以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面中に「上方」「下方」「前方」「後方」の注記がある場合は、明細書中の説明における「上方」「下方」「前方」「後方」とは、その注記された方向を指す。
<粘着テープ印刷装置の概略構成>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る粘着テープ印刷装置の概略構成について説明する。
図1及び図2に示すように、粘着テープ印刷装置1(印刷装置に相当)は、当該粘着テープ印刷装置1を操作するための操作端末300と相互通信可能に接続されている。
操作端末300としては、粘着テープ印刷装置1を操作可能な端末であれば特に限定されるものではなく、例えば、汎用PCやタブレットPC、PDA、多機能携帯電話等が使用可能である。図1に示す例では、操作端末300として汎用PCを使用した場合を図示している。なお、以下では、操作端末300として汎用PCを使用した場合について説明する。
粘着テープ印刷装置1は、装置外郭を構成する筐体2と、筐体2の上部後方側に設けられた第1開閉カバー3と、筐体2の上部前方側に設けられた第2開閉カバー4と、筐体2の後方側に設けられた第1収納部5と、筐体2の前方側に設けられた第2収納部7及び第3収納部6とを有する。
このとき、筐体2における(閉じ状態での)第1開閉カバー3の下方にある第1所定位置8には、粘着テープ印刷装置1に対し装着可能に用意された複数のテープカートリッジTKのうち、いずれか1つのテープカートリッジTKが着脱可能に装着される。テープカートリッジTKは、第1ロールR1及び第2ロールR2を備え、第1ロールR1が後方側、第2ロールR2が前方側となる状態で装着される。
第1収納部5には、テープカートリッジTKの装着によって、第1ロールR1が上方から受け入れられ、軸心O1が略水平方向となる状態で収納される。第1ロールR1は、粘着テープ150(被印字テープに相当)を軸心O1まわりに巻回している。なお、図2中では、第1ロールR1の粘着テープ150が未消費である状態を実線で表し、第1ロールR1の粘着テープ150がある程度消費された状態を想像線で表している。そして、第1ロールR1は、第1収納部5に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)で、第1収納部5内で回転自在(図2中のA方向に回転自在)に支持される。
また、テープカートリッジTKの適宜の位置には、当該テープカートリッジTKの識別情報や、当該テープカートリッジTKの第1ロールR1に巻回されている粘着テープ150の残量(以下適宜「テープ残量」という)情報等の各種情報を記憶するメモリチップMC(後述の図3参照)が備えられている。そして、粘着テープ印刷装置1の適宜の位置には、第1所定位置8に装着されているテープカートリッジTKのメモリチップMCに対し無線通信を介して情報の読み書きを行うリード/ライト部223(後述の図3参照)が備えられている。
粘着テープ150は、厚さ方向一方側(図2中の部分拡大図中の上方側)から他方側(図2中の部分拡大図中の下方側)へ向かって、基材層153、粘着剤層152、及び剥離材151が、この順序で積層されている。基材層153は、後述の印字ヘッド10によって所望の印字が形成される層である。粘着剤層152は、基材層153を適宜の被着体(図示省略)に貼り付けるための層である。剥離材151は、粘着剤層152を覆う層である。
このとき、第1開閉カバー3が、筐体2の後方側端部に設けられた所定の回動軸心Kまわりに回動することで、第1収納部5の上方を開閉可能である。
また、第1収納部5と第2収納部7とを連通する筐体2内部の略中間上方側には、印字ヘッド10及び搬送ローラ11が互いに上下方向に対向して配置されている。
搬送ローラ11は、第1収納部5に収納された第1ロールR1から繰り出される粘着テープ150を、テープ幅方向が略水平方向となるテープ姿勢(言い換えれば、テープ横断面を略水平方向としたテープ姿勢)で搬送する。この搬送ローラ11は、ギア機構を介して、搬送用モータM1によって駆動される。搬送用モータM1は、上記のように後方側と前方側とに振り分け配置された第1収納部5と第2収納部7及び第3収納部6との中間(第1収納部5よりも前方側でかつ第2収納部7及び第3収納部6よりも後方側)に、出力軸(図示省略)の軸心方向が略水平方向となるように配設されている。なお、搬送ローラ11は、この例では搬送用モータM1の略上方に配設されている。
印字ヘッド10は、搬送される粘着テープ150を搬送ローラ11と協働して挟持するように、第1開閉カバー3のうち搬送ローラ11の略上方に対向する部位に配設されている。そして、印字ヘッド10は、搬送される粘着テープ150の基材層153に対し、後述のリボンカートリッジRKのインクリボンIBを用いて所望の印字を形成し、印字済み粘着テープ150′とする。
すなわち、筐体2における(閉じ状態での)第1開閉カバー3の下方でかつテープカートリッジTKの上方となる第2所定位置9には、リボンカートリッジRKが着脱可能に装着される。リボンカートリッジRKは、リボン供給ロールR4及びリボン巻き取りロールR5を備え、リボン供給ロールR4が後方側、リボン巻き取りロールR5が前方側となる状態で装着される。そして、リボン供給ロールR4は、リボンカートリッジRKが装着された状態で、回転自在(図2中のD方向に回転自在)に支持される。また、リボン巻き取りロールR5は、リボンカートリッジRKが装着された状態で、回転自在(図2中のE方向に回転自在)に支持される。リボン供給ロールR4は、印字ヘッド10による印字形成を行うためのインクリボンIBを繰り出す。リボン巻き取りロールR5は、印字形成後の使用済みのインクリボンIBを巻き取る。リボンカートリッジRKが第2所定位置9に装着されることにより、印字ヘッド10及び搬送ローラ11よりも後方側にリボン供給ロールR4が配置されると共に、印字ヘッド10及び搬送ローラ11よりも前方側にリボン巻き取りロールR5が配置される。なお、図2中では、リボン供給ロールR4のインクリボンIBが未消費であってリボン巻き取りロールR5に使用済みのインクリボンIBがまだ巻回されていない状態を実線で表し、リボン供給ロールR4のインクリボンIBがある程度消費されてリボン巻き取りロールR5に使用済みのインクリボンIBがある程度巻回された状態を想像線で表している。
そして、リボン供給ロールR4から繰り出されるインクリボンIBは、印字ヘッド10の下方に接触する。そして、印字ヘッド10からの加熱により、インクリボンIBのインクが、搬送される粘着テープ150の基材層153に転写され印字形成が実行されて上記印字済み粘着テープ150′が生成された後、使用済みのインクリボンIBがリボン巻き取りロールR5に巻き取られる。
第3収納部6には、第3ロールR3が上方から受け入れられ、軸心O3が略水平方向となる状態で収納される。第3ロールR3は、印字済み粘着テープ150′から剥離材151が引き剥がされたテープ(印刷物に相当。以下適宜、単に「印字済み粘着テープ150″」と称する)を、軸心O3まわりに巻回する。なお、図2中では、第3ロールR3に印字済み粘着テープ150″がまだ巻回されていない状態を実線で表し、第3ロールR3に印字済み粘着テープ150″がある適度巻回された状態を想像線で表している。そして、第3ロールR3は、支持ブラケットRBで支持されることによって、第3収納部6内で回転自在(図2中のB方向に回転自在)に支持される。すなわち、第3ロールR3は、ギア機構を介し第2巻取用モータM3に接続され、当該第2巻取用モータM3によって巻き取り駆動される。この第2巻取用モータM3は、第2収納部7と第3収納部6との略中間下方に配設されている。
またこのとき、第2開閉カバー4が、筐体2の前方側端部に設けられた所定の第1回動軸心K1まわりに回動することで、第3収納部6の上方を開閉可能である。
支持ブラケットRBは、第3ロールR3の軸心O3方向に沿った両側に当該第3ロールR3を挟むように対向して設けられた2つのブラケットを備え、第3ロールR3を、筐体2の前方側端部に設けられた所定の第2回動軸心K2まわりに回転可能に支持する。なお、この例では、第2回動軸心K2は、上記第1回動軸心K1と同一位置(すなわち共通の軸心)となっている。
第2収納部7には、テープカートリッジTKの装着によって、第2ロールR2が上方から受け入れられ、軸心O2が略水平方向となる状態で収納される。第2ロールR2は、印字済み粘着テープ150″と分離する形で印字済み粘着テープ150′から引き剥がされた剥離材151を、軸心O2まわりに巻回する。なお、図2中では、第2ロールR2に剥離材151がまだ巻回されていない状態を実線で表し、第2ロールR2に剥離材151がある程度巻回された状態を想像線で表している。そして、第2ロールR2は、第2収納部7に収納された状態(粘着テープカートリッジTKが装着された状態)で、第2収納部7内で回転自在(図2中のC方向に回転自在)に支持される。すなわち、第2ロールR2は、ギア機構を介し第1巻取用モータM2に接続され、当該第1巻取用モータM2によって巻き取り駆動される。この第1巻取用モータM2は、上記搬送用モータM1の下方に配設されている。
