JP2015065949A - 大豆蛋白質含有チーズ様食品 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)大豆蛋白質を含有し、酸処理度が低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする、大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(2)大豆蛋白質を含有する原料として、豆乳、分離大豆蛋白質、濃縮大豆蛋白質、大豆粉を含有する(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品:
(3)増粘剤を含有する(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(4)5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品;
(5)(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品をカットしてなる、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(6)(1)記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品がチップ状に押出成形された大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(7)耐熱保形性を有する(5)記載の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品;
(8)大豆蛋白質を含有する原料、油脂、酸処理度が低い酸処理澱粉及び水を混合し、均質化した後、チューブ式熱交換器又は直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて加熱処理を行い、冷却することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品の連続生産方法;
である。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は蛋白質として大豆蛋白質を少なくとも含有することを特徴とする。該大豆蛋白質を含有する原料として、濃縮大豆蛋白や分離大豆蛋白などの粉末状大豆蛋白質や、豆乳類,大豆粉などを使用することができる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は酸処理澱粉を含有することが重要である。酸処理澱粉とは未処理の澱粉を塩酸や硫酸等の酸で処理した加工澱粉であり、エンドウ由来、馬鈴薯由来、タピオカ由来、米由来、ワキシーコーン由来、コーン由来などの酸処理澱粉を使用することができる。これらの中でも大豆蛋白質含有チーズ様食品の加工適正の点から原料由来では、コーン由来、タピオカ由来の酸処理澱粉が好ましく、タピオカ由来の酸処理デンプンがより好ましい。本発明においては、酸処理澱粉を大豆蛋白質含有チーズ様食品中に3〜25重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは10〜20重量%含有することが好ましい。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする。好ましくは上昇融点が25〜40℃、より好ましくは27〜33℃、さらに好ましくは30〜32℃である油脂を含有することが、成形加工適性、耐熱保形性の点から好ましい。
また、本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は風味、口溶けの点から、油脂のSFC(固体脂含量)が10℃で45%以上かつ20℃で15%以上であり、より好ましくは、10℃でのSFCが50%以上かつ20℃でのSFCが25%以上であり、さらに好ましくは、10℃でのSFCが60%以上かつ20℃でのSFCが30%以上であり、さらにより好ましくは、10℃でのSFCが80%以上かつ20℃でのSFCが70%以上あることが、好ましい。
さらに、上記範囲の油脂の中でもP2O型トリグリセリド(但し、Pはパルミチン酸、Oはオレイン酸を示す)を8%以上、より好ましくは10%以上含むものが、大豆蛋白質含有チーズ様食品の成形加工適正の点から好ましい。P2O型トリグリセリドは、トリグリセリド分子内における脂肪酸の位置異性体を限定するものではなく、1,3−パルミトイル,2−オレイルグリセリンと1,2−パルミトイル,3−オレイルグリセリンの双方を意味する。P2O型トリグリセリドは、パーム油を分別して得られるパームオレインを更に分別して得られるパーム油中融点部を使用するのが好ましいが、それらを硬化したり、あるいはオレイン酸、パルミチン酸を含む油脂のエステル交換等によっても得ることができる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は油脂を10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、さらに好ましくは20〜40重量%含有することが適当であり、上記油脂含量において、油脂がより良好な結晶のネットワークを形成し、酸処理澱粉の老化が進行することで、大豆蛋白質含有チーズ様食品の成形加工適正が得られると考えられる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品には、蛋白質として大豆蛋白質に加えて、トウモロコシ蛋白質,小麦蛋白質,エンドウ豆蛋白質,緑豆蛋白質,絹蛋白質等の植物由来の蛋白質や、カゼイン,卵白アルブミン,乳清蛋白質,ゼラチン,アクチン,ミオシン等の動物性蛋白質が含まれていても良く、さらにポリペプチド、ペプチドおよびアミノ酸等が含まれていて良い。ただし良好な大豆の風味をより品質設計上重視する場合には、本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品においてはこれらの蛋白質は少ない方が好ましく、その含量は全固形分中蛋白質量として1.5重量%以下、特に1重量%以下、さらには0.5重量%以下が好ましい。また純植物性の大豆蛋白質含有チーズ様食品に調製する場合は乳蛋白質などの動物由来の蛋白質を0重量%とすればよい。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、さらに増粘剤を含有させることにより、大豆蛋白質含有チーズ様食品に、より粘りを付与でき、成形加工適正が、さらに向上するので好ましい。増粘剤としては、加工澱粉(ヒドロキシプロピル化澱粉)、ローカストビーンガム、グアガム等を用いることが好ましい。