JP2015062910A - オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を有するとともに、優れた時効特性及び耐溶接割れ性と経済性も有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料の提供。【解決手段】C≰0.02%、Si≰2%、Mn≰10%、Ni:10〜40%、Cr:15〜25%、Cu:1.5〜5%、Al≰0.05%、Nb:0.2〜1.0%及びN:0.1%を超えて0.45%以下と、残部がFe及び不純物とからなり、〔40≧Ni+0.31Mn+22C+14.2N+Cu−Cr−1.5Si−2Nb≧−2〕かつ〔Cu−10C−(Nb/10)≧1.3〕で、不純物中のP≰0.03%、S≰0.02%及びO≰0.02%である化学組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。Feの一部に代えて、特定量のMo、Co、W、V、Ti、Ta、B、Ca、Mg及びREMから選択される1種以上を含有してもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料に関する。詳しくは、石油精製、石油化学プラントの加熱炉管等に要求される特性である耐ポリチオン酸応力腐食割れ性および高温強度に優れた溶接継手を得るために用いられ、かつ優れた溶接性を有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料に関する。なお、以下の説明においては、「応力腐食割れ」を「SCC」という。
石油精製、石油化学プラントの加熱炉管等の設備は高温環境で稼働し、さらに原料中に含有する硫黄(S)に起因して硫化鉄が生成する。その硫化鉄が水や空気と接触するとポリチオン酸を生成し、SCCを誘発するため、これらの設備に使用される材料には優れた耐ポリチオン酸SCC性が求められる。
また、原料によっては600℃を超えるような高温での触媒反応が図られており、耐ポリチオン酸SCC性だけではなく、優れた高温強度と時効特性も要求される。
そのため、母材となる鋼材はもちろんのこと、溶接継手、特に溶接金属においても優れた耐ポリチオン酸SCC性、高温強度および時効特性が必要となり、それを得ることができる溶接材料は不可欠である。
そこで本発明者らは、特許文献1にて、耐ポリチオン酸SCC性と高温強度に優れ、さらに液化割れや脆化割れといった溶接割れに対する抵抗性、すなわち耐溶接割れ性にも優れるオーステナイト系ステンレス鋼を提案した。
また、耐ポリチオン酸SCCのような耐粒界鋭敏化特性を確保するために必要となる低C域まで考慮したオーステナイト系溶接材料が種々提案されている。
例えば、特許文献2に、C含有量が0.01〜0.15質量%の、耐再熱割れ性とクリープ特性に優れた溶接材料が提案されている。
特許文献3および特許文献4には、C含有量が0.01〜0.05質量%の、また、特許文献5には、C含有量が0.01〜0.07質量%の、いずれも高温強度に優れたTIG溶接材料が提案されている。
また、特許文献6および特許文献7には、C含有量が0.030質量%以下の低Cで、必要に応じてNbを含有し、さらに、組織に特定量のフェライトを含む溶接材料が提案されている。
他にも特許文献8および特許文献9にはそれぞれ、C含有量が0.01質量%以下の低Cにて、耐応力腐食割れ性に優れた溶接材料および耐高温割れ性に優れた溶接材料が提案されているし、特許文献10および特許文献11にはいずれも、C含有量が0.030質量%以下の低Cであって、溶接金属部のフェライト量が特定の範囲にある溶接材料が提案されている。
さらに、特許文献12にも、C含有量が0.01質量%以下の低C系の溶接材料が提案されており、特許文献13には、CとNbの含有量の比が特定の範囲にある溶接材料が提案されている。
国際公開第2009/044802号 特開2000−102891号公報 特開平11−285889号公報 特開平10−225792号公報 特開2001−300763号公報 特開平5−50287号公報 特開平5−50288号公報 特開2010−142843号公報 特開平4−237592号公報 特開平2−99295号公報 特開平3−169497号公報 国際公開第2010/071146号 特開2004−58062号公報
特許文献1で本発明者らが提案したオーステナイト系ステンレス鋼は、確かに耐溶接割れ性に優れ、しかも、良好な耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を有するものである。しかしながら、このステンレス鋼を溶接材料として用いるためには、まだ改良すべき点が残されている。
