JP2015065949A - 大豆蛋白質含有チーズ様食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】シュレッドや調理に適した形状に成形できる成形加工適性を有し、さらに耐熱保形性を有する大豆蛋白質含有チーズ様食品を提供する。【解決手段】大豆蛋白質を含有し、酸処理度の低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂と水を混合し、均質化した後、チューブ式熱交換器又は直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて加熱処理を行い、冷却し得るて耐熱保形性を有する大豆蛋白質含有チーズ様食品。大豆蛋白質を含有する原料として、豆乳、分離大豆蛋白質、濃縮大豆蛋白質、大豆粉を用いる。5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である大豆蛋白質含有チーズ様食品。【選択図】なし

Description

本発明は、大豆蛋白質含有チーズ様食品に関する。
近年伸長している日本のチーズ市場において、プロセスチーズ類はその約半分の物量を占めている。なかでも、耐熱保形性を有するプロセスチーズは、ダイス状にカットして惣菜パン等に使用することや、チーズカマボコ等のように他の食品素材と組み合わせて加工食品として使用することができる。従って、さまざまな調理や業務用加工食品に使用するうえで、多くのユーザーが耐熱保形性を有するプロセスチーズを求めている。
耐熱保形性を有するプロセスチーズとして、原料チーズにキトサンを添加し、加熱乳化することにより得られるプロセスチーズ(特許文献1)、原料チーズにアルブミンを添加し、加熱乳化することにより得られるプロセスチーズ(特許文献2)、原料チーズに酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉を添加し、加熱乳化することにより得られるプロセスチーズ(特許文献3)が開示されている。
プロセスチーズとはナチュラルチーズを粉砕し、加熱溶融し、乳化したものをいい、安定した品質となる一方、二次加工を伴うためナチュラルチーズよりもコストが高くなる。また、プロセスチーズは、乳を原料とするため高コレステロール食品である。さらに、乳およびナチュラルチーズのコストアップなどにより、プロセスチーズは必ずしも安価で手軽に摂れる食品とはいえない。従って、健康面およびコスト面において、低コレステロールかつ低コストであり、さらに耐熱保形性を有するチーズ様食品が求められている。
一方近年、動物性食素材の消費量の急激な増加により、それに伴う肥満、糖尿病などの健康障害も深刻な問題となり、食生活による健康改善に関心が集まっている。また種々の理由によりベジタリアン食のみを食べることを要するか、またはこれを選択する人の数も増加し続けている。このような状況を受け、植物性蛋白質食品の評価が高まっている。
特に大豆から得られる蛋白質は動物性蛋白質の代替物として注目されており、消化が良く、コレステロールを含まず、必須アミノ酸がバランス良く含まれた良質の蛋白質である。さらに大豆蛋白質は乳アレルギーの人や、コレステロールまたはラクトースを消化できない人や糖尿病の人に特に有効である。また胃腸の疾病を患っている人にとっては、動物の乳蛋白よりも消化しやすい。
以上のことから、大豆を原料とした食品の需要は高く、広範な食品に対して大豆を組み込む努力が行われてきている。例えば一般的な乳製品であるチーズやヨーグルトとの代替を目的として一部検討されており、大豆蛋白質を含有する原料としては、豆乳や分離大豆蛋白、大豆粉などの大豆素材が使用されている。
大豆を原料とするチーズ様食品は種々検討されているが、中でも硬さを有するチーズ様食品として、例えば特許文献4では、豆乳、カゼイン、植物性油脂を主要原料とする、プロセスチーズ様のテクスチャーを有する食品が提案されており、硬さの分析値が記載されているが、シュレッドや調理に適した形状に成形できるほどの硬さを有していない。
また特許文献5では、納豆又は納豆菌による豆乳由来の乳製品様食品の製造法が提案されており、脱水処理によりゴーダチーズに近い硬さを付与することができるとしているが、硬さに関する具体的な記述はなく、使用されている原料から鑑みて、加熱溶融性を有していない。
また特許文献6では、大豆蛋白、乳蛋白、乳脂肪及び水を高剪断にかけて水性乳化物を形成することで、通常のプロセスチーズの融解、硬さ及び風味の性質全てを有し、相当なレベルの大豆蛋白を含有するプロセスチーズを製造する方法が提案されているが、使用されている原料から鑑みて、焼成後冷めると固くなってしまう。
特開平3−19649号公報 特開昭52−7465号公報 特開平6−153791号公報 特開2004−8191号公報 特開2001−104号公報 特開2004−129648公報
かかる状況に鑑みて、本発明は従来の豆乳や分離大豆蛋白などの大豆蛋白素材を用いたチーズ様食品では実現できなかった、シュレッドや調理に適した形状に成形することができる成形加工適性を有し、さらに耐熱保形性を有する大豆蛋白質含有チーズ様食品を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、大豆蛋白質を含有し、酸処理度の低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有する大豆蛋白質含有チーズ様食品が、上記課題を解決できるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は:
(1)大豆蛋白質を含有し、酸処理度が低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする、大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(2)大豆蛋白質を含有する原料として、豆乳、分離大豆蛋白質、濃縮大豆蛋白質、大豆粉を含有する(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品:
