JP2015048372A - 粘着性接着剤、積層体および積層体の製造方法 - Google Patents

粘着性接着剤、積層体および積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】適切な粘着力および抗張力を備え、強靭な粘着性接着剤を提供する。【解決手段】アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなる粘着性接着剤を、光重合反応させることにより硬化させ、被処理物を接着する。上記ウレタンプレポリマーに、ポリチオールだけでなく、モノチオールも光重合反応させることで、適切な粘着力を得ることが可能となる。具体的には、光重合反応により硬化した際の粘着性接着剤の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上となる。また、上記ウレタンプレポリマーが採用されることで、硬化した粘着性接着剤の抗張力を高くし、強靭にすることが可能となる。【選択図】 なし

Description

本発明は、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有する化合物と、チオール基を有する化合物とのエンチオール反応により得られる粘着性接着剤、積層体および積層体の製造方法。
近年、スマートフォン,パソコン等の画像表示装置において、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示用のディスプレイと、保護パネル,タッチパネル等のパネルとを貼り合わせるための粘着性接着剤の開発が進められている。そのような粘着性接着剤としては、透明であることが望まれており、下記特許文献1に記載されているように、アクリル系の粘着性接着剤が多く採用されている。
しかしながら、アクリル系の粘着性接着剤には、アクリル酸に起因する腐食性が有るため、液晶ディスプレイ等に多く用いられるITO(Indium Tin Oxide),IZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電膜に対して悪影響が懸念されている。このため、粘着性接着剤、つまり、被接着物への塗布時にはある程度粘度があり、時間の経過,熱,光等により硬化することで、被接着物を接着させるものとして、下記特許文献2に記載されているエンチオール系の粘着性接着剤の開発が進められている。
特許4458515号公報 WO2011/021363号公報
上記特許文献2に記載されているエンチオール系の粘着性接着剤であれば、透明導電膜に対する腐食性は低いことから、実用性の高い粘着性接着剤を開発することが可能となる。さらに、上記特許文献2に記載のエンチオール系の粘着性接着剤では、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有する化合物として、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有するウレタンプレポリマーが採用されている。ウレタン樹脂は、アクリル樹脂と比較して、一般的に、抗張力が高く、強靭であることが知られている。このため、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有するウレタンプレポリマーを採用することで、粘着性接着剤の硬化により成形される成形物は、抗張力が高く、強靭な成形物となる。しかしながら、上記特許文献2に記載されているエンチオール系の粘着性接着剤は、粘着力が低く、粘着性接着剤として最も必要な機能が備わっていないことが分かっている。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、適切な粘着力および抗張力を備え、強靭なエンチオール系の粘着性接着剤等の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有するウレタンプレポリマーと、チオール基を有する化合物とのエンチオール反応により被接着物を接着する粘着性接着剤において、チオール基を有する化合物として、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとの2種類以上のものを採用することで、適切な粘着力を備えたエンチオール系の粘着性接着剤が得られる知見を得えた。そして、かかる知見に基き本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の粘着性接着剤は、上記課題を解決するために、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなる粘着性接着剤であって、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする。
また、本発明の積層体は、電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体であって、前記粘着性接着剤が、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする。
また、本発明の積層体の製造方法は、電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体の製造方法であって、前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が15N/25mm以上である前記粘着性接着剤を塗布する塗布工程と、前記粘着性接着剤が塗布された前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、前記電極を有する部材と前記透明板との他方を貼り合わせる貼合工程と、前記粘着性接着剤に光を照射する照射工程とを含むことを特徴とする。
本発明の粘着性接着剤、積層体、および積層体の製造方法では、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有するウレタンプレポリマーに、チオール基を複数有するポリチオールだけでなく、チオール基を1個有するモノチオールも光重合反応させることで、適切な粘着力を備えた粘着性接着剤を得ることが可能となっている。また、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有するウレタンプレポリマーが採用されることで、粘着性接着剤の硬化により成形される成形物の抗張力を高くし、強靭なものとすることが可能となっている。さらに言えば、本発明の粘着性接着剤を硬化させる際に、光重合反応が採用されており、熱等を加えるための工程が必要無く、溶剤等も必要無い。したがって、本発明の粘着性接着剤、積層体および積層体の製造方法によれば、粘着性接着剤を硬化させるための設備投資を抑制し、省スペース化を図ることが可能となる。また、人体への有害性,環境汚染等に対しても非常に有利である。