特許文献2で提案された溶接材料は、Cr含有量に対してNi含有量が10%以下と低く組織安定性が十分ではないので、時効特性に劣っている。
特許文献3、特許文献4および特許文献5で提案された溶接材料は、高温強度に優れるものではあるが、高価な元素であるWを必須元素として含有させることで高温強度を上げているため、経済性の面で問題がある。さらに、耐ポリチオン酸SCC性に関する検討も課題として残されている。
特許文献6および特許文献7で提案された溶接材料は、良好な耐粒界鋭敏化特性を有することが期待されるものの、Ni含有量が低く、組織に特定量のフェライトを含むため、時効特性に劣っており、かつクリープ強度も不十分である。
特許文献8〜11で提案された溶接材料は、NbのようなCを固定化する元素が含まれておらず耐ポリチオン酸SCC性が不十分であり、さらに、析出強化を生じる元素も含まれていないので高温強度も劣っている。さらに、特許文献10および特許文献11で提案された溶接材料は溶接金属部にフェライトが存在する組織のため時効特性にも劣っている。
特許文献12で提案された溶接材料は、優れた耐粒界鋭敏化特性が期待されるものの、Cr含有量が高く組織安定性が十分ではないので時効特性に劣る。さらに、クリープ強化元素が含まれていないので、高温強度も不十分である。
特許文献13で提案された溶接材料は、Crの含有量が高い。このため、組織安定性の観点からNi含有量も高めざるを得ないので、経済性に劣る。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を有するとともに、優れた時効特性および耐溶接割れ性と経済性も有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記した課題を解決するために検討を重ねた。その結果、下記(a)〜(e)の知見を得た。
(a)ポリチオン酸SCCは粒界鋭敏化に起因する応力腐食割れである。したがって、ポリチオン酸SCCの発生を抑制には、粒界鋭敏化の原因となるCr系炭化物の粒界析出を抑制する必要がある。
(b)Cの含有量を極力低減しつつ特定量のNbを含有させるこによって、炭化物、Cr系窒化物などとして、CおよびCrを固定して活量を低減させれば、優れた耐ポリチオン酸SCC性を発現させることができる。
(c)低C化による高温強度の低下は経済性に優れるN含有量の増加によって補填することができ、さらに、経済性に優れるCuを含有させれば、Cu相による析出強化がなされるので、さらなる高強度化を経済的に実現することができる。
(d)時効特性の点からは、完全オーステナイト組織とするのが最善であり、このためには、Cr含有量に見合ったNi含有量を確保することが必要である。しかしながら、完全オーステナイト組織化すれば、フェライト量減少によって凝固割れが生じることを避け難い。
(e)MX系炭窒化物およびZ相を凝固末期に共晶晶出させて凝固の進行を加速すれば、耐ポリチオン酸SCC性を確保しつつ、凝固割れ感受性も低減することが可能で、このためには、N含有量に見合った量のNbを含有させればよい。
そこでさらに本発明者らは、C、Nb、N、Cu、Crなど各種合金元素の含有量が、耐ポリチオン酸SCC性、高温強度および時効特性に及ぼす影響について検討し、その結果、下記(f)の知見を得た。
(f)合金元素の含有量が特定の範囲にあり、式中の元素記号を、その元素の質量%での含有量として、下記の(1)式で表されるFn1が、〔40≧Fn1≧−2〕であり、かつ下記の(2)式で表されるFn2が、〔Fn2≧1.3〕である場合に、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、優れた時効特性を有するとともに、優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度も有する。
Fn1=Ni+0.31Mn+22C+14.2N+Cu−Cr−1.5Si−2Nb・・・(1)、
Fn2=Cu−10C−(Nb/10)・・・(2)。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記に示すオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料にある。
(1)質量%で、C:0.02%以下、Si:2%以下、Mn:10%以下、Ni:10〜40%、Cr:15〜25%、Cu:1.5〜5%、Al:0.05%以下、Nb:0.2〜1.0%およびN:0.1%を超えて0.45%以下と、
