JP2015053167A - 二次電池の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部短絡が生じても二次電池の発熱を抑制できる二次電池の制御装置及び制御方法を提供する。【解決手段】正極材料として固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池10の制御装置20において、前記二次電池の充電状態と発熱量との関係から予め設定された充電状態の上限値を記憶する記憶手段20と、前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段40,50,110と、前記検出された充電状態の値が、前記上限値を超えないように前記二次電池の充放電を制御する制御手段20と、を備える。【選択図】 図4B

Description

本発明は、二次電池の充放電などの制御装置及び制御方法に関するものである。
リチウム二次電池などの二次電池において、高容量化を目的として、Li[M (1−b)Mn]O又はLi[M (1−b)Mn]O1.5+c(Mは金属元素)といった固溶体材料からなる正極活物質が検討されている(特許文献1)。
特開2004−538610号公報
しかしながら、上記固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池は容量が大きいため、従来の発熱を抑制する技術では、内部短絡時に発生する発熱を抑制するには十分な効果がない。
本発明が解決しようとする課題は、内部短絡が生じても二次電池の発熱を抑制できる二次電池の制御装置及び制御方法を提供することである。
本発明は、固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池に対し、二次電池の充電状態と発熱量との関係から充電状態の上限値を予め設定しておき、二次電池を使用する際には充電状態の値が上限値を超えないように二次電池の充放電を制御することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、発熱量が少ない充電状態で二次電池を制御して使用するので、内部短絡が生じても二次電池の発熱量を抑制することができる。
本発明の制御方法及び制御装置の充電制御対象である二次電池の一例を示す平面図である。 図1のIIA-IIAに沿う断面図である。 図1のIIB-IIBに沿う断面図である。 スピネル構造変化割合の定義を説明するグラフ図である。 本発明の一実施の形態に係る制御装置を適用した電気自動車を示すブロック図である。 図4Aの電池制御装置に記憶される充電状態の上限値の設定根拠となる容量−発熱量の関係及び容量−正極電位の関係の一例を示す図である。 本発明の実施例による容量−発熱量の関係を示すグラフである。 本発明の実施例による容量−正極電位の関係を示すグラフである。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。初めに充電制御対象である二次電池の一例を説明したのち、本発明の一実施の形態に係る制御方法及び制御装置を説明する。
《二次電池の構成例》
図1は本発明の制御方法及び制御装置の充電制御対象である二次電池の一例を示す平面図、図2Aは図1のIIA-IIA線に沿う断面図、図2Bは図1のIIB-IIB線に沿う断面図である。充電制御対象となる二次電池10としては、たとえば、リチウムイオン二次電池などのリチウム系二次電池などが挙げられる。ただし、以下に示す二次電池は本発明の制御方法及び制御装置の充電制御対象の一例であって、これ以外の構造を有する二次電池も本発明の充電制御対象に含まれる。
図1及び図2Aに示す二次電池10は、3枚の正極板102、7枚のセパレータ103及び3枚の負極板104を有する電極積層体101と、当該電極積層体101にそれぞれ接続された正極タブ105及び負極タブ106と、これら電極積層体101及び正極タブ105、負極タブ106を収容して封止する上部外装部材107及び下部外装部材108と、特に図示しない電解液とから構成されている。なお、正極板102、セパレータ103及び負極板104の各構成枚数は特に限定されず、1枚の正極板102、3枚のセパレータ103及び1枚の負極板104で電極積層体101を構成してもよく、また必要に応じて正極板102、セパレータ103及び負極板104の枚数を適宜選択してもよい。
電極積層体101を構成する正極板102は、正極タブ105まで伸びている正極側集電体102aと、この正極側集電体102aの一部の両主面にそれぞれ形成された正極活物質層とを有する。正極板102を構成する正極側集電体102aは、たとえば厚さ20μm程度のアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅チタン箔又はステンレス箔等の電気化学的に安定した金属箔で構成することができる。
正極板102を構成する正極活物質層は、正極活物質と、カーボンブラック等の導電剤と、ポリフッ化ビニリデンやポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョン等の結着剤とを混合したものを、正極側集電体102aの一部の主面に塗布し、乾燥及びプレスすることにより形成されている。特に本例に係る二次電池10は、固溶体材料からなる正極活物質により正極活物質層が構成されている。このような正極活物質に用いられる固溶体材料としては、特に限定されないが、たとえば、下記一般式(1)で表される固溶体リチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。
Li1.5[NiCoMn[Li]]O…(1)
(式(1)中、Liはリチウム、Niはニッケル、Coはコバルト、Mnはマンガン、Oは酸素を示し、a、b、c及びdは、0<a<1.4、0≦b<1.4、0<c<1.4、0.1<d≦0.4、a+b+c+d=1.5、1.1≦a+b+c<1.4の関係を満足する。)