実施例1〜9の粘着性接着剤の原料の配合量(モル比)、および、実施例1〜9の粘着性接着剤の物性評価を示す表である。 実施例10〜17の粘着性接着剤の原料の配合量(モル比)、および、実施例10〜17の粘着性接着剤の物性評価を示す表である。 比較例1〜6の粘着性接着剤の原料の配合量(モル比)、および、比較例1〜6の粘着性接着剤の物性評価を示す表である。 比較例7〜12の粘着性接着剤の原料の配合量(モル比)、および、比較例7〜12の粘着性接着剤の物性評価を示す表である。 図1〜4に示すプレポリマーA〜Eを製造するための原料の配合量(重量比)を示す表である。 図1〜4に示すプレポリマーF〜Jを製造するための原料の配合量(重量比)を示す表である。
本発明に記載の「粘着性接着剤」は、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上とされている。
アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーは、ポリオールとポリイソシアネートとから合成されたウレタンプレポリマーに、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有する化合物を付加することで製造される。ちなみに、上記ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、1000〜15000であることが好ましい。さらに言えば、2500〜12000であることが好ましく、特に、3000〜5000であることが好ましい。また、官能基数は、1〜3であることが好ましく、特に2であることが好ましい。
上記ウレタンプレポリマーの合成に用いられる「ポリイソシアネート」は、1つの分子に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、ウレタンプレポリマーの原料として通常に採用されるものであればよい。例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート等が挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。脂肪族イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート等が挙げられる。脂環族イソシアネートとしては、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)等が挙げられる。それら種々のポリイソシアネートのうちの1種または2種以上を併用したものを、上記ウレタンプレポリマーの原料として用いることが可能である。
ただし、上記ウレタンプレポリマーの原料として、芳香族イソシアネートを用いないことで、粘着性接着剤の硬化により成形されるもの(以下、「粘着成形物」という場合がある)の透明度を高くすることが可能となっている。つまり、脂肪族イソシアネート若しくは、脂環族イソシアネートを採用することで、透明度の高い粘着成形物を得ることが可能となっている。特に、脂環族イソシアネートのジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)を採用することで、粘着成形物の透明度を高くすることが可能となる。
粘着成形物の透明度を指標するものとして、JIS K7105−1981に基づく方法(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠して測定された色相(YI値)(%)を採用することが好ましい。色相(YI値)は、それの値が高いほど黄色の度合いが高いことを示しており、0.5%以下であることが好ましく、さらに言えば、0.2%以下であることが好ましい。これは、アクリル系の粘着成形物では、材料の特性上、黄色の度合いが高くなり、アクリル系の粘着成形物を、画像表示用のディスプレイとパネルとの貼り合わせに使用した場合には、画質への悪影響が懸念されるためである。
また、粘着成形物の透明度を指標するものとして、JIS K7105−1981に基づく方法に準拠して測定された透過率(%)を採用することが可能である。透過率(%)は、それの値が高いほど透明度が高いことを示しており、その値は、92%より高いことが好ましい。また、透明度を指標するものとして、JIS K7105−1981に基づく方法に準拠して測定されたHAZE(%)を採用することが可能である。HAZE(%)は、それの値が低いほど透明度が高いことを示しており、0.5%未満であることが好ましい。
また、上記ウレタンプレポリマーの合成に用いられる「ポリオール」は、1つの分子に2個以上の水酸基を有する化合物であり、ウレタンプレポリマーの原料として通常に採用されるものであればよい。例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合反応により得られるものがある。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ブチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられ、これらを1種または2種以上併用して用いることが可能である。多価カルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられ、これらを1種または2種以上併用して用いることが可能である。さらに、カプロラクトン、メチルバレロラクトン等を開環縮合して得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトール等の多価アルコールに、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のオキサイドを付加重合させたものが挙げられる。それら種々のポリオールのうちの1種または2種以上を併用したものを、上記ウレタンプレポリマーの原料として用いることが可能である。ただし、上記ウレタンプレポリマーの原料として、1種類のポリオールのみを採用することで、透明度の高い粘着成形物を得ることが可能となっている。
また、上記ウレタンプレポリマーの合成において、触媒を用いることが好ましい。触媒は、ウレタンプレポリマーの原料として通常に採用されるものであればよく、例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒等が挙げられる。アミン系触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン等が挙げられる。有機金属系触媒としては、例えば、スターナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、オクテン酸鉛、オクチル酸カリウム等が挙げられる。それら種々の触媒のうちの1種または2種以上を併用したものを、上記ウレタンプレポリマーの原料として用いることが可能である。
