JP2017168258A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い作動電位を示す正極活物質を用いても、充放電サイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として含む負極と、リチウム塩を溶解した有機溶媒を含む電解液と、を備える。前記電解液は、ジメチルカーボネートを含み、電解液の全量に対するジメチルカーボネートの含有率が70体積%超える。また、負極上には、無機成分を含む表面皮膜層を有し、表面皮膜層の厚みが45nm以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度の二次電池であり、その特性を活かして、ノートパソコン、携帯電話等のポータブル機器の電源に使用されている。リチウムイオン二次電池は、近年、小型化が進む電子機器用電源、電力貯蔵用電源、電気自動車用電源等としても注目されており、高入出力特性、高エネルギー密度化及び長寿命化が望まれている。
高エネルギー密度及び保存特性の改善に関して、正極にLi/Liに対して約4.7V〜4.8Vのリチウム吸蔵及び放出電位をもつスピネル構造の正極活物質を用い、負極活物質にLi/Liに対して約1.5Vのリチウム吸蔵及び放出電位をもつスピネル構造のチタン酸化物を用いた非水電解質リチウム二次電池が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
この電池では、正極活物質として充電状態における電圧が高くなる活物質を用いることで、電池の高エネルギー密度化を達成している。また、負極の充電状態における電圧がLi/Liに対して約1.5Vと高いために、充電状態において分子構造内に吸蔵されるリチウムの活性度が低く、電解質の還元が抑えられている。そして、電解質を構成する溶媒、支持電解塩等が酸素を含有する化合物であっても、負極活物質は酸化物であるから、これらが反応して電解質と負極との界面に酸化物被膜が生成することを抑えて、電池の自己放電を抑制している。
また、高出力及び高温貯蔵による電池抵抗の上昇の抑制に関して、チタン酸リチウム粒子を含む負極の表面にフッ化リチウムを含むフッ化物層を有する非水電解質電池が検討されている(例えば、特許文献2参照)。
この電池では、半充電状態の負極についてX線光電子分光法を用いて定量することで、フッ化物層の量を特定の範囲内に定めている。特定量のフッ化物層を表面に有する負極上では、高温貯蔵下でも非水電解質の分解を抑制できるとされている。
特許第4196234号公報 特開2010−231960号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、特許文献1に記載されている技術では、高エネルギー密度という点では優れるものの、充放電サイクル特性、高入出力特性等が充分でないことが分かった。また、特許文献2に記載されている技術でも、充放電サイクル特性、高入出力特性等が充分でないことが分かった。例えば、リチウムイオン二次電池が使用される大規模蓄電においては、高エネルギー密度化に加えて、更なる長寿命化及び高速な負荷変動にも対応できる高入出力化が求められている。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、充放電サイクル特性に優れ、且つ高入出力特性を有するリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
<1> リチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含む正極と、
リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として含む負極と、
リチウム塩を溶解した有機溶媒を含む電解液と、を備え、
前記電解液は、ジメチルカーボネートを含み、前記電解液の全量に対する前記ジメチルカーボネートの含有率が70体積%を超え、
前記負極上に、無機成分を含む表面皮膜層を有し、前記表面皮膜層の厚みが45nm以下であるリチウムイオン二次電池。
<2> 前記無機成分が、フッ化リチウムを含む<1>に記載のリチウムイオン二次電池。
<3> 前記正極と前記負極との容量比(負極容量/正極容量)が0.7以上1未満である<1>又は<2>に記載のリチウムイオン二次電池。
<4> 前記電解液のリチウム塩濃度が、1.2M以上である<1>〜<3>のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れ、且つ高入出力特性を有するリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施形態における円柱状リチウムイオン二次電池の斜視断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において各成分の含有率は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本明細書において各成分の粒径は、各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本明細書において「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本明細書において、正極合材又は負極合材の「固形分」とは、正極合材又は負極合材から有機溶剤等の揮発性成分を除いた残りの成分を意味する。
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として含む負極と、リチウム塩を溶解した有機溶媒を含む電解液と、を備え、前記電解液は、ジメチルカーボネートを含み、前記電解液の全量に対する前記ジメチルカーボネートの含有率が70体積%を超え、前記負極上に、無機成分を含む表面皮膜層を有し、前記表面皮膜層の厚みが45nm以下である。
正極がリチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含むリチウムイオン二次電池において、電解液が非水溶媒としてジメチルカーボネートを含むことで、充放電サイクル特性が向上する傾向にある。これは、ジメチルカーボネートが耐酸化性に優れるため、高電位のリチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として用いた場合であっても、正極上でジメチルカーボネートが酸化分解されにくいためと考えられる。なお、ジメチルカーボネートは耐還元性にも優れるため、リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として用いた場合であっても、負極上で還元分解されにくい。
