JP6838383B2 - 電気デバイス用正極及びそれを用いた電気デバイス、並びに電気デバイス用正極の製造方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、本実施形態の電気デバイス用正極10は、正極活物質11と、第1バインダ12と、第2バインダ13と、を備える。そして、第1バインダ12は、正極活物質11と直接接し、重量平均分子量が30万以上40万以下であり、インヘレント粘度が1.2dL/g以上1.5dL/g以下であるフッ化ビニリデン系共重合体からなる。また、第2バインダ13は、第1バインダ12同士を結合させ、重量平均分子量が80万以上100万以下であり、インヘレント粘度が2.0dL/g以上3.0dL/g以下であるフッ化ビニリデン系重合体からなる。以下において、これらの構成要素の説明を行う。
電気デバイス用正極10は、正極活物質11を備える。正極活物質11は、リチウムイオン二次電池において、電流を生じる化学反応に関与する。正極活物質11としては、例えば、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。固溶体リチウム含有遷移金属酸化物としては、例えば、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2、Li(Ni−Mn−Co)O2、Li(Li−Ni−Mn−Co)O2及びこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等を挙げることができる。リチウム−遷移金属リン酸化合物としては、LiFePO4等を挙げることができる。リチウム−遷移金属硫酸化合物としては、LixFe2(SO4)3等を挙げることができる。これらの中でも、放電容量の観点から、正極活物質11は、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物であることが好ましい。
電気デバイス用正極10は、第1バインダ12を備える。第1バインダ12は、正極活物質11と直接接する。第1バインダ12は、後述するように、電解液を保持しやすいため、第1バインダ12を正極活物質11と直接接触させることにより、電解液が正極活物質11の表面と直接接触する面積を広くすることができる。したがって、本実施形態の電気デバイス用正極10は、電気デバイス100の放電電圧及びレート特性を向上させることができる。なお、電解液が正極活物質11の表面と直接接触する面積を広くするため、第1バインダ12は、正極活物質11の表面積全体に対して、70%以上の表面積を被覆していることが好ましく、80%以上の表面積を被覆していることがより好ましい。また、第1バインダ12は、正極活物質11の表面積全体に対して、90%以上の表面積を被覆していることがさらに好ましく、95%以上の表面積を被覆していることが最も好ましい。
電気デバイス用正極10は、第2バインダ13を備える。第2バインダ13は、第1バインダ12同士を結合させる。すなわち、第2バインダ13は、異なる第1バインダ12の間又は異なる正極活物質11の間に配置される。第1バインダ12のみでは、正極活物質11同士を十分に接着させる程の接着力を有しないおそれがある。しかし、本実施形態の電気デバイス用正極10が第2バインダ13を備えることにより、正極活物質11が第1バインダ12及び第2バインダ13を介して異なる正極活物質11と結合することができる。そのため、電気デバイス用正極10の形状を維持することができる。
本実施形態の電気デバイス用正極10は、正極集電体17と、正極集電体17の少なくとも一方の面に配置される正極活物質層16と、を備えることができる。正極活物質層16は、本実施形態の、正極活物質11と、第1バインダ12と、第2バインダ13とを備えることができる。なお、正極活物質層16は、正極活物質11、第1バインダ12及び第2バインダ13の他、必要に応じて、後述する正極用導電助剤14などをさらに含めてもよい。
正極集電体17は、正極活物質層16と後述する正極タブ61などの間で、電子の受け渡しが可能なように配置することができる。正極集電体17を形成する材料は、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)などの金属が好ましい。これらの中でも、正極集電体17を形成する材料として、アルミニウム(Al)を用いることが好ましい。
正極用導電助剤14は、正極活物質層16の内部における電子ネットワークを効果的に形成し、電気デバイス100の放電容量を大きくすることができる。正極用導電助剤14を形成する材料としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。これらの正極用導電助剤14は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。正極用導電助剤14の含有量は、正極活物質層16全体に対して、1〜10質量%が好ましく、2〜6質量%がより好ましい。正極用導電助剤14の含有量をこのような範囲とすることにより、正極活物質層16の導電性を向上させることができる。
