JP2015061573A - 芳香装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドロッパー部を有する芳香液容器が取り付けられる芳香装置において、傾いた状態、転倒等が起こったとしても芳香液の漏出を抑制する。
【解決手段】芳香装置100は、ハウジング1、液容器4、芳香液の揮発気体が排出可能な排出キャップ41、液容器4が装着される取付部61、揮発気体が送られる貯留室60、貯留室60に空気を供給するポンプ2、パッキン部材5、及び封止手段9を備える。排出キャップ41は、それぞれ、液容器4の内外を連通する二つの連絡通路4100,4140を有して液容器4の一端側に設けられる部分であって、揮発気体が上記二つの連絡通路の少なくとも一つを通じて排出可能である。封止手段9は、上記二つの連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路を塞ぐ。
【選択図】図2

Description

本発明は、芳香成分を含む芳香液が揮発した気体を容器の外部に放出することができる芳香装置に関する。
特許文献1の芳香装置は、容器に格納した液体香料に空気を吹き付け、液体香料を揮発させて匂いを発生させる装置である。したがって、この芳香装置は、アロマオイル等の液体香料を人為的に滴下させる作業を経ることなく、外部へ芳香することができる。当該芳香装置は、液体香料をそれぞれ収容する6個の香料容器と、空気を送るエアポンプと、エアポンプから送られた空気を一旦溜める空気供給室と、空気供給室から各香料容器に空気を導入する流量を制御する6個の電磁弁と、ブレンダー室と、を有する。空気供給室は、ビニルパイプによってエアポンプと接続されている。空気供給室と各電磁弁、電磁弁と香料容器、各電磁弁とブレンダー室、のそれぞれもビニルパイプによって接続されている。
エアポンプから送られた空気は、空気供給室に一旦溜められ、第一から第六の電磁弁のそれぞれが接続されるビニルパイプに分配される。空気は、開いている電磁弁を通過して香料容器内の液体香料の液面付近に供給され、閉じている電磁弁においては、空気供給室に戻るようになっている。香料容器内に供給された空気のそれぞれは、匂いとともにブレンダー室に流入してブレンドされ、所望の匂いがブレンダー室から放出されることで芳香装置が設置されている部屋全体に行き渡る。
特開2007−236400号公報
特許文献1の装置が転倒したり、大きく傾いたりした場合に、エアポンプからの空気が通る通路に容器内の液体香料が流入することがある。この場合、液体香料が、エアポンプによる空気の押し込み力によって、ブレンダー室に流入し、さらには外部に漏れ出てしまうという問題がある。例えば、車室内など、設置場所が広くなく、また平らな場所が少ない場所や不安定な場所で使用する場合には、芳香装置の転倒、傾き等は十分起こりうる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ドロッパー部を有する芳香液容器が取り付けられる芳香装置において、転倒等が起こったとしても芳香液の漏出を抑制できる装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、開示する芳香装置に係る発明のひとつは、ハウジング(1)と、ハウジング内に設けられ、芳香成分を含む芳香液が予め貯えられた液容器(4)と、それぞれ、液容器の内外を連通する複数の連絡通路(4100,4140)を有して液容器の一端側に設けられる部分であって、芳香液が揮発した揮発気体が複数の連絡通路の少なくとも一つを通じて排出可能な排出部(41)と、ハウジング内に設けられる部分であって、排出部を内包するように液容器が装着される取付部(61;361)と、ハウジング内に設けられ、排出部から排出された揮発気体が送られる貯留室(60)と、ハウジング内に設けられ、貯留室に空気を供給する手段であって、貯留室に貯えられた揮発気体をハウジングの外部に放出可能な空気供給手段(2)と、取付部に装着された液容器と取付部との間に密着するように介在して、取付部の外部と貯留室との間を遮蔽するシール手段(5;109)と、複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路を塞ぐ封止手段(9;109;209;309)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、液容器の内外を連通する複数の連絡通路のうち、一つの通路を残してすべての他の通路を塞ぐ封止手段を備える。この封止手段により、液容器内の揮発気体は、複数の連絡通路のうち封止手段によって塞がれていない一つの通路を通じて貯留室に流出する。さらに貯留室に送られた揮発気体は、ポンプにより送られる空気によって外部に放出されて、芳香を装置の周囲に提供することができる。
また、液容器内には、芳香液が溜まっており、芳香液の上方に気体が存在している。芳香液よりも上方に位置する気体は、下方の芳香液が揮発することにより押し出されて、封止手段で塞がれていない一つの連絡通路を通じて外部に流出する。ここで、液容器が大きく傾いたり転倒したりすると、芳香液の液面が連絡通路に到達するようになる。しかしながら、液容器の外部と内部とを連通させる連絡通路が一つであるので、液容器内の気体の行き場がなくなり、芳香液は開放されている連絡通路を通して外部に流出することができない。すなわち、芳香装置は、適正な姿勢で設置されている場合は、液容器内から揮発気体を外部に放出させることができ、不適切な姿勢になった場合には、液容器内の芳香液を外部に流出させない機能を有するのである。したがって、この発明は、ドロッパー部を有する液容器が取り付けられる芳香装置において、傾いた状態、転倒等の不具合が生じたとしても芳香液の漏出を抑制できる装置を提供する。
