JP2008207873A - 定量バルブ機構および、この定量バルブ機構を備えたエアゾール式製品 - Google Patents
定量バルブ機構および、この定量バルブ機構を備えたエアゾール式製品 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ハウジング4の外部に上カバー体6および下カバー体7よりなる付加ユニットを取り付ける。ステム2が下方に押圧されると、まずステム2に接続されたステム延長用部材3のシール作用面3aが内容物流入口8を閉塞し、付加ユニットとハウジング4の内部に定量室を形成する。さらにステム2が押圧されると孔部2bがステムラバーより下方に移動するので、内部通路域2aと定量室とが連通して定量室内容物が放出される。ステム2の押圧を解除すると、当該連通状態が解除されて、内容物流入口8が開放されるので、容器本体の内容物が内容物流入口8より定量室空間域に流入する。
【選択図】図1
Description
(1)エアゾール容器のハウジング(例えば後述のハウジング4)に設けられたステム(例えば後述のステム2,ステム延長用部材3,ステム2’,ステム2’’)の移動により定量室の内容物流入部(例えば後述の内容物流入口8,8’,8’’)が閉じられるとともに当該定量室と容器外部空間とが連通することにともない、当該定量室に流入済みの内容物が噴射剤の作用で当該容器外部空間に放出される定量バルブ機構において、
前記ハウジングの外側に定量室追加用の付加ユニット(例えば後述の上カバー体6,下カバー体7,上カバー体6’,下カバー体7’,ピストン12,上カバー体6’’,下カバー体7’’,ピストン12’)が取り付けられ、
前記定量室は、前記ハウジングの内部空間域およびこれと連通する前記付加ユニットの追加内部空間域(例えば後述の上カバー体6と下カバー体7と間のエリア,上カバー体6’とピストン12との間のエリア,ピストン12’と下カバー体7’’・上カバー体6’’との間のエリア)で形成される、
ものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素(例えば後述の上カバー体6)と、
当該ハウジング側要素に取り付けられて前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素(例えば後述の下カバー体7の被シール部分7b)と、を備え、
前記ハウジング側要素および前記定量室入力側要素によって前記追加内部空間域(例えば後述の上カバー体6と下カバー体7と間のエリア)が設定される、
ものを用いる。
(3)上記(1)において、
前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素(例えば後述の上カバー体6’)と、
当該ハウジング側要素に案内されながら噴射剤圧力および所定の弾性力(例えば後述のコイルスプリング13の弾性力)に基づいて移動することにより前記追加内部空間域の容積を増減させるピストン要素(例えば後述のピストン12)と、
前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素(例えば後述の上カバー体6’の被シール部分6e’)と、を備え、
前記ハウジング側要素および前記ピストン要素によって前記追加内部空間域(例えば後述の上カバー体6’とピストン12との間のエリア)が当該ピストン要素の上方側に設定される、
ものを用いる。
(4)上記(3)において、
前記噴射剤圧力は、
前記ピストン要素によって画定される下方側の定量室外空間域(例えば後述のピストン12の下方で下カバー体7’との間のエリア)に前記内容物流入部(例えば後述の内容物流入口8’)とは別の部分(例えば後述の下カバー体7’の縦リブ状部7g’の間の溝状部)から流入する内容物への圧縮ガスの作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を減少させる方向への圧力を含み、
前記所定の弾性力は、
前記ピストン要素に対する弾性体(例えば後述のコイルスプリング13)の作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を増加させる方向への圧力である、
ものを用いる。
(5)上記(1)において、
前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素(例えば後述の上カバー体6’’)と、
