JP2015061385A - ステータ及びステータの製造方法 - Google Patents

ステータ及びステータの製造方法 Download PDF

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Mitsuhiko Matsushita
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Abstract

【課題】容易に形成すること。
【解決手段】ケース31は略有底円筒状に形成され、略円筒状の収容部41を有している。ケース31は、例えば磁性材料よりなる。ステータコア32は、収容部41の内側面42に固定されている。ステータコア32は、軸方向に積層された複数のコアブロック51〜56を有している。ケース31の収容部41は、コアブロック51〜56に応じた形状である。収容部41は、各コアブロック51〜56の外形形状にならうように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータ及びステータの製造方法に関する。
従来、ブラシレスモータのステータは、ケースと、ケースに収容されたステータコアと、ステータコアに巻装された巻線を有している。ステータコアは、例えばケースの円筒部に、例えば圧入固定、接着固定、焼き嵌め固定等の方法により固定される(例えば特許文献1参照)。
特開2007−181376号公報
ところで、上記のような固定方法では、ケースとステータコアの形成において、それぞれ高い加工精度が要求される。高い精度の周面を有するケースやステータコアでは、その成形工程が手間であり、製造コストや製造時間の増大を招いてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、形成が容易なステータ、ステータの製造方法、及びモータを提供することにある。
上記課題を解決するステータは、筒状の収容部を有するケースと、環状に形成され、径方向内側に突出する複数のティースのそれぞれに巻線が巻装され前記収容部に収容されたステータコアと、を備え、前記ステータコアは、円周に対して径方向内側に向う凹部を有し、それぞれの凹部が周方向において異なる位置に形成され、軸方向に積層された第1及び第2のコアブロックを含み、前記ケースの前記収容部は、前記第1及び前記第2のコアブロックそれぞれの前記凹部に対応して円周に対して径方向内側に向う凸部を有する。
この構成によれば、ケースの収容部の凸部は、収容したステータコアを構成する第1及び第2のコアブロックに形成された凹部に対応する。第1及び第2のコアブロックの凹部は、周方向において異なる位置に形成されている。したがって、凸部は、ステータコアを抜け止めする。この凸部は、収容部に収容する第1及び第2のコアブロックの凹部に応じて、収容部の外側から径方向内側に向ってその収容部を突出させて形成される。したがって、ケースの形成に精度の高い加工を必要とせず、ステータコアを収容したケースを有するステータが容易に形成される。
上記ステータにおいて、前記ステータコアは、前記第1のコアブロックと前記第2のコアブロックを交互に複数積層されて形成されてなることが好ましい。
この構成によれば、ケースの収容部の凸部が軸方向に複数形成され、それら複数の凸部によりステータコアが抜け止めされる。
上記ステータにおいて、前記第1及び第2のコアブロックは軸方向視多角形環状に形成され、前記第1のコアブロックの外周と、前記第2のコアブロックの外周は、互いに周方向にずれていることが好ましい。
この構成によれば、第1のコアブロックの外周と第2のコアブロックの外周に応じて、収容部の周方向に形成された複数の凸部により、ステータコアが周方向に周り止めされる。
上記ステータにおいて、前記ステータコアの軸方向端部には少なくとも前記第1のコアブロックまたは前記第2のコアブロックが配置されていることが好ましい。
この構成によれば、ステータの軸方向端部に配置された第1のコアブロックまたは第2のコアブロックの凹部に応じて形成された凸部によりステータコアが抜け止めされる。
上記ステータにおいて、前記第1及び前記第2のコアブロックは、周方向に配列された複数の分割コアを含むことが好ましい。
この構成によれば、複数の分割コアにより環状のコアブロックが容易に形成される。
