WO2023080095A1

WO2023080095A1 - 内容物噴射機構およびこの内容物噴射機構を備えたエアゾール式製品

Info

Publication number: WO2023080095A1
Application number: PCT/JP2022/040530
Authority: WO
Inventors: 博史菅野; 彰太吽野
Original assignee: 株式会社三谷バルブ
Priority date: 2021-11-08
Filing date: 2022-10-28
Publication date: 2023-05-11
Also published as: JPWO2023080095A1; CN118103305A

Abstract

着脱式のステムを有する内容物噴射機構において、ステム通路部などのバルブ周辺の汚染を最小化し洗浄の容易化を図る。　噴射される内容物が側面より流入する側面開口部５ｂおよびその下流側の通路部５ａを有する着脱可能な筒状のステム５，ステム５の下端部にその内面が係合する椀状のバルブシート６，このバルブシート６を収容してエアゾール容器１の内容物が流入するハウジング４、およびステム５が貫通する中央開口を有しハウジング４に保持されてバルブシート６との間のバルブ作用を呈するステムガスケット７からなる。バルブシート６は、その内面に形成されステム５端部の下端側外周面５ｃに密接する鞘状内周面６ａを備える。ステム５には着脱の際にバルブシート６との間の空間域を通路部５ａに連通する下端側開口部５ｄを設けて、ステム５の着脱動作を容易にした。

Description

内容物噴射機構およびこの内容物噴射機構を備えたエアゾール式製品

　本発明は、エアゾール式製品の容器本体に収容された内容物を外部空間域へ噴射するためのステム，バルブシート，ステムガスケットおよびハウジングなどの関連構成を対象とした内容物噴射機構に関する。

　特に高粘度内容物などの狭い断面通路を通過しにくい内容物のバルブ機構通過を容易に充填可能とし、ステムの残留内容物を容易に除去できる内容物噴射機構に関する。

　本明細書では繊維質を含み見かけ上の流動性の低い内容物についても高粘度内容物という。

　また、ステムの長手方向、すなわち各図の上下方向を「上」または「下」という。

　従来、高粘度内容物に適したステム周囲に環状に開閉する噴射弁を備えた内容物噴射機構があった（特許文献１参照）。

　高粘度内容物は、噴射剤のガスとともに固定容量の空間域に収容すると二層に分離しにくいため、ガス（放出用ガスＢ）で加圧された袋（内袋６０）などに個別収容する必要があり、また粘度も高いことから内容物をマウンティングカップ（マウンティングカップ１０）とステムガスケット（ステムラバー４０）やハウジング（ハウジング２０）との間から容器内へ直接高速充填することができない。

　この内容物噴射機構では、内容物が噴射や充填の際にステム部分（柱状部３１）の下端を迂回するが、この時の充填の抵抗となるステム部分がバルブシート（カップ状部３２）から取り外せるので、充填速度を向上できる。

　内容物は着脱可能なステム部分の外周面から下端を迂回してステム内部の通路部を通って外部空間域に噴射されるので、使用後にステム部分を外してその内部の洗浄を容易にできる。

特開２００５－１６２３２７号

　しかしながら、上記従来の内容物噴射機構の場合、ステム部分を取り外す際に内部通路に残留した内容物がバルブシートの内部に引き出され大量に残留してしまう問題があった。

　また、内容物がステム部分の下端部の外周面とバルブシートの内周面の間を通り下端から内部に迂回するかたちで流入するため、ステム部分の外周面やバルブシートの内周面に広く内容物が付着して残留する問題があった。

　また、取り外す際に内容物の付着したステム部分の外周面がマウンティングカップ（マウンティングカップ１０）やステムガスケット（ステムラバー４０）の中央孔部に接触して周辺を汚染しがちだった。