当該ハウジング側要素に案内されながら噴射剤圧力および所定の弾性力(例えば後述のコイルスプリング13’の弾性力)に基づいて移動することにより前記追加内部空間域の容積を増減させるピストン要素(例えば後述のピストン12’)と、
前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素(例えば後述の下カバー体7’’の被シール部分7b’’)と、を備え、
前記ハウジング側要素,前記ピストン要素および前記定量室入力側要素によって前記追加内部空間域(例えば後述のピストン12’と下カバー体7’’・上カバー体6’’との間のエリア)が当該ピストン要素の下方側に設定される、
ものを用いる。
(6)上記(5)において、
前記噴射剤圧力は、
前記ピストン要素によって画定される上方側の定量室外空間域(例えば後述のピストン12’の上方で上カバー体6’’との間のエリア)、および前記ハウジング側要素に形成されて当該定量室外空間域への入口となる貫通部(例えば後述の貫通溝状部6j’’)を介した噴射用ガスの作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を減少させる方向への圧力を含み、
前記所定の弾性力は、
前記ピストン要素に対する弾性体(例えば後述のコイルスプリング13’)の作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を増加させる方向への圧力である、
ものを用いる。
(7)上記(1)〜(6)において、
前記ステムは、
少なくとも静止モード位置でのマウンティングキャップ(例えば後述のマウンティングキャップ9)の開口部に対応した範囲が含まれる上側部を、噴射用通路が形成された本体部分(例えば後述の内筒状部2e’’)と、これに取り外し可能な態様で設けられた外側部分(例えば後述の外筒状部2f’’)とを備えたものであり、
前記本体部分は、
前記外側部分が取り外された状態で静止モード位置のまま横方向に押されて前記開口部の範囲内で変位することにより、ステムガスケット(例えば後述のステムガスケット10)との間にガス流出路を形成する、
ものを用いる。
図1は液化ガスの噴射剤を用いるエアゾール式製品のバルブ機構であり、(a)は定量噴射モード、(b)は静止モードをそれぞれ示し、
図2は圧縮ガスの噴射剤を用いるエアゾール式製品のバルブ機構であり、(a)は定量噴射(終了)モード、(b)は静止モードをそれぞれ示し、
図3は圧縮ガス・液化ガスの噴射剤を用いるエアゾール式製品のバルブ機構であり、(a)は定量噴射(終了)モード、(b)は静止モードをそれぞれ示し、
図4は図3のバルブ機構におけるガス抜きモードを示している。
1は利用者の押圧操作に基づき上下動するタイプの操作ボタン,
1aは内容物や噴射剤の通路部分,
1bは当該通路部分に続く噴射孔,
2は操作ボタン1と嵌合して上下方向に連動するステム,
2aは内容物や噴射剤の内部通路域,
2bは当該内部通路域と後述のハウジング4の定量室形成用の内部空間域とを連通させる孔部,
2cは当該孔部より下方の外周面に形成されて後述のコイルスプリング5を受ける環状段部(天井面部分),
3はステム2の下端面部分と係合(嵌合)したスティック状のステム延長用部材,
3aは後述の内容物流入口8に対する閉塞機能を備えたシール作用面(下端側外周面),
3bは当該シール作用面の上方外周面に形成された下側環状段部,
4はステム2を上下動可能な形で収容する筒状のハウジング,
4aは大径の上側筒状部,
4bは小径の下側筒状部,
4cは当該上側筒状部と当該下側筒状部との境界ともいえる内周面側の環状段部,
4dは当該下側筒状部の外周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凸状部,
5はステム2の環状段部2cとハウジング4の環状段部4cとの間に配設されて当該ステムを上方向に付勢するコイルスプリング,
6はハウジング4に嵌合して付加ユニットを構成する上カバー体,
6aは中央筒状部,
6bは当該中央筒状部の上側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(ハウジング4の凸状部4dに対応),
6cは当該中央筒状部の外方に形成された環状垂下部,
6dは当該環状垂下部の下側外周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凸状部,
7は上カバー体6に嵌合して付加ユニットを構成する下カバー体,
7aは中央筒状部,
7bは当該中央筒状部の内周面に形成された環状の被シール部分,
7cは当該中央筒状部の外方に形成された環鞘状部,