そして、本例の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物は、層状構造部位と、所定の電位範囲における充電又は充放電を行うことによりスピネル構造に変化する部位(層状構造のLiMnO)とを有し、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物における層状構造のLiMnOがスピネル構造のLiMnに変化し、且つ、スピネル構造に変化する部位がスピネル構造のLiMnに全て変化した場合の割合を1としたとき、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物のスピネル構造変化割合が0.25以上1.0未満である。
「スピネル構造変化割合」とは、所定の電位範囲における充電又は充放電を行うことにより、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物における層状構造のLiMnOがスピネル構造のLiMnに変化した割合を規定するものであって、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物における層状構造のLiMnOがスピネル構造のLiMnに全て変化した場合のスピネル構造変化割合を1としたものである。具体的には、下記式にて定義される。
Figure 2015053167
「スピネル構造変化割合」の定義について、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質とした正極を用いて組み立てた電池について、充電開始前の初期状態Aから、4.5Vまで充電された充電状態Bとし、更にプラトー領域を経て、4.8Vまで充電された過充電状態Cとし、更に2.0Vまで放電された放電状態Dとする、図3に示すような場合を例に挙げて説明する。上記式における「プラトー領域の実容量」は、図3におけるプラトー領域(具体的には4.5Vから4.8Vまでの領域(充電状態Bから過充電状態Cまでの領域BCの実容量VBC;プラトー領域の実容量)であり、結晶構造が変化していることに起因する領域である。)の実容量を計測すればよい。
また、実際には、組成式(1)の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物において、初期状態Aから4.5Vまで充電された充電状態Bまでの領域ABの実用量VABは層状構造部位であるLiMOの組成(y)と理論容量(V)に相当し、4.5Vまで充電された充電状態Bから4.8Vまで充電された過充電状態Cの領域BCの実容量VBCはスピネル構造部位であるLiMnOの組成比(x)と理論容量(V)に相当することから、初期状態Aから所定のプラトー領域までに計測した実容量(V)を(V=VAB+VBC)とすると、VAB=y(V)、VBC=x(V)Kであるので、下記式を用いて計算することもできる(Mは、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示す。)。
Figure 2015053167
さらに、「固溶体中のLiMnOの組成比」は、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物の組成式から算出することができる。なお、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物における層状構造部位とスピネル構造部位の有無は、X線回折分析(XRD)よる層状構造及びスピネル構造に特異なピークの存在により判定することができ、その割合は、上述したような容量の計測・計算から判定することができる。
また、スピネル構造変化割合が1.0となることはなく、0.25未満の場合は、高くても従来の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物と同程度の放電容量や容量保持率を実現し得る固溶体リチウム含有遷移金属酸化物が得られるだけである。
本例の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物は、組成式(1)において、a、b、c及びdが0<a<1.4、0≦b<1.4、0<c<1.4、0.1<d≦0.4、a+b+c+d=1.5、1.1≦a+b+c<1.4の関係を満足しない場合は、固溶体における構造が安定化しない。
また、本例の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物は、組成式(1)において、a、b、c及びdは、0<a<1.35、0≦b<1.35、0<c<1.35、0.15<d≦0.35、a+b+c+d=1.5、1.15≦a+b+c<1.35の関係を満足し、所定の電位範囲における充電又は充放電を行うことにより、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物のスピネル構造変化割合が0.4以上0.9未満であることがより好適である。
さらに、本例の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物は、組成式(1)において、a、b、c及びdは、0<a<1.3、0≦b<1.3、0<c<1.3、0.15<d≦0.35、a+b+c+d=1.5、1.2≦a+b+c<1.3の関係を満足し、所定の電位範囲における充電又は充放電を行うことにより、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物のスピネル構造変化割合が0.6以上0.8以下であることが最も好適である。
このような固溶体リチウム含有遷移金属酸化物は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として用いた場合、高い放電容量及び容量保持率を実現し得るため、リチウムイオン二次電池用正極やリチウムイオン二次電池に好適に用いられる。その結果、車両の駆動電源用や補助電源用のリチウムイオン二次電池として好適に利用できる。このほかにも、家庭用や携帯機器用のリチウムイオン二次電池にも十分に適用可能である。
