JP2015054692A - 噴射容器 - Google Patents

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敏嗣 矢嶋
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知彦 桑原
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Abstract

【課題】ノンエアゾールタイプの容器であって、簡易な構造で、外部から封入物の残量を視覚的に認識容易な噴射容器を得る。【解決手段】本発明は、気体および液体の少なくともいずれか1つを含む封入物を外部より高圧で充填可能であり、充填された封入物を外部に噴射できる噴射容器1であって、封入物を充填するための封入物充填用容器2と、その封入物充填用容器2の外側を覆うチューブ3とを備え、封入物充填用容器2が、封入物を出し入れする入出路4と、その入出路4を内部に挿入配置した内袋5であって封入物の充填により主として径方向に膨張する一方で封入物の外部への噴射により主として径方向に収縮する内袋5とを備え、チューブ3が、内袋5より伸び率の大きなゴム状弾性体から主として構成され、封入物充填用容器2の径方向の膨張および収縮に対してその径方向にそれぞれ膨張および収縮し、チューブ3の内袋5に対する圧縮力を利用する。【選択図】図1

Description

本発明は、封入物を噴射する噴射容器に関する。
従来から、殺虫・防虫剤、化粧料、消火剤などの封入物を噴霧させるスプレー式の容器として、容器内に圧縮気体によって加圧された液剤を細い管を通して外部に噴射させる、いわゆるエアゾール製品が知られている。図7は、従来から公知の噴射容器の構造を示し、(7A)は噴射容器の斜視図を、(7B)は噴射容器の縦断面図を、それぞれ示す。この噴射容器100は、略円筒形の容器本体102の上部に、下方に窪む凹部材103を備える。凹部材103は、その底面の中央に、突出部104を備える。突出部104は、その頂部に、下方に押し込み可能なアクチュエーター105を備える。アクチュエーター105は、突出部104の内部まで挿入されており、その最下部に、突出部104の開口部を開閉可能なバルブ106を備える。また、アクチュエーター105は、その内部に、バルブ106近傍の側面から、アクチュエーター105の頂部近傍の側面に形成された噴射口107までを繋ぐ流路108を備える。突出部104は、その内部に、液剤貯留空間110を備える。液剤貯留空間110は、それに通じて下方に延出する管111を連接する。管111は、容器本体102の内部に延びるディップチューブ112を接続する。
容器本体102は、その内部に、最下層から上方に向かって順に、封入物の原液113、液状の噴射剤114および気体状の噴射剤115と、を封入する。気体状の噴射剤115は、大気圧より高圧にて加圧された状態で、容器本体102内に封入されている。アクチュエーター105を下方に押し込むと、バルブ106が開き、容器本体102内の封入物の原液113と液状の噴射剤114との混合物がディップチューブ112から流路108を通り、噴射口107から霧状、泡状あるいはジェル状などの形態にて外部に放出される。
上記構造の噴射容器100は、従来から、気体状の噴射剤115としてフロンガスを用いるものも少なくなかった。しかし、近年になって、フロンガスは、オゾン層を破壊して地球温暖化の一因になり得ることから、噴射容器内のガスのみならず洗浄剤などからも完全に撤廃されるようになった。このような環境保護の観点を一つの契機として、噴射容器中の封入物を噴射する方法の一つに、加圧封入された気体を使用しない噴射機構も考えられてきた(例えば、特許文献1〜4を参照)。
実開平4−1186号公報 実開昭63−197890号公報 特開平3−256877号公報 特開平4−102567号公報