上記課題を解決するステータの製造方法は、筒状の収容部を有するケースと、前記収容部に収容されたステータコアと、を備えたステータの製造方法であって、円周に対して径方向内側に向う凹部を有し、それぞれの凹部が周方向において異なる位置に形成され、軸方向に積層された第1及び第2のコアブロックを含む前記ステータコアを円筒状の収容部を有するワークに挿入し、前記収容部の径方向外側に配置したダイにより前記収容部を径方向内側に押圧し、前記第1及び前記第2のコアブロックそれぞれの前記凹部に対応して前記ワークの前記収容部を突出させ、円周に対して径方向内側に向う凸部を有する前記ケースを形成する。
この構成によれば、ケースの凸部は、収容部に収容する第1及び第2のコアブロックの凹部に応じて、収容部の外側から径方向内側に向ってその収容部を突出させて形成される。したがって、ケースの形成に精度の高い加工を必要とせず、ステータコアを収容したケースを有するステータが容易に形成される。
上記ステータの製造方法において、前記ステータコアの軸方向両端の前記コアブロックに対応して前記ダイにより前記収容部を径方向内側に押圧して前記凸部を有する前記ケースを形成することが好ましい。
この構成によれば、ステータコアの端部に配置されたコアブロックに応じてダイにて収容部を整形することで、短時間でステータを形成することが可能になる。
本発明のステータ及びステータの製造方法によれば、容易に形成することができる。
ステータの一部断面である。 図1の2−2線断面図である。 ステータコアの斜視図である。 (a),(b)は分割コアブロックの斜視図である。 (a),(b)はコアブロックの一部平面図である。 ステータの製造方法を示す概略図である。 別のステータコアの斜視図である。 (a),(b)はコアブロックの斜視図である。 別のステータコアの斜視図である。 別のステータコアの斜視図である。 (a),(b)は分割コアブロックの斜視図である。 別のステータコアの平面図である。 (a)(b)は別のコアブロックの平面図である。 (a)は別のステータコアの側断面図、(b)は別のステータコアの平面図である。
以下、一実施形態を説明する。
図2に示すように、モータ(ブラシレスモータ)のステータ21は、ケース31と、ケース31に収容されたステータコア32と、ステータコア32に巻装された巻線33を有している。ステータ21の内側にはロータ22(2点鎖線で示す)が配設されている。
図1に示すように、ケース31は例えば略有底円筒状に形成され、略円筒状の収容部41を有している。ケース31は、例えば磁性材料よりなる。ステータコア32は、収容部41の内側面42に固定されている。
ステータコア32は、軸方向(図1の上下方向)に積層された複数(本実施形態では6個)のコアブロック51〜56を有している。ケース31の収容部41は、コアブロック51〜56に応じた形状である。例えば、収容部41は、各コアブロック51〜56の外形形状にならうように形成されている。
図3に示すように、第1のコアブロックとしてのコアブロック51は、環状に形成されたヨーク部51aと、ヨーク部51aから径方向内側に延びる複数(本実施形態では9個)のティース部51bを備えている。コアブロック51は、軸方向視において多角形環状に形成されている。本実施形態において、コアブロック51は正9角形環状に形成されている。
なお、本実施形態のコアブロック51は、周方向に配列された複数(本実施形態では9個)の分割コア61により構成されている。各分割コア61は、互いに同じ形状である。分割コア61は、環状のヨーク部51aを周方向に分割した形状の分割ヨーク部61aと、分割ヨーク部61aの内側部から径方向内側に延びるティース部61b(51b)を有する。
図5(a)に示すように、分割コア61の外側面61cは、平坦面であり、ティース部61bにおける径方向中心線L1に対して直交する。従って、周方向に隣接する2つの分割コア61の外側面61cの端部は、多角形環状のコアブロック51の頂点部分を形成する。つまり、分割コア61は、多角形環状のコアブロック51を、辺毎に分割した形状である。そして、分割コア61の外側面61cは、ステータコア32の円周、つまり分割コア61の周方向両端部61d,61eを通り、ステータコア32の中心O1を中心とする円周CR1(2点鎖線にて示す)に対して、径方向内側に向う凹部(外周凹部)を構成する。
図3に示すように、コアブロック52は、環状に形成されたヨーク部52aと、ヨーク部52aから径方向内側に延びる複数(本実施形態では9個)のティース部52bを備えている。コアブロック52は、軸方向視において多角形環状に形成されている。本実施形態において、コアブロック52は正9角形環状に形成されている。