本例の固溶体リチウム含有遷移金属酸化物の製造方法について説明すると、まず、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物前駆体の製造方法の一例としては、硫酸塩や硝酸塩などのリチウム化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物及びマンガン化合物を含む原料を混合して混合物を得、次いで、得られた混合物を不活性ガス雰囲気下、800℃以上1000℃以下、6時間以上24時間以下で焼成する固溶体リチウム含有遷移金属酸化物の製法方法を挙げることができる。
また、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物前駆体の製造方法の他の一例としては、硫酸塩や硝酸塩などのリチウム化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物及びマンガン化合物を含む原料を混合して混合物を得、次いで、得られた混合物を800℃以上1000℃以下、6時間以上24時間以下で焼成して焼成物を得、しかる後、得られた焼成物を不活性ガス雰囲気下、600℃以上800℃以下で熱処理する固溶体リチウム含有遷移金属酸化物の製法方法を挙げることができる。
正極活物質層に必要に応じて添加する結着剤(バインダー)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダーは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり正極(及び負極)活物質層に使用が可能である。
ただしこれらに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池用の結着剤として従来用いられている公知の材料を用いることができる。これらの結着剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
正極活物質層に含まれるバインダー量は、正極活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは正極活物質層に対して、0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
正極活物質層に必要に応じて添加する導電助剤とは、正極活物質層の導電性を向上させるために配合されるものである。導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料を挙げることができる。正極活物質層が導電助剤を含むと、正極活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与し得る。ただし、これらに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池用の導電助剤として用いられている従来公知の材料を用いることができる。これらの導電助剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記導電助剤と結着剤の機能を併せ持つ導電性結着剤をこれら導電助剤と結着剤に代えて用いてもよいし、又はこれら導電助剤と結着剤の一方若しくは双方と併用してもよい。導電性結着剤としては、例えば、既に市販のTAB−2(宝泉株式会社製)を用いることができる。
さらに、正極活物質層の密度は、2.5g/cm以上3.0g/cm以下であることが好適である。正極活物質層の密度が2.5g/cm未満である場合には、単位体積当たりの重量(充填量)を向上させることができないため、放電容量を向上させることが難しい。また、正極活物質層の密度が3.0g/cmを超える場合には、正極活物質層の空隙量が著しく減少し、非水電解液の浸透性やリチウムイオン拡散性が低下することがある。
図1及び図2Aに戻り、このような固溶体正極活物質層を有する、3枚の正極板102を構成する各正極側集電体102aが、正極タブ105に接合されている。正極タブ105としては、たとえば、厚さ0.2mm程度のアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又はニッケル箔等を用いることができる。
電極積層体101を構成する負極板104は、負極タブ106まで伸びている負極側集電体104aと、当該負極側集電体104aの一部の両主面にそれぞれ形成された負極活物質層とを有する。負極板104の負極側集電体104aは、例えば、厚さ10μm程度のニッケル箔、銅箔、ステンレス箔又は、鉄箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
負極板104を構成する負極活物質層は、負極活物質として、リチウム、リチウム合金、又はリチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料を含んでおり、必要に応じて、結着剤や導電助剤を含んでいてもよい。なお、結着剤や導電助剤は上記説明したものを用いることができる。負極活物質層は、たとえば、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素又は黒鉛等の負極活物質に、ポリフッ化ビニリデン等の結着剤とN−2−メチルピロリドン等の溶剤を加えてスラリーを調製して負極側集電体104aの一部の両主面に塗布し、乾燥及びプレスすることにより形成されている。なお、本例の二次電池10では、3枚の負極板104は、負極板104を構成する各負極側集電体104aが、単一の負極タブ106に接合されるような構成となっている。すなわち、本実施形態の二次電池10では、各負極板104は、単一の共通の負極タブ106に接合された構成となっている。