また、負極上に無機成分を含む表面皮膜層を有し、この表面皮膜層の厚みが45nm以下であると、充放電サイクル特性及び入出力特性が向上する。これは、無機成分を含む表面皮膜層を負極上に有することで、負極上で電解液の分解が抑制されるためと考えられる。特に、無機成分としてフッ化リチウムを含有することが好ましい。フッ化リチウムは、負極活物質であるリチウムチタン複合酸化物のリチウム吸蔵放出電位においても安定である。更に、フッ化リチウムはリチウムイオン導電性に優れるため、フッ化リチウムを含む表面皮膜層を有する負極を用いると、電池抵抗を増加させることなく、高充放電サイクル特性及び入出力特性を向上させることができると考えられる。このような効果を奏させる観点から、リチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として含む負極と、リチウム塩を溶解した有機溶媒及びジメチルカーボネートを含む電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池において、負極上の表面皮膜層の厚みを、45nm以下とする。
以下、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極活物質及び負極活物質について説明し、次いで、リチウムイオン二次電池の全体構成について説明する。
<正極活物質>
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、リチウムマンガンニッケル複合酸化物を含む正極活物質が用いられる。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物は、いずれの結晶型であってもよく、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物であることが好ましい。スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物は、LiNiMn2−X(0.3<X<0.7)で表される化合物であることが好ましく、LiNiMn2−X(0.4<X<0.6)で表される化合物であることがより好ましく、安定性の観点からはLiNi0.5Mn1.5であることが更に好ましい。
スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物の結晶構造をより安定させるために、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のMnサイト、Niサイト、又はOサイトの一部を他の元素で置換してもよい。
また、過剰のリチウムをスピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物の結晶内に存在させてもよい。更には、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のOサイトに欠損を生じさせたものを用いることもできる。
スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のMnサイト又はNiサイトを置換することのできる他の元素としては、例えば、Ti、V、Cr、Fe、Co、Zn、Cu、W、Mg、Al及びRuを挙げることができる。スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のMnサイト又はNiサイトは、1種又は2種以上のこれらの元素で置換することができる。これらの置換可能な元素のうち、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物の結晶構造の更なる安定化の観点からは、Tiが好ましい。
スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のOサイトを置換することのできる他の元素としては、例えば、F及びBを挙げることができる。スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物のOサイトは、1種又は2種以上のこれらの元素で置換することができる。これらの置換可能な元素のうち、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物の結晶構造の更なる安定化の観点からは、Fを用いるのが好ましい。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物は、高エネルギー密度の観点から、満充電状態における電位が、Li/Liに対して4.5V〜5.0Vであることが好ましく、4.6V〜4.9Vであることがより好ましい。なお、満充電状態とは、SOC(state of charge)が100%の状態を意味する。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物のBET比表面積は、保存特性を向上させる観点から、2.9m/g未満であることが好ましく、2.8m/g未満であることがより好ましく、1.5m/g未満であることが更に好ましく、0.3m/g未満であることが特に好ましい。入出力特性を向上させる観点からは、BET比表面積は、0.05m/g以上であることが好ましく、0.08m/g以上であることがより好ましく、0.1m/g以上であることが更に好ましい。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物のBET比表面積は、0.05m/g以上2.9m/g未満であることが好ましく、0.05m/g以上2.8m/g未満であることがより好ましく、0.08m/g以上1.5m/g未満であることが更に好ましく、0.1m/g以上0.3m/g未満であることが特に好ましい。
BET比表面積は、例えば、JIS Z 8830:2013に準じて窒素吸着能から測定することができる。評価装置としては、例えば、QUANTACHROME社製:AUTOSORB−1(商品名)を用いることができる。BET比表面積の測定を行う際には、試料表面及び構造中に吸着している水分がガス吸着能に影響を及ぼすと考えられることから、まず、加熱による水分除去の前処理を行うことが好ましい。
前処理では、0.05gの測定試料を投入した測定用セルを、真空ポンプで10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却する。この前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満として測定する。
また、リチウムマンガンニッケル複合酸化物の粒子のメジアン径D50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子のメジアン径D50)は、粒子の分散性の観点から、0.5μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましい。