なお、本実施形態のコアブロック52は、コアブロック51と同様に、周方向に配列された複数(本実施形態では9個)の分割コア61により構成されている。各分割コア61は、互いに同じ形状である。分割コア62は、環状のヨーク部52aを周方向に分割した形状の分割ヨーク部62aと、分割ヨーク部62aの内側部から径方向内側に延びるティース部62bを有する。
図5(b)に示すように、分割コア62の外側面62cは、2つの平坦面62d,62eにより構成されている。2つの平坦面62d,62eは、ティース部62bにおける径方向中心線L1において交わっている。従って、各分割コア62は、多角形環状のコアブロック52の頂点部分を含むように分割された形状である。そして、分割コア62の外側面62c(平坦面62d,62e)は、ステータコア32の円周(2点鎖線にて示す)に対して、径方向内側に向う凹部(外周凹部)を構成する。
図3では詳細に示されていないが、コアブロック53,55は、コアブロック51と同じ形状である。コアブロック53,55は第1のコアブロックとしても機能する。そして、コアブロック54と第2のコアブロックとしてのコアブロック56は、コアブロック52と同じ形状である。したがって、ステータコア32は、軸方向にコアブロック51とコアブロック52を交互に積層した形状である。なお、コアブロック52,54は第2のコアブロックとしても機能する。
なお、図5(a)に示すように、分割コア61の外側面61cは、平坦面であり、ティース部61bにおける径方向中心線L1に対して直交する。そして、図5(b)に示すように、コアブロック52を構成する分割コア62の外側面62c(平坦面62d,62e)は、隣接する分割コア62(分割コア62x,62y)のティース部62bにより形成されるスリット62wの中心とステータコア32の中心O1とを通る直線(スリット62wにおける径方向中心線)に対して直交する。したがって、コアブロック51の外形形状とコアブロック52の外形形状は、ステータコア32の周方向において、互いにティース部61b,62bのピッチの1/2ずれている。そして、コアブロック51,53,55は互いに同じ形状であり、コアブロック52,54,56は互いに同じ形状である。つまり、ステータコア32は、周方向において外形形状が互いに1/2ピッチずれた2種類のコアブロックを軸方向に交互に積層して形成されている。
図1に示すように、上記のように形成されたステータコア32を収容するケース31は、ステータコア32のコアブロック51〜56に形成された外周凹部に対応して、円周から径方向内側に向う凸部43(内周凸部)を有している。この凸部43は、軸方向に積層されたコアブロックと、軸方向において係合する。例えば、図1において、コアブロック56に応じて形成された凸部43は、軸方向においてコアブロック55と係合する。また、図2において、コアブロック51に応じて形成された凸部43は、周方向においてコアブロック51と係合する。
図4(a)に示すように、分割コア61は、積層された複数(図4(a)では4枚)のコアシート71により形成されている。各コアシート71は、嵌合部71aにより互いに固定(一体化)されている。嵌合部71aは、例えば各コアシート71の一方の面(例えば上面)に形成された凸部と、コアシート71の他方の面(例えば下面)に形成された凹部である。軸方向に隣接する2枚のコアシート71の対向面における凸部と凸部を互いに嵌合することにより、複数のコアシート71が互いに固定される。
図4(b)に示すように、分割コア62は、積層された複数(図4(b)では4枚)のコアシート72により形成されている。コアシート72は、図4(a)に示すコアシート71と同様に、嵌合部72aにより互いに固定(一体化)されている。
次に、ステータ21の製造方法を説明する。
図6は、ステータ21を製造するプレス装置の要部概略を示す。
プレス装置は、例えば2つのダイ81,82を有している。
プレス装置には、ステータコア32を収容するワーク91がセットされる。ワーク91は、図1に示す形状のケース31を作成するためのものである。このワーク91は、例えば絞り加工により、円筒状の収容部92を有する有底筒状に形成されている。収容部92の内径は、例えば収容部92に対してステータコア32を遊挿可能に設定されている。なお、収容部92の内径は、その収容部92に対するステータコア32の収容時における異物の発生、例えばステータコア32によりワーク91(収容部92)から削り取った異物が無ければよく、適宜変更が可能である。
