JP2015061000A - 電波吸収体 - Google Patents

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利英 高橋
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朋子 江口
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Abstract

【課題】温度変化に伴う電波吸収特性の変化が抑制された電波吸収体を提供する。
【解決手段】実施形態の電波吸収体は、Fe,Co,Niからなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素を含み、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下の複数の金属粒子と、金属粒子を結合し、金属粒子よりも高抵抗の結合層と、を備える。そして、電波吸収体中の金属粒子の体積充填率が10%以上50%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電波吸収体に関する。
磁性材料を用いた磁気損失型の電波吸収体は、一般に誘電損失型や導電損失型の電波吸収体と比較して広帯域の電波吸収特性を備える。もっとも、8〜18GHzという帯域(X帯、Ku帯)において、特性の優れた磁気損失型の電波吸収体は、必ずしも実現していない。
また、広い温度範囲で使用される電波吸収体には、温度変化に伴う電波吸収特性の変化を抑制することが望まれる。
特開2001−358493号公報
本発明が解決しようとする課題は、温度変化に伴う電波吸収特性の変化が抑制された電波吸収体を提供することにある。
実施形態の電波吸収体は、Fe,Co,Niからなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素を含み、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下の複数の金属粒子と、金属粒子を結合し、金属粒子よりも高抵抗の結合層と、を備える。そして、電波吸収体中の金属粒子の体積充填率が10%以上50%以下である。
実施形態の電波吸収体の模式断面図である。 実施形態の電波吸収体の電波吸収特性を示す図である。 実施形態の作用を説明する図である。 電波吸収体の誘電率の温度依存性を示す図である。 FeNi合金の線膨張係数を示す図である。 FeCoNi合金の三角ダイアグラムである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
実施形態の電波吸収体は、Fe,Co,Niからなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素を含み、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下の複数の金属粒子と、金属粒子を結合し、金属粒子よりも高抵抗の結合層と、を備える。そして、電波吸収体中の金属粒子の体積充填率が10%以上50%以下である。
実施形態の電波吸収体は、上記構成を備えることにより、誘電率の温度依存性が抑制され、電波吸収特性の温度依存性が抑制される。
図1は、実施形態の電波吸収体の模式断面図である。実施形態の金属粒子はコア−シェル型粒子である。図1(a)、図1(b)はそれぞれコア−シェル型粒子のシェル層の形態が異なる電波吸収体を示している。
電波吸収体100は、複数のコア−シェル型粒子1と、コア―シェル型粒子1を結合する結合層30を備える。結合層30は、コア―シェル型粒子1よりも高抵抗であり、例えば、樹脂で形成される。
コア―シェル型粒子1は、コア部10と、コア部10の少なくとも一部を被覆するシェル層20を備える。コア部10は、Fe(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッケル)からなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素を含む。また、Mg(マグネシウム),Al(アルミニウム),Si(シリコン),Ca(カルシウム),Zr(ジルコニウム),Ti(チタン),Hf(ハフニウム),Zn(亜鉛),Mn(マンガン),希土類元素、Ba(バリウム)およびSr(ストロンチウム)からなる第2の群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素とを含む。
シェル層20は、酸化物層21と炭素含有材料層22とで形成される。酸化物層21は、コア部10に含まれる少なくとも1種類の第2の群の金属元素を含む。図1(a)の場合、
コア部10を覆うように酸化物層21が設けられ、酸化物層21を覆うように炭素含有材料層22が設けられている。また、図1(b)の場合、コア部10を覆うシェル層20が酸化物層21と炭素含有材料層22の混合層となっている。
コア−シェル型粒子1の形態はこれらに限定されず、さまざまな形態をとり得る。また、上記炭素含有材料層22は、コア部10同士が接触しないよう酸化物層20が形成されている場合は、その一部を省略することも可能である。
また、コア−シェル型粒子1は、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下である。この線膨張係数の範囲が、少なくとも25℃(室温相当)で充足されることが望ましい。線膨張係数は、8×10−6/K以下であることが望ましく、6×10−6/K以下であることがより望ましい。
コア−シェル型粒子1の線膨張係数が上記範囲を上回ると、誘電率の温度依存性が大きくなりすぎ、電波吸収特性の温度依存性が大きくなりすぎるおそれがある。また、上記範囲を下回るコア−シェル型粒子1を実現することは困難である。
なお、本明細書中、コア−シェル型粒子1の線膨張係数は、コア−シェル型粒子1のコア部の金属の線膨張係数で代表させるものとする、金属の線膨張係数は、JISZ2285「金属材料の線膨張係数の測定方法」に準じ、熱機械分析装置及び光走査式測定装置を用いて測定する。例えば、独国リンザイス社製レーザディライトメータを用いることで、長さ10mm、直径5mmの円柱型の試験片の25℃±100℃の温度範囲における線膨張係数を得ることが出来る。
コア―シェル型粒子1は、コア部10に含まれる磁性金属元素により強磁性を備える。コア部10は、例えば、FeNi合金、FeNiCo合金である。コア部10は、例えば、インバー合金、42アロイ、コバール合金である。
なお、電波吸収体100には、コア―シェル型粒子1の他に、酸化物粒子25を含有する場合がある。この酸化物粒子25は、例えば、コア−シェル型粒子1の酸化物層21が剥離してできたものである。酸化物粒子25は、コア部10および酸化物層21と共通の第2の群に属する元素を含む。