残部がFeおよび不純物とからなり、
下記の(1)式および(2)式で表されるFn1およびFn2が、それぞれ、40≧Fn1≧−2およびFn2≧1.3であり、
不純物としてのP、SおよびOがそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.02%以下およびO:0.02%以下である化学組成を有することを特徴とする、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
Fn1=Ni+0.31Mn+22C+14.2N+Cu−Cr−1.5Si−2Nb・・・(1)
Fn2=Cu−10C−(Nb/10)・・・(2)
ただし、(1)式および(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
(2)上記(1)に記載のオーステナイト系溶接材料のFeの一部に代えて、下記の[1]〜[4]から選択される1種以上の元素を含有することを特徴とする、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
[1]:Mo:5%以下、Co:5%以下およびW:1.5%以下
[2]:V:0.3%以下、Ti:0.3%以下およびTa:1%以下
[3]:B:0.01%以下
[4]:Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.1%以下
本発明によれば、優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を有するとともに、優れた時効特性および耐溶接割れ性と経済性も有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を得ることができる。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、以下の説明における各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
C:0.02%以下
Cは、オーステナイト組織を安定化する作用を有する。しかしながら、Cは、溶接凝固割れ感受性を増大させ、しかも、溶接金属においては、Crと結合して、後続溶接の熱サイクルにより主に粒界にてCr炭化物として析出し、粒界鋭敏化を生じて耐ポリチオン酸SCC性の低下を招き、特にその含有量が0.02%を超えると、耐ポリチオン酸SCC性の低下が著しくなる。したがって、Cの含有量は0.02%以下にする必要がある。C含有量のさらなる低減は耐ポリチオン酸SCC性の点からより好ましいが、強度確保の点からは、C含有量の下限は、好ましくは0.005%である。
Si:2%以下
Siは、脱酸作用を有し、さらに、耐食性の向上にも有効な元素である。しかし、Siの過剰の含有はオーステナイト組織の安定性を低下させて、組織安定性の低下を招くとともに、溶接金属においては凝固時に柱状晶境界に偏析して液相の融点を下げ、凝固割れ感受性を高める。したがって、Siの含有量を2%以下とする。Siの含有量は、望ましくは1.5%以下、さらに望ましくは1.0%以下である。なお、Siの含有量には、特に下限を設ける必要はないが、極端な低下は脱酸効果が十分に得られず、鋼の清浄度が大きくなって清浄性を劣化させるとともに、製造コストの上昇を招く。そのため、Si含有量の下限は、望ましくは0.01%、さらに望ましくは0.05%である。
Mn:10%以下
Mnは、脱酸作用を有し、さらに、オーステナイト組織を安定化するのにも有効な元素である。さらにMnは、溶融金属中のNの溶解度を大きくすることで、高温強度の上昇に寄与する。しかしながら、Mnの過剰の含有は延性の低下を招く。したがって、Mnの含有量を10%以下とする。Mnの含有量は、望ましくは8%以下、さらに望ましくは6%以下である。なお、Mnの含有量には、特に下限を設ける必要はないが、極端な低下は脱酸効果およびオーステナイト組織安定化の効果が十分に得られない。そのため、Mn含有量の下限は、望ましくは0.1%、さらに望ましくは0.5%である。Mn含有量の下限は、0.8%であれば極めて望ましい。
Ni:10〜40%
Niは、安定なオーステナイト組織を得るために必須の元素であり、その効果を十分に得るためには、10%以上の含有量が必要である。しかしながら、Niは高価な元素であるため多量の含有はコストの増大を招くとともに、溶融金属中のNの溶解度を小さくする。そのためNi含有量の上限は40%とする。Ni含有量の下限は、望ましくは14%、さらに望ましくは15%である。また、Ni含有量の上限は、望ましくは30%、さらに望ましくは25%である。