なお、メジアン径D50は、レーザー回折・散乱法により得られた粒度分布から求めることができる。具体的には、純水中に1質量%となるようにリチウムマンガンニッケル複合酸化物を投入し、超音波で15分間分散し、その後、レーザー回折・散乱法により測定する。
正極活物質は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物以外のその他の正極活物質を含んでいてもよい。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物以外のその他の正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−y、LiCo 1−y(式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、V、及びBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)、LiNi1−y (式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、V、及びBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)、LiMn、及びLiMn2−y (式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、V、及びBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)が挙げられる。ここで、各式中、xは0〜1.2であり、yは0〜0.9であり、zは2.0〜2.3である。リチウムのモル比を示すx値は、充放電により増減する。
正極活物質としてリチウムマンガンニッケル複合酸化物以外のその他の正極活物質が含まれる場合、その他の正極活物質のBET比表面積は、保存特性を向上させる観点から、2.9m/g未満であることが好ましく、2.8m/g未満であることがより好ましく、1.5m/g未満であることが更に好ましく、0.3m/g未満であることが特に好ましい。入出力特性を向上させる観点からは、BET比表面積は、0.05m/g以上であることが好ましく、0.08m/g以上であることがより好ましく、0.1m/g以上であることが更に好ましい。
その他の正極活物質のBET比表面積は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物と同様の方法により、測定できる。
また、正極活物質としてリチウムマンガンニッケル複合酸化物以外のその他の正極活物質が含まれる場合、その他の正極活物質の粒子のメジアン径D50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子のメジアン径D50)は、粒子の分散性の観点から、0.5μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましい。なお、その他の正極活物質のメジアン径D50は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物と同様の方法により、測定できる。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物の含有率は、エネルギー密度の向上の観点から、正極活物質の総量中、60質量%〜100質量%であることが好ましく、70質量%〜100質量%であることがより好ましく、85質量%〜100質量%であることが更に好ましい。
<負極活物質>
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、リチウムチタン複合酸化物を含む負極活物質が用いられる。
リチウムチタン複合酸化物は、いずれの結晶型であってもよく、スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物であることが好ましい。スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物の基本的な組成式は、Li[Li1/3Ti5/3]Oで表される。
スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物の結晶構造をより安定させるために、スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のLiサイト、Tiサイト、又はOサイトの一部を他の元素で置換してもよい。
また、過剰のリチウムをスピネル構造のリチウムチタン複合酸化物の結晶内に存在させてもよい。更には、スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のOサイトに欠損を生じさせたものを用いることもできる。
スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のLiサイト又はTiサイトを置換することのできる他の元素としては、例えば、Nb、V、Mn、Ni、Cu、Co、Zn、Sn、Pb、Al、Mo、Ba、Sr、Ta、Mg及びCaを挙げることができる。スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のLiサイト又はTiサイトは、1種又は2種以上のこれらの元素で置換することができる。
スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のOサイトを置換することのできる元素としては、例えば、F及びBを挙げることができる。スピネル構造のリチウムチタン複合酸化物のOサイトは、1種又は2種以上のこれらの元素で置換することができる。
リチウムチタン複合酸化物は、高エネルギー密度の観点から、満充電状態における電位が、Li/Liに対して1V〜2Vであることが好ましい。
リチウムチタン複合酸化物のBET比表面積は、保存特性を向上させる観点から、2.9m/g未満であることが好ましく、2.8m/g未満であることがより好ましく、1.5m/g未満であることが更に好ましく、0.3m/g未満であることが特に好ましい。入出力特性を向上させる観点からは、BET比表面積は、0.05m/g以上であることが好ましく、0.08m/g以上であることがより好ましく、0.1m/g以上であることが更に好ましい。
リチウムチタン複合酸化物のBET比表面積は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物と同様の方法により、測定できる。
また、リチウムチタン複合酸化物の粒子のメジアン径D50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子のメジアン径D50)は、粒子の分散性の観点から、0.5μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましい。
