JP2015054936A - アルカリ可溶性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合して得られるアルカリ可溶性樹脂を、酸価、分子量などの品質が安定的に、且つ、製造コストが経済的で効率良く製造することを目的とするものである。【解決手段】重合工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することを見出した。また、得られるアルカリ可溶性樹脂は酸価が安定し、レジスト組成物用に好適に用いることができることを見出した。【選択図】 なし

Description

本発明は、アルカリ可溶性樹脂の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合する工程を有し、重合工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂の製造方法に関するものである。
一般的に、ラジカル重合する際は酸素分子の存在に起因する重合阻害を防止するために窒素気流下で重合操作を行ったり、初期に重合槽を減圧脱気することが行われる。
(メタ)アクリル酸系重合体の製造方法としては、反応溶液中および滴下溶液中の溶存酸素濃度を規定して重合する方法などが知られている。例えば、反応溶液中および滴下溶液中の溶存酸素濃度を20ppm以下とする方法として、窒素などの不活性ガスを十分にバブリングする方法、減圧と不活性ガス置換を十分に繰り返す方法等が挙げられる(特許文献1)。
また、ラジカル重合反応の重合反応系における溶存酸素量に対応した量の酸素吸収剤を重合反応系に存在させることで、溶存酸素を除去することにより高分子量ポリマーを製造する方法が知られている(特許文献2)。
上記文献は、ゲル化を防止しつつ高分子量ポリマーを得るために、酸素濃度を低減するのに充分な手間をかけている。
レジスト分野におけるポリマーの製造においても、反応容器に仕込まれた溶媒を窒素置換することは一般的に行われている(特許文献3、特許文献4)。
しかしながら、製造コストや製造時間などの経済性を考慮し、且つ、高い品質が要求されるレジスト用のアルカリ可溶性樹脂の製造において、特定の単量体成分の変性を防止するために、どの程度の酸素を除去すれば良いかについて充分な検討はされておらず、更なる改善の余地があった。
特開2007−246917号公報 特開平11−49810号公報 特開2013−61599号公報 特開2007−241287号公報
本発明は上記のごとき状況に鑑みてなされたものであり、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合して得られるアルカリ可溶性樹脂を、酸価、分子量などの品質が安定的に、且つ、製造コストが経済的で効率良く製造することを目的とするものである。特に、得られるアルカリ可溶性樹脂の酸価が、初期に仕込んだ原料の含有量からの計算値(理論値)と大きく異なる場合があるという課題を見出しその解決手段を提供することを目的とするものである。
本願発明者らは、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合して得られるアルカリ可溶性樹脂の酸価が一定の品質で、経済的で効率良く製造する方法を提供するため、鋭意検討を重ねた結果、重合工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することを見出した。また、得られるアルカリ可溶性樹脂は酸価が安定し、レジスト組成物用に好適に用いることができることを見出した。
具体的には、本発明は以下の構成を要件とする。
(1)アルカリ可溶性樹脂を製造する方法であって、
該製造方法は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合する工程を有し、
該重合工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(2)液相部の体積が重合槽の体積の50〜80体積%であることを特徴とする上記(1)に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(3)重合開始前に、気相部を重合槽の体積の100〜500体積%の不活性ガスで置換することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(4)重合溶液中の溶媒がエステル系溶媒を含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(5)重合温度が溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(6)前記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(7)前記単量体成分は、更にN置換マレイミド、アクリル系エーテルダイマー及びα−(アリルオキシメチル)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(8)前記アルカリ可溶性樹脂は、レジスト組成物に用いられることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の製造方法により得られるアルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物。
本発明に従えば、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合するにあたり、分子量の低下や酸価の上昇といった問題点を回避し、経済的に効率良く製造できる。
また、得られるアルカリ可溶性樹脂を含むレジスト用組成物は、保存安定性に優れ、カラーフィルター等の各種用途に有用なものである。したがって、このようなレジスト組成物により形成される硬化物(硬化膜)を有するカラーフィルター及び表示装置は、光学分野や電機・電子分野で非常に有用なものである。
本発明の製造方法に用いられる重合槽の概略を示す断面図の一例である。
<重合に用いる原料および重合反応>
本発明の重合に用いる上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有することが好適である。なお、第3級炭素原子とは、該炭素原子に結合している他の炭素原子が3個である、炭素原子を意味する。
本発明にかかる3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体としては、分子中に重合性炭素−炭素二重結合を1個有する化合物、すなわち分子中に(メタ)アクリロイル基(CH=C(R)−C(=O)−)を1個有する化合物であることが好適であり、例えば、下記一般式(1):
CH=C(R)−C(=O)−O−A (1)
(Rは、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
上記一般式(1)において、Aで表される有機基は、例えば、−C(R)(R)(R)で表すことができる。この場合、R、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜30の炭化水素基であることが好適であり、当該炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよいし、不飽和炭化水素基であってもよい。また、環状構造を有するものであってもよいし、更に置換基を有していてもよい。また、R、R及びRは、互いに末端部位で連結して環状構造を形成していてもよい。
なお、Aで表される有機基の炭素数は12以下であることが好ましい。中でも、Aで表される有機基が、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び/又は(メタ)アクリル酸t−アミルに由来する基であることが好ましい。また、Aで表される有機基は、分岐構造を有していてもよい。
