JP2003311472A - 耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼溶接用ワイヤ - Google Patents
耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼溶接用ワイヤInfo
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- JP2003311472A JP2003311472A JP2002113980A JP2002113980A JP2003311472A JP 2003311472 A JP2003311472 A JP 2003311472A JP 2002113980 A JP2002113980 A JP 2002113980A JP 2002113980 A JP2002113980 A JP 2002113980A JP 2003311472 A JP2003311472 A JP 2003311472A
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Abstract
化物イオンによる孔食を回避した高品質の溶接部を高能
率に得ることを可能とするオーステナイト系ステンレス
鋼溶接用ワイヤを提供する。 【解決手段】 質量%で、C:0.001〜0.05
%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.01〜2.
0%、Cr:21.5〜28.9%、Ni:7.9〜1
3.5%、Mo:2.5〜4.5%、Cu:2.5〜
4.5%、N:0.08〜0.15%を含有し、さら
に、P:0.03%以下、S:0.01%以下に制限
し、かつ、PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧3
5、GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+1
1.5×Cu≧65、および、Cr当量/Ni当量≧
1.90を満たし、残部が鉄および不可避的不純物から
なることを特徴とする耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れた
オーステナイト系ステンレス鋼溶接用ワイヤ。
Description
ステンレス鋼の溶接ワイヤに関し、特に粗製硫酸を貯蔵
・輸送するケミカルタンカーなどのタンク類の製造に用
いられる耐硫酸腐食性および塩化物環境下での耐孔食性
に優れたオーステナイト系ステンレス鋼溶接用ワイヤに
関する。
されるオーステナイト系ステンレス鋼は、Ni、Cr、
Mo、Nbなどの添加量の違いによりJISに規定され
る一般的な耐食鋼であるSUS304、特に非酸化性酸
に対する耐食性を向上させた高Ni、高MoのSUS3
16、SUS317、特に耐粒界腐食性を向上させた低
CのSUS304L、SUS316L、SUS317L
などがあり、腐食環境の種類に応じてこれらの鋼種が選
択されている。そして、これらの溶接に用いられる溶接
ワイヤとしては、一般に、JIS Z 3321に規定さ
れている溶接用ステンレス鋼ワイヤやJIS Z 332
3に規定されているステンレス鋼フラックス入りワイ
ヤ、さらには、特開昭58−205696号公報、特開
昭62−68696号公報に開示されているような30
8、316、308L、316L系のオーステナイト系
ステンレス鋼用フラックス入りワイヤも用いられてい
る。
進歩により、従来よりも多量のMoおよびNを添加して
より耐孔食性と耐隙間腐食性を向上させ、さらに、硫酸
腐食環境下での耐食性を向上させるためにCuを適量添
加した高耐食ステンレス鋼が開発され、その溶接ワイヤ
として、特開平1−95895号公報にはMo:6.0
〜7.0%、Ni:17.5〜20%、Cu:0.5〜
1.0%を含有したステンレス鋼のTIG溶接用および
プラズマ溶接用ワイヤ、特開平3−86392号公報に
はMo:2.4〜6.7%、Ni:12.7〜27.3
%、Cu:0.8〜2.4%を含有した高耐食ステンレ
ス鋼溶接用フラックス入りワイヤがそれぞれ提案されて
いる。
の共金系ワイヤを用いずに、インコネル625(60N
i−22Cr−9Mo−3.5Nb)のような高Cr−
高Mo含有高Ni合金溶接ワイヤがしばしば用いられる
こともある。
薬品原料、食品原料および油脂類、有機溶媒などを積載
するためのケミカルタンカーなどのタンク類に用いられ
る鋼材としては、耐食性の観点から従来のメッキ鋼板に
変わってSUS316L、SUS316LNなどのオー
ステナイト系ステンレス鋼や二相ステンレス鋼が多く用
いられている。
も、主に粗製硫酸を貯蔵・輸送するためのケミカルタン
カーなどのタンク類では、硫酸濃度が高い環境下で使用
するため、このようなSUS316L、SUS316L
Nおよび二相ステンレス鋼では、耐硫酸腐食性に乏しく
硫酸腐食による全面腐食損傷が問題が生じる。