本発明の第1実施形態に係る芳香装置の概要構成を示す断面図である。 第1実施形態の芳香装置において、液漏れ防止手段の構成を説明するための断面図である。 第2実施形態の芳香装置において、液漏れ防止手段の構成を説明するための断面図である。 第2実施形態の芳香装置において、液漏れ防止手段の構成を示した平面図である。 第3実施形態の芳香装置において、液漏れ防止手段の構成を説明するための断面図である。 第4実施形態の芳香装置において、液漏れ防止手段の構成を説明するための図面であり、適正な姿勢で設置された状態を示す断面図である。 第4実施形態の芳香装置について、傾いた姿勢の状態を示す断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1の断面図は、一実施形態としての芳香装置100の全体に係る構成を示している。図1に示すように、芳香装置100は、ハウジング1、ポンプ2、制御基板3、液容器4、円筒状部6及び弁装置7を備える。
ハウジング1は、ポンプ2、制御基板3、液容器4、円筒状部6及び弁装置7を内蔵する。ハウジング1は、大きく3個の部品で構成される。ハウジング1は、上部に位置する上側部材11と、上側部材11の下側に位置する中間部材10と、中間部材10の下側に装着される下側部材12とを備えて構成される。例えば、ハウジング1は、円柱状であり、その外径が人が片手で握れる程度のサイズ、例えばカップホルダーに収容できる程度のサイズであることが好ましい。
中間部材10は、その一部に円筒状部6を有し、上側部材11と下側部材12とで上下から挟まれるように支持される。円筒状部6は、下端及び上端が開口する形状である。円筒状部6は、下端に液容器4の一端側が装着される取付部61を有し、上端側に逆止弁の機能を有する弁装置7を内蔵する。中間部材10は、左右方向の一方側に円筒状部6を有し、他方側でポンプ2を下端部から上端部まで覆う形状を有している。
中間部材10には、下側部材12が下方から蓋をするように装着される。下側部材12は、上端が開口し、下部に芳香装置100の安定した設置面をなす底壁を有する椀状の部材である。下側部材12は、中間部材10に装着された状態で、ポンプ2を覆う中間部材10の部分と、円筒状部6から突出する液容器4の瓶形状部40とを内包する。
中間部材10と下側部材12は、嵌め合いにより装着される。また、中間部材10と下側部材12との嵌め合い部には、ハウジング1内の気密性を確保するため、パッキン等のシール部材を設けることが好ましい。また、両部材の嵌め合いによって、ハウジング1内の必要な気密性が確保できている場合には、シール部材を設けなくてもよい。
中間部材10の上端開口部には、上側部材11が蓋をするように装着される。中間部材10と上側部材11は、嵌め合いにより装着される。上側部材11は、上端が開口し、下端に中間部材10に蓋をする底壁を有する椀状の部材である。当該底壁には、弁装置7のシャフト71が挿通されて軸方向に変位可能な貫通穴111が形成され、さらに発光ダイオード30が上方に向けて突出する貫通穴112が形成されている。
中間部材10の内部であって上側部材11の底壁の裏側には、制御基板3が設置されている。制御基板3には、ポンプ2の作動を制御する制御装置が搭載され、ユーザーがハウジング1の外から操作可能な電源スイッチ31が搭載されている。制御基板3には、接続された電源ケーブル32を介して外部電源から電力が供給される。電源ケーブル32は、例えば、先端にUSBコネクタを有するUSBケーブルを用いることができる。
電源スイッチ31がオン状態に操作されると、芳香装置100の電源が入り、電源ケーブル32を介して供給される電力がポンプ2にも供給可能になり、ポンプ2を制御可能な状態になる。ポンプ2は、電源スイッチ31がオン状態になるとともに強制的に運転したり、設定されたタイマーに応じて運転したり、自動制御により所定の動作条件が成立した場合に運転したり、するように構成することができる。ポンプ2が運転されると、貯留室60に空気が送り込まれ、貯留室60の圧力が所定の条件を満たすと芳香がハウジング1の外部に放出される。
芳香が放出される場合、制御装置は、発光ダイオード30を点灯する。点灯した光は、発光ダイオード30を覆う炎形状のカバー110を照らす。発光ダイオード30が赤色発光する場合は、外部から赤色のカバー110を上側部材11を通して確認でき、ユーザーに対してろうそくの炎として認識させることができる。この視覚による演出と放出されるアロマ成分とが相まって、ユーザーをリラックスさせることができる。
上側部材11、中間部材10及び下側部材12は、樹脂材料で形成することができる。例えば、中間部材10及び下側部材12は、ABS樹脂から形成することができる。上側部材11及び炎形状のカバー110は、発光ダイオード30の発光を外部に照らす必要があるため、アクリル樹脂を用いて、光透過性の高い透明の部材としたり、または光を散乱させるすりガラス状に表面を形成した部材としたりすることができる。