合成されたウレタンプレポリマーに付加させるアリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を有する化合物は、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に付加させることが可能なものであればよく、アリルエーテルグリコール,ヒドロキシエチルアリルエーテル,ヒドロキシプロピルビニルエーテル,ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。
上記化合物により得られたウレタンプレポリマーとエンチオール反応するモノチオールとしては、例えば、脂肪族モノチオール,メルカプトカルボン酸とアルコールとのエステル等が挙げられる。脂肪族モノチオールとしては、例えば、メチルチオール、エチルチオール、1−プロピルチオール、イソプロピルチオール、1−ブチルチオール、イソブチルチオール、tert−ブチルチオール、1−ペンチルチオール、イソペンチルチオール、3−ペンチルチオール、1−ヘキシルチオール、シクロヘキシルチオール、4−メチル−2−ペンチルチオール、1−ヘプチルチオール、1−オクチルチオール、イソオクチルチオール、2−エチルヘキシルチオール、1−ノニルチオール、イソノニルチオール、1−デシルチオール、1−ドデシルチオール、1−ミリスチルチオール、セチルチオール、1−ステアリルチオール、イソステアリルチオール、2−オクチルデシルチオール、2−オクチルドデシルチオール、2−ヘキシルデシルチオール、ベヘニルチオール等が挙げられる。
また、メルカプトカルボン酸とアルコールとのエステルとしては、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート(EHMP)、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート(MBMP)、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート(STMP)、メチル−3−メルカプトプロピオネート(MBM)、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(NOMP)等が挙げられる。なお、それら種々のモノチオールのうちの1種または2種以上を併用したものを、上記ウレタンプレポリマーとのエンチオール反応の原料として用いることが可能である。
上記ウレタンプレポリマーとエンチオール反応するポリチオールとしては、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステル、脂肪族ポリチオール、芳香族ポリチオールが挙げられる。脂肪族ポリチオール、芳香族ポリチオールとしては、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール、トリレン−2,4−ジチオール、キシレンジチオール等が挙げられる。
また、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステルでは、メルカプトカルボン酸として、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸等が挙げられ、多価アルコールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びソルビトール等が挙げられる。これらの中では、臭気が少ない点で、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステル類が好ましく、具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)が挙げられる。なお、それら種々のポリチオールのうちの1種または2種以上を併用したものを、上記ウレタンプレポリマーとのエンチオール反応の原料として用いることが可能である。
上述したモノチオールとポリチオールとを、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと混合し、光を照射することで、エンチオール反応によって、適切な粘着力を発揮するエンチオール系の粘着性接着剤を得ることが可能となっている。ここで、粘着性接着剤の粘着力を指標するものとして、JIS A5759:2008に基づく方法(180°引きはがし試験方法)に準拠して測定された粘着力(N/25mm)を採用することが可能であり、その方法に準拠して測定された粘着力(N/25mm)は、15(N/25mm)以上であることが好ましい。さらに言えば、15〜35(N/25mm)であることが好ましく、特に、20〜30(N/25mm)であることが好ましい。
また、上述したポリチオールのうちの官能基数が2のものと3以上のものとを併用することで、さらに、適切な粘着力を備えたエンチオール系の粘着性接着剤を得ることが可能となっている。具体的には、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと反応が行われるチオール基の平均官能基数、つまり、モノチオールと、チオール基が2個のポリチオールと、チオール基が3個以上のポリチオールとのチオール基の平均官能基数を、1.9より大きく、2.4より小さくすることで、適切な粘着力を備えたエンチオール系の粘着性接着剤を得ることが可能となっている。さらに言えば、平均官能基数を、2以上かつ、2.2以下とすることで、さらに適切な粘着力を備えたエンチオール系の粘着性接着剤を得ることが可能となっている。平均官能基数が大きすぎても、小さすぎても、粘着力が低下する虞がある。
また、平均官能基数を所定数に調整する際に、モノチオールとポリチオールとの含有量に対するモノチオールの含有量の比率(以下、モノチオール率という場合がある)を、2〜30%とすることが好ましい。さらに言えば、モノチオール率は、10〜20%であることが好ましく、特に、15%であることが好ましい。モノチオール率が大きすぎても、小さすぎても、粘着力が低下する虞がある。
また、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと反応が行われるチオール基の量は、特に限定されないが、全チオール基の全当量数の、ウレタンプレポリマーが有するアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基の全当量数に対する比率(エン/チオール比)が0.7〜1.5となることが好ましい。さらに言えば、0.9〜1.1であることが好ましく、特に、1.0であることが好ましい。エン/チオール比が大きすぎても、小さすぎても、粘着性接着剤が硬化しない虞がある。