プレス装置は、ワーク91を支持するワーク支持部(図示略)を有している。また、プレス装置は、環状のステータコア32を支持するコア支持部(図示略)を有している。プレス装置は、支持部にて支持したワーク91及びステータコア32を、それらの中心軸L91にて回転する。
ダイ81,82は、ワーク91の中心軸L91に対して、例えば対向位置(180度位置)に配置されている。ダイ81,82は例えば円盤状に形成され、それらの厚さは、ダイ81,82は、例えば、ステータ21の各コアブロック51〜56の厚さに応じて設定される。ダイ81,82は、ワーク91の中心軸L91と平行な支持軸(図示略)により回転可能に支持されている。また、ダイ81,82は、収容部92の外周面から離間して配設ざれ、その収容部92の径方向に移動可能に支持されている。
プレス装置は、ダイ81,82によってワーク91の収容部92をコアブロック51の外側面51cに向って押圧し、ワーク91を回転する。図3に示すように、コアブロック51は、軸方向視正多角形状に形成されている。プレス装置は、ダイ81,82によってワーク91の収容部92を、コアブロック51の外側面51cに押圧する。そして、ワーク91及びステータコア32を中心軸L91の周りに回転(図6では水平回転)させる。これにより、ワーク91の収容部92を、コアブロック51の外側面51cに応じた多角形環状に整形する。
次いで、ダイ81,82をコアブロック52の外側面52cと対向するように移動する。そして、コアブロック51と同様に、ダイ81,82によって収容部92をコアブロック52の外側面52cに向って押圧し、ワーク91を回転する。これにより、ワーク91の収容部92を、コアブロック52の外側面52cに応じた多角形環状に整形する。
同様に、ダイ81,82をコアブロック53〜56に応じた位置に移動させる。そして、ダイ81,82により収容部92を各コアブロック53〜56の外側面53c〜56cに向って押圧し、収容部92を各コアブロック53〜56の外側面53c〜56cに応じた多角形環状に整形する。
このように、ワーク91の収容部92を、各コアブロック51〜56の外側面51c〜56cに応じて整形する。これにより、各コアブロック51〜56、つまりステータコア32に応じた凹凸状の収容部41(図2参照)を有するケース31が形成される。なお、図6は、コアブロック51〜56に応じてワーク91の収容部92を押圧することを示すものであり、ダイ81,82の大きさや形状は図1に示すケース31の形状に対応していない。
次に、上記のステータ21における作用を説明する。
図3に示すように、ステータコア32は、複数のコアブロック51〜56を軸方向に積層して形成される。各コアブロック51〜56の外周は、軸方向視多角形状であり、周方向に1/2ピッチずれた形状である。そして、ケース31の収容部41は、ステータコア32の外側面に沿うように形成されている。
したがって、図1に示すように、ケース31に含まれる収容部41の内側面42は、軸方向において、ステータコア32を構成するコアブロック51〜56の外側面51c〜56cに応じた凹凸状となる。このような収容部41は、コアブロック51〜56と軸方向に係合する。したがって、ケース31に対してステータコア32が抜け止めされる。
また、図2に示すように、ケース31に含まれる収容部41は、ステータコア32を構成するコアブロック51〜56の外側面に応じた多角形環状となる。このような収容部41は、コアブロック51〜56と周方向に係合する。また、外側面51c〜56cが多角形状に形成されたコアブロック51〜56の各頂点部分が、ケース31に形成された凸部と周方向において係合する。したがって、ケース31に対するステータコア32の相対的な回転が防止される。
そして、図3に示すように、コアブロック53の外側面53cにおける頂点部分は、隣接するコアブロック52の外側面52c(外周凹部)から径方向外側に三角形状に突出する。一方、コアブロック52の外側面52cにおける頂点部分は、隣接するコアブロック53の外側面53c(外周凹部)から径方向外側に三角形状に突出する。つまり、各コアブロック51〜56の外側面51c〜56cにおける頂点部分は、隣接するコアブロックの外側面(外周凹部)から径方向外側に三角形状に突出する。