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、例えば、高結晶性カーボンであるグラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)、低結晶性カーボン(ソフトカーボン、ハードカーボン)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等)、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリルなどの炭素材料(10質量%以下のケイ素ナノ粒子を含むものを含む。);ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、水素(H)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、ガリウム(Ga)、タリウム(Tl)、炭素(C)、窒素(N)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、酸素(O)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、塩素(Cl)等のリチウムと合金化する元素の単体、及びこれらの元素を含む酸化物(一酸化ケイ素(SiO)、SiO(0<x<2)、二酸化スズ(SnO)、SnO(0<x<2)、SnSiOなど)及び炭化物(炭化ケイ素(SiC)など)等;リチウム金属等の金属材料;リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物を挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池用の負極活物質として用いられている従来公知の材料を用いることができる。これらの負極活物質は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本例においては、炭素材料が、非晶質炭素層で表面が被覆され、且つ鱗片状ではない黒鉛材料からなり、炭素材料のBET比表面積が0.8m/g以上1.5m/g以下であり且つタップ密度が0.9g/cm以上1.2g/cm以下であることが好適である。非晶質炭素層で表面が被覆され、且つ鱗片状ではない黒鉛材料からなる炭素材料は、黒鉛層状構造へのリチウムイオン拡散性が高く好ましい。また、このような炭素材料のBET比表面積が0.8m/g以上1.5m/g以下であると、更に容量保持率を向上させることができるため、好ましい。更に、このような炭素材料のタップ密度が0.9g/cm以上1.2g/cm以下であると、単位体積当たりの重量(充填量)を向上させることができ、放電容量を向上させることができる。
さらに、本例においては、炭素材料及び結着剤を少なくとも含む負極活物質層のBET比表面積が2.0m/g以上3.0m/g以下であることが好適である。負極活物質層のBET比表面積が2.0m/g以上3.0m/g以下であることにより、非水電解液の浸透性を向上させることができ、更に容量保持率を向上させ、非水電解液の分解によるガス発生を抑制できる。また、本例においては、炭素材料及び結着剤を少なくとも含む負極活物質層の加圧成型後のBET比表面積が2.01m/g以上3.5m/g以下であることが好適である。負極活物質層の加圧成形後のBET比表面積が2.01m/g以上3.5m/g以下とすることにより、非水電解液の浸透性を向上させることができ、更に容量保持率を向上させ、非水電解液の分解によるガス発生を抑制できる。さらに、本例においては、炭素材料及び結着剤を少なくとも含む負極活物質層の加圧プレス成型前後のBET比表面積の増加分が0.01m/g以上0.5m/g以下であることが好適である。負極活物質層の加圧成形後のBET比表面積が2.01m/g以上3.5m/g以下とすることができるため、非水電解液の浸透性を向上させることができ、更に容量保持率を向上させ、非水電解液の分解によるガス発生を抑制できる。
また、各活物質層(集電体片面の活物質層)の厚さについても特に限定されるものではなく、電池についての従来公知の知見を適宜参照することができる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮し、通常1〜500μm程度、好ましくは2〜100μmである。さらに、活物質それぞれ固有の効果を発現する上で、最適な粒径が異なる場合には、それぞれの固有の効果を発現する上で最適な粒径同士を混合して用いればよく、全ての活物質の粒径を均一化させる必要はない。例えば、正極活物質として粒子形態の酸化物を用いる場合、酸化物の平均粒子径は、既存の正極活物質層に含まれる正極活物質の平均粒子径と同程度であればよく、特に制限されない。高出力化の観点からは、好ましくは1〜20μmの範囲であればよい。なお、本明細中において、「粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用いて観察される活物質粒子(観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。他の構成成分の粒子径や平均粒子径も同様に定義することができる。ただし、このような範囲に何ら制限されるものではなく、本実施形態の作用効果を有効に発現できるものであれば、この範囲を外れていてもよいことは言うまでもない。
電極積層体101のセパレータ103は、上述した正極板102と負極板104との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えてもよい。このセパレータ103は、例えば、厚さ25μm程度のポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され、電流を遮断する機能をも有するものである。そして、図2Aに示すように、正極板102と負極板104とは、セパレータ103を介して交互に積層され、さらにその最上層及び最下層にセパレータ103がそれぞれ積層され、これにより電極積層体101が形成されている。