7dは当該環鞘状部の外側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(上カバー体6の凸状部6dに対応),
7eは当該中央筒状部の上面内端側に形成された環状段部,
8は静止モードのときステム延長用部材3の下端側外周面と下カバー体7(シール作用部分7b)の内周面との間に形成される内容物流入口(環状空間域),
9は周知のエアゾール容器本体(図示省略)の開口端部側に取り付けられたマウンティングキャップ,
10はハウジング4の上側開口部分とマウンティングキャップ9の開口部側天井面との間に取り付けられて当該ハウジングの内部空間域のシール作用を呈するステムガスケット,
11は下カバー体7の中央筒状部7aに取り付けられた内容物流入用のチューブ,
Aは容器本体から定量室への内容物の概略的な流れ方向,
Bは定量室から容器外部空間への内容物の概略的な流れ方向,
をそれぞれ示している。
2’は後述の上カバー体6’に対するシール作用面2d’を備えていることなどが図1の場合とは異なっているステム,
2a’は内容物などの内部通路域,
2b’は当該内部通路域とハウジング内部空間域とを連通させる孔部,
2c’は当該孔部より下方の外周面に形成されてコイルスプリング5を受ける環状段部,
2d’は後述の内容物流入口8’に対する閉塞機能を備えたシール作用面(下端側の外周面),
6’は後述の内容物流入口8’の構成要素として作用する部分を備えたことなどが図1の場合とは異なっている上カバー体,
6a’は中央筒状部,
6b’は当該中央筒状部の上側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(ハウジング4の凸状部4dに対応),
6c’は当該中央筒状部の外方に形成された環状垂下部,
6d’は当該環状垂下部の下側外周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凸状部,
6e’は当該中央筒状部の内周面に形成された環状の被シール部分,
6f’は当該被シール部分の上方近傍に形成されてステム2’の下動位置(定量噴射モード位置)を規制する環状内側段部,
6g’は当該内側段部の外方に続く態様で周方向に間歇的に形成された定量室連通用の孔部,
6h’は当該孔部の外方に続く態様で形成されて後述のピストン12の上動位置(定量噴射終了位置)を規制する環状外側段部,
7’は後述のピストン12の下動位置を規制する複数の起立リブ状部を上面部分に備えたことなどが図1の場合と異なっている下カバー体,
7a’は中央筒状部,
7c’は当該中央筒状部の外方に形成された環鞘状部,
7d’は当該環鞘状部の外側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(上カバー体6’の凸状部6d’に対応),
7f’は上カバー体の中央筒状部6a’の外周面下端部分と当接する態様で形成された複数の縦リブ状部,
7g’は上カバー体の中央筒状部6a’と環状垂下部6c’との間の天面部分にそれぞれ略径方向に形成された複数の横リブ状部,
8’は静止モードのときステム2’の下端側外周面と上カバー体のシール作用部分6e’の内周面との間に形成される内容物流入口(環状空間域),
12は上カバー体6’の中央筒状部6a’と環状垂下部6c’との間のエリアに設けられた定量室形成用のピストン,
12aは上カバー体6’の環状外側段部6h’と当接する上面部分にそれぞれ略径方向に形成された複数の溝状部,
12bは上カバー体6’の中央筒状部6a’の外周面に密接してシール作用を呈する逆スカート部,
12cは上カバー体6’の環状垂下部6c’の内周面に密接してシール作用を呈するスカート部,
13は上カバー体6’の天井部分とピストン12の底面部分との間に配設されて当該ピストンを図示下方向に付勢するコイルスプリング,
A’は容器本体から定量室への内容物の概略的な流れ方向,
B’は定量室から容器外部空間への内容物の概略的な流れ方向,
をそれぞれ示している。
2’’は操作ボタン1とともにステム本体側から取り外すことが可能な(ガス抜きモード設定用の)外筒状部2f’’を備えていることなどが図1,図2の場合とは異なっているステム,
2a’’は内容物などの内部通路域,
2b’’は当該内部通路域とハウジング内部空間域とを連通させる孔部,
2c’’は当該孔部より下方の外周面に形成されてコイルスプリング5を受けるための環状段部,
2e’’は孔部2b’’よりも上側の内筒状部,