リチウムチタン複合酸化物の粒子のメジアン径D50は、リチウムマンガンニッケル複合酸化物と同様の方法により、測定できる。
負極活物質は、リチウムチタン複合酸化物以外のその他の負極活物質を含んでいてもよい。リチウムチタン複合酸化物以外のその他の負極活物質としては、例えば、炭素材料が挙げられる。
リチウムチタン複合酸化物の含有率は、安全性及びサイクル特性の向上の観点から、負極活物質の総量中、70質量%〜100質量%であることが好ましく、80質量%〜100質量%であることがより好ましく、90質量%〜100質量%であることが更に好ましい。
<リチウムイオン二次電池の全体構成>
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、少なくとも、正極と、負極と、電解液と、を備える。正極と負極との間には、セパレータを介在させてもよい。
(正極)
正極は、例えば、集電体と、集電体の両面又は片面に形成された正極合材層とを有する。正極合材層は、上述の正極活物質を含有する。
正極の集電体の材質としては、アルミニウム、チタン、ステンレス、ニッケル、導電性高分子等が挙げられる。また、接着性、導電性、及び耐酸化性を向上する目的で、アルミニウム、銅等の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀等を付着させたものを用いてもよい。
正極は、正極活物質に、必要に応じ導電材、結着材、溶剤等を加えてペースト状の正極合材としたものを、集電体の表面に塗布及び乾燥して正極合材層を形成することで、得ることができる。正極合材層を形成した後、必要に応じて、プレス等によって正極合材層の密度を高めてもよい。
導電材は、電極の電気伝導性を高めるための成分であり、具体的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体などが挙げられる。また、導電材として、カーボンナノチューブ、グラフェン等を添加して、電気伝導性を高めてもよい。導電材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極合材の固形分全量を基準とする導電材の含有率の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、入出力特性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。上限は、電池容量の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
結着材は、特に限定されず、溶剤に対する溶解性又は分散性が良好な材料が選択される。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体又はその水素添加物、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、スチレン−エチレン−ブタジエン−エチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系高分子;ポリアクリロニトリル骨格にアクリル酸及び直鎖エーテル基を付加した共重合体;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物などが挙げられる。結着材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。結着材としては、高密着性の観点から、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)及びポリアクリロニトリル骨格にアクリル酸及び直鎖エーテル基を付加した共重合体からなる群より選択される少なくとも一種を用いることが好ましく、充放電サイクル特性の更なる向上の観点から、ポリアクリロニトリル骨格にアクリル酸及び直鎖エーテル基を付加した共重合体を用いることがより好ましい。
正極合材の固形分全量を基準とする結着材の含有率の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、正極活物質を充分に結着して正極の機械的強度を高め、充放電サイクル特性等の電池性能を安定化させる観点からは、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上である。上限は、電池容量及び導電性を向上させる観点からは、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
正極活物質、導電材、結着材等を溶解又は分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
正極合材の集電体への片面塗布量は、エネルギー密度及び入出力特性の観点から、正極合材の固形分として、100g/m〜250g/mであることが好ましく、110g/m〜200g/mであることがより好ましく、130g/m〜170g/mであることが更に好ましい。
正極合材層の密度は、エネルギー密度及び入出力特性の観点から、1.8g/cm〜3.3g/cmであることが好ましく、2.0g/cm〜3.2g/cmであることがより好ましく、2.2g/cm〜2.8g/cmであることが更に好ましい。
(負極)
負極は、例えば、集電体と、集電体の両面又は片面に形成された負極合材層とを有する。負極合材層は、上述の負極活物質を含有する。
負極の集電体の材質としては、銅、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、チタン、導電性高分子、アルミニウム−カドミウム合金等が挙げられる。また、接着性、導電性、及び耐還元性を向上する目的で、銅、アルミニウム等の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀等を付着させたものを用いてもよい。
負極は、負極活物質に、必要に応じ適当な導電材、結着材、溶剤等を加えて、ペースト状の負極合材としたものを、集電体の表面に塗布及び乾燥して負極合材層を形成することで得ることができる。負極合材層を形成した後、必要に応じて、プレス等によって負極合材層の密度を高めてもよい。
導電材としては、正極と同様の導電材が挙げられる。
負極合材の固形分全量を基準とする導電材の含有率の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、入出力特性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。上限は、電池容量の観点から、好ましくは45質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
結着材としては、正極と同様の結着材が挙げられる。