カルタンカーなどのタンク類では、積み荷を搬出後、通
常、タンク内を海水により洗浄するため、その後の水洗
・乾燥が不完全な場合には、タンク表面に残留した海水
成分(塩化物イオン)に起因する孔食の腐食損傷も問題
となるため、上記耐硫酸腐食性とともに塩化物による耐
孔食性の向上も要求される。
カルタンカーなどのタンク類の硫酸濃度が高い腐食環境
下において、特に、母材に比べて腐食頻度が大きい溶接
金属の耐食性を向上するためには、上記特開平1−95
895号公報や特開平3−86392号公報などの高M
o、高N、Cu添加系の高耐食ステンレス鋼溶接用ワイ
ヤでは不十分である。
Cr−9Mo−3.5Nb)のような共金系でない高C
r−高Mo含有の高Ni合金溶接ワイヤでは、溶接金属
の耐食性は確保されるが、溶接時の高温割れやシグマ相
析出による溶接金属の靱性低下が問題となり実用上用い
られない。
るためのケミカルタンカーなどのタンク類を製造する際
に用いられる溶接ワイヤとして、溶接時の高温割れやシ
グマ相析出による溶接金属の靱性低下の問題がない共金
系ワイヤであって、硫酸濃度の高い腐食環境下での耐硫
酸腐食性とともに、塩化物環境下での耐孔食性の両方の
特性を十分満足する溶接金属が得られる新たな高耐食性
ステンレス鋼溶接用溶接ワイヤの開発が望まれている。
技術の問題点に鑑みて、主に粗製硫酸を貯蔵・輸送する
ためのケミカルタンカーなどのタンク類を製造する際に
用いられる溶接ワイヤであって、硫酸濃度の高い硫酸腐
食環境下での耐全面腐食性および(塩化物)腐食環境下
での耐孔食性の両方の耐食性を十分満足する溶接金属が
高能率で得られ、よって当該タンク類の安全性、耐久性
およびメンテナンス性を確保するためのオーステナイト
系ステンレス鋼溶接用ワイヤを提供することを目的とす
る。
決するものであって、その要旨とするところは以下の通
りである。
05%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.01〜
2.0%、Cr:21.5〜28.9%、Ni:7.9
〜13.5%、Mo:2.5〜4.5%、Cu:2.5
〜4.5%、N:0.08〜0.15%を含有し、さら
に、P:0.03%以下、S:0.01%以下に制限
し、かつ、以下の(1)〜(3)式を満足し、残部が鉄
および不可避的不純物からなることを特徴とする耐硫酸
腐食性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステンレス
鋼溶接用ソリッドワイヤ。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧35 ・ ・ ・(1) GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu≧65 ・ ・ ・(2) Cr当量/Ni当量≧1.90 ・ ・ ・(3) 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×S
i、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、Nは、それ
ぞれ元素の含有量(質量%)を示す。
0.5% のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上
記(1)項に記載の耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオ
ーステナイト系ステンレス鋼溶接用ソリッドワイヤ。 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si
+2×Nb+3×Ti、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、N、Ti、
Nbは、それぞれ元素の含有量(質量%)を示す。
に、ワイヤ全重量に対する質量%で、C:0.001〜
0.05%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.0
1〜2.0%、Cr:21.5〜28.9%、Ni:
7.9〜13.5%、Mo:2.5〜4.5%、Cu:
2.5〜4.5%、N:0.08〜0.15%を含有
し、さらに、P:0.03%以下、S:0.01%以下
に制限し、かつ、以下の(1)〜(3)式を満足し、残
部が鉄および不可避的不純物からなることを特徴とする
耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステ
ンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧35 ・ ・ ・(1) GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu≧65 ・ ・ ・(2) Cr当量/Ni当量≧1.90 ・ ・ ・(3) 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×S