また、酸化物粒子25の方が酸化物層21より第1の群の磁性金属に対する第2の群の金属元素の割合が高いことが好ましい。いいかえれば、酸化物粒子25中の第1の群に属する元素に対する第2の群に属する元素の原子数比が、酸化物層21中の第1の群に属する元素に対する第2の群に属する元素の原子数比よりも大きいことが望ましい。なぜならば、金属粒子の耐酸化性がより向上するからである。
コア−シェル型粒子1から酸化物層21が剥離しなかった場合には、電波吸収体100に酸化物粒子25は含まれない場合がある。酸化物粒子25が存在する場合には、電波吸収体100の熱的安定性が向上する。
そして、電波吸収体中のコア−シェル型粒子1の体積充填率が10%以上50%以下である。体積充填率は、15%以上30%以下であることがより望ましい。
上記範囲を上回ると、金属的な性質が現れることで反射率が高くなり電波吸収特性が劣化する。また、電波吸収特性の温度依存性が大きくなる。また、上記範囲を下回ると、飽和磁化が低下し、それにより磁気特性に由来する電波吸収特性が低下するおそれがある。また、実用的な電波吸収特性を実現するに必要な厚さが厚くなりすぎるおそれがある。
コア−シェル型粒子(金属粒子)1の体積充填率は、例えば、TEM(Transmission Electron Microscope)写真を画像処理し、個々の金属粒子の断面積とそれ以外の構成部面積の比率を求めて算出することが可能である。なお、コア−シェル型粒子(金属粒子)1の場合、シェル層20は金属粒子の体積に含めず、コア部10のみを金属粒子の体積として扱うものとする。
図2は、実施形態の電波吸収体の電波吸収特性を示す図である。横軸が電波の周波数、縦軸がリターンロスを示す。実施形態の電波吸収体は、8〜18GHzという帯域(X帯、Ku帯)において、良好な電波吸収特性を示す。金属粒子の体積充填率を20〜30%、試料厚さを1〜2mmの間で変化させることで、電波吸収帯域を変化させることが可能となる。
図3は、実施形態の作用を説明する図である。図3(a)は金属粒子の体積充填率および温度と、金属粒子間の距離の関係の説明図である。図3(b)は、金属粒子間の距離と誘電率との関係を示す図である。
図3(a)に示すように、低温時と高温時では、金属粒子が熱収縮または熱膨張することにより、金属粒子間の距離が変化する。金属粒子間の距離の変化量については、金属粒子の体積充填率が低い場合でも、高い場合でも同じである。しかし、金属粒子間の距離の絶対値は、金属粒子の体積充填率が低い場合が大きく、高い場合が小さい。
図3(b)に示すように、電波吸収体の誘電率は、金属粒子間の距離の絶対値が小さくなるほど高くなる。そして、電波吸収体の誘電率は、金属粒子間の距離の絶対値が小さくなるほど急峻に変化する。したがって、電波吸収体の誘電率の変化量(図中太黒矢印)は、金属粒子の体積充填率が高い場合の方が、低い場合に比べて大きくなる。
図4は、電波吸収体の誘電率の温度依存性を示す図である。金属粒子と樹脂の結合層からなる電波吸収体において、高体積充填率(28体積%)の場合、低体積充填率(22体積%)の場合を示す。また、比較のため、セラミックス誘電体の場合の評価結果も示す。高体積充填率(28体積%)の場合、低体積充填率(22体積%)の場合と比較して、温度依存性が大きいことがわかる。
電波吸収体の電波吸収特性は、電波吸収体の透磁率や誘電率によって定まる。したがって、電波吸収体の誘電率が変化すると電波吸収特性が変動する。電波吸収特性の変化を抑制するため、電波吸収体の誘電率の温度変化を抑制することが必要となる。
誘電率の温度による変化は、25℃(室温相当)±50℃、より望ましくは、25℃(室温相当)±100℃の温度範囲で、±10%の範囲に収まることが望ましい。このために、実施形態の電波吸収体では、上述のように体積充填率を50%以下、金属粒子の線膨張係数を10×10−6/K以下とする。誘電率の温度変化を抑制する観点から、金属粒子の線膨張係数は8×10−6/K以下であることが望ましく、6×10−6/K以下であることがより望ましい。
図5は、FeNi合金の線膨張係数を示す図である。例えば、Ni/(Fe+Ni)が、30質量%以上50質量%以下であれば25℃(室温相当)の線膨張係数(図中太線)が、1×10−6/K以上10×10−6/K以下となることが分かる。36質量%の場合がインバー合金であり、42質量%の場合が42アロイである。Ni/(Fe+Ni)が、35質量%以上50質量%以下であることが、線膨張係数を低くする観点から望ましい。
図6は、FeNiCo合金の三角ダイアグラムである。図中の数値は、室温での飽和磁化(単位T(テスラ))である。FeCoNi合金中のそれぞれの元素の質量比を、aFe−bNi−cCo(a+b+c=100)と表記する場合、35≦a≦70、25≦b≦55(図中斜線部)であることが、上記線膨張係数の範囲を充足する観点から望ましい。なお、54Fe−29Ni−17Coがコバール合金である。
また、電波吸収体の電気抵抗が10MΩ・cm以上、好ましくは100MΩ・cm以上、さらに好ましくは1000MΩ・cmである。この範囲であれば、電波の反射が抑制され、高損失で高い電波吸収特性が得られるからである。なお、電気抵抗は、直径15mm、厚さ1mmのディスク形状の電波吸収体の表裏面に、スパッタリング処理により直径5mmのAu電極を付与し、電極間に10Vの電圧を付加した際の電流値を読み取ることで電気抵抗を導出した。電流値は時間依存性を有するため、電圧を付加してから2分経過した際の値を測定値とする。
以下、電波吸収体の構成について詳述する。
(コア−シェル型粒子)
コア−シェル型粒子の形状について述べる。コア−シェル型粒子は、球状でもよいが、大きいアスペクト比(例えば10以上)を持つ偏平状、棒状であることが好ましい。棒状には回転楕円体も含む。ここで、「アスペクト比」とは高さと直径の比(高さ/直径)を指す。球状の場合は、高さも直径と等しくなるためアスペクト比は1になる。偏平状粒子のアスペクト比は(直径/高さ)である。棒状のアスペクト比は(棒の長さ/棒の底面の直径)である。但し、回転楕円体のアスペクト比は(長軸/短軸)となる。
アスペクト比を大きくすると、形状による磁気異方性を付与することができ、透磁率の高周波特性を向上させることができる。その上、コア−シェル型粒子を一体化して所望の部材を作製する際に磁場によって容易に配向させることが可能になり、さらに透磁率の高周波特性を向上させることができる。また、アスペクト比を大きくすることによって、単磁区構造となるコア部の限界粒径を大きくする、例えば50nmを超える粒径にすることができる。球状のコア部の場合には単磁区構造になる限界粒径が50nm程度である。