液容器4は、芳香成分を含む液体(芳香液)が予め貯えられている容器である。液容器4には、芳香液を内蔵した市販の汎用ボトルを用いることができる。液容器4に貯えられる芳香液は、アロマオイルであり、例えば、既存の植物性オイルである。このオイルは、例えば、イソプロピルアルコール等のアルコール類に精油(エッセンシャルオイル)を含ませて作成することができる。
液容器4は、一端側(上端側)に、揮発気体が排出する排出部を備えている。排出部は、容器の内部と外部とを連通させる複数の連絡通路を形成する。排出部は、液容器4の開口端である瓶口に設けられた排出キャップ41で構成される。この排出キャップ41は、ドロッパーと呼ばれ、アロマオイル等として市販される汎用ボトルに予め設けられているものを採用することができる。ドロッパーは、汎用ボトルの瓶口を下に向けたときに滴下される一滴量が所定範囲に設定される形状、サイズの排出通路を備えている。この所定範囲の滴下量は、例えば規格にしたがって設定される。
排出キャップ41は、内管部410と、内管部410と下端部で一体に連結される外管部411と、内管部410と外管部411との間で下方に延びるノズル部414と、外管部411の一端(上端)に形成されたフランジ部412と、が一体となる部材である。外管部411は、瓶形状部40の上端開口部に内接する。排出キャップ41は、外管部411が瓶形状部40の上端開口部に内接し、かつフランジ部412が瓶形状部40の上端に接触した状態で瓶形状部40に装着されている。
内管部410は、液容器4の中心軸と同軸に設けられ、上端及び下端が開口して、容器の内部と外部とを連通させる連絡通路4100を形成する。この連絡通路4100は、上方に設けられる貯留室60で開口する。連絡通路4100は、下端において断面積が他の部位よりも小さく絞られている。
ノズル部414は、内管部410に沿うように外側に設けられる。ノズル部414は、内管部410と外管部411とを一体に連結する底部413よりもさらに下方に延びるパイプ状部をなす。ノズル部414は、上端及び下端が開口して容器の内部と外部とを連通させる連絡通路4140を形成する。連絡通路4140は、排出キャップ41の上端から下端まで延びる通路である。連絡通路4140は、連絡通路4100と同様に、下端において断面積が他の部位よりも小さく絞られている。ノズル部414の下端は、液容器4に芳香液が貯えられた状態で、その液面よりも上方に位置してもよいし、芳香液に浸る位置にあってもよい。
連絡通路4100と連絡通路4140は、容器の内部と外部とを連通させる通路であり、容器内の揮発気体が流出する排出通路でもある。液容器4内の揮発気体は、連絡通路4100及び連絡通路4140の少なくとも一方から流出しうる。また、ユーザーが液容器4だけを手で持って大きく傾けた場合には、内部の芳香液は、連絡通路4100及び連絡通路4140の一方を通じて容器内の気体が抜けることにより、他方の通路から流出する。このように、液容器4を傾けることで芳香液を滴下させることができる。
連絡通路4100は、棒状部材が内接するように挿入されている。この棒状部材は、連絡通路4100を塞いて、流体の流通を阻止する封止手段9である。したがって、封止手段9によれば、連絡通路4100を介した液容器4の内外の連通が遮断される。このように封止手段9は、複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路を塞ぐ液漏れ防止手段でもある。
瓶形状部40の上端部には、外周に雄ねじ部401が形成されている。雄ねじ部401は、汎用ボトルを取り付けるために、汎用ボトルに予め設けられている、所定の形状、ピッチの雄ねじ部と同様である。取付部61には、内周に、雄ねじ部401と螺合可能な雌ねじ部610が形成されている。したがって、雌ねじ部610は、汎用ボトルに予め設けられている雄ねじ部のサイズに適合するように形成されている。また、瓶形状部40及び排出キャップ41は、例えばABS等の樹脂材料で形成することができるが、適合サイズの雄ねじ部401を形成できるのであれば、瓶形状部40は樹脂製に限られるものではない。
このような構成により、液容器4は、雄ねじ部401と雌ねじ部610の螺合によって、瓶形状部40の上端部が取付部61に装着され、この装着される部分よりも下側の部分(瓶形状部40)が中間部材10の円筒状部6から露出している。そして、液容器4内の芳香液が揮発して発生した揮発気体は、閉塞されている連絡通路4100を流通して外部に流出することができず、開放している連絡通路4140を通って容器外に流出し、貯留室60に流入して貯えられる。
パッキン部材5は、外力が作用することにより弾性変形容易な弾性部材である。パッキン部材5は、リング状の円盤であり、液容器4の一端面であるフランジ部412と取付部61との間に設けられる。すなわち、パッキン部材5は、貯留室60の下端開口の周囲に形成される周縁部601とフランジ部412とによって挟まれ、軸方向の圧縮力を受ける。内管部410は、パッキン部材5の内周縁の内側を突き抜け、その先端開口部は貯留室60に位置する。
雄ねじ部401と雌ねじ部610とが螺合することにより、封止手段9を備えた液容器4が取付部61に装着される。パッキン部材5は、取付部61に押しつけられ、液容器4の一端面と周縁部601との間に挟まれて弾性変形する。そして、パッキン部材5は、液容器4と取付部61の両方に密着し、取付部61の外部と貯留室60との間を遮蔽するシール手段を構成する。すなわち、液容器4に汎用ボトルを採用しても、このシール手段によってシール性を確保できるので、貯留室60に流出した揮発気体が取付部61の外に漏れることを抑制できる。
