JP2015066651A - ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法 - Google Patents

ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015066651A
JP2015066651A JP2013204876A JP2013204876A JP2015066651A JP 2015066651 A JP2015066651 A JP 2015066651A JP 2013204876 A JP2013204876 A JP 2013204876A JP 2013204876 A JP2013204876 A JP 2013204876A JP 2015066651 A JP2015066651 A JP 2015066651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
arc
ball
shaped
chamfered portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013204876A
Other languages
English (en)
Inventor
渡辺 靖巳
Yasumi Watanabe
靖巳 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2013204876A priority Critical patent/JP2015066651A/ja
Priority to PCT/JP2014/074553 priority patent/WO2015045983A1/ja
Priority to CN201480054149.6A priority patent/CN105592980A/zh
Priority to TW103133081A priority patent/TW201529230A/zh
Publication of JP2015066651A publication Critical patent/JP2015066651A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B19/00Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group
    • B24B19/02Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements
    • B24B19/06Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements for grinding races, e.g. roller races
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B19/00Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group
    • B24B19/02Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements
    • B24B19/022Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements for helicoidal grooves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls

Abstract

【課題】ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状である場合に加工の生産性を向上させる、ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法を提供する。
【解決手段】ボールねじを構成するねじ軸の外周面に螺旋溝を形成する砥石6を、ボール転動溝に対応する溝範囲研削部61と、円弧状面取り部に対応する円弧状面取り範囲研削部62と、直線面取り部に対応する直線面取り範囲研削部63とを有する構成とする。溝範囲研削部61の外側に円弧状面取り範囲研削部62が滑らかに連続し、円弧状面取り範囲研削部62の外側に直線面取り範囲研削部63が滑らかに連続している。
【選択図】図2