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、風味を害しない程度の乳化剤を使用することができる。乳化剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知の乳化剤を使用することができ、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロプレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酢酸酒石酸混合モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが例示できる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は、上記の組成を有し、さらに物性として、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm2であることが好ましく、より好ましくは700g〜1800gの硬さであると、シュレッド加工に適した物性となる。なお、本発明のチーズ様食品のレオメーターによる硬さの測定は、サンプルを株式会社レオテック製のレオメーター「RT−2002J」と直径5mm円形プランジャーを用い、テーブルスピード50mm/分の条件で測定するものとする。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品は上記の物性を有することにより、優れた成形加工適性を有し、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状などの適当な形状にカットし、大豆蛋白質含有成形チーズ様食品を提供することが可能となる。
大豆蛋白質含有成形チーズ様食品の好ましい形状としては、例えば、断面形状が、一片の長さが3.5〜7mm程度の正方形、あるいは直径が5〜10mm程度の円形で、長さが10〜30mm程度の棒状あるいは円柱状であり、より好ましくは、直径6〜8mmの円形で、長さが15〜20mm程度の「チップ状」が、さまざまな調理に適した形状として好ましい。
本発明の大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品は、耐熱保形性を有することを特徴とする。例えば、200℃で6分間加熱された後でも、保形性を有する大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品を提供することができる。従って、本発明の大豆蛋白質含有成形プロセスチーズ様食品は、パン、ケーキ等の焼成食品のトッピング材、レトルト食品の具材などに用いることができる。また、かまぼこ、ちくわのような水産加工食品と組み合わせて用いることもできる。
本発明の大豆蛋白質含有チーズ様食品の製造態様としては、例えば、油脂、大豆蛋白質を含有する原料、酸処理澱粉、食塩、pH調整剤、色素および水が混合された水中油型乳化物を予備乳化、均質化した後、殺菌及び冷却の工程を経て製造することができる。予備乳化の際、有機酸やアルカリ性塩を用いてpHを3.5〜5.7に調整することが好ましいが、水中油型乳化物を乳酸発酵することにより該pH範囲に調整することもできる。乳酸発酵する場合は乳酸菌スターターを用い、15〜45℃で、pH3.5〜5.7好ましくはpH4〜5.5になるまで行う。pHが5.5を超えると日持ちが悪くなる傾向を示し、pHが4未満では酸味が強く、大豆蛋白質含有チーズ様食品として使用したときに、食品全体としてのバランスが悪くなるため、上記範囲内に調整するのが適当である。加熱殺菌は澱粉を糊化させる目的もあり、好ましくは70〜95℃にて実施する。
パーム油中融点画分(上昇融点30℃/SFC:10℃で90%、20℃で80%/P2O型トリグリセリド含量65%)36部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が57cps)酸処理澱粉11部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100kg/cm2の圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行い、大豆蛋白質含有チーズ様食品を得た。該チーズ様食品の物性(硬さ、耐熱保形性)と風味について、品質評価を行った。該チーズ様食品の油脂含量は40%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、株式会社レオテック製)であり、成形加工適正を有した。また、耐熱保形性60%と耐熱保形性を有し、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
パーム油中融点画分を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性70%と耐熱保形性を有し、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
酸処理澱粉を、コーンスターチ由来の酸処理度の低い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が39cps)酸処理澱粉とした以外は、実施例2と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが800g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
パーム油中融点画分を27部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を20部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが900g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
パーム油中融点画分を23部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を24部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は27%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが1200g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
精製パーム油(上昇融点37℃/SFC:10℃で55%、20℃で27%/P2O型トリグリセリド含量30%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