図2に示すように、本実施形態に係る電気デバイス用正極10の製造方法は、第1スラリー調製工程S1と、第1スラリー加熱工程S2と、第2スラリー調製工程S3と、第2スラリー加熱工程S4と、を備える。以下において、これらの構成要素の説明を行う。
第1スラリー調製工程S1は、正極活物質11と、第1バインダ12と、を混合して第1スラリーを調製する。本実施形態では、このような第1スラリー調製工程S1を備えることにより、正極活物質11と第1バインダ12が直接接するように配置することができる。また、本実施形態では、このような第1スラリー調製工程S1を備えることにより、第1バインダ12が正極活物質11の周囲を全体的に覆うように配置することができる。
第1スラリー加熱工程S2は、第1スラリーを加熱し、正極活物質11と第1バインダとを複合化させて第1バインダ複合体を形成する。本実施形態では、このような第1スラリー加熱工程S2を備えるため、第1バインダ12が第2バインダ13により希釈されることなく正極活物質を覆うことができる。そのため、正極活物質11と第1バインダ12との接触面積を広くすることができる。なお、ここでいう複合化とは、正極活物質11と第1バインダ12とが、物理的結合及び化学的結合の少なくともいずれか一方により結合していることを示す。
第2スラリー調製工程S3は、第1バインダ複合体と第2バインダ13とを混合して、第2スラリーを調製する。本実施形態では、このような第2スラリー調製工程S3を備えることにより、第1バインダ12間に第2バインダ13を配置させることができる。
第2スラリー加熱工程S4は、第2スラリーを加熱し、第1バインダ複合体と第2バインダ13とを複合化させて第2バインダ13複合体を形成する。本実施形態では、このような第2スラリー加熱工程S4を備えることにより、第2バインダ13が第1バインダ12同士を結合させるため、電気デバイス用正極10の形状を維持することができる。なお、ここでいう複合化とは、第1バインダ複合体と第2バインダ13とが、物理的結合及び化学的結合の少なくともいずれか一方により結合していることを示す。
本実施形態の電気デバイス100は、電気デバイス用正極10を備える。そのため、本実施形態の電気デバイス100は、放電電圧及びレート特性を向上させることができる。電気デバイス100としては、例えば、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどが挙げられる。
電気デバイス用負極20は、負極集電体22と、負極集電体22の少なくとも一方の面に配置される負極活物質層21と、を備えることができる。
負極集電体22は、負極活物質層21と後述する負極タブ63などの間で、電子を受け渡しできるように配置することができる。負極集電体22を形成する材料は、例えば、銅(Cu)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)などの金属が好ましい。これらの中でも、負極集電体22を形成する材料として、銅(Cu)を用いることが好ましい。
負極活物質層21は、例えば、負極活物質、負極用導電助剤及び負極用バインダなどを含めることができる。
本実施形態の電気デバイス100は、電気デバイス用正極10と電気デバイス用負極20との間に配置される電解質層30をさらに備えることができる。電解質層30は、電気デバイス用負極20と電気デバイス用正極10とを隔離し、リチウムイオンの移動を仲介する。電解質層30の膜厚は、内部抵抗を低減させる観点から、1〜100μmが好ましく、5〜50μmであることがさらに好ましい。電解質層30は非水電解質を含む。非水電解質としては、イオン伝導性ポリマーにリチウム塩が溶解したゲル状又は固体状のポリマー電解質、並びに有機溶媒にリチウム塩が溶解した液体電解質を多孔質基体層に保持させて用いることができる。
電気デバイス100は、正極集電体17と、電気デバイス100の外部の機器とを電気的に接続する正極タブ61をさらに備えることができる。また、電気デバイス100は、負極集電体22と、電気デバイス100の外部の機器とを電気的に接続する負極タブ63をさらに備えることができる。正極タブ61及び負極タブ63を形成する材料は、特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケルからなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。なお、正極タブ61及び負極タブ63を形成する材料は、同一でも異なっていてもよい。