ケース31の収容部41は、このように突出する頂点部分に応じて、周方向及び軸方向に配列された複数の三角形状の面を有する。これにより、収容部41には、トラス効果が生じる。このため、同じ板厚である円筒状のケースと比べ、本実施形態のケース31は径方向の強度が高く、モータの駆動時におけるステータの振動が抑制される。また、円筒状のケースと同等の強度が得られるケース31は、円筒状のケースと比べ板厚を薄くして軽量化を図ることが可能となる。
上記の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)外周凹部を有するステータコア32を円筒状の収容部41を有するワーク91に収容し、その収容部41をプレス加工してステータコア32の外側面に沿うように整形し、ステータコア32を収容したケース31を形成した。したがって、ステータコア32やワーク91及びケースの形成において、高い精度の加工を必要としない。このため、従来に比べ、モータ(ステータ)の加工コストを低減することができる。
(2)軸方向視多角形状のコアブロック51〜56を軸方向に積層したステータコア32に対して、ケース31の収容部41は、ステータコア32の外側面に沿うように形成されている。したがって、ケース31に含まれる収容部41の内側面42は、ステータコア32を構成するコアブロック51〜56の外側面に応じた多角形状となる。このような収容部41は、コアブロック51〜56と周方向に係合する。また、外側面51c〜56cが多角形状に形成されたコアブロック51〜56の各頂点部分が、ケース31に形成された凸部と周方向において係合する。したがって、ケース31に対するステータコア32の相対的な回転を防止することができる。
(3)軸方向視多角形環状であり、多角形が周方向に1/2ピッチずれた外側面51c〜56cのコアブロック51〜56を軸方向に積層してステータコア32を構成する。そして、ケース31の収容部41は、ステータコア32の外側面に沿うように形成されている。したがって、ケース31に含まれる収容部41の内側面42は、軸方向において、ステータコア32を構成するコアブロック51〜56の外側面に応じた凹凸状となる。このような収容部41は、コアブロック51〜56と軸方向に係合する。また、外側面51c〜56cが多角形状に形成されたコアブロック51〜56の各頂点部分が、ケース31に形成された凸部と周方向において係合する。したがって、ケース31に対するステータコア32の抜脱を防止することができる。
(4)軸方向視多角形環状であり、多角形が周方向に1/2ピッチずれた外側面51c〜56cのコアブロック51〜56を軸方向に積層してステータコア32を構成する。そして、このステータコア32を収容するケース31の収容部41を、ステータコア32を構成するコアブロック51〜56の外側面51c〜56cにならうように形成した。これにより、収容部41には、トラス効果が生じる。このため、同じ板厚である円筒状のケースと比べ、本実施形態のケース31は径方向の強度が高く、駆動時におけるステータの振動を抑制することができる。また、円筒状のケースと同等の強度が得られるようにれば、円筒状のケースと比べ板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、各コアブロック51〜56の外形形状を軸方向視多角形状(9角形状)に形成したが、外形形状を適宜変更してもよい。
例えば、図7に示すステータコア100は、複数のコアブロック101〜106を有し、これらのコアブロック101〜106は、軸方向に積層されている。コアブロック101は軸方向視12角形環状に形成されている。このコアブロック101は、周方向に配列された9個の分割コア111により構成されている。各分割コア111は、互いに同じ形状である。
同様に、コアブロック102は、軸方向視12角形環状に形成されている。このコアブロック102は、周方向に配列された9個の分割コア112により構成されている。各分割コア112は、互いに同じ形状である。
図8(a)に示すように、分割コア111は複数(図8(a)では4枚)のコアシート121を積層して形成される。図8(b)に示すように、分割コア112は、複数(図8(b)では4枚)のコアシート122を積層して形成される。