芳香装置100は、シール手段が液容器4と取付部61との間に密着するように液容器4を支持する液容器支持手段を備える。この液容器支持手段は、雄ねじ部401と雌ねじ部610とを含んで構成される。雄ねじ部401と雌ねじ部610とが螺合することにより、液容器4は、シール手段が液容器4と取付部61との間に密着するように支持される。
円筒状部6は、下部に取付部61を有し、中ほどの筒内部に貯留室60が形成され、上部に弁装置7を有する。円筒状部6の上端開口部は、上側部材11の底壁に嵌め合いにより装着される。また、円筒状部6と上側部材11との嵌め合い部には、気密性を確保するため、パッキン等のシール部材を設けることが好ましい。また、両部材の嵌め合いによって、必要な気密性が確保できている場合には、シール部材を設けなくてもよい。
貯留室60を形成する壁には、ポンプ2から送られる空気が流れるチューブ20が接続されている。このチューブ20は、シリコンでできており、ポンプ2と貯留室60とを連通させている。貯留室60の上端開口の周囲に形成される周縁部602には、弁装置7の弁体70が接触する。弁体70は、貯留室60の上端開口よりも大きい外形を有し、状態開口を上方から完全に覆う。したがって、周縁部602は、閉弁時に弁体70が接触する弁座である。
弁体70は、上方に延びるシャフト71と一体であり、その下端部の外周にシール部材72を備えている。シール部材72は、弁体70の下端部の外周面に周設する弾性変形容易な弾性部材であり、例えばOリングを採用することができる。シャフト71の外周には、所定のばね定数を有するコイルスプリング73が設けられている。コイルスプリング73は、シャフト71と同軸に設けられている。コイルスプリング73は、自然長よりも縮んだ状態で、その下端部が弁体70の上面に接触し、上端部が上側部材11の底壁に接触するように設けられている。したがって、弁体70が周縁部602に接触した状態では、コイルスプリング73は、下方向に弁体70を押し、上方向に上側部材11の底壁を押す作用をする。
ポンプ2を運転すると、ポンプ2から貯留室60に空気が送られる。ポンプ2から貯留室60に流入する空気供給量が増加していくと、貯留室60の圧力が高くなる。弁体70を上方へ押す力が、コイルスプリング73によって弁体70を下方に押す力よりも大きくなったときに、コイルスプリング73が軸方向に縮んで弁体70が上方へ変位する。これにより、シール部材72による周縁部602とのシールが解除されて貯留室60の上部が開放される。そして、貯留室60の空気が上方へ移動し、芳香液の揮発気体がこの空気の移動とともに、貫通穴111の内周面とシャフト71との隙間や、上側部材11の底壁を貫通する放出孔を通じてハウジング1の外部に流出する。
このように、ポンプ2は、貯留室60の圧力を変化させることができる。そして、弁装置7は、貯留室60の圧力が作用して当該圧力に応じて弁体70が変位することによって貯留室60を開放し、貯留室60とハウジング1の外部とを連通させる弁手段をなす。
以下に、芳香装置100が奏する作用効果について述べる。芳香装置100は、ハウジング1と、ハウジング1内に設けられ芳香液を含む液容器4と、液容器4の一端側に設けられ揮発気体が排出する排出部と、を備える。さらに、芳香装置100は、ハウジング1内に設けられる部分であって、排出部を内包するように液容器4が装着される取付部61と、ハウジング1内に設けられ排出部から排出された気体が送られる貯留室60と、を備える。さらに、芳香装置100は、貯留室60に貯えられた気体をハウジング1外に放出可能な空気供給手段と、取付部61に装着された液容器4と取付部61との間に介在して取付部61の外部と貯留室60との間を遮蔽するシール手段と、を備える。排出部は、それぞれ、液容器4の内外を連通する複数の連絡通路を有する部分である。液容器4の内部の揮発気体は、複数の連絡通路の少なくとも一つを通じて排出可能である。芳香装置100は、複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路を塞ぐ封止手段9を備える。
この構成によれば、液容器4の内外を連通する複数の連絡通路のうち、一つの通路を残してすべての他の通路を塞ぐ封止手段9を備える。この封止手段9により、液容器4内の揮発気体は、複数の連絡通路のうち封止手段9で塞がれていない一つの通路を通じて貯留室60に流出する。さらに貯留室60に送られた揮発気体は、ポンプ2により送られる空気によって外部に放出されて、装置が置かれている室内に匂いを提供することができる。
また、液容器4内には、芳香液が溜まっており、芳香液の上方に気体が存在している。例えば、芳香液よりも上方に位置する気体は、下方の芳香液が揮発することにより押し出されて、封止手段9で塞がれていない一つの連絡通路4140を通じて外部に流出する。ここで、液容器4が大きく傾いた姿勢になったり転倒したりすると、芳香液の液面が連絡通路4140に到達するようになる。しかし、液容器4の外部と内部とを連通させる連絡通路が一つであるので、液容器4内の気体の行き場がなくなり、芳香液は開放されている連絡通路4140を通して外部に流出することができない。