また、第2開閉カバー4が閉じ状態であるときの当該第2開閉カバー4の第3ロールR3よりも後方側の部位には、カッター機構14が配置されている。カッター機構14は、引き剥がし部13で剥離材151が引き剥がされた後の印字済み粘着テープ150″を切断するための機構である。
<粘着テープ印刷装置の動作の概略>
次に、粘着テープ印刷装置1の動作の概略について説明する。
すなわち、第1所定位置8にテープカートリッジTKが装着されると、第1収納部5に第1ロールR1が収納され、第2収納部7に第2ロールR2が収納される。そして、搬送ローラ11が駆動されると、第1ロールR1の回転により繰り出される粘着テープ150が、前方側へ搬送される。そして、その搬送される粘着テープ150の基材層153に対し、印字ヘッド10によって所望の印字が形成され、印字済み粘着テープ150′となる。その後、印字済み粘着テープ150′は、さらに前方側へ搬送され、引き剥がし部13まで搬送されると、当該引き剥がし部13で剥離材151が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材151は、下方側へ搬送されて第2収納部7へ導入され、第2収納部7内で巻回されて第2ロールR2が形成される。
一方、剥離材151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第3収納部6へ導入され、第3収納部6内で巻回されて第3ロールR3が形成される。その際、第3ロールR3よりも後方側、すなわち搬送経路に沿った上流側に設けられたカッター機構14が、印字形成されかつ剥離材151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで第3ロールR3に巻回されていく印字済み粘着テープ150″を切断し、切断後は第3ロールR3を第3収納部6から取り出すことができる。
<粘着テープ印刷装置及びPCの制御系>
次に、図3を参照しつつ、粘着テープ印刷装置1及び操作端末300の制御系について説明する。
図3に示すように、粘着テープ印刷装置1は、CPU201を含む制御回路200を有する制御系を備える。制御回路200において、CPU201には、ROM202、RAM203、EEPROM204、及び入出力インターフェース205がデータバスを介して接続されている。なお、EEPROM204に代えて、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いてもよい。
ROM202やEEPROM203には、粘着テープ印刷装置1の制御上必要な各種プログラム(例えば、後述の図6のフローの各手順を実行するための印刷処理プログラム等)が格納されている。CPU201は、このROM202やEEPROM203に記憶されている各種プログラムに基づき、各種演算を行う。
RAM204は、CPU201による各種演算結果を一時的に記憶する。
EEPROM203には、各種情報が記憶される。
入出力インターフェース205には、モータ駆動回路218、モータ駆動回路219、モータ駆動回路220、印字ヘッド制御回路221、モータ駆動回路222、及び上記リード/ライト部223等が接続されている。
モータ駆動回路218は、上記搬送ローラ12を駆動する上記搬送用モータM1の駆動制御を行う。
モータ駆動回路219は、上記第2ロールR2を駆動する上記第1巻取用モータM2の駆動制御を行う。
モータ駆動回路220は、上記第3ロールR3を駆動する上記第2巻取用モータM3の駆動制御を行う。
印字ヘッド制御回路221は、上記印字ヘッド10の発熱素子の通電制御を行う。
モータ駆動回路222は、上記カッター機構14を駆動するカッターモータM4の駆動制御を行う。
リード/ライト部223は、前述したように、第1所定位置8に装着されているテープカートリッジTKのメモリチップMCに対し無線通信を介して情報の読み書きを行う。
また、操作端末300は、前述したように、粘着テープ印刷装置1と相互通信可能に接続され、CPU301(演算手段に相当)を有する制御系を備える。CPU301には、ROM302、RAM303、表示部304、操作部305、及びHDD306(記憶手段に相当)等が接続されている。
ROM302やHDD306には、操作端末300の制御上必要な各種プログラム(例えば、後述の図8のフローの各手順を実行するための残量管理プログラム等)が格納されている。CPU301は、このROM302やHDD306に記憶されている各種プログラムに基づき、各種演算を行う。このとき、CPU301は、上記残量管理プログラムに基づき、複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量を管理する処理を実行する(詳細は後述)。
RAM304は、CPU301による各種演算結果を一時的に記憶する。
HDD306には、各種情報が記憶される。また、HDD306には、上記複数のテープカートリッジTKそれぞれに関する情報(詳細は後述)を管理するための残量管理テーブル307(後述の図4参照)が記憶されている。
図4に、残量管理テーブル307の一例を示す。
図4に示すように、残量管理テーブル307には、複数のテープカートリッジTKそれぞれに関する情報を記録可能である。この例では、テープカートリッジTKに関する情報は、「識別情報」「テープ残量」「装着/非装着」の項目で表される情報を含む。
「識別情報」の項目には、テープカートリッジTKの識別情報が記録される。「テープ残量」の項目には、テープカートリッジTKのテープ残量情報が記録される。「装着/非装着」の項目には、テープカートリッジTKが粘着テープ印刷装置1に装着されているか否かを表す情報が記録される。
図3に示すように、表示部304は、例えば液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を表示する。
操作部305は、例えばキーボードやマウス等で構成されており、ユーザは、この操作部305を操作し、各種情報を入力可能である。例えば、ユーザは、操作部305を操作し、上記粘着テープ150に対し所望の印刷を行うための、言い換えれば、所望の印字を備える上記印字済み粘着テープ150″の生成(第3ロールR3の生成)を要求するための、印刷ジョブを登録することができる。なお、複数の印字済み粘着テープ150″の生成(複数の第3ロールR3の生成)を要求する印刷ジョブを登録可能としてもよいが、以下では、1つの印字済み粘着テープ150″の生成(1つの第3ロールR3の生成)を要求する印刷ジョブのみ登録可能とする場合について説明する。
<本実施形態の特徴>
ここで、本実施形態の特徴は、複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量情報と、ユーザが登録した印刷ジョブで生成が要求された印字済み粘着テープ150″(第3ロールR3)を生成するために必要な粘着テープ150のテープ長である、当該印刷ジョブでの粘着テープ150の使用量(以下適宜「テープ使用量」という)とに応じて、複数のテープカートリッジTKのうち、テープ残量がテープ使用量以上であるテープカートリッジTKを選定し、その選定されたテープカートリッジTKが粘着テープ印刷装置1に装着されているテープカートリッジTKと異なる場合に、上記選定されたテープカートリッジTKへの交換を促す表示を行うことにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
<本実施形態の手法>
本実施形態では、まず、ユーザが、操作端末300の操作部305を操作して情報を入力するか、又は、粘着テープ印刷装置1のリード/ライト部223によってテープカートリッジTKのメモリチップMCから情報を読み取らせ、複数のテープカートリッジTKそれぞれの識別情報及びテープ残量情報を、上記残量管理テーブル307に新規記録する。
そして、粘着テープ印刷装置1では、第1所定位置8にテープカートリッジTKが装着されると、リード/ライト部223によって当該テープカートリッジTKのメモリチップMCから情報が読み取られ、当該情報が操作端末300へ出力される。これにより、操作端末300では、粘着テープ印刷装置1から入力された情報に基づき、粘着テープ印刷装置1に装着されたテープカートリッジTKの識別情報及びテープ残量情報が取得され、上記残量管理テーブル307の記録内容が更新される。
すなわち、粘着テープ印刷装置1に装着されたテープカートリッジTKに関する情報が残量管理テーブル307に既に記録されていた場合には、当該テープカートリッジTKに関する上記「装着/非装着」の項目の内容が、「装着」と記録される(他のテープカートリッジTKに関しては「非装着」と記録される)。一方、粘着テープ印刷装置1に装着されたテープカートリッジTKに関する情報が残量管理テーブル307にまだ記録されていない場合には、当該テープカートリッジTKに関する、上記「識別情報」の項目の内容に、上記取得された識別情報が記録され、上記「テープ残量」の項目の内容に、上記取得されたテープ残量情報が記録され、上記「装着/非装着」の項目の内容が、「装着」と記録される(他のテープカートリッジTKに関しては「非装着」と記録される)。