Cr:15〜25%
Crは、使用環境下での耐食性を確保するために必須の元素であり、その効果を十分に得るためには、15%以上の含有量が必要である。しかしながら、Cr含有量が高すぎると、オーステナイト組織の安定性が低下し、高温強度が低下する。そのためCr含有量の上限は25%とする。Cr含有量の下限は、望ましくは16%、さらに望ましくは17%である。また、Cr含有量の上限は、望ましくは22%、さらに望ましくは20%である。
Cu:1.5〜5%
Cuは、安定なオーステナイト組織を得るために有効な元素であると同時に、鋼中に微細に析出して高温強度(クリープ強度)を高める効果がある。これらの効果を得るには、1.5%以上のCuを含有する必要がある。しかしながら、Cuは粒界に偏析しやすいため、Cuの過剰の含有は熱間加工性や溶接性の低下を招く。したがって、Cuの含有量は1.5〜5%とする。Cu含有量の下限は、望ましくは2%、さらに望ましくは2.5%である。また、Cu含有量の上限は、望ましくは4.5%、さらに望ましくは4%である。
Al:0.05%未満
Alは、SiおよびMnと同様、脱酸作用を有する。しかし、Alを過剰に含有した場合、多量の窒化物を形成して、延性の低下を招く。このため、Alの含有量を0.05%未満とする。Alの含有量は、望ましくは、0.04%以下、さらに望ましくは0.03%以下である。なお、Alの含有量には、特に下限を設ける必要はないが、極端な低下は脱酸効果が十分に得られず、鋼の清浄度が大きくなって清浄性を劣化させるとともに、製造コストの上昇を招く。そのため、Al含有量の下限は、望ましくは0.001%、さらに望ましくは0.002%である。
Nb:0.2〜1.0%
Nbは、本発明において重要な元素であり、MX系炭窒化物またはZ相として析出し、優れた耐ポリチオン酸SCC性を発現させる作用を有する。また、上述した析出物は高温強度(クリープ強度)の向上にも有効である。さらに、適正量のNとともにNbを含有させれば、MX系炭窒化物およびZ相が凝固末期に共晶晶出して凝固の進行が加速するので、耐ポリチオン酸SCC性を確保しつつ、凝固割れ感受性も低減することができる。これらの効果を得るには、0.2%以上のNb含有量が必要である。しかしながら、Nbの含有量が過剰になると、溶接金属において、凝固時に柱状晶境界に偏析して液相の融点を下げ、凝固割れ感受性を高める。したがって、耐ポリチオン酸SCC性および高温強度の確保と、凝固割れの防止のために、Nbの含有量を0.2〜1.0%とする。Nb含有量の下限は、望ましくは0.25%、さらに望ましくは0.3%である。また、Nb含有量の上限は、望ましくは0.9%、さらに望ましくは0.8%である。
N:0.1%を超えて0.45%以下
Nは、基質中に固溶して、また、NbとともにZ相の微細なCr系窒化物を形成して、高い強度を得るために必須の元素である。さらに、適正量のNbとともにNを含有させれば、MX系炭窒化物およびZ相が凝固末期に共晶晶出して凝固の進行が加速するので、耐ポリチオン酸SCC性を確保しつつ、凝固割れ感受性も低減することができる。こうした効果を十分に得るためには0.1%を超えるN含有量が必要である。しかし、Nを過剰に含有すると、粒界でのCr系窒化物の析出を誘発することで却って耐ポリチオン酸SCC性の低下を招き、また凝固中に粗大なZ相の共晶窒化物を晶出して凝固割れ感受性も逆に高くなり、さらにはブローホールの生成も誘発する。そのため、N含有量の上限を0.45%とする。N含有量の下限は、望ましくは0.18%、さらに望ましくは0.20%である。また、N含有量の上限は、望ましくは0.42%、さらに望ましくは0.40%である。
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、上述の元素と、残部がFeおよび不純物とからなり、さらに後述するFn1およびFn2についての条件を満足し、不純物中のP、SおよびOの含有量を後述する範囲に制限した化学組成を有するものである。
なお、残部としての「Feおよび不純物」における「不純物」とは、鋼材を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップ、または製造環境などから混入するものを指す。
Fn1:−2以上40以下