i、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、Nは、それ
ぞれ元素の含有量(質量%)を示す。
中に、ワイヤ全重量に対する質量%で、さらに、 Ti:0.01〜0.5%、および、Nb:0.01〜
0.5% のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上
記(1)項に記載の耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオ
ーステナイト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイ
ヤ。 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si
+2×Nb+3×Ti、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、N、Ti、
Nbは、それぞれ元素の含有量(質量%)を示す。
添加したオーステナイト系ステンレス鋼用ソリッドワイ
ヤおよびフラックス入りワイヤを用いてガスシールドア
ーク溶接するにあたって、高濃度の硫酸腐食環境および
海水腐食環境の両腐食環境下において優れた耐食性を有
する溶接金属が高能率で得られる溶接方法を見いだすた
めに、鋭意調査、検討を行った。その結果、溶接用ワイ
ヤの成分系として、C含有量を低く抑え、フェライト単
相で凝固が完了し、かつ硫酸腐食環境および海水腐食環
境下での腐食性の観点からCr、Ni、Mo、Cu、お
よびN含有量の関係を規定することが有効であることが
判った。
酸腐食環境下および海水腐食環境下で溶接金属の耐食性
を向上させるための技術思想および成分規定式について
説明する。
イト系ステンレス鋼を共金系ワイヤを用いて溶接して得
られた溶接金属は、その成分系により初晶凝固相がフェ
ライト相もしくはオーステナイト相となり、さらに、こ
れらの相がそれぞれ単独で凝固を完了するものと、フェ
ライト相+オーステナイト相の二相で凝固が完了するも
のに分類されることが判った。
凝固のままの状態で使用されるが、凝固時に溶接金属中
にミクロ偏析が残存し、耐食性に寄与する元素が負偏析
した領域は局部腐食が発生しやすくなる。また、溶接金
属の凝固形態の違いにより、各元素の凝固時の偏析の程
度(分配係数)が異なるため、溶接金属の凝固形態の違
いによりその腐食挙動も異なることが予想される。
合、その初期凝固域において耐食性に有効なCr、N
i、Moが減少し、硫酸腐食環境および海水腐食環境と
もに局部腐食が発生しやすくなることが知られている。
さらに、その最終凝固域においてはCr、Mo等が濃化
し、シグマ相などの脆い金属間化合物が生成するため、
靱性も著しく低下する。
その初期凝固域において耐食性に有効なNi、Moは同
様に減少するものの、その減少量は、初晶凝固相がオー
ステナイト相の場合に比べて小さい。また、耐食性に有
効なCrは、ほぼ均一に分配して偏析はほとんどないた
め、初期凝固域におけるCrの減少は見られない。しか
し、初晶凝固相がフェライト相の場合でも、フェライト
相+オーステナイト相の二相で凝固が完了する場合は、
凝固後の冷却過程において、オーステナイト相がフェラ
イト相中へ成長することにより、フェライト量が少なく
なり、フェライト相中にはCr、Moなどフェライト生
成元素が凝固時よりも濃化する。その結果、フェライト
相中にシグマ相などの脆い金属間化合物が析出して靱性
が低下する。また、この成分系におけるオーステナイト
相は凝固時に晶出したものを起源としているため、フェ
ライト相とオーステナイト相との界面の整合性は悪く、
界面にCr炭化物等が析出しやすく、その結果として、
Cr欠乏層に起因した局部腐食が発生しやすい。
で、かつフェライト単相で凝固が完了する場合は、凝固
後の冷却過程でフェライト相中にオーステナイト相が析
出するが、その析出形態が針状のため、残留フェライト
相中のCr、Moの濃化は二相凝固の場合に比べてかな
り少なく、シグマ相析出に起因した靱性低下もほとんど
起こらない。また、この場合のオーステナイト相は固相
析出したものであるため、フェライト相とオーステナイ
ト相間の整合性は良好で炭化物等も析出しにくく、耐食
性の劣化も小さい。
時のミクロ偏析を低減し、耐食性および靱性を向上させ
るためには、溶接金属の成分系を初晶凝固相がフェライ
ト相で、かつフェライト単相で凝固が完了する成分系に
限定する必要がある。図1に、溶接金属の成分(Cr当
量、Ni当量)とその凝固形態との関係を示す。ここ
で、Cr当量およびNi当量は、以下の(4)または
(4)’式、および(5)式でそれぞれ規定されるもの