特許文献1に開示される噴射容器は、容器本体内部に弾性材料から構成される袋部材を入れた構造を持ち、その袋部材の収縮力を利用して、袋部材内に入れた封入物を外部に噴射させる。特許文献2に開示される噴射容器は、容器本体内部に、封入物を入れる内袋を入れ、その内袋の下方であって容器本体の内底面との間に、スプリングを備える。内袋は、容器本体の高さ方向に伸縮する構造を有しており、下方からスプリングの力によって収縮し、封入物を外部に噴射する。また、特許文献3に開示される噴射容器は、容器本体内に袋部材を入れ、その袋部材内に封入物を入れ、さらに、容器本体内に気体を充填する。当該気体の圧力を大気圧以上にすることにより、袋部材の収縮力を利用し、その内部にある封入物のほとんどを外部に噴射させることができる。さらに、特許文献4に開示される噴射容器は、容器本体内に蛇腹状の袋部材をいれ、その袋部材内に封入物を入れ、袋部材の伸縮方向であって袋部材の下面と容器本体の内天面との間をゴム紐部材で繋ぐ構造を有する。封入物を袋部材内に加圧充填する際には、袋部材は、上下方向に伸び、ゴム紐部材に張力が生じる。封入物を外部に噴射する際には、ゴム紐部材の張力を利用して袋部材が上方向に向かって収縮する。
しかし、上述の公知の噴射容器のいずれも、硬質の容器本体の内部に、封入物を充填可能な内袋を格納した構造を有しており、外部から封入物の残量を視覚的に認識することは難しい。また、構造が複雑であるという問題もある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ノンエアゾールタイプの容器であって、簡易な構造を有するとともに外部から封入物の残量を視覚的に認識容易な噴射容器を実現することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一形態は、気体および液体の少なくともいずれか1つを含む封入物を外部の気圧より高圧で充填可能であり、充填されていた封入物を外部に噴射できる噴射容器であって、封入物を充填するための封入物充填用容器と、その封入物充填用容器の外側を覆うチューブとを備え、封入物充填用容器は、封入物を出し入れする入出路と、その入出路を内部に挿入配置した内袋であって封入物の充填により主として径方向に膨張する一方で封入物の外部への噴射により主として径方向に収縮する内袋とを備え、チューブは、内袋より伸び率の大きなゴム状弾性体から主として構成され、封入物充填用容器の径方向の膨張および収縮に対してその径方向にそれぞれ膨張および収縮し、チューブの内袋に対する圧縮力を利用して封入物を外部に噴射する噴射容器である。
本発明の別の形態は、さらに、チューブの長手方向の長さを、内袋に封入物を最大限に充填した状態にて内袋の長手方向と同一若しくはそれより長いようにした噴射容器である。
本発明の別の形態は、さらに、チューブに、内袋の上部を覆い入出路の一部を露出するように径方向内側に延出する内側鍔部を備えた噴射容器である。
本発明の別の形態は、また、チューブの長手方向の2つの開口部の内の少なくともいずれか一方を、当該長手方向の他の部位よりも肉厚に形成した噴射容器である。
本発明の別の形態は、また、チューブをシリコーンゴムにて主に構成し、内袋を、フィルム状の樹脂若しくは金属、あるいはそれらのラミネート体にて主に構成した噴射容器である。
本発明の別の形態は、また、チューブの外側に、チューブを視認でき、かつチューブより硬質の材料から成る容器を備えた噴射容器である。
本発明によれば、ノンエアゾールタイプの容器であって、簡易な構造を有するとともに外部から封入物の残量を視覚的に認識容易な噴射容器を実現できる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る噴射容器の組立図(1A)および当該噴射容器を構成する封入物充填用容器が膨張した状態の斜視図(1B)を示す。 図2は、図1の噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図(2A)および(2A)のA−A線断面図およびB−B線断面図(2B)を、それぞれ示す。 図3は、第二実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。 図4は、第三実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。 図5は、第四実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。 図6は、第五実施形態に係る噴射容器の組立図を示す。 図7は、従来から公知の噴射容器の構造を示し、(7A)は噴射容器の斜視図を、(7B)は噴射容器の縦断面図を、それぞれ示す。
