JP2006112568A - 円筒ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スキューに基づく著しい摩擦や摩耗を低減できる構造を、製造コストを高くする事なく実現する。
【解決手段】 各鍔8a、8aの内側面12、12を、内輪3a及び外輪5の中心軸に対して実質的に垂直とする。又、これと共に、上記各鍔8a、8aの内輪軌道2からの高さをhとし、各円筒ころ6の外径をdとし、この円筒ころ6の端面と上記鍔8aの内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔8aの外径をsとした場合に、{0.5d+(b2 /4s)}≦h<dとする。この結果、これら各円筒ころ6がスキューした場合の最大スキュー角を小さくできると共に、これら各円筒ころ6の両端面と上記各鍔8a、8aの内側面12、12との摺接部の位置を、これら各鍔8a、8aの内側面のうちでこの鍔の先端縁よりも基端側とする事ができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えばポンプ、コンプレッサ、発電機用の風車、変速機、工作機械等の回転機械装置の回転軸を回転自在に支承する為の円筒ころ軸受の改良に関する。
回転機械装置の回転軸等、各種回転部分を支持する為に従来から、例えば特許文献1等に記載された円筒ころ軸受が広く使用されている。図3は、この特許文献1に記載される等により従来から広く知られている、円筒ころ軸受1の1例を示している。この円筒ころ軸受1は、外周面に円筒形の内輪軌道2を有する内輪3と、内周面に円筒形の外輪軌道4を有する外輪5と、上記内輪軌道2と外輪軌道4との間に転動自在に設けられた複数個の円筒ころ6と、これら各円筒ころ6を保持した状態で、上記内輪軌道2と外輪軌道4との間に回転自在に設けられた保持器7とを備えている。
又、上記内輪軌道2の両端部には、1対の鍔8、8を形成している。この鍔8、8同士の間隔は、上記円筒ころ6の軸方向(図1の左右方向)の長さ寸法Lrよりも僅かに大きい。従って上記各円筒ころ6は、これら1対の鍔8、8により軸方向両側から挟まれ、軸方向への変位を防止される。又、上記各円筒ころ6は、転動面9と軸方向両端面10、10との間に面取り部11、11を設けている。尚、上記各鍔8、8の軌道面からの高さh{=(各鍔8、8の外径−内輪軌道2の外径)/2}は、上記円筒ころ6の外径をdとした場合に、従来は0.1d〜0.4d程度としていた。
上述の様に構成される円筒ころ軸受1の使用時には、例えば上記内輪3を回転軸の中間部に外嵌固定し、上記外輪5をハウジング等の固定の部分に内嵌固定する。上記回転軸の回転時には、上記各円筒ころ6が転動する事で、上記外輪5の内側で内輪3が回転する事を許容する。
ところで、円筒ころ軸受1の使用時には、図4〜5に誇張して示す様に、上記各円筒ころ6の中心軸αと上記内輪3及び外輪5の中心軸βとが非平行になった状態のまま各円筒ころ6が回転する、所謂スキューが発生する事が避けられない。この様なスキューが発生した場合には、上記各円筒ころ6の両端部と上記各鍔8、8の先端縁とが、図4〜5に点Gで示す様に、局所的に摺接する。この為、何らかの対策を施さない限り、上記各円筒ころ6の両端部及び上記各鍔8、8に著しい摩擦や摩耗を生じる可能性がある。
この為従来から、例えば、1対の鍔8、8の互いに対向する内側面12、12同士を、軌道面から離れるほど互いに間隔が広がる方向に傾斜させる事が行なわれている。具体的には、上記各鍔8、8の内側面12、12を、内輪3及び外輪5の中心軸に垂直な面に対し、10分以上、上記各鍔8、8の先端縁に向かう程互いの間隔が拡がる方向に傾斜させる事が行なわれている。但し、この様に各鍔8、8の内側面12、12を傾斜させた場合でも、上記内輪3と外輪5との中心軸同士のずれ(ミスアライメント)が大きくなった場合や、高速回転で使用する場合に、各円筒ころ6の両端部と各鍔8、8との摺接部で潤滑剤(グリースや潤滑油)の流体油膜(潤滑油膜)を形成しにくくなる可能性がある。この様に摺接部で潤滑油膜を形成しにくくなると、上記各円筒ころ6の両端部と上記各鍔8、8とが金属接触し易くなり、著しい摩擦や摩耗が生じるのを完全には防止できない可能性がある。