である。 Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si ・ ・ ・(4) Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si+2×Nb+3×Ti ・ ・ ・(4)’ Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2×N+Cu ・ ・ ・(5)
2以下では、溶接金属の初晶凝固相はオーステナイト相
となり、Cr当量/Ni当量が1.52を超すとその初
晶凝固相はフェライト相となる。さらに、Cr当量/N
i当量が1.52超、1.90未満では、初晶フェライ
ト相の凝固後、さらに、オーステナイト相も晶出して、
フェライト相+オーステナイト相の二相で凝固が完了
し、Cr当量/Ni当量が1.90以上では、初晶フェ
ライト相の凝固後、フェライト単相で凝固が完了する。
金属の初期凝固域での耐食性に有効なNi、Mo、Cr
の減少を抑制し、かつ、最終凝固域でのCr、Mo等の
濃化による靱性に有害なシグマ相などの脆い金属間化合
物の生成を抑制するために、溶接金属の初晶凝固相がフ
ェライト相で、かつフェライト単相で凝固が完了する成
分系にする必要があり、溶接に用いるワイヤの成分系を
以下の(1)の関係式を満足するものに規定する。 Cr当量/Ni当量≧1.90 ・ ・ ・(1)
硫酸の腐食環境下では、硫酸が空気中の水分を吸収して
希薄化し、その希薄化した硫酸によって鋼材が著しく腐
食が進行し、最も腐食が激しい硫酸濃度は50%である
ことが判明した。図2は、40℃の50%硫酸溶液中で
の腐食減量試験を実施した結果から、溶接金属の(6)
式で求められる成分指標:GIとその腐食減量との関係
を示すものである。 GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu ・ ・ ・(6)
3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu)が65
以上で、硫酸濃度が50%での腐食減量は低減し、硫酸
耐食性が向上する。
環境下での耐食性を向上させるために、溶接に用いるワ
イヤの成分系を以下の(2)の関係式を満足するものに
規定する。 GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu≧65 ・ ・ ・(2)
水(塩化物)腐食環境下では、オーステナイト系ステン
レス鋼を海水中から引き上げ後、水分の蒸発によって塩
が濃縮し、その近傍から赤さびが発銹して孔食に至るこ
とが判明した。
にて孔食電位を測定した結果から、溶接金属の(7)式
で求められる成分指標:PIと孔食電位との関係を示す
ものである。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N ・ ・ ・(7)
3.3×Mo+16×N)が35以上で、孔食電位が
0.73以上となり孔食は全く発生しなくなる。
腐食環境下での孔食性を向上させるために、溶接に用い
るワイヤの成分系を以下の(1)の関係式を満足するも
のに規定する。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧35 ・ ・ ・(1)
鋼溶接用ワイヤの成分の限定理由を以下に述べる。
に説明がない限り質量%を意味するものとする。
フラックス入りワイヤを対象とする。フラックス入りワ
イヤの場合は、以下の成分を外皮または外皮とフラック
ス中に含有するが、この場合の外皮または外皮とフラッ
クス中における「%」は、ワイヤ全重量に対する外皮ま
たは外皮とフラックスに含有される成分含有量の割合と
しての「質量%」を意味し、以下の算出式で定義され
る。 Mw=(1−R)×Mc+R×Mf ・ ・ ・(8) 但し、Mc:ワイヤ外皮金属中の各成分の質量%、 Mf:充填フラックス中の各成分の質量%、 R:ワイヤ中の充填フラックスの割合(質量比) Mw:フラックス入りワイヤの各成分の質量%
点からある程度の含有が必要であるため、0.001%
以上添加する。また、その含有量が0.05%超では溶
接のままの状態および再熱を受けるとCはCrと結合し
てCr炭化物を析出し、耐粒界腐食性および耐孔食性が
著しく劣化するとともに、溶接金属の靱性、延性が著し
く低下するため、その含有量を0.001〜0.05%
に限定した。
が、0.01%未満ではその効果が十分でなく、一方、
その含有量が1.5%超ではフェライト相の延性低下に
伴い、靱性が大きく低下するとともに、溶接時の溶融溶
込みも減少し、実用溶接上の問題になる。したがって、
その含有量を0.01〜1.5%に限定した。
その含有量が0.01%未満では効果が十分でなく、一
方、2.0%を超えて添加すると延性が低下するのでそ
の含有量を0.01〜2.0%に限定した。
ともにオーステナイト系ステンレス鋼の主要元素として
不働態皮膜を形成し耐食性の向上に寄与する。Ni、M
o、Cu、Nを含有した場合に、Crはフェライト相で
単相凝固し、かつ、硫酸腐食環境下および海水(塩化
物)腐食環境下の両方で優れた耐食性を得るには21.