ここで、上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体において、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子に結合する第3級炭素原子は、隣接する炭素原子の少なくとも1つが水素原子と結合していることが好適である。例えば、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体が上記一般式(1)で表される化合物であって、Aが、−C(R)(R)(R)で表される基である場合、R、R及びRのうち少なくとも1つが、水素原子を1個以上有する炭素原子を含み、かつ該炭素原子が3級炭素原子に結合することが好適である。
3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体の含有割合は、全単量体成分の総量100質量%に対し、5質量%以上であることが好適である。これにより、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体由来の構成単位に起因するレジストに用いられた効果がより一層発現されることになる。より好ましくは15質量%以上、特に好ましくは20質量%以上である。また、上記含有割合の上限は、他の単量体の含有割合を考慮して適宜設定すればよいが、例えば、カラーフィルター用レジストに使用する場合、パターン特性や現像性をより向上させる観点から、90質量%以下であることが好適である。より好ましくは75質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
二番目の必須成分である上記酸基含有単量体はアルカリ可溶性を示す重合体を得るのに、必須の単量体成分であり、酸基及び重合性二重結合を有する単量体が好ましく、酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、リン酸基、スルホン酸基等、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられる。中でも、カルボキシル基、カルボン酸無水物基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
上記酸基及び重合性二重結合を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基との間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物類;ライトエステルP−1M(共栄社化学製)等のリン酸基含有不飽和化合物;等が挙げられる。これらの中でも、汎用性、入手性等の観点から、カルボン酸系単量体(不飽和モノカルボン酸類、不飽和多価カルボン酸類、不飽和酸無水物類)を用いることが好適である。より好ましくは、反応性、アルカリ可溶性等の点で、不飽和モノカルボン酸類を用いることが好ましく、更に好ましくは(メタ)アクリル酸であり、このうち特に好ましくはメタクリル酸である。
なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。
上記酸基及び重合性二重結合を有する単量体の含有割合は、得られるアルカリ可溶性樹脂の酸価が目的の範囲内となるように設定することが好適である。例えば、カラーフィルター用レジストに用いる場合、全単量体成分の総量100質量%に対し、酸基及び重合性二重結合を有する単量体の含有割合が5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。また、85質量%以下であることが好ましく、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。
本発明にかかる単量体成分としては、更に水酸基及び重合性二重結合を有する単量体を含むことが好適である。このような単量体は、側鎖に水酸基を有する単量体であることが好ましく、また、反応性の観点から、水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する単量体であることが好適である。例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく挙げられる。
なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基及び/又はアクリロイル基を意味する。
単量体成分として、水酸基及び重合性二重結合を有する単量体を含む場合、該単量体の含有割合は、例えば、全単量体成分の総量100質量%に対し、1質量%以上であることが好適である。より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。また、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体や酸基及び重合性二重結合を有する単量体の含有割合を考慮すると、70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは50質量%以下である。
また、本発明にかかる単量体成分としては、更に主鎖に環構造を有する単量体を含むことも好適である。
上記主鎖に環構造を有する単量体としては、例えば、上述した単量体以外の、N置換マレイミド系単量体、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体(好ましくはアルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体)等を使用することが好ましい。このように、単量体成分として、更に、N置換マレイミド系単量体、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体及びα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を含む形態は、本発明の好適な形態の1つである。その他、要求物性に応じて(メタ)アクリル酸エステル系単量体や芳香族ビニル系単量体等の1種又は2種以上が好適に使用される。
ここで、例えば、N置換マレイミド系単量体及び/又はジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体及び/又はアルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体を用いると、カラーフィルター用レジスト用途において耐熱性や硬度、色材分散性等がより向上された硬化物を与えることが可能なアルカリ可溶性樹脂となる。特に、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体及び/又はアルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体を用いると、耐熱着色性の点でより優れる硬化物が得られるアルカリ可溶性樹脂となる。
なお、上記主鎖に環構造を有する単量体の含有割合は、全単量体成分の総量100質量%中、60質量%以下とすることが好ましく、50質量%以下とすることがより好適である。特にN置換マレイミド系単量体、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体及び/又はα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体を含む場合、その含有割合は、耐熱性や硬度、色材分散性、現像速度、透明性等の観点から、2〜60質量%とすることが好ましく、より好ましくは2〜50質量%、更に好ましくは3〜40質量%である。
上記N置換マレイミド系単量体としては、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、透明性の観点から、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが好ましく、特にN−ベンジルマレイミドが好適である。