この様な事情に鑑みて、例えば、上記各鍔8、8の内側面12、12を上述の様に傾斜させると共に、上記各円筒ころ6の面取り部11、11や端面10、10を球面状に形成する事が考えられる。又、特許文献2に記載されている様に、各鍔の内側面の傾斜角度を途中で変化させた構造や、特許文献3に記載されている様に、各鍔の内側面を所定の曲率半径で湾曲した凸面とした構造を採用する事も考えられる。これらの構造を採用すれば、円筒ころ6がスキューした場合に、この円筒ころ6の端部と各鍔の内側面との間にくさび効果によって潤滑油の膜を形成し易くでき、上述の様な著しい摩擦や摩耗の低減を図れる。
又、前記特許文献1には、円筒ころ6の両端部と上記各鍔8、8との摺接部が、これら各鍔8、8の内側面12、12で、これら各鍔8、8の先端縁よりも基端側に寄った部分に位置する様に、これら各鍔8、8の高さや内側面12、12の傾斜角度、これら各内側面12、12と各円筒ころ6の端面10、10との軸方向隙間等の最適化を図る発明が記載されている。この様な特許文献1に記載された構造を採用すれば、上記各円筒ころ6がスキューし、これら各円筒ころ6の両端面外周縁部と上記各鍔8、8の内側面12、12部分とが摺接しても、この摺接部に働くエッジロードを小さくできる。又、これと共に、この摺接部での潤滑剤の油膜形成を効率良く行なえ、上述の様な著しい摩擦や摩耗の低減を図れる。
ところで、上記各特許文献1〜3に記載された構造を含む、上述の様な従来構造の場合、各鍔8、8の内側面12、12を傾斜させたり、これら各内側面12、12を曲面等の特殊な形状としたりする必要がある。又、各円筒ころ6の面取り部11、11や端面10、10を球面としたり、これら各円筒ころ6の端面10、10と上記各鍔8、8の内側面12、12との軸方向隙間等を規制したりする必要がある。この様に何れの場合も、上記各鍔12、12や各円筒ころ6を形成する際の加工工程が増える事が避けられず、加工作業が面倒になって、製造コストが嵩む可能性がある。
特開平7−12119号公報 特開昭56−17415号公報 米国特許第4027930号明細書
本発明の円筒ころ軸受は、上述の様な事情に鑑み、製造コストを高くする事なく、スキューに基づく著しい摩擦や摩耗を低減できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の円筒ころ軸受は何れも、前述した従来構造と同様に、内輪と、外輪と、複数個の円筒ころと、1対の鍔とを備える。
このうちの内輪は、外周面に円筒形の内輪軌道を有するものである。
又、上記外輪は、内周面に円筒形の外輪軌道を有するものである。
又、上記各円筒ころは、上記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられている。 そして、請求項1に記載した円筒ころ軸受の場合は上記各鍔を上記内輪軌道の両側に、請求項2に記載した円筒ころ軸受の場合は上記各鍔を上記外輪軌道の両側に、上記各円筒ころの長さ寸法よりも僅かに大きな間隔をあけて設けている。
特に、本発明の円筒ころ軸受に於いては、上記1対の鍔の内側面の上記内輪及び外輪の中心軸に垂直な面に対する傾斜角度を±10分未満としている。又、これと共に、これら各鍔の軌道面(内輪に鍔を設けた場合は内輪軌道面、外輪に鍔を設けた場合は外輪軌道面)からの高さをhとし、上記各円筒ころの外径をdとし、この円筒ころの端面と上記鍔の内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔の外径(内輪に鍔を設けた場合)或いは内径(外輪に鍔を設けた場合)をsとした場合に、{0.5d+(b2 /4s)}≦h<d(内輪に鍔を設けた請求項1の場合)、或いは、{0.5d−(b2 /4s)}≦h<d(外輪に鍔を設けた請求項2の場合)としている。
上述の様に構成する本発明の円筒ころ軸受によれば、製造コストが嵩む事なく、スキューに基づく著しい摩擦や摩耗の低減を図れる。
即ち、1対の鍔の内側面を、内輪及び外輪の中心軸に対して実質的に垂直とする(この垂直な面に対する傾斜角度を±10分未満に収める)と共に、これら各鍔の高さhを規制するのみである為、これら各鍔やこれら各鍔の内側面の加工作業が面倒になる事がない。即ち、これら各鍔の内側面を傾斜させたり球面状にする等の加工が必要ない為、これら各鍔やこれら各鍔の内側面の加工を、内輪軌道或いは外輪軌道の形成と同時に行なえる。この為、加工作業の簡素化、容易化により、製造コストの低減を図れる。尚、上記各鍔の内側面の、上記内輪及び外輪の中心軸に垂直な面に対する傾斜角度を±10分未満とする理由は、この内側面を±10分以上傾斜させると、この内側面の加工を上記内輪軌道或いは外輪軌道の形成と同時に行なえなくなる為である。