負極合材の固形分全量を基準とする結着材の含有率の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、負極活物質を充分に結着して負極の機械的強度を高め、充放電サイクル特性等の電池性能を安定化させる観点からは、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。上限は、電池容量及び導電性を向上させる観点からは、好ましくは40質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
負極活物質、導電材、結着材等を溶解又は分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
負極上には、無機成分を含む表面皮膜層が形成されている。表面皮膜層の厚みは、45nm以下であり、30nm以下であることが好ましい。表面皮膜層の厚みの下限値は、5nm以上であることが好ましい。表面皮膜層の厚みが上記範囲内にあると、充放電サイクル特性及び入出力特性が向上する。
表面皮膜層の厚みは、X線光電子分光(XPS)測定により得られるスペクトルから求める。具体的には、負極表面から集電体への深さ方向において、負極活物質であるリチウムチタン複合酸化物に起因するTiの元素比が1atm%以下の領域を表面皮膜層とし、その厚みを求める。XPS測定の条件の詳細は、実施例で述べる。
表面皮膜層は、初期充放電を特定の条件下で行なうことにより生成する。
表面皮膜層の厚みは、初期充放電の終止電圧を調整したり、初期充放電の環境温度を調整したりすることで、調節することができる。例えば、初期充電の終止電圧を上げると、表面皮膜層の厚みが厚くなる傾向にある。また、初期充放電の環境温度を所定の範囲内で高くすると、表面皮膜層の厚みが厚くなる傾向にある。ただし、表面皮膜層の厚みを調整する方法は、これらの方法に限らない。尚、本明細書における「表面皮膜層の厚み」は、初期充放電後の厚みを意味する。
表面皮膜層に含まれる無機成分は、少なくともフッ化リチウム(LiF)を含むことが好ましい。
(セパレータ)
セパレータは、正極及び負極の間を電子的には絶縁しつつもイオン透過性を有し、かつ、正極側における酸化性及び負極側における還元性に対する耐性を備えるものであれば特に制限はない。このような特性を満たすセパレータの材料(材質)としては、樹脂、無機物、ガラス繊維等が用いられる。
樹脂としては、オレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ナイロン等が挙げられる。具体的には、電解液に対して安定で、保液性に優れるものが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シート、不織布などが挙げられる。また、正極の平均電位が高い場合には、ポリエチレンを耐高電位性のポリプロピレンで挟んだポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの三層構造のセパレータを用いることも好ましい。
無機物としては、アルミナ、二酸化珪素等の酸化物、窒化アルミニウム、窒化珪素等の窒化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩などが用いられる。例えば、繊維形状又は粒子形状の無機物を、不織布、織布、微多孔性フィルム等のシート状の基材に付着させたものをセパレータとして用いることができる。
シート状の基材としては、孔径が0.01μm〜1μmであり、厚さが5μm〜50μmであるものが好適に用いられる。また、例えば、繊維形状又は粒子形状の無機物を、樹脂等の結着材を用いて複合多孔シートとしたものをセパレータとして用いることができる。更に、この複合多孔シートを、正極又は負極の表面に形成し、セパレータとしてもよい。例えば、90%粒子径(D90)が1μm未満のアルミナ粒子を、フッ素樹脂を結着材として結着させた複合多孔シートを、正極の表面又はセパレータの正極と対向する面に形成してもよい。尚、本明細書に置いて「90%粒子径(D90)」とは、レーザー回折法を用いて測定され、体積累積粒度分布曲線を小粒径側から描いた場合に、体積累積が90%となる粒子径に対応する。
(電解液)
電解液は、リチウム塩(電解質)と、これを溶解する非水溶媒とを含む。
非水溶媒は、ジメチルカーボネート(DMC)を含む。前述したとおり、非水溶媒がジメチルカーボネートを含むことにより、充放電サイクル特性が向上する。
ジメチルカーボネートの含有率は、非水溶媒の全量に対して70体積%を超え、80体積%以上であることが好ましく、85体積%以上であることがより好ましく、90体積%以上であることが更に好ましい。ジメチルカーボネートの含有率は100体積%であってもよく、安全性をより向上させる観点からは、95体積%以下であるとよい。
非水溶媒の全量中のジメチルカーボネートの含有率が80体積%以上であると、非水溶媒の正極近傍における酸化分解及び負極近傍における還元分解が抑制され、充放電サイクル特性が向上する。
非水溶媒は、ジメチルカーボネート以外のその他の非水溶媒を含んでいてもよい。その他の非水溶媒としては、リチウムイオン二次電池用の電解質の溶媒として使用可能な非水溶媒であれば特に制限はない。例えば、エチレンカーボネート(EC)、トリフルオロエチルホスフェート(TFEP)、エチルメチルスルホン(EMS)、ビニレンカーボネート(VC)、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、及び酢酸メチルが挙げられる。その他の非水溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
非水溶媒の全量中のその他の非水溶媒の含有率は、20体積%以下であることが好ましく、15体積%以下であることがより好ましく、10体積%以下であることが更に好ましい。その他の非水溶媒の含有率は0体積%であってもよく、安全性をより向上させる観点からは、5体積%以上であることが好ましい。
なお、エチレンカーボネート、トリフルオロエチルホスフェート等の引火点が高い非水溶媒を用いることで、電解液を安全化することができるが、これらの非水溶媒は耐還元性に劣ることがある。そのため、ジメチルカーボネート以外の非水溶媒を用いる場合、非水溶媒の全量に対するこれらの非水溶媒の含有率を20体積%以下とすることで、充放電サイクル特性の低下を抑制できる傾向にある。
リチウム塩としては、LiPF(ヘキサフルオロリン酸リチウム)、LiBF、LiFSI(リチウムビスフルオロスルホニルイミド)、LiTFSI(リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド)、LiClO、LiB(C、LiCHSO、LiCFSO、LiN(SOCFCF等が挙げられる。リチウム塩は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表面皮膜層中の無機成分としてLiFを含ませる場合には、リチウム塩として、フッ素を含有するリチウム塩を用いることが好ましい。これらのフッ素を含有するリチウム塩の中でも、非水溶媒に対する溶解性、リチウムイオン二次電池とした場合の充放電特性、出力特性、サイクル特性等を総合的に判断すると、LiPFが好ましい。