CからNまでの各元素の含有量が、上述した範囲にあっても、前記の(1)式で表されるFn1が−2を下回る場合には、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を用いて得られる溶接金属の組織安定性が低下するため、十分な時効特性が得られない。また、40を超えるFn1の増加は経済性を劣化させるため、Fn1について、40≧Fn1≧−2であることとした。Fn1は、−1以上、30以下であることが望ましい。
Fn2:1.3以上
また、CからNまでの各元素の含有量が、上述した範囲にあっても、前記の(2)式で表されるFn2が1.3を下回る場合には、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を同時に得ることができない。したがって、Fn2について、Fn2≧1.3であることとした。Fn2は、1.5以上、4.0以下であることが望ましい。
さらに、本発明においては、不純物中のP、SおよびOは、その含有量をそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.02%以下およびO:0.02%以下に制限する必要がある。
以下、このことについて説明する。
P:0.03%以下
Pは、不純物として含まれ、製造時の熱間加工性を阻害するとともに、溶接金属においては凝固時に液相の融点を低下させ、凝固割れ感受性を増大させる。そのため、Pの含有量は可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製造コストの増大を招くため、0.03%以下とする。P含有量の上限は、望ましくは0.025%、さらに望ましくは0.02%である。
S:0.02%以下
Sは、Pと同様、不純物として含まれ、製造時の熱間加工性を阻害するとともに、溶接金属においては凝固時に液相の融点を低下させ、凝固割れ感受性を増大させる。そのため、Sの含有量はPと同様に可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製造コストの増大を招くため、上限は0.02%とする。S含有量の上限は、望ましくは0.015%、さらに望ましくは0.01%である。
O:0.02%以下
Oは、不純物として存在するが、多量に含まれる場合には、製造時の熱間加工性の低下、さらには靱性および延性の劣化を招く。そのため、Oの含有量は0.02%以下とする必要がある。O含有量の上限は、望ましくは0.015%、さらに望ましくは0.01%である。
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料は、必要に応じてさらに、下記の元素を含有してもよい。
Mo:5%以下
Moは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Moは、基質中に固溶して高温強度、なかでもクリープ強度を高める。Moには、粒界でのCr系炭化物の析出を抑制して耐ポリチオン酸SCC性を高める効果もある。このため、これらの効果を得るためにMoを含有させてもよい。しかしながら、Moの過剰の含有は、組織安定性の低下を招くとともに、高価な元素であるため、経済性の低下も招く。したがって、含有させる場合のMo量の上限を5%とする。Mo含有量の上限は、望ましくは4%、さらに望ましくは3%である。
一方、前記したMoの効果を安定して得るためには、Moの含有量は0.05%以上とすることが望ましく、0.1%以上とすればさらに望ましい。
Co:5%以下
Coは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Coは、Niと同様にオーステナイト組織を安定化して鋼の高温強度を高める。このため、この効果を得るためにCoを含有させてもよい。しかしながら、Coは高価な元素であるため、過剰の含有は、経済性の低下を招く。したがって、含有させる場合のCo量の上限を5%とする。Co含有量の上限は、望ましくは3%、さらに望ましくは1%である。
一方、前記したCoの効果を安定して得るためには、Coの含有量は0.03%以上とすることが望ましく、0.1%以上とすればさらに望ましい。
W:1.5%以下
Wは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Wは、Moと同様に基質中に固溶して高温強度、なかでもクリープ強度を高める。このため、この効果を得るためにWを含有させてもよい。しかしながら、Wは高価な元素であるため、過剰の含有は、経済性の低下を招くし、Moとは異なって、却って高温強度の低下をきたし、さらに耐ポリチオン酸SCC性の改善効果も小さい。したがって、含有させる場合のW量の上限を1.5%とする。W含有量の上限は、望ましくは1.2%、さらに望ましくは1.0%である。
