JP6786196B2 - 円すいころ軸受用保持器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、円すいころ軸受及びこれに用いられる保持器に関する。
円すいころ軸受は、テーパ状の軌道面を有する内輪と、テーパ状の軌道面を有する外輪と、内輪及び外輪の軌道面の間に転動自在に配された複数の円すいころと、複数の円すいころを所定間隔で保持する保持器とを主に備える。保持器は、通常、小径側環状部と、大径側環状部と、これらを軸方向に連結する複数の柱部とを備え、小径側環状部、大径側環状部、及び一対の柱部で囲まれたポケットに、円すいころが一つずつ収容される。
保持器の柱部には、円すいころの転動面と摺動する案内面が設けられる。例えば特許文献1では、各ポケットの周方向両側に設けられた案内面(すなわち、周方向で互いに対向する一対の案内面)が、保持器の内径側に行くほど互いに離反する側に傾斜した平坦面で構成されている。
特許第4994637号公報
例えば図6に実線で示すように、円すいころ104が保持器105に対して正規の径方向位置に配されているときは、保持器105の柱部105cに設けられた案内面105dの中間部(端部を除く領域)と円すいころ104の転動面104aとが摺動する(接触点をP’で示す)。しかし、図6に一点鎖線で示すように、円すいころ104が保持器105に対して内径側(図中下側)に移動すると、円すいころ104の転動面104aが案内面105dの内径端に設けられた角部と接触し、保持器105や円すいころ104が損傷する恐れがある。特に、平坦面からなる案内面105dの傾斜角度の精度が悪いと、保持器105の案内面105dと円すいころ104の転動面104aとの接触状態が不安定となり、円すいころ104が保持器105の角部に接触する恐れが高くなる。このため、保持器105を製造するにあたっては、案内面105dを高精度に形成する必要があり、製造コストが高くなるという問題があった。尚、円すいころの保持器に対する「正規の径方向位置」とは、円すいころ軸受を定常状態で使用したときに想定される円すいころの保持器に対する相対的な径方向位置のことを言う(以下、同様)。
また、図6に示すように、保持器105の案内面105dと円すいころ104の転動面104aとの接触点P’の両側には、楔状の微小隙間が形成される。この状態で円すいころ104が自転し、円すいころ104の転動面104aと保持器105の案内面105dとが摺動すると、楔状の微小隙間に介在した油にせん断抵抗が生じ、円すいころ軸受の回転トルクが増大する。例えば上記の特許文献1では、保持器の案内面の幅を小さくすることにより、油のせん断抵抗によるトルクの低減を図っている。つまり、図6に実線で示す場合、楔状の微小隙間が形成される領域の幅はW’で示される。これに対し、同図に点線で示すように案内面105dの幅を小さくすることで、楔状の微小隙間が形成される領域の幅W’’が、実線で示す幅W’よりも小さくなるため、微小隙間の油のせん断抵抗によるトルクを低減することができる。しかし、案内面105dの幅を小さくすると、案内面105dの端部(角部)と円すいころ104の転動面104aとが接触しやすくなるため、案内面105dの幅狭化によるトルクの低減効果には限界があった。
本発明が解決すべき課題は、保持器の製造コストを抑えつつ、円すいころと保持器の角部との接触(エッジ当たり)を防止すると共に、円すいころ軸受の回転トルクを低減することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、外周面にテーパ状の軌道面を有する内輪と、内周面にテーパ状の軌道面を有する外輪と、前記内輪の軌道面と前記外輪の軌道面との間に転動自在に配され、外周面にテーパ状の転動面を有する複数の円すいころと、小径側環状部、大径側環状部、及びこれらを軸方向に連結する複数の柱部を有し、各柱部の周方向両側の側面に、各円すいころの転動面と摺動する案内面が形成された保持器とを備えた円すいころ軸受であって、前記保持器の案内面が、軸方向と直交する断面で凸を成した凸曲面である円すいころ軸受を提供する。