電解液におけるリチウム塩の濃度は、1.2mol/L以上であることが好ましく、1.5mol/L以上であることがより好ましい。リチウム塩の濃度の上限値は特に制限はなく、2.0mol/L以下とすることが好ましい。リチウム塩の濃度を1.2mol/L以上とすることで、充放電サイクル特性をより向上させることができる。
電解液は、必要に応じて添加材を含んでいてもよい。電解液が添加材を含むことにより、高温での保存特性、充放電サイクル特性、及び入出力特性が向上する場合がある。
添加材としては、リチウムイオン二次電池の電解液用の添加材であれば特に制限はない。具体的には、例えば、窒素、硫黄又は窒素及び硫黄を有する複素環化合物、環状カルボン酸エステル、フッ素含有環状カーボネート、含フッ素ホウ酸エステル、及びその他の分子内に不飽和結合を有する化合物が挙げられる。また、上記添加材以外に、求められる機能に応じて、過充電防止材、負極皮膜形成材、正極保護材、高入出力材等のその他の添加材を用いてもよい。
電解液中における添加材の割合は特に限定はなく、その範囲は次のとおりである。尚、複数の添加材を用いる場合は、それぞれの添加材の割合を意味する。電解液に対する添加材の割合の下限は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
(リチウムイオン二次電池の形状等)
リチウムイオン二次電池は、円筒型、積層型、コイン型等、種々の形状とすることができる。いずれの形状であっても、一般的には、正極と負極の間にセパレータを介在させ電極体とし、正極の集電体及び負極の集電体から外部に通ずる正極端子及び負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続し、この電極体を電解液とともに電池ケースに密閉する。
次に、図面を参照して、本実施形態のリチウムイオン二次電池が18650型の円柱状リチウムイオン二次電池である場合の構成について説明する。図面における部材の大きさは概念的なものであり、長さ、幅、厚さ等の寸法は、実際の寸法を反映するものではない。
図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、ニッケルメッキが施されたスチール製で有底円筒状の電池容器6を有している。電池容器6には、帯状の正極板2及び負極板3がセパレータ4を介して断面渦巻状に捲回された電極群5が収容されている。電極群5は、正極板2及び負極板3がポリエチレン製多孔質シートのセパレータ4を介して断面渦巻状に捲回されている。セパレータ4は、例えば、幅が58mm、厚さが20μmに設定される。電極群5の上端面には、一端部を正極板2に固定されたアルミニウム製でリボン状の正極タブ端子が導出されている。正極タブ端子の他端部は、電極群5の上側に配置され正極外部端子となる円盤状の電池蓋の下面に超音波溶接で接合されている。一方、電極群5の下端面には、一端部を負極板3に固定された銅製でリボン状の負極タブ端子が導出されている。負極タブ端子の他端部は、電池容器6の内底部に抵抗溶接で接合されている。したがって、正極タブ端子及び負極タブ端子は、それぞれ電極群5の両端面の互いに反対側に導出されている。なお、電極群5の外周面全周には、図示を省略した絶縁被覆が施されている。電池蓋は、絶縁性の樹脂製ガスケットを介して電池容器6の上部にカシメ固定されている。このため、リチウムイオン二次電池1の内部は密封されている。また、電池容器6内には、図示しない電解液が注液されている。
リチウムイオン二次電池は、充電終止電圧(Vf)を3.4V〜4.0Vの範囲内に設定して充電を行うことが好ましい。Vfを3.4V以上とすると、高い入力特性が得られやすくなり、Vfを4.0V以下とすると、正極が高電位になり過ぎるのが抑えられ、電解液の分解反応が抑制され、寿命が長く維持される傾向にある。入力特性と寿命特性のより良好なバランスの観点からは、充電終止電圧(Vf)を3.4V〜3.8Vの範囲内に設定して充電を行うことが好ましい。
リチウムイオン二次電池の充電方式としては、例えば、定電流により予め設定された上限電圧まで充電し、その後、その電圧に保持して充電する定電流定電圧充電(CCCV)方式が挙げられる。
リチウムイオン二次電池の初期充放電の環境温度は、20℃〜40℃とすることが好ましく、25℃〜40℃とすることがより好ましく、30℃〜40℃とすることが更に好ましい。初期充放電の環境温度を40℃以下とすると、負極上の表面皮膜層の厚みを適正の範囲内とすることができる傾向がある。また、初期充放電の環境温度を20℃以上とすると、負極上に表面皮膜層が形成されやすくなる傾向にある。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、入力特性の観点から、負極容量と正極容量との容量比(負極容量/正極容量)が0.7以上1未満であることが好ましい。この容量比が0.7以上であると、電池容量が向上し、エネルギー密度が高まる傾向にある。また、容量比が1未満であると、正極が高電位になることによる電解液の分解反応が生じにくく、リチウムイオン二次電池の充放電サイクル特性が良好になる傾向にある。エネルギー密度及び入力特性の観点からは、容量比は、0.75〜0.95であることがより好ましい。
なお、「負極容量」及び「正極容量」とは、それぞれ、対極を金属リチウムとする電気化学セルを構成して定電流定電圧充電−定電流放電を行ったときに得られる可逆的に利用できる最大の容量を意味する。
また、負極容量とは、[負極の放電容量]を示し、正極容量とは、[正極の放電容量]を示す。[負極の放電容量]とは、負極活物質に挿入されているリチウムイオンが脱離されるときに充放電装置で算出されるものと定義する。また、[正極の放電容量]とは、正極活物質からリチウムイオンが脱離されるときに充放電装置で算出されるものと定義する。
「正極容量」及び「負極容量」は、上記電気化学セルにおいて、電圧範囲をそれぞれ4.95V〜3.5V及び2V〜1Vとし、定電流充電及び定電流放電時の電流密度を0.1mA/cmとする上記充放電を行って評価した場合に得られる容量とする。
本発明のリチウムイオン二次電池は、上記実施形態に限定されず、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
以下、実施例に基づき本実施の形態を更に詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
(合成例1)