また、ウレタンプレポリマーに付加されたアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基と、チオール基との光重合反応を効果的に行うべく、本発明の「粘着性接着剤」には、光重合開始剤が含まれることが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等の化合物が挙げられる。アセトフェノン系としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)アセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オンや2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等が挙げられる。
ベンゾフェノン系としては、例えば、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシルカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。また、チオキサントン系としては、例えば、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等が挙げられる。
なお、光重合開始剤の含有量は、上記ウレタンプレポリマー,モノチオール,ポリチオールの合計100質量部当たり0.01〜5質量部であることが好ましく、さらに言えば、0.1〜3質量部であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が少なすぎると、光重合開始能力が不足し、原料の重合が速やかに行われず、好ましくない。一方、光重合開始剤の含有量が多すぎると、重合が過度に促進され、架橋密度が高くなり過ぎたり、架橋構造が不均一に形成されたりして好ましくない。
また、上述した粘着性接着剤を用いて、本発明に記載の「積層体」が製造される。本発明に記載の「積層体」は、電極を有する部材と透明板とが上記粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体である。つまり、電極を有する部材と透明板との一方に上記粘着性接着剤を塗布する塗布工程と、粘着性接着剤が塗布された電極を有する部材と透明板との一方に他方を貼り合わせる貼合工程と、粘着性接着剤に光を照射する照射工程とを経て、本発明に記載の「積層体」が製造される。
電極を有する部材としては、静電容量方式の透明電極を有する透明基板(透明タッチパネル)、透明基板等の積層により形成された液晶ディスプレイ等の画像表示パネル等が挙げられる。また、透明板としては、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネイト(PC)等により成形された板状部材が挙げられるが、特に、ポリカーボネイト(PC)、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が耐久性、透明性の観点から好ましい。なお、透明板は、電極を有する部材を保護するためのカバーであってもよく、透明基板であってもよい。
電極を有する部材と透明板との一方に粘着性接着剤を塗布する際には、ハンドガン、ディスペンサー、スリットコーター、ロールコーター、スピンコーター、スクリーン印刷法等の塗布装置等を用いることが好ましい。特に、所定量の粘着性接着剤を塗布することが可能であることから、ディスペンサーを用いることが好ましい。
また、粘着性接着剤を適切に塗布するべく、粘着性接着剤が液状である際の粘度、具体的には、80℃の粘着性接着剤の粘度は、700〜10000mPa・sであることが好ましい。さらに言えば、700〜3000mPa・sであることが好ましく、特に、900〜1100mPa・sであることが好ましい。粘度が高すぎると、電極を有する部材と透明板との一方に他方を貼り合わせる際に、粘着性接着剤が流動せず、所定の厚みが出ない、塗布時間が長くなる、ディスペンサー等による吐出圧が高くなる等の虞がある。また、粘度が低すぎると、電極を有する部材と透明板との一方に他方を貼り合わせる際に、所定の厚さが得られない、液だれの発生により積層体を汚す等の虞がある。
また、本発明の「積層体」は、粘着性接着剤が塗布された電極を有する部材と透明板との一方に他方を貼り合わせることで、製造されるため、電極を有する部材、若しくは、透明板と、粘着性接着剤との間へのエアの噛み込みが防止される。詳しくは、電極を有する部材と透明板とが、粘着性のシート等により接着された積層体があるが、このような積層体では、透明基板等に形成された微細な凹凸と、粘着性のシートとの間にエアが噛み込む虞がある。一方、本発明の「積層体」では、電極を有する部材と透明板とが、粘着性接着剤により接着されるため、液状の粘着性接着剤は、透明基板等に形成された微細な凹凸に入り込む。これにより、電極を有する部材、若しくは、透明板と、粘着性接着剤との間へのエアの噛み込みを防止することが可能となる。
また、粘着性接着剤を硬化させる際の粘着性接着剤への光の照射量は、600〜1800mJ/cm(365nm積算光量)であることが好ましい。ただし、ウレタンプレポリマーがビニルエーテル基を有する場合の粘着性接着剤への光の照射量は、600〜1000mJ/cm(365nm積算光量)であることが好ましく、ウレタンプレポリマーがアリルエーテル基を有する場合の粘着性接着剤への光の照射量は、1200〜1800mJ/cm(365nm積算光量)であることが好ましい。このことから、ビニルエーテル基を有するウレタンプレポリマーを採用することで、照射量を少なくすることが可能となり、積層体の生産性が向上する。なお、硬化後の粘着性接着剤の厚みは、25〜500μmであることが好ましい。硬化後の粘着性接着剤の厚みが厚過ぎると、生産コストが高くなる。また、硬化後の粘着性接着剤の厚みが薄過ぎると、必要な粘着力が確保できなくなる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
<粘着性接着剤の原料および製造>
図1〜図4に示す配合の原料から、実施例1〜17の粘着性接着剤および比較例1〜11の粘着性接着剤を製造した。以下に、各原料の詳細を示す。なお、比較例12は、アクリル系のシート状の透明エラストマー、つまり、アクリル系のシート状の粘着成形物である。
図1〜図4に示す各「プレポリマー」は、図5および図6に示す配合(重量比)の原料を以下の方法に従って反応させることで得られる。
まず、1リットル容量のセパラブルフラスコにポリオールを図に示す量入れて、窒素を流しながらポリイソシアネートを攪拌しながら図に示す量添加する。内容物が均一になったことを確認後、触媒(ジブチルチンジラウレート(DBTDL)0.3g)を添加する。そして、1時間かけて80〜90℃になるように、ゆっくりと昇温する。目的の温度に昇温してから2時間後にイソシアネート基含有率をJIS Z1603−1:2007に基づく方法(ポリウレタン原料芳香族イソシアネート試験方法)に準拠して測定する。そして、イソシアネート基含有率が、2.0〜2.5%の範囲内になっていることを確認する。イソシアネート基含有率が、2.0〜2.5%の範囲内になっていない場合には、反応時間を延長する。