二次電池10に含有される電解質は、セパレータ103に保持させた電解液、高分子ゲル電解質、固体高分子電解質を用いて層構造を形成したもの、更には、高分子ゲル電解質や固体高分子電解質を用いて積層構造を形成したものなどを挙げることができる。ここで、電解液としては、例えば、通常リチウムイオン二次電池で用いられるものであることが好ましく、具体的には、有機溶媒に支持塩(リチウム塩)が溶解した形態を有する。リチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)、六フッ化タンタル酸リチウム(LiTaF)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl)、リチウムデカクロロデカホウ素酸(Li10Cl10)等の無機酸陰イオン塩、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CFSON)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(Li(CSON)等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩等を挙げることができる。また、有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類又は2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒を用いたものなどが使用できる。
高分子ゲル電解質としては、高分子ゲル電解質を構成するポリマーと電解液を従来公知の比率で含有したものを挙げることができる。例えば、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。高分子ゲル電解質は、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン二次電池で用いられる上記電解液を含有させたものである。しかしながら、これに限定されるものではなく、リチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれる。高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などは、どちらかと言うとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子として例示したものである。
固体高分子電解質は、例えばポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)などに上記リチウム塩が溶解して成る構成を有し、有機溶媒を含まないものを挙げることができる。したがって、電解質層が固体高分子電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上させることができる。
二次電池10の電解質層の厚みは、内部抵抗を低減させるという観点からは薄い方が好ましい。電解質層の厚みは、通常1〜100μmであり、好ましくは5〜50μmである。なお、高分子ゲル電解質や固体高分子電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現させることができる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)やポリプロピレンオキシド(PPO))に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
以上のように構成されている電極積層体101は、上部外装部材107及び下部外装部材108に収容されて封止されている。電極積層体101を封止するための上部外装部材107及び下部外装部材108は、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂フィルムや、アルミニウムなどの金属箔の両面をポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート材など、柔軟性を有する材料で形成されており、これら上部外装部材107及び下部外装部材108を熱融着することにより、正極タブ105及び負極タブ106を外部に導出させた状態で、電極積層体101が封止されることとなる。
なお、正極タブ105及び負極タブ106には、上部外装部材107及び下部外装部材108と接触する部分に、上部外装部材107及び下部外装部材108との密着性を確保するために、シールフィルム109が設けられている。シールフィルム109としては、特に限定されないが、たとえば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の耐電解液性及び熱融着性に優れた合成樹脂材料から構成することができる。
本例の二次電池10には、図1及び図2Bに示すように参照電極110が設けられている。参照電極(リチウム金属参照電極)110は、当該参照電極110の電位に対するこの二次電池10の正極の電位を検出するものであり、正極板102(または負極板104)との間でLiイオンの移動が行われ得ることが必要である。換言すれば、正極と負極との間におけるイオン伝導性が確保されていることが必要である。そのため、本例の参照電極110は、正極板102と負極板104に挟まれ、充放電時にLiイオンの移動が行なわれる電解質層(本例の場合はセパレータ103の間)に設けられている。参照電極110は、高精度に電位を計測し得るだけの大きさがあればよく、電池反応に影響がないようにできるだけ小さなものを正極板102と負極板104の間に置くことが望ましい。
参照電極110を構成する材料としては、例えば、LiやSn−Li合金などを用いることができる。本例の参照電極110は、参照電極端子リード111の先端部分に参照電極110を構成する材料をコーティングしたり、貼り付けたりすることによって形成してもよい。参照電極110をコーティングする形態では、参照電極端子リード111となるニッケルの細線の先端部に錫をめっきし、これをリチウム電解液中で還元してLiメッキした参照電極110として使用する形態などが例示できるが、これらに制限されるものではない。
参照電極端子リード111は、参照電極110と参照電極タブ112を結ぶものである。そのため、正極板102と負極板104から電子的に絶縁されている必要があり、参照電極端子リード111の一部も、正極板102と負極板104から電子的に絶縁された電解質層(セパレータ103)内部に設置され得る。なお、参照電極端子リード111は、参照電極110として機能させるものではなく、参照電極110の電位を外部に取り出す端子リードとして機能すればよい。以上のことから、参照電極端子リード111を構成する材料としては、例えば、Ni、ステンレス、Feなどを用いることができる。