そして、ユーザが操作端末300の操作部305を操作(例えば粘着テープ150への印字内容やそのリピート数(又は、作成したい印字済み粘着テープ150″のテープ長)の入力等)し、印刷ジョブを登録すると、操作端末300では、その登録された印刷ジョブでのテープ使用量が算出され、残量管理テーブル307に記録された、粘着テープ印刷装置1の第1所定位置8に装着されているテープカートリッジTK(以下適宜、単に「装着中のテープカートリッジTK」という)のテープ残量情報の示すテープ残量と、上記算出されたテープ使用量とが比較される。
このとき、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量がテープ使用量以上であった場合には、操作端末300では、上記登録された印刷ジョブに係る印字データを含み印刷指示を行うための信号(以下適宜「印刷指示信号」という)が粘着テープ印刷装置1へ出力される。これにより、粘着テープ印刷装置1では、操作端末300から入力された印刷指示信号に含まれる印字データに基づき、印刷ジョブが実行される。
一方、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量がテープ使用量よりも少なかった場合には、操作端末300では、粘着テープ印刷装置1の第1所定位置8に装着されていないテープカートリッジTK(以下適宜、単に「非装着のテープカートリッジTK」という)のうち、テープ残量がテープ使用量以上であるテープカートリッジTK(第1テープカートリッジに相当)が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。この例では、テープ残量がテープ使用量以上であり、かつテープ残量が最少のテープカートリッジTKが、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。そして、操作端末300では、表示部304に、上記選定されたテープカートリッジTKへの交換を促す表示が表示される。この例では、表示部304には、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が不足している旨の表示、及び、上記選定されたテープカートリッジTKへの交換を促す表示が併せて表示される。そして、この表示に見たユーザが、装着中のテープカートリッジTKを取り外し、上記選定されたテープカートリッジTKへ交換すると、操作端末300では、上記と同様にして残量管理テーブル307の記録内容が更新され、上記登録された印刷ジョブに係る印字データを含む印刷指示信号が粘着テープ印刷装置1へ出力される。これにより、粘着テープ印刷装置1では、操作端末300から入力された印刷指示信号に含まれる印字データに基づき、印刷ジョブが実行される。
そして、印刷ジョブが実行された後(粘着テープ150が消費された後)に、操作端末300では、残量管理テーブル307内の、当該印刷ジョブで使用されたテープカートリッジTKのテープ残量情報が更新される。また、操作端末300では、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報の更新を指示するための信号(以下適宜「残量更新指示信号」という)が粘着テープ印刷装置1へ出力される。これにより、粘着テープ印刷装置1では、操作端末300から入力された残量更新指示信号に基づき、リード/ライト部223によって、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報が更新される。
<具体例>
本実施形態の手法の具体例を、図5を参照しつつ説明する。ここでは、識別情報が「A」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「A」」という)、識別情報が「B」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「B」」という)、識別情報が「C」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「C」」という)が用意されており、印刷ジョブの登録時点では、粘着テープ印刷装置1に、テープカートリッジ「A」が装着されると共に、テープカートリッジ「A」のテープ残量が「20cm」、テープカートリッジ「B」のテープ残量が「200cm」、テープカートリッジ「C」のテープ残量が「50cm」であり、登録された印刷ジョブでのテープ使用量が「25cm」である場合を例にとって説明する。
すなわち、この場合、印刷ジョブの登録時点では、残量管理テーブル307の記録内容は、図5(a)に示す内容になっている。そして、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「A」のテープ残量情報「20cm」と、テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「A」のテープ残量「20cm」はテープ使用量「25cm」よりも少ないので、非装着のテープカートリッジ「B」「C」のうち、テープ残量がテープ使用量「25cm」以上であり、かつテープ残量が最少のテープカートリッジ「C」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図5(b)に示すような、装着中のテープカートリッジ「A」のテープ残量が不足している旨の表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「A」は、テープの残量が不足しているため使用できません。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「C」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「C」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「A」を取り外し、上記選定されたテープカートリッジ「C」へ交換すると、残量管理テーブル307の記録内容が図5(c)に示す内容に更新される。
そして、印刷ジョブが実行された後には、図5(d)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該印刷ジョブで使用された、装着中のテープカートリッジ「C」のテープ残量情報が「50cm」から「25cm」へ更新される。
<制御手順>
次に、図6〜図8を参照しつつ、上記手法を実現するために、粘着テープ印刷装置1のCPU201及び操作端末300のCPU301が実行する制御手順について説明する。
<粘着テープ印刷装置側の制御手順>
まず、図6を参照しつつ、粘着テープ印刷装置1のCPU201が実行する制御手順について説明する。
図6において、このフローに示す処理は、上記印刷処理プログラムによるソフトウェアが起動されることにより開始される。
まず、ステップS10で、CPU201は、第1所定位置8にテープカートリッジTKが装着されたか否かを判定する。第1所定位置8にテープカートリッジTKが装着された場合には、ステップS10の判定が満たされて(S10:YES)、ステップS20に移る。
ステップS20では、CPU201は、リード/ライト部223によって、第1所定位置8に装着されたテープカートリッジTKのメモリチップMCから情報を読み取る。
その後、ステップS30で、CPU201は、上記ステップS20で読み取った情報を、操作端末300へ出力する。その後、上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS10で、第1所定位置8にテープカートリッジTKが装着されなかった場合には、ステップS10の判定は満たされず(S10:NO)、ステップS40に移る。
ステップS40では、CPU201は、第1所定位置8からテープカートリッジTKが取り外されたか否かを判定する。第1所定位置8からテープカートリッジ8が取り外された場合には、ステップS40の判定が満たされて(S40:YES)、ステップS50に移る。
ステップS50では、CPU201は、第1所定位置8からテープカートリッジ8が取り外された旨を表す信号を、粘着テープ印刷装置1へ出力する。その後、上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS40で、第1所定位置8からテープカートリッジTKが取り外されなかった場合には、ステップS40の判定は満たされず(S40:NO)、ステップS60に移る。
ステップS60では、CPU201は、後述のステップS255で操作端末300から出力される印刷指示信号が入力されたか否かを判定する。印刷指示信号が入力された場合には、ステップS60の判定が満たされて(S60:YES)、ステップS100に移る。