又、上記各鍔の高さhを、{0.5d+(b2 /4s)}≦h<d(内輪に鍔を設けた場合)、或いは、{0.5d−(b2 /4s)}≦h<d(外輪に鍔を設けた場合)に規制する事により、これら各円筒ころの両端部と各鍔との摺接部で著しい摩擦や摩耗が生じるのを低減できる。以下、この点に就いて、図3〜7を参照しつつ説明する。
例えば、前述の図3に示した従来構造の場合は、内輪3及び外輪5の中心軸に対して垂直な内側面12、12を有し、内輪軌道2からの高さがhである1対の鍔8、8の間に、長さ寸法がLrである円筒ころ6を配置している。この様な図3に示した構造の場合、この円筒ころ6の一方(例えば図3の右方)の端面10を一方の鍔8の内側面12に突き当てた場合に、図6に誇張して示す様に、上記円筒ころ6の他方(例えば図6の左方)の端面10と他方の鍔8の内側面12との間に△Lなる軸方向隙間が形成される。△L/Lr=ζ(≪1)とし、上記円筒ころ6がスキューする事なく上記端面10と内側面12とが当接した場合に於ける、両面10、12同士の接触長さをb(図7)とした場合に、上記円筒ころ6の最大スキュー角ψ(図5)は、次の(1)式で表される。
Figure 2006112568
一方、円筒ころ軸受1の設計を行なう場合に於いて、各円筒ころ6の外径d、各円筒ころ6の両端外周縁部に形成した面取り部の面取り量C(図7)、各円筒ころ6の長さ寸法Lr、各円筒ころ6が当接する軌道面の直径Di(図7)が決定すれば、上記(1)式中のbは、上記各鍔8、8の高さhのみの関数となる。又、上述の様にζ=△L/Lrであり、このうちの軸方向隙間△Lは、上記内側面12、12を上記内輪3及び外輪5の中心軸に対し実質的に垂直としている為、上記各鍔8、8の高さhが何れの値であってもほぼ一定と考えられる。従って、上記(1)式で表される、上記最大スキュー角ψ(図5)は、上記鍔8、8の高さhのみの関数となる。
図2は、この様な前提の下で、上記(1)式から求めた、上記各鍔8、8の高さhと円筒ころ6の最大スキュー角ψとの関係を示している。この図2中(A)は、内輪に鍔を設けた場合を、同じく(B)は、外輪に鍔を設けた場合を、それぞれ示している。この様な図2(A)(B)の実線αi 、αo から明らかな通り、上記最大スキュー角ψは、上記各鍔の高さhが大きくなるに従って小さくなり、これら各鍔の高さhがh0 以上で最小となる。この様に各鍔の高さhがh0 以上で最大スキュー角ψが最小となる理由は、上記各円筒ころがスキューした場合のこれら各円筒ころの両端面と上記各鍔の内側面との実際の接触位置の高さがh0 を超える事がない(高さh0 位置で接触する限り、それよりも高い位置で両面同士が接触する事はない)為である。
即ち、計算上では、上記接触位置の高さがh0 を超えて大きく(高く)なると、これに伴って、上記式(1)の接触長さbが小さくなる。この為、同図(A)(B)にそれぞれ鎖線βi 、βo で示す様に、上記接触位置の高さが大きくなる程、上記最大スキュー角ψも大きくなる。但し、上述の様に、上記各円筒ころがスキューした場合の実際の接触位置の高さは、h0 を超える事がない。この為、実際の最大スキュー角は、上記図2で実線αi 、αo で示す様に、上記各鍔高さhがh0 を超えても最小の値となる。従って、これら各鍔の高さhをh0 以上とすれば、上記各円筒ころがスキューした場合の最大スキュー角ψを最小にできると共に、これら各円筒ころの両端面と上記各鍔の内側面との摺接部の位置を、これら各鍔の内側面のうちでこれら各鍔の先端縁よりも基端側とする事ができる。
尚、上記最大スキュー角ψが最小となる鍔の高さの最小値h0 は、これら各鍔を内輪に設けた場合には、図2の(A)に示す様に、円筒ころの外径dの0.5倍(0.5d)よりも僅かに大きい値となる。具体的には、この円筒ころの端面と上記鍔の内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔の外径をsとした場合に、h0 ={0.5d+(b2 /4s)}となる。一方、同じく各鍔を外輪に設けた場合には、図2の(B)に示す様に、円筒ころの外径dの0.5倍(0.5d)よりも僅かに小さい値となる。具体的には、上記鍔の内径をsとした場合に、h0 ={0.5d−(b2 /4s)}となる。従って、上記各鍔の高さhを、それぞれの軌道輪に対応する最小値h0 以上とすれば、上述の様に各円筒ころがスキューした場合の最大スキュー角ψを小さくできると共に、これら各円筒ころの両端面と上記各鍔の内側面との摺接部の位置を、これら各鍔の内側面のうちでこの鍔の先端縁よりも基端側とする事ができる。