参照電極タブ112は、外装部材107,108のラミネートシートの間で接合され、二次電池10の外部に取り出した構造とされている。かかる構造とすることで、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止することができる。特に、電気自動車用の電池システムに用いる場合、外部からの衝撃により電池外部に取り出されている参照電極タブ112の部分が破断しない程度に、一定の厚さを有するのが望ましく、例えば、電極タブ105,106と同じ材料、厚さのものを、必要に応じて所定の幅にカットして用いることができる。また参照電極タブ112の二次電池10の外部への取り出しは、図4Aに示すように電極タブ105,106と異なる辺から取り出してもよいし、同じ辺から取り出してもよい。以上のことから、参照電極タブ112を構成する材料としては、例えば、ニッケル箔、ステンレス箔などを用いることができる。
《制御方法及び制御装置》
さて、上述したLiMnOなどの固溶体系の正極を用いた二次電池は、電池容量が大きいため、セパレータ材料をポリプロピレンやセラミックス製にするなど、従来の発熱を抑制する技術では、内部短絡時に発生する発熱を十分に抑制することができない。このため、本例の制御方法及び制御装置では、正極材料として固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池10に対して、二次電池10の充電状態(正極電位など)と発熱量との関係から充電状態の上限値を予め設定しておき、二次電池10を使用する場合には、二次電池10の充電状態を検出し、この検出された充電状態の値が上限値を超えないように二次電池の充放電を制御する。こうすることで、発熱量が少ない充電状態で二次電池10を制御して使用することになるので、内部短絡が生じても二次電池10の発熱量を抑制することができる。
図4Aは本発明の一実施の形態に係る制御装置を適用した電気自動車を示すブロック図、図4Bは図4Aの電池制御装置に記憶される充電状態の上限値を設定する根拠となる充電状態(容量)と発熱量の関係及び充電状態(容量)と正極電位の関係の一例を示す図である。
本例の電気自動車は、図4Aに示すように、上述した二次電池10と、電池制御装置20と、負荷(駆動部)30と、電流センサ40と、電圧センサ50と、を備える。本例の負荷30は、二次電池10から電力供給を受けて走行駆動力を駆動輪に出力するとともに回生時には充電用電力を二次電池10に供給するモータジェネレータ及びインバータで構成されている。負荷30が力行時には、二次電池10から供給される直流電力がインバータにより交流電力に変換されてモータジェネレータに供給され、これにより電気自動車が走行する。負荷30が回生時には、モータジェネレータの回転により発生した回生交流電力が、インバータを介して直流電力に変換され、二次電池10の充電に用いられる。
本例の電池制御装置20は、二次電池10の充放電を制御するための制御装置であり、CPU又はMPU及びROM,RAMから構成され、電流センサ40により検出される二次電池10に流れる充放電電流や、電圧センサ50により検出される二次電池10の端子電圧に基づいて、二次電池10の充電および放電の制御や二次電池10の充電状態、具体的にはSOC値(State of Charge)の算出を行なう。本例では次に説明する充電方法を実行するために、二次電池10に流れる電流を電流センサ40で検出するとともに二次電池10の端子電圧を電圧センサ50で検出し、電源30及び二次電池10を制御する。
本例の電池制御装置20の記憶部には、二次電池10を充電する際の充電状態の上限値が予め記憶され、この上限値を超えないように充電処理が実行される。充電状態の上限値は以下のようにして設定される。すなわち、具体的な例は実施例の項で詳述するが、本発明者らが検証したところ、二次電池10の充電容量と発熱量の関係は図4Bの上図のようになる。つまり、種々の容量に充電した二次電池について発熱量を確認すると、容量Cを境界にして容量に対する発熱量の増加割合が有為的に増加する。一方、二次電池10の充電容量と正極の電圧の関係を検証すると図4Bの下図のように一次関数の関係を有する。したがって、上図の容量の変曲点C1に相当する正極電圧VMAXを充電状態の上限値に設定し、二次電池10を使用する際の充放電制御において正極電圧Vが上限値VMAXを超えないようにすれば、二次電池10の発熱量をQMAX以下に抑制することができる。
ちなみに、一般的な充電状態SOCの算出は、電圧センサ50により二次電池の開路電圧(無負荷状態における二次電池10の両端子間電圧)を用いられるが、二次電池10の発熱は、充電状態にある正極材料の反応及び正極材料と電解液との反応によって生じることから、本例のように発熱を抑制する制御においては、上述した正極の電位を測定する参照電極110を用いて上限値VMAXを超えないように制御することが好ましい。
以下、本発明をより具体化した実施例及び比較例でさらに詳細に説明する。
《実施例1》
(正極の作製)
正極活物質として、Li1.85Ni0.18Co0.10Mn0.87(上記(1)式において、a=0.18,b=0.10,c=0.87,d=0.35)と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDFを90:5:5の質量比になるように配合し、これにN−メチルピロリドンを溶媒として添加して混合し、正極スラリーを作製した。集電体としてアルミ箔を使用し、上記で得られた正極スラリーを塗布し、真空下において24時間乾燥し、目的の正極を得た。
(電池の作製)
上記で作製した正極と、負極となるリチウム箔とをそれぞれ対向させ、この間に厚さ20μmのポリオレフィン製セパレータを配置した。この負極・セパレータ・正極の積層体をコインセルの底部に配し、正負極間の絶縁性を保つためにガスケットを装着したのち、電解液として、リチウム塩として1Mの六フッ化リン酸リチウムLiPFをエチレンカーボネートEC及びジエチルカーボネートDECからなる有機溶媒に1:2で混合したものを、シリンジを用いてコインセル内に注入し、スペーサーおよびスプリングを積層させ、コインセルの上部を重ね合わせ、かしめを行なって密閉し、リチウムイオン二次電池を得た。
