JP2015047789A - 熱転写シート - Google Patents
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Abstract
Description
形成される画像の印画濃度の向上のために、近年、染料プライマー層の主成分として親水性の水系樹脂を採用することが提案されている。例えば特許文献1には、基材の一方の面にポリビニルピロリドン樹脂又はポリビニルアルコール樹脂等の熱可塑性樹脂とコロイド状無機顔料超微粒子からなる下引き層、染料層を順次形成した熱転写シートが提案されている。該下引き層は、水系樹脂とコロイド状無機顔料超微粒子を含むことから、染料層から染料が染着しにくいために、印画時の染料層から下引き層への染料の移行を防止し、印画における転写感度が高く、印画濃度を高めることができるとされている。
本発明によれば、前記染料プライマー層が環状オレフィン系重合体を主成分として含むことにより、熱転写の印画における転写感度が高く、高濃度の印画が得られ、熱転写画像の鮮明性が高く、且つ高湿環境下における保存後も染料層の接着性に優れた熱転写シートを提供することが可能になる。
ここで、上記主成分とは、本発明の効果を損なわない限り、上記環状オレフィン系重合体の他に、更に他の成分が添加されていても良い旨を表し、上記環状オレフィン系重合体が染料プライマー層の全固形分量に対して50重量%超過で含まれる意味である。上記環状オレフィン系重合体は、より好ましくは染料プライマー層の全固形分量に対して70重量%以上、より更に好ましくは80重量%以上である。なお、本発明において固形分とは、溶剤以外のすべての成分を表す。
図2は本発明の熱転写シートの他の一例を示す。図2は、基材1の一方の面に、環状オレフィン系重合体を主成分として含む染料プライマー層2、染料層3がこの順で設けられ、基材1の他方の面に背面層4が設けられた構成である。
図3は本発明の熱転写シートの他の一例を示す。図3は、基材1の一方の面に、環状オレフィン系重合体を主成分として含む染料プライマー層2、染料層3がこの順で設けられ、基材1の他方の面に、背面プライマー層5、背面層4がこの順で設けられた構成である。
以下、本発明の熱転写シートを構成する各層毎に詳述する。
本発明で用いる熱転写シートの基材1としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されない。例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さの樹脂基材が好適に用いられる。
上記樹脂基材を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルフィド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリサルホン、アラミド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリイミド、アイオノマー等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレートが好適に用いられる。
なお、上記基材は、上述の樹脂1種のみからなるものであってもよいし、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。
本発明の熱転写シートにおける基材と染料層との間に設ける染料プライマー層は、環状オレフィン系重合体を主成分として含むことを特徴とする。
本発明の熱転写シートにおいては、染料プライマー層が前記環状オレフィン系重合体を主成分として含むことから、熱転写の印画における転写感度が高く、高濃度の印画が得られ、熱転写画像の鮮明性が高く、且つ高湿環境下における保存後も染料層の接着性に優れる。そのため、高湿環境下における保存後も染料層の異常転写が抑制される。
染料プライマー層が前記環状オレフィン系重合体を主成分として含むことにより上記効果が得られるメカニズムは解明できていないが、以下のように推定される。染料は染着する際、染着する対象とイオン結合、水素結合等、何らかの結合を形成する。それに対して、前記環状オレフィン系重合体は、極性が低い為、染料との結合を形成し難いことから、染料が環状オレフィン系重合体に染着し難いと推定される。そして、染料プライマー層が、染料が染着しにくい材質から構成されているために、印画時の染料層から染料プライマー層への染料の移行を防止し、受像シートの受容層側への染料拡散を有効に行なうことにより、印画における転写感度が高く、印画濃度を高めることができると推定される。
更に、前記環状オレフィン系重合体は、極性が低いため、高湿環境下に保存しても吸湿し難く、高湿環境下における保存後も染料層の接着性に優れ、染料層の異常転写が抑制されると推定される。
本発明において環状オレフィン系重合体とは、環状オレフィンからなるモノマー由来の構成単位を有する重合体を表す。すなわち、環状オレフィン系重合体は、主鎖に環状構造を有するものである。
本発明に用いられる環状オレフィン系重合体は、具体的には、環状オレフィンが開環重合した環状オレフィン系重合体又は共重合体であってもよく、環状オレフィンと、鎖状オレフィン及びビニル基を有する芳香族化合物より選択される1種以上とが付加重合した環状オレフィン系共重合体であってもよく、それらの一部又は全部が水素添加されていてもよい。環状オレフィン系重合体において、環状オレフィンは、単独で使用するほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
共重合のタイプは本発明において制限されるものではなく、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互共重合等、公知の様々な共重合タイプを適用することができる。
誘導体が有する置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基、アルキリデン基などが例示できる。誘導体としては、具体的には例えば、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