そして、この様に摺接部の位置を鍔の基端側にできれば、上記各円筒ころがスキューしても、上記摺接部に働くエッジロードを小さくできる(摺接面積を大きくできる)。又、これと共に、上記摺接部を構成する摺接面(円筒ころの端部外周縁と鍔の内側面)同士をくさび状に対向させる事ができ、この摺接部で潤滑剤(グリースや潤滑油)の油膜形成を効率良く行なえる。この結果、上記摺接部に著しい摩耗に結び付く様な金属接触が起こりにくくなり、内輪と外輪との中心軸同士のずれ(ミスアライメント)が大きくなった場合や、高速回転で使用する場合でも、上記摺接部で著しい摩擦や摩耗が生じるのを低減できる。
尚、上記各鍔の高さhの上限を、上記各円筒ころの外径dよりも小さく(h<d)するのは、上記各鍔の先端縁がこの先端縁と対向する軌道輪の周面に摺接するのを防止する為である。又、上記各鍔の高さhを、従来構造の場合(0.1d〜0.4d程度)に比べて大きくする事で、前述の様に各円筒ころの最大スキュー角ψを小さくできる分、これら各円筒ころの端面と鍔の内側面との間の軸方向隙間△L(図6)を従来構造に比べて大きくする事ができる。即ち、この軸方向隙間△Lを大きくすると最大スキュー角ψが大きくなるが、この様に最大スキュー角が大きくなる分を、上述の様に鍔の高さhを従来構造に比べて大きくする事により相殺できる。そして、この様に軸方向隙間△Lを大きくする事ができれば、許容寸法誤差を大きくでき、上記各円筒ころや各鍔の加工がより容易になる為、更なる製造コストの低減を図れる。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、保持器を持たない総ころ型の円筒ころ軸受とする。
この様に構成すれば、円筒ころの組み込み本数を多くして剛性確保を図れる為、大きな負荷が加わる回転軸を支持する場合でも、耐久性や信頼性の向上を図れる。尚、この様な保持器を持たない総ころ型の円筒ころ軸受とした場合でも、前述の様に各円筒ころの最大スキュー角を小さくできると共に、スキューした場合の摺接部での摩擦や摩耗を低減できる為、円周方向に隣り合う円筒ころ同士の衝突に基づくロック現象を生じにくくできる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、各円筒ころのうちの少なくとも1個(更に好ましくは総て)の円筒ころを、セラミック製としたり(請求項4の場合)、窒化鋼製としたり(請求項5の場合)、転動面に窒化処理を施す(請求項6の場合)。この場合に、必要に応じて、セラミック製の円筒ころ、或いは、窒化鋼製の円筒ころ、転動面に窒化処理を施した円筒ころと、それ以外の一般の鋼製の円筒ころとを、一つ置きに配置しても良い。
この様に構成すれば、各鍔と各円筒ころとの初期なじみを促進し易くでき、これら各円筒ころの強度や耐摩耗性、耐焼き付き性を確保して、耐久性や信頼性の更なる向上を図れる。特に、上述の様に保持器を持たない総ころ型の円筒ころ軸受とした場合に、上述の様に構成する事により、円周方向に隣り合う円筒ころ同士を摩耗しにくく、且つ、焼き付きにくくできる。
図1は、本発明の実施例を示している。尚、本発明の特徴は、内輪3aの軸方向両端部に設けた1対の鍔8a、8aの構造を規制する事により、各円筒ころ6がスキューした場合に、これら各円筒ころ6の両端部と上記各鍔8a、8aとの摺接部で著しい摩擦や摩耗を生じにくくする点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図3に示した従来構造と同様であるから、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合は、上記各鍔8a、8aの内側面12、12を、内輪3a及び外輪5の中心軸に対して実質的に垂直としている。より具体的には、上記各内側面12、12の傾斜角度を、上記内輪3a及び外輪5の中心軸に垂直な面に対し±10分未満としている。又、これと共に、上記各鍔8a、8aの内輪軌道2からの高さをhとし、上記各円筒ころ6の外径をdとし、この円筒ころ6の端面と上記鍔8aの内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをb(図7参照)とし、上記鍔8aの外径をsとした場合に、{0.5d+(b2 /4s)}≦h<dとしている。