ステップS100では、CPU201は、上記ステップS60で入力した印刷指示信号に含まれる印字データに基づき、所定の印刷処理(詳細手順は後述の図7参照)を実行する。その後、上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS60で、印刷指示信号が入力されなかった場合には、ステップS60の判定は満たされず(S60:NO)、ステップS70に移る。
ステップS70では、CPU201は、後述のステップS270で操作端末300から出力される残量更新指示信号が入力されたか否かを判定する。残量更新指示信号が入力された場合には、ステップS70の判定が満たされて(S70:YES)、ステップS80に移る。
ステップS80では、CPU201は、上記ステップS70で入力した残量更新指示信号に基づき、リード/ライト部223によって、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報を更新する。その後、上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS70で、残量更新指示信号が入力されなかった場合には、ステップS70の判定は満たされず(S70:NO)、上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。
なお、このフローに示す処理は、上記印刷処理プログラムによるソフトウェアが終了されることにより終了される。
次に、図7を参照しつつ、上記ステップS100の詳細手順について説明する。
図7に示すように、ステップS105では、CPU201は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、第1巻取用モータM2、及び第2巻取用モータM3の駆動を開始させる。
その後、ステップS110で、CPU201は、印字ヘッド制御回路221に制御信号を出力し、印字ヘッド10による、粘着テープ150の基材層153への、上記ステップS60で入力した印刷指示信号に含まれる印字データに基づく印字を開始させる。
そして、ステップS115に移り、CPU201は、印字が終了するまでループ待機する。印字が終了した際には、ステップS120に移る。
ステップS120では、CPU201は、印字ヘッド制御回路221に制御信号を出力し、印字ヘッド10による印字を停止させる。
その後、ステップS125で、CPU201は、モータ駆動回路218,219に制御信号を出力し、搬送用モータM1及び第1巻取用モータM2の駆動を停止させる。
そして、ステップS130に移り、CPU201は、モータ駆動回路222に制御信号を出力し、カッターモータM4を駆動させ、カッター機構14による上記印字済み粘着テープ150″の切断を実行させる。
その後、ステップS135で、CPU201は、上記ステップS135でのカッター機構14の切断動作から所定時間経過するまでループ待機する。この場合に待機する所定時間は、切断により生じた印字済み粘着テープ150″の終端部を第3ロールR3で巻き取れる程度の時間でよい。所定時間経過した際には、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU201は、モータ駆動回路220に制御信号を出力し、第2巻取用モータM3の駆動を停止させる。
そして、ステップS145に移り、CPU201は、印刷処理が完了した旨を表す信号(以下適宜「印刷完了信号」という)を、操作端末300へ出力する。これにより、このルーチンに示す処理が終了される。
<操作端末側の制御手順>
次に、図8を参照しつつ、操作端末300のCPU301が実行する制御手順について説明する。
図8において、このフローに示す処理は、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されることにより開始される。
まず、ステップS205で、CPU301は、ユーザの操作部305の操作によって、テープカートリッジTKの識別情報及びテープ残量情報を含む情報が入力(取得)されたか否かを判定する。上記情報が入力された場合には、ステップS205の判定が満たされて(S205:YES)、ステップS210に移る。
ステップS210では、CPU301は、上記ステップS205で入力した情報に基づき、残量管理テーブル307の記録内容を更新する。すなわち、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報が記録されていない場合には、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報及びテープ残量情報を新規記録する。一方、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報が記録されている場合には、残量管理テーブル307内の当該識別情報に対応するテープ残量情報を、上記入力した情報に含まれるテープ残量情報の示すテープ残量に更新する。その後、上記ステップS205に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS205で、上記情報が入力されなかった場合には、ステップS205の判定は満たされず(S205:NO)、ステップS215に移る。
ステップS215では、CPU301は、上記ステップS30で粘着テープ印刷装置1から出力される情報が入力(取得)されたか、又は、上記ステップS50で粘着テープ印刷装置1から出力される信号が入力されたか否かを判定する。上記情報又は信号が入力された場合には、ステップS215の判定が満たされて(S215:YES)、ステップS220に移る。
ステップS220では、CPU301は、上記ステップS215で入力した情報又は信号に基づき、残量管理テーブル307の記録内容を更新する。すなわち、上記ステップS215で情報を入力しており、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報が記録されていない場合には、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報及びテープ残量情報を新規記録する。一方、上記ステップS215で情報を入力しており、残量管理テーブル307内に、上記入力した情報に含まれる識別情報が記録されている場合には、残量管理テーブル307内の当該識別情報に対応するテープ残量情報を、上記入力した情報に含まれるテープ残量情報の示すテープ残量に更新する。また、上記ステップS215で信号を入力した場合には、残量管理テーブル307内の上記「装着/非装着」の項目が「装着」となっているテープカートリッジTKに関する情報の当該「装着/非装着」の項目の内容を、「非装着」に更新する。その後、上記ステップS205に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS215で上記情報又は信号が入力されなかった場合には、ステップS215の判定は満たされず(S215:NO)、ステップS225に移る。
ステップS225では、CPU301は、ユーザの操作部205の操作によって、印刷ジョブが登録されたか否かを判定する。印刷ジョブが登録されなかった場合には、ステップS225の判定は満たされず(S225:NO)、上記ステップS205に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、印刷ジョブが登録された(印刷ジョブの登録を受け付けた)場合には、ステップS225の判定が満たされて(S225:YES)、ステップS230に移る。なお、このステップS225の手順が、登録受付手順に相当する。
ステップS230では、CPU301は、上記ステップS225で登録された(登録を受け付けた)印刷ジョブでのテープ使用量を算出する。なお、このステップS230の手順が、使用量算出手順に相当する。
その後、ステップS235で、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出したテープ残量と、上記ステップS230で算出したテープ使用量とを比較し、テープ残量がテープ使用量以上であるか否かを判定する。上記検出したテープ残量がテープ使用量以上であった場合には、ステップS235の判定が満たされて(S235:YES)、後述のステップS255に移る。一方、上記検出したテープ残量がテープ使用量よりも少なかった場合には、ステップS235の判定は満たされず(S235:NO)、ステップS240に移る。
ステップS240では、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、非装着のテープカートリッジTKの存在及びテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出した非装着のテープカートリッジTKのうち、対応するテープ残量が上記ステップS230で算出したテープ使用量以上であり、かつ対応するテープ残量が最少のテープカートリッジTKを、装着すべきテープカートリッジTKとして選定する。