アスペクト比の大きな偏平状のコア−シェル型粒子では限界粒径を大きくでき、透磁率の高周波特性は劣化しない。一般に粒径の大きな粒子の方が合成し易いため、製造上の観点からアスペクト比が大きい方が有利になる。さらに、アスペクト比を大きくすることによって、コア−シェル型粒子1を用いて電波吸収体を作製する際、コア−シェル型粒子の体積充填率を大きくすることができる。このため、電波吸収体の体積当たり、質量当たりの飽和磁化を大きくすることができる。よって、結果として電波吸収体の透磁率も大きくすることが可能となる。
なお、コア−シェル型粒子1の平均粒径は、TEM観察により、個々の粒子の最も長い対角線と最も短い対角線を平均したものをその粒子径とし、多数の粒子径の平均から求めることが可能である。
(コア部)
上記コア−シェル型粒子1のコア部は、Fe,Co,Niからなる第1の群から選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素(第1の群の金属元素)と、Mg,Al,Si,Ca,Zr,Ti,Hf,Zn,Mn,希土類元素、BaおよびSrからなる第2の群から選ばれる少なくとも1種類の金属元素(第2の群の金属元素)とを含有する。
上記コア部10に第1の群の磁性金属元素が含まれることにより、電波吸収体100を高透磁率化することができる。また、第2の群の金属元素の酸化物は、標準生成ギブスエネルギーが小さく、酸化し易い。従ってコア部10の表面付近にある第2の群の元素が酸化物層21を形成しやすい。また、酸化物層21に第2の群の元素が含まれることにより、電波吸収体100の電気的絶縁性が安定する。
コア部10に含まれる磁性金属(第1の群の金属元素)としては、金属元素単体であっても良いが、合金として含まれても良い。特に、コア部10にFeNi基合金、FeCo基合金、FeNiCo基合金を用いることが好ましい。低い線膨張係数を実現することが可能となるからである。
第2の群に属する元素としては、中でも、Al,Siはコア部の主成分であるFe,Co,Niと固溶し易く、コア−シェル型粒子1の熱的安定性の向上に寄与するために好ましい。特に、Alを用いた場合は熱的安定性および耐酸化性が高くなるために好ましい。尚、AlとSiを同時に含有すると、コア−シェル型粒子1の凝集・粒成長が抑制され、得られる複合部材の高周波透磁率や熱的安定性、耐酸化性等の諸特性が更に向上するため、より好ましい。
また、第2の群に属する元素に、別の種類の第2の群に属する元素を添加することによって、特性を向上させることも可能である。添加元素としては、希土類元素のような活性金属元素を選択することによって、コア−シェル型粒子1の凝集・粒成長が抑制され、得られる複合部材の高周波透磁率や熱的安定性、耐酸化性等の諸特性を更に向上できるため、好ましい。例えば、AlもしくはSiを少なくとも1つ含む元素に、Yなどの希土類元素を添加することが好ましい。
あるいは、別の種類の第2の群に属する添加元素の価数を、第2の群に属する元素の価数と異なるものにすることによっても、同様の効果が期待できる。更には、別の種類の第2の群に属する添加元素の原子半径を、第2の群に属する元素の原子半径よりも大きくすることによっても、同様の効果が期待できる。
コア部材料には、炭素原子、あるいは窒素原子が固溶されていても良い。
コア部に含まれる第1の群、第2の群の元素の組成分析は、例えば以下の方法で行うことができる。例えばAlのような非磁性金属の分析は、ICP(Inductively coupled plasma)発光分析、TEM−EDX(Energy Dispersive X−ray Fluorescence Spectrometer)、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)などの方法を挙げることができる。ICP発光分析によれば、弱酸などにより溶解した磁性金属粒子部分(コア部)と、アルカリや強酸などによりシェル層が溶解した残留物、および粒子全体との分析結果を比較することにより、コア部の組成を確認し、すなわちコア部中の非磁性金属の量を分離測定できる。また、TEM−EDXによれば電子ビームをコア部またはシェル層に絞って照射し、各部位の構成元素比を定量することができる。更に、XPSによればコア部またはシェル層を構成する各元素の結合状態を調べることもできる。
コア−シェル型粒子1に含まれる第1の群に属する成分に対する、第2の群に属する成分の固溶状態は、XRD(X−ray Diffraction)で測定した格子定数から判断できる。例えば、FeにAl、炭素、が固溶すると、Feの格子定数は固溶量に応じて変化する。何も固溶していないbcc−Feの場合、格子定数は理想的には2.86程度であるが、Alが固溶すると格子定数は大きくなり、5mass%程度のAlの固溶で格子定数は0.005〜0.01程度大きくなる。10mass%程度のAl固溶では、0.01〜0.02程度大きくなる。また炭素がbcc−Feに固溶しても格子定数は大きくなり、0.02質量%程度の炭素固溶で0.001程度大きくなる。この様に、コア部のXRD測定を行うことによって、磁性金属の格子定数を求め、その大きさによって固溶しているかどうか、またどの程度固溶しているのかを容易に判断できる。また、固溶しているかどうかはTEMによる粒子の回折パターンからも確認できる。
コア部10は、多結晶、単結晶のいずれの形態でもよいが、単結晶であることが好ましい。単結晶のコア部を含むコア−シェル型粒子を用いた複合部材を高周波デバイスに用いる際、磁化容易軸を揃えることが可能になって磁気異方性を制御することができる。従って、多結晶のコア部を含むコア−シェル型粒子を含有する高周波磁性材料に比べて高周波特性を向上させることができる。
コア部10に含まれる第2の群の元素量は、第1の元素の量に対して、0.001質量%以上20質量%以下の量であることが好ましい。第2の群の元素の含有量が20質量%を超えると、コア−シェル型粒子1の飽和磁化を低下させるおそれがある。高い飽和磁化と固溶性の観点からより好ましい量は、1質量%以上10質量%以下の範囲である。
コア部10は、粒度分布での平均粒径が1nm以上1000nm以下、好ましくは1nm以上100nm以下、さらに好ましくは10nm以上50nm以下である。平均粒径を10nm未満にすると、超常磁性が生じて得られる複合部材の磁束量が低下するおそれがある。一方、平均粒径が1000nmを超えると、得られる複合部材の高周波領域で渦電流損が大きくなり、目的とする高周波領域での磁気特性が低下するおそれがある。コア−シェル型粒子1において、コア部10の粒径が大きくなると、磁気構造としては単磁区構造よりも多磁区構造の方がエネルギー的に安定になる。この時、多磁区構造のコア−シェル型粒子1は単磁区構造のそれに比べて得られる電波吸収体100の透磁率の高周波特性が低下する。