一方、前記したWの効果を安定して得るためには、Wの含有量は0.1%以上とすることが望ましく、0.2%以上とすればさらに望ましい。
V:0.3%以下
Vは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Vは、基質中に固溶またはZ相として析出し、高温強度を向上させる。このため、この効果を得るためにVを含有させてもよい。しかしながら、Vの過剰の含有は、炭窒化物を多量析出させ、延性の低下を招く。したがって、含有させる場合のV量の上限を0.3%とする。V含有量の上限は、望ましくは0.25%、さらに望ましくは0.2%である。
一方、前記したVの効果を安定して得るためには、Vの含有量は0.05%以上とすることが望ましく、0.1%以上とすればさらに望ましい。
Ti:0.3%以下
Tiは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Tiは、基質中に固溶またはMX系炭窒化物として析出し、高温強度を向上させる。このため、この効果を得るためにTiを含有させてもよい。しかしながら、Tiの過剰の含有は、粗大な窒化物を生成して、延性の低下を招く。したがって、含有させる場合のTi量の上限を0.3%とする。Ti含有量の上限は、望ましくは0.25%、さらに望ましくは0.2%である。
一方、前記したTiの効果を安定して得るためには、Tiの含有量は0.05%以上とすることが望ましく、0.1%以上とすればさらに望ましい。
Ta:1%以下
Taは、高温強度を高める作用を有する。すなわち、Taは、基質中に固溶またはZ相として析出し、高温強度を向上させる。このため、この効果を得るためにTaを含有させてもよい。しかしながら、Taの過剰の含有は、経済性の低下を招く。したがって、含有させる場合のTa量の上限を1%とする。Ta含有量の上限は、望ましくは0.6%、さらに望ましくは0.5%である。
一方、前記したTaの効果を安定して得るためには、Taの含有量は0.1%以上とすることが望ましく、0.2%以上とすればさらに望ましい。
B:0.01%以下
Bは、粒界に偏析して粒界炭化物を微細分散させて高温強度(クリープ強度)を高める作用を有する。このため、この効果を得るためにBを含有させてもよい。しかしながら、B含有量の増加は粒界でのCr系炭化物の析出を促進して各種耐食性の低下を招き、また溶接金属においては凝固中の粒界に偏析して凝固割れ感受性も高める。したがって、含有させる場合のB量の上限を0.01%とする。B含有量の上限は、望ましくは0.005%、さらに望ましくは0.003%である。
一方、前記したBの効果を安定して得るためには、Bの含有量は0.001%以上とすることが望ましく、0.0015%以上とすればさらに望ましい。
Ca、MgおよびREMは、いずれも、Sとの親和力が高いので、熱間加工性を高める作用を有し、さらに、Sの粒界偏析に起因した凝固割れ感受性を低減する作用を有する。このため、より良好な熱間加工性の確保と凝固割れの防止のために、以下の範囲で含有してもよい。
Ca:0.01%以下
Caは、熱間加工性向上および溶接金属における凝固割れ感受性低減作用を有する。このため、これらの効果を得るためにCaを含有させてもよい。しかしながら、Caの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。したがって、含有させる場合のCa量の上限を0.01%とする。Ca含有量の上限は、望ましくは0.007%、さらに望ましくは0.005%である。
一方、前記したCaの効果を安定して得るためには、Caの含有量は0.0001%以上とすることが望ましく、0.0003%以上とすればさらに望ましい。
Mg:0.01%以下
Mgは、Caと同様、熱間加工性向上および溶接金属における凝固割れ感受性低減作用を有する。このため、これらの効果を得るためにMgを含有させてもよい。しかしながら、Mgの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。したがって、含有させる場合のMg量の上限を0.01%とする。Mg含有量の上限は、望ましくは0.007%、さらに望ましくは0.005%である。
一方、前記したMgの効果を安定して得るためには、Mgの含有量は0.0001%以上とすることが望ましく、0.0003%以上とすればさらに望ましい。
REM:0.1%以下