(3)増粘剤を含有する(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(4)5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(5)(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品をカットしてなる、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(6)(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品がチップ状に押出成形された大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(7)耐熱保形性を有する(5)記載の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(8)大豆蛋白質を含有する原料、油脂、酸処理度が低い酸処理澱粉及び水を混合し、均質化した後、チューブ式熱交換器又は直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて加熱処理を行い、冷却することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品の連続生産方法;
である。
本発明により、成形加工適性と耐熱保形性を有する大豆蛋白質含有チーズ様食品を提供することができる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、大豆蛋白質を含有し、酸処理度の低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とするものである。以下、本発明を詳細に説明する。
(大豆蛋白質)
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は蛋白質として大豆蛋白質を少なくとも含有することを特徴とする。該大豆蛋白質を含有する原料として、濃縮大豆蛋白や分離大豆蛋白などの粉末状大豆蛋白質や、豆乳類,大豆粉などを使用することができる。
豆乳類を使用する場合、丸大豆や脱脂大豆から水で抽出し、不溶性繊維であるオカラを除去して得られる、一般的な豆乳を使用することができ、その際に風味がより良好な豆乳を得るために適宜改良された製法を適用することができる。また豆乳類としては豆乳からオカラを除去せずにオカラを微粉砕したスラリー状のものも使用することができる。
一つの好適な態様として、なるべく脱脂粉乳のように低脂肪の大豆蛋白質原料を使用したい場合、丸大豆から得た豆乳類をさらに遠心分離することにより生成する低比重の油分に富むクリーム層を除去して得られる低脂肪ないし無脂肪の豆乳を使用することが、雑味の少ないすっきりとした風味に調整できる点で、脱脂大豆から得た脱脂豆乳を使用するよりも好ましい。この際、低脂肪ないし無脂肪の豆乳の脂質含量は乾物中5重量%以下が好ましく、乾物中2重量%以下がより好ましい。より好適な態様としては、大豆蛋白質の組成としては、よりすっきりとした雑味の少ない風味の点から、大豆蛋白質のうち「脂質親和性蛋白質」がより低減されていることが好ましい。かかる大豆蛋白質原料としては、例えば特開2012−16348号公報に記載の減脂大豆蛋白素材を使用することができる。脂質親和性蛋白質が低減されているかどうかについての指標は、該公報に記載のLCI値(Lipophilic Proteins Content Index)を求めることにより推定することができる。本発明では脂質親和性蛋白質が低減されている、LCI値が40%以下の減脂大豆蛋白素材を使用することが好ましい。
また、別の好適な態様として、乳由来の生クリームのように風味にコクのある大豆蛋白質原料を使用したい場合、脂質と蛋白質に富む大豆乳化組成物である「豆乳クリーム」を使用することも、コクのある風味を調整できる点で好ましい。豆乳クリームとしては、例えば、丸大豆から得た豆乳をさらに遠心分離することにより生成する低比重の油分に富むクリーム層を回収して得たものを使用することができる。豆乳クリームの脂質含量は乾物中35重量%以上が好ましく、40〜75重量%がより好ましい。また豆乳クリームの蛋白質含量は乾物中25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。豆乳クリームのさらに好適な態様としては、よりコクを有し大豆由来の良好な風味を有する点から、大豆蛋白質のうち「脂質親和性蛋白質」が濃縮されていることが好ましい。かかる大豆蛋白質原料としては、例えば特開2012−16348号公報に記載の大豆乳化組成物を使用することができる。脂質親和性蛋白質が濃縮されているかどうかについての指標は該公報に記載のLCI値(Lipophilic Proteins Content Index)を求めることにより推定することができる。本発明では脂質親和性蛋白質が濃縮されている、LCI値が55%以上の豆乳クリームを使用することが好ましい。
大豆蛋白質含有チーズ様食品中の大豆蛋白質含量は0.5〜5重量%であることが適当であり、より好ましくは1〜3重量%である。大豆蛋白質含有チーズ様食品中の大豆蛋白質含量が5重量%を超えると、大豆蛋白質含有チーズ様食品調製時における調合粘度が増大し、製造効率が低下する場合がある。
(酸処理澱粉)
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は酸処理澱粉を含有することが重要である。酸処理澱粉とは未処理の澱粉を塩酸や硫酸等の酸で処理した加工澱粉であり、エンドウ由来、馬鈴薯由来、タピオカ由来、米由来、ワキシーコーン由来、コーン由来などの酸処理澱粉を使用することができる。これらの中でも大豆蛋白質含有チーズ様食品の加工適正の点から原料由来では、コーン由来、タピオカ由来の酸処理澱粉が好ましく、タピオカ由来の酸処理デンプンがより好ましい。本発明においては、酸処理澱粉を大豆蛋白質含有チーズ様食品中に3〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは10〜20重量%含有することが好ましい。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は酸処理度の低い酸処理澱粉を含有することを特徴とする。本明細書において、酸処理度は、無水酸処理澱粉試料8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)により、ブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度により定義される。具体的には、測定した粘度が10cps未満の澱粉は酸処理度が高く、10cps以上200cps未満の澱粉は酸処理度が低いものとする。
(油脂)上昇融点
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする。好ましくは上昇融点が25〜40℃、より好ましくは27〜33℃、さらに好ましくは30〜32℃である油脂を含有することが、成形加工適性、耐熱保形性の点から好ましい。
(油脂)SFC