このようなことから、コア−シェル型粒子1を電波吸収体として使用する場合は、単磁区構造を有するコア−シェル型粒子1として存在させることが好ましい。単磁区構造を保つコア部10の限界粒径は、50nm程度以下であるため、そのコア部の平均粒径は50nm以下にすることが好ましい。以上の点から、コア部10は平均粒径が1nm以上1000nm以下、好ましくは1nm以上100nm以下、さらに好ましくは10nm以上50nm以下であることが望ましい。
(シェル層)
上記シェル層20は、前述の通り、上記コア部10の少なくとも一部を被覆するものであり、酸化物層21を少なくとも含んでいる。さらに炭素含有材料層22を含んでいても良い。
シェル層中の酸化物層21と炭素含有材料層22の形態は特に規定しないが、好ましくは、酸化物層21がコア部10に密着した構成が好ましい。また、酸化物層21の方がコア部10より第1の群の磁性金属に対する第2の群の金属元素の割合が高いことが好ましい。いいかえれば、酸化物層21中の第1の群に属する元素に対する第2の群に属する元素の原子数比が、コア部10中の第1の群に属する元素に対する第2の群に属する元素の原子数比よりも大きいことが望ましい。なぜならば粒子の耐酸化性がより向上するからである。
(シェル層/酸化物層)
上記酸化物層21は、上記コア部10の構成成分である第2の群の元素のうちの少なくとも1種類の元素を含む。すなわち、コア部10と酸化物層21は共通の第2の群の元素を有する。酸化物層21においては、このコア部10と共通の元素が酸化物を形成している。上記酸化物層21は、コア部10の第2の群の元素を酸化させて得た層であることが好ましい。
上記酸化物層21の厚さは、0.01〜5nmの範囲であることが好ましい。この範囲を上回ると、磁性金属の構成比が減少し、粒子の飽和磁化を低下させる恐れがある。また、この範囲を下回ると、酸化物層21による耐酸化性の安定化の効果を期待することはできない。
酸化物層21中の酸素量は、特に規定されるものでは無いが、好ましくは、コア―シェル型粒子1として酸素量を測定した際に、粒子全体に対して、酸素が0.5質量%以上10質量%以下含有されることが良く、さらに好ましくは1質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは2質量%以上7質量%以下、であることが好ましい。この範囲を上回ると、磁性金属の構成比が減少し、粒子の飽和磁化を低下させる恐れがある。また、この範囲を下回ると、酸化物層21による耐酸化性の安定化の効果を期待することはできない。
酸素量の定量方法は、例えば炭素含有材料層22がコア部表面を被覆する場合は、Heガスなどの不活性雰囲気にてカーボン容器内に2〜3mgに秤量した測定試料を、助燃剤としてSnカプセル用いて、高周波加熱により2000℃程度に加熱して行う。酸素測定は、高温加熱により試料中の酸素とカーボン容器とが反応し、生成する二酸化炭素を検出することで酸素量を算出できる。また、主鎖が炭化水素から成る有機化合物で磁性粒子を被覆する場合は、温度コントロールと燃焼雰囲気を変更することで、酸化物層21由来の酸素量のみを分離定量して行う。コア―シェル型粒子を占める酸素量が0.5質量%以下ではシェル層に占める酸化物層21の割合が少なくなり、この結果、耐熱性と熱的信頼性が劣る。コア―シェル型粒子1を占める酸素量が10質量%以上の場合には、酸化物層21の剥離性が増す。
(シェル層/炭素含有材料層)
シェル層20の一部を構成する炭素含有材料層22としては、炭化水素ガス反応生成物、金属炭化物、あるいは、有機化合物などを採用することができる。この層が存在することによって、コア部10の金属材料の酸化をより効果的に抑制することができ、耐酸化性が向上する。
炭素含有材料層22は、平均厚さが、0.1nm以上10nm以下、さらに好ましくは、1nm以上5nm以下の厚さを有することが好ましい。なお、ここで言う厚さとは、コア−シェル型粒子1の中心と外縁を結ぶ直線に沿った長さを言う。炭素含有材料層22の厚さを1nm未満にすると、耐酸化性が不十分になる。さらに、複合部材の抵抗が著しく低下して渦電流損失を発生し易くなり、透磁率の高周波特性を劣化するおそれがある。
一方、炭素含有材料層22の厚さが10nmを超えると、炭素含有材料層で覆われたコア−シェル型粒子を一体化して所望の部材を作製する際、シェル層20の厚さ分だけ部材中に含まれるコア部10の充填率が低下して、得られる電波吸収体100の飽和磁化の低下、それによる透磁率の低下を招くおそれがある。
また、炭素含有材料層22の膜厚はTEM観察によって求めることが可能である。
上記炭化水素ガス反応生成物とは、コア部10表面で、炭化水素ガスを分解して生成する材料を被膜として用いるものである。上記炭化水素ガスとしては、例えばアセチレンガス、プロパンガス、メタンガス等が挙げられる。この反応生成物は、確定的ではないが、炭素の薄膜を含有しているものと考えられる。この炭素含有材料層22としては、適度な結晶性を有するものであることが好ましい。
炭素含有材料層22の結晶性の評価は、具体的には、炭化水素気化温度で炭素含有材料層の結晶性を評価する方法が有る。TG−MS(熱天秤・質量分析)等の装置を使い、大気圧下での水素ガスフロー下での分析により、炭化水素(例えば質量数16)の発生をモニターして、発生量がピークとなる温度より評価する。前述の炭化水素気化温度が、300℃以上650℃以下の範囲にあることが好ましく、さらに450以上550℃以下の範囲にあると良い。なぜなら、炭化水素気化温度が650℃より高い場合は、炭素含有材料層22が緻密すぎて、酸化物層21の生成が妨げられる。また300℃未満では炭素含有材料層22の欠陥が多すぎて過度の酸化が進行する。
上記炭素含有材料層22は、金属炭化物材料であっても良い。この場合の炭化物は、コア部10を形成する第1、または第2の元素群の炭化物をあげることができる。中でも炭化珪素、炭化鉄は安定な炭化物であるため、適度な熱的信頼性を有するため好ましい。
上記炭素含有材料層22は、有機化合物であっても良い。また、この有機化合物層は、上記炭化水素ガス反応生成物の表面に形成されたものであっても良い。有機化合物とは、主鎖が、炭素、水素、酸素、窒素の何れ以下より構成された有機ポリマー類またはオリゴマー類であることが望ましい。
上記有機化合物材料は、常温・常圧において固体の材料である。その有機化合物は、例えば、天然化合物であれ、合成化合物であれ、有機ポリマー類またはオリゴマー類から選択することができる。実施形態のポリマー類またはオリゴマー類は、公知のラジカル重合または重縮合によって得ることができる。
上記有機化合物は、例えば、ポリオレフィン類、ポリビニル類、ポリ(ビニルアルコール)類、ポリエステル類、ポリ(乳酸)類、ポリ(グリコール酸)類、ポリスチレン類、ポリ((メタ)アクリル酸メチル)類、ポリアミド類、およびポリウレタン類、ポリセルロース類、およびエポキシ化合物の単独重合体、またはこれらの共重合体から選択することができる。また、その有機化合物は、ゼラチン、ペクチン、またはカラギーナンなどの天然高分子からなる多糖から選択することができる。