すなわち、芳香装置100は、適正な姿勢で設置されている場合は、液容器4の内部から揮発気体を外部に放出させることができるが、不適切な姿勢になった場合には、芳香液を液容器4の外部に流出させない機能を有するのである。したがって、この特徴的な構成は、ドロッパー部を有する液容器4が取り付けられる芳香装置100について、傾いた状態、転倒等の不具合が生じたとしても芳香液の漏出を抑制できる。
また、封止手段9は、複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について内接するように挿入設置された棒状部材である。これによれば、汎用ボトルのドロッパー部分に形成された連絡通路に棒状部材を差し込んで当該通路を塞ぐことで、一つの連絡通路だけを連通状態に設定することができる。したがって、簡単な形状の部材によって封止手段を実現できるので、製品コスト面、部品管理面に優れた芳香装置100を提供できる。
また、封止手段9が上記の棒状部材であることにより、ユーザーによる液容器4の交換作業において、封止手段9の装着を容易に行うことができる。すなわち、市販のボトルに付け替えて匂いの種類を変更したい場合には、ユーザーが内管部410に棒状部材を差し込み、液容器4を取付部61に装着するだけで、簡単な作業によって確実に液漏れ防止機能を発揮する装置が得られる。
また、芳香装置100において、複数の連絡通路は、二つの連絡通路4100,4140である。封止手段9は、当該二つの連絡通路のうち一つの連絡通路4100について、液容器4の内外の連通を遮断する。これによれば、液容器4が有する二つの連絡通路のうちのいずれか一つを封止手段9で塞ぐことにより、液漏れ防止手段を構成できる。したがって、製品の組立工程において、またユーザーによる液容器4の付け替えにおいて、封止手段9の装着個数を誤ったり、装着し忘れたりすることを防止できるので、確実に液漏れ防止機能を発揮する装置を提供できる。
また、芳香装置100は、車室内に設置され、車室内で用いられる。車室内は、建物の室内と比較して狭い空間であり、また、平坦な場所が少なく、不安定な状態で設置されやすい。また、車室内は、移動する車両の内部空間であるため、急停車、コーナー走行等により、慣性力が働いて、芳香装置100が不安定な状態になり得る。芳香装置100によれば、このような状況で使用される場合でも、装置の転倒等に伴う液漏れを抑制できるため、車両設置に適した装置を提供することができる。
また、芳香装置100によれば、液容器4として、市販品、汎用品のボトルを用いることができる。このようなボトルは、ユーザーがボトルを傾けることにより、芳香液を滴下させることができるドロッパー部分を備えている。このような滴下機能を有するドロッパー部分は、容器の内外を連通する複数の連絡通路を備えるものが多い。連絡通路が一つしかない場合には、芳香液をスムーズに滴下できないが、複数の連絡通路がある場合には、容器内の気体は、一つの連絡通路から押し出されるため、芳香液を他の連絡通路を通じて滴下させることができるのである。したがって、芳香装置100によれば、予めボトルに装着されている排出キャップを取り替えることなく、そのまま取付部61に装着すればよい。
また、芳香装置100は、ハウジング1内に位置する取付部61に液容器4を装着することで、取付部61が揮発気体の排出部を内包し、さらに液容器4と取付部61との間に密着するシール手段によって、取付部61の外部と貯留室60との間を遮蔽できる。この装置によれば、特別な部品や特有の形状の液容器4を用いなくても、液容器4から発生した揮発気体を外部に漏れないように貯留室60に貯えることができる。また、この揮発気体を必要に応じて貯留室60の気体を外部に放出して周囲に芳香を提供することができる。また、上記従来技術のような特別な構成、形状を必要としない汎用の液容器4を、シール性を確保しつつ芳香装置100に内蔵することもできる。
また、芳香装置100によれば、液容器4として、市販品、汎用品のボトルを用いた場合でも、排出通路を形成するように予めボトルに装着されているキャップを取り替えることなく、そのまま取付部61に装着することができる。
また、液容器4を取付部61に装着するだけでシール性を確保しつつ、周囲に所定の芳香を放出する機能を発揮できる芳香装置100が得られる。したがって、ユーザーは、好みの芳香液を収納する液容器に付け替えるだけで、簡単に好みの芳香装置100を実現することができる。
また、芳香装置100によれば、弁装置7が貯留室60を開放しない状態、すなわち、芳香を外部に放出する必要がない状態では、シール手段と弁装置7とによって貯留室60の気密が確保できる。したがって、使用しないときの香りの漏れを防ぐとともに、液容器4の内部のアロマオイル等の芳香液が余分な空気と反応することによって、酸化が進み、劣化することを抑制できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の他の形態である封止手段109(液漏れ防止手段)に係る構成について図3及び図4を参照して説明する。図において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図3及び図4に示すように、第2実施形態の芳香装置100は、第1実施形態のパッキン部材5と液漏れ防止手段の両方の機能を併せ持つ封止手段109を備える。封止手段109は、外力が作用することにより弾性変形容易な弾性部材である。封止手段109は、エラストマー等の弾性材で形成されるリング状の円盤である。