また、本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は風味、口溶けの点から、油脂のSFC(固体脂含量)が10℃で45%以上かつ20℃で15%以上であり、より好ましくは、10℃でのSFCが50%以上かつ20℃でのSFCが25%以上であり、さらに好ましくは、10℃でのSFCが60%以上かつ20℃でのSFCが30%以上であり、さらにより好ましくは、10℃でのSFCが80%以上かつ20℃でのSFCが70%以上あることが、好ましい。
(油脂)トリグリセリド組成
さらに、上記範囲の油脂の中でもP2O型トリグリセリド(但し、Pはパルミチン酸、Oはオレイン酸を示す)を8%以上、より好ましくは10%以上含むものが、大豆蛋白質含有チーズ様食品の成形加工適正の点から好ましい。P2O型トリグリセリドは、トリグリセリド分子内における脂肪酸の位置異性体を限定するものではなく、1,3−パルミトイル,2−オレイルグリセリンと1,2−パルミトイル,3−オレイルグリセリンの双方を意味する。P2O型トリグリセリドは、パーム油を分別して得られるパームオレインを更に分別して得られるパーム油中融点部を使用するのが好ましいが、それらを硬化したり、あるいはオレイン酸、パルミチン酸を含む油脂のエステル交換等によっても得ることができる。
(油脂)油脂含量
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は油脂を10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、さらに好ましくは20〜40重量%含有することが適当であり、上記油脂含量において、油脂がより良好な結晶のネットワークを形成し、酸処理澱粉の老化が進行することで、大豆蛋白質含有チーズ様食品の成形加工適正が得られると考えられる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は植物性油脂以外の油脂として、バター、生クリームなどに由来する乳脂などを少量含有することもでき、大豆蛋白質含有チーズ様食品の風味を向上させることができる。また、大豆蛋白質含有チーズ様食品中にナチュラルチーズ及び/又はプロセスチーズを含有させることもでき、少量のナチュラルチーズ及び/又はプロセスチーズを含有させることにより、より大豆蛋白質含有チーズ様食品の風味を向上させることができる。ただし純植物性の大豆蛋白質含有チーズ様食品に調製する場合は、動物由来の油脂やナチュラルチーズ及び/又はプロセスチーズの含量を0重量%とすればよい。
(その他の原料)蛋白質
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品には、蛋白質として大豆蛋白質に加えて、トウモロコシ蛋白質,小麦蛋白質,エンドウ豆蛋白質,緑豆蛋白質,絹蛋白質等の植物由来の蛋白質や、カゼイン,卵白アルブミン,乳清蛋白質,ゼラチン,アクチン,ミオシン等の動物性蛋白質が含まれていても良く、さらにポリペプチド、ペプチドおよびアミノ酸等が含まれていて良い。ただし良好な大豆の風味をより品質設計上重視する場合には、本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品においてはこれらの蛋白質は少ない方が好ましく、その含量は全固形分中蛋白質量として1.5重量%以下、特に1重量%以下、さらには0.5重量%以下が好ましい。また純植物性の大豆蛋白質含有チーズ様食品に調製する場合は乳蛋白質などの動物由来の蛋白質を0重量%とすればよい。
(その他の原料)増粘剤
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、さらに増粘剤を含有させることにより、大豆蛋白質含有チーズ様食品に、より粘りを付与でき、成形加工適正が、さらに向上するので好ましい。増粘剤としては、加工澱粉(ヒドロキシプロピル化澱粉)、ローカストビーンガム、グアガム等を用いることが好ましい。
(その他の原料)乳化剤
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、風味を害しない程度の乳化剤を使用することができる。乳化剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知の乳化剤を使用することができ、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロプレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酢酸酒石酸混合モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが例示できる。
以上の乳化剤のほかに、公知の添加剤として、リン酸塩等のpH調整剤等も使用することができる。さらに本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、風味付与の目的でミルクフレーバー、チーズフレーバー、豆乳フレーバーなどの香料、各種香辛料、フルーツピューレやジャム類、甘味付与の目的でスクラロース、アスパルテーム、ステビアなどの甘味料、また着色の目的でベータカロチンやパプリカ色素、アナトー色素などの着色料を使用することができる。また、日持ち向上の目的で、グリシン、酢酸ナトリウム、卵白リゾチームなどの日持ち向上剤を使用することもできる。
(大豆蛋白質プロセスチーズ様食品の物性)
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、上記の組成を有し、さらに物性として、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mmであることが好ましく、より好ましくは700g〜1800gの硬さであると、シュレッド加工に適した物性となる。なお、本発明のチーズ様食品のレオメーターによる硬さの測定は、サンプルを株式会社レオテック製のレオメーター「RT−2002J」と直径5mm円形プランジャーを用い、テーブルスピード50mm/分の条件で測定するものとする。
(成形チーズ様食品)
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は上記の物性を有することにより、優れた成形加工適性を有し、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状などの適当な形状にカットし、大豆蛋白質含有成形チーズ様食品を提供することが可能となる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、油圧装置、押出シリンダー、成形ノズル、カット装置を含む製造装置において、あらかじめ品温調整されたブロック状の大豆蛋白質含有チーズ様食品を、成形ノズル室に投入し、油圧装置により、押出シリンダーに圧力を加えることで、成形ノズルから押し出されたチーズ様食品を適当な長さでカットすることにより、「チップ状」成形チーズ様食品を得ることができる。