Description

この発明は、ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石とボールねじ用ねじ軸の螺旋溝形成方法に関する。
ボールねじは、例えば図3に示すように、ねじ軸1とナット2と複数のボール3を有する。ねじ軸1はナット2を貫通するように配置されている。ねじ軸1の螺旋溝11とナット2の螺旋溝21とでボール3の転動路が形成される。この例では、ナット2にリターンチューブ4を取り付けることで、ボール3を転動路の終点から始点に戻すボール戻し路41が形成されている。
ボール3は、螺旋溝11,21で形成される転動路とボール戻し路41とからなる循環経路内に配置されている。そして、ボールねじは、循環経路を循環し転動路内で転動(負荷状態で回転しながら移動)するボール3を介して、ねじ軸1とナット2とが相対移動する装置である。
ねじ軸1の螺旋溝11の溝直角断面形状としては、図4および図5に示すものが例示できる。
図4の例では、ボール3が転動するボール転動溝111の外側に、直線面取り部112が比較的広範囲に形成され、その外側がねじ軸1の外周面12となっている。図5の例では、ボール3が転動するボール転動溝111の外側に、直線面取り部112が図4の例よりも狭い範囲に形成され、その外側がねじ軸1の外周面12となっている。以下、図4に示す溝直角断面形状を「深溝」、図5に示す溝直角断面形状を「浅溝」と称する。
ボールピッチ円直径とねじ軸の直径との差を、深溝の場合Ya、浅溝の場合Ybとすると、ボール3の直径が同じ図4と図5の例の場合、Ya<Ybとなる。
大リードの(ねじ軸の直径に対するリードの比率が大きい)ボールねじでは、図5に示すように、浅溝の溝直角断面形状を採用し、ボール3がボール戻し路41に出入りする際の動きをスムーズにすることにより、作動性の向上を図ることが行われている。
図4および5に示すような溝直角断面形状では、ボールねじの高速回転化に伴い、ボール3が螺旋溝11のボール転動溝111と直線面取り部112との境界のエッジに衝突して、早期はくりが生じ易くなるという問題がある。
特許文献1には、この問題を解決するために、ねじ軸1の螺旋溝11の溝直角断面形状を図6に示す形状とすることが記載されている。すなわち、特許文献1に記載された発明では、ねじ軸1の螺旋溝11の溝直角断面形状を、ボール転動溝111の外側に円弧状面取り部(円弧部)113が滑らかに連続する形状としている。また、円弧状面取り部113の曲率半径をボール3の半径の1/2以上2倍以下としている。
特許文献2には、図6に示す溝直角断面形状を有する螺旋溝をねじ軸の外周面に形成する方法として、ボール転動溝と円弧状面取り部を同時に加工して、両者の間に位置ずれを生じさせないようにすることが記載されている。加工に際しては、図7に示す形状の総形研削砥石を用いることが記載されている。図7に示す砥石60は、溝範囲研削部601の外側に円弧状面取り範囲研削部602が滑らかに連続し、円弧状面取り範囲研削部602の外側に直線面取り範囲研削部が存在しないものである。
特許文献3には、図6の円弧状面取り部113に相当する「ねじ溝内面から滑らかに続く凸曲面の曲面部分」と外周面12との間に、直線面取り部(チャンファー)を設け、曲面部分がチャンファーに滑らかに続くものとすることが記載されている。
また、特許文献3には、高負荷荷重時のねじ溝開口縁の応力集中を緩和して短寿命化を回避すると共に、ねじ溝開口縁のバリによる転走路内への異物混入の防止、および作業者の取り扱い時の安全を図ることが発明の目的であると記載されている。
また、特許文献3には、ボール転動溝(ねじ溝内面)と円弧状面取り部(曲面部分)を、総形砥石を使用して同時に加工することが記載されている。総形砥石として、ねじ溝の溝断面形状に対応する断面形状の砥石面と、曲面部分の断面形状に対応する砥石面とが連続した一体の砥石を使用することが記載されている。
さらに、特許文献3には、円弧状面取り部(曲面部分)を円弧状とする場合の曲率半径について、ボール径が19mm程度の場合に曲率半径を1mm程度とすることが例示されている。
特許3325679号公報 特開2001−193815号公報 特開2003−207015号公報
上述のように、ボールねじには、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が深溝の場合と浅溝の場合があるため、ボール径が同じであっても、溝直角断面形状が変更になるたびに異なる形状の砥石を使用する必要がある。よって、ねじ軸の螺旋溝の加工には、生産性の点で改善の余地がある。
また、特許文献3には、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状を、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状とし、ボール転動溝と円弧状面取り部を同時に研削することは記載されているが、ボール転動溝と円弧状面取り部と直線面取り部を同時に研削することは記載されていない。
螺旋溝の溝直角断面形状が、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状である場合、ボール転動溝と円弧状面取り部を同時に研削した後に直線面取り部を研削する方法では、円弧状面取り部と直線面取り部を滑らかに連続させることは難しい。よって、円弧状面取り部と直線面取り部を滑らかに連続させるために、サンドペーパーなどによる後加工が必要となり、生産性が低下する。
この発明の課題は、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状である場合に、ねじ軸の螺旋溝の加工の生産性を向上させることである。