封止手段109は、片面の中心から突出する栓部1092と、栓部1092を取り囲む円環状のフランジ部1090と、栓部1092の根元部とフランジ部1090とを橋渡しするように連結する橋絡部1091と、を有する形状である。栓部1092は、横断面が円形であり、縦断面がくさび状である。栓部1092は、その根元部の外径が連絡通路4100の内径に対して同等、また、若干大きくなるように形成され、先端部が連絡通路4100の内径よりも小さく形成される突起部である。橋絡部1091は、図4のように、平面視して矩形状を呈している。フランジ部1090は、その外径が排出キャップ41のフランジ部412の外径よりも大きくなるように形成されている。フランジ部1090は、図4のように、平面視すると、フランジ部412の全体をほぼ覆っている。栓部1092、フランジ部1090及び橋絡部1091は、同じ材料、または硬さの異なる材料で一体成形して制作することができる。
封止手段109は、栓部1092が内管部410の内側に嵌まり、フランジ部1090がフランジ部412の全周を覆う状態で、フランジ部412と取付部61の周縁部601との間に設けられる。封止手段109において、栓部1092を含む中央部とフランジ部1090の内周縁とは、橋絡部1091で連結される部分以外では連結されていない。これにより、当該中央部とフランジ部1090との間には開口部が形成されているので、連絡通路4140は貯留室60に連通している。したがって、封止手段109は、連絡通路4100を塞ぐが、もう一つの連絡通路4140を塞いでいない。このように封止手段109は、二つの連絡通路4100,4140のうち、連絡通路4100について栓部1092によって外部から蓋をして連絡通路4100を塞ぐ蓋部材である。
栓部1092で連絡通路4100を塞ぐように封止手段109を設置し、雄ねじ部401と雌ねじ部610とを螺合して締めてこんでいくと、フランジ部1090は、周縁部601とフランジ部412とで挟まれて軸方向の圧縮力を受ける。これにより、フランジ部1090が取付部61の外部と貯留室60との間を遮蔽するとともに、栓部1092が連絡通路4100を閉塞する。そして、液容器4内の芳香液が揮発して発生した揮発気体は、閉塞されている連絡通路4100を流通して外部に流出することができず、開放している連絡通路4140を通って容器外に流出し、貯留室60に流入して貯えられる。
第2実施形態によれば、封止手段109は、複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について、外部から蓋をするように設けられた蓋部材である。さらにこの蓋部材は、取付部61に装着された液容器4の一端面と取付部61との間に密着するように介在し、シール手段として機能する。
この構成によれば、汎用ボトルのドロッパー部分に形成された連絡通路に、蓋部材で外部から蓋をすることで、転倒時等の液漏れ防止機能を実施可能にするとともに、貯留室60からの揮発気体の漏れ防止機構を実現できる。これにより、部品点数の低減が図れ、製品コスト面、部品管理面に優れた芳香装置100を提供できる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の他の形態である封止手段209(液漏れ防止手段)に係る構成について図5を参照して説明する。図5において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第3実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図5に示すように、第3実施形態の芳香装置100は、弾性体2090から作用される弾性力を用いて、栓部材2091による連絡通路4100の閉塞を実施する。封止手段209は、連絡通路4100について外部から栓をする栓部材2091と、弾性変形することによる弾性力を提供して栓部材2091を液容器4側に押しつける弾性体2090とを有して構成される。
弾性体2090は、その一端が栓部材2091に結合されており、他端が固定されている。例えば他端は、円筒状部6に直接、または何らかの部材を介して間接的に固定される。弾性体2090は、軸方向に伸縮可能な部材である。弾性体2090は、栓部材2091が連絡通路4100に対して栓をしたときに、自然長よりも軸方向に短く縮んだ状態となるように上記他端が固定されている。また、液容器4を取付部61に装着していないときは、弾性体2090が下方に伸びた状態であるので、栓部材2091は、装着状態での内管部410の上端開口縁部よりも下方に位置する。このため、縮んだ状態の弾性体2090は、軸方向に伸びようとする力を栓部材2091に対して付勢する。液容器4を取付部61に装着したときに、この付勢力によって、内管部410の上端開口縁部には、栓部材2091が密着して、連絡通路4100が閉塞される。
また、栓部材2091は、内管部410の上端開口縁部に密着するために、エラストマー等の弾性材で形成されることが好ましい。弾性体2090には、軸方向に伸縮可能なコイルスプリングを用いることができる。
第3実施形態の芳香装置100によれば、汎用ボトルのドロッパー部分に形成された所定の連絡通路について、弾性力によって付勢される栓部材2091で栓をする。これにより、転倒等の不適切な姿勢になった場合でも、弾性力による付勢力を提供し続けるため、芳香液を液容器4の外部に流出させない機能を発揮することができる。