次に、本発明に係る噴射容器の各実施形態について説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る噴射容器の組立図(1A)および当該噴射容器を構成する封入物充填用容器が膨張した状態の斜視図(1B)を示す。
この実施形態に係る噴射容器1は、気体および液体の少なくともいずれか1つを含む封入物を外部の気圧より高圧で充填可能であり、充填されていた封入物を外部に噴射できる容器である。噴射容器1は、封入物を充填するための封入物充填用容器2と、封入物充填用容器2の外側を覆うチューブ3とを備える。封入物充填用容器2は、封入物を出し入れする入出路4と、入出路4の一部を内部に挿入配置した内袋であって封入物の充填により主として径方向に膨張する一方で、封入物の外部への噴射により主として径方向に収縮する内袋5とを備える。ここで、「主として径方向に膨張する」または「主として径方向に収縮する」とは、長さ方向をはじめとする他の方向よりも優先的に径方向に膨張または収縮することを意味する。したがって、内袋5は、径方向以外の方向に膨張あるいは収縮しても良い。
チューブ3は、内袋5より伸び率の大きなゴム状弾性体から主として構成され、封入物充填用容器2の径方向の膨張および収縮に伴いその径方向にそれぞれ膨張および収縮可能である。チューブ3は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等などから構成され、特に好ましくはシリコーンゴムから構成される。チューブ3は、透明であるか、半透明であるか、あるいは不透明であるかを問わない。以後の各実施形態におけるチューブについても同様である。チューブ3を透明または半透明のゴム状弾性体にて構成すると、内袋5の伸縮状況がより視認しやすくなる。さらに、内袋5を透明または半透明の材料で構成すると、チューブ3の伸縮状態により間接的に封入物の残量を確認するのみならず、直接的に封入物の残量を確認しやすくなる。ここで、「ゴム状弾性体から主として構成され」とは、チューブ3の50体積%以上の領域がゴム状弾性体から構成されることを意味する。したがって、チューブ3に、ゴム状弾性体以外の材料から成る部分が存在していても良い。噴射容器1は、内袋5内の封入物の充填圧に加え、チューブ3の内袋5に対する圧縮力を利用して、封入物を外部に噴射することができる。
内袋5は、好適には、フィルム状の樹脂若しくは金属、あるいはそれらのラミネート体にて主に構成される。ここで、「主に」とは、内袋5の50体積%超の領域が上記材料から成ることを意味する。したがって、内袋5の全領域が上記材料から構成されていなくても良い。内袋5を構成する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン酢酸ビニール共重合体(EVA)あるいはポリアミド(PA)の内の一種あるいは複数を任意に組み合わせたものを好適に例示できる。PPには、延伸ポリプロピレンも含まれる。また、PEには、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)あるいは低密度ポリエチレン(LDPE)も含まれる。内袋5は、透明であるか、半透明であるか、あるいは不透明であるかを問わない。内袋5をフィルム状の樹脂とフィルム状の金属とのラミネート体から構成する場合であっても、金属を極めて薄くコートすることにより、内袋5を半透明にすることができる。以後の各実施形態における内袋5についても同様である。内袋5を構成する金属としては、アルミニウム、アルミニウム基合金などの延性の高い金属を好適に例示できる。フィルム状の樹脂とフィルム状の金属とのラミネート体は、上記樹脂のフィルムに、上記金属のフィルムを積層したものである。積層方法は、フィルム同士の貼り付け、一方のフィルムに他方の材料をコートするなど、如何なる方法であっても良い。内袋5は、封入物を外部に透過させないように構成される。封入物は、気体のみ、液体のみ、気体と液体との混合物、気体と固体との混合物、液体と固体との混合物、気体と液体と固体との混合物のいずれかであって、固体のみは除かれる。封入物の好適な例としては、消化剤、防虫剤、殺虫剤、塗料、消臭剤、潤滑剤(例えば、防錆用のもの)、人体用消臭剤、制汗剤、医薬品、シェービングクリーム、ボディソープ、化粧料、食用油、液体調味料、頭髪用品、香水などを挙げることができる。