イソシアネート基含有率が、2.0〜2.5%の範囲内になっていることを確認後、アリルエーテル、若しくはビニルエーテルを図に示す量、ゆっくりと滴下し、2時間反応を行わせる。2時間経過後に、再度、上記方法に従ってイソシアネート基含有率を測定し、イソシアネート基含有率が0.5%以下になっていることを確認する。そして、イソシアネート基含有率が0.5%以下になっていることを条件として、図に示す各「プレポリマー」が得られる。
・ポリオールa;ポリプロピレングリコール(PPG)、商品名:サンニックスPP−1000、三洋化成(株)製、重量平均分子量:1000、水酸基数:2
・ポリオールb;ポリプロピレングリコール(PPG)、商品名:サンニックスPP−3000、三洋化成(株)製、重量平均分子量:3000、水酸基数:2
・ポリオールc;ポリプロピレングリコール(PPG)、商品名:プレミノールS4011、旭硝子(株)製、重量平均分子量:10000、水酸基数:2
・ポリオールd;エチレンオキサイド(EO)付加ポリプロピレングリコール(PPG)、商品名:プレミノール5005、旭硝子(株)製、重量平均分子量:4000、水酸基数:2
・ポリオールe;ポリプロピレングリコール(PPG)、商品名:サンニックスPP−600、三洋化成(株)製、重量平均分子量:600、水酸基数:2
・ポリイソシアネートa;水添MDI、商品名:デスモジュールW、バイエル(株)製
・ポリイソシアネートb;TDI、商品名:ルプラネートT−80、BASF(株)製
・アリルエーテル;ヒドロキシエチルアリルエーテル、日本乳化剤(株)製
・ビニルエーテル;ヒドロキシブチルビニルエーテル、日本カーバイド(株)製
上述のようにして得られた各「プレポリマー」と後述する複数のチオールを図1〜4に示す配合比(モル比)となるように計量し、80℃に加温した後に、混合撹拌する。これにより、実施例1〜17の粘着性接着剤および比較例1〜11の粘着性接着剤が得られる。
・モノチオール;官能基数1、重量分子量218.4、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、EHMP、SC有機化学(株)製
・ポリチオールA;官能基数2、重量分子量238.6、ブタンジオール ビスチオグリコレート、1,4−BDTG、淀化学(株)製
・ポリチオールB;官能基数3、重量分子量398.5、トリメチロールプロパン トリス(3−メルカプトプロピオネート)、TMMP、SC有機化学(株)製
・ポリチオールC;官能基数6、重量分子量783.0、ジペンタエリスリトール ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、DPMP、SC有機化学(株)製
・光重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、DAROCUR1173、BASF社製
ちなみに、各ウレタンプレポリマーと反応が行われるチオール基の平均官能基数を、図1〜図4の「平均官能基数」の欄に示し、全チオール基の全当量数の、各ウレタンプレポリマーのアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基の全当量数に対する比率を、図1〜図4の「エン/チオール比」の欄に示しておく。
<粘着性接着剤の物性評価>
上述のように製造された実施例1〜17の粘着性接着剤、比較例1〜11の粘着性接着剤、および、比較例12としてのアクリル系の粘着成形物に対して、以下の方法によって物性評価を行なった。なお、以下の物性評価は、液状の粘着性接着剤、若しくは、UV照射によって硬化した粘着性接着剤(以下、粘性成形物と記載する場合がある)に対して行われる。ちなみに、粘着性接着剤を硬化させる際に、ウレタンプレポリマーがビニルエーテル基を有する場合の粘着性接着剤、つまり、実施例14〜16の粘着性接着剤に対して、800mJ/cm(365nm積算光量)のUVが照射され、ウレタンプレポリマーがアリルエーテル基を有する場合の粘着性接着剤、つまり、実施例1〜13,17の粘着性接着剤および、変形例1〜11の粘着性接着剤に対して、1500mJ/cm(365nm積算光量)のUVが照射される。ただし、比較例3および比較例4の粘着性接着剤は、UV照射により硬化しなかったため、粘性成形物は得られなかった。つまり、比較例3および比較例4の粘着性接着剤に対する物性評価で、粘着成形物を用いる物性評価は行われていない。
まず、粘着性接着剤の粘度を評価するべく、JIS K7117−1に準拠して、粘着性接着剤の粘度(mPa・s)を測定した。その測定結果は、図1〜図4の「粘度」の欄にその値を示しておく。
また、粘着性接着剤の粘着力を評価するべく、JIS A5759:2008に基づく方法(180°引きはがし試験方法)に準拠して、粘着成形物の粘着力(N/25mm)を測定した。その測定結果は、図1〜図4の「粘着力」の欄にその値を示しておく。
また、粘着性接着剤をパネル等に塗布し、UV照射により粘着性接着剤を硬化させた場合に、その硬化させた粘着性接着剤、つまり、粘着成形物をパネル等から剥がす際の剥がし易さも考慮する必要がある。これは、スマートフォン,パソコン等の画像表示装置製造時に、一旦、パネル等に密着した粘着成形物を、パネル等への装着ミスにより剥がす場合があるためである。粘着成形物のパネル等からの剥がし易さを評価するべく、まず、粘着性接着剤をガラスに塗布し、UV照射により粘着性接着剤を硬化させる。つまり、粘着性接着剤を硬化させ、粘着成形物とする。そして、その粘着成形物をガラスから剥がし、ガラス面に粘着成形物が残留しているか否かを、目視にて確認した。具体的には、上記JIS A5759:2008に基づく方法(180°引きはがし試験方法)に準拠して粘着力を測定した後に、粘着成形物が引きはがされたガラス面を目視にて確認した。ガラス面全体に粘着成形物が糊状に残留していた場合には、「×」と評価し、ガラス面の一部に粘着成形物が糊状に残留していた場合には、「△」と評価し、ガラス面に粘着成形物が残留して無い場合には、「○」と評価した。この評価を、図1〜図4の「糊残り」の欄に示しておく。
また、粘着成形物の透明度を評価するべく、JIS K7105−1981に基づく方法に準拠して透過率(%),HAZE(%),色相(YI値)を測定した。それぞれの測定結果は、図1〜図4の「透過率」,「HAZE」,「色相(YI値)」の欄にその値を示しておく。