上記N−ベンジルマレイミドとしては、例えば、ベンジルマレイミド;p−メチルベンジルマレイミド、p−ブチルベンジルマレイミド等のアルキル置換ベンジルマレイミド;p−ヒドロキシベンジルマレイミド等のフェノール性水酸基置換ベンジルマレイミド;o−クロロベンジルマレイミド、o−ジクロロベンジルマレイミド、p−ジクロロベンジルマレイミド等のハロゲン置換ベンジルマレイミド;等が挙げられる。
上記ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体としては、例えば、2,2’−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリル酸、ジアルキル−2,2’−〔オキシビス(メチレン)〕ビス−2−プロペノエート、ジアルキル−2,2’−〔オキシビス(メチレン)〕ビス−2−プロペノエート等の、エステル部位の少なくとも1つが3級炭素を含有している化合物等が挙げられる。これらの中でも、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等を用いることが好適である。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸i−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ネオペンチル等が挙げられる。中でも、アルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体が好適である。アルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体としては、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、例えば、メチル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート等を用いることが好適である。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートは、例えば、国際公開第2010/114077号パンフレットに開示されている製造方法により製造することができる。
本発明にかかる単量体成分として、(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、例えば、得られる硬化物の表面硬度等を考慮すると、脂環骨格を有する単量体が好ましい。具体的には、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールルジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、p−メンタンー1,8−ジオールジ(メタ)アクリレート、p−メンタン−2,8−ジオールジ(メタ)アクリレート、p−メンタン−3,8−ジオールジ(メタ)アクリレート、ビシクロ[2.2.2]−オクタン−1−メチル−4−イソプロピル−5,6−ジメチロールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、汎用性、入手性等の観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートを用いることが好適である。また、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、エチルグリシジル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ化合物を用いることも好適である。
上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体はまた、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸t−アミル等の他、1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−2−イルメタアクリル酸、(メタ)アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等も挙げられる。中でも、耐熱性や色材分散性、溶剤再溶解性のバランスを取り易い点で、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アルキルが好適である。
上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体の含有割合は、全単量体成分の総量100質量%中、1〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜75質量%、特に好ましくは10〜70質量%である。
本発明にかかる単量体成分として、芳香族ビニル系単量体は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、メトキシスチレン等が挙げられる。中でも、得られる樹脂の耐熱着色性や耐熱分解性の点で、スチレン及び/又はビニルトルエンが好適である。
他の共重合可能な単量体はまた、例えば、下記の化合物等の1種又は2種以上であってもよい。
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類;等。
本発明にかかる単量体成分を重合する方法としては、バルク重合、溶液重合、乳化重合等の通常用いられる手法を用いることができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよい。中でも、溶液重合が、工業的に有利で、分子量等の構造調整も容易であるため好適である。また、上記単量体成分の重合機構は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、ラジカル重合機構に基づく重合方法が、工業的にも有利であるため好ましい。
上記重合反応における重合開始方法は、熱や電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー源から重合開始に必要なエネルギーを単量体成分に供給すればよく、更に重合開始剤を併用すれば、重合開始に必要なエネルギーを大きく下げることができ、また、反応制御が容易となるため好適である。
また上記単量体成分を重合して得られる重合体の分子量は、重合開始剤の量や種類、重合温度、連鎖移動剤の種類や量の調整等により制御することができる。
上記単量体成分を溶液重合法により重合する場合、重合に使用する溶媒としては、重合反応に不活性なものであれば特に限定されるものではない。例えば、重合機構、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件に応じて適宜設定すればよいが、後に硬化性樹脂組成物とした際に、希釈剤等として溶剤を用いる場合には、該溶剤を含む溶媒を、単量体成分の溶液重合に用いることが、効率的で好ましい。
上記溶媒としては、例えば、下記の化合物等が好適に挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
(アルコール系溶媒)
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン等の多価アルコール類;
(エーテル系溶媒)
テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類
(エステル系溶媒)
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類
(ケトン系溶媒)
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類
(芳香族系溶媒)
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類
(アミド系溶媒)
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類