例えば図4に点線で示す例では、円すいころ104が、平坦面からなる案内面105dの内径端に設けられた角部に接触している。これに対し、同図に実線で示す例では、点線で示す円すいころ104と同じ径方向位置に円すいころ4を配しているが、案内面5dが凸曲面であるため、案内面5dの中間部(曲面部)に円すいころ4が接触し、エッジ当たりを回避している。このように、保持器の案内面を凸曲面とすることで、円すいころが保持器に対して径方向(保持器の径方向)に移動した場合でも、保持器と円すいころとがエッジ当たりとなる恐れを低減できる。これにより、保持器の案内面を必要以上に高精度に加工する必要が無くなるため、保持器の製造コストを低減できる。
また、保持器の案内面を凸曲面とすることで、保持器の案内面と円すいころの転動面とが凸曲面同士で接触するため、これらの接触点の両側に形成される楔状の隙間の大きさ(隙間幅)が、案内面を平坦面とした場合よりも大きくなる(図3参照)。特に、接触点から離れた領域では、隙間幅がかなり大きくなるため、油のせん断抵抗がほとんど生じず、接触点の極近傍の隙間幅の小さい領域のみで油のせん断抵抗が生じる。これにより、油のせん断抵抗が生じる領域の幅Wが小さくなるため、案内面の幅を小さくすることなく、油のせん断抵抗によるトルクを低減することができる。
保持器が金属製である場合、案内面を型成形により形成すれば、切削加工等で形成する場合よりも加工コストを低減できる。しかし、型成形面からなる案内面の寸法(傾斜角度等)を高精度に管理することは非常に難しい。従って、金属製の保持器の案内面を型成形する場合、上記のように案内面を凸曲面として加工精度を緩和することが、特に有効となる。
以上のように、本発明の円すいころ軸受によれば、保持器の製造コストを抑えつつ、保持器と円すいころとのエッジ当たりを防止すると共に、回転トルクを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る円すいころ軸受の軸方向断面図である。 上記円すいころ軸受の軸方向と直交する方向の断面図である。 図2の保持器の柱部付近を拡大して示す断面図である。 保持器の柱部と円すいころとの接触状態を拡大して示す断面図である。 上記保持器の製造工程を示す断面図である。 従来の保持器の柱部付近を拡大して示す断面図である。 従来の保持器の製造工程(ポケット抜き工程)を示す断面図である。 従来の保持器の製造工程(案内面成形工程)を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る円すいころ軸受を、図面に基づいて説明する。
本実施形態の円すいころ軸受1は、図1及び図2に示すように、外周面にテーパ状の軌道面2aを有する内輪2と、内周面にテーパ状の軌道面3aを有する外輪3と、内輪2の軌道面2aと外輪3の軌道面3aの間に転動自在に配され、外周面にテーパ状の転動面4aを有する複数の円すいころ4と、円すいころ4を周方向等間隔に保持する保持器5とで構成される。この円すいころ軸受1は、例えば自動車のトランスミッションやデファレンシャル等の動力伝達系に組み込まれる。尚、本明細書で「軸方向」とは、内輪2及び外輪3の回転軸方向のことを言う。
内輪2、外輪3、及び円すいころ4は鋼材で形成され、例えば軸受鋼、浸炭鋼、ステンレス鋼等で形成される。内輪2は、軌道面2aの小径側(図1の左側)に設けられた小鍔部2bと、軌道面2aの大径側(図1の右側)に設けられた大鍔部2cとを有する。内輪2の軌道面2a、外輪3の軌道面3a、及び円すいころ4の転動面4aは、ストレートなテーパ面の他、軸方向中央部を膨出させたクラウニング面としてもよい。