さらに、ITO(Indium Tin Oxide),IZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電膜が多く用いられるディスプレイに、粘着性接着剤が塗布されることを考慮して、ITOフィルムに対する腐食性の試験も行った。具体的には、まず、粘着性接着剤が塗布される前のITOフィルムの電気抵抗値を測定しておく。そして、ITOフィルムに粘着性接着剤を塗布し、UV照射により硬化させた後に、60℃,90%RHの条件下に240時間放置する。その後に、ITOフィルムから硬化した粘着性接着剤、つまり、粘着成形物を剥がし、粘着成形物が剥がされたITOフィルムの電気抵抗値を測定する。その240時間放置後のITOフィルムの電気抵抗値の、放置前のITOフィルムの電気抵抗値に対する比率が、高くなっている場合には、電流が流れ難くなっていることを示しており、ITOフィルムの腐食が進んでいると考えられる。つまり、試験後のITOフィルムの電気抵抗値の、試験前のITOフィルムの電気抵抗値に対する比率が、高いほど、ITOフィルムに対する腐食性が高いことを示している。なお、図1〜図4の「ITO腐食性」の欄に、その比率を示しておく。
さらに、粘着性接着剤の耐候性を評価すべく、湿熱試験も行った。具体的には、UV照射により硬化した粘着性接着剤、つまり、粘着成形物を、60℃,90%RHの条件下に240時間放置し、その後に、粘着成形物を目視にて評価した。この評価を、図1〜図4の「湿熱試験」の欄に示しておく。
さらに、微細な凹凸が形成された部材と、透明板とが積層された積層体の生産性を評価すべく、積層体製造時に微細な凹凸内に気泡が噛み込まれるか否かの試験を行った。具体的には、ガラス板の上に、厚さが175μmとなるように、実施例5、若しくは、実施例15の粘着性接着剤をディスペンサによって塗布する。その塗布された粘着性接着剤を挟み込むように、50μmの段差部を有する板状の部材が、ガラス板に貼り合わされる。そして、UV照射により、粘着性接着剤を硬化させる。これにより、粘着性接着剤を用いた積層体が製造される。また、ガラス板の上に、比較例12のシート状の粘着成形物を密着させ、その粘着成形物の上に、50μmの段差部を有する板状の部材が、貼り合わされる。これにより、シート状の粘着成形物を用いた積層体が製造される。このように製造された積層体内へのエアーの噛み込みの有無を目視にて評価した。この評価を、図1〜図4の「段差追従性」の欄に示しておく。
以上の評価結果から、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーに、ポリチオールだけでなく、モノチオールをもエンチオール反応によって重合させることで、粘着力の高い粘着性接着剤を得ることが可能であることが解る。具体的には、モノチオールが配合されていない比較例1の粘着性接着剤では、粘着力が12(N/25mm)であるが、モノチオールが配合されている実施例の全ての粘着性接着剤では、粘着力が15(N/25mm)以上となっており、粘着力の向上にモノチオールが有効であることは明らかである。
ただし、モノチオールの量のポリチオールに対する比率(モノチオール率)が低過ぎても、高過ぎても、粘着性接着剤の粘着力は低下する。具体的には、比較例7の粘着性接着剤では、モノチオール率が1%であり、粘着力が10(N/25mm)である。また、比較例5の粘着性接着剤では、モノチオール率が60%であり、粘着力が1(N/25mm)である。一方、実施例の全ての粘着性接着剤では、モノチオール率が3〜20%であり、粘着力が15(N/25mm)以上となっている。このことから、モノチオール率は、ある程度の誤差を考慮して、2〜30%であることが好ましい。
また、各ウレタンプレポリマーと反応が行われるチオール基の平均官能基数は、大きすぎても、小さすぎても、粘着力が低くなる。具体的には、比較例5の粘着性接着剤では、チオール基の平均官能基数が1.62であり、粘着力は1(N/25mm)である。また、比較例7の粘着性接着剤では、チオール基の平均官能基数が2.40であり、粘着力は10(N/25mm)である。一方、実施例の全ての粘着性接着剤では、チオール基の平均官能基数が1.98〜2.36であり、粘着力は15(N/25mm)以上となっている。このことから、チオール基の平均官能基数は、ある程度の誤差を考慮して、1.9より大きく、2.4より小さいことが好ましい。
また、ポリチオールとして、チオール基を2個有するものと、チオール基を3個以上有するものとの両方を採用することが好ましい。具体的には、比較例6の粘着性接着剤では、ポリチオールとして、チオール基を2個有するポリチオールのみが採用され、チオール基を3個以上有するポリチオールが採用されておらず、評価試験の「糊残り」の評価は「×」となっている。このため、ポリチオールとして、チオール基を2個有するものと、チオール基を3個以上有するものとの両方を採用することが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が低い場合にも、評価試験の「糊残り」の評価が悪いことも解る。具体的には、比較例2の粘着性接着剤では、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が約1700であり、評価試験の「糊残り」の評価は「×」となっている。一方、実施例の粘着性接着剤では、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、が約3700以上であり、評価試験の「糊残り」の評価は「△」若しくは、「○」となっている。このことから、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、ある程度の誤差を考慮して、2500以上、さらに言えば3000以上であることが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、粘着力および粘度にも影響する。具体的には、比較例8の粘着性接着剤では、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が約1300であり、粘着力が5(N/25mm)、粘度が400(mPa・s)である。また、比較例9の粘着性接着剤では、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が約21000であり、粘着力が4(N/25mm)、粘度が20000(mPa・s)である。一方、実施例の全ての粘着性接着剤では、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量が約3700〜10700であり、粘着力が15(N/25mm)以上、粘度が700〜1000(mPa・s)である。このことから、ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、ある程度の誤差を考慮して、2500〜12000であることが好ましい。
また、全チオール基の全当量数の、各ウレタンプレポリマーのアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基の全当量数に対する比率(エン/チオール比)は、高過ぎても、低過ぎても、粘着性接着剤が硬化せず、接着剤として機能しない。具体的には、比較例3の粘着性接着剤では、エン/チオール比は0.5であり、比較例3の粘着性接着剤はUV照射によって硬化しない。また、比較例4の粘着性接着剤では、エン/チオール比は1.7であり、比較例4の粘着性接着剤はUV照射によって硬化しない。一方、実施例の全ての粘着性接着剤では、エン/チオール比は0.7〜1.5であり、全実施例の粘着性接着剤はUV照射によって硬化する。このことから、エン/チオール比は0.7〜1.5であることが好ましい。