(ニトリル系溶媒)
アセトニトリル、プロビオニトリル、 ベンゾニトリル等
(スルホキシド系溶媒)
ジメチルスルホキシド
本発明の製法で得られる重合体(アルカリ可溶性樹脂)をレジスト用樹脂として使用する場合、上記溶媒として、レジストを構成する溶媒と同一のものを使用すれば、レジストを調製する際に上記溶媒を除去しなくても使用できるので工程を簡略化でき好ましく、このような溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチルなどのエステル系溶媒を含むことが好ましく、主成分(全溶媒の50質量%以上)として含むことがさらに好ましい。その他、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒を含むことが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンなどの除去の容易な低沸点の溶媒も好ましい。また、溶媒を除去する場合は、除去の容易なメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低沸点のアルコール系溶媒がより好ましい。したがって、カラーフィルター用レジストのようなアルカリ現像型ネガレジスト用樹脂として使用する場合、溶媒としては、上記レジスト用溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒など)とアルコール系溶媒との混合溶媒とすることが好ましい。
これらの溶媒の中でも、得られる重合体の溶解性、塗膜を形成する際の表面平滑性、人体及び環境への影響の少なさ、工業的入手のし易さから、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテートを用いることがより好適である。
上記溶媒の使用量としては、上記単量体成分100質量部に対し、50〜1000質量部であることが好適である。より好ましくは100〜500質量部である。なお、上記溶媒は、初期一括仕込みしてもよく、単量体成分と混合し逐次添加してもよい。
上記単量体成分をラジカル重合機構により重合する場合には、熱によりラジカルを発生する重合開始剤を使用することが、工業的に有利で好ましい。このような重合開始剤としては、熱エネルギーを供給することによりラジカルを発生するものであれば特に限定されるものではなく、重合温度や溶媒、重合させる単量体の種類等の重合条件に応じて、適宜選択すればよい。また、重合開始剤とともに、遷移金属塩やアミン類等の還元剤を併用してもよい。
上記重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、過酸化水素、過硫酸塩等の通常重合開始剤として使用される過酸化物やアゾ化合物等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明では、過酸化物系の重合開始剤においても、酸素濃度を低く制御できるので、効果を発現できる。
上記重合開始剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。例えば、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、上記単量体成分100質量部に対して、0.1〜20質量部とすることが好適である。より好ましくは0.5〜15質量部である。
上記重合ではまた、必要に応じて、通常使用される連鎖移動剤を使用してもよい。好ましくは、重合開始剤と連鎖移動剤とを併用することである。なお、重合時に連鎖移動剤を使用すると、分子量分布の増大やゲル化を抑制できる傾向にある。
上記連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸等のメルカプトカルボン酸類;メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸n−オクチル、3−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸ステアリル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプトカルボン酸エステル類;エチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、1,2−ジメルカプトエタン等のアルキルメルカプタン類;2−メルカプトエタノール、4−メルカプト−1−ブタノール等のメルカプトアルコール類;ベンゼンチオール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオール、2−ナフタレンチオール等の芳香族メルカプタン類;トリス〔(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル〕イソシアヌレート等のメルカプトイソシアヌレート類;2−ヒドロキシエチルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類;ベンジルジエチルジチオカルバメート等のジチオカルバメート類;α−メチルスチレンダイマー等の単量体ダイマー類;四臭化炭素等のハロゲン化アルキル類等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、入手性、架橋防止能、重合速度低下の度合いが小さい等の点で、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類、アルキルメルカプタン類、メルカプトアルコール類、芳香族メルカプタン類、メルカプトイソシアヌレート類等のメルカプト基を有する化合物を用いることが好適である。より好ましくは、アルキルメルカプタン類、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類であり、更に好ましくは、n−ドデシルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸である。
上記連鎖移動剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。例えば、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、上記単量体成分100質量部に対し、0.1〜20質量部とすることが好適である。より好ましくは0.5〜15質量%である。
上記重合の条件に関し、重合温度としては、使用する単量体の種類や量、重合開始剤の種類や量等に応じて適宜設定すればよいが、本発明は、酸素濃度を低く制御する発明であるので、沸点重合では本発明の手法を採用しなくても、酸素濃度を低く制御し易いので、重合溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。混合溶媒の場合は、一番沸点が高い溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。例えば、50〜150℃が好ましく、70〜120℃がより好ましい。また、重合時間も同様に適宜設定することができるが、例えば、1〜8時間が好ましく、2〜6時間がより好ましい。
<重合槽および重合操作>
本発明において重要なポイントとなる3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合する工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御する方法について、以下に説明する。
本発明の酸素濃度とは、重合反応溶液(液面)の上部の気相部の酸素濃度をあらわし、市販の酸素濃度計で経時的に測定することができる。気相部の酸素濃度を測定する場所は、平均値が測定できる場所を任意に適宜選択すれば良いが、液相と気相との界面近傍であることが好ましい。気相部の同一地点で測定する場合は、酸素濃度の測定を1分以内に3度行い、3度の測定結果の平均値をもって気相部の酸素濃度とすることが好ましい。