　このような内容物残留は、特に内容物が食品や薬品などの場合に腐敗・酸化など劣化したものが混入することで安全性に問題を生じることがあった。

　本発明は、高粘度内容物を用いた場合の、ステム通路部などのバルブ周辺の汚染を最小化し洗浄の容易化、を図ることを目的とする。

　本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
（１）容器本体（例えば後述のエアゾール容器１）に収容された内容物が側面より流入する流入用孔部（例えば後述の側面開口部５ｂ）およびその下流側の通路部（例えば後述の通路部５ａ）を有する着脱可能な筒状のステム（例えば後述のステム５），前記ステムの下端部にその内面が係合する椀状のバルブシート（例えば後述のバルブシート６），前記バルブシートを収容して前記容器本体の内容物が流入するハウジング（例えば後述のハウジング４），および前記ステムが貫通する中央開口を有し前記ハウジングに保持されて前記バルブシートとの間のバルブ作用を呈するステムガスケット（例えば後述のステムガスケット７）からなる内容物噴射機構において、
前記バルブシートは、
前記内面に形成され前記下端部の外周面（例えば後述の下端側外周面５ｃ）に密接する内周面（例えば後述の鞘状内周面６ａ）と、
その椀状の開口部周囲に形成された上向きの環状当接部（例えば後述の環状凸部６ｂ）と、を備え、
前記流入用孔部は、
前記ステムと前記バルブシートとが係合したときに前記環状当接部の内側でかつ前記バルブシートの椀状の開口部より露出する態様で設けられ、
前記ステムガスケットは、
静止モードのときに前記中央開口の外近傍底面が前記環状当接部に密接する態様で前記ハウジングに保持されている、
構成態様のものを用いる。
（２）上記（１）において、
前記ステムの下端部に、
前記通路部と連通する孔部（例えば後述の下端側開口部５ｄ）を備えた、
構成態様のものを用いる。
（３）上記（１），（２）において、
前記下端部の外周面は、
円柱外周面とその下方に連続して細くなっていくテーパー面とからなる、
構成態様のものを用いる。

　このような構成からなる内容物噴射機構およびこれを用いたエアゾール式製品を本発明の対象としている。

　本発明は、以上の構成をとることにより、
高粘度内容物を用いた場合の、
ステム通路部などのバルブ周辺の洗浄の容易化、
を図ることができる。

本発明の初期モードを示す説明図である。ステム５を押下した噴射モードを示す説明図である。ステム５の押下を解除し図１の位置に復帰した静止モードを示す説明図である。図３の静止モードからステム５を取り外した状態を示す説明図である。

　図１乃至図４を用いて、本発明を実施するための形態を説明する。

　なお、以下のアルファベット付き参照符号の構成要素（例えば小径部４ａ）は原則として、当該参照符号の数字部分の構成要素（例えばハウジング４）の一部であることを示している。

　ここで、図１～図４において、
１は後述の袋９を外部から加圧する噴射剤としての圧縮ガスなどを収容したエアゾール容器，
２はエアゾール容器１の上開口部に取り付けられるマウンティングカップ，
３はエアゾール容器１とマウンティングカップ２との間を気密にシールするための容器ガスケット，
４は後述のバルブシート６とスプリング８を収容しマウンティングカップ２に嵌合固定された内容物通過用のハウジング，
４ａはハウジング４の下端に形成された内容物流入用の小径部，
４ｂはバルブシート６を上下方向に案内し後述のスプリング８の下端部を受けるリブ，
５はマウンティングカップ２の中央開口部に貫通する態様で設けられて噴射操作の対象となる筒状のステム，
５ａは噴射モードのときに内容物が流出する通路部，
５ｂは噴射モードのときに内容物が流入する側面開口部，
５ｃは円柱外周面とその下方に続くテーパー面とからなる下端側外周面，
５ｄはステム５の着脱の際にステム５の内外を連通して圧力差を解消する下端側開口部，
５ｅはステム５の内周面に側面開口部５ｂの上側と下側とを接続する態様で設けられたリブ，
６はステム５を係合する鞘状凹部を上端に有しハウジング４に収容されたバルブシート，
６ａはバルブシート６の上端に設けられステム５の下端と密接態様で係合する鞘状内周面，
６ｂはハウジング４上端の鞘状凹部を囲う態様で上向きに形成され後述のステムガスケット７との間で噴射弁を構成する環状凸部，
７はマウンティングカップ２とハウジング４に挟持される態様で設けられバルブシート６の環状凸部６ｂとの間で噴射弁を構成するステムガスケット，
８はバルブシート６とリブ４ｂとの間に設けられてバルブシート６をその噴射弁の閉状態に付勢するスプリング，
９は樹脂フィルムの外周貼合わせ溶着により形成され内容物を収容した袋，
１０は袋９の上部の外周貼合わせに挟まれるかたちで溶着されて袋９の内容物出口となり、ハウジング４の小径部４ａに接続される接続口，
１１は接続口１０の下端に連結されて袋９の底部の内容物を接続口１０側に誘導する吸上管，
Ａは噴射モードにおけるステム５内で下方に浸入する内容物の液面，
Ｂは取り外したステム５の下端側開口部５ｄから底面に漏出した内容物の液面，
をそれぞれ示している。

