達手段を用いてもよ
い。
【0079】さらに、上記各実施形態では、窓ガラスの
例として、フロントガラスの例を示したが、窓ガラスは
ワイパが用いられている窓ガラスであればよく、例えば
ワイパが用いられているリアガラスであってもよい。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るワイパ装置を備えた車両の
一部を示す説明図である。
【図2】第1実施形態のワイパ装置の概要を示すブロッ
クダイアグラムである。
【図3】(A)および(B)は、被写体距離測定装置の
動作を説明する説明図である。
【図4】(A)および(B)は、被写体距離測定装置の
動作を説明する説明図である。
【図5】第1実施形態のワイパ装置の動作を示すメイン
フローチャートである。
【図6】第1実施形態のワイパ装置における乱反射防止
に関連する動作を示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態のワイパ装置におけるウォッシャ
洗浄に関連する動作を示すフローチャートである。
【図8】降雨にも拘わらず視界良好な夜間走行の状態を
示す説明図である。
【図9】街灯などの照明の付近で窓ガラスが乱反射した
状態を示す説明図である。
【図10】撮影手段が撮影した画像に設けられたウイン
ドウ内に光源がない状態を示す説明図である。
【図11】撮影手段が撮影した画像に設けられたウイン
ドウ内に光源がある状態を示す説明図である。
【図12】第2実施形態に係るワイパ装置を備えた車両
の一部を示す説明図である。
【符号の説明】
10,80 車両 14 窓ガラス 18 ワイパ 22 ECU(制御手段) 26 レインセンサ 30 CCDカメラ(被写体距離測定装置、撮影手段) 39 画像 42 ウォッシャ 84 リレーボックス(制御手段) 88 被写体距離測定装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラス上の視界障害物に対応して自動
    的に動作するワイパを有するワイパ装置であって、 前記窓ガラスを通して周囲に向けられ、前記窓ガラスの
    主要部に対応する視野角内で最も近い被写体までの距離
    を測定する被写体距離測定装置と、 前記被写体距離測定装置が測定した被写体距離が、前記
    窓ガラスまでの距離とほぼ等しいときに前記ワイパを動
    作させる制御手段と、 を有することを特徴とするワイパ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 車外における降水を検知し、降水情報を出力する降水セ
    ンサをさらに有し、 前記制御手段は、前記降水センサが降水情報を出力し、
    前記被写体距離が前記窓ガラスまでの距離とほぼ等しい
    ときに、前記ワイパを動作させることを特徴とするワイ
    パ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記窓ガラスを通して所定の視野角内の画像を撮影する
    撮影手段をさらに有し、 前記制御手段は、前記画像を処理、解析し、その結果が
    所定範疇内にあり、前記降水センサが降水情報を出力し
    ているときに、前記ワイパを動作させることを特徴とす
    るワイパ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3において、 前記窓ガラスに対してウオッシャ液を噴射するウォッシ
    ャをさらに有し、 前記制御手段は、前記降水センサが降水情報を出力せ
    ず、前記被写体距離が前記窓ガラスまでの距離とほぼ等
    しいときに、前記ウォッシャを動作させることを特徴と
    するワイパ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 走行速度を検出する走行速度検出手段をさらに有し、 前記制御手段は、前記走行速度が所定値以下であるとき
    に、前記ウォッシャを動作させることを特徴とするワイ
    パ装置。
  6. 【請求項6】 窓ガラス上の視界障害物に対応してワイ
    パ装置を制御する方法であって、 前記窓ガラス上における視界障害物の存在を検出する視
    界障害物検出工程と、 前記視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界
    障害物が検出されたときに、ワイパを動作させる工程
    と、 を有することを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 窓ガラス上の視界障害物に対応してワイ
    パ装置を制御する方法であって、 前記窓ガラス上における視界障害物の存在を検出する視
    界障害物検出工程と、 車体上に降水があることを検出する降水検出工程と、 前記視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界
    障害物が検出され、前記降水検出工程によって降水が検
    出されたときに、ワイパを動作させる工程と、 を有することを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 窓ガラス上の視界障害物に対応してワイ
    パ装置を制御する方法であって、 前記窓ガラス上における視界障害物の存在を検出する視
    界障害物検出工程と、 車体上に降水があることを検出する降水検出工程と、 前記視界障害物検出工程によって前記窓ガラス上に視界
    障害物が検出され、前記降水検出工程によって降水が検
    出されないときに、ウォッシャを動作させる工程と、 を有することを特徴とするワイパ装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 窓ガラス上の視界障害物に対応してワイ
    パ装置を制御する方法であって、 車体上に降水があることを検出する降水検出工程と、 前記窓ガラスを通して該窓ガラスの主要部の大きさに対
    応する視野角内の画像を撮影する撮影工程と、 前記画像を処理、解析する画像解析工程と、 前記降水検出工程によって降水が検出され、前記画像解
    析工程の結果が所定範疇内であるときにワイパを動作さ
    せる工程と、 を有することを特徴とするワイパ装置の制御方法。
JP9340546A 1997-11-26 1997-11-26 ワイパ装置およびその制御方法 Pending JPH11157418A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104512382A (zh) * 2013-09-26 2015-04-15 富士重工业株式会社 雨刷清洗装置
JP2021033150A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 キヤノン株式会社 撮像装置、コンピュータプログラム及び記憶媒体
WO2021240896A1 (ja) * 2020-05-25 2021-12-02 日立Astemo株式会社 画像処理装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021240896A1 (ja) * 2020-05-25 2021-12-02 日立Astemo株式会社 画像処理装置
JPWO2021240896A1 (ja) * 2020-05-25 2021-12-02

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