重合槽(反応容器)の容積は、実験室スケールでは0.5〜10リットル、工業生産スケールでは、通常0.1〜50mであるが、好ましくは0.2〜45m、より好ましくは0.3〜40mである。上記重合槽(反応容器)の内部の材質としては、特に限定されず、例えばステンレス鋼製、好ましくはSUS304、SUS316、SUS316L等のSUS製が耐食性の点から好ましい。また、反応容器の内部にグラスライニング加工等が施され、反応原料および反応生成物に対して不活性なものとすることが望ましい。
本発明にかかる液相部の体積は重合槽の体積の50〜80体積%に制御することが好ましく、55〜75体積%に制御することがさらに好ましい。液相部の体積が50体積%未満では、気相部での不活性ガスによる置換(好ましくは窒素置換)に時間がかかる傾向があり、80体積%を超える範囲では重合反応溶液の割合が高くなり、急な温度上昇への対応等、安全面で困難を伴う場合がある。なお、液相部、気相部は、例えば図1に示される部分(液相部:4、気相部:6)である。
気相部の酸素濃度は、0.5体積%〜5体積%であり、さらに好ましい酸素濃度は1体積%〜3体積%であり、特に好ましい酸素濃度は1.5体積%〜3体積%である。0.5体積%未満に制御するには、窒素だけで置換する場合は、かなりの時間を要する場合がある。他の手法においても手間やコスト高になる場合がある。また、5体積%を超える範囲では得られるアルカリ可溶性樹脂の酸価が上昇し、本発明の効果を奏しない。
重合反応時の任意の時点(いずれかの時点)での気相部の酸素濃度が、上記数値範囲であればよいが、好ましくは重合反応の開始から終了までの期間の1/2以上が上記範囲であり、さらには3/4以上、1以下が上記範囲であることがより好ましい。
気相部の酸素濃度を上記範囲にする方法としては、各種公知の方法を用いることができる。例えば、重合反応溶液中に不活性ガス(窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素など)をバブリングする方法、不活性ガスを反応系内に吹き込み気相部中の酸素を減少させる方法が挙げられる。窒素をバブリングする具体的な方法としては、多孔質のフィルターを装着した窒素ラインを反応液中(好ましくは下部)に入れ、反応液を攪拌しながら窒素をフローする方法が挙げられる。不活性ガスを反応系内に吹き込む方法としては、重合槽の上部に窒素導入口を設けて吹き込むことが挙げられる。その際は排気口を設けておく。不活性ガスとしては、大気中に最も多く含まれる気体で、常温常圧下では、極めて不活性かつ、アルゴン等の希ガスに比べると安価な窒素が好ましい。その窒素の導入量は 例えば実験室スケール(0.5〜5リットル)では、0.1(ml/分)〜300(ml/分)の流速で吹き込むことが好ましく、さらには1(ml/分)〜150(ml/分)の流速で吹き込むことが好ましい。工業生産スケール(0.5〜5m)では、0.1(l/分)〜300(l/分)の流速で吹き込むことが好ましく、さらには1(l/分)〜150(l/分)の流速で吹き込むことが好ましい。
重合する工程のいずれかの時点の中でも、昇温開始前に重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することが好ましい。その際は、重合槽の体積の100〜500体積%の不活性ガス(好ましくは窒素)で気相部を置換することが好ましく、150〜400体積%の不活性ガス(好ましくは窒素)で置換することがさらに好ましい。100体積%未満では酸素濃度の低減効果が低く、500体積%を超える範囲では製造コストや手間がかかる傾向がある。重合初期に多量の窒素で置換することで、昇温開始以降の窒素吹き込み量を少なくすることも好ましい形態である。
本発明の重合操作により、得られるアルカリ可溶性樹脂の酸価が安定する理由としては、推察ではあるが、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は重合時に分解されやすく、具体的には、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子と、それに隣接する第3級炭素原子との間のO−C結合が切断されやすく、これにより、(メタ)アクリル酸と、第3級炭素原子側で生じる安定的な化合物とに分解され、酸価が上昇するのを、気相部と液相部の酸素濃度を0.5〜5体積%に制御することで分解を抑制でき、酸価の上昇を防止しているものと考えられる。
使用される重合槽(反応容器)の形状は特に限定されず、例えば多角型、円筒型等があるが、撹拌効果、取り扱い性、汎用性等の点からは円筒形が好ましい。また、邪魔板はあっても良いし、無くても良いが、邪魔板を設けることで、窒素の吹き込み効率や反応溶液の均一性を高めることができる。
撹拌機としては、電動モーター等の動力源、回転軸、撹拌機等から構成されるが、その撹拌翼の形状は問わない。撹拌機としては、デスクタービン、ファンタービン、湾曲ファンタービン、矢羽タービン、多段ファンタービン、ファウドラー翼、ブルマージン型、角度付翼、プロペラ型、多段翼、アンカー型、ゲート型、二重リボン翼、スクリュー翼、マックスブレンド翼等を挙げることができる。
重合反応中の撹拌動力(工業生産スケール)は0.1〜4.0kW/m、好ましくは0.1〜3.0kW/m、より好ましくは0.2〜2.0kW/mである。すなわち、撹拌動力が0.1kW/m未満では窒素の吹き込み効率や反応液の均一性が低下する傾向がある。一方、撹拌動力が4.0kW/mを越えると、反応溶液が重合槽(反応容器)の内壁面に飛散し、重合槽の内壁面で反応を起してゲル化する可能性がある。
その他、重合反応中の容器内の圧力については、加圧、減圧の制御の必要性は問わない。特殊な操作をしたり、特殊な原料を使用しない限り、通常、常圧で行えばよい。
重合反応時の単量体成分の投入方法は、特に制限されず、全量一括仕込みしてもよいし、一部を一括仕込みして残りを滴下しても良いし、全量を滴下しても良いが、発熱量の制御の点で、一部を一括仕込みして残りを滴下するか、あるいは全量を滴下するのが好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂>
得られる重合体(アルカリ可溶性樹脂)の重量平均分子量は、特に制限されないが、カラーフィルター用途に好適に使用できる観点からは、2000〜200000、より好ましくは5000〜100000、さらに好ましくは5000〜50000であるのがよい。重量平均分子量が200000を超える場合、高粘度となりすぎ塗膜を形成しにくくなり、一方、2000未満であるとアルカリ可溶性が強すぎるため、感光性樹脂組成物(レジスト組成物)としたときの現像性が低下したり、十分な耐熱性を発現しにくくなる傾向がある。
得られる重合体(アルカリ可溶性樹脂)の酸価は、特に制限されないが、カラーフィルター用途に好適に使用できる観点からは、好ましくは3〜350mgKOH/g、より好ましくは5〜350mgKOH/gであるのがよい。更に好ましくは40〜300mgKOH/gである。重合体の酸価が3mgKOH/g未満の場合、アルカリ物質による可溶性が必要な場合に可溶性が充分でなくなる恐れがある。350mgKOH/gを超える場合、高粘度となりすぎ塗膜を形成しにくくなる傾向がある。
また、本発明の製造方法により得られる重合体は、更に側鎖に重合性二重結合を含んでもよい。側鎖に重合性二重結合を持たせることにより、熱や光で硬化させることができる。その為、光硬化性樹脂組成物(感光性樹脂組成物)としたときの光に対する感度が向上し、より少ない光量で硬化し、かつ硬化後の機械強度も高くなる。側鎖に重合性二重結合を導入する方法としては、エポキシ基、オキサゾリン基、および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種と重合性不飽和二重結合を含む化合物を付加させる方法が挙げられる。重合性不飽和二重結合としては、得られる重合体の反応性の点から(メタ)アクリロイル基の有する二重結合が好ましく挙げられる。