上記鎖状オレフィン及び上記ビニル基を有する芳香族化合物は、単独で使用するほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
環状オレフィン系重合体は、炭素原子と水素原子のみからなることが、より染料に染着しにくく、印画濃度を高めることができる点から好ましい。
一方、環状オレフィン系重合体のガラス転移温度(Tg)は200℃以下であることが、高濃度の印画が得られる点から、好ましい。ガラス転移温度が高すぎると、熱が伝わりにくくなり、濃度が低下するからではないかと推測される。
なお、本発明におけるガラス転移温度(Tg)とは、DSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)に基づき求められる温度である。
環状オレフィン系共重合体としては、製膜し易さ、印画濃度、及び耐湿性とのバランスに優れる点から、多環式環状オレフィンと鎖状オレフィンとが付加重合した環状オレフィン系共重合体であることが好ましく、下記一般式(1)で表される環状オレフィン系共重合体であることがより好ましい。
で表される二価の基であり、最も好ましくは、前記一般式(2)においてpが0または1である二価の基である。R1の構造は1種のみ用いても、2種以上併用しても構わない。
中でも、製膜し易さ、印画濃度、及び耐湿性とのバランスにより、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、メタノテトラヒドロフルオレン及びこれらの誘導体よりなる群から選択される2種以上の環状オレフィンを用いた開環共重合体水素化物が好ましい。
市販品の付加重合型の環状オレフィン系重合体としては、三井化学社製アペル、ポリプラスチックス社製TOPAS等が挙げられる。また、市販品の開環重合型の環状オレフィン系重合体としては、日本ゼオン社製ZEONEX、JSR社製ARTON等が挙げられる。
例えば、染料プライマー層の接着性を向上するために、更に他の樹脂を添加しても良い。このような接着助剤として機能する他の樹脂としては、従来公知のものを適宜選択して用いることができる。例えば、環状オレフィン系重合体が溶解する溶剤に可溶な樹脂の中から、基材や染料層のバインダーと親和性が高い樹脂を適宜選択することが好ましい。このような接着助剤として機能する他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂を基材に用いる場合には、接着剤として、中でもポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
また、接着助剤として用いられる樹脂は、ガラス転移温度が50℃以上であることが耐熱性の点から好ましく、中でも、ガラス転移温度が50℃以上100℃以下であることが、接着性と耐熱性の両立の点から好ましい。
本発明の染料層は、熱移行性染料を任意のバインダーにより担持してなる層である。図1〜図3に示す形態では、基材1上に単一の染料層3が設けられた構成をとっているが、異なる染料を含む染料層を同一基材の同一面に面順次に繰り返し設けることも可能である(例えば、後述の実施例で示す図4)。
使用する染料としては、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料であって、従来公知の昇華転写型熱転写シートに使用されている染料は、いずれも本発明に使用可能である。色相、印画感度、耐光性、保存性、バインダーへの溶解性等を考慮して選択する。
本発明の熱転写シートは、図2及び図3に示すように、基材の他方の面に、サーマルヘッドの熱によるステッキングや印字しわ等の悪影響を防止するため、背面層を設けても良い。
背面層は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
この場合、背面層が耐熱性に優れながら、滑剤成分の働きが活性化され、背面層に優れた滑り性を付与することができる。
本発明の熱転写シートは、図3に示すように、基材の他方の面に、背面層と基材との接着性を向上させたり、基材シートが受けるサーマルヘッドの熱によるダメージを更に軽減させたりするために、背面プライマー層を更に設けても良い。
背面プライマー層を構成するバインダーとしては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロール等のセルロース系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。上記バインダーの配合量は、背面プライマー層の全固形分量に対して、10〜100質量%であることが好ましく、30〜90質量%であることがより好ましい。上記範囲であれば、材料としての取り扱いが容易であり、また、良好な可撓性、耐熱性、強度等を有するプライマー層を形成することができる。
また、本発明の熱転写シートにおいて、上記で説明した染料層と転写性保護層とを面順次に設けることもできる(例えば、後述の実施例で示す図4)。
また、環状オレフィン系重合体のガラス転移温度(Tg)は、SEIKO電子工業(株)DSC−20を用いて昇温速度10℃/分で測定されるものである。
基材として厚さ4.5μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の背面プライマー層用塗工液を乾燥時0.05g/m2になるように塗工し、乾燥して背面プライマー層を形成した。続いて、下記組成の背面層用塗工液1を乾燥時0.5g/m2になるように塗工し、背面層を形成した。次いで、前記基材の背面層を設けた側とは反対の面の一部に、下記組成の転写性保護層の主保護層用塗工液を、乾燥塗工量が1.0g/m2になるように塗工、乾燥して、転写性保護層を形成する領域に転写性保護層用主保護層を形成した。次いで、前記基材の背面層を設けた側とは反対の面の全面に、下記組成の染料プライマー層用塗工液1を、乾燥塗工量が0.10g/m2になるように塗工、乾燥して染料プライマー層を形成した。続いて、染料プライマー層上に、下記組成のイエロー(Y)染料層用塗工液1、マゼンタ(M)染料層用塗工液1、およびシアン(C)染料層用塗工液1、及び転写性保護層用の接着層用塗工液を、各染料層の乾燥塗工量が0.6g/m2、転写性保護層用接着層の乾燥塗工量が1.2g/m2になるように塗工、乾燥してこの順に面順次に繰返して、図4のような熱転写シート1を得た。