また、第3実施形態の芳香装置100によれば、ユーザーは、液容器4を取付部61に装着する作業を行うことにより、パッキン部材5による気体漏れ抑制を実施できると同時に、栓部材2091による連絡通路4100の閉塞を実施することができる。したがって、簡便な装着作業によって、揮発気体の漏れ抑制のためのシール性確保とともに、転倒時等の液漏れ防止機能を発揮できる装置を得ることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の他の形態である封止手段309(液漏れ防止手段)に係る構成について図6及び図7を参照して説明する。図において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第4実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図6及び図7に示すように、第4実施形態の芳香装置100は、転倒等の状態になると連絡通路4100を閉塞し、液漏れ防止機能を発揮する手段を備える。図6は、芳香装置100が適正な姿勢で設置されており、連絡通路4100が閉塞されていない状態を示している。図7は芳香装置100が傾いた姿勢となって連絡通路4100が閉塞された状態を示している。
封止手段309は、栓部材3091と、連絡通路4100に栓をする状態に栓部材3091を変位させること可能な駆動部材3092とを有して構成される。栓部材3091は、第3実施形態の栓部材2091と同様の形状、材質の部材である。栓部材3091は、ハウジング1が正しい姿勢で置かれている場合には、連絡通路4100を開放して、液容器4の内外の連通を禁止しない(図6参照)。栓部材3091は、ハウジング1が傾いたり転倒したりしている姿勢である場合には、連絡通路4100に外部から栓をする(図7参照)。
駆動部材3092は、弾性体3090が伸縮する弾性力によって、上下方向に変位するL字状の棒状の部材である。駆動部材3092は、L字状の一端が栓部材3091に固定されて一体であり、他端が下側部材12の底部に形成された貫通穴に内挿している。駆動部材3092は、一端と他端の間に位置する中間部分が弾性体3090に固定されて、当該中間部分に上下方向の弾性力が付勢するようになっている。弾性体3090には、軸方向に伸縮可能なコイルスプリングを用いることができる。
さらに、駆動部材3092は、一端から他端までのうちの所定の範囲が取付部361に形成された通路3610に存在するように設けられている。通路3610は、弾性体3090が設けられ、棒状の駆動部材3092の外周面を取り囲むパッキン部材3093が設けられている。パッキン部材3093は、駆動部材3092の外周面と通路3610の内壁面とに密着して、揮発気体が通路3610を通じて外部に漏れ出ないようにシールしている。駆動部材3092は、パッキン部材3093に対して上下方向に移動可能に設けられている。
図6に図示するように、下側部材12の底壁が平らな面200に置かれているときは、当該底壁が面200に接地し、駆動部材3092の他端は、当該底壁とともに面200に接触する。この状態では、駆動部材3092が上方に押し上げられることに伴って弾性体3090は縮み、栓部材3091は、内管部410の上端開口縁部よりも上方に位置する。このように芳香装置100が適切な姿勢である場合は、連絡通路4100は閉塞されていない。
図7に図示するように、駆動部材3092の他端が内挿されている貫通穴が面200から離れて、芳香装置100が所定の角度を越えて傾いたときは、駆動部材3092の他端が下側部材12の底壁から大きく突出する。この状態では、駆動部材3092は、弾性体3090が伸びようとする弾性力によって押し下げられる。この押し下げ力に伴って、栓部材3091は、押し下げられて内管部410の上端開口縁部に押しつけられる。このように芳香装置100が不適切な姿勢である場合は、連絡通路4100は閉塞されるようになる。
以上のように、封止手段309は、装置が不適切な姿勢である場合に、複数の連絡通路のうち一つの通路を除く他のすべての通路について、外部から栓をする栓部材3091と、栓をする状態に栓部材3091を変位させる駆動部材3092とを有して構成される。この構成によれば、芳香装置100が適切な姿勢である場合は、連絡通路が閉塞されていないため、液容器4内の揮発気体をどの連絡通路からでも放出できるとともに、所定の傾きよりも大きく傾いた場合には、液漏れ防止を実施可能になる。したがって、正常姿勢時に揮発気体の放出通路を大きくでき、かつ異常姿勢時には確実な液漏れ防止を実施できる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態において説明する図面では、液容器4の内外を連通する連絡通路は、二つであるが、液容器4の内外を連通する複数の連絡通路はこの個数に限定されるものではない。
上記実施形態において、液容器4を取付部61に装着するための構成は、雄ねじと雌ねじの螺合によるものであるが、シール手段がシール機能を発揮できる構成であれば、他の形態でもよい。例えば、液容器4を取付部61に対して押しつけ可能な構成として、液容器4を取付部61側に押しつける拘束部材や、取付部61に対して液容器4を軸方向に押しこむ動作により、液容器4が係合保持される構成を採用することができる。また、これら列挙する、液容器4を取付部61に装着するための構成は、シール手段が液容器4と取付部61との間に密着するように液容器4を支持する液容器支持手段を構成する。