上記課題を解決するために、この発明の第一態様は、ボールねじを構成するねじ軸の外周面に螺旋溝を形成する砥石であって、前記螺旋溝の溝直角断面形状は、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状であり、下記の構成(1) を有することを特徴とする。
(1) 前記ボール転動溝に対応する溝範囲研削部と、前記円弧状面取り部に対応する円弧状面取り範囲研削部と、前記直線面取り部に対応する直線面取り範囲研削部とを有し、前記溝範囲研削部の外側に前記円弧状面取り範囲研削部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り範囲研削部の外側に前記直線面取り範囲研削部が滑らかに連続している。
第一態様の砥石によれば、滑らかに連続するボール転動溝、円弧状面取り部、および直線面取りを同時に研削することができる。
また、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状である場合、深溝と浅溝とでは、ボール径が同じであれば、ボール転動溝だけでなく円弧状面取り部の寸法も同じで、直線面取り部の長さのみが異なる形状になっている。そのため、第一態様の砥石によれば、溝直角断面形状が深溝の場合でも浅溝の場合でも、ボール径が同じであれば、同じ砥石を使用してねじ軸の螺旋溝を研削することができる。
この発明の第二態様は、ボールねじを構成するねじ軸の外周面に螺旋溝を形成する方法であって、前記螺旋溝の溝直角断面形状は、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状であり、前記構成(1) を有する砥石を使用して、前記ボール転動溝、前記円弧状面取り部、前記直線面取りを同時に研削することを特徴とする。
この発明のボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石によれば、滑らかに連続するボール転動溝、円弧状面取り部、および直線面取りを同時に研削することができるとともに、溝直角断面形状が深溝の場合でも浅溝の場合でも、ボール径が同じであれば、同じ砥石を使用してねじ軸の螺旋溝を研削することができるため、特許文献3に記載された砥石と比較してねじ軸の螺旋溝の加工の生産性が向上する。
この発明のボールねじ用ねじ軸の螺旋溝形成方法によれば、滑らかに連続するボール転動溝、円弧状面取り部、および直線面取りを同時に研削することで、ボール転動溝と円弧状面取り部を同時に加工した後に直線面取りを加工する方法と比較して、ねじ軸の螺旋溝の加工の生産性が向上する。
ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状の実施形態を示す断面図である。 実施形態の砥石を示す断面図である。 ボールねじの一例を示す断面図である。 ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状の従来例(深溝)を示す断面図である。 ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状の従来例(浅溝)を示す断面図である。 ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状の特許文献1に記載された例を示す断面図である。 ボール転動溝と円弧状面取り部を同時に加工する砥石を示す断面図である。 ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が特許文献1に記載された例の場合の問題点を説明する断面図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明はこの実施形態に限定されない。
この実施形態では、図1に示す溝直角断面形状を有する螺旋溝11を、図2に示す砥石6を用いてねじ軸1の外周面12に形成する。図1では、深溝の場合と浅溝の場合の両方の溝直角断面形状を示している。
図1の溝直角断面形状は、ボール転動溝111の外側に円弧状面取り部113が滑らかに連続し、円弧状面取り部113の外側に直線面取り部112a,112bが滑らかに連続する形状である。ボール3の直径が同じ場合、深溝と浅溝とでは、ボール転動溝111だけでなく円弧状面取り部112の寸法も同じで、直線面取り部112a,112bの長さのみが異なる。すなわち、深溝の直線面取り部112aは浅溝の直線面取り部112bより長い。
深溝のボールピッチ円直径とねじ軸の直径との差Yaは、浅溝のボールピッチ円直径とねじ軸の直径との差Ybよりも小さい。
また、ボール3の中心軸Cを基準としたボール転動溝111の範囲を示す角度θaと、円弧状面取り部113の範囲を示す角度θbと、直線面取り部112a,112bの外周面12に対する角度θcが、θa=θb+θcを満たすように設定されている。これにより、ボール転動溝111と円弧状面取り部113、円弧状面取り部113と直線面取り部112a,112bが、それぞれ滑らかに連続している。
この例では、θa=60°、θb=25°、θc=35°となっている。円弧状面取り部113の曲率半径rは、ボール3の直径の0.3倍程度に設定されている。
なお、図1の符号113Bは、曲率半径がボール3の直径の一倍を超える円弧状面取り部のライン(図8参照)を示す。また、符号115はボール転動溝111と円弧状面取り部113との境界点を示す。
図2の砥石6は、ボール転動溝111に対応する溝範囲研削部61と、円弧状面取り部112に対応する円弧状面取り範囲研削部62と、直線面取り部112a,112bに対応する直線面取り範囲研削部63とを有する。そして、溝範囲研削部61の外側に円弧状面取り範囲研削部62が滑らかに連続し、円弧状面取り範囲研削部62の外側に直線面取り範囲研削部63が滑らかに連続している。