・ポリビニルアルコール(固形分100%) 2.67部
(クラレポバールPVA−117、クラレ社製、固形分100%、重合度:1700)
・チタンキレート剤(固形分42質量%) 5.55部
(オルガチックスTC−300、マツモトファインケミカル社製)
・水 45.89部
・変性エタノール 45.89部
ポリビニルアセタール樹脂が有する水酸基に対する、ポリイソシアネートが有するイソシアネート基のモル当量比(―NCO/−OH);0.10
・ポリビニルアセタール(積水化学工業(株)、商品名:エスレックKS−1(水酸基価12質量%)) 60.6質量部
・ポリイソシアネート(大日本インキ化学工業(株)、商品名:バーノックD750(NCO=17.3質量%)) 4.2質量部
・シリコーン樹脂微粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社、商品名:トスパール240、平均粒子径:4μm、多角形状) 1質量部
・ステアリルリン酸亜鉛(LBT−1830精製、堺化学工業(株)製) 10質量部
・ステアリン酸亜鉛(SZ−PF 堺化学工業(株)製) 10質量部
・ポリエチレンワックス(ポリワックス3000、東洋ペトロライト(株)製) 3質量部
・エトキシ化アルコール変性ワックス(東洋アドレ(株)製、商品名:ユニトックス750) 7質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・トルエン 100質量部
・アクリル樹脂 15.9部
(MB7333 三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 0.1部
(バイロンGK880 東洋紡績(株)製)
・トルエン 12部
・メチルエチルケトン 72部
・環状オレフィン系重合体
(APL8008T、三井化学社製、Tg70℃、前記式(1)で表される環状オレフィン系重合体(p=1)、環状オレフィン含有量22モル%) 2.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220、Tg53℃、東洋紡社製) 0.5部
・メチルエチルケトン 48部
・トルエン 49部
・下記化学式(I)に示される染料 2.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4.5部
(KS−5、積水化学工業(株)製)
・シリコーンオイル 0.045部
(KF−354L、信越化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
・下記化学式(II)に示される染料 2.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4.5部
(KS−5、積水化学工業(株)製)
・シリコーンオイル 0.045部
(KF−354L、信越化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
・下記化学式(III)に示される染料 2.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4.5部
(KS−5、積水化学工業(株)製)
・シリコーンオイル 0.045部
(KF−354L、信越化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
・ポリエステル樹脂(数平均分子量:3000、Tg:90℃) 23.5部
(バイロン700 東洋紡績(株)製)
・紫外線吸収剤 6部
チヌビン900 チバ・ジャパン社製)
・シリカフィラー 0.5部
(サイリシア310P 富士シリシア(株)製)
・トルエン 35部
・メチルエチルケトン 35部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の染料プライマー層用塗工液2に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写シート2を得た。
<染料プライマー層用塗工液2>
・環状オレフィン系重合体
(APL6011T、三井化学社製、Tg105℃、前記式(1)で表される環状オレフィン系重合体(p=1)、環状オレフィン含有量30モル%) 2.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220、Tg53℃、東洋紡社製) 0.5部
・メチルエチルケトン 48部
・トルエン 49部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の染料プライマー層用塗工液3に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写シート3を得た。
<染料プライマー層用塗工液3>
・環状オレフィン系重合体
(APL6013T、三井化学社製、Tg125℃、前記式(1)で表される環状オレフィン系重合体(p=1)、環状オレフィン含有量33モル%) 2.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220、Tg53℃、東洋紡社製) 0.5部
・メチルエチルケトン 48部
・トルエン 49部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の染料プライマー層用塗工液4に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写シート4を得た。
<染料プライマー層用塗工液4>
・環状オレフィン系重合体
(ゼオネックス480、日本ゼオン社製、Tg138℃、開環共重合体水素化物) 2.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220、Tg53℃、東洋紡社製) 0.5部
・メチルエチルケトン 48部
・トルエン 49部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして比較熱転写シート1を得た。
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の比較染料プライマー層用塗工液2に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較熱転写シート2を得た。