本実施形態の電気デバイス100は、電池素子50を収容する外装体65をさらに備えることができる。外装体65は、例えば、缶や、フィルムにより形成されたものが挙げられる。また、外装体65の形状は、特に限定されず、円筒型、角型、シート型とすることができる。特に限定されないが、小型化及び軽量化などの観点より、外装体65はフィルムにより形成されていることが好ましい。なかでも、高出力化や冷却性能の観点からは、フィルムはラミネートフィルムであることが好ましく、ラミネートフィルムはアルミニウムを含むことが好ましい。また、電気デバイス100は扁平積層型リチウムイオン二次電池であることが好ましい。このような電気デバイス100は、放電容量及び放熱性能を高くすることができるため、車両に搭載する場合に最適である。アルミニウムを含むラミネートフィルムの一例としては、PP/アルミニウム/ナイロンの3層ラミネートフィルムが挙げられる。
(正極の作製)
94.5質量部の正極活物質、0.625質量部の第1バインダ、1.5質量部の繊維状導電助剤、1.5質量部の粒状導電助剤、0.05質量部の分散剤及び95質量部の溶媒を混合し、プラネタリーミキサーにて混練して第1スラリーを調整した。なお、使用した材料は以下の通りである。
第1バインダ: 株式会社クレハ製♯8500(フッ化ビニリデン系共重合体、重量平均分子量;37万、インヘレント粘度1.4dL/g)
繊維状導電助剤:カーボンナノチューブ(繊維径;11nm、比表面積;200m2/g)
粒状導電助剤:カーボンブラック(平均一次粒子径;26nm、比表面積;150m2/g)
分散剤: N−ビニル−2−ピロリドン(PVP)
溶媒: N−メチルピロリドン(NMP)
プラネタリーミキサー: プライミクス株式会社製ハイビスミックス2P−03型
溶媒:N−メチルピロリドン(NMP)
正極活物質 94.5質量%
第1バインダ 0.625質量%
第2バインダ 1.875質量%
繊維状導電助剤 1.5質量%
粒状導電助剤が1.5質量%
アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内にて、上述のようにして得られた正極と金属リチウムの負極とを直径15mmの円形に打ち抜いた後それぞれ対向させ、この間に電解質層を配置した。電解質層は、ポリプロピレンを材料とする厚み20μmのものを2枚用いた。なお、正極と負極は、リチウムイオン二次電池作製前に、真空乾燥機にて100℃で2時間乾燥したものを用いた。
上述のようにして得られたコインセルを、室温下(25℃)で、最高電圧が4.8Vとなるまで0.1Cで定電流充電した後、電池の最低電圧が2.0Vとなるまで0.1Cで定電流放電する充放電サイクルを1サイクルだけ行い、リチウムイオン二次電池を得た。
第1バインダと第2バインダの合計100質量%に対し、第1バインダの含有量を50質量%、第2バインダの含有量を50質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により正極活物質層を作製した。
第1バインダと第2バインダの合計100質量%に対し、第1バインダの含有量を75質量%、第2バインダの含有量を25質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により正極活物質層を作製した。
第1バインダとして♯8500に代えて♯9700を用いた。また、第1バインダと第2バインダの合計100質量%に対し、第1バインダの含有量を100質量%、第2バインダの含有量を0質量%とした。それ以外は、実施例1と同様の方法により正極活物質層を作製した。
第1バインダとして♯8500に代えて♯9700を用いた。第2バインダとして♯9700に代えて♯8500を用いた。また、第1バインダと第2バインダの合計100質量%に対し、第1バインダの含有量を50質量%、第2バインダの含有量を50質量%とした。それ以外は、実施例1と同様の方法により正極活物質層を作製した。
(充放電試験)
各例のイオン二次電池について、室温にて、所定のレートで最高電圧が4.5Vとなるまで充電した後、約1時間〜1.5時間、定電流定電圧充電し、その後、電池の最低電圧が2.0Vとなるまで所定のレートで定電流放電した。なお、所定のレートは、それぞれ0.2C及び2.0Cで評価した。充放電試験により得られた放電曲線を図4〜7に示す。なお、図4は、0.2Cで放電した時の実施例1並びに比較例1及び比較例2の放電曲線である。図5は、2.0Cで放電した時の実施例1並びに比較例1及び比較例2の放電曲線である。図6は、2.0Cで放電した時の実施例1〜3の放電曲線である。図7は、図6を拡大したグラフである。
放電容量は、4.5Vから2.0Vまで放電した時の電気容量を、充放電試験により得られた放電曲線より求めた。得られた結果を表1に示す。