2f’’は当該内筒状部の外周面部分に取り外し可能な形で係合するとともに操作ボタン1と嵌合している外筒状部,
6’’は圧縮ガス(やこれの作用で噴射される内容物)の流入用の貫通溝状部6j’’を備えたことなどが図1の場合とは異なっている上カバー体,
6a’’は中央筒状部,
6b’’は当該中央筒状部の上側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(ハウジング4の凸状部4dに対応),
6c’’は当該中央筒状部の外方に形成された環状垂下部,
6d’’は当該環状垂下部の下側外周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凸状部,
6j’’は圧縮ガスなどを当該上カバー体と後述のピストン12’との間の空間域に流入させるため上カバー体上面側に複数個(例えば三個)形成された環状の貫通溝状部,
6k’’は当該上カバー体の天井面の径方向に形成されて静止モードにおける後述のピストン12’の上面部分を受ける複数の横リブ状部
7’’は後述のコイルスプリング13を受ける環状の溝状部7h’’を備えたことなどが図1,図2の場合と異なっている下カバー体,
7a’’は中央筒状部,
7b’’は当該中央筒状部の内周面に形成された環状の被シール部分,
7c’’は当該中央筒状部の外方に形成された環鞘状部,
7d’’は当該環鞘状部の外側内周面の周方向に連続してまたは間歇的に形成された係合用の凹状部(上カバー体6’’の凸状部6d’’に対応),
7e’’は当該中央筒状部の上面内端側に形成された環状段部,
7f’’は上カバー体6’’の天面における中央筒状部6a’’の側に形成されて、後述のピストン12’の下動位置を規制するとともに定量噴射モードにおける内容物の通過域を設定するための複数の縦リブ状部,
7g’’は上カバー体の中央筒状部6a’’と環状垂下部6c’’との間の天面部分にそれぞれ略径方向に形成されて、後述のピストン12’の下動位置を規制するとともに定量噴射モードにおける内容物の通過域を設定するための複数の横リブ状部,
7h’’はこの縦リブ状部と横リブ状部との間の部分に形成されて後述のコイルスプリング13’を受けるための環状の溝状部,
8’’は静止モードのときステム延長用部材3の下端側外周面と下カバー体7’’(シール作用部分7b’’)の内周面との間に形成される内容物流入口(環状空間域),
12’は上カバー体6’’の中央筒状部6a’’と環状垂下部6c’’との間のエリアに設けられた定量室形成用のピストン,
12b’は上カバー体6’’の中央筒状部6a’’の外周面に密接してシール作用を呈する逆スカート部,
12c’は上カバー体6’’の環状垂下部6c’’の内周面に密接してシール作用を呈するスカート部,
13’はピストン12’の天井部分(環状凹状部)と下カバー体7’’の溝状部7h’’との間に配設されて当該ピストンを図示上方向に付勢するコイルスプリング,
14はステム2’’の外筒状部2f’’が取り外された後の内筒状部2e’’とマウンティングキャップ9(開口部)との間のクリアランス(隙間)に差し込み、当該内筒状部を横倒ししてガス抜きモードに保持するための棒状,筒状の治具,
A’’は容器本体から定量室への内容物の概略的な流れ方向,
B’’は定量室から容器外部空間への内容物の概略的な流れ方向,
Cは貫通溝状部6j’’を介してピストン12’に作用する圧縮ガスなどの概略的な流れ方向,
Dはガス抜きモードにおける残留ガスの概略的な流れ方向,
をそれぞれ示している。
図1の定量バルブ機構は、上カバー体6および下カバー体7が付加ユニットの全体に相当し、
図2の定量バルブ機構は、上カバー体6’,下カバー体7’,ピストン12およびコイルスプリング13が付加ユニットの全体に相当し、
図3(および図4)の定量バルブ機構は、上カバー体6’’,下カバー体7’’,ピストン12’およびコイルスプリング13’が付加ユニットの全体に相当する。
(11)コイルスプリング13による下方向への付勢力f1
(12)自らの上方空間域(定量室空間域)に流入する内容物に基づく下方向への第1の噴射剤圧力f2
(13)自らの下方空間域(非定量室空間域)に流入する内容物に基づく上方向への第2の噴射剤圧力f3
の三つの力をそれぞれ受けることになる。
(21)コイルスプリング13による下方向への付勢力f1
(22)自らの下方空間域(非定量室空間域)に流入する内容物に基づく上方向への第2の噴射剤圧力f3
の二つの力がその後も継続して作用することになる。
先ず圧縮ガスの噴射剤を用いる場合の動作について以下説明する。
(31)コイルスプリング13’による上方向への付勢力f4