上述の様な本実施例の場合には、前述の[発明の効果]の欄で説明した通り、製造コストが嵩む事なく、スキューに基づく著しい摩擦や摩耗の低減を図れる。言い換えれば、前述した特許文献1〜3に記載された様な、各鍔の内側面の傾斜角度や形状、これら各鍔の内側面と各円筒ころの端面との軸方向隙間等の規制を必要とする事なく、スキューに基づく不都合を防止する効果を、これら各特許文献1〜3に記載された構造を採用した場合と同等乃至同等以上に得る事ができる。
尚、上述の様に各鍔8a、8aの高さhを従来構造に比べて大きくする分、各円筒ころ6を転動自在に保持する保持器の径方向の厚さを小さく必要がある。この場合に、この保持器の強度を十分に確保できない場合には、この保持器を省略して、保持器を持たない総ころ型の円筒ころ軸受とする事もできる。この様な場合には、各円筒ころのうちの少なくとも1個(好ましくは総て)の円筒ころを、セラミック製としたり、窒化鋼製としたり、転動面に窒化処理を施す事が好ましい。この様に構成すれば、円筒ころの組み込み本数を多くして剛性確保を図れると共に、これら各円筒ころの強度や耐摩耗性、耐焼き付き性を確保して、耐久性や信頼度の向上を図れる。又、本実施例の場合は、内輪3aに鍔8a、8aを設けた構造に本発明を適用した場合を示しているが、外輪に鍔を設けた構造に本発明を適用する事もできる。この場合には、各鍔の外輪軌道からの高さをhとし、各円筒ころの外径をdとし、この円筒ころの端面と上記鍔の内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔の内径をsとした場合に、{0.5d−(b2 /4s)}≦h<dとする。
本発明の実施例を示す断面図。 鍔の高さと円筒ころのスキュー角との関係を示す線図で、(A)は内輪に鍔を設けた場合を、(B)は外輪に鍔を設けた場合を、それぞれ示している。 従来構造の1例を示す断面図。 円筒ころがスキューした場合の、この円筒ころと鍔との接触状態を説明する為の断面図。 図4の上から見た図。 円筒ころがスキューせずに一方の鍔に当接した状態を示す断面図。 図6の右方から見た透視図。
符号の説明
1 円筒ころ軸受
2 内輪軌道
3、3a 内輪
4 外輪軌道
5 外輪
6 円筒ころ
7 保持器
8、8a 鍔
9 転動面
10 端面
11 面取り部
12 内側面

Claims (6)

  1. 外周面に円筒形の内輪軌道を有する内輪と、内周面に円筒形の外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の円筒ころと、上記内輪軌道の両側に、これら各円筒ころの長さ寸法よりも僅かに大きな間隔をあけて設けられた1対の鍔とを備えた円筒ころ軸受に於いて、これら1対の鍔の内側面の上記内輪及び外輪の中心軸に垂直な面に対する傾斜角度を±10分未満とすると共に、これら各鍔の内輪軌道面からの高さをhとし、上記各円筒ころの外径をdとし、この円筒ころの端面と上記鍔の内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔の外径をsとした場合に、{0.5d+(b2 /4s)}≦h<dとした事を特徴とする円筒ころ軸受。
  2. 外周面に円筒形の内輪軌道を有する内輪と、内周面に円筒形の外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の円筒ころと、上記外輪軌道の両側に、これら各円筒ころの長さ寸法よりも僅かに大きな間隔をあけて設けられた1対の鍔とを備えた円筒ころ軸受に於いて、これら1対の鍔の内側面の上記内輪及び外輪の中心軸に垂直な面に対する傾斜角度を±10分未満とすると共に、これら各鍔の外輪軌道面からの高さをhとし、上記各円筒ころの外径をdとし、この円筒ころの端面と上記鍔の内側面とが当接した場合のこれら両面同士の接触長さをbとし、上記鍔の内径をsとした場合に、{0.5d−(b2 /4s)}≦h<dとした事を特徴とする円筒ころ軸受。
  3. 保持器を持たない総ころ型とした、請求項1〜2の何れかに記載した円筒ころ軸受。
  4. 各円筒ころのうちの少なくとも1個の円筒ころをセラミック製とした、請求項1〜3の何れかに記載した円筒ころ軸受。
  5. 各円筒ころのうちの少なくとも1個の円筒ころを窒化鋼製とした、請求項1〜4の何れかに記載した円筒ころ軸受。
  6. 各円筒ころのうちの少なくとも1個の円筒ころの転動面に窒化処理を施した、請求項1〜5の何れかに記載した円筒ころ軸受。

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