5%以上必要である。一方、Cr含有量が多いほど海水
(塩化物)腐食環境下での耐孔食性は向上し、フェライ
ト相は安定になるが、過度に多くなると硫酸環境下での
耐食性を保つためにNi、Mo、Cuも増量させる必要
があり、ワイヤ製造性が低下するとともに製造コストも
高くなるため、その含有量の上限を28.9%をとし
た。
性の硫酸腐食環境での腐食に対し、顕著な抵抗性を与
え、かつ、不働態皮膜を強化するため、Ni含有量は多
いほど耐食性に有効である。また、Niはオーステナイ
ト生成元素でありオーステナイト系ステンレス鋼の主要
元素として、オーステナイト相を生成・安定にする。本
発明では、フェライト相単相で凝固し、かつ、凝固後の
変態により溶接金属組織がオーステナイト相を主要組織
とする必要があるため、フェライト形成元素であるCr
を21.5〜28.9%添加した場合の凝固形態および
相バランスの観点から、Ni含有量を7.9%〜13.
5%とした。なお、Ni含有量の上限13.5%の限定
理由は、Crのようなワイヤ製造性の低下は少ないが、
製造コストも高くなるためである。
耐食性を得るのに極めて有効な元素である。特に塩化物
腐食環境での耐孔食性向上は顕著であるが、2.5%未
満ではその効果は不十分である。また、その含有量が
4.5%を超えるとシグマ相など脆い金属間化合物を生
成して溶接金属の靱性が低下するため、2.5〜4.5
%に制限する。
著な効果があり、特にCr、Ni、Moと共存して硫酸
腐食環境下で優れた耐食性を示し、その効果は2.5%
以上で著しいが、4.5%を超えて添加してもその効果
は飽和するので、Cu含有量は2.5〜4.5%とす
る。
あり、塩化物腐食環境下での耐孔食性を向上させる。
0.08%以上で耐孔食性および耐隙間腐食性を向上さ
せ、含有量が多いほどその効果は大きい。一方、N含有
量を多くすると、フェライト相で単相凝固させるには、
Cr、Moなどのフェライト生成元素を増量させる必要
があり、製造コストが高くなる。さらに、0.15%を
越得ると溶接中にブローホールが発生しやすい。したが
って、N含有量は0.08〜0.15%に制限する。
り、以下の理由で少なく制限する。
溶接割れ性および靱性を低下させるので少ない方が望ま
しく、その含有量の上限を0.03%とした。
延性および耐食性を低下させるので少ない方が望まし
く、0.01%を上限とした。
が、以下の成分を選択的に添加できる。
出を抑え、溶接金属の耐食性を向上させる作用を有す
る。その効果を得るために0.01%以上の添加が有効
であるが、0.5%超の添加は延性、靱性を低下させる
ので、添加する場合は、その含有量を0.01〜0.5
%とする。
出を抑え、溶接金属の耐食性を向上させる作用を有す
る。その効果を得るために0.01%以上の添加が有効
であるが、0.5%超の添加は延性、靱性を低下させる
ので、添加する場合は、その含有量を0.01〜0.5
%とする。
鋼溶接用ワイヤとして、上述のように成分含有量を規定
したソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを用い
てオーステナイト系ステンレス鋼を溶接することによ
り、硫酸腐食環境下および海水(塩化物)腐食環境下の
両方で優れた耐食性を有する溶接金属が得られる。
ス鋼溶接用ワイヤは、溶接方法として、TIG溶接、M
IG溶接、プラズマ溶接、サブマージアーク溶接の際に
使用される他、被覆アーク溶接棒の芯線、あるいはフラ
ックス入りワイヤの外皮としても使用することができ
る。
製作に適用するとともに、それら構造物の補修溶接ある
いは肉盛りなどにも適用できる。
成を示す。なお、ワイヤ径は1.2mmφである。ま
た、表1に示す組成の残部は鉄と不可避的不純物であ
り、凝固モードは、フェライト単相で凝固が完了するも
のをF、初晶フェライト+オーステナイトの二相で凝固
が完了するものをFAで示す。次に、板厚:10mmの
SUS304ステンレス鋼板上に、上記溶接用ソリッド
ワイヤを用いて、溶接電流:150〜200A、アーク
電圧:23〜31V、溶接速度:30〜40cm/mi