(32)自らの下方空間域(定量室空間域)に内容物流入口8’’から流入する内容物に基づく上方向への第1の噴射剤圧力f5
(33)自らの上方空間域(非定量室空間域)に貫通溝状部6j’’から流入する(流れ方向C参照)圧縮ガス,内容物に基づく下方向への第2の噴射剤圧力f6
の三つの力をそれぞれ受けることになる。
(41)コイルスプリング13’による上方向への付勢力f4
(42)自らの上方空間域(非定量室空間域)に貫通溝状部6j’’を介して流入する圧縮ガスなどに基づく下方向への第2の噴射剤圧力f6
の二つの力がその後も継続して作用することになる。
(51)コイルスプリング13’による上方向への付勢力f4’
(52)自らの下方空間域(定量室空間域)への流入内容物に基づく上方向への第1の噴射剤圧力f5’
(53)自らの上方空間域(非定量室空間域)への流入内容物に基づく下方向への第2の噴射剤圧力f6’
の三つの力をそれぞれ受けることになる。
(61)静止モードでは、コイルスプリング13’の付勢力f4’などの作用により上動し、
(62)定量噴射モードでは、ステム2’’の孔部2b’’が開いて当該ピストンの下方空間域(定量室空間域)と外部空間域とが連通し、当該下方空間域の第1の噴射剤圧力f5’が低下して下動する。
(71)ガス抜きモードに設定されていない状態(静止モードや定量噴射モード)では内筒状部2e’’およびこれと一体の外筒状部2f’’により通常のステム形態(図3参照)をとり、
(72)ガス抜きモードへの移行に際しては、先ず操作ボタン1およびこれと強めに嵌合している外筒状部2f’’の一体物を内筒状部2e’’から図示上方にいわば引き抜くことにより、外筒状部2f’’が捨象されてマウンティングキャップ9の中央開口縁部とのクリアランス(隙間)が大きくなったガス抜き準備モードのステム形態(図示省略)とし、
(73)次に、このクリアランス部分に治具14を差し込んで内筒状部2aの部分をマウンティングキャップ9の中央開口部の中で横倒しにし、この状態を保持している。
(81)ステム延長用部材3の下側環状段部3bと下カバー体7,7’’の環状段部7e,7e’’との間に当該延長用部材を図示上方向に付勢してステム2,2’’と一体化させるためのコイルスプリングを設ける(この場合、ステム2,2’’とステム延長用部材3との積極的な嵌合用の凹凸状部は省略してもよい)、
(82)図1の下カバー体7と図2の下カバー体7’とを共通形状のものにする、例えば図1の下カバー体7には縦リブ状部7f’および横リブ状部7g’を、図2の下カバー体7’には環状の被シール部分7bをそれぞれ設ける、
(83)図1,図3のステム2,2’’とステム延長用部材3とを一体化する、
(84)図2のステム2’を、図1,図3と同じように上側の本体部分と下側のステム延長用部材とで構成する、
(85)図2の定量バルブ機構において液化ガスの噴射剤を用いる、
ようにしてもよい。
1a:通路部分
1b:噴射孔
2,2’,2’’:ステム
2a,2a’,2a’’:内部通路域
2b,2b’,2b’’:孔部
2c,2c’,2c’’:環状段部
2d’:シール作用面(下端側の外周面)
2e’’:内筒状部
2f’’:外筒状部
3:ステム延長用部材
3a:シール作用面(下端側外周面)
3b:下側環状段部
4:ハウジング
4a:大径の上側筒状部
4b:小径の下側筒状部
4c:環状段部
4d:凸状部
5:コイルスプリング
6,6’,6’’:上カバー体
6a,6a’,6a’’:中央筒状部,
6b,6b’,6b’’:凹状部(ハウジング4の凸状部4dに対応)
6c,6c’,6c’’:環状垂下部
6d,6d’,6d’’:凸状部
6e’:環状の被シール部分
6f’:環状内側段部
6g’:定量室連通用の孔部
6h’:環状外側段部
6j’’:貫通溝状部
6k’’:横リブ状部
7,7’,7’’:下カバー体
7a,7a’,7a’’:中央筒状部,
7b,7b’’:環状の被シール部分
7c,7c’,7c’’:環鞘状部
7d,:凹状部(上カバー体6の凸状部6dに対応)
7d’:凹状部(上カバー体6’の凸状部6d’に対応),
7d’’:凹状部(上カバー体6’’の凸状部6d’’に対応),
7e,7e’’:環状段部
7f’,7f’’:縦リブ状部
7g’,7g’’:横リブ状部
7h’’:溝状部
8,8’,8’’:内容物流入口(環状空間域)
9:マウンティングキャップ
10:ステムガスケット
11:チューブ
12,12’:定量室形成用のピストン
12a:溝状部
12b,12b’:逆スカート部
12c,12c’:スカート部
13,13’:コイルスプリング