エポキシ基、オキサゾリン基、および水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1 種と重合性不飽和二重結合を含む化合物としては、具体的には、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アリルアルコールなどの水酸基と二重結合を有する化合物;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基と二重結合を有する化合物; ビニルオキサゾリン、イソプロペニルオキサゾリンなどのオキサゾリン基と二重結合を有する化合物; 等が挙げられるが、これらの中でも、反応性が高く、反応のコントロールがしやすく、入手が容易で、しかもラジカル重合性二重結合だけでなく同時に水酸基も導入できる点から、(メタ)アクリル酸グリシジルや(メタ)アクリル酸3 ,4―エポキシシクロヘキシルメチルが好ましい。
エポキシ基、オキサゾリン基、および水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種と重合性不飽和二重結合を含む化合物の付加量は、重合体100質量部に対して、好ましくは5〜120質量部、より好ましくは10〜80質量部とするのがよい。少なすぎると、レジスト組成物の硬化性が不足して硬化後の強度が不足したり、一方、多すぎると、側鎖に重合性二重結合を有する重合体の保存安定性が低下する場合がある。
エポキシ基、オキサゾリン基、および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1 種と重合性不飽和二重結合を含む化合物(重合体)を付加させる際の反応条件としては、温度は50℃〜150℃が好ましく、80℃〜140℃がさらに好ましく、90℃〜120℃が最も好ましい。温度が上記範囲より低いと、付加反応が充分進行しない恐れがあり、一方、上記範囲より高いと、付加反応時にゲル化が起こりやすい。また、反応時間は0.5〜24時間が好ましく、1〜15時間がさらに好ましい。前記付加反応時には、必要に応じて、公知の触媒を使用することができる。触媒としては、例えば、付加させる化合物がエポキシ基を有する場合には、トリエチルアミン等の3級アミンが好ましい。触媒の使用量は、重合体に対して、0.01〜30質量%が好ましく、0.05〜5質量%がさらに好ましく、0.1〜2質量%が最も好ましい。触媒の使用量が上記範囲を下回ると、付加反応が充分進行しない恐れがあり、一方、上記範囲を超えて使用すると、得られる重合体が着色したり、触媒分が溶解せず沈殿したりする恐れがある。
さらに、上記付加反応時には、禁止効果のあるガスを反応系中に導入したり、禁止剤を添
加したりしてもよい。禁止効果のあるガスを反応系中に導入したり、禁止剤を添加したりすることにより、付加反応時のゲル化を防ぐことができる。
そのため、重合直後に、同じ反応容器で円滑に付加反応を進めることができる点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%以上に制御することが好ましい。
本発明の製造方法により得られる重合体は、更にエポキシ基を含んでもよい。これにより熱や光で硬化させることができる。重合体にエポキシ基を導入するには、例えば、エポキシ基を有する単量体を単量体成分として重合すればよい。エポキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルが挙げられる。これらエポキシ基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
<レジスト組成物>
次に、レジスト組成物について説明する。
本発明は、本発明の上記製造方法により得られるアルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物でもある。
特にカラーフィルター用レジスト組成物に好適に用いることができる。通常、カラーフィルター用レジスト組成物は本発明の製法で得られる重合体以外に光重合開始剤や着色剤を含有する。
光重合開始剤としては公知のものが使用できる。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)アセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリニル−1−プロパン(「イルガキュア907」;チバ・ジャパン社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1;アシルホスフィンオキサイド類およびキサントン類、
その他、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−エチルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォルニル)フェニル]−1−ブタノン等のα−アミノケトン系化合物類;
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルブタン−1−オン、1−(4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−オクチルフェニル)プロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−カルボエトキシフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン系化合物類などが挙げられる。
これらの光重合開始剤は1種または2種以上の混合物として使用され、本発明の製法で得られる重合体(アルカリ可溶性樹脂)と、必要により使用されるラジカル重合性化合物の合計100質量部に対し、0.5〜30質量部含まれていることが好ましい。光重合開始剤の量が0.5質量部よりも少ない場合には、光照射時間を増やさなければならなかったり、光照射を行っても重合が起こりにくかったりするため、適切な表面硬度が得られなくなる。なお、光重合開始剤を30質量部を超えて配合しても、多量に使用するメリットはない。
本発明の好適なカラーフィルター用レジスト組成物は、着色剤として染顔料を用いる。耐熱性、耐光性の観点から、有機または無機の顔料が好ましく、具体的には、カラーインデックスCI(The Society of Dyers and Colourists 出版)でピグメント(pigment)に分類されている有機化合物等の有機顔料;金属酸化物または複合酸化物等の無機顔料;等が挙げられる。
また、着色剤として染料を用いる場合は、レジスト組成物中に均一に溶解してカラーフィルター用レジスト組成物を得ることができる。使用できる染料としては、特に制限はなく、従来カラーフィルター用として公知の染料が使用できる。
これらの着色剤は、1種または2種以上混合して使用され、本発明の製法で得られる重合体と、必要により使用されるラジカル重合性化合物の合計100質量部に対し、10〜150質量部使用することが好ましい。より好ましくは20〜100質量部である。
本発明のカラーフィルター用レジスト組成物には、本発明の重合体以外のラジカル重合性化合物を配合してもよい。ラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性オリゴマーとラジカル重合性モノマーが挙げられる。例えば、ラジカル重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が使用できる。
ラジカル重合性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルベンゼンホスホネート等の芳香族ビニル系モノマー;酢酸ビニル、アジピン酸ビニル等のビニルエステルモノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)−メチル(メタ)アクリレート、(ジ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル系モノマー;トリアリルシアヌレート等が使用可能である。これらは、要求特性に応じて適宜選択され、1種または2種以上を用いることができる。