封入物充填用容器2の内袋5は、その内部に入出路4の一部を構成する筒部10を挿入配置する。筒部10と内袋5との接合部は接着されており、内袋5の内部は外気と遮断されている。一方、筒部10は、その長手方向に亘り、上下方向に貫通する貫通路10aを有する。筒部10の一端であって内袋5から露出する端部は、フランジ部11と接続されている。フランジ部11は、ネック部12と接続されている。ネック部12は、アクチュエーター13と接続されている。アクチュエーター13の側面には、噴射口14が形成されている。筒部10、フランジ部11、ネック部12、アクチュエーター13および噴射口14の内部は、それぞれ貫通路を備え、内袋5の内部と噴射口14までが連通する構造になっている。また、フランジ部11は、噴射口14から内袋5の内部までの貫通路を開閉するためのバルブを内在させる部位である。アクチュエーター13を内袋5側に押し込むと、当該バルブが開状態となり、噴射口14から内袋5までが連通する。(1A)の破線矢印Fで示すように、アクチュエーター13の押し込みにより、内袋5の内部と噴射口14との間で、封入物を充填あるいは噴射できるようになる。一方、アクチュエーター13の内袋5側への押し込みを解除すると、バルブが閉状態となり、内袋5の内部から噴射口14までの貫通路が遮断される。アクチュエーター13は、スプリング等の弾性体を用いて、上方に付勢されており、下方に押し込んだときのみバルブを開状態にできるように構成されるのが好ましい。入出路4の構造は、図7を参照して説明したアクチュエーター105、バルブ106、噴射口107、流路108、液剤貯留空間110および管111と近似する。筒部10、フランジ部11、ネック部12、アクチュエーター13および噴射口14は、好適には、PP等の熱可塑性樹脂あるいはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂から構成されるが、ステンレススチール、アルミニウム基合金等の金属、あるいはアルミナ等のセラミックスの他、ガラスから構成されていても良い。
(1B)に示すように、内袋5は、好ましくは、その両側面が合わさるように収縮し、封入物の充填により当該両側面が開くように膨張する。このため、内袋5は、径方向の特定方向にのみ膨張しやすくなっている。また、内袋5は、その長さ方向(この実施形態では、図1の上下方向)には、上面および下面がそれぞれ上方および下方に突出するように膨らむ程度に膨張する。ただし、内袋5は、径方向のいずれの方向にも略同一の比率で膨張する構造の袋、あるいは主に径方向に膨張するものの、上下両方向にも膨張する構造の袋であっても良い。
チューブ3は、筒部10より大径であって収縮時の内袋5の幅より小径の貫通路20を、チューブ3の長手方向に備える。チューブ3内に内袋5を入れる場合には、(1A)の実線矢印で示すように、内袋5を筒部10の周囲に巻いて、径方向の長さを減じるのが好ましい。また、チューブ3の長さは、後述するように、内袋5の長さに比べて少し大きい。
図2は、図1の噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図(2A)および(2A)のA−A線断面図およびB−B線断面図(2B)を、それぞれ示す。
チューブ3の長手方向の長さは、好適には、内袋5に封入物(以後、「封入物G」と称する)を最大限に充填した状態にて内袋5の長手方向と同一若しくはそれより長くなるように設定されている。チューブ3は、内袋5を貫通路20内に挿入した状態において、アクチュエーター13の操作に支障のない上部位置に至る長さを有する。この実施形態では、チューブ3は、封入物Gを充填していない状態の内袋5の下面より長さL1だけ下方位置から、同状態の内袋5の上面より長さL2だけ上方であってフランジ部11の若干下方の位置までの長さを有する。したがって、チューブ3の上下方向の長さは、内袋5の上下方向の長さよりも(L1+L2)だけ大きい。このように、チューブ3の下端31および上端32を内袋5の上下両面から突出させているのは、以下の理由からである。内袋5が封入物Gの充填により膨張すると、それに伴い、チューブ3も膨張し、側壁部30が伸びて表面積が増大する。その結果、チューブ3は、径方向への膨張分だけ、長手方向に収縮する。内袋5がチューブ3の上方あるいは下方に露出すると、その露出した箇所において内袋5の外側を圧迫する力が無くなる。したがって、封入物Gの充填中に内袋5の上部あるいは下部がチューブ3から露出すると、内袋5の当該露出した箇所が集中的に膨張しやすくなる。