そして、ステップS245に移り、CPU301は、表示部304に第1表示信号を出力し、表示部304に、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が不足している旨の表示、及び、上記ステップS240で選定したテープカートリッジTKへの交換を促す表示を併せて表示させる。なお、このステップS245の手順が、第1表示信号出力手順に相当する。
その後、ステップS250で、CPU301は、装着中のテープカートリッジTKが上記ステップS240で選定したテープカートリッジTKに交換されるまでループ待機する。上記交換が完了した際には、ステップS255に移る。
ステップS255では、CPU301は、上記ステップS225で登録された印刷ジョブに係る印字データを含む印刷指示信号を、粘着テープ印刷装置1へ出力する。
そして、ステップS260に移り、CPU301は、上記ステップS145で粘着テープ印刷装置1から出力される印刷完了信号が入力されるまでループ待機する。印刷完了信号が入力された際には、ステップS265に移る。
ステップS265では、CPU301は、残量管理テーブル307内の、上記ステップS225で登録された印刷ジョブで使用されたテープカートリッジTKのテープ残量情報を、当該テープ残量情報の示すテープ残量から上記ステップS230で算出したテープ使用量を減算したテープ残量に更新する。
その後、ステップS270で、CPU301は、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報の、当該テープ残量情報の示すテープ残量から上記ステップS230で算出したテープ使用量を減算したテープ残量への更新を指示するための残量更新指示信号を、粘着テープ印刷装置1へ出力する。これにより、このフローに示す処理が終了される(なお、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されている間は、このフローに示す処理は、繰り返し実行される)。
なお、上記において、上記ステップS205,S215の手順が、残量情報取得手順に相当し、上記ステップS235,S240の手順が、カートリッジ選定手順に相当し、上記ステップS210,S220,S265の手順が、残量情報記録手順に相当する。
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態では、粘着テープ印刷装置1に対し装着可能に用意された複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量情報が取得される。また、印刷ジョブの登録を受け付けると、今回の印刷ジョブでのテープ使用量が算出される。
このとき、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が今回の印刷ジョブでのテープ使用量以上である場合には、当該テープカートリッジTKを使用しつつ印刷ジョブが実行される。これにより、印刷ジョブで使用されるテープカートリッジTK内の粘着テープ150が途中で無くなることなく印刷ジョブを完遂することができる。
一方、装着中のテープカートリッジTKが今回の印刷ジョブでのテープ使用量よりも少ない場合には、非装着のテープカートリッジTKのうち、テープ残量が今回の印刷ジョブでのテープ使用量以上であるテープカートリッジTKが、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。その後、上記選定されたテープカートリッジTKへの交換を促す表示を行うための第1表示信号が表示部204に出力される。
これにより、粘着テープ印刷装置1に装着されている、テープ残量が今回の印刷ジョブでのテープ使用量よりも少ないテープカートリッジTKから、テープ残量が今回の印刷ジョブでのテープ使用量以上であるテープカートリッジTKへの交換を促す表示が、表示部204に表示される。この結果、今回の印刷ジョブで使用されると、粘着テープ150が途中で無くなって印刷ジョブを完遂不可能なテープカートリッジTKのテープ残量を管理対象としたまま、当該テープカートリッジTKから、粘着テープ150が途中で無くなることなく印刷ジョブを完遂可能なテープカートリッジTKへの交換を提示することができるので、テープカットリッジTK内の粘着テープ150を無駄なく有効に使用することができる。
また、本実施形態では特に、上記取得された複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量情報が、残量管理テーブル307に記録される。そして、残量管理テーブル307に記録された、複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量情報と、上記算出されたテープ使用量とに応じて、上述のようなテープカートリッジTKが選定される。上記のように、複数のテープカートリッジTKのテープ残量情報を残量管理テーブル307に記録することにより、複数のテープカートリッジTKそれぞれのテープ残量を確実に管理することができる。また、残量管理テーブル307に記録されたテープ残量情報を用いて上述のようなテープカートリッジTKの選定を行うことにより、当該選定を確実に遂行することができる。
また、本実施形態では特に、印刷ジョブが実行されたことを契機に、残量管理テーブル307内の、当該印刷ジョブで使用されたテープカートリッジのテープ残量情報が更新される。これにより、印刷ジョブが実行される度に少なくなるテープカートリッジTKのテープ残量に対応したテープ残量情報を用いて上述のようなテープカートリッジTKの選定を行うことができるので、当該選定を高精度で遂行することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)テープ残量が少なくなったら廃棄・交換を促す表示を行う場合
すなわち、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が設定量以下となったら、操作端末300の表示部304に、装着中のテープカートリッジTKの廃棄・交換を促す表示を表示させてもよい。
<本変形例の手法>
本変形例では、予め、テープカートリッジTKの廃棄の目安とするテープ残量が、設定量として設定される。この例では、設定量は、想定される印刷ジョブでの最少のテープ使用量(例えば10cm等)に設定される。
そして、前述のようにして、印刷ジョブが実行された後に、残量管理テーブル307内の、当該印刷ジョブで使用されたテープカートリッジTKのテープ残量情報が更新されると共に、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報が更新されると、操作端末300では、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量情報の示すテープ残量と、上記設定量とが比較される。
このとき、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が設定量以下であった場合には、操作端末300では、非装着のテープカートリッジTKのうち、テープ残量が設定量よりも多いテープカートリッジTK(第2テープカートリッジに相当)が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。この例では、テープ残量が設定量よりも多く、かつテープ残量が最少のテープカートリッジTKが、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。そして、操作端末300では、表示部304に、装着中のテープカートリッジTKの廃棄を促す表示、及び、上記選定されたテープカートリッジTKへの交換を促す表示が併せて表示される。そして、この表示に見たユーザが、装着中のテープカートリッジTKを取り外すと、操作端末300では、残量管理テーブル307から、当該テープカートリッジTKに関する情報が消去される。また、ユーザが、粘着テープ印刷装置1の第1所定位置8に、上記選定されたテープカートリッジTKを装着すると、操作端末300では、前述と同様にして残量管理テーブル307の記録内容が更新される。
一方、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が設定量よりも多かった場合には、上記のような表示は表示されない。
<具体例>
本変形例の手法の具体例を、図9及び図10を参照しつつ説明する。ここでは、識別情報が「D」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「D」」という)、識別情報が「E」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「E」」という)、識別情報が「F」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「F」」という)が用意されると共に、設定量が「10cm」に設定されており、印刷ジョブの登録時点では、粘着テープ印刷装置1に、テープカートリッジ「D」が装着されると共に、テープカートリッジ「D」のテープ残量が「20cm」、テープカートリッジ「E」のテープ残量が「200cm」、テープカートリッジ「F」のテープ残量が「30cm」であり、登録された印刷ジョブでのテープ使用量が「25cm」である場合を例にとって説明する。