本発明のレジスト組成物を基材(好ましくは基板)に塗布する際の作業性等の観点から、組成物中に溶媒を配合してもよい。溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素類;セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;セロソルブアセテート、カルビトールアセテート、(ジ)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類;(ジ)エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は、1種または2種以上を混合して用いることができ、塗布作業時に組成物が最適粘度となるよう適当量使用するとよい。また、溶液重合で得られた共重合体溶液をそのまま、あるいは希釈して、あるいは濃縮して、組成物に利用することもできる。
本発明のレジスト組成物には、さらに必要に応じて、分散剤、増感剤、重合禁止剤、密着性向上剤、充填剤、可塑剤、有機微粒子、無機微粒子等の公知の添加剤を添加してもよい。
<硬化物およびその用途>
次にレジスト組成物を硬化してなる硬化物、特にカラーフィルターについて説明する。
本発明の上記レジスト組成物は、通常、基材(好ましくは基板)に公知の方法で塗布した後、プリベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜(硬化物)を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光した後、未露光部分をアルカリ水溶液に溶解させてアルカリ現像を行う。次いで、必要に応じて洗浄した後、ポストベークを行う。このようにして、所定の硬化物が形成される。
基板上に上記硬化物が形成されてなるカラーフィルターは、具体的には上記レジスト組成物を硬化して形成されたセグメントを有するカラーフィルターである。カラーフィルターのセグメント(ブラックマトリクス、赤色,緑色,青色の各画素、フォトスペーサー、保護層、配向制御用リブ等)を形成する方法としてはフォトリソ法、印刷法、電着法、インクジェット法等が挙げられ、フォトリソ法としては、主流であるネガ型のアクリル系感光性樹脂組成物を用いる方法(感光アクリル法)と、非感光性のポリイミド系樹脂組成物とポジ型レジストを用いる方法(非感光ポリイミド法)とがある。感光アクリル法は、具体的には、ネガ型の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥した後、形成された塗膜の上にフォトマスクを重ね、このフォトマスクを介して露光、露光部分を光硬化させ、未露光部分を現像、必要に応じて洗浄、さらに熱硬化または光硬化処理を行って各カラーフィルターのセグメントを形成する方法である。このネガ型感光性樹脂組成物として本発明のレジスト組成物を用いると、高品質のカラーフィルターのセグメントを歩留まりよく形成することができる。
カラーフィルターの形態としては、液晶表示装置用の場合は透明基板上に、撮像管素子用の場合は光電変換素子基板上に画素が形成されていることが必要要件であり、必要に応じて、各画素を隔離するブラックマトリクスを形成したり、画素上に保護膜を形成したり、ブラックマトリクス領域上にフォトスペーサーを形成したり、画素あるいは保護膜上にITO等の透明電極を形成したり、配向膜および配向制御用の構造体を形成したりする場合がある。また、TFT(薄膜トランジスタ)を形成した透明基板上にブラックマトリクスおよび画素、必要に応じて保護膜、フォトスペーサー等を形成する場合もある。
本発明の製法で得られるアルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物から形成される硬化物は、例えば、液晶表示装置や固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等の各種表示装置の構成部材、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等、各種の光学部材や電機・電子機器等の種々様々な用途に好ましく使用される。中でも、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルターや、タッチパネル式表示装置に用いることが好ましく、特に、これら各種表示装置における保護膜(カラーフィルター用保護膜、タッチパネル式表示装置用保護膜等)や、絶縁膜(タッチパネル式表示装置用絶縁膜等)を形成することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味する。
以下の重合例等において、各種物性等は以下のようにして測定した。
<重量平均分子量>
ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液として、HLC−8220GPC(東ソー社製)、カラム:TSKgel SuperHZM−M(東ソー社製)によるGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法にて重量平均分子量を測定した。
<固形分>
重合体溶液(樹脂溶液又はポリマー溶液とも称す)をアルミカップに約1gはかり取り、アセトン約3gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。そして、真空定温乾燥器(東京理化器械社製、商品名:VOS−301SD)を用い、真空下140℃で1.5時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、質量を測定した。その質量減少量から、重合体溶液の固形分(質量%)を計算した。
<酸価>
樹脂溶液3gを精秤し、アセトン90gと水10gとの混合溶媒に溶解し、0.1規定のKOH水溶液を滴定液として用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、商品名:COM−555)により、重合体溶液の酸価を測定し、溶液の酸価と溶液の固形分とから固形分1g当たりの酸価(AV)を求めた。
<酸素濃度>
気相部の酸素濃度は、酸素濃度指示警報計(ガステック社製、商品名:GOA−6H−S)を用いて測定した。
実施例1
反応容器(重合槽)として冷却管を付けた2Lセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、メタクリル酸t−ブチル(以下「t−BMA」と称する)288.5g、ベンジルマレイミド(以下「BzMI」と称する)50.0g、メタクリル酸(以下「MAA」と称する)61.5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル(以下「HEMA」と称する)100.0g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」;以下「PBO」と称する)10.0gをよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−ドデカンチオール(以下「n−DM」と称する)6.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と称する)54.0gをよく攪拌混合したものを準備した。