このような状況になると、封入物Gが内袋5内に充填できたとしても、チューブ3が元の形態に戻ろうとする圧縮方向の弾性力を利用して封入物Gを外部に噴射することが困難になる。加えて、封入物Gの充填中に、内袋5の上部あるいは下部が異常に膨張してしまうと、内袋5の下方あるいは上方からチューブ3が抜けてしまい、封入物Gの充填が失敗する危険性もある。かかる理由から、チューブ3を内袋5の上下両方向に突出させて被覆している。ただし、チューブ3が内袋5の上下両方に突出することは必須の構成ではなく、内袋5の上方のみあるいは下方のみに突出していても良い。また、内袋5に封入物Gを充填してもなおチューブ3が内袋5の上面および/または下面よりも突出するように、チューブ3を十分に長くしていても良い。
(2B)に示すように、封入物Gを内袋5の内部に充填すると、筒部10の側面に巻くように畳まれていた内袋5がチューブ3の貫通路20内にて膨張すると共に、チューブ3も主として径方向に膨張する。この実施形態では、貫通路20に隙間が存在する状況でチューブ3が膨張しているが、貫通路20が内袋5によって隙間なく満たされるか否かは問わない。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る噴射容器について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図3は、第二実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。
第二実施形態に係る噴射容器1aは、第一実施形態に係る噴射容器1と異なり、チューブ3aの上方の開口端を径方向内側に延出させて内側鍔部35を形成し、上方開口部36をより狭くしている。すなわち、チューブ3aは、内袋5の上部を覆い、入出路4の一部(筒部10の上部)を露出するように径方向内側に延出する内側鍔部35を備える。内側鍔部35の厚さはL3である。この結果、内側鍔部35によって内袋5の上部を押さえた構成を実現できる。一方、噴射容器1aの内袋5の下面は、チューブ3aに覆われず、露出している。
封入物Gを内袋5内に充填していくと、充填圧力の作用により、チューブ3aが下方に移動しようとする。しかし、内側鍔部35の存在により、チューブ3aが内袋5から抜けるのを有効に防止できる。また、第一実施形態と同様、チューブ3aの長手方向の長さを内袋5の長手方向の長さより大きくしているので、封入物Gを内袋5内に充填しても、内袋5がチューブ3aから突出しにくくなる。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態に係る噴射容器について説明する。第三実施形態において、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図4は、第三実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。
第三実施形態に係る噴射容器1bは、第一実施形態に係る噴射容器1と異なり、チューブ3bの下端31および上端32の肉厚を、チューブ3bのそれら31,32以外の中央領域の肉厚に比べて大きくしている。この実施形態では、チューブ3bの長手方向の2つの開口部を、当該長手方向の他の部位よりも肉厚に形成しているが、開口部の内の少なくともいずれか一方、すなわち、下端31のみ若しくは上端32のみを当該長手方向の他の部位よりも肉厚に形成しても良い。また、この実施形態では、下端31から所定長さの裾野部41と、上端32から所定長さの裾野部42とをチューブ3bに形成し、裾野部41,42の領域において、チューブ3bの中央側から端部に向かって徐々に厚さを増すようにしている。ここで、「所定長さ」は、チューブ3bの長さ以下であれば、その長短を問わない。また、裾野部41および裾野部42は、チューブ3bの貫通路20側の径を維持したまま外側に厚くなるように形成されている。なお、チューブ3bの両開口側を徐々に厚くすることは必須ではなく、下端31および上端32に、幅の狭い局所的な肉厚部を形成しても良い。さらには、チューブ3bの周囲に、連続した肉厚部位を形成する必要もなく、例えば、チューブ3bの周囲に沿って断続的に肉厚にし若しくは一部のみを肉厚にしても良い。すなわち、チューブ3bは、その下端31および/または上端32の膨張を抑制する形態を備えていれば良い。