撹拌機、温度計、冷却管、及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに、精製水1804gを仕込み、窒素ガス通気量200mL/分の条件下、撹拌しながら、74℃まで昇温した後、窒素ガスの通気を止めた。次いで、重合開始剤の過硫酸アンモニウム0.968gを精製水76gに溶かした水溶液を添加し、直ちに、ニトリル基含有単量体のアクリロニトリル183.8g、カルボキシ基含有単量体のアクリル酸9.7g(アクリロニトリル1モルに対して0.039モルの割合)、及び単量体のメトキシトリエチレングリコールアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:NKエステルAM−30G)6.5g(アクリロニトリル1モルに対して0.0085モルの割合)の混合液を、系の温度を74℃±2℃に保ちながら、2時間かけて滴下した。続いて、懸濁した反応系に、過硫酸アンモニウム0.25gを精製水21.3gに溶かした水溶液を追加添加し、84℃まで昇温した後、系の温度を84℃±2℃に保ちながら、2.5時間反応を進めた。その後、1時間かけて40℃まで冷却した後、撹拌を止めて一晩室温で放冷し、バインダ樹脂組成物が沈殿した反応液を得た。この反応液を吸引濾過し、回収した湿潤状態の沈殿を精製水1800gで3回洗浄した後、80℃で10時間真空乾燥して、単離及び精製し、バインダ樹脂組成物を得た。
<リチウムイオン二次電池の作製>
正極活物質であるスピネル構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物(LiNi0.5Mn1.5)を93質量部に、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)を5質量部、結着材としてポリアクリロニトリル骨格にアクリル酸及び直鎖エーテル基を付加した共重合体(合成例1のバインダ樹脂組成物)を2質量部混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを添加して混練することでペースト状の正極合材を得た。この正極合材を正極用の集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に実質的に均等かつ均質になるよう塗布した。その後、乾燥処理を施し、密度が2.4g/cmになるまでプレスにより圧密化し、シート状の正極を得た。
また、負極活物質としてリチウムチタン複合酸化物の一種であるチタン酸リチウムを91質量部に、導電材としてカーボンブラック(電気化学工業株式会社製)を4質量部、結着材としてポリフッ化ビニリデンを5質量部混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを添加して混練することでペースト状の負極合材を得た。この負極合材を負極用の集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に実質的に均等かつ均質になるよう塗布した。その後、乾燥処理を施し、密度が1.9g/cmになるまでプレスにより圧密化し、シート状の負極を得た。
尚、正極容量及び負極容量との容量比は、正極合材の塗布量を固定して、負極合材の塗布量を変えることによって調整した。その際に基準となる容量は、正極活物質であるリチウムマンガンニッケル複合酸化物については、単位質量あたり124.5mAh/g、負極活物質であるリチウムチタン複合酸化物については単位質量あたり168.3mAh/gとして算出した。
上記正極及び負極をそれぞれ所定の大きさに裁断し、裁断した正極と負極との間に、厚さ20μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの三層構造のセパレータを挟んで捲回し、ロール状の電極体を形成した。このとき電極体の直径が17.15mmになるよう、正極、負極、及びセパレータの長さを調整した。この電極体に集電用リードを付設し、18650型電池ケースに挿入し、その後、電池ケース内に電解液を注入した。最後に電池ケースを密封して、評価用電池としてのリチウムイオン二次電池を完成させた。
<評価>
(初期充放電)
リチウムイオン二次電池を作製した後、充放電装置(BATTERY TEST UNIT、株式会社IEM製)を用いて、環境温度25℃において電流値0.2C、充電終止電圧3.4Vで定電流充電し、次いで充電電圧3.4Vで電流値が0.01Cになるまで定電圧充電を行った。尚、電流値の単位として用いたCとは、“電流値(A)/電池容量(Ah)”を意味する。15分間休止後、電流値0.2C、放電終止電圧2.0Vで定電流放電を行った。前記の充放電条件で充放電を2回繰り返した後、電流値0.2C、充電終止電圧3.5Vで定電流充電し、次いで充電電圧3.5Vで電流値が0.01Cになるまで定電圧充電を行った。15分間休止後、電流値0.2C、放電終止電圧2.0Vで定電流放電を行った。このときの放電容量と、実施例1の放電容量とから、以下の式を用いて初期容量の相対値を算出した。
初期容量(%)=(放電容量/実施例1の放電容量)×100
(充放電サイクル特性)
初期充放電の容量を測定したリチウムイオン二次電池を用いて、50℃において電流値1C、充電終止電圧Vf(3.5V)で定電流充電した。15分間休止後、50℃で電流値1C、放電終止電圧2Vで定電流放電を行い、1サイクル目の放電容量を測定した(1サイクル放電容量)。最後に、15分間休止した。これらの充放電サイクルを合計で500サイクル繰り返して、500サイクル目の放電容量を測定した(500サイクル放電容量)。そして、以下の式から充放電サイクル特性を算出した。
充放電サイクル特性(%)=(500サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量)×100
(出力特性)
上記の充放電サイクル試験において200サイクル経過した後、25℃において電流値0.5C、充電終止電圧Vf(3.5V)で定電流充電した。その後、電流値0.5C、終止電圧2Vの定電流放電を行い、0.5C放電容量を測定した。次に電流値0.5C、充電終止電圧Vf(3.5V)で定電流充電した後、電流値5C、終止電圧2Vの定電流放電を行い、5C放電容量を測定した。各充電と各放電の間で15分間休止した。出力特性は以下の式を用いて計算した。
出力特性=5C放電容量/0.5C放電容量
(入力特性)
上記の出力特性を測定した後、25℃において電流値0.5C、充電終止電圧Vf(3.5V)で定電流充電した。その後、電流値0.5C、終止電圧2Vの定電流放電を行い、0.5C充電容量を測定した。次に電流値5C、充電終止電圧Vf(3.5V)で定電流充電した後、電流値0.5C、終止電圧2Vの定電流放電を行い、5C充電容量を測定した。各充電と各放電の間には15分の間休止した。入力特性は以下の式を用いて計算した。
入力特性=5C充電容量/0.5C充電容量
(XPS測定)