ただし、エン/チオール比が0.7である場合には、実施例3に示すように、粘着力は許容範囲内であるが、比較的低い。また、エン/チオール比が1.05以上である場合には、実施例6〜8に示すように、「糊残り」の評価が悪い。一方、エン/チオール比が1.0である場合には、実施例1,5,10,11,13〜17に示すように、「糊残り」の評価が良い。このため、エン/チオール比は、ある程度の誤差を考慮して、0.9〜1.1であることが好ましく、特に、1.0であることが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーを合成する際のポリイソシアネートとして、芳香族イソシアネートを用いることで、粘着成形物の透明度が低下する。具体的には、比較例11の粘着性接着剤の原料であるプレポリマーHを合成する際のポリイソシアネートbは、トリレンジイソシアネート(TDI)であり、芳香族イソシアネートである。一方、実施例の全ての粘着性接着剤の原料であるプレポリマーA〜Fを合成する際のポリイソシアネートaは、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)であり、脂環族イソシアネートである。比較例11の粘着成形物の「色相(YI値)」,「HAZE」は、全実施例の粘着成形物の「色相(YI値)」,「HAZE」より高く、比較例11の粘着成形物の「透過率」は、全実施例の粘着成形物の「透過率」より低い。このことから、比較例11の粘着成形物は、全実施例の粘着成形物と比較して、黄色っぽく、透明度が低いことが解る。特に、比較例11の粘着成形物の「色相(YI値)」は、全実施例の粘着成形物の「色相(YI値)」の約4倍の値となっており、イソシアネートとして芳香族イソシアネートを採用することで、粘着成形物が黄色っぽくなることが解る。このため、ポリイソシアネートとして、芳香族イソシアネートを用いないことが好ましく、脂環族イソシアネートを採用することが好ましい。特に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)を採用することが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーを合成する際のポリオールとして、EO付加ポリプロピレングリコール(PPG)、つまり、多価アルコールにエチレンオキサイドを付加重合させることにより得られるEO付加ポリオールを用いることで、粘着成形物の透明度が低下する。具体的には、比較例10の粘着性接着剤の原料であるプレポリマーGを合成する際のポリオールdは、EO付加PPGであり、全実施例の粘着性接着剤の原料であるプレポリマーA〜Fを合成する際のポリオールa〜cは、PPGである。比較例10の粘着成形物の「色相(YI値)」,「HAZE」は、全実施例の粘着成形物の「色相(YI値)」,「HAZE」より高く、比較例10の粘着成形物の「透過率」は、全実施例の粘着成形物の「透過率」より低い。このことから、比較例10の粘着成形物では、透明度が低くなっていることが解る。特に、比較例10の粘着成形物の「HAZE」は、全実施例の粘着成形物の「HAZE」の約2倍の値となっている。このため、ポリオールとして、EO付加PPGを用いないことが好ましい。
また、比較例12の粘着成形物、つまり、アクリル系の粘着成形物と、全実施例の粘着性接着剤とを比較すると、全ての物性評価において、実施例の粘着性接着剤が、アクリル系の粘着成形物より優れていることが解る。特に、透明度,ITOフィルムに対する腐食性に優れており、実施例の粘着性接着剤が、アクリル系の粘着成形物より、ITOフィルムが多く用いられる画像表示用のディスプレイと、保護パネル,タッチパネル等のパネルとを貼り合わせるための材料として、適していることが分かる。
さらに、比較例12の粘着成形物を用いて、積層体を製造すると、積層体内にエアーが噛み込まれるため、適切な積層体を製造することができない。一方、実施例の粘着性接着剤を用いて、積層体を製造すると、積層体内にエアーが噛み込まれない。このことからも、実施例の粘着性接着剤が、アクリル系の粘着成形物より、ITOフィルムが多く用いられる画像表示用のディスプレイと、保護パネル,タッチパネル等のパネルとを貼り合わせるための材料として、適していることが分かる。
以下、本発明の諸態様について列記する。
(1)アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなる粘着性接着剤であって、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする粘着性接着剤。
(2)チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとのチオール基の平均官能基数が、1.9より大きく、2.4より小さいことを特徴とする(1)項に記載の粘着性接着剤。
(3)前記ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、1000〜15000であることを特徴とする(1)項または(2)項に記載の粘着性接着剤。
(4)前記モノチオールが有するチオール基と前記ポリチオールが有するチオール基との全当量数の、前記ウレタンプレポリマーが有するアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基の全当量数に対する比率が0.7〜1.5であることを特徴とする(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(5)前記モノチオールと前記ポリチオールとを合わせた量が100質量%である場合の前記モノチオールの量が2〜30質量%であることを特徴とする(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(6)前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリイソシアネートが、芳香族イソシアネートを含まないことを特徴とする(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(7)前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリイソシアネートが、脂肪族イソシアネートと脂環族イソシアネートとの少なくとも一方のみを含むことを特徴とする(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(8)前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリイソシアネートが、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのみを含むことを特徴とする(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(9)色相(YI値)(JIS