(充電状態の正極粉末の作成)
1)充電前処理(活性化処理)
上記によって作製したリチウムイオン二次電池について、30℃の雰囲気下、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.50Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。このサイクルを2回行った。次に、電流密度が0.1C相当定電流方式にて4.60Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。続いて、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.70Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。最後に、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.80Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。なお、電流密度が1Cとは、公称容量値a[Ah]のセルを1時間定電流放電すると放電終了となる電流値をいい、この場合1C=a[A]となる。
2)充電処理
前述の活性化に次いで、30℃の雰囲気下、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて任意の電圧(本実施例では図5Aに示す5点)まで充電したのち当該電圧において定電圧方式で充電した。充電は充電電流が0.05mAを下回った時点で終了とした。それぞれの充電容量における正極電圧を測定した。その結果を図5Bに示す。
3)電極の取り出し
前項で充電を完了したコインセルをアルゴン雰囲気下で解体して正極を取り出し、これをジエチルカーボネートDEC中に1hr以上浸漬させて電極に付着した電解液成分を除去後、真空下で1hr乾燥させた。これを再びアルゴン雰囲気下へ戻し、メスを用いてアルミ箔より合材層を掻き落とすことで充電状態の正極粉末を得た。
4)正極の発熱量測定
4−1)測定用サンプルの作製
SUS製容器に前項で得た充電状態の正極粉末を約2mg分取し、電解液として、リチウム塩として1Mの六フッ化リン酸リチウムLiPFをエチレンカーボネートEC及びジエチルカーボネートDECからなる有機溶媒に1:2で混合したものを約2mg滴下した後、容器の蓋をかしめて密閉状態とし測定用サンプルを得た。
4−2)測定
前述の測定用サンプルを示差走査熱量測定装置DSCの炉内の所定の位置へセットし、窒素雰囲気下で室温から500℃まで10℃/分で昇温させ、DSC曲線1を得た。その後室温まで自然冷却させた後、再度500℃まで10℃/分で昇温させ、ベースラインとなるDSC曲線2を得た。
4−3)発熱量の算出
前項で得られたDSC曲線1からDSC曲線2を差し引き、100〜400℃の範囲において時間で積分し、得られた積分値を電極粉末重量で除することで電極単位重量あたりの発熱量を算出した。この結果と、その2階微分値を図5Aに示す。
5)考察
図5Aの結果から、充電容量(横軸)が増加するにつれ、正極活物質からLiが脱離して熱的に不安定な状態となり、電解液共存下での熱分解に伴う発熱量が増加することが確認された。特に2階微分値の曲線で示されるように、この系では約210mAh/gの充電容量付近以上から急激に発熱量が増加することが明らかとなった。また図5Bに示すように、正極活物質あたりの充電容量と充電時の上限電圧とは一次の相関が見られた。
(内部短絡試験)
《実施例2》
(負極の作製)
グラファイト粉末と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDFをそれぞれ90:5:5の質量比となるように配合し、これにN−メチルピロリドンを溶媒として添加して混合し、負極スラリーを作製した。集電体として銅箔を使用し、上記で得られた負極スラリーを集電体にそれぞれ塗布し、真空下において24時間乾燥し、目的の負極を得た。
(正極の作製)
正極活物質として、Li1.85Ni0.18Co0.10Mn0.87(上記(1)式において、a=0.18,b=0.10,c=0.87,d=0.35)と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDFを90:5:5の質量比になるように配合し、これにN−メチルピロリドンを溶媒として添加して混合し、正極スラリーを作製した。集電体としてアルミ箔を使用し、上記で得られた正極スラリーを塗布し、真空下において24時間乾燥し、目的の正極を得た。
(電池の作製)
上記で作製した負極と正極をそれぞれ対向させ、この間にセラミックコートを施した厚さ25μmのセパレータを配置した。この負極・セパレータ・正極の積層体をアルミラミネート製セルに配し、電解液として、リチウム塩として1Mの六フッ化リン酸リチウムLiPFをエチレンカーボネートEC及びジエチルカーボネートDECからなる有機溶媒に1:2で混合したものをセル内に注入して密閉し、リチウムイオン二次電池を得た。
(充電前処理(活性化処理))
上記によって作製したリチウムイオン二次電池について、30℃の雰囲気下、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.50Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。このサイクルを2回行った。次に、電流密度が0.1C相当定電流方式にて4.60Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。続いて、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.70Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。最後に、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.80Vまで充電したのち、10分間休止させた後、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて2Vまで放電した。