14:ガス抜きモード設定用の治具
A,A’,A’’:容器本体から定量室への内容物の概略的な流れ方向
B,B’,B’’:定量室から容器外部空間への内容物の概略的な流れ方向
C:ピストン12’の上面部分に作用する圧縮ガスなどの概略的な流れ方向
D:ガス抜きモードにおける残留ガスの概略的な流れ方向
Claims (8)
- エアゾール容器のハウジングに設けられたステムの移動により定量室の内容物流入部が閉じられるとともに当該定量室と容器外部空間とが連通することにともない、当該定量室に流入済みの内容物が噴射剤の作用で当該容器外部空間に放出される定量バルブ機構において、
前記ハウジングの外側に定量室追加用の付加ユニットが取り付けられ、
前記定量室は、前記ハウジングの内部空間域およびこれと連通する前記付加ユニットの追加内部空間域で形成される、
ことを特徴とする定量バルブ機構。 - 前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素と、
当該ハウジング側要素に取り付けられて前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素と、を備え、
前記ハウジング側要素および前記定量室入力側要素によって前記追加内部空間域が設定される、
ことを特徴とする請求項1記載の定量バルブ機構。 - 前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素と、
当該ハウジング側要素に案内されながら噴射剤圧力および所定の弾性力に基づいて移動することにより前記追加内部空間域の容積を増減させるピストン要素と、
前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素と、を備え、
前記ハウジング側要素および前記ピストン要素によって前記追加内部空間域が当該ピストン要素の上方側に設定される、
ことを特徴とする請求項1記載の定量バルブ機構。 - 前記噴射剤圧力は、
前記ピストン要素によって画定される下方側の定量室外空間域に前記内容物流入部とは別の部分から流入する内容物への圧縮ガスの作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を減少させる方向への圧力を含み、
前記所定の弾性力は、
前記ピストン要素に対する弾性体の作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を増加させる方向への圧力である、
ことを特徴とする請求項3記載の定量バルブ機構。 - 前記付加ユニットは、
前記ハウジングに取り付けられるハウジング側要素と、
当該ハウジング側要素に案内されながら噴射剤圧力および所定の弾性力に基づいて移動することにより前記追加内部空間域の容積を増減させるピストン要素と、
前記内容物流入部を形成する定量室入力側要素と、を備え、
前記ハウジング側要素,前記ピストン要素および前記定量室入力側要素によって前記追加内部空間域が当該ピストン要素の下方側に設定される、
ことを特徴とする請求項1記載の定量バルブ機構。 - 前記噴射剤圧力は、
前記ピストン要素によって画定される上方側の定量室外空間域、および前記ハウジング側要素に形成されて当該定量室外空間域への入口となる貫通部を介した噴射用ガスの作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を減少させる方向への圧力を含み、
前記所定の弾性力は、
前記ピストン要素に対する弾性体の作用に基づく、前記追加内部空間域の容積を増加させる方向への圧力である、
ことを特徴とする請求項5記載の定量バルブ機構。 - 前記ステムは、
少なくとも静止モード位置でのマウンティングキャップの開口部に対応した範囲が含まれる上側部を、噴射用通路が形成された本体部分と、これに取り外し可能な態様で設けられた外側部分とを備えたものであり、
前記本体部分は、
前記外側部分が取り外された状態で静止モード位置のまま横方向に押されて前記開口部の範囲内で変位することにより、ステムガスケットとの間にガス流出路を形成する、
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の定量バルブ機構。 - 請求項1乃至7の何れかに記載の定量バルブ機構を備え、かつ、噴射剤および内容物を収容した、
ことを特徴とするエアゾール式製品。
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