大豆蛋白質含有成形チーズ様食品の好ましい形状としては、例えば、断面形状が、一片の長さが3.5〜7mm程度の正方形、あるいは直径が5〜10mm程度の円形で、長さが10〜30mm程度の棒状あるいは円柱状であり、より好ましくは、直径6〜8mmの円形で、長さが15〜20mm程度の「チップ状」が、さまざまな調理に適した形状として好ましい。
(加熱溶融性)
本発明の大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品は、耐熱保形性を有することを特徴とする。例えば、200℃で6分間加熱された後でも、保形性を有する大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品を提供することができる。従って、本発明の大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品は、パン、ケーキ等の焼成食品のトッピング材、レトルト食品の具材などに用いることができる。また、かまぼこ、ちくわのような水産加工食品と組み合わせて用いることもできる。
耐熱保形性は、より具体的には以下の方法で評価することができる。チーズを20×20×20mmの立方体に切り出し、シャーレにひいた濾紙の上に載せ、200℃で6分間加熱した後、加熱保持前の高さと保持後の高さを比較する。耐熱保形性は以下の式で求める。耐熱保形性=加熱保持後の高さ/加熱保持前の高さ×100(%)本発明においては、上記の値が60%以上であれば耐熱保形性を有するものとする。好ましくは、耐熱保形性は70%以上であり、より好ましくは90%以上である。
(製造態様)
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品の製造態様としては、例えば、油脂、大豆蛋白質を含有する原料、酸処理澱粉、食塩、pH調整剤、色素および水が混合された水中油型乳化物を予備乳化、均質化した後、殺菌及び冷却の工程を経て製造することができる。予備乳化の際、有機酸やアルカリ性塩を用いてpHを3.5〜5.7に調整することが好ましいが、水中油型乳化物を乳酸発酵することにより該pH範囲に調整することもできる。乳酸発酵する場合は乳酸菌スターターを用い、15〜45℃で、pH3.5〜5.7好ましくはpH4〜5.5になるまで行う。pHが5.5を超えると日持ちが悪くなる傾向を示し、pHが4未満では酸味が強く、大豆蛋白質含有チーズ様食品として使用したときに、食品全体としてのバランスが悪くなるため、上記範囲内に調整するのが適当である。加熱殺菌は澱粉を糊化させる目的もあり、好ましくは70〜95℃にて実施する。
上記の製造方法において、本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、酸処理度の低い酸処理澱粉を含有することを特徴としていることから、従来のナチュラルチーズやプロセスチーズといった蛋白質のゲルを骨格としたチーズと異なり、加熱処理工程において、バッチ生産ではなく、チューブ式熱交換器や直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて連続的に加熱処理を行う連続生産が可能であることも特徴である。連続的に加熱処理を行う熱交換器として、掻きとり式連続熱交換機などが挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明の詳細をより具体的に説明する。なお、例中、「部」あるいは「%」はいずれも重量基準を表すものとする。
(実施例1)
パーム油中融点画分(上昇融点30℃/SFC:10℃で90%、20℃で80%/P2O型トリグリセリド含量65%)36部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が57cps)酸処理澱粉11部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100kg/cm2の圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行い、大豆蛋白質含有チーズ様食品を得た。該チーズ様食品の物性(硬さ、耐熱保形性)と風味について、品質評価を行った。該チーズ様食品の油脂含量は40%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、株式会社レオテック製)であり、成形加工適正を有した。また、耐熱保形性60%と耐熱保形性を有し、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例2)
パーム油中融点画分を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性70%と耐熱保形性を有し、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例3)
酸処理澱粉を、コーンスターチ由来の酸処理度の低い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が39cps)酸処理澱粉とした以外は、実施例2と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが800g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例4)
パーム油中融点画分を27部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を20部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが900g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例5)
パーム油中融点画分を23部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を24部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は27%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが1200g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例6)