上記実施形態のポンプ2は、貯留室60に空気を供給して貯留室60の圧力を変化させて、弁装置7による貯留室60の開放を促す装置であるが、本発明の空気供給手段はこれに限定されない。例えば、空気供給手段は、弁装置7を利用することなく、貯留室60に供給した空気の風量によって、貯留室60の揮発気体を直接押し出し、ハウジング1の外部に放出する装置であってもよい。
上記実施形態の芳香装置100は、他の機器と一体に設けられたり、他の機器に内蔵されたりするものであってもよい。例えば、芳香装置100は、イオン発生装置、照明装置と一体にすることができる。
上記の芳香装置100における、空気の流れ方向、弁装置7の弁体70の移動方向は、上記実施形態で説明するものに限定されない。
また、上記実施形態のポンプ2には、空気を供給する装置として、シロッコファン、軸流ファン、ターボファン等を備える送風機を用いることができる。
上記実施形態の排出キャップ41は、瓶形状部40の上端開口部に装着されているが、この形態に限定されない。例えば、排出キャップ41は、瓶形状部40と一体の部分であって、その上端開口部に一体に形成されて排出通路を構成する部分であってもよい。
1…ハウジング、 2…ポンプ(空気供給手段)
4…液容器、 5…パッキン部材(シール手段)
41…排出キャップ(排出部)、 60…貯留室
61,361…取付部、 9;109;209;309…封止手段
4100…第1の排出通路(複数の連絡通路)
4140…第2の排出通路(複数の連絡通路)

Claims (7)

  1. ハウジング(1)と、
    前記ハウジング内に設けられ、芳香成分を含む芳香液が予め貯えられた液容器(4)と、
    それぞれ、前記液容器の内外を連通する複数の連絡通路(4100,4140)を有して前記液容器の一端側に設けられる部分であって、前記芳香液が揮発した揮発気体が前記複数の連絡通路の少なくとも一つを通じて排出可能な排出部(41)と、
    前記ハウジング内に設けられる部分であって、前記排出部を内包するように前記液容器が装着される取付部(61;361)と、
    前記ハウジング内に設けられ、前記排出部から排出された前記揮発気体が送られる貯留室(60)と、
    前記ハウジング内に設けられ、前記貯留室に空気を供給する手段であって、前記貯留室に貯えられた前記揮発気体を前記ハウジングの外部に放出可能な空気供給手段(2)と、
    前記取付部に装着された前記液容器と前記取付部との間に密着するように介在して、前記取付部の外部と前記貯留室との間を遮蔽するシール手段(5;109)と、
    前記複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路を塞ぐ封止手段(9;109;209;309)と、
    を備えることを特徴とする芳香装置。
  2. 前記封止手段は、前記複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について内接するように設けられた棒状部材(9)であることを特徴とする請求項1に記載の芳香装置。
  3. 前記封止手段は、前記複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について、外部から蓋をするように設けられた蓋部材(109)であり、
    さらに前記蓋部材は、前記取付部に装着された前記液容器の一端面(412)と前記取付部との間に密着するように介在し、前記シール手段として機能することを特徴とする請求項1に記載の芳香装置。
  4. 前記封止手段(209)は、前記複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について、外部から栓をする栓部材(2091)と、弾性変形して、前記栓部材を前記液容器側に押しつける弾性体(2090)とを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の芳香装置。
  5. 前記封止手段(309)は、前記ハウジングが正しい姿勢で置かれている場合には、前記連絡通路を開放して、前記液容器の内外の前記連通を禁止せず、前記ハウジングが傾いたり転倒したりしている不適切な姿勢である場合には、前記複数の連絡通路のうち、一つの通路を除く他のすべての通路について、外部から栓をする栓部材(3091)と、前記栓をする状態に前記栓部材を変位させる駆動部材(3092)とを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の芳香装置。
  6. 前記複数の連絡通路は、二つの連絡通路であり、
    前記封止手段は、前記二つの連絡通路のうち一つの通路について、前記液容器の内外の連通を遮断することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の芳香装置。
  7. 車室内に設置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の芳香装置。
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