つまり、溝範囲研削部61の円弧状凸面は、ボール転動溝111と同じ範囲に同じ曲率半径で形成されている。円弧状面取り範囲研削部62の円弧状凹部は、円弧状面取り部112と同じ範囲に円弧状面取り部112の曲率半径rと同じ曲率半径Rで形成されている。直線面取り範囲研削部63は、直線面取り部112a,112bの外周面12に対する角度θcと同じ角度で形成されている。直線面取り範囲研削部63の長さは、深溝の直線面取り部112aの長さより少し長い。
この実施形態の砥石(ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石)6によれば、滑らかに連続するボール転動溝111、円弧状面取り部113、および直線面取り112a,112bを同時に研削することができる。また、溝直角断面形状が直線面取り部112a,112bの長さのみが異なる深溝の場合でも浅溝の場合でも、同じ砥石6を使用してねじ軸の螺旋溝を研削することができる。
この実施形態の方法(ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝形成方法)では、図2に示す砥石6を使用して、滑らかに連続するボール転動溝111、円弧状面取り部113、および直線面取り112a,112bを同時に研削している。これにより、図7に示す砥石60を使用してボール転動溝111と円弧状面取り部113を同時に加工した後に、直線面取り112a,112bを加工する方法と比較して、生産性が向上する。
また、この実施形態では、円弧状面取り部113の曲率半径を、ボール3の直径の0.3倍程度に設定されているため、浅溝を形成する場合でも溝幅を広くとることができる。また、ボールねじを高速回転(軸径×回転数が7万〜10万程度)で使用した場合でも、ボール衝突時の面圧を低く抑えることができ、ボール3や円弧状面取り部113に早期はくりが生じにくくすることができる。
なお、θa〜θcの組合せの別の例としては、θa=60°とθb=15°とθc=45°、θa=65°とθb=25°とθc=40°等が挙げられる。
また、ボールねじの回転速度が低速である場合は、円弧状面取り部113の曲率半径をボール3の直径の0.3倍より小さくしても良い。逆に、ボールねじの回転速度が高速である場合や高い長期耐久性を求められる用途では、円弧状面取り部113の曲率半径をボール3の直径の0.3倍より大きくすることが好ましい。
[円弧状面取り部の曲率半径について]
上述のように、特許文献3には、ボール径が19mm程度の場合に円弧状面取り部の曲率半径を1mm程度とすることが例示されている。つまり、この例では、円弧状面取り部をなす円弧の曲率半径はボール直径の0.05倍程度である。また、特許文献3で円弧状面取り部分を設ける目的は、接触面圧のエッジロードを低減することである。
高速回転するボールねじでは、円弧状面取り部の曲率半径rのボールの直径Dに対する比(r/D)が小さ過ぎると、ボール衝突時の面圧が高くなるため、ボールあるいは円弧状面取り部に早期はくりが生じて、寿命が低下するおそれがある。
[円弧状面取り部の外側に直線面取り部がない場合の問題点について]
図8は、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状が、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、円弧状面取り部がそのままねじ軸の外周面に至る形状である場合について説明する断面図である。
円弧状面取り部113の曲率半径rの中心は、図8に示すように、ボール転動溝111の円弧の中心と、ボール転動溝111と円弧状面取り部113の境界点115と、を結ぶ線の延長線L上に存在する。円弧状面取り部113の円弧が図5に実線で示すライン113Aであると、深溝の場合には、円弧状面取り部113Aの外側に延長させたライン12cがボールねじ軸の外周面12aより寸法Tだけ低くなるため、ねじ溝直角断面形状として成り立たない。浅溝の場合には、溝幅(ねじ軸の外周面12bと円弧状面取り部113Aとの交点117間の距離)Wbが適切な幅となる。つまり、図8に実線で示す円弧状面取り部113Aの曲率半径は、深溝の場合には小さすぎる。
円弧状面取り部113の円弧が図8に破線で示すライン113Bである(円弧状面取り部の曲率半径が、例えばボール3の直径の一倍を超える)と、浅溝の場合に溝幅Wbが狭くなり、ボール3がボール戻し路に出入りする際の動きが阻害されて、作動不良となるおそれがある。特に、ボール戻し路形成部材としてリターンチューブを用いたチューブ式大リードボールねじでは、円弧状面取り部113Bとねじ溝の外周面12bとの境界にボール3が衝突し易くなり、ボールねじを高速回転で使用した場合には、その境界に損傷が生じるおそれがある。つまり、図8に破線で示す円弧状面取り部113Bの曲率半径は、浅溝の場合には大きすぎる。
これに対して、ねじ軸の螺旋溝の溝直角断面形状を、図1に示すように、ボール転動溝111の外側に円弧状面取り部113が滑らかに連続し、円弧状面取り部113の外側に直線面取り部112a,112bが滑らかに連続する形状とすれば、円弧状面取り部113の曲率半径を、浅溝の溝幅(ねじ軸の外周面12bと円弧状面取り部113との交点116間の距離)Wbが適切な幅となる程度に小さく(例えば図8のライン113Aと同じに)しても、深溝の場合にねじ溝直角断面形状が成立する。すなわち、円弧状面取り部113の曲率半径を小さくしても、直線面取り部112aをねじ軸の外周面12aまで延長することで、深溝の場合でもねじ溝直角断面形状が成立する。
1 ねじ軸
11 ねじ軸の螺旋溝
111 ボール転動溝
112 直線面取り部
112a 深溝の直線面取り部
112b 浅溝の直線面取り部
113 円弧状面取り部
12 ねじ軸の外周面
12a 深溝のねじ軸の外周面
12b 浅溝のねじ軸の外周面
2 ナット
21 ナットの螺旋溝
3 ボール
4 リターンチューブ
41 ボール戻し路
6 砥石
61 溝範囲研削部
62 円弧状面取り範囲研削部
63 直線面取り範囲研削部