n、98%Ar+2%O2シールドガス流量:20リッ
トル/minのガスシールド溶接法で10層の肉盛り溶
接を行った。
対する質量%として有するワイヤ径:1.2mmφのフ
ラックス入りワイヤを作製した。なお、表2に示す組成
の残部も鉄と不可避的不純物であり、凝固モードは、フ
ェライト単相で凝固が完了するものをF、初晶フェライ
ト+オーステナイトの二相で凝固が完了するものをFA
で示す。次に、板厚:10mmのSUS304ステンレ
ス鋼板上に、上記フラックス入りワイヤを用いて、溶接
電流:150〜200A、アーク電圧:23〜31V、
溶接速度:30〜40cm/min、100%CO2シ
ールドガス流量:20リットル/minで10層の肉盛
り溶接を行った。
試験片を採取し、各種腐食試験を実施した。硫酸腐食性
試験では、厚さ:3mm、幅:20mm、長さ:30m
mの試験片の全面を600番エメリー紙で湿式研磨、脱
脂後、40℃の50%硫酸溶液中に6時間浸漬し、浸漬
前後の重量を測定して腐食減量を評価した。孔食試験で
は、40℃の3.5%NaCl溶液中にて孔食電位の測
定をJIS G 0577に規定される方法に準拠して実
施した。
試験結果を、表4にフラックス入りワイヤを用いた場合
の腐食試験結果を示す。表3および表4中の硫酸腐食試
験結果は、浸漬前後の試験片重量より算出した単位面積
・単位時間あたりの腐食減量を示している。また、孔食
試験結果は、電流密度:100A/cm2の時の孔食電
位を示し、○印は、孔食は発生せず水の電気分解により
酸素が発生したものを示している。
号Kの比較例はCおよびCrが範囲外で、かつ、フェラ
イト相+オーステナイト相の二相で凝固が完了するた
め、硫酸腐食と孔食の両方が発生している。記号lおよ
び記号LはNiが13.5%を超えたために、フェライ
ト相+オーステナイト相の二相凝固となり、PI値およ
びGI値はともに範囲内であるにもかかわらず、凝固偏
析の影響で硫酸腐食と孔食が発生している。記号mおよ
び記号MはMoが2.5%未満で、かつ、PI値および
GI値も低いため、著しい硫酸腐食と孔食が発生してい
る。記号nおよび記号NはCuが2.5%未満で、か
つ、GI値が低いため、孔食は発生していないが、著し
い硫酸腐食が発生している。記号oおよび記号OはNが
0.08%未満で、かつ、PI値が低いため、硫酸腐食
は僅かであるが、孔食が発生している。記号p、Pおよ
び記号q、Qは、各成分は範囲内であるが、それぞれ、
PI値およびGI値が低いため、記号pおよび記号Pで
は孔食が、記号qおよび記号Qでは硫酸腐食が発生して
いる。記号rおよび記号Rも各成分は範囲内であるが、
Cr当量/Ni当量が低いため、フェライト相+オース
テナイト相の二相凝固となり、凝固偏析の影響で硫酸腐
食と孔食が発生している。一方、記号a〜jおよび記号
A〜Jの本発明例は、成分含有量および各成分の関係が
本発明の範囲内であるため、比較例に比べ、硫酸腐食量
は僅かであり、かつ、孔食も発生していない。
ヤは、優れた耐硫酸腐食性と耐孔食性を有する溶接金属
を得ることを可能にしたものであり、粗製硫酸の貯蔵・
輸送による腐食と海水洗浄による腐食が問題となってい
るケミカルタンカーのタンク類の溶接部の安全性を長期
にわたって確保できる。この観点から、溶接部のメンテ
ナンスを極力少なして経済性を上げるとともに、溶接構
造物の健全性を大きく向上させるものであり、本発明の
適用により産業の発展に貢献するところが極めて大であ
る。
との関係を示す図である。
4.7×Mo+11.5×Cu)と40℃の50%硫酸
溶液中での腐食減量との関係を示す図である。
6×N)と40℃の3.5%NaCl溶液中での孔食電
位との関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%で、 C:0.001〜0.05%、 Si:0.01〜1.5%、 Mn:0.01〜2.0%、 Cr:21.5〜28.9%、 Ni:7.9〜13.5%、 Mo:2.5〜4.5%、 Cu:2.5〜4.5%、 N:0.08〜0.15%を含有し、 さらに、P:0.03%以下、 S:0.01%以下に制限し、 かつ、以下の(1)〜(3)式を満足し、残部が鉄およ