有機化合物からなるシェル層20は、2nm以上の厚さを有することが好ましい。
上記有機化合物の酸素透過係数は、常温・常圧の状態で、1×10−17[cm(STP)・cm/cm・s・Pa]以上のものを用いることが好ましい。すなわち、酸素透過係数≧1×10−17[cm(STP)・cm/cm・s・Pa]であることであることが望ましい。この酸素透過係数未満の場合は、酸化物−炭素−金属粒子集合体、すなわちコア―シェル型粒子1の形成において、酸化物層21の形成が進まず、特性の劣化を引き起こす可能性があるので好ましくない。
酸素透過係数の測定においては、公知の技術にて測定可能なものであり、例えばJIS K7126−1(差圧法)に準じた差圧式のガスクロ法で行うことが出来る。すなわち、有機化合物のフィルムを用意し、これを境に、一方は加圧、他方の透過側は減圧に行う方法で測定することで評価することが出来る。その際、透過したガスをガスクロマトグラフにて分離し、熱伝導度検出器(TCD)および水素炎イオン化検出器(FID)により、時間あたりのガス透過量を求めることで、酸素透過係数を算出することができる。
実施形態において、電波吸収体100の製造過程において、シェル層20の酸化物層21と炭素含有材料層22とは、以下の作用を示す。
シェル層20が炭素含有材料層22のみから構成されると、炭素含有材料層22の亀裂等によりコア部10の酸化が急激に進行し、部分的に発熱を伴うため、周囲の粒子を巻き込んで酸化が連鎖的に進行し、コア−シェル型粒子1の凝集・粒成長の原因となる。
また、シェル層20が酸化物層21のみから構成される場合は、酸化物組成に不均一な部分が生じ、第2の群の金属元素の酸化物を含有せず第1の群の元素を主体とする酸化物層が存在する部位が増える可能性がある。第2の群の元素の酸化物は元素拡散を抑制しコア部に対する保護性が高いが、第1の群の元素の酸化物は元素拡散が第2群の元素の酸化物より大きくコア部10に対する保護性が劣る。従って、酸化物層21に第1の群の元素の酸化物が多いと、コア部10の過剰な酸化が進行する。
シェル層20が酸化物層21と炭素含有材料層22とから適切に構成されることにより、コア−シェル型粒子1の耐酸化性を良好に維持できる。また、シェル層20がコア−シェル型粒子1表面に存在するため、コア−シェル型粒子同士はシェル層20を介した接触をする。従って、コア部10の金属同士が直接界面を形成する確率が低くなるため、金属元素の拡散を伴う、凝集・粒成長が起こりにくい。また、酸化物層21の剥離性を抑制でき、耐熱性に優れ、長時間の磁気特性の熱的安定性に優れた電波吸収体100が実現できる。
酸化物層21と炭素含有材料層22の割合は、好ましくは酸化物層21と炭素含有材料層22の質量割合が1:20〜1:1の範囲が良い。
(コア−シェル型磁性粒子の製造方法)
実施形態のコア−シェル型磁性粒子1の製造方法について説明する。炭素被覆を除去したコア―シェル型粒子1の製造方法は、以下の各工程からなる。
(1)Fe,Co,Niからなる第1の群から選ばれる少なくとも一種類の磁性金属元素と、Mg,Al,Si,Ca,Zr,Ti,Hf,Zn,Mn,希土類元素、BaおよびSrからなる第2の群より選ばれる少なくとも一種類の金属元素をプラズマ中に投入し金属含有粒子を形成する工程(合金粒子形成工程)。
(2)上記金属含有粒子表面に炭素含有材料層を被覆する工程(炭素被覆工程)。
(3)上記炭素で被覆した金属含有合金粒子を酸素含有雰囲気下で酸化する工程(酸化工程)。
(4)さらに、必要に応じて採用される上記(2)の炭素被覆工程で形成した炭素含有材料層を除去する工程(脱炭素工程)。
以下それぞれの工程(1)〜(4)について説明する。
((1):合金粒子形成工程)
コア部10となる合金粒子の製造には、熱プラズマ法等を利用することが好ましい。以下、熱プラズマ法を利用したコア部の製造方法を説明する。
まず、高周波誘導熱プラズマ装置にプラズマ発生用のガスとして例えばアルゴン(Ar)を主成分とするガスを流入しプラズマを発生させる。次いで、プラズマ内に、磁性金属粉末(第1の群に属する金属)および第2の群に属する金属粉末を噴霧する。
コア部10を製造する工程は、熱プラズマ法に限られるものではないが、熱プラズマ法により行われることが、材料組織をナノレベルで制御しやすく、且つ、大量合成が可能であるためが好ましい。
なお、アルゴンガス中に噴霧する金属粉末としては、第1の群の磁性金属と第2の群の金属が固溶した平均粒径1μm以上10μm以下の磁性金属粉末を用いることも可能である。平均粒径1μm以上10μm以下の固溶粉末は、アトマイズ法等で合成される。固溶粉末を用いることで、熱プラズマ法によって、均一な組成のコア部を合成できる。
なお、コア部10に窒素が固溶したものも高い磁気異方性を有する点で好ましい。窒素を固溶させるためには、プラズマ発生用ガスとしてアルゴンと共に窒素を導入する等の方法が考えられるが、これに限定されるものではない。
なお、生成されるコア部10となる合金粒子の線膨張係数が、1×10−6/K以上10×10−6/K以下となるよう合金粒子の組成を調整する。
((2):炭素被覆工程)
次に、コア部10を炭素含有材料層22で覆う工程について説明する。
この工程としては、(a)コア部10表面で、炭化水素ガスを反応させる方法、(b)コア部10表面で、コア部10を構成する金属元素と炭素を反応させ、炭化物とする方法、(c)炭化水素からなる主鎖を有する有機化合物を用いて、コア部表面を被覆する方法などがあげられる。
上記第1の(a)の方法である炭化水素ガス反応方法は、キャリアガスを炭化水素ガスと共にコア部材料表面に導入し、反応させて、その反応生成物で、コア部10表面を被覆するものである。用いられる炭化水素ガスは、特に限定されるものでは無いが、例えばアセチレンガス、プロパンガス、メタンガス等が挙げられる。
Fe、Co、Niを主成分とする合金は、炭化水素ガスを分解し炭素を析出させる触媒として知られている。この反応によって、良好な炭素含有材料層22を形成することが可能となる。すなわち、触媒作用を示す適当な温度範囲、Fe、Co、Niを主成分とする合金粒子と炭化水素ガスを接触させ、コア部10同士が接触することを防ぐカーボン層を得るものである。
上記、Fe、Co、Niを主成分とする合金粒子と炭化水素ガスの反応温度は、炭化水素ガス種によって異なるが、一般に、200℃以上、1000℃以下が好ましい。これより低い温度では炭素の析出量が少なすぎては被覆として不十分ものとなる。またこれより高い温度では炭素のポテンシャルが高すぎて析出が過剰に進むためである。
また、シェル層20を形成する金属と炭化水素ガスとの反応温度は、炭素含有材料層22の安定性、即ち結晶性に影響する。高い反応温度で形成された炭素含有材料層22は、高い温度で炭化水素ガス化し、低い反応温度で形成された炭素含有材料層22は低い温度で炭化水素ガス化する。