<比較プライマー層用塗工液2>
・ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合樹脂
(PVP/VA E−335、ISP社製、Tg69℃、固形分50%) 6部
・水 47部
・イソプロピルアルコール 47部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の比較染料プライマー層用塗工液3に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較熱転写シート3を得た。
<比較プライマー層用塗工液3>
・コロイダルアルミナ(固形分10%) 24.5部
(アルミナゾル200、日産化学工業(株)製)
・ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合樹脂 2.1部
(PVP/VA E−335、ISP社製、Tg69℃、固形分50%)
・水 26.2部
・イソプロピルアルコール 47.2部
実施例1の熱転写シート1の製造において、染料プライマー層用塗工液1を、下記組成の比較染料プライマー層用塗工液4に変更して、染料プライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較熱転写シート4を得た。
<比較プライマー層用塗工液4>
・ポリカーボネート樹脂(PCZ200、三菱ガス化学社製、Tg175℃) 2.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220、Tg53℃、東洋紡社製) 0.5部
・メチルエチルケトン 48部
・トルエン 49部
微細空隙層の39μm厚のミクロボイドフィルムの一方の面に、下記組成からなる接着剤層形成用塗工液を塗布し、乾燥させて接着剤層を形成した。次いで、後記する形成条件により、コート紙(186g/m2)の一方の面に裏面層を設けた支持体と、ミクロボイドフィルムとを、支持体の裏面層を設けた側と反対側の面と接着剤層とが重なるように貼り合わせた。
・多官能ポリオール 30.0部
(タケラックA−969V、三井化学(株)製)
・イソシアネート 10.0部
(タケネートA−5、三井化学(株)製)
酢酸エチル 60.0部
・ポリエステルポリオール 15.0部
(アドコート、東洋モートン(株)製)
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比2:1) 85.0部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(塩化ビニル/酢酸ビニル=87/13、数平均分子量31,000、ガラス転移温度70℃) 20.0部
(ソルバインC、日信化学工業(株)製)
・カルボキシル変性シリコーン 1.0部
(X−22−3701E、信越化学工業株式会社製)
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
(1)印画濃度評価
前記熱転写受像シートと、実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた各熱転写シートとを組み合わせて、下記印画条件にて、RGB値が15×n(n=0〜10)の11階調グラデーション画像を印画し、光学濃度計(グレタグマクベス社製RD918)により光学反射濃度が最大となる値を測定し、ブラックのOD値(光学的濃度)を示した。また、下記評価基準により印画濃度を評価した。評価結果を表1に示す。
<染料層印画条件>
サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子株式会社製)
発熱体平均抵抗値:5176(Ω)
主走査方向印字密度:300dpi
副走査方向印字密度:300dpi
印字電力:0.12(W/dot)
1ライン周期:2(msec.)
パルスDuty:85%
印字開始温度:35.5(℃)
<転写性保護層印画条件>
サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子株式会社製)
発熱体平均抵抗値:5176(Ω)
主走査方向印字密度:300dpi
副走査方向印字密度:300dpi
印字電力:0.08(W/dot)
1ライン周期:2(msec.)
パルスDuty:85%
印字開始温度:35.5(℃)
A:比較例1と比較して、105%以上の濃度
B:比較例1と比較して、100%超過105%未満の濃度
C:比較例1と同等以下の濃度
実施例1〜4、及び比較例1〜4の熱転写シートを40℃90%RHの条件の環境下に、100時間保存した。保存後の各熱転写シートにおいて、染料層にメンディングテープ(CT405AP−18 ニチバン(株))を十分に接着させ、染料層に対して垂直、水平方向に剥がした際に、染料層が基材からはがれ取れるかどうかを評価した。下記評価基準に基づき、評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
A:テープを接着させた部分の染料層が、基材から剥がれない。
C:テープを密着させた部分の染料層が、剥がれる。
2 染料プライマー層
3 染料層
4 背面層
5 背面プライマー層
6 転写性保護層用主保護層
7 転写性保護層用接着層
8 転写性保護層
10 熱転写シート
Claims (2)
- 基材の一方の面に染料プライマー層、染料層がこの順で設けられ、前記染料プライマー層が、環状オレフィン系重合体を主成分として含む、熱転写シート。
- 前記環状オレフィン系重合体のガラス転移温度が、70℃以上であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の熱転写シート。
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- 2013-09-02 JP JP2013181300A patent/JP6322934B2/ja active Active
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