び不可避的不純物からなることを特徴とする耐硫酸腐食
性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼溶
接用ソリッドワイヤ。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧35 ・ ・ ・(1) GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu≧65 ・ ・ ・(2) Cr当量/Ni当量≧1.90 ・ ・ ・(3) 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×S
i、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、Nは、それ
ぞれ元素の含有量(質量%)を示す。 - 【請求項2】 質量%で、さらに、 Ti:0.01〜0.5%、および、Nb:0.01〜
0.5% のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請
求項1に記載の耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオース
テナイト系ステンレス鋼溶接用ソリッドワイヤ。 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si
+2×Nb+3×Ti、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、N、Ti、
Nbは、それぞれ元素の含有量(質量%)を示す。 - 【請求項3】 外皮または外皮とフラックス中に、ワイ
ヤ全重量に対する質量%で、 C:0.001〜0.05%、 Si:0.01〜1.5%、 Mn:0.01〜2.0%、 Cr:21.5〜28.9%、 Ni:7.9〜13.5%、 Mo:2.5〜4.5%、 Cu:2.5〜4.5%、 N:0.08〜0.15%を含有し、 さらに、P:0.03%以下、 S:0.01%以下に制限し、 かつ、以下の(1)〜(3)式を満足し、残部が鉄およ
び不可避的不純物からなることを特徴とする耐硫酸腐食
性と耐孔食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼溶
接用フラックス入りワイヤ。 PI=Cr+3.3×Mo+16×N≧35 ・ ・ ・(1) GI=−Cr+3.6×Ni+4.7×Mo+11.5×Cu≧65 ・ ・ ・(2) Cr当量/Ni当量≧1.90 ・ ・ ・(3) 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×S
i、 Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、Nは、それ
ぞれ元素の含有量(質量%)を示す。 - 【請求項4】 前記外皮または外皮とフラックス中に、
ワイヤ全重量に対する質量%で、さらに、 Ti:0.01〜0.5%、および、Nb:0.01〜
0.5% のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請
求項3に記載の耐硫酸腐食性と耐孔食性に優れたオース
テナイト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ。 但し、Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si
+2×Nb+3×Ti Ni当量=Ni+0.31×Mn+22×C+14.2
×N+Cu、 C、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Cu、N、Ti、
Nbは、それぞれ元素の含有量(質量%)を示す。
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