(充電)
前述の活性化に次いで、30℃の雰囲気下、電流密度が0.1C相当の定電流方式にて4.25Vまで充電したのち当該電圧において定電圧方式で充電した。充電は充電電流が0.05mAを下回った時点で終了とした。
(釘刺し試験)
セルの内部短絡を模擬するため釘刺し試験を実施した。前項に従って充電したセルを断熱材の上に設置し、30℃の雰囲気下で釘をセルに貫通させた。釘を貫通させる位置は電極の中心部とし貫通速度は80mm/secで試験を実施した。そして貫通位置近傍のセル表面に熱電対を設置し、セル表面温度を計測した。この結果を表1に示す。
《実施例3》
実施例2の充電工程において、充電電圧を4.35Vとした以外は実施例2と同じ条件で試験を行った。このときのセル表面温度の計測結果を表1に示す。
《実施例4》
実施例2の充電工程において、充電電圧を4.38Vとした以外は実施例2と同じ条件で試験を行った。このときのセル表面温度の計測結果を表1に示す。
《比較例1》
実施例2〜4の比較例として、実施例2の充電工程において、充電電圧を4.45Vとした以外は実施例2と同じ条件で試験を行った。このときのセル表面温度の計測結果を表1に示す。
《比較例2》
実施例2〜4の比較例として、実施例2の充電工程において、充電電圧を4.50Vとした以外は実施例2と同じ条件で試験を行った。このときのセル表面温度の計測結果を表1に示す。
Figure 2015053167
《考察》
実施例2〜4に示す充電範囲では、釘刺し試験による内部短絡後のセル発熱が十分抑制されていることが確認された。これは図5Aに示すように、正極の発熱量が急上昇しない範囲においては、この充電範囲においては正極材料の発熱量が比較的小さく抑えられているためである。一方、比較例1及び2に示す充電範囲では、正極の発熱量が急激に増加する領域であるため、内部短絡時にも正極からの発熱量が大きくなり、結果として十分にセルの発熱が抑制できてないことが確認された。
以上のとおり、本例の二次電池の制御装置及び制御方法によれば、充電状態にある正極材料および正極材料と電解液との反応により生ずる発熱量が過大とならない充電状態に常に維持するため、内部短絡が生じても電池の発熱量を抑制することができる。
また本例の二次電池の制御装置及び制御方法によれば、負極充電容量が正極充電容量より常に大きくなるため、充電時の負極側における金属リチウムの析出を抑制することができる。この結果、内部短絡時に電池内へ大気が流入しても、金属リチウムと大気成分との反応に起因する発熱を抑制することができる。
また本例の二次電池の制御装置及び制御方法によれば、負極の構成によらず正極の正確な電位が把握できるので、二次電池の発熱量の抑制と電池容量の最大化が両立できる。
また本例の制御方法及び制御装置によれば、固溶体材料がLi1.5[NiCoMn[Li]]Oで表される固溶体リチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質に用いるので、高い放電容量及び容量保持率を実現し得る二次電池を提供することができる。
上記電池制御装置20は本発明に係る記憶手段及び制御手段に相当し、上記参照電極110,電流センサ40及び電圧センサ50は本発明に係る充電状態検出手段に相当する。
10…二次電池
101…電極積層体
102…正極板
102a…正極側集電体
103…セパレータ
104…負極板
104a…負極側集電体
105…正極タブ
106…負極タブ
107…上部外装部材
108…下部外装部材
109…シールフィルム
110…参照電極
111…参照電極端子リード
112…参照電極タブ
20…充電制御器
30…電気駆動システム
40…電流センサ
50…電圧センサ
60…充電器
70…電力入出力端子

Claims (5)

  1. 正極材料として固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池の制御装置において、
    前記二次電池の充電状態と発熱量との関係から予め設定された充電状態の上限値を記憶する記憶手段と、
    前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、
    前記検出された充電状態の値が、前記上限値を超えないように前記二次電池の充放電を制御する制御手段と、を備える二次電池の制御装置。
  2. 前記二次電池は、正極の充電容量Cpと負極の充電容量Cnとの比Cn/Cpが1より大きい請求項1に記載の二次電池の制御装置。
  3. 前記充電状態検出手段は、前記二次電池に設けられた参照電極を含む請求項1又は2に記載の二次電池の制御装置。
  4. 前記固溶体材料が、
    組成式Li1.5[NiCoMn[Li]]O
    (組成式中、Liはリチウム、Niはニッケル、Coはコバルト、Mnはマンガン、Oは酸素を示し、a、b、c及びdは、0<a<1.4、0≦b<1.4、0<c<1.4、0.1<d≦0.4、a+b+c+d=1.5、1.1≦a+b+c<1.4の関係を満足する。)で表される固溶体リチウム含有遷移金属酸化物であって、
    層状構造部位と、所定の電位範囲における充電又は充放電を行うことによりスピネル構造に変化する部位とを有し、
    当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物における層状構造のLiMnOがスピネル構造のLiMnに全て変化した場合のスピネル構造変化割合を1としたとき、当該固溶体リチウム含有遷移金属酸化物のスピネル構造変化割合が0.25以上1.0未満である請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池の制御装置。
  5. 正極材料として固溶体材料からなる正極活物質を用いた二次電池の制御方法において、
    前記二次電池の充電状態と発熱量との関係から充電状態の上限値を予め設定し、
    前記二次電池の充電状態を検出し、
    前記検出された充電状態の値が前記上限値を超えないように二次電池の充放電を制御する二次電池の制御方法。
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