反応容器にPGMEA 874.6gを仕込み、窒素を100mL/分で40分間流した。この時点での反応容器の気相部酸素濃度は1.8%であった。その後窒素流量を20mL/分に変更し、反応終了時まで継続した。攪拌しながらオイルバスで加熱して反応容器の温度を90℃まで昇温した。反応容器の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽及び連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ3時間かけて行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、PBO 2.5gを投入し、更に90℃で30分反応を継続した。その後昇温を開始して反応容器を115℃とし、1.5時間115℃を維持した。室温まで冷却後、重合体溶液1を得た。得られた重合体溶液1について各種物性を測定したところ、ポリスチレンを標準物質とするGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)にて測定した重量平均分子量は15400、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は34.8%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は82mgKOH/gであった。
実施例2
反応容器として冷却管を付けた0.5Lセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、t−BMA 86.6g、BzMI 15.0g、MAA 18.5g、HEMA 30.0g、PBO 3.0gをよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−DM 1.8g、PGMEA 34.2gをよく攪拌混合したものを準備した。
反応容器にPGMEA 244.4gを仕込み、窒素を10mL/分で60分間流した。その後も窒素流量10mL/分を維持したまま、反応終了時まで継続した。攪拌しながらオイルバスで加熱して反応容器の温度を90℃まで昇温した。反応容器の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽及び連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ3時間かけて行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、PBO 0.75gを投入し、更に90℃で30分反応を継続した。その後昇温を開始して反応容器を115℃とし、1.5時間115℃を維持した。室温まで冷却後、重合体溶液3を得た。得られた重合体溶液3について各種物性を測定したところ、ポリスチレンを標準物質とするGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)にて測定した重量平均分子量は15300、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は34.6%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は83mgKOH/gであった。
比較例1
実施例1と同様にして、反応容器、モノマー滴下槽、連鎖移動剤滴下槽を準備した。反応容器に窒素を10mL/分で60分間流した。この時点での反応容器の気相部酸素濃度は8.3%であった。その後窒素流量10mL/分を反応終了時まで継続した。その後、実施例1と同様の操作で重合を行い、室温まで冷却後、重合体溶液2を得た。得られた重合体溶液2について各種物性を測定したところ、ポリスチレンを標準物質とするGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)にて測定した重量平均分子量は15900、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は34.1%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は97mgKOH/gであった。
比較例2
実施例2の反応容器であるセパラブルフラスコを0.5Lから1.0Lに変更する以外は、実施例2と同様にして合成を行い、重合体溶液4を得た。得られた重合体溶液4の滴定法により求めた固形分当たりの酸価は125mgKOH/gであった。
Figure 2015054936
実施例、比較例及びそれらをまとめた表1に示す結果から、本発明の構成とすることによる効果が優れたものであることが確認された。例えば、実施例1と比較例1を比較すると、初期の窒素置換量が多い実施例1では、気相部の酸素濃度が1.8体積%と低く、得られる重合体の酸価は理論値に近い82であるのに対し、初期の窒素置換量が少ない比較例1では、気相部の酸素濃度が8.3体積%と高く、得られる重合体の酸価は理論値より大きい97であることから、気相部の酸素濃度を特定の低い範囲に制御すること、重合を開始する前の窒素置換量を特定範囲に制御することの優位性を確認できた。
また、実施例2と比較例2を比較すると、液相部の体積比率が大きい実施例2では、得られる重合体の酸価は理論値に近い83であるのに対し、液相部の体積比率が小さい比較例2では、得られる重合体の酸価は大幅に上昇して125になることから、液相部の体積を特定の高い範囲に制御することの優位性を確認できた。
その他、データは示されていないが、窒素ガスを反応容器(気相部)への吹き込みから溶液中(液相部)へのバブリングに変更することで、酸価上昇をさらに抑制できることも確認された。
また、重合反応中の窒素ガスの吹き込みを止めて、空気雰囲気下で重合すると、重合開始剤を添加後、酸価が急上昇することも確認された。実験室スケール(0.5〜5リットル)では、昇温開始後、重合反応中に5〜40(ml/分)の窒素を導入することが好ましい。工業生産スケール(0.5〜5m)では、重合反応中に5〜40(l/分)の窒素を導入することが好ましいと言える。
なお、上記実施例で制御した窒素流量や酸素濃度、評価物性について、本明細書中に記載された好ましい範囲内において本発明が有利な効果を奏することが立証されている。
本発明の製法で得られるアルカリ可溶性樹脂は電子情報分野の部材を形成するためのレジスト、例えばソルダーレジスト、エッチングレジスト、層間絶縁材料、めっきレジスト、カラーフィルター用レジストに好適である。
1 重合槽(反応容器)
2 撹拌軸
3 撹拌羽根
4 液相部(反応溶液)
5 液面
6 気相部
7 窒素導入口

Claims (9)

  1. アルカリ可溶性樹脂を製造する方法であって、
    該製造方法は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を含む単量体成分を重合する工程を有し、
    該重合工程のいずれかの時点で、重合槽内の気相部の酸素濃度を、0.5体積%〜5体積%に制御することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  2. 液相部の体積が重合槽の体積の50〜80体積%であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  3. 重合開始前に、気相部を重合槽の体積の100〜500体積%の不活性ガスで置換することを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  4. 重合溶液中の溶媒がエステル系溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  5. 重合温度が溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  6. 前記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  7. 前記単量体成分は、更にN置換マレイミド、アクリル系エーテルダイマー及びα−(アリルオキシメチル)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  8. 前記アルカリ可溶性樹脂は、レジスト組成物に用いられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により得られるアルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物。
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