精製パーム油(上昇融点37℃/SFC:10℃で55%、20℃で27%/P2O型トリグリセリド含量30%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例7)
パーム油とパーム核油のエステル交換油脂(上昇融点32℃/SFC:10℃で48%、20℃で22%/P2O型トリグリセリド含量8%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例8)
乳脂(上昇融点31℃/SFC:10℃で47%、20℃で17%/P2O型トリグリセリド含量5%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
(実施例9)
パーム油中融点画分を24部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部、ワキシ―コーン由来のヒドロキシプロピル化デンプンを6部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は28%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
[比較例1]
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、酸処理されていないタピオカ澱粉(無水澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が6100cps)17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが900g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
[比較例2]
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、酸処理されていないコーンスターチ澱粉(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が8000cps)17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが1000g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
[比較例3]
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、タピオカ由来の酸処理度の高い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が5cps)酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。しかしながら、耐熱保形性40%と耐熱保形性が劣るものであった。
[比較例4]
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、コーンスターチ由来の酸処理度の高い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が4cps)酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。しかしながら、耐熱保形性50%と耐熱保形性が劣るものであった。
[比較例5]
サラダ油(SFC:10℃で0%、20℃で0%)30部、実施例3で用いたコーンスターチ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが100g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。さらに、耐熱保形性20%と耐熱保形性が著しく劣るものであった。
[比較例6]
パーム油低融点画分(上昇融点9℃/SFC:10℃で0%、20℃で0%/P2O型トリグリセリド含量10%)30部、実施例4で用いたコーンスターチ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが100g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。さらに、耐熱保形性20%と耐熱保形性が著しく劣るものであった。
上記のとおり、大豆蛋白質を含有し、特定の油脂および酸処理度の低い酸処理澱粉を用いることにより、成形加工適性と耐熱保形性を有する大豆蛋白質含有チーズ様食品を提供することができる。

Claims (8)

  1. 大豆蛋白質を含有し、酸処理度が低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする、大豆蛋白質含有チーズ様食品。
  2. 大豆蛋白質を含有する原料として、豆乳、分離大豆蛋白質、濃縮大豆蛋白質、大豆粉を含有する請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
  3. 増粘剤を含有する請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
  4. 5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
  5. 請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品をカットしてなる、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
  6. 請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品がチップ状に押出成形された大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
  7. 耐熱保形性を有する請求項5記載の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
  8. 大豆蛋白質を含有する原料、油脂、酸処理度が低い酸処理澱粉及び水を混合し、均質化した後、チューブ式熱交換器又は直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて加熱処理を行い、冷却することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品の連続生産方法。
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