保持器5は、小径側環状部5aと、大径側環状部5bと、小径側環状部5aと大径側環状部5bとを軸方向につなぐ複数の柱部5cとを有する。小径側環状部5a、大径側環状部5b、及び一対の柱部5cで囲まれるポケットに、円すいころ4が一つずつ収容される。保持器5は、円すいころ4の中心よりも外径側で、且つ、外輪3とは接触しない位置に配される(図2参照)。保持器5は、金属あるいは樹脂で形成される。本実施形態では、金属板(例えば鋼板)にプレス加工を施すことで、小径側環状部5a、大径側環状部5b、及び複数の柱部5cを一体に有する保持器5が形成される。
各柱部5cの周方向両側の側面には、円すいころ4と摺動する案内面5dが設けられる。各案内面5dは、図3に示す軸方向と直交する断面で、当該案内面5dと摺動する円すいころ4側へ向けて凸を成した凸曲面で構成される。図示例では、案内面5dが、軸方向と直交する断面を円弧とした凸曲面で構成される。尚、案内面5dを構成する凸曲面の断面は、円弧曲線に限らず、楕円曲線や対数曲線等の非円弧曲線としてもよい。また、案内面5dの軸方向断面は直線である。すなわち、案内面5dの軸方向と直交する断面は、軸方向全域で同じ形状である。この他、案内面5dの軸方向断面を、円すいころ4側へ凸を成した曲線としてもよい。
図示例では、凸曲面からなる案内面5dの外径端が柱部5cの外径面5c1まで達し、案内面5dの内径端が柱部5cの内径面5c2まで達している。周方向で対向する一対の案内面5d(すなわち、各ポケットの周方向両側の案内面5d)の間隔は、内径側に行くほど徐々に広がっている。これにより、案内面5dを、内径側から金型(パンチ)を押し付けて型成形することができる(成形方法の詳細は後述する)。案内面5dは、金型により圧縮された型成形面となっている。保持器5の外径面には研削等が施されていないため、柱部5cの外径面5c1のポケット側の縁には、ポケットの打ち抜き加工により外径側に突出した微小なバリが残ることがある(図示省略)。尚、上記のように柱部5cの側面の外径面5c1から内径面5c2に至る全域に凸曲面からなる案内面5dを設ける他、柱部5cの側面の一部に案内面5dを設けてもよい。例えば、柱部5cの側面のうち、案内面5dの外径側に平坦面を設けてもよい。
柱部5cの外径面5c1の周方向幅Xに対して内径面5c2の周方向幅X1が小さすぎると、柱部5cが細くなりすぎて強度が不足する。特に、案内面5dを型成形する場合、柱部5cが細すぎると剛性が不足するため、型成形時に柱部5cが変形して圧力が伝わらず、案内面5dを所望の形状に成形できない恐れがある。一方、柱部5cの外径面5c1の周方向幅Xと内径面5c2の周方向幅X1とがほぼ同じであると、案内面5dがほぼ半径方向に延在することになるため、案内面5dの内径側からの型成形が困難となる。以上より、柱部5cの外径面5c1の周方向幅Xと内径面5c2の周方向幅X1との比は所定の範囲内であることが好ましい。本実施形態では、0.15≦X1/X≦0.96、好ましくは0.2≦X1/X≦0.4を満たすように、X及びX1の値が設定される。
案内面5dの曲率半径が小さすぎると、円すいころ4の転動面4aとの接触面圧が過大となり、潤滑油膜が薄くなって、案内面5dや転動面4aが損傷する恐れがある。一方、案内面5dの曲率半径が大きすぎると、平坦面に近づくため、案内面5dを凸曲面とする効果(エッジ当たり防止、トルク低減)を十分に享受できない恐れがある。以上より、案内面5dの曲率半径は所定の範囲内であることが好ましい。例えば、円すいころ4の平均直径をDとした場合、案内面5dの曲率半径Rは、0.05D≦R≦10Dを満たすことが好ましい。具体的に、円すいころ4の平均直径が5〜30mmである場合、案内面5dの曲率半径Rは0.5mm≦R≦10mmを満たすことが好ましい。
円すいころ軸受1の内輪2と外輪3とが相対回転すると、各円すいころ4は、保持器5のポケット内で自転しながら、内輪2及び外輪3の周方向に沿って公転する。このとき、各円すいころ4の大径側端面4bと内輪2の大鍔部2cとが摺動すると共に、各円すいころ4の転動面4aと保持器5の案内面5dとが摺動する。