この様に炭素含有材料層22の安定性は水素中での加熱実験により評価することが可能である。TG−MS法等の装置により炭化水素気化温度を、ガス化濃度がピークとなる温度を測定することにより評価ができる。例えば質量番号16の炭化水素ガス発生がピークとなる温度を熱分解ピーク温度とし、このピーク温度が高い程、炭素含有材料層が高安定性、低い程低安定性とすることができる。
また、炭素を含む原料をシェル層20となる原料と同時噴霧する方法も考えられる。この方法で用いる炭素を含む原料は純粋な炭素等が考えられるが、特にこれに限定されるものではない。
上記2つ目の(b)の方法は、コア部10に均質な炭素を被覆することができるという点から望ましいが、コア部10表面を炭素で被覆する工程は、必ずしも上記2つの方法に限定されるものではない。
コア部10材料表面の金属元素を炭化する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、CVDによりアセチレンガスやメタンガスとの反応により形成する方法がある。この方法によれば、炭化珪素や炭化鉄などの熱的に安定な炭素含有材料被覆層22を形成することができる。
次に、上記(c)の有機化合物を被覆する方法としては、様々な公知の方法を採用することができる。例えば、物理化学的ナノカプセル化法、および、化学的ナノカプセル化法が知られている。物理化学的方法は、相分離またはコア−シェルベーション、およびその他既知のナノカプセル化のための物理化学的方法から選択することができる。化学的方法は、界面重縮合、界面重合、分散媒中の重合、in−situ重縮合、乳化重合、およびその他既知のナノカプセル化のための化学的方法から選択することができる。有機化合物の炭素含有材料層22は、共有結合なしで、物理的結合によってコア部10ないしは酸化物層21と結合している。
上記の方法により、磁性金属のコア(保護コロイドにより安定化された金属粒子からなる)10と、2nmより厚いポリマー被覆されたコア−シェル系を得ることが可能となる。
また、上記方法以外に、シェルとなるポリマー溶液中に磁性金属ナノ粒子を投入し、ホモジナイズすることで有機化合物からなるシェルを構成することも可能である。産業上においては、この方法を用いる方が簡便で好ましい。
この方法においては、必ずしも粒子夫々を単体で存在させる必要はなく、磁性金属からなるコア粒子間に、所望の厚みの有機化合物層が形成された凝集体として存在しても良い。
((3):酸化工程)
上記工程で得られる炭素で被覆したコア部10を、酸素存在下で酸化する工程について説明する。酸化物層21は、コア部10と炭素含有材料層22との界面で形成されるか、または、炭素含有材料層22が部分的に酸化分解して酸化物層21を形成する。
この処理によって、コア部10が酸化されるが、特に、コア部に含まれる第2の群に属する金属を酸化することが望ましい。すなわち、Mg,Al,Si,Ca,Zr,Ti,Hf,Zn,Mn,希土類元素、BaおよびSrから選ばれる少なくとも1つの非磁性金属が酸化され、コア部10の表面に酸化物層21が形成される。
酸化雰囲気は、大気や、酸素、CO等の酸化性雰囲気、水蒸気を含んだガス等、であれば良く、特に限定されるものではない。酸素を用いる場合は、酸素濃度が高いと酸化が瞬時に進行し、過剰な発熱などにより粒子が凝集する恐れがある。そのためAr、N等の不活性ガス中に酸素を5%以下含むガスであることが望ましく、より望ましくは0.001%〜3%の範囲が望ましいが特にこれに限定されるものでは無い。
上記雰囲気での酸化は加熱環境下で行っても良い。この場合の温度は、特に限定されるものでは無いが、室温から300℃程度までの温度が好ましい。何故なら、これ以下の温度では酸化の進行が起こり難く、またこれ以上の温度では、酸化の進行が激しく、同時に粒子の凝集が起こるからである。
上記、酸化工程で用いる雰囲気ガスと温度は、上記炭素含有材料層22の結晶性、すなわち安定性と膜厚とのバランスによって選択することが好ましい。すなわち、安定性が高い炭素含有材料層22を適用した場合は、酸素ポテンシャルが高い状態を、また安定性が低い炭素含有材料層22を適用した場合は、酸素ポテンシャルが低い状態で酸化するのが好ましい。
また、厚さが厚い炭素含有材料層22を適用した場合は、酸素ポテンシャルが高い状態で、薄い炭素含有材料層22を適用した場合は、酸素ポテンシャルが低い状態で酸化するのが好ましい。また酸化が短時間で行われる場合、酸素ガス濃度が10%程度の濃度でも良い。以上のような、製造方法によって、シェル層20が炭素含有材料層22と酸化物層21からなるコア―シェル型粒子を製造することが可能となる。
((4):脱炭素工程)
上記工程までによって得られたコア―シェル型粒子1を、例えば水素雰囲気中で、数百度で加熱すると、コア−シェル型粒子の炭素含有材料層22の全部または一部が除去される。従って、コア部の少なくとも一部の表面を酸化物層21が被覆するコア−シェル型粒子1が得られる。この工程によって、電波吸収体100の粒子の充填率を高めることができる。また、前述の有機ポリマー類やオリゴマー類といった有機化合物を除去する場合には、酸素もしくは水素存在下で熱分解し、分解除去することもできる。
熱処理の雰囲気は特に規定しないが、炭素を炭化水素ガス化する還元雰囲気下と、炭素を酸化炭素ガス化する酸化性雰囲気下が考えられる。
一般に第2群の元素から構成される酸化物層21は、還元性・酸化性いずれの雰囲気ガス中においても1000℃近くの高温まで安定で、分解・ガス化し難い。一方で、炭素または炭化物層は、水素中数百度の加熱において、炭化水素ガスとなりガス化することができる。同様に、酸化雰囲気中に数百度の加熱においても酸化炭素ガスとなりガス化することができる。このため、加熱雰囲気を選ぶことにより、酸化物層21を残し、炭素含有材料層22のみを選択的に除去することができる。
還元雰囲気としては、例えば水素もしくはメタン等の還元性気体を含む窒素またはアルゴンの雰囲気、を挙げることができる。より好ましいのは、濃度50%以上の水素ガス雰囲気である。これは炭素含有材料層22の除去効率が向上するからである。
酸化性雰囲気は、酸素、二酸化炭素、水蒸気等の酸素原子を含む気体と、上記酸素原子を含む気体と窒素、アルゴンとの混合気体が挙げられる。
また、還元性気体を含む窒素またはアルゴンの雰囲気は、気流であることが好ましく、その気流の流速は10mL/分以上にすることが好ましい。
還元雰囲気中での加熱温度は特に規定されるものでなく、100℃〜800℃の温度で行うことが好ましい。その中でも300℃以上800℃以下が好ましい。加熱温度を100℃未満にすると還元反応の進行が遅くなるおそれがある。一方、800℃を超えると、析出した金属微粒子の凝集・粒成長が短時間で進行するおそれがある。