レート特性は、2.0Cで充放電した時の放電容量を0.2Cで充放電を行ったときの放電容量で除した値とした。
平均放電電圧は、2.0Cの充放電試験により得られた放電曲線より、放電容量が120mAh/gの時の電圧を求めた。
(正極の作製)
酢酸ニッケル、酢酸コバルト及び酢酸マンガンの2mol/Lの水溶液を調製した。次いで、組成がLi1.5[Ni0.281Co0.281Mn0.688[Li0.25]]O3となるように、これらを所定量秤量して、混合溶液を調製した。そして、マグネティックスターラーで混合溶液を攪拌しながら、混合溶液にアンモニア水をpH7になるまで滴下した。さらに、この混合溶液に、2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、ニッケル−コバルト−マンガンの複合炭酸塩を沈殿させた。得られた沈殿物を吸引ろ過した後、水洗して、120℃程度、5時間ほどの条件で乾燥を行った。そして、得られた乾燥物を500℃程度、5時間ほどの条件で仮焼成を行った。これに水酸化リチウムを、組成がLi1.5[Ni0.281Co0.281Mn0.688[Li0.25]]O3となるように加え、自動乳鉢で30分間程度混練した。さらに、大気中、昇温速度50℃/時間で加熱し、その後750℃で12時間ほど本焼成を行い、正極活物質を得た。
アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内にて、上述のようにして得られた正極と、金属リチウムの負極とを直径15mmの円形に打ち抜いた後それぞれ対向させ、この間に電解質層を配置した。電解質層は、ポリプロピレンを材料とする厚み20μmのものを2枚用いた。なお、正極と負極は、リチウムイオン二次電池作製前に、真空乾燥機にて100℃で2時間乾燥したものを用いた。
上述のようにして得られたコインセルを、室温下(25℃)で、最高電圧が4.8Vとなるまで0.1Cで定電流充電した後、電池の最低電圧が2.0Vとなるまで0.1Cで定電流放電する充放電サイクルを1サイクルだけ行い、リチウムイオン二次電池を得た。
繊維状導電助剤Aの添加量を2.0質量部、粒状導電助剤Aの添加量を1.0質量部とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に1.5質量部の繊維状導電助剤Bと1.5質量部の粒状導電助剤Bを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。なお、繊維状導電助剤Bの繊維径は10nm、比表面積は180m2/gであった。また、粒状導電助剤Bの平均一次粒子径は26nm、比表面積は150m2/gであった。
正極の導電助剤に1.5質量部の繊維状導電助剤Bと1.5質量部の粒状導電助剤Aを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に1.5質量部の繊維状導電助剤Aと1.5質量部の繊維状導電助剤Bを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に3.0質量部の繊維状導電助剤Aのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に3.0質量部の繊維状導電助剤Bのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に3.0質量部の繊維状導電助剤Cのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。なお、繊維状導電助剤Cの繊維径は150nmであり、比表面積は7.7m2/gであった。
正極の導電助剤に3.0質量部の粒状導電助剤Aのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に3.0質量部の粒状導電助剤Bのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
正極の導電助剤に3.0質量部の粒状導電助剤Cのみを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。なお、粒状導電助剤Cの平均一次粒子径は47nm、比表面積は108m2/gであった。
参考例のリチウムイオン二次電池について、放電容量、電圧降下及び100サイクル目の放電容量維持率の評価を実施した。結果を表2に合わせて示す。
室温下(25℃)で、最高電圧が4.6Vとなるまで0.1Cで定電流充電した後、最低電圧が2.0Vとなるまで0.1Cで定電流放電する充放電サイクルを、5サイクル行った。そして、5サイクル目において、4.6Vから2.0Vまで放電した時の電気容量を放電容量とした。