　ここで、ハウジング４，ステム５，バルブシート６，袋９，接続口１０および吸上管１１は例えばポリプロピレン，ポリエチレン，ポリアセタール，ナイロン，ポリブチレンテレフタレートなどからなるプラスチック製のものである。

　また、エアゾール容器１およびスプリング９は例えばプラスチック製，金属製のものであり、マウンティングカップ２は例えば金属製のものであり、容器ガスケット３およびステムガスケット７は例えばエラストマー製またはゴム製のものである。

　なお、ステム５の上端には噴射口への通路を備えた操作部を接続して利用される（図示省略）。

　図１はステム５を押下していない初期状態のエアゾール式製品を示している。

　このエアゾール式製品に使用される容器は、袋９内に内容物がない状態で組み立てられる。

　まず、ハウジング４に、スプリング８，バルブシート６およびステムガスケット７を組み入れたものを、マウンティングカップ２の中央柱状部の内側に収容して外側からかしめることで取り付ける。内容物が収容される袋９は、吸上管１１を取り付けた接続口１０を挟むかたちで、二枚の樹脂フィルムの周囲をお互いに溶着して形成される。
　この袋９の接続口１０をハウジング４の小径部４ａに係合して一体化する。この一体化したものをエアゾール容器１上部の開口部から挿入し、エアゾール容器１の内部に圧縮ガスを充填しながら、マウンティングカップ２を容器ガスケット３を挟んでエアゾール容器１の開口部に載せてマウンティングカップ２上面の環状凹部を外側にかしめることで気密に固定する。エアゾール容器１に充填された圧縮ガスは、袋９を外側から常に圧縮する状態になる。

　この組み立て済み容器に内容物を充填するときは、マウンティングカップ２の中央孔部から内容物を圧入する。

　このとき、バルブシート６は内容物を充填する圧力で下方に移動し、その上端の環状凸部６ｂがステムガスケット７から離間して噴射弁が開状態となり、その間を内容物が通過し、ハウジング４の小径部４ａから袋９内に充填される。袋９は内容物の充填にしたがって拡大し、周囲の圧縮ガスはさらに圧縮された状態になる。

　所定量の内容物の充填を終了し圧力を解除すると、バルブシート６の環状凸部６ｂがスプリング８の付勢力でステムガスケット７に当接して噴射弁が閉状態となる。

　その後、マウンティングカップ２の中央孔部からバルブシート６の鞘状内周面６ａを洗浄して残留内容物を除去する。

　内容物の充填をした後に、ステム５をバルブシート６に取り付ける。この取り付けのときに、ステム５の底面とバルブシート６の間に挟まれた空気が下端側開口部５ｄを通って除かれるで、バルブシート６を押し下げることなくステム５を取り付けることができる。

　また、下端側外周面５ｃは円柱外周面とその下方から連続して細くなっていくテーパー面とからなり、鞘状内周面６ａとの密接長さを確保しながら取り付け時の摺動部分を短くして、ステム５とバルブシート６との固定の安定化と容易化を両立している。

　なお、スプリング８の付勢力や圧縮ガスの圧力が高くバルブシート６がステムガスケット７に十分に付勢されているときや、ステム５の底面とバルブシート６の間に挟まれた空気の逃げ場があるときなど、噴射弁が開状態とならずにステム５をバルブシート６に容易に取り付けられる場合には下端側開口部５ｄを省略することができる。

　図２は、図１のエアゾール式製品のステム５を押下した噴射状態（噴射モード）を示している。

　ステム５をスプリング８に抗して押下すると、環状凸部６ｂがステムガスケット７から離間して隙間が生じ、噴射弁が開状態となって、ハウジング４の内部とステム５の内部とが連通する。袋９に収容された内容物は圧縮ガスが袋９を圧縮する圧力によって図示矢印の経路で、ハウジング４の内部に圧送され、ステム５の側面開口部５ｂから通路部５ａを通り外部空間域へ噴射される。