初期充放電の容量を測定したリチウムイオン二次電池を解体し、負極をジメチルカーボネートで洗浄した。洗浄した負極は、12時間以上、真空乾燥した。これらの負極を所定の大きさに切り出し、トランスファーベッセル内に設置した。これらの作業は、アルゴン雰囲気の露点−70℃以下のグローブボックスで行った。X線光電子分光(XPS)測定は、以下の条件で測定した。
−XPS測定条件−
測定装置:PHI5000 VersaProbeII(アルバック・ファイ社製)
X線:単色AlKα線(1486.6eV)
検出角度:45°
分析面積直径:200μm
エッチングガス:アルゴン
加速電圧:4kV
上記の条件で得られたスペクトルにおいて、680eV〜687eVに現れるピークAはLi−Fに起因するピークであり、負極表面上に形成されたLiFに対応する。
また、上記の条件で得られたスペクトルにおいて、58eV〜66eVに現れるピークBはTiに起因するピークであり、負極活物質に用いたリチウムチタン複合酸化物に対応する。
更に、上記の条件で得られたスペクトルから、負極表面から集電体への深さ方向において、上記の検出元素の含有率を算出した。検出されたTiの元素含有率が1atm%以下の領域を表面皮膜層とし、厚みを算出した。
〔実施例1〕
正極と負極の容量比(負極容量/正極容量)が0.8となるように調整した正極と負極を用い、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比(EC/DMC)で10/90の割合で含む混合溶媒に、1.7mol/LのLiPFを加えて溶解したものを用いて、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔比較例1〕
容量比が1.0となるように調整した正極と負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例2〕
電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比(EC/DMC)で20/80の割合で含む混合溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例3〕
電解液として、エチレンカーボネート(EC)を含まずジメチルカーボネート(DMC)を含む[体積比(EC/DMC)で0/100の割合]以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔比較例2〕
電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比(EC/DMC)で30/70の割合で含む混合溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例4〕
電解液として、混合溶媒に1.2mol/LのLiPFを加えて溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例5〕
電解液として、混合溶媒に2.0mol/LのLiPFを加えて溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例6〕
初期充放電の環境温度を40℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
(比較例3)
初期充放電の環境温度を50℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
〔実施例7〕
電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比(EC/DMC)で25/75の割合で含む混合溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
(比較例4)
電解液として、プロピレンカーボネート(PC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を体積比(PC/MEC)で25/75の割合で含む混合溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上述した方法により評価用電池を準備した。
実施例1〜7では、表面皮膜層の厚みが45nm以下であり、充放電サイクル特性及び入出力特性が向上していることが分かる。一方、比較例1、3では、表面皮膜層の厚みが45nmを超えており、充放電サイクル特性及び入出力特性が低いことが分かる。
また、実施例1と比較例2とを比較すると、電解液中のDMCの体積含有率が70%を超えることによって、充放電サイクル特性及び入出力特性が向上していることが分かる。
実施例7と比較例4とを比較すると、電解液としてMECに代えてDMCを用いることで、入出力特性が向上していることが分かる。この原因は明らかではないが、DMCを用いることで電解液の粘度上昇が抑えられて、イオン伝導性の低下が抑制されているためと考えられる。また、電解液としてPCに代えてECを用いることで、サイクル特性が向上していることが分かる。この原因は明らかではないが、ECはPCよりも耐酸化性に優れるためであると考えられる。また、ECの耐酸化性を鑑みると、ガスの発生による膨れ等の現象も抑えられていることが考えられる。
実施例1と比較例1を比較すると、正極と負極の容量比を適正化することによって、表面皮膜層の厚みを45nm以下とすることができることが分かった。
また、実施例1、実施例6及び比較例3を比較すると、初期充放電の環境温度を適正化することで、表面皮膜層の厚みを45nm以下とすることができることが分かった。
1…リチウムイオン二次電池、2…正極板、3…負極板、4…セパレータ、5…電極群、6…電池容器

Claims (4)

  1. リチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として含む正極と、
    リチウムチタン複合酸化物を負極活物質として含む負極と、
    リチウム塩を溶解した有機溶媒を含む電解液と、を備え、
    前記電解液は、ジメチルカーボネートを含み、前記電解液の全量に対する前記ジメチルカーボネートの含有率が70体積%を超え、
    前記負極上に、無機成分を含む表面皮膜層を有し、前記表面皮膜層の厚みが45nm以下であるリチウムイオン二次電池。
  2. 前記無機成分が、フッ化リチウムを含む請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記正極と前記負極との容量比(負極容量/正極容量)が0.7以上1未満である請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記電解液のリチウム塩濃度が、1.2M以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
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