最高電圧が4.6Vとなるまで0.2Cで定電流充電した後、最低電圧が2.0Vとなるまで0.1Cで定電流放電する充放電サイクルを、1サイクル行った。そして、1サイクル目において、リチウムイオン二次電池の放電容量が200mAh/gになった時の電圧と、3.20Vとの差を算出し、電圧降下の値とした。なお、上記3.20Vの値は、1サイクル目において、放電容量が80mAh/gになった時の放電曲線の傾きから、電圧降下が生じずに放電容量が200mAh/gになった時の電圧を推測したものである。
室温下(25℃)で、最高電圧が4.6Vとなるまで0.1Cで定電流充電した後、最低電圧が2.0Vとなるまで1.0Cで定電流放電する充放電サイクルを、100サイクル行った。そして、1サイクル目と100サイクル目において、4.6Vから2.0Vまで放電した時の放電容量を測定し、100サイクル目の放電容量に対する1サイクル目の放電容量の割合を100サイクル目の放電容量維持率とした。
11 正極活物質
12 第1バインダ
13 第2バインダ
14 正極用導電助剤
100 電気デバイス
S1 第1スラリー調製工程
S2 第1スラリー加熱工程
S3 第2スラリー調製工程
S4 第2スラリー加熱工程
Claims (11)
- 正極活物質と、
前記正極活物質と直接接して前記正極活物質の表面を被覆し、重量平均分子量が30万以上40万以下であり、インヘレント粘度が1.2dL/g以上1.5dL/g以下であるフッ化ビニリデン系共重合体からなる第1バインダと、
前記第1バインダ同士を結合させて前記正極活物質同士を接着させ、重量平均分子量が80万以上100万以下であり、インヘレント粘度が2.0dL/g以上3.0dL/g以下であるフッ化ビニリデン系重合体からなる第2バインダと、
を備える電気デバイス用正極。 - 前記第1バインダと前記第2バインダの合計100質量%に対して、前記第1バインダの含有量が30質量%以上である請求項1に記載の電気デバイス用正極。
- 正極用導電助剤をさらに備え、
前記第1バインダの単位体積当たりに含まれる前記正極用導電助剤の含有量が、前記第2バインダの単位体積当たりに含まれる前記正極用導電助剤の含有量よりも多い請求項1又は2に記載の電気デバイス用正極。 - 正極用導電助剤をさらに備え、
前記正極用導電助剤は炭素材料からなる繊維状導電助剤を含む請求項1又は2に記載の電気デバイス用正極。 - 前記正極活物質の平均一次粒子径は40〜100nmであり、前記正極活物質の平均二次粒子径は5〜15μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極。
- 前記正極活物質は、固溶体リチウム含有遷移金属酸化物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極。
- 前記第2バインダは前記第1バインダ同士を物理的に結合させて前記正極活物質同士を接着させる請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気デバイス用正極。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極を備える電気デバイス。
- 正極活物質と、第1バインダと、を混合して第1スラリーを調製する第1スラリー調製工程と、
前記第1スラリーを加熱し、前記正極活物質と前記第1バインダとを複合化させて前記正極活物質の表面が前記第1バインダで被覆された第1バインダ複合体を形成する第1スラリー加熱工程と、
前記第1バインダ複合体と第2バインダとを混合して、第2スラリーを調製する第2スラリー調製工程と、
前記第2スラリーを加熱し、前記第1バインダ複合体と前記第2バインダとを複合化させて前記正極活物質同士を接着させた第2バインダ複合体を形成する第2スラリー加熱工程と、
を備え、
前記第1バインダは、重量平均分子量が30万以上40万以下であり、インヘレント粘度が1.2dL/g以上1.5dL/g以下であるフッ化ビニリデン系共重合体からなり、
前記第2バインダは、重量平均分子量が80万以上100万以下であり、インヘレント粘度が2.0dL/g以上3.0dL/g以下であるフッ化ビニリデン系重合体からなる電気デバイス用正極の製造方法。 - 前記第1スラリー調製工程は、前記正極活物質と、前記第1バインダと、正極用導電助剤と、を混合して前記第1スラリーを調製する請求項9に記載の電気デバイス用正極の製造方法。
- 前記第2スラリー加熱工程は、前記第2スラリーを加熱し、前記第1バインダ複合体と前記第2バインダとを物理的に結合して複合化させて前記正極活物質同士を接着させた第2バインダ複合体を形成する請求項9又は10に記載の電気デバイス用正極の製造方法。
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