　ステム５の下端側開口部５ｄはバルブシート６で塞がれて袋小路状態となっているので内容物の進入しない空気だまりが生じ、内容物は高い粘性もあって液面Ａまでしか浸入しない。粘性の低い内容物であっても、ステム５の内周面や下端側開口部５ｄ周囲の内側底面による段部が内容物の垂れを妨害して、内容物が下端側開口部５ｄに浸入するのを防止する。

　また、ステム５の下端側外周面５ｃとバルブシート６の鞘状内周面６ａとは密接しているので、内容物がこの隙間に浸入することはない。

　また、ステム５の外周面とステムガスケット７の中央孔部の上側周面とが密接するので、内容物がここから外部空間域に漏出することもない。

　図３は、図２のエアゾール式製品のステム５の押下を解除し、ステム５が図１の位置に復帰した静止状態（静止モード）を示している。

　ステム５の押下を解除すると、ステム５はスプリング８の付勢力によって環状凸部６ｂがステムガスケット７に当接するまで上動して噴射弁は閉状態となり、側面開口部５ｂからステム５内部への内容物の流入が停止する。内容物は図２の状態と略同一の態様で液面Ａを境にした空気だまりを伴ってステム５内に残留する。

　なお、側面開口部５ｂはステムガスケット７の内周面でシールされるので、内容物がここから外部空間域に漏出することはない。

　図４は図３のエアゾール式製品からステム５を取り外した状態を示している。

　まず、ステム５をバルブシート６から上方に引き抜くと、ステム５の底面とバルブシート６との間に負圧空間域が生じ、そこに下端側開口部５ｄから空気だまりの空気が流出する。さらにステム５を引き抜くと負圧空間域の拡大に伴い、空気に続いて内容物が液面Ｂまで流出する。

　下端側外周面５ｃは円柱外周面とその下方から連続して細くなっていくテーパー面とからなり、円柱外周面が鞘状内周面６ａから外れた時にテーパー面が離間し負圧空間域と外部空間域とを連通して負圧を解除するので、下端側開口部５ｄからの内容物の流出は即座に止まる。

　下端側開口部５ｄによって通過断面積を小さくすることで空気や内容物の通過抵抗を増やし、内容物の流出を小さくできる。

　バルブシート６からステム５の底面が離間するときと下端側開口部５ｄから内容物が流出するときの間に時間差があるのでバルブシート６の内側底面に内容物が付着することがない。

　このとき、ステム５の内部に残留する内容物全体が下方に引き込まれることになるので、噴射弁付近（環状凸部６ｂ内側）の内容物も側面開口部５ｂを通して引き込まれ、内容物がステム５の周囲のバルブシート６やステムガスケット７への残留を最小にできる。

　必要に応じてバルブシート６やステムガスケット７を洗浄する場合でも、内容物の残留が最小であり、また奥まって洗浄しにくいバルブシート６の内側底面に内容物の付着がないので、容易に行うことができる。

　ステム５を洗浄したのちバルブシート６に取り付けると図１の状態になる。

　本発明が以上の実施形態に限定されないことは勿論であり、
(21)ステム５の底面に下端側開口部５ｄを設ける代わりに底面から側面開口部５ｂまで間の位置に中間オリフィス態様で孔部を設ける、
(22)ステム５と各種操作部とを一体化する、
ようにしてもよい。

　本発明が適用されるエアゾール式製品としては、洗浄剤，清掃剤，冷却剤，筋肉消炎剤，育毛剤，染毛剤，ヘアスタイリング剤，ヘアトリートメント剤，日焼け止め，化粧水，クレンジング剤，制汗剤，化粧品，シェービングフォーム，食品，液滴状のもの（ビタミンなど），医薬品，医薬部外品，園芸用剤，殺虫剤，害虫忌避剤，動物忌避剤，消臭剤，洗濯のり，消火器，塗料，接着剤，潤滑剤，ウレタンフォームなどの各種用途のものがある。

　エアゾール容器に収容される内容物としては、液状，クリーム状，ゲル状など種々の形態のものを用いる。内容物に配合される成分は例えば、粉状物，油成分，アルコール類，界面活性剤，高分子化合物，各用途に応じた有効成分，水などである。

　粉状物としては、金属塩類粉末，無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク，カオリン，アルミニウムヒドロキシクロライド（アルミ塩），アルギン酸カルシウム，金粉，銀粉，雲母，炭酸塩，塩化マグネシウム，シリカ，酸化亜鉛，酸化チタン，ゼオライト，ナイロンパウダー，硫酸バリウム，セルロース，これらの混合物などを用いる。