パーム油とパーム核油のエステル交換油脂(上昇融点32℃/SFC:10℃で48%、20℃で22%/P2O型トリグリセリド含量8%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
乳脂(上昇融点31℃/SFC:10℃で47%、20℃で17%/P2O型トリグリセリド含量5%)を30部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
パーム油中融点画分を24部、タピオカ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉を17部、ワキシ―コーン由来のヒドロキシプロピル化デンプンを6部とした以外は、実施例1と同様にしてチーズ様食品を調製した。得られたチーズ様食品の油脂含量は28%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、酸処理されていないタピオカ澱粉(無水澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が6100cps)17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが900g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、酸処理されていないコーンスターチ澱粉(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が8000cps)17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが1000g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。また、耐熱保形性100%と耐熱保形性に優れており、大豆のコクのある良好な風味を呈した。
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、タピオカ由来の酸処理度の高い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が5cps)酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。しかしながら、耐熱保形性40%と耐熱保形性が劣るものであった。
実施例1で用いたパーム油中融点画分30部、コーンスターチ由来の酸処理度の高い(無水酸処理澱粉8重量%を水92重量%に溶解し、粘度計(Brabender Viscograph E)を用いてブレード型スティラーを用いて50℃、30rpmで測定した時の粘度が4cps)酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが700g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。しかしながら、耐熱保形性50%と耐熱保形性が劣るものであった。
サラダ油(SFC:10℃で0%、20℃で0%)30部、実施例3で用いたコーンスターチ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが100g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。さらに、耐熱保形性20%と耐熱保形性が著しく劣るものであった。
パーム油低融点画分(上昇融点9℃/SFC:10℃で0%、20℃で0%/P2O型トリグリセリド含量10%)30部、実施例4で用いたコーンスターチ由来の酸処理度の低い酸処理澱粉17部、大豆蛋白質を含む原料として「豆乳クリーム」(不二製油(株)製、全固形分19.8%、蛋白質含量5.6%、脂質含量12.3%)を30部、食塩1部、水22部、乳酸を含むpH調整剤1.1部、色素0.002部を、55℃で10分間調合し、さらに100Kg/cm2の圧力下で均質化した。しかしながら、高粘度な物性となり、生産性は著しく劣った。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌、充填し、トンネルフリーザーにて急冷後、冷蔵庫でエージングを行った。得られたチーズ様食品の油脂含量は34%、蛋白質含量は1.7%、pHは5.4であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが100g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、成形加工適性を有した。さらに、耐熱保形性20%と耐熱保形性が著しく劣るものであった。
Claims (8)
- 大豆蛋白質を含有し、酸処理度が低い酸処理澱粉及び上昇融点が20〜50℃である油脂を含有することを特徴とする、大豆蛋白質含有チーズ様食品。
- 大豆蛋白質を含有する原料として、豆乳、分離大豆蛋白質、濃縮大豆蛋白質、大豆粉を含有する請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
- 増粘剤を含有する請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
- 5℃におけるレオメーター測定値による硬さが500g〜2000g/19.6mm2(直径5mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品。
- 請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品をカットしてなる、スライス状、サイノメ状、タンザク状またはシュレッド状の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
- 請求項1記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品がチップ状に押出成形された大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
- 耐熱保形性を有する請求項5記載の大豆蛋白質含有成形チーズ様食品。
- 大豆蛋白質を含有する原料、油脂、酸処理度が低い酸処理澱粉及び水を混合し、均質化した後、チューブ式熱交換器又は直接蒸気吹込み式殺菌装置を用いて加熱処理を行い、冷却することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の大豆蛋白質含有チーズ様食品の連続生産方法。
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