図7に示すように、コアブロック103,105は、コアブロック101と同じ形状に形成されている。コアブロック104,106は、コアブロック102と同じ形状に形成されている。そして、コアブロック101,103,105の外形形状と、コアブロック102,104,106の外形形状は、1/2ピッチずれている。これらのコアブロック101〜106を軸方向に積層することにより、ステータコア100が構成される。したがって、ステータコア100の外側面は、軸方向において凹凸状となる。このため、このステータコア100を収容するケースの収容部をステータコア100の外側面に応じて凹凸状に形成することで、ケースに対するステータコア100の抜出を防止することができる。
また、ステータコア100の外側面は、周方向において、円周に対して凹状となる外周凹部を有する。したがって、このステータコア100を収容するケースの収容部をステータコア100の外側面に応じた形状に形成することで、ケースに対するステータコア100の相対的な回転を防止することができる。
また、図9に示すように、ステータコア130は、複数のコアブロック131〜135を有し、これらのコアブロック131〜135は、軸方向に積層されている。コアブロック131は軸方向視12角環形に形成されている。このコアブロック131は、周方向に配列された9個の分割コア141により構成されている。各分割コア141は、互いに同じ形状である。また、分割コア141は、図8(a)に示す分割コア111と同じ形状である。
コアブロック132は、軸方向視円環状に形成されている。このコアブロック132は、周方向に配列された9個の分割コア142により構成されている。各分割コア142は、互いに同じ形状である。
コアブロック133は、コアブロック131と同様に、軸方向視12角形環状に形成されている。このコアブロック133は、周方向に配列された9個の分割コア143により構成されている。各分割コア143は、互いに同じ形状である。また、分割コア143は、図8(b)に示す分割コア112と同じ形状である。
コアブロック134は、コアブロック132と同じ形状に形成されている。そして、コアブロック135は、コアブロック131と同じ形状に形成されている。そして、コアブロック131,135の外形形状と、コアブロック133の外形形状は、1/2ピッチずれている。
コアブロック131,133,135は多角形環状に形成されている。したがって、これらのコアブロック131,133,135は、円周に対する凹部(外周凹部)を有している。これに対し、コアブロック132,134は円環状に形成されているため、コアブロック132,134は凹部(外周凹部)を有していない。このように、外周凹部を有するコアブロック131,133,135と、外周凹部を有していないコアブロック132,134を交互に積層してなるステータコア130は、外側面が軸方向において凹凸状となる。したがって、このステータコア130の外側面に応じて、ステータコア130を収容するケースの収容部を凹凸状に形成することで、ケースに対するステータコア130の抜出を防止することができる。そして、このステータコア130は、多角形環状のコアブロック131,133,135を含むことで、図7に示すステータコア100と同様に、ケースに対するステータコア130の相対的な回転を防止することができる。
また、図10に示すように、ステータコア150は、複数のコアブロック151〜156を有し、これらのコアブロック151〜156は、軸方向に積層されている。コアブロック151は、周方向に配列された9個の分割コア161により構成されている。9個の分割コア161は、同一形状である。同様に、コアブロック152は、周方向に配列された9個の分割コア162により構成されている。9個の分割コア162は、同一形状である。
図10に示すように、コアブロック153,155はコアブロック151と同じ形状である。コアブロック154,156はコアブロック152と同じ形状である。
図11(a)に示すように、分割コア161の外側面161aは、平坦面161bと円弧面161c,161dとから構成されている。分割コア161は、例えば複数のコアシート171を積層して形成される。平坦面161bは、円周に対して径方向内側に凹となる外周凹部を形成する。
図11(b)に示すように、分割コア162の外側面162aは、円弧面162bと平坦面162c,162dとから構成されている。分割コア162は、例えば複数のコアシート171を積層して形成される。平坦面162c,162dは、円周に対して径方向内側に凹となる外周凹部を形成する。