REMも、熱間加工性向上および溶接金属における凝固割れ感受性低減作用を有する。このため、これらの効果を得るためにREMを含有させてもよい。しかしながら、REMの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。したがって、含有させる場合のREM量の上限を0.1%とする。REM含有量の上限は、望ましくは0.06%、さらに望ましくは0.05%である。
一方、前記したREMの効果を安定して得るためには、REMの含有量は0.001%以上とすることが望ましく、0.005%以上とすればさらに望ましい。
なお、「REM」とは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量はREMのうちの1種または2種以上の元素の合計含有量を指す。また、REMについては一般的にミッシュメタルに含有される。このため、例えば、ミッシュメタルの形で添加して、REMの量が上記の範囲となるように含有させてもよい。
上記のCa、MgおよびREMは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有させることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼A〜Nを30kg高周波真空溶解炉によって溶製後、造塊してインゴットを作製した。
なお、表1中の鋼A〜Iは化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼J〜Nは化学組成が本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
Figure 2015062910
各インゴットの一部を、熱間鍛造および熱間圧延した後、1100℃で30minの固溶化熱処理を実施し、水冷した。その後、厚さ4mm、幅100mmで長さ100mmのトランスバレストレイン試験用試験片を採取した。
また、各インゴットの残りを用いて、通常の方法で熱間鍛造した後、途中で固溶化熱処理を繰返しながら冷間加工して、直径が2.0mmのソリッドワイヤからなる溶接材料を作製した。
先ず、各溶接材料の凝固割れ感受性をより詳細に評価するために、前記のトランスバレストレイン試験片を用いて、溶接電流:100A、溶接電圧:15V、溶接速度:15cm/min、付加歪み:2%の条件にてトランスバレストレイン試験を行い、最大割れ長さを測定した。
なお、完全オーステナイト凝固するオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS310Sの溶接金属のトランスバレストレイン試験により評価された最大割れ長さは1mm以下であることが知られている。したがって、トランスバレストレイン試験により評価された最大割れ長さが1mm以下のオーステナイト系溶接材料は優れた耐凝固割れ性を有していると考えられるので、これを目標とした。
次に、各溶接材料の時効特性、高温強度(クリープ強度)および耐ポリチオン酸SCC性を評価するために、上記のようにして作製した溶接材料を用いて全溶着金属試験体を作製した。
そして、各溶着金属試験体からJIS Z 2242(2005)に記載の幅5mmのVノッチ付きサブサイズシャルピー衝撃試験片を採取できる素材を採取した。この素材を700℃×300h時効後に上記の試験片を切り出し、0℃にてシャルピー衝撃試験を行って時効特性を評価した。なお、時効特性の評価基準として、シャルピー衝撃値が50J/cm2以上であることを目標とした。
また、各溶着金属試験体から平行部の直径が6mmのクリープ破断試験片を採取して700℃×150MPaの条件下にてクリープ破断寿命を評価した。なお、クリープ破断強度の評価基準として、上記クリープ破断寿命が300h以上であることを目標とした。
さらに、耐ポリチオン酸SCC性を定量的に評価するために、各溶着金属試験体の残りを650℃×1000h時効により鋭敏化した後、この時効材から、試験面積サイズが10mm×10mmとなる試験片を採取して、JIS G 0580(2003)に規定された方法で、電気化学的再活性化率試験(以下、「EPR試験」という。)を実施した。なお、EPR試験における良好な耐ポリチオン酸SCC性の判断基準は「再活性化率≦5%」であることが知られている。このため、再活性化率が5%以下であることを目標とした。