円すいころ4が保持器5に対して正規の径方向位置に配されている場合、円すいころ4の転動面4aが保持器5の案内面5dの中間部(両端を除く領域)と接触するため、エッジ当たりは生じない(図3参照)。一方、何らかの原因により円すいころ4が保持器5に対して僅かに内径側に移動した場合、円すいころ4の転動面4aが保持器5の案内面5dの内径端に設けられた角部に接触することが懸念される。例えば図4の点線は、平坦な案内面105dと円すいころ104とがエッジ当たりしている様子を示している。本実施形態では、上記のように、保持器5の案内面5dが凸曲面であるため、点線で示す円すいころ104と同じ径方向位置に円すいころ4を配した場合でも、円すいころ4の転動面4aを案内面5dの中間部(曲面部)に当接させることができる。このように、案内面5dを凸曲面とすることで、円すいころ4の転動面4aと保持器5の案内面5dとのエッジ当たりを可及的に防止して、軸受の長寿命化を図ることができる。尚、図4では、理解しやすいように、保持器5の案内面5dや円すいころ4の転動面4aの曲率を誇張して示している。
また、保持器5の案内面5dを凸曲面とすることで、図3に示すように、保持器5の案内面5dと円すいころ4の転動面4aとが凸曲面同士で接触する。この場合、保持器5の案内面5dと円すいころ4との接触点Pの両側に設けられる楔形の微小隙間の大きさが、平坦な案内面105dと円すいころ4とを接触させる場合(図6参照)よりも大きくなる。これにより、接触点Pの極近傍のみで油にせん断抵抗が生じるため、油にせん断抵抗が生じる領域の幅Wが小さくなり、円すいころ軸受1の回転トルクが低減される。
以下、本実施形態に係る保持器の製造方法を、案内面を平坦面とした従来品に係る保持器の製造方法と比較しながら説明する。
まず、案内面を平坦面とした従来品に係る保持器の製造方法を説明する。この保持器は、複数のプレス工程を経て製造され、例えば、以下の手順を順に経て製造される。
(1)鋼板を所定形状に打ち抜くブランク抜き工程
(2)所定形状の金属板に絞り加工を施してカップ状の保持器原形を成形する絞り工程
(3)保持器原形の大径側の不要部を切断する縁切工程
(4)保持器原形のテーパ状の側部にポケットを打ち抜くポケット抜き工程
(5)保持器原形の柱部に案内面を型成形する案内面成形工程
(6)保持器原形の底部(平板部)の軸心を打ち抜く内径抜き工程
以下、(4)ポケット抜き工程と(5)案内面成形工程を詳しく説明する。
ポケット抜き工程では、図7(a)に示すように、保持器原形115のテーパ状の側部を外周からダイス121で支持すると共に、保持器原形115の内周に複数のパンチ122を配する。各パンチ122には、各ポケットに対応した形状の抜き刃122aが設けられる。そして、図7(b)に示すように、各パンチ122を外径側に移動させ、各パンチ122の抜き刃122aで保持器原形115を径方向に打ち抜いて複数のポケットが形成される。隣接するポケットの周方向間には、柱部105cが形成される。
案内面成形工程では、図8(a)に示すように、保持器原形115の柱部105cを外周からダイス131で支持すると共に、保持器原形115の内周に複数のパンチ132が配される。各パンチ132には、案内面105dに対応した形状の成形面132aが設けられる。そして、図8(b)に示すように、各パンチ132を外径側に移動させ、各パンチ132の成形面132aを、保持器原形115の柱部105cに内径側から押し付けることにより、柱部105cに案内面105dが成形される。
次に、案内面を凸曲面とした本発明品に係る保持器の製造方法を説明する。この保持器の製造方法は、上記(1)〜(6)に示す工程のうち、(4)ポケット抜き工程と(5)案内面成形工程とが同一金型を用いて行われる点で、上記の従来品の製造方法と異なる。以下、(4)ポケット抜き工程と(5)案内面成形工程とを同時に行う工程について説明する。