K7105−1981)が0.5%以下であることを特徴とする(6)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(10)HAZE(JIS K7105−1981)が0.5%未満であることを特徴とする(6)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(11)透過率(JIS K7105−1981)が92%より高いことを特徴とする(6)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(12)前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリオールが、1種類のポリオールのみからなることを特徴とする(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(13)前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリオールが、多価アルコールにエチレンオキサイドを付加重合させることにより得られるEO付加ポリオールを含まないことを特徴とする(1)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(14)前記ポリチオールは、
チオール基を2個有するものと、チオール基を3個以上有するものとによって構成されることを特徴とする(1)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
(15)電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体であって、
前記粘着性接着剤が、
アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする積層体。
(16)電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体の製造方法であって、
当該製造方法が、
前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が15N/25mm以上である前記粘着性接着剤を塗布する塗布工程と、
前記粘着性接着剤が塗布された前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、前記電極を有する部材と前記透明板との他方を貼り合わせる貼合工程と、
前記粘着性接着剤に光を照射する照射工程と
を含むことを特徴とする積層体の製造方法。

Claims (10)

  1. アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなる粘着性接着剤であって、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする粘着性接着剤。
  2. チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとのチオール基の平均官能基数が、1.9より大きく、2.4より小さいことを特徴とする請求項1に記載の粘着性接着剤。
  3. 前記モノチオールが有するチオール基と前記ポリチオールが有するチオール基との全当量数の、前記ウレタンプレポリマーが有するアリルエーテル基、若しくはビニルエーテル基の全当量数に対する比率が0.7〜1.5であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粘着性接着剤。
  4. 前記モノチオールと前記ポリチオールとを合わせた量が100質量%である場合の前記モノチオールの量が2〜30質量%であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
  5. 前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリイソシアネートが、芳香族イソシアネートを含まないことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
  6. 前記ウレタンプレポリマーを合成するために用いられるポリイソシアネートが、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのみを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
  7. 色相(YI値)(JIS K7105−1981)が0.5%以下であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の粘着性接着剤。
  8. 前記ポリチオールは、
    チオール基を2個有するものと、チオール基を3個以上有するものとによって構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の粘着性接着剤。
  9. 電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体であって、
    前記粘着性接着剤が、
    アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が、15N/25mm以上であることを特徴とする積層体。
  10. 電極を有する部材と透明板とが粘着性接着剤によって貼り合わされた積層体の製造方法であって、
    当該製造方法が、
    前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、アリルエーテル基とビニルエーテル基との少なくとも一方を複数有するウレタンプレポリマーと、チオール基を1個有するモノチオールと、チオール基を複数有するポリチオールとからなり、光重合反応により硬化した際の粘着力(JIS A5759:2008)が15N/25mm以上である前記粘着性接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記粘着性接着剤が塗布された前記電極を有する部材と前記透明板との一方に、前記電極を有する部材と前記透明板との他方を貼り合わせる貼合工程と、
    前記粘着性接着剤に光を照射する照射工程と
    を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
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