表2に、上記の各調査結果をまとめて示す。なお、「時効特性」欄における「○」および「×」はそれぞれ、0℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm2以上で目標に達したことおよび0℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm2未満で目標に未達であったことを表す。また、試験番号10および試験番号13の「クリープ破断寿命」蘭の「−」はクリープ破断試験を行わなかったことを表す。さらに、試験番号13の再活性化率欄の「−」はEPR試験を行わなかったことを表す。
Figure 2015062910
表2から、化学組成が本発明で規定する条件を満足する鋼A〜Iからなる溶接材料を用いた試験番号1〜9の場合、いずれも凝固割れ感受性は低く、また時効特性も優れており、700℃×150MPaの条件下でのクリープ破断寿命は目標の300h以上を達成して高温強度に優れており、かつEPR試験にて評価された再活性化率は5%を大きく下回って耐ポリチオン酸SCC性にも優れていることが明らかである。
これに対して、化学組成が本発明で規定する条件から外れた鋼J〜Nからなる溶接材料を用いた試験番号10〜14の場合には、少なくとも耐凝固割れ性、時効特性、高温強度、耐ポリチオン酸SCC性のいずれかが目標に達していない。
試験番号10の場合は、鋼JのC含有量が0.040%であり、本発明で規定する範囲を超えるために、トランスバレストレイン試験での最大割れ長さが1.44mmで凝固割れ感受性が高く、しかもEPR試験での再活性化率が10.4%と非常に高く耐ポリチオン酸SCC性も著しく劣っている。
試験番号11の場合は、鋼KのN含有量が0.095%と、本発明で規定する範囲を下回りNb含有量に対して少ないため、MX系炭窒化物およびZ相の晶出による凝固割れ感受性低減効果が不十分であり、耐溶接割れ性に劣っている。
試験番号12の場合は、鋼LのW含有量が1.73%であり、本発明で規定する範囲を超えるために、700℃×150MPaの条件下でのクリープ破断寿命は282hと短く目標に達していない。このように、高価な元素であるWの過度の含有は、避けるべきであることが明らかである。
試験番号13の場合は、鋼MのNi含有量が8.73%さらにFn1が−7.26で、いずれも本発明で規定する範囲を下回るために、組織安定性が低下して目標とする時効特性が得られていない。
試験番号14の場合は、鋼NのFn2が1.29と本発明で規定する範囲を下回るために、700℃×150MPa条件下でのクリープ破断寿命は目標に対して未達であり、且つ再活性化率も目標に未達であることが明らかである。
本発明によれば、優れた耐ポリチオン酸SCC性と高温強度を有するとともに、優れた時効特性および耐溶接割れ性と経済性も有するオーステナイト系ステンレス鋼溶接材料を得ることができる。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.02%以下、Si:2%以下、Mn:10%以下、Ni:10〜40%、Cr:15〜25%、Cu:1.5〜5%、Al:0.05%以下、Nb:0.2〜1.0%およびN:0.1%を超えて0.45%以下と、
    残部がFeおよび不純物とからなり、
    下記の(1)式および(2)式で表されるFn1およびFn2が、それぞれ、40≧Fn1≧−2およびFn2≧1.3であり、
    不純物としてのP、SおよびOがそれぞれ、P:0.03%以下、S:0.02%以下およびO:0.02%以下である化学組成を有することを特徴とする、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
    Fn1=Ni+0.31Mn+22C+14.2N+Cu−Cr−1.5Si−2Nb・・・(1)、
    Fn2=Cu−10C−(Nb/10)・・・(2)。
    ただし、(1)式および(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
  2. 請求項1に記載のオーステナイト系溶接材料のFeの一部に代えて、下記の[1]〜[4]から選択される1種以上の元素を含有することを特徴とする、オーステナイト系ステンレス鋼溶接材料。
    [1]:Mo:5%以下、Co:5%以下およびW:1.5%以下
    [2]:V:0.3%以下、Ti:0.3%以下およびTa:1%以下
    [3]:B:0.01%以下
    [4]:Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.1%以下
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