　油成分としては、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油，ミリスチン酸イソプロピルなどのエステル油，パーム油，ユーカリ油，ツバキ油，オリーブ油，ホホバ油などの油脂，流動パラフィンなどの炭化水素油，ミリスチン酸，パルミチン酸，ステアリン酸，リノール酸，リノレン酸などの脂肪酸などを用いる。

　アルコール類としては、エタノールなどの１価の低級アルコール，ラウリルアルコールやセタノールなどの１価の高級アルコール，エチレングリコール，１，３－ブチレングリコールやグリセリンなどの多価アルコールなどを用いる。

　界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤，ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤，ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤，塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。

　高分子化合物としては、ヒドロキシエチルセルロース，メチルセルロース，ゼラチン，デンプン，カゼイン，キサンタンガム，カルボキシビニルポリマーなどを用いる。

　各用途に応じた有効成分としては、パラフェニレンジアミン，アミノフェノールなどの染料，過酸化水素水などの酸化剤，アクリル系樹脂やワックスなどのセット剤，パラメトキシケイ皮酸２－エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤，レチノールやｄｌ－α－トコフェロールなどのビタミン，ヒアルロン酸などの保湿剤，サリチル酸メチル，インドメタシンなどの消炎鎮痛剤，安息香酸ナトリウム，クレゾールなどの除菌剤，ピレスロイド，ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤，パラフェノールスルホン酸亜鉛などの制汗剤，カンフル，メントールなどの清涼剤，エフェドリン，アドレナリンなどの抗喘息薬，スクラロース，アスパルテームなどの甘味料，エポキシ樹脂，ウレタンなどの接着剤や塗料，パラフェニレンジアミン，アミノフェノールなどの染料，過酸化水素水などの酸化剤，リン酸二水素アンモニウム，炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。

　さらに、上記内容物以外の、懸濁剤，乳化剤，酸化防止剤，金属イオン封鎖剤なども用いることができる。

　噴射用ガスとしては、液化石油ガス，ジメチルエーテル，ハイドロフルオロオレフィンなどの液化ガスや、炭酸ガス，窒素ガス，圧縮空気，亜酸化窒素，酸素ガス，希ガス，これらの混合ガスなどの圧縮ガスを用いる。

１：エアゾール容器
２：マウンティングカップ
３：容器ガスケット
４：ハウジング
４ａ：小径部
４ｂ：リブ
５：ステム
５ａ：通路部
５ｂ：側面開口部
５ｃ：下端側外周面
５ｄ：下端側開口部
５ｅ：リブ
６：バルブシート
６ａ：鞘状内周面
６ｂ：環状凸部
７：ステムガスケット
８：スプリング
９：袋
１０：接続口
１１：吸上管
Ａ：液面
Ｂ：液面

Claims

　容器本体に収容された内容物が側面より流入する流入用孔部およびその下流側の通路部を有する着脱可能な筒状のステム，前記ステムの下端部にその内面が係合する椀状のバルブシート，前記バルブシートを収容して前記容器本体の内容物が流入するハウジング，および前記ステムが貫通する中央開口を有し前記ハウジングに保持されて前記バルブシートとの間のバルブ作用を呈するステムガスケットからなる内容物噴射機構において、
　前記バルブシートは、
前記内面に形成され前記下端部の外周面に密接する内周面と、
その椀状の開口部周囲に形成された上向きの環状当接部と、を備え、
　前記流入用孔部は、
前記ステムと前記バルブシートとが係合したときに前記環状当接部の内側でかつ前記バルブシートの椀状の開口部より露出する態様で設けられ、
　前記ステムガスケットは、
静止モードのときに前記中央開口の外近傍底面が前記環状当接部に密接する態様で前記ハウジングに保持されている、
　ことを特徴とする内容物噴射機構。
　前記ステムの下端部に、
前記通路部と連通する孔部を備えた、
　ことを特徴とする請求項１記載の内容物噴射機構。
　前記下端部の外周面は、
円柱外周面とその下方に連続して細くなっていくテーパー面とからなる、
　ことを特徴とする請求項１または２記載の内容物噴射機構。
　請求項１乃至３のいずれかに記載の内容物噴射機構を備え、かつ、噴射剤および原液の内容物を収容した、
　ことを特徴とするエアゾール式製品。