また、さらに好ましくは、炭素含有材料層22の結晶性、すなわち炭素含有材料層22の安定性を基準に選択することが好ましい。すなわち、高安定性を有する炭素含有材料層22の場合は比較的高温で、低安定性を有する炭素含有材料層22の場合は比較的低温が良い。
熱処理温度と時間は、少なくとも炭素含有材料層22を還元できる条件であれば、特に限定されるものではない。
還元性気体による炭素除去処理後のコアシェル型粒子1に含有される炭素量は、1質量%以下であることが好ましい。なぜなら電気的な影響が低減されるからである。
酸化性雰囲気による炭素除去は、空気、酸素−アルゴン、酸素−窒素等の混合ガス、露点を制御した加湿アルゴン、または加湿窒素等が挙げられる。
酸化性雰囲気による炭素除去法は、できるだけ低い酸素分圧で実施することが好ましい。 上述の方法とは別に、水素と、酸素原子を含む混合気体とを利用して炭素含有材料層22の除去を行う方法を採用することができる。この場合、炭素除去と酸化を同時に進行させることもできるため、より安定な酸化物層21を形成することが可能となる。
混合気体としては、特に限定されないが、水素と、アルゴン−酸素との混合気体、露点を制御した水素ガス等を上げることができる。
このようにして得られたコア―シェル型粒子も、表面が酸化膜で覆われており凝集しにくい。
また、この脱炭素工程を行う前に、コア―シェル型粒子1を酸素含有雰囲気または不活性雰囲気下で、プラズマ照射またはエネルギー線照射し、炭素含有材料層22の結晶性にダメージを与えることで、炭素含有材料層22の酸素透過性を制御し、炭素含有材料層下に適度な厚さの酸化物層を形成させることができる。好ましいエネルギー線としては、電子ビーム、イオンビームなどから選ばれる。使用できる酸素含有雰囲気の酸素分圧は、10Pa以上、10Pa以下であることが好ましい。この範囲を上回ると、プラズマ、電子ビーム、イオンビームが励起または発生し難くなり、この範囲を下回ると、プラズマまたはエネルギー線照射の効果を期待することができない。
(結合層(バインダー))
上記実施形態によって製作されたコア―シェル型粒子1は、図1に示すように、樹脂や無機材料などのバインダー(結合層)30と混合・成形され、所要の形状、たとえば、シート状の電波吸収体100として用いられる。
電波吸収体100の形状は用途に応じて、バルク(ペレット状、リング状、矩形状など)、シートを含む膜状等の形態をとり得る。
この実施形態に係るコア−シェル型粒子1および電波吸収体100において、材料組織はSEM、TEMで、回折パターン(固溶の確認を含む)はTEM回折、XRDで、構成元素の同定および定量分析はICP発光分析、蛍光X線分析、EPMA(Electron Probe Micro−Analysis)、EDX、SIMS、TG−MS、赤外線吸収法による酸素・炭素分析等で、それぞれ判別もしくは分析可能である。
バインダー(結合層)30として樹脂を用いる場合には、特に限定されないが、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ABS樹脂、ニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、或いはそれらの共重合体が用いられる。
また、樹脂の代わりに酸化物、窒化物、炭化物などの無機材料をバインダーとして用いてもよい。無機材料は、具体的にはMg,Al,Si,Ca,Zr,Ti,Hf,Zn,Mn,希土類元素、BaおよびSrからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含む酸化物、AlN、Si、SiC等を挙げることができる。
磁性シートの作製方法は、特に限定されないが、例えばコア―シェル型粒子1と、樹脂と、溶媒とを混合し、スラリーとし、塗布、乾燥することで作製することができる。また、コア―シェル型粒子と樹脂との混合物をプレスしてシート状あるいはペレット状に成型してもよい。更に、コア−シェル型粒子1を溶媒中に分散させ、電気泳動などの方法により堆積してもよい。
磁性シートは、積層構造にしてもよい。積層構造にすることによって容易に厚膜化することが可能になるのみならず、非磁性絶縁性層と交互に積層することによって高周波磁気特性を向上させることが可能となる。すなわち、コア―シェル型粒子を含む磁性層を厚さ100μm以下のシート状に形成し、このシート状磁性相を厚さ100μm以下の非磁性絶縁性酸化物層と交互に積層する。このような積層構造によって、高周波磁気特性が向上する。磁性層単層の厚さを100μm以下にすることによって、面内方向に高周波磁場を印加した時に、反磁界の影響を小さくすることができ、透磁率を増大させることが可能になるのみならず透磁率の高周波特性が向上する。積層方法は特に限定されないが、磁性シートを複数枚重ねてプレスなどの方法で圧着したり、加熱、焼結させたりすることによって積層することができる。
以下に、実施例を比較例と対比しながらより詳細に説明する。
(実施例1)
高周波誘導熱プラズマ装置のチャンバー内にプラズマ発生用ガスとしてアルゴンを40L/分で導入し、プラズマを発生させる。このチャンバー内のプラズマに原料である平均粒径10μmのFe粉末と平均粒径10μmのNi粉末と、平均粒径3μmのAl粉末をFe:Ni:Alが総量に対する質量比で65:35:5になるようにアルゴン(キャリアガス)と共に3L/分で噴射する。
同時に、チャンバー内に炭素被覆の原料としてメタンガスをArキャリアガスと共に導入し、ガス温度と粉末温度を制御して、FeNiAl合金粒子を炭素で被覆された磁性金属粒子を得る。コア部のFe:Ni:Alが質量比で65:35:5となった。
この炭素被覆磁性金属粒子を、約5分間酸化し、炭素含有材料層22と酸化物層21で被覆されたコア―シェル型粒子の集合体を得る。
TEMによるとFeNiAlコア表面に炭素含有材料層22と酸化物層21が観察される。コア―シェル型粒子1の平均粒径は19nm、酸素量は3.6質量%である。酸素分析は、LECO社製ガス分析装置(TC−600)を用い、Heガス雰囲気にてカーボン容器内に2〜3mgに秤量した測定試料を、助燃剤としてSnカプセル用いて、高周波加熱により2000℃程度に加熱して行った。酸素測定は、高温加熱により試料中の酸素とカーボン容器とが反応し、生成する二酸化炭素を検出することで酸素量を算出した。
また、本試料の炭素含有材料層22の熱的安定性を、TG−MSを使い、大気圧、純度99%以上の水素ガスを流量200mL/分で流し、20℃/分で昇温すると、炭化水素ガスに由来する質量数16のピークが検出され、そのピーク(炭化水素気化温度)が499℃付近に現れる。