すなわち、この場合、印刷ジョブの登録時点では、残量管理テーブル307の記録内容は、図9(a)に示す内容になっている。そして、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「D」のテープ残量情報「20cm」と、テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「D」のテープ残量「20cm」はテープ使用量「25cm」よりも少ないので、非装着のテープカートリッジ「E」「F」のうち、テープ残量がテープ使用量「25cm」以上であり、かつテープ残量が最少のテープカートリッジ「F」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図9(b)に示すような、装着中のテープカートリッジ「D」のテープ残量が不足している旨の表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「D」は、テープの残量が不足しているため使用できません。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「F」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「F」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「D」を取り外し、上記選定されたテープカートリッジ「F」へ交換すると、残量管理テーブル307の記録内容が図9(c)に示す内容に更新される。
そして、印刷ジョブが実行された後には、図9(d)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該印刷ジョブで使用された、装着中のテープカートリッジ「E」のテープ残量情報が「30cm」から「5cm」へ更新される。
その後、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「F」のテープ残量情報「5cm」と、設定量「10cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「F」のテープ残量「5cm」は設定量「10cm」以下であるので、非装着のテープカートリッジ「D」「E」のうち、テープ残量が設定量「10cm」よりも多く、かつテープ残量が最少のテープカートリッジ「D」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図10(a)に示すような、装着中のテープカートリッジ「F」の廃棄を促す表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「F」のテープがなくなりました。テープカートリッジ「F」を廃棄してください。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「D」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「D」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「F」を取り外すと、残量管理テーブル307からテープカートリッジ「F」に関する情報が消去される。また、ユーザが、上記選定されたテープカートリッジ「D」を装着すると、残量管理テーブル307の記録内容が図10(b)に示す内容に更新される。
<操作端末側の制御手順>
次に、図11を参照しつつ、本変形例において、操作端末300のCPU301が実行する制御手順について説明する。
図11において、ステップS205〜S270は、前述の図8と同様であり、ステップS270で、残量更新指示信号を粘着テープ印刷装置1へ出力したら、ステップS275に移る。
ステップS275では、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出したテープ残量と、設定量とを比較し、テープ残量が設定量以下であるか否かを判定する。上記検出したテープ残量が設定量よりも多かった場合には、ステップS275の判定は満たされず(S275:NO)、このフローに示す処理が終了される(なお、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されている間は、このフローに示す処理は、繰り返し実行される)。一方、上記検出したテープ残量が設定量以下であった場合には、ステップS275の判定が満たされて(S275:YES)、ステップS280に移る。
ステップS280では、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、非装着のテープカートリッジTKの存在及びテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出した非装着のテープカートリッジTKのうち、対応するテープ残量が設定量よりも多く、かつ対応するテープ残量が最少のテープカートリッジTKを、装着すべきテープカートリッジTKとして選定する。
そして、ステップS285に移り、CPU301は、表示部304に第2表示信号を出力し、表示部304に、装着中のテープカートリッジTKの廃棄を促す表示、及び、上記ステップS280で選定したテープカートリッジTKへの交換を促す表示を併せて表示させる。なお、このステップS285の手順が、第2表示信号出力手順に相当する。
その後、ステップS290で、CPU301は、上記ステップS50で粘着テープ印刷装置1から出力される信号が入力されるまでループ待機する。上記信号が入力された際には、ステップS295に移る。
ステップS295では、CPU301は、残量管理テーブル307から、テープ残量が設定量以下であり、かつ粘着テープ印刷装置1から取り外されたテープカートリッジTKに関する情報を消去する。なお、このステップS295の手順が、情報消去手順に相当する。これにより、このフローに示す処理が終了される(なお、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されている間は、このフローに示す処理は、繰り返し実行される)。
<本変形例による効果>
以上説明した本変形例では、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量情報の示すテープ残量が設定量以下である場合には、装着中のテープカートリッジTKの廃棄を促す表示、及び、非装着のテープカートリッジTKのうち、テープ残量が設定量よりも多いテープカートリッジTKへの交換を促す表示を併せて行うための第2表示信号が表示部204に出力される。
このとき、本変形例では、設定値は、想定される印刷ジョブでの最少のテープ使用量に設定されている。したがって、テープ残量が上記最少のテープ使用量よりも少ないテープカートリッジTKの廃棄を促す表示、及び、非装着のテープカートリッジTKのうち、テープ残量が上記最少の使用量よりも多いテープカートリッジTKへの交換を促す表示が、表示部204に併せて表示される。これにより、使用される可能性がほぼ無いテープカートリッジTKの廃棄を提示したり、使用される可能性がほぼ無いテープカートリッジTKから、使用される可能性があるテープカートリッジTKへの交換を提示することができる。
また、本変形例では、粘着テープ印刷装置1から、テープ残量が設定値以下であるテープカートリッジTKが取り外されたことを契機に、残量管理テーブル307から当該テープカートリッジTKに関する情報が消去される。これにより、残量管理テーブル307を備えるHDD306の空き容量を確保することができる。また、使用される可能性がほぼ無いテープカートリッジTKのテープ残量の管理を行わなくてよいので、複数のテープカートリッジTKのテープ残量の管理が煩雑になるのを回避することができる。
(2)2つのモードを選択的に実行可能な場合
すなわち、複数の印字済み粘着テープ150″の生成(複数の第3ロールR3の生成)を要求する印刷ジョブを登録可能とする場合に、操作端末300のCPU301が2つのモードを選択的に実行可能としてもよい。
本変形例では、操作端末300のCPU301が選択的に実行可能な2つのモードとして、第1モード及び第2モードが設けられている。
第1モードは、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が、登録された印刷ジョブで生成が要求された複数の印字済み粘着テープ150″のうち、生成対象とする1つの印字済み粘着テープ150″の生成工程でのテープ使用量(以下適宜「生成対象テープ使用量」という)よりも少ない場合に、テープ残量が生成対象テープ使用量以上で、かつテープ残量が最少であるテープカートリッジTKを、装着すべきテープカートリッジTKとして選定するモードである。