Claims (2)

  1. ボールねじを構成するねじ軸の外周面に螺旋溝を形成する砥石であって、
    前記螺旋溝の溝直角断面形状は、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状であり、
    前記ボール転動溝に対応する溝範囲研削部と、前記円弧状面取り部に対応する円弧状面取り範囲研削部と、前記直線面取り部に対応する直線面取り範囲研削部とを有し、前記溝範囲研削部の外側に前記円弧状面取り範囲研削部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り範囲研削部の外側に前記直線面取り範囲研削部が滑らかに連続していることを特徴とするボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石。
  2. ボールねじを構成するねじ軸の外周面に螺旋溝を形成する方法であって、
    前記螺旋溝の溝直角断面形状は、ボール転動溝の外側に円弧状面取り部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り部の外側に直線面取り部が滑らかに連続する形状であり、
    前記ボール転動溝に対応する溝範囲研削部と、前記円弧状面取り部に対応する円弧状面取り範囲研削部と、前記直線面取り部に対応する直線面取り範囲研削部とを有し、前記溝範囲研削部の外側に前記円弧状面取り範囲研削部が滑らかに連続し、前記円弧状面取り範囲研削部の外側に前記直線面取り範囲研削部が滑らかに連続している砥石を使用して、
    前記ボール転動溝、前記円弧状面取り部、前記直線面取りを同時に研削することを特徴とするボールねじ用ねじ軸の螺旋溝形成方法。
JP2013204876A 2013-09-30 2013-09-30 ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法 Pending JP2015066651A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013204876A JP2015066651A (ja) 2013-09-30 2013-09-30 ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法
PCT/JP2014/074553 WO2015045983A1 (ja) 2013-09-30 2014-09-17 ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法
CN201480054149.6A CN105592980A (zh) 2013-09-30 2014-09-17 滚珠丝杠用丝杠轴的螺旋槽磨削用磨石和螺旋槽形成方法
TW103133081A TW201529230A (zh) 2013-09-30 2014-09-24 滾珠螺桿用螺桿軸之螺旋槽研磨用砥石及螺旋槽形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013204876A JP2015066651A (ja) 2013-09-30 2013-09-30 ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015066651A true JP2015066651A (ja) 2015-04-13