このようなコア―シェル型粒子1と樹脂とを質量比で100:70および100:10の割合で混合し、厚膜化して評価用材料とする。コア―シェル型粒子1の体積充填率は10%および50%であった。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Alが質量比で58:42:5、体積充填率が30%の評価用材料を作成した。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Alが質量比で50:50:10、体積充填率が10%、50%の評価用材料を作成した。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Co:Siが質量比で54:29:17:5、体積充填率が30%の評価用材料を作成した。
(実施例5)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Co:Siが質量比で64:32:4:5、体積充填率が30%の評価用材料を作成した。
(実施例6)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Co:Cr:Siが質量比で37:52:11:1:10、体積充填率が30%の評価用材料を作成した。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Ni:Alが質量比で65:35:5、体積充填率が55%の評価用材料を作成した。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Alが質量比で100:5、体積充填率が40%の評価用材料を作成した。
(比較例3)
実施例1と同様の方法で、コア部のFe:Co:Alが質量比で70:30:5、体積充填率が30%の評価用材料を作成した。
上記実施例、比較例のコア―シェル型粒子の組成、線膨張係数、粒子飽和磁化、体積充填率を表1に記載する。また、20℃および80℃で測定した誘電率の比を誘電率増加率として表1に記載する。
誘電率測定は、恒温槽内に設置した挟み込み電極とネットワークアナライザ(Agilent Technologies (株) 4294A 10Hz−110MHz)を導線で接続し、平行平板試料の静電容量を測定し、その値より誘電率を算出した。高周波帯域では、共振影響が見られたため、測定は10kHz−10MHzの範囲で実施し、誘電率は5MHzの値を採用した。測定温度は、80℃、20℃とした。
判定は、誘電率増加率が5%以下を二重丸(◎)、10%以下を一重丸(○)、10%より大きい場合をバツ(×)とした。
表1より、コア―シェル型粒子の体積充填率が10%以上50%以下、かつ、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下の領域で、温度変化に対して安定した電波吸収特性が得られることが明らかとなった。
なお、実施形態では、金属粒子としてコア−シェル型粒子の場合を例に説明した。特に、電波吸収特性を向上させる観点からは、コア−シェル型粒子であることが望ましいが、金属粒子はコア−シェル型粒子に限られるものではない。例えば、シェル層を備えない金属のみからなる金属粒子であってもかまわない。
以上、本発明のいくつかの実施形態及び実施例を説明したが、これらの実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態及び実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や実施例及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 コア―シェル型粒子
10 コア部
20 シェル層
21 酸化物層
22 炭素含有材料層
25 酸化物粒子
100 電波吸収体

Claims (12)

  1. Fe,Co,Niからなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素を含み、線膨張係数が1×10−6/K以上10×10−6/K以下の複数の金属粒子と、
    前記金属粒子を結合し、前記金属粒子よりも高抵抗の結合層と、
    を備え、
    前記電波吸収体中の前記金属粒子の体積充填率が10%以上50%以下であることを特徴とする電波吸収体。
  2. 前記金属粒子が、Fe,Co,Niからなる第1の群より選ばれる少なくとも1種類の磁性金属元素と、Mg,Al,Si,Ca,Zr,Ti,Hf,Zn,Mn,希土類元素、BaおよびSrからなる第2の群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素とを含むコア部、前記コア部の少なくとも一部を被覆し、前記コア部に含まれる少なくとも1種類の前記第2の群の金属元素を含む酸化物層を有するシェル層、を有するコア−シェル型粒子であることを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
  3. 前記シェル層が炭素含有材料層を有することを特徴とする請求項2記載の電波吸収体。
  4. 電気抵抗が10MΩ・cm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項記載の電波吸収体。
  5. 前記コア−シェル型粒子に含有される酸素が、前記コア−シェル型粒子に対して0.5質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の電波吸収体。
  6. 前記炭素含有材料層が、炭化水素ガスの分解生成物であることを特徴とする請求項3記載の電波吸収体。
  7. 水素中で加熱したときの前記炭素含有材料層の炭化水素気化温度が、300℃以上650℃以下であることを特徴とする請求項3または請求項6記載の電波吸収体。
  8. 前記炭素含有材料層が、有機化合物であることを特徴とする請求項3、請求項6または請求項7いずれか一項記載の電波吸収体。
  9. 前記有機化合物が、炭素、水素、酸素、窒素の何れかを含む主鎖を含む有機ポリマー類または有機オリゴマー類であることを特徴とする請求項8記載の電波吸収体。
  10. 前記有機化合物からなる炭素含有材料層の酸素透過係数が、酸素透過係数≧1×10−17[cm(STP)・cm/cm・s・Pa]であることを特徴とする請求項8または請求項9記載の電波吸収体。
  11. 前記電波吸収体が、前記コア部に含まれる少なくとも1種類の前記第2の群に属する元素を含む酸化物粒子を更に有することを特徴とする請求項2、3、5、6、7、8、9ないし請求項10いずれか一項記載の電波吸収体。
  12. 前記コア部の平均粒径が10nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項2、3、5、6、7、8、9、10ないし請求項11いずれか一項記載の電波吸収体。
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