図12に示すように、分割コア161の平坦面161bと、分割コア162の平坦面162c,162dは、周方向においてずれている。したがって、これらの分割コア161,162を含むコアブロック151〜156を軸方向に積層して形成されるステータコア150の外側面は、平坦面161bと円弧面162bが軸方向に交互に並び、円弧面161c,161dと平坦面162c,162dが軸方向に交互に並ぶ。つまり、軸方向に積層された複数のコアブロック151〜156は、周方向の位置が異なる外周凹部を有している。したがって、このステータコア150を収容するケースの収容部をステータコア150の外側面に応じて凹凸状に形成することで、ケースに対するステータコア150の抜出を防止することができる。また、このステータコア150を収容するケースの収容部をステータコア150の外側面に応じた形状に形成することで、ケースに対するステータコア150の相対的な回転を防止することができる。
なお、上記各形態では、同一形状の分割コアを周方向に複数配列してコアブロックを形成したが、異なる形状の分割コアを用いてコアブロックを形成するようにしてもよい。
例えば、図13(a)に示すように、外側面の一部に平坦面161bを有する5個の分割コア161と、円弧状の外側面を有する4個の分割コア142を周方向に配列してコアブロック181を形成する。そして、複数のコアブロック181を周方向に1ピッチずらして積層してステータコアを構成してもよい。
また、図13(b)に示すように、3個の分割コア161と6個の分割コア142を周方向に配列してコアブロック182を形成する。そして、複数のコアブロック182を周方向に1ピッチずらして積層してステータコアを構成してもよい。
なお、図示しないが、4個の分割コア161と5個の分割コア142を用いてコアブロックを形成してもよい。また、6個の分割コア161と3個の分割コア142を用いてコアブロックを形成してもよい。また、図13(a)に示すコアブロック181、図13(b)に示すコアブロック182、分割コア142,161の数が異なるコアブロックを軸方向に積層してステータコアを構成してもよい。
なお、分割コアに含まれる平坦面の大きさや数は、適宜変更可能である。例えば、図4(a)に示す分割コア61と、図13(a)に示す分割コア142を用いてコアブロックを形成してもよい。また、図4(a)に示す分割コア61と、図13(a)に示す分割コア142,161を用いてコアブロックを形成してもよい。
・図9に示すステータコア130は、軸方向端部に同一形状のコアブロック131,135が配置されている。この例において、コアブロック133をステータコアの端部に配置してもよい。また、上記各形態において、同一形状のコアブロックをステータコアの軸方向端部に配置してもよい。例えば、図3に示すコアブロック51〜55によりステータコアを構成してもよい。
・上記各形態では、複数の分割コアを環状に配列したコアブロックを軸方向に積層してステータコアを形成したが、分割されていない環状のコアブロックを積層してステータコアを形成してもよい。
例えば、図14(a)に示すように、ステータコア190は、複数のコアブロック191〜196を有し、これらのコアブロック191〜196は軸方向(図14(a)の上下方向)に積層されている。図14(b)に示すように、コアブロック191〜196は環状に形成されている。第1のコアブロックとしてのコアブロック191の外側面191aは、周方向の一部に形成された平坦面191bを有している。コアブロック192〜195は同一形状であり、外側面は軸方向視円状に形成されている。第2のコアブロックとしてのコアブロック196の外側面196aは、コアブロック191と同様に、周方向の一部に形成された平坦面196bを有している。そして、コアブロック191の平坦面191bとコアブロック196の平坦面196bとが互いに対向する180度位置となるように、コアブロック191〜196が積層される。
図14(a)に示すように、平坦面191bが形成されたコアブロック191は軸方向一端(図14(a)において上端)に配置され、平坦面196bが形成されたコアブロック196は軸方向他端(図14(a)において下端)に配置されている。これらのコアブロック191,196に応じて、ステータコア190を収容するケースを押圧形成する。このように、ステータコア190の軸方向両端でケースをかしめることで、ステータコア190の脱落を防止することができる。また、上下両端においてケース(ワーク)を加工すればよく、短時間でステータを形成することが可能になる。なお、ステータコアの両端における加工は、上記図1等に示すステータコア32において実施するようにしてもよい。