Family

ID=52743124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013204876A Pending JP2015066651A (ja) 2013-09-30 2013-09-30 ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2015066651A (ja)
CN (1) CN105592980A (ja)
TW (1) TW201529230A (ja)
WO (1) WO2015045983A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109834346B (zh) * 2017-11-24 2020-11-27 株式会社三信 滚珠丝杠研磨方法及其装置
CN111958480A (zh) * 2020-08-06 2020-11-20 天津大学 用于滚珠的滚动表面精加工的研具套件、设备及方法
CN113263457A (zh) * 2021-05-25 2021-08-17 重庆建设工业(集团)有限责任公司 一种圆切形结构芯棒螺旋槽磨削开槽砂轮

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003207015A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Ntn Corp ボールねじ
JP2007301700A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Nsk Ltd 多層構造を有する研削砥石
JP2013076424A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Ntn Corp 車輪用軸受装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1803360A (zh) * 2006-01-25 2006-07-19 潘旭华 一种螺母磨削的方法及用该方法磨削螺母的专用机床
DE102006009986B4 (de) * 2006-03-03 2010-04-01 Erwin Junker Maschinenfabrik Gmbh Verfahren zum Hinterschleifen der Schneidzähne von Gewindebohrern, Gewindeformern und ähnlichen Werkzeugen, und Schleifmaschine zur Durchführung des Verfahrens

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003207015A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Ntn Corp ボールねじ
JP2007301700A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Nsk Ltd 多層構造を有する研削砥石
JP2013076424A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Ntn Corp 車輪用軸受装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015045983A1 (ja) 2015-04-02
CN105592980A (zh) 2016-05-18
TW201529230A (zh) 2015-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8459876B2 (en) Rolling bearing and method for the production thereof
EP2889502B1 (en) Ball bearing
JP6677291B2 (ja) 円すいころ軸受
US20020023513A1 (en) Ball screw apparatus
JP6244108B2 (ja) ねじ装置
US20150267750A1 (en) Bearing device for wheel
CN203717640U (zh) 一种低噪声汽车转向节用滚针轴承
WO2015045983A1 (ja) ボールねじ用ねじ軸の螺旋溝研削用砥石および螺旋溝形成方法
WO2016147827A1 (ja) トリポード型等速自在継手
JP6693264B2 (ja) ボールねじ
US10458480B2 (en) Constant velocity joint and method of manufacturing the same
EP2988010B1 (en) Angular ball bearing cage
JP2015024471A (ja) ボールねじ用ナットの加工工具及び加工方法
US9951813B2 (en) Rolling bearing
JP2008157374A (ja) ボールねじ機構
JP4784132B2 (ja) ボールねじ機構
JP5699716B2 (ja) 摺動式トリポード型等速ジョイント
JP2017089707A (ja) ボールねじ
JP5004312B2 (ja) 駒式ボールねじ
JP6786196B2 (ja) 円すいころ軸受用保持器の製造方法
JP6103007B2 (ja) ボールねじ装置の製造方法
KR20200042909A (ko) 동력 최적화 드라이브를 가지는 회전식 인덱싱 테이블
JP6605233B2 (ja) トリポード型等速自在継手
JP2006242252A (ja) ボールねじ機構
JP2006090421A (ja) ボールねじ機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171031