このように、チューブ3bに、その下端31および/または上端32の膨張を抑制するための形態を付すのは、以下の理由からである。チューブ3bの長手方向両側が開口しているため、内袋5の膨張は、その長手方向両側にて優先的に生じやすい。チューブ3bの両開口部側にて内袋5が異常膨張すると、チューブ3bは内袋5の膨張部位と反対方向に向かう力を受けて、内袋5から抜けようとする。チューブ3bが内袋5から完全に抜けてしまうと、封入物Gの内袋5への充填は失敗する。また、チューブ3bが内袋5から完全に抜けずに途中で停止したとしても、内袋5の一部がチューブ3bに覆われない状態になり、その状態になると、チューブ3bの圧縮弾性力を利用して内袋5内の封入物Gを噴射するのに支障が生じる。このような危険性を低減するため、チューブ3bの下端31および/または上端32を中央領域よりも相対的に肉厚にして、径方向に広がりにくくしている。
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態に係る噴射容器について説明する。第四実施形態において、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図5は、第四実施形態に係る噴射容器のチューブのみを断面で表した側面図であって、封入物の未充填状態から充填後の状態への変化を表す側面図を示す。
この実施形態に係る噴射容器1cは、第三実施形態に係る噴射容器1bの変形例である。噴射容器1cでは、チューブ3cに、下端31から所定長さの裾野部51と、上端32から所定長さの裾野部52とを形成し、かつ裾野部51および裾野部52を、チューブ3cの外側の径を維持したまま、貫通路20側の径を徐々に狭くするように形成している。ここで、「所定長さ」は、チューブ3cの長手方向の長さ以下であれば、その長短を問わない。このように、第三実施形態に代えて、チューブ3cの両開口側にて、貫通路20側を開口側に進むに従って徐々に肉厚になるように裾野部51,52を形成するようにしても良い。また、第三実施形態と同様、チューブ3cの両開口側を徐々に厚くすることは必須ではなく、下端31および上端32に幅の狭い局所的な肉厚部を形成しても良い。さらには、チューブ3cの周囲に連続した肉厚部位を形成する必要もなく、例えば、チューブ3cの周囲に沿って断続的に肉厚にし若しくは一部のみを肉厚にしても良い。
<第五実施形態>
次に、本発明の第五実施形態に係る噴射容器について説明する。第五実施形態において、第一実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図6は、第五実施形態に係る噴射容器の組立図を示す。
この実施形態に係る噴射容器1dは、第一実施形態に係る噴射容器1と異なり、チューブ3のさらに外側に、チューブ3を視認でき、かつチューブ3より硬質の材料から成る容器60を備える。容器60の好適な構成材料は、樹脂、ガラス、金属あるいはセラミックスである。容器60の形状は、この実施形態では略円筒形状であるが、円筒以外の形状であっても良い。また、容器60は、最大限に膨張した状態の内袋5およびチューブ3を包含可能な大きさの内容積を有する。容器60は、その天面に略円形の穴61を備える。穴61は容器60の内部空間と連通する。さらに、容器60は、好適には、その側面に、窓部62を備える。窓部62には、透明な板(透光板という)63が嵌め込まれている。透光板63は、容器60と同一の材料であるか否かを問わない。また、透光板63を容器60と別体で備えるか否かも問わない。したがって、容器60を透光性の高い樹脂(例えば、アクリル樹脂)やガラスから構成し、窓部62以外の領域を不透明な加飾層にて覆い、窓部62に透光性を付与しても良い。このような窓部62を形成することにより、より正確にチューブ3の伸縮状態を視認でき、その結果、封入物Gの残量を推測できる。なお、容器60全体を透光性の高い樹脂やガラスで構成し、窓部62を形成しなくても良い。