・ステータの極数(スロット数)を適宜変更してもよい。例えば、12スロットのステータのように、スロット数を偶数としてもよい。
・図4(a)及び図4(b)に示すように、分割コア61,62を構成するコアシート71,72の枚数を同数としたが、積層するコアシートの数を異なるものとしてもよい。同様に、図8(a)に示す分割コア111を構成するコアシート121の数と、図8(b)に示す分割コア112を構成するコアシート122、図11(a)に示す分割コア161を構成するコアシート171の数と図8(b)に示す分割コア162を構成するコアシート172の数を異なるものとしてもよい。
・コアブロックの数を適宜変更してもよい。例えば2つのコアブロックを有するステータコアとしてもよい。
・上記各形態のコアブロックを適宜組み合わせてステータコアを構成してもよい。例えば、図3に示すコアブロック51,53,55と図7に示すコアブロック102,104,106、コアブロック51,53,55とコアブロック101,103,105、コアブロック52,54,56とコアブロック102,104,106を積層してステータコアを形成してもよい。なお、図9に示すステータコア130と同様に、外形形状が異なる3種類のコアブロックを積層してステータコアを形成してもよい。
21…ステータ、31…ケース、32…ステータコア、33…巻線、41…収容部、43…凸部、51〜56…コアブロック、61,62…分割コア、81,82…ダイ、91…ワーク、92…収容部。

Claims (7)

  1. 筒状の収容部を有するケースと、
    環状に形成され、径方向内側に突出する複数のティースのそれぞれに巻線が巻装され前記収容部に収容されたステータコアと、
    を備えたステータであって、
    前記ステータコアは、円周に対して径方向内側に向う凹部を有し、それぞれの凹部が周方向において異なる位置に形成され、軸方向に積層された第1及び第2のコアブロックを含み、
    前記ケースの前記収容部は、前記第1及び前記第2のコアブロックそれぞれの前記凹部に対応して円周に対して径方向内側に向う凸部を有すること、
    を特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載のステータにおいて、
    前記ステータコアは、前記第1のコアブロックと前記第2のコアブロックを交互に複数積層されて形成されてなること、を特徴とするステータ。
  3. 請求項1または2に記載のステータにおいて、
    前記第1及び第2のコアブロックは軸方向視多角形環状に形成され、前記第1のコアブロックの外周と、前記第2のコアブロックの外周は、互いに周方向にずれていること、を特徴とするステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のステータにおいて、
    前記ステータコアの軸方向端部には少なくとも前記第1のコアブロックまたは前記第2のコアブロックが配置されていること、を特徴とするステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のステータにおいて、
    前記第1及び前記第2のコアブロックは、周方向に配列された複数の分割コアを含むこと、を特徴とするステータ。
  6. 筒状の収容部を有するケースと、前記収容部に収容されたステータコアと、を備えたステータの製造方法であって、
    円周に対して径方向内側に向う凹部を有し、それぞれの凹部が周方向において異なる位置に形成され、軸方向に積層された第1及び第2のコアブロックを含む前記ステータコアを円筒状の収容部を有するワークに挿入し、
    前記収容部の径方向外側に配置したダイにより前記収容部を径方向内側に押圧し、前記第1及び前記第2のコアブロックそれぞれの前記凹部に対応して前記ワークの前記収容部を突出させ、円周に対して径方向内側に向う凸部を有する前記ケースを形成すること、
    を特徴とするステータの製造方法。
  7. 請求項6に記載のステータの製造方法において、
    前記ステータコアの軸方向両端のコアブロックに対応して前記ダイにより前記収容部を径方向内側に押圧して前記凸部を有する前記ケースを形成すること、
    を特徴とするステータの製造方法。
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