第2モードは、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が生成対象テープ使用量よりも少ない場合に、印刷ジョブの実行時におけるテープカートリッジTKの交換回数が最少となるようにテープカートリッジTKを選定するモードである。
<具体例>
本変形例の手法の具体例を、図12〜図15を参照しつつ説明する。ここでは、識別情報が「G」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「G」」という)、識別情報が「H」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「H」」という)、識別情報が「I」のテープカートリッジTK(以下「テープカートリッジ「I」」という)が用意されており、印刷ジョブの登録時点では、粘着テープ印刷装置1に、テープカートリッジ「G」が装着されると共に、テープカートリッジ「G」のテープ残量が「20cm」、テープカートリッジ「H」のテープ残量が「200cm」、テープカートリッジ「I」のテープ残量が「30cm」であり、3つの印字済み粘着テープ150″の生成を要求する印刷ジョブが登録されると共に、登録された印刷ジョブでの各生成工程ごとの生成対象テープ使用量が「25cm」「25cm」「25cm」である場合を例にとって説明する。
<第1モード>
まず、操作端末300のCPU301が上記第1モードを実行する場合について説明する。
すなわち、この場合、印刷ジョブの登録時点では、残量管理テーブル307の記録内容は、図12(a)に示す内容になっている。そして、1つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量情報「20cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量「20cm」は生成対象テープ使用量「25cm」よりも少ないので、非装着のテープカートリッジ「H」「I」のうち、テープ残量が生成対象テープ使用量「25cm」以上であり、かつテープ残量が最少のテープカートリッジ「I」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図12(b)に示すような、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量が不足している旨の表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「G」は、テープの残量が不足しているため使用できません。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「I」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「I」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「G」を取り外し、上記選定されたテープカートリッジ「I」へ交換すると、残量管理テーブル307の記録内容が図12(c)に示す内容に更新される。
そして、1つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図12(d)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「I」のテープ残量情報が「30cm」から「5cm」へ更新される。
その後、2つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「I」のテープ残量情報「5cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「I」のテープ残量「5cm」は生成対象テープ使用量「25cm」よりも少ないので、非装着のテープカートリッジ「G」「H」のうち、テープ残量が生成対象テープ使用量「25cm」以上であり、かつテープ残量が最少のテープカートリッジ「H」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図13(a)に示すような、装着中のテープカートリッジ「I」のテープ残量が不足している旨の表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「I」は、テープの残量が不足しているため使用できません。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「H」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「H」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「I」を取り外し、上記選定されたテープカートリッジ「H」へ交換すると、残量管理テーブル307の記録内容が図13(b)に示す内容に更新される。
そして、2つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図13(c)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報が「200cm」から「175cm」へ更新される。
その後、3つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報「175cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量「175cm」は生成対象テープ使用量「25cm」以上であるので、上記のような表示は表示されない。
そして、3つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図13(d)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報が「175cm」から「150cm」へ更新される。
<第2モード>
次に、操作端末300のCPU301が上記第2モードを実行する場合について説明する。
すなわち、この場合、印刷ジョブの登録時点では、残量管理テーブル307の記録内容は、図14(a)に示す内容になっている。そして、1つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量情報「20cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量「20cm」は生成対象テープ使用量「25cm」よりも少ないので、非装着のテープカートリッジ「H」「I」のうち、3つの生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程を含む印刷ジョブの実行時におけるテープカートリッジTKの交換回数が最少となるように、テープカートリッジ「H」が、装着すべきテープカートリッジTKとして選定される。
すると、表示部304には、図14(b)に示すような、装着中のテープカートリッジ「G」のテープ残量が不足している旨の表示(この例では「装着中のテープカートリッジ「G」は、テープの残量が不足しているため使用できません。」の表示)、及び、上記選定されたテープカートリッジ「H」への交換を促す表示(この例では「テープカートリッジを「H」に交換してください。」の表示)が併せて表示される。
そして、上記表示を見たユーザが、装着中のテープカートリッジ「G」を取り外し、上記選定されたテープカートリッジ「H」へ交換すると、残量管理テーブル307の記録内容が図14(c)に示す内容に更新される。
そして、1つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図14(d)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報が「200cm」から「175cm」へ更新される。
その後、2つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報「175cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量「175cm」は生成対象テープ使用量「25cm」以上であるので、上記のような表示は表示されない。
そして、2つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図15(a)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報が「175cm」から「150cm」へ更新される。
その後、3つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″(生成対象テープ使用量:「25cm」)の生成工程時には、残量管理テーブル307に記録された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報「150cm」と、生成対象テープ使用量「25cm」とが比較される。すると、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量「150cm」は生成対象テープ使用量「25cm」以上であるので、上記のような表示は表示されない。