容器60は、好適には、チューブ3の上部まで覆うに十分な高さであって、かつアクチュエーター13を押し込むのを邪魔しない高さである。この実施形態では、チューブ3に入れた封入物充填用容器2を穴61から容器60内に挿入した際に、フランジ部11と穴61の内壁とがほぼ同じ高さになるように、容器60の高さを設計している。また、フランジ部11の外径は、容器60の穴61の径よりも小さい。このため、穴61の径よりわずかに小さな外径を持ち、かつフランジ部11の外径よりわずかに大きな内径の貫通孔71を持つリング70を、フランジ部11と穴61との隙間に嵌め込み、フランジ部11と穴61との隙間をなくすようにするのが好ましい。ただし、貫通孔71は、アクチュエーター13を上下方向に通過し、フランジ部11の上面で止まる大きさにし、リング70の外径を穴61の内径より若干小さくしても良い。このようなリング70を構成することにより、リング70の下面によってフランジ部11の上面から容器60の下方に向かって押圧して、容器60と封入物充填用容器2を上下方向に固定することもできる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の噴射容器の各実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々の変形を施ことができる。
例えば、第二実施形態において、チューブ1aは、内側鍔部35および上方開口部36を備え、上方開口部36を筒部10より大きく形成して筒部10の外側に隙間を生じるようにしている。しかし、当該隙間は必須ではなく、筒部10やフランジ部11の外周に上方開口部36を密着させても良い。第四実施形態における上方開口部36についても同様である。
上述の各実施形態における1または2以上の任意の構成を互いに組み合わせ可能な範囲にて組み合わせることもできる。例えば、第二実施形態と第三実施形態とを組み合わせ、噴射容器は、裾野部41,42と内側鍔部35とを両方備えたチューブを有していても良い。
本発明は、例えば、消化剤、防虫剤、殺虫剤、塗料、消臭剤、潤滑剤(例えば、防錆用のもの)、人体用消臭剤、制汗剤、医薬品、シェービングクリーム、ボディソープ、化粧料、食用油、液体調味料、頭髪用品、香水などを噴射可能な容器として利用できる。
1,1a,1b,1c,1d 噴射容器
2 封入物充填用容器
3,3a,3b,3c チューブ
4 入出路
5 内袋
35 内側鍔部
G 封入物

Claims (6)

  1. 気体および液体の少なくともいずれか1つを含む封入物を外部の気圧より高圧で充填可能であり、充填されていた上記封入物を外部に噴射できる噴射容器であって、
    上記封入物を充填するための封入物充填用容器と、
    その封入物充填用容器の外側を覆うチューブと、
    を備え、
    上記封入物充填用容器は、
    上記封入物を出し入れする入出路と、
    その入出路を内部に挿入配置した内袋であって上記封入物の充填により主として径方向に膨張する一方で上記封入物の外部への噴射により主として径方向に収縮する内袋と、
    を備え、
    上記チューブは、上記内袋より伸び率の大きなゴム状弾性体から主として構成され、上記封入物充填用容器の径方向の膨張および収縮に対してその径方向にそれぞれ膨張および収縮し、
    上記チューブの上記内袋に対する圧縮力を利用して上記封入物を外部に噴射することを特徴とする噴射容器。
  2. 前記チューブの長手方向の長さは、前記内袋に前記封入物を最大限に充填した状態にて前記内袋の長手方向と同一若しくはそれより長いことを特徴とする請求項1に記載の噴射容器。
  3. 前記チューブは、前記内袋の上部を覆い前記入出路の一部を露出するように径方向内側に延出する内側鍔部を備えることを特徴とする請求項2に記載の噴射容器。
  4. 前記チューブの長手方向の2つの開口部の内の少なくともいずれか一方は、当該長手方向の他の部位よりも肉厚に形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の噴射容器。
  5. 前記チューブをシリコーンゴムにて主に構成し、
    前記内袋を、フィルム状の樹脂若しくは金属、あるいはそれらのラミネート体にて主に構成していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の噴射容器。
  6. 前記チューブの外側に、前記チューブを視認でき、かつ前記チューブより硬質の材料から成る容器を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の噴射容器。
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