まず、図5(a)に示すように、保持器原形15のテーパ状の側部を外周からダイス21で支持すると共に、保持器原形15の内周に複数のパンチ22を配する。各パンチ22には、各ポケットに対応した形状の抜き刃22aと、案内面5dに対応した形状の成形面22bとが設けられる。そして、図5(b)に示すように、各パンチ22を外径側に移動させ、各パンチ22の抜き刃22aで保持器原形15を径方向に打ち抜いて複数のポケットを形成する。その後さらに各パンチ22を外径側に移動させることにより、各パンチ22の成形面22bを柱部5cに内径側から押し付けて、柱部5cの周方向両側の側面に案内面5dを成形する。
図5に示すように、保持器5のポケット抜き工程と案内面成形工程とを同一金型で行うことで、工程数が削減され、製造コストが低減できる。しかし、この場合、図7及び図8に示すようにポケット抜き工程と案内面成形工程とを別工程で行う場合と比べて、案内面5dの精度を高めにくい。本実施形態では、上記のように、案内面5dを凸曲面とすることで、円すいころ4の転動面4aとのエッジ当たりや、油のせん断抵抗によるトルク増大を回避することができる。従って、案内面5dを必要以上に高精度に形成する必要が無くなり、案内面5dの精度を緩和することができるため、図5に示すようにポケット抜き工程及び案内面成形工程を併合することが可能となる。尚、製造コスト等の問題がなければ、案内面5dを凸曲面とした保持器5の製造工程において、図7及び図8に示すように、ポケット抜き工程と案内面成形工程とを別工程で行ってもよい。
本発明の効果を確認するために、複数種の円すいころ軸受の回転トルクを測定する試験を行った。具体的には、サイズの異なる3種類の円すいころ軸受において、保持器の案内面を凸曲面状とした実施例1〜3と、案内面を平坦面とした比較例1〜3を用意した。各実施例及び比較例の具体的寸法は、下記の表1に示すとおりである。尚、組み幅とは、外輪3の小径側の端面3bと内輪2の大径側の端面2dとの軸方向距離Lのことを言う(図1参照)。また、Xは柱部5cの外径面5c1の周方向幅、X1は柱部5cの内径面5c2の周方向幅を示す(図3参照)。
Figure 0006786196
上記の各実施例及び比較例に係る円すいころ軸受を、以下に示す条件で回転させたときのトルクを測定した。その結果を上記の表1に示す。尚、実施例1の回転トルクは、同サイズの比較例1の回転トルクに対する比で表し、実施例2の回転トルクは、同サイズの比較例2の回転トルクに対する比で表し、実施例3の回転トルクは、同サイズの比較例3の回転トルクに対する比で表している。
・回転速度:1000rpm
・潤滑油:ギアオイル#90
・アキシャル荷重:8000N
・トルク測定時の潤滑油温度:30℃
・トルク測定時の潤滑油量:軸受全体が潤滑油に沈むオイルバス状態
表1に示すように、保持器の案内面を凸曲面状とした実施例1〜3は、案内面を平坦面とした同サイズの比較例1〜3によりも回転トルクが低減していることが確認された。
1 円すいころ軸受
2 内輪
2a 軌道面
3 外輪
3a 軌道面
4 円すいころ
4a 転動面
5 保持器
5a 小径側環状部
5b 大径側環状部
5c 柱部
5d 案内面

Claims (1)

  1. 円すいころの平均直径が5〜30mmである円すいころ軸受に組み込まれ、小径側環状部、大径側環状部、これらを軸方向に連結する複数の柱部、及び前記小径側環状部、前記大径側環状部、及び隣接する一対の柱部で囲まれた複数のポケットを有し、各柱部の周方向両側の側面に、前記円すいころの転動面と摺動する案内面が形成された保持器の製造方法であって、
    前記案内面が、軸方向と直交する断面で凸を成した凸曲面であり、
    前記案内面の曲率半径Rが0.5mm≦R≦10mmを満たし、
    テーパ状の側部を有する保持器原形を形成する工程と、
    前記保持器原形の側部をパンチで内径側から外径側に打ち抜いて前記ポケットを形成すると共に、前記パンチに設けられた成形面を前記柱部に内径側から押し付けて前記案内面を成形する工程とを有する円すいころ軸受用保持器の製造方法
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