そして、3つ目の生成対象とする印字済み粘着テープ150″の生成工程が実行された後には、図15(b)に示すように、残量管理テーブル307内の、当該生成工程で使用された、装着中のテープカートリッジ「H」のテープ残量情報が「150cm」から「125cm」へ更新される。
<操作端末側の制御手順>
次に、図16を参照しつつ、本変形例において、操作端末300のCPU301が実行する制御手順について説明する。
図16において、まず、ステップS202で、CPU301は、ユーザの操作部305の操作によってモードの選択を行う。
その後のステップS205〜S225は、前述の図8と同様であり、ステップS225で印刷ジョブが登録されたら、ステップS230′に移る。
ステップS230′では、CPU301は、上記ステップS225で登録された印刷ジョブでの各生成工程ごとの生成対象テープ使用量を算出する。なお、このステップS230′の手順が、使用量算出手順に相当する。
そして、ステップS232に移り、CPU301は、上記ステップS202で選択されたモードが第1モード及び第2モードのどちらであるかを判定する。上記選択されたモードが第1モードである場合には、ステップS300に移る。
ステップS300では、CPU301は、所定の第1モード処理(詳細手順は後述の図17参照)を実行する。これにより、このフローに示す処理が終了される(なお、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されている間は、このフローに示す処理は、繰り返し実行される)。
一方、上記ステップS232で、上記選択されたモードが第2モードである場合には、ステップS400に移る。
ステップS400では、CPU301は、所定の第2モード処理(詳細手順は後述の図18参照)を実行する。これにより、このフローに示す処理が終了される(なお、上記残量管理プログラムによるソフトウェアが起動されている間は、このフローに示す処理は、繰り返し実行される)。
次に、図17を参照しつつ、上記ステップS300の詳細手順について説明する。
図17に示すように、ステップS234では、CPU301は、上記ステップS225で登録された印刷ジョブでの生成工程のいずれかに対応する変数Nの値を1に設定する。
その後、ステップS235′で、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出したテープ残量と、上記ステップS230′で算出した、この時点での変数Nの値に対応する生成工程での生成対象テープ使用量(以下適宜「生成対象テープ使用量(N)」という)とを比較し、テープ残量が生成対象テープ使用量(N)以上であるか否かを判定する。上記検出したテープ残量が生成対象テープ使用量(N)以上であった場合には、ステップS235′の判定が満たされて(S235′:YES)、後述のステップS255′に移る。一方、上記検出したテープ残量が生成対象テープ使用量(N)よりも少なかった場合には、ステップS235′の判定は満たされず(S235′:NO)、ステップS240aに移る。
ステップS240aでは、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、非装着のテープカートリッジTKの存在及びテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出した非装着のテープカートリッジTKのうち、対応するテープ残量が上記ステップS230′で算出した生成対象テープ使用量量(N)以上であり、かつ対応するテープ残量が最少のテープカートリッジTKを、装着すべきテープカートリッジTKとして選定する。
その後のステップS245,S250は、前述の図8と同様であり、ステップS250で、前述の交換が完了した際には、ステップS255′に移る。
ステップS255′では、CPU301は、上記ステップS225で登録された印刷ジョブのうち、この時点での変数Nの値に対応する生成工程に係る印字データを含む印刷指示信号を、粘着テープ印刷装置1へ出力する。
その後のステップS260は、前述の図8と同様であり、印刷完了信号が入力された際には、ステップS265′に移る。
ステップS265′では、CPU301は、残量管理テーブル307内の、上記ステップS225で登録された印刷ジョブのうち、この時点での変数Nの値に対応する生成工程で使用されたテープカートリッジTKのテープ残量情報を、当該テープ残量情報の示すテープ残量から上記ステップS230′で算出した生成対象テープ使用量(N)を減算したテープ残量に更新する。
その後、ステップS270′で、CPU301は、装着中のテープカートリッジTKのメモリチップMC内のテープ残量情報の、当該テープ残量情報の示すテープ残量から上記ステップS230′で算出した生成対象テープ使用量(N)を減算したテープ残量への更新を指示するための残量更新指示信号を、粘着テープ印刷装置1へ出力する。
そして、ステップS272に移り、CPU301は、変数Nの値が、上記ステップS225で登録された印刷ジョブでの生成工程数に対応するNmaxと等しいか否かを判定する。変数Nの値がNmaxと等しくない場合、つまり、まだ実行されていない生成工程がある場合には、ステップS272の判定が満たされず(S272:NO)、ステップS274に移る。
ステップS274では、CPU301は、変数Nの値に1を加える。その後、上記ステップS235′に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS272で、変数Nの値がNmaxと等しい場合、つまり、全ての生成工程が実行された場合には、ステップS272の判定が満たされて(S272:YES)、このルーチンに示す処理が終了される。
次に、図18を参照しつつ、上記ステップS400の詳細手順について説明する。
図18に示すように、このルーチンに示す処理において、上記図17のルーチンに示す処理と異なる点は、ステップS240aに代えてステップS240bが設けられている点である。
すなわち、ステップS240bでは、CPU301は、残量管理テーブル307の記録内容を参照し、非装着のテープカートリッジTKの存在及びテープ残量を検出する。そして、CPU301は、上記検出した非装着のテープカートリッジTKのうち、少なくとも1つの生成工程を含む印刷ジョブの実行時におけるテープカートリッジTKの交換回数が最少となるように、テープカートリッジTKを選定する。
これ以外の手順は、上記図17と同様であるので、説明を省略する。
なお、上記において、上記ステップS235′,S240a,S240bの手順が、カートリッジ選定手順に相当し、上記ステップS210,S220,S265′の手順が、残量情報記録手順に相当する。
<本変形例による効果>
以上説明した本変形例によれば、ユーザの用途や希望に応じて、テープ残量が生成対象テープ使用量以上で、かつテープ残量が最少であるテープカートリッジTKを選定するか、印刷ジョブの実行時におけるテープカットリッジTKの交換回数が最少となるようにテープカートリッジTKを選定するか、を適宜に切り替えて用いることができる。この結果、ユーザの利便性を向上することができる。
(3)その他
以上においては、装着中のテープカートリッジTKのテープ残量が不足している旨の表示、選定されたテープカートリッジTK(第1テープカートリッジ)への交換を促す表示、装着中のテープカートリッジTKの廃棄を促す表示、選定されたテープカートリッジTK(第2テープカートリッジ)への交換を促す表示を行うための第1及び第2信号を、操作端末300の表示部304に出力し、表示部204において、上記表示を行っていたが、これに限られない。例えば、上記表示を行うための第1及び第2信号を、粘着テープ印刷装置1に出力し、粘着テープ印刷装置1に設けた適宜の表示手段において、上記表示を行ってもよい。この場合も、上記実施形態や各変形例と同様の効果を得ることができる。
また、以上においては、テープカートリッジTKにメモリチップMCが備えられ、テープカートリッジTKの装着時等に、粘着テープ印刷装置1のリード/ライト部223が当該テープカートリッジTKのメモリチップMCから情報を読み取ることによって、操作端末300が、テープカートリッジTKのテープ残量情報等を取得していたが、これに限られない。本発明は、テープカートリッジTKにメモリチップMCが備えられない場合にも、適用可能である。例えば、ユーザの手動操作によりテープカートリッジTKの初期のテープ残量情報を入力し、その後は、印刷ジョブが実行されるごとに、テープ使用量を、使用されたテープカートリッジTKのテープ残量から減算しつつHDD306に記録して、テープカートリッジTKの装着時等に、当該テープカートリッジTKを認識することによって、操作端末が、HDD306に記録された、当該テープカートリッジTKの残量情報を取得してもよい。この場合も、上記